JP4503898B2 - 自動車のスタータ - Google Patents

自動車のスタータ Download PDF

Info

Publication number
JP4503898B2
JP4503898B2 JP2001515456A JP2001515456A JP4503898B2 JP 4503898 B2 JP4503898 B2 JP 4503898B2 JP 2001515456 A JP2001515456 A JP 2001515456A JP 2001515456 A JP2001515456 A JP 2001515456A JP 4503898 B2 JP4503898 B2 JP 4503898B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
starter
frustoconical
roller
pad
output shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001515456A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003506628A (ja
Inventor
ヴィルー ジェラール
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Valeo Equipements Electriques Moteur SAS
Original Assignee
Valeo Equipements Electriques Moteur SAS
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Valeo Equipements Electriques Moteur SAS filed Critical Valeo Equipements Electriques Moteur SAS
Publication of JP2003506628A publication Critical patent/JP2003506628A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4503898B2 publication Critical patent/JP4503898B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02NSTARTING OF COMBUSTION ENGINES; STARTING AIDS FOR SUCH ENGINES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02N15/00Other power-operated starting apparatus; Component parts, details, or accessories, not provided for in, or of interest apart from groups F02N5/00 - F02N13/00
    • F02N15/02Gearing between starting-engines and started engines; Engagement or disengagement thereof
    • F02N15/08Gearing between starting-engines and started engines; Engagement or disengagement thereof the gearing being of friction type

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
  • Braking Arrangements (AREA)

Description

【0001】
本発明は、自動車のスタータに関する。
より詳細には、本発明は、電動モータのアーマチュアシャフトと共に回転するように、このシャフトによって駆動される出力シャフトを有し、この出力シャフトには、始動ホイールを駆動するための装置が設けられているタイプの、熱エンジンのための始動ホイールを共に回転するように駆動する自動車用スタータに関する。
【0002】
一般に、自動車では、ピニオン被動タイプの従来のスタータが使用されている。図1は、現在の技術レベルのこのタイプのスタータを示している。
本明細書の説明において、図1の左から右への配置を、前方から後方への配置とする。
【0003】
スタータ10は、出力シャフト12を有し、この出力シャフト12は、遊星減速ギア列18を介し、電動モータ16のアーマチュアシャフト14と共に回転するように駆動される。
【0004】
出力シャフト12とアーマチュアシャフト14とは、軸線X1を中心として同軸状となっている。
出力シャフト12の自由後端部20および前端部22は、それぞれ、後方ベアリング24および前方ベアリング26と共に回転するように、これらベアリングによってガイドされ、両者の間に、それぞれ後方ガイドブッシュ25および前方ガイドブッシュ24が挟持されている。
【0005】
スタータヘッド28は、後端部にフライホイール30を有し、このフライホイール30は、ピニオン32の前端部を共に回転するように駆動する。
【0006】
スタータヘッド28は、出力シャフト12のスプライン溝が設けられた中間部分34上で、軸方向に移動できるように取り付けられており、かつこのスタータヘッド28は、出力シャフトと共に回転できるよう、このシャフトに結合されている。
【0007】
遊星ギア列18は、軸線38を有する1組の遊星ホイール36を有し、これらホイールは、横方向を向くキャリアプレート40によって支持されている。キャリアプレート40は、直線運動かつ回転運動可能に出力シャフト12に結合されており、かつ出力シャフト12に、シーミング加工によって固定されている。
【0008】
遊星ホイール36は、この遊星ホイールの軸線38に強制圧嵌めされたプレート42によって、軸方向に移動しないように固定されている。
【0009】
ギア列18は、内歯が設けられたクラウン44を有し、クラウン44は、スタータ10のケーシング48に固定された横方向プレート46の所定位置に鋳製されている。
【0010】
遊星ホイール36は、アーマチュアシャフト14の前方部分52に支持されたスプライン溝50と噛合している。
【0011】
アーマチュアシャフト14の自由前端部54は、出力シャフト12の自由後端部20の背面に設けた軸方向の盲孔56内に、共に回転するようにガイドされており、孔56とアーマチュアシャフト14との間には、ガイドブッシュ58が挟持されている。
【0012】
アーマチュアシャフト14の自由前端部54は軸方向盲孔56のベースに嵌合された位置決め要素60によって、軸方向前方に位置決めされている。
【0013】
スタータ10は、可動磁気コア64を有するコンタクタ62をも有し、磁気コア64は、挟持されたレバー66によってスタータヘッド28の軸方向の変位を制御するようになっている。
スタータヘッド28が軸方向前方に変位させられると、ピニオン32は、熱エンジン(図示せず)の回転軸線X2を有するスタートホイール68と噛合する。
【0014】
このスタータ10は次のように作動する。
コンタクタ62に電流が供給されると、ピニオン32と始動ホイール68とが噛合するようなスタータヘッド28の前方への変位と同時に、電動モータ16の始動が行われる。
【0015】
電動モータ16は、アーマチュアシャフト14を回転させ、アーマチュアシャフト14は、中間部分52のスプライン58と減速ギア列18の遊星ホイール36の噛合を介して、回転運動を出力シャフト12へ伝達する。
出力シャフト23およびフライホイール30の回転により、スタータヘッド28のピニオン32は回転し、これにより、熱エンジンを始動させるように、スタートホイール68が駆動される。
【0016】
始動動作の終了時に、熱エンジンが所定の速度まで作動するにつれ、フライホイール30は、ピニオン32の過剰な速度が出力シャフト12へ伝達されるのを防止する。従って、フライホイール30は、スタータ10の回転部品を破壊するおそれのある、過剰な回転速度から、電動モータ16および減速ギア列18を保護している。
【0017】
始動動作の終了時に、コンタクタ62への給電がオフにされ、これによって、スタータヘッド28は、スタートホイール68との接触が外れるように、軸方向に引き抜かれ、更にスタータヘッド28は後方の休止位置へ戻される。
【0018】
このタイプのスタータ10は、種々の欠点を有する。まず、ピニオン32とスタートホイール68との噛合は性質上、大きいノイズを発生する。これら要素の構造および製造を改善することが可能であるが、その効果は限られており、コスト増大も極めて大きい。
別の欠点は、ピニオン32が駆動モードとなっている時だけでなく、ピニオン32が駆動される時にも、噛合システムが、スタートホイール68と共に回転するように、このスタートホイール68とピニオン32とを結合するということである。これによって、フライホイール30が必要となり、このフライホイール自身も、ノイズを発生する原因となっている。
【0019】
更にフライホイール30が設けられていることにより、スタータ10の全長および重量の双方も、大きくなるだけでなく、そのコストも大きくなる。
【0020】
このタイプのスタータ10の更に別の欠点は、コンタクタ62が、スタータヘッド28を移動させなければならないことである。次に、コンタクタ62は、スタータ10のコストの主要部分を占めている。
【0021】
更に、コンタクタ62自身は、電動モータ16から突出する要素となっているので、その嵩により、熱エンジンにスタータ10を取り付ける上での問題を生じさせる一因となっていることが多い。
コンタクタ62は、スタータ10の重量の主な要因ともなっている。
【0022】
フランス国特許公開第2363005号公報は、上記欠点を有しない摩擦被動タイプのスタータ10を開示している。図7は、このタイプのスタータ10を示している。
【0023】
この場合のスタータ10は、スリーブ114を有し、このスリーブは、出力シャフト12のまわりに、軸方向にスライド運動できるように取り付けられ、かつ軸方向スプライン溝116によって、出力シャフト12と共に回転できるよう、この出力シャフトに結合されている。
【0024】
スリーブ114の前端部に、切頭円錐形駆動クラウン70が支持されており、このクラウン70は、スリーブ114と共に回転し、かつ軸方向に変位できるように、このスリーブ114に結合されている。
切頭円錐形クラウン70は切頭円錐形摩擦表面74を有し、この摩擦表面74は、スタートホイール68の前方切頭円錐形表面110に対して相補的となっている。
【0025】
切頭円錐形後方駆動ローラ82が、ねじ込み方向の軸方向前方に変位するように、スリーブ114の螺旋ネジ118にねじ込むことによって、切頭円錐形後方駆動ローラ82が取り付けられている。この切頭円錐形ローラ82は、スタートホイール68の切頭円錐形後方面112と相補的な切頭円錐形摩擦表面86を有する。
【0026】
出力シャフト12は、その自由前端部に軸方向前方当接部を有し、この軸方向当接部は、本例ではナット120となっており、スリーブ114をシャフト12上に軸方向に休止位置に係止するようになっている。
スリーブ114を軸方向前方当接部120に対する休止位置に復帰させるよう、スタータ10のケーシング48とスリーブ114の横方向背面124との間には、螺旋圧縮スプリング122が挟持されている。
【0027】
スタータ10の電動モータが出力シャフト12を回転させると、スリーブ114と切頭円錐形クラウン70は共に回転するように、軸方向スプライン溝116によって駆動される。
切頭円錐形ローラ82の慣性によってスリーブ114が回転し始めた後に、ローラは回転を開始し、よって螺旋ネジ118は切頭円錐形ローラ82を軸方向前方に変位させる。
【0028】
切頭円錐形ローラ82が、スタートホイール68の切頭円錐形背面112に摩擦接触すると、切頭円錐形ローラ82の回転が制動され、これによって、スリーブ114は、切頭円錐形ローラ82内にねじ込まれ、スタートホイール68が切頭円錐形クラウン70と切頭円錐形ローラ82との間に軸方向にグリップされるまで、切頭円錐形クラウン70は軸方向後方に変位される。
従って、スタータの出力シャフト12の回転は、スタートホイール68へ伝達される。
【0029】
このタイプのスタータ10では、スタートホイール68に向けて切頭円錐形ローラ82を変位させるための制御システムは、慣性によって作動する。このタイプのシステムは、多数の欠点を有する。
【0030】
まず第1に、ローラ82の変位は、スリーブ114のネジ118上の摩擦量に極めて強力にリンクされているので、切頭円錐形ローラ82の変位は信頼性がない。
新しいスタータで見い出すことができる良好な動作は、部品が腐食されるため、またはゴミもしくは硬化する性質のある潤滑剤の経年変化、もしくは摩耗によって生じるネジ118の形状の変化の結果、不可能となることがある。
【0031】
第2に、低温時に潤滑剤はより粘性が増し、更にネジによる駆動運動に抗するような力が発生するので、公知のシステムでは、低温時に誤作動する可能性がある。
更に慣性トルク効果を発生するのに不可欠な電動モータの加速特性は、低温条件では低下する。その理由は、ベアリング用の潤滑剤のエネルギーが損失し、バッテリーは良好には作動しないからである。
従って、低温時に切頭円錐形ローラ82を変位させることは達成が困難である。
【0032】
第3に、大慣性トルクを発生させるためには、回転軸線に対する切頭円錐形ローラ82の慣性モーメントを大きくしなければならない。従って、切頭円錐形ローラ82を重くし、直径を大きくしなければならない。ローラ82の直径を大きくすればするほど、スタートホイール68とローラ82との間の減速比が小さくなる。
【0033】
従って、所定の熱エンジンをスタートさせるには、従来のスタータ14の大きい駆動トルクを発生できるスタータ10を提供する必要がある。この場合、スタータ10の直径はより大きくなり、かつより大重量となり、コストが高くつくことになるはずである。
【0034】
従って、本発明は、切頭円錐形ローラの変位を制御するためのシステムが慣性系ではなく、切頭円錐形ローラの変位がスタータの回転角の加速特性に依存しない摩擦被動タイプのスタータを提案することによって、これらの欠点を解決しようとするものである。
【0035】
これに鑑み、本発明は、電動モータのアーマチュアシャフトによって共に回転するように駆動される出力シャフトを有し、出力シャフトに摩擦によってスタートホイールを駆動するための機構が設けられており、スタートホイールの相補的切頭円錐形前方表面と協働し、よってスタートホイールを回転駆動するようになっている少なくとも1つの切頭円錐形前方駆動ローラを含み、切頭円錐形ローラが、出力シャフトに支持されたネジに螺合により取り付けられ、出力シャフトが、切頭円錐形ローラに対して第1の回転方向に回転すると、スタートホイールに向かって軸方向後方に変位するようになっているタイプの、熱エンジンのためのスタートホイールを回転駆動する自動車のスタータであって、制動装置を含み、電動モータの始動中に、この制動装置が切頭円錐形ローラの回転を制動し、その休止位置から、切頭円錐形ローラがスタートホイールに摩擦接触するアクティブ位置へ、切頭円錐形ローラを軸方向後方に変位させるようになっていることを特徴とする、自動車のスタータを提案するものである。
【0036】
本発明の別の特徴は、次のとおりである。
制動装置は、少なくとも1つのパッドを有し、このパッドは、摩擦表面を介して、切頭円錐形ローラの係合表面とスライド接触し、ローラの回転を制動するようになっている。
【0037】
パッドを永続的に押圧する弾性要素、または制御された電磁石のいずれかにより、切頭円錐形ローラの係合表面に各パッドが押圧されている。
【0038】
切頭円錐形ローラの係合表面は、ローラの同軸状凸状円筒形表面となっており、係合表面に対する圧力は、放射状に向いている。
【0039】
円筒形表面は、軸方向の溝を有する。
【0040】
円筒形表面は、螺旋溝を有し、この溝の螺旋巻方向は、出力シャフトのネジの巻方向と反対であり、よって円筒形表面に対する各パッドの摩擦は、切頭円錐形ローラの軸方向後方変位に寄与する螺合効果を発生する。
【0041】
螺合溝のピッチは、出力シャフトのネジのピッチと同一である。
【0042】
溝は、ほぼ三角形または丸い形状の横方向断面を有する。
【0043】
各パッドの摩擦表面は、溝を含み、この溝の形状および配向は、円筒形表面上の溝の形状および配向に相補的となっている。
【0044】
このスターターは、円筒形表面のまわりに、円周方向に一定の間隔で離間した複数のパッドを備えている。
【0045】
係合表面は、前方を向くローラの環状ショルダー表面であり、ショルダー表面に対する圧力は、軸方向後方を向いている。
【0046】
ショルダー表面は、切頭円錐形であり、軸線に向かって前方に傾斜している。
【0047】
このスターターは、切頭円錐形ローラと同軸状の単一環状パッドを有し、更にスタータのケーシングに対して回転しないように、パッドを固定するための手段を有する。
【0048】
パッドの摩擦表面は、切頭円錐形ローラのショルダー表面とほぼ相補的となっている。
【0049】
切頭円錐形ローラと同軸状であり、更にスタータのケーシングとパッドとの間に挟持された圧縮スプリングによって、パッドは、ショルダー表面に対して軸方向に押圧されている。
【0050】
スプリングは、スタータのケーシングの前方ベアリングの後方横方向面内に埋め込まれた、前方の軸方向リターン部と、パッドの前方横方向面に埋め込まれた、後方の軸方向リターン部とを有し、スタータのケーシングに対するパッドの回転を防止するようになっている。
【0051】
パッドは、スタータのケーシングの軸方向溝内にある外側ラジアル延長部を有し、よってスタータのケーシングに対して回転しないようにパッドを固定する。
【0052】
パッドは、ローラの円筒形表面の一部を囲む弾性バンドであり、この弾性バンドは、ほぼ径方向外側に延びる端部を有し、このタングは、スタータのケーシングのシーティング、すなわち溝内に嵌合されており、パッドを回転しないようにパッドを固定するようになっている。
【0053】
弾性バンドは、ローラの円筒形表面のまわりにほぼ270度にわたって延びる環状リングの一部を構成している。
【0054】
切頭円錐形ローラの係合表面、および/またはパッドの摩擦表面は、摩擦特性を改善するよう表面処理されているか、または材料がコーティングされている。
【0055】
切頭円錐形ローラと出力シャフトとの間に、弾性リターン要素が挟持されており、よって、切頭円錐形ローラをその休止位置へ向けて押圧するようになっている。
【0056】
弾性リターン要素は、弾性圧縮要素であり、この弾性圧縮要素は、後方において出力シャフトのショルダーに当接し、前方において、切頭円錐形ローラのショルダーに当接する。
【0057】
駆動機構は、切頭円錐形後方駆動クラウンを有し、この駆動クラウンは、共に回転し、かつ軸方向に変位できるように出力シャフトに固定されており、更にスタートホイールの相補的な切頭円錐形後方表面と協働するようになっており、出力シャフトは、アーマチュアシャフトに対して軸方向にスライド運動できるよう取り付けられており、よって、切頭円錐形クラウンは、スタートホイールに摩擦接触するまで、切頭円錐形前方ローラ内のネジによる変位の作用により、更に切頭円錐形前方ローラのスタートホイールに対する摩擦接触効果を受けた出力シャフトが軸方向前方に変位する際に、切頭円錐形クラウンは、スタートホイールに向かって軸方向前方に変位できるようになっている。
【0058】
挟持された減速ギア列を介して、アーマチュアシャフトに出力シャフトが取り付けられており、減速ギア列の回転部分が軸方向に変位できるように出力シャフトに固定されており、減速ギア列の回転部分は、アーマチュアシャフト上および減速ギア列の固定部分上で軸方向にスライドする。
【0059】
切頭円錐形ローラの円錐角は、切頭円錐形クラウンの円錐角と同一である。
【0060】
スタートホイールの切頭円錐形表面、切頭円錐形ローラ、および/または切頭円錐形クラウンは摩擦ライナーを有する。
【0061】
点火キーによって作動される制御巻線を有するリレーを介して、電動モータに給電される。
【0062】
リレーは、給電電流をチョッピングすることにより、電動モータの給電電圧を徐々にスタートさせ、一時的に低下させる。
【0063】
本発明のスタータを用いると、スタートホイールとローラとの間の減速比を、実質的に従来のスタータで使用されている減速比に等しくすることができるようにする小型のローラを使用できる。
【0064】
更に、本発明に係わるスタータで使用されているアーキテクチャは、ねじ切りされた部品を完全に保護できるので、これらの部品が、汚れたり、腐食を受けたりすることはない。
【0065】
本発明に係わるスタータは、公知のスタータよりも構造が簡単であり、部品が少なく、切頭円錐形ローラのうちの1つを、出力シャフトと一体に製造できる。
【0066】
以下、添付図面を参照し、次の詳細な説明を読めば、本発明の上記以外の特徴および利点が明らかとなると思う。
【0067】
本明細書において、同じ符号は、同様の機能を有する同一部品を示す。
図2および図3を参照し、本発明の特徴に従って製造されたスタータ10について説明する。図2では、このスタータ10は、休止位置Prで示されている。
図1を参照してこれまでに説明した部品と同じ部品については、説明しないことにする。
【0068】
スタータ10は、出力シャフト12を有し、この出力シャフト12は、現在の技術レベルのスタータ10の出力シャフト12と多くの点で異なっている。
この出力シャフト12は、中間部分を含み、この中間部分は、切頭円錐形駆動クラウン70を形成するように機械加工されている。
【0069】
切頭円錐形駆動クラウン70は、切頭円錐形前方表面74を有し、この表面74は、軸線X1および正面に向かって傾斜している。切頭円錐形クラウン70は、出力シャフト12と共に後方を向くショルダー表面72を構成している。
【0070】
切頭円錐形クラウン70の正面において、出力シャフト12は、円筒形中間部分76を有し、この中間部分76は、ねじ切りされた前方部分78と共に前方を向いたショルダー表面80を構成している。
【0071】
出力シャフト12の前方において、ねじ切りされた部分78には、切頭円錐形駆動ローラ82が螺合されている。
切頭円錐形ローラ82は、外側表面が円筒形となっている前方部分84と、外側表面86が切頭円錐形であって、軸線X1に向かって後方に傾斜した後方部分82を有する。
切頭円錐形ローラ82は、ねじ切りされた前方スロート90と内側ボア88を有し、この前方スロート90は、出力シャフト12のねじ切りされた前方部分78のネジ部と相補的となっている。
【0072】
内側ボア88は、ねじ切りされたスロート90と共に後方に向いたショルダー表面92を構成している。
切頭円錐形ローラ82の内側ボア88内において、出力シャフト12のねじ切りされた前方部分78には、螺旋圧縮リターンスプリング94が取り付けられている。このリターンスプリング94は、切頭円錐形ローラ82のショルダー表面92の前方部分が軸方向に係合しており、出力シャフト12のショルダー表面80と後方部分は、軸方向に係合している。
【0073】
切頭円錐形ローラ82は、前方部分が正面当接プレート96に軸方向に係合しており、当接プレート96は、出力シャフト12の正面ベアリング26の横方向背面に固定されている。
【0074】
切頭円錐形ローラ82の後方部分87は、内側ボア88を介して、出力シャフト12の中間円筒形部分78にラジアルガイド係合しているので、出力シャフト12に対し、切頭円錐形ローラ82を相対的にねじ込み動作すると、後方部分87は、中間円筒形部分78上で軸方向後方に向かってスライドする。
【0075】
出力シャフト12の自由後端部20の軸方向盲孔のベース内に取り付けられている位置決め要素60は、ボールである。
出力シャフト12は、後方部分がボール60に対して軸方向に当接しており、このボール60自身は、アーマチュアシャフト14の自由前端部54に軸方向に当接しているいので、切頭円錐形部分70のショルダー表面72は後方ガイドブッシュ25の前方横断面と接触しない。
【0076】
後方ガイドブッシュ25および前方ガイドブッシュ27内において、出力シャフト12は軸方向にスライド運動できるように取り付けられている。
出力シャフト12に固定されているギア列18のうちの遊星ホイール36の組は、内歯が設けられたクラウン44内において、アーマチュアシャフト14の中間部分52のスプライン溝に、軸方向にスライド運動できるように取り付けられている。
【0077】
スタータ10のケーシング部分48の下方部分は、軸線X1に対して径方向を向く円筒形チムニー98を有する。
チムニー98の頂端部は、切頭円錐形ローラ82の前方部分84と直線状に径方向に開口している。このチムニー98の底端部は、所定場所にシーミング加工されたディスク100によって閉じられている。
【0078】
チムニー98内でスライド運動できるように、中空円筒形パッド102が取り付けられている。パッド102のラジアル下端部は、ディスク104が上に向いた摩擦表面106を有するように、このディスクによって閉じられている。
【0079】
摩擦表面106は、パッドスプリング108の軸方向の圧力を受けて、切頭円錐形ローラ82の円筒形表面85にラジアル係合し、摩擦表面106は、円筒形表面85と相補的な円筒体の切頭円錐形となっている。
ディスク100に底部が軸方向に係合し、かつディスク104の下面に頂部が軸方向に係合するよう、パッド102の内部に、パッドスプリング108が取り付けられている。
【0080】
スタートホイール68は、切頭円錐形ローラ82の切頭円錐形表面86に相補的な前方切頭円錐形表面110と、切頭円錐形クラウン70の切頭円錐形表面74に相補的な後方切頭円錐形表面112とを有する。
次に図4を参照し、中間作動位置Piにあるスタータ10について説明する。
この中間位置Piに到達するために、電動モータ16は既に始動しており、アーマチュアシャフト14を回転中である。
従来の作動方法によれば、アーマチュアシャフト14は、減速ギア列18を介して出力シャフト12に回転運動を伝える。
【0081】
切頭円錐形ローラ82の円筒形表面85に対するパッド102の摩擦から生じるブレーキ効果により、出力シャフト12に対する切頭円錐形クラウン82の回転が制動される。従って、切頭円錐形ローラ82のねじ切りされたスロート90に対する出力シャフト12のねじ切りされた部分78の相対的回転によって、ローラ82は出力シャフト12上でネジ運動しながら移動し、軸方向後方に変位する。
従って、切頭円錐形ローラ82は、軸方向後方に変位し、切頭円錐形表面86がスタートホイール68の切頭円錐形前方表面110に軸方向に当接するまで、リターンスプリング94を圧縮する。
【0082】
次に、図5を参照し、最終作動位置Paにあるスタータ10について説明する。エンジンが始動しないように、抵抗トルクを発生するスタートホイール68の切頭円錐形前方表面110に対する切頭円錐形ローラ82の軸方向後方当接位置は、切頭円錐形ローラ82に対して、付加的回転制動力およびローラ82の並進運動を防止する力を発生する。
【0083】
これにより、出力シャフト12は、ねじ切りされたスロート90内で相対的なネジ運動を行う。
従って、出力シャフト12は軸方向前方に変位し、後方ガイドブッシュ25および前方ガイドブッシュ27内でスライドする。
出力シャフト12は、減速ギアボックス18の遊星ホイール36の組と共に変位する。更に、遊星ホイール36は、アーマチュアシャフト16のスプライン50上およびクラウン44の内歯の上で、軸方向前方にスライドする。
出力シャフト12は、軸方向前方に変位し、切頭円錐形クラウン70がスタートホイール68の後方切頭円錐形表面112に軸方向に当接するまで、リターンスプリング94を圧縮する。
【0084】
図5から判るように、スタートホイール68は、次に切頭円錐形クラウン70と切頭円錐形ローラ82との間に軸方向にグリップされる。
一方の摩擦円錐形クラウン90、および他方の切頭円錐形ローラ82により、切頭円錐形前方表面110および後方表面112に加えられていた軸方向の圧力は、切頭円錐形ローラ82のねじ切りされたスロート90内でネジ運動するように、出力シャフト12の性質によって維持される。
【0085】
次に、切頭円錐形クラウン90および切頭円錐形ローラ82は、軸方向の直線運動をしないようにブロックされるが、出力シャフト12は、依然としてアーマチュアシャフト14と共に回転するよう、このアーマチュアシャフト14によって駆動される。
【0086】
切頭円錐形クラウン90は、出力シャフト12と共に回転し続け、切頭円錐形後方表面112に対する切頭円錐形表面74の摩擦によって、スタートホイール68は切頭円錐形クラウン90の回転と逆方向に回転させられる。
【0087】
次に、切頭円錐形クラウン70は、この摩擦効果により、出力シャフト12のネジ運動の方向と反対方向に軸線X2を中心として、スタートホイール68を回転させる。
スタートホイール68の回転および切頭円錐形ローラ82の切頭円錐形表面86と切頭円錐形前方表面110との接触による摩擦効果が生じる。このような摩擦効果によって、切頭円錐形ローラ82は、スタートホイール68の回転と反対方向に、すなわち出力シャフト12の回転方向と同じ方向に切頭円錐形ローラ82が回転される。
【0088】
切頭円錐形ローラ82の回転方向は、出力シャフト12におけるネジを外す方向に対応していることが理解できよう。
パッド102は、切頭円錐形ローラ82が回転しないようにする十分な力を有しないので、その摩擦表面106は、切頭円錐形ローラ82の円筒形表面85上でスライドする。
【0089】
一旦、熱エンジンがスタートすると、スタートホイール68は、切頭円錐形ローラ82および出力シャフト12に対する駆動モードとなる。
切頭円錐形ローラ82および切頭円錐形クラウン70には、スタートホイール68の高速回転によって生じた大きい駆動トルクCeが加えられる。
【0090】
しかし、切頭円錐形ローラ82はネジを外す方向に回転するので、駆動トルクCeは、ネジを外すように働く。ネジを外すには、出力シャフトよりも若干高速で回転すれば十分である。
切頭円錐形ローラ82は徐々にネジが外れ、軸方向前方に変位する。
【0091】
しかし、切頭円錐形ローラ82はパッド102によるネジを外す動作によって制動される。これにより、切頭円錐形クラウン70は、スタートホイール68の切頭円錐形後方表面112に対する軸方向前方係合力Fxを維持することができる。
しかし、リターンスプリング94は、切頭円錐形ローラ82と切頭円錐形クラウン70とを離間させるように働くことによって、この係合力Fxを減少させる。
【0092】
スタートホイール68に対する切頭円錐形クラウン70のこのような係合力Fxは、過剰速度で電動モータ16を駆動するには弱すぎる状態となる。スタートホイール68の切頭円錐形後方表面112上では、切頭円錐形クラウン70のスライド運動が生じる。
これにより、従来のスタータと対照的に、増設部品を必要としないフライホイール効果が得られる。
【0093】
電動モータ16が停止させられると、リターンスプリング94は、切頭円錐形ローラ82および出力シャフト12を、図2に示されるような休止位置Prに復帰させる。
【0094】
スタートホイール68の切頭円錐形後方表面112に、切頭円錐形クラウン70が接触するのに必要な走行距離の少なくとも10%の出力シャフト12の軸方向の直線運動の変位が可能となるように、減速ギア18、後方ベアリング24および前方ベアリング26の軸方向の寸法が定められている。これによって、スタータ10およびスタートホイール68の位置のばらつき、および後方切頭円錐形表面112および切頭円錐形表面74の摩耗に拘わらず、スタータ10は正しく作動できる。
【0095】
図6は、平面PX1-X2におけるスタートホイール68、および切頭円錐形クラウン70の断面図を示す。
この図は、スタートホイール68の切頭円錐形後方表面112と、切頭円錐形クラウン70の切頭円錐形表面74とが接触する際に生じる力を示す。
このような接触時に生じる力のすべては、セグメントA−Bの中間Mにかかる合成力を有すると仮定する。
【0096】
次に、摩擦によって、スタートホイール68を駆動できるようにするのに満足すべき条件を決定する。
この条件は、本質的には切頭円錐形クラウン70の特性、およびスタートホイール68の特性に関連している。その理由は、駆動動作中に、切頭円錐形ローラ82は、スタートホイール68に対する切頭円錐形クラウン70の軸方向の圧力を保証するようにしか働かないからである。
【0097】
切頭円錐形ローラ82のねじ切りされたスロート90内に出力シャフト12をねじ込むと、スタートホイール68に対する切頭円錐形クラウン70の軸方向のスラスト力Fxが発生する。
この軸方向のスラスト力Fxは、軸線X1に平行であって、前方に向いている。
【0098】
この軸方向のスラスト力Fxは、平面PxxにおけるセグメントA−Bに対して直角に、垂直スラスト力Fnをスタートホイール68に抗して発生する。この垂直スラスト力Fnは、軸方向のスラスト力FxのセグメントA−Bに直角な成分である。
【0099】
この垂直スラスト力Fnの値は、次の方程式によって、三角法により、決定される。
(1)Fn=Fx/sinα。ここで、αは切頭円錐形表面74の円錐体の頂点の半分の角度である。
【0100】
軸方向のスラスト力Fxは、スタートホイール68に対するラジアルスラスト力Fyも発生する。
このラジアルスラスト力Fyは、平面PX1-X2におけるスタートホイール68の半径に平行であって、前記ホイール68の中心を向く。
【0101】
切頭円錐形クラウン70によるスタートホイール68の駆動は、熱エンジンの駆動に抗する抵抗トルクCrにも依存する。
トルクCrは、平面PX1-X2に直角であって、スタートホイール68の回転と反対の方向に、上向きの接線方向の力Ftを発生する。
トルクは、力の値にレバーアームの長さを乗算した値に等しく、従って、接線方向の力Ftの値を、次の式を使って計算することができる。
(2)Ft=1/2*Cr/R112。ここで、R112は、このトルクに対するレバーアームの長さ、すなわち後方切頭円錐形表面112によって定められる切頭円錐形表面の平均ラジアンであり、係数「1/2」は、スタートホイール68の2つの切頭円錐形表面110および112上の接線方向の力の対称的な分布によるものである。
【0102】
接線方向の力Ftに垂直スラスト力Fnを加えた合成力は、平面PX1-X2に対して直角であって、かつポイントMを通過するセグメントA−Bに直角な平面に含まれる接触力Fcである。
接触力Fcは、垂直スラスト力Fnとの駆動角φを示す。
【0103】
駆動角φの値は、次のように三角法によって決定される。
(3)φ=arctan(Ft/Fn)
【0104】
この式(3)と接線方向の力Ftを計算するための先に得られた式(1)、および垂直スラスト力Fnを計算するための式(2)とを組み合わせることにより、スタータ10の駆動要素、およびスタートホイール68の特性の関数として駆動角φの値が得られ、次の関係が得られる。
【0105】
(4)φ=arctan[(Cr*sinα)/(R112 *Fx)]
【0106】
互いに接触する2つの材料は、スライドする円錐体の頂点における半分の角度と対応し、2つの材料の特性の関数であるスライド角度δを有する。
互いに接触する2つの材料に対して、スライド角度δの値が等しい駆動角φの値で、2つの材料は互いにスライドする。
【0107】
本発明の場合、切頭円錐形クラウン70によるスタートホイール68の摩擦駆動が求められる。接触する2つの材料の間のスライドはないことが望ましい。従って、いずれのケースにおいても、駆動角φをスライド角度δよりも小さくする必要がある。
【0108】
最後に述べた関係(4)に基づき、すべてのケースにおけるスタートホイール68の摩擦駆動を得るのに変更できるパラメータを知ることができる。
駆動角φに影響する条件に関連し、最大の可能なスライド角度δを得るように接触する材料を選択する。
【0109】
変形例では、小さい角度αが選択される。しかしながら、この場合、出力シャフト12、その後方ベアリング24、および前方ベアリング26の機械的強度と両立できるように、ラジアルスラスト力Fyは、過度に大きくならないように注意しなければならない。
【0110】
別の変形例では、大きい軸方向のスラスト力Fxが求められる。この軸方向のスラスト力Fxは、出力シャフト12のねじ切りされた部分78と、切頭円錐形ローラ82のねじ切りされたネック90から成るネジとナットの組み合わせにより、電動モータ16からのトルクを変換する結果、軸方向のスラスト力Fxが得られる。この変換を決定する従来の法則によれば、Fxは、ネジにおけるピッチと摩擦係数に応じて決まる。
しかし、軸方向のスラスト力Fxは、切頭円錐形ローラ82とスタートホイール68の間の接触圧力の許容可能な限度を越えないように、過度に大きい値となってはならない。
【0111】
この目的のために、スタートホイール68を駆動しながら、切頭円錐形ローラ82と切頭円錐形クラウン79の間で、スライドを生じることなく駆動を行うように、スタータ10およびスタートホイール68の部品の寸法を決定することができる。
【0112】
ここに示した好ましい実施例では、切頭円錐形ローラ82によって構成される円錐体の角度とクラウン70によって構成される円錐体の角度とは同一であるが、当然ながら、切頭円錐形ローラ82によって構成される円錐体の角度と、クラウン70によって構成される円錐体の角度とを同一にしなくてもよい。
【0113】
ここに示した変形例では、ローラ82、切頭円錐形クラウン70、およびスタートホイール68の切頭円錐形表面には、特にスタートホイール68の駆動を容易にするために、摩擦ライナーが設けられている。
【0114】
図示していない別の変形例では、互いに接触する切頭円錐形表面の材料は、スタートホイール68の切頭円錐形前方表面110上でのローラ80の切頭円錐形表面86の摩擦係数が、スタートホイール68の切頭円錐形後方表面112上での、切頭円錐形クラウン70の表面74の摩擦係数よりも大きくなるように選択されている。
これらの特性によって、スタートホイール68の切頭円錐形後方表面112上で、切頭円錐形クラウン70による、より大きいスライド運動を得ることが可能となり、これにより、更に出力シャフト12上で可動ローラ82のより有効なネジ動作を得ることが可能となっている。
【0115】
これに関連し、切頭円錐形クラウン70がスタートホイール68に接触すると、クラウン70は、共に回転するようにスタートホイール68を駆動する前に、切頭円錐形後方表面112上でスライドすることによって始動する。切頭円錐形クラウン70がスライドすると、出力シャフト12は、前方に変位することなく回転し、よってねじ切りされた部分78上で、切頭円錐形ローラ82の新たなネジ運動が行われる。
【0116】
パッド102の変形例(図示せず)では、パッド102は、制御された電磁石により切頭円錐形ローラ82の押圧される。この実施例では、スタータ10が作動位置Paにある時に、切頭円錐形ローラ82に対するパッド102の圧力の阻止を制御することが可能である。
【0117】
図8および図9は、切頭円錐形ローラ82の円筒形表面85が、軸方向リセス126または軸方向溝を有し、パッド102の摩擦表面106が、切頭円錐形ローラ82内の溝126の形状と相補的な形状となっている軸方向リブ102を含む制動装置の変形例を略示している。
【0118】
当然ながら、パッド102の摩擦表面106は、切頭円錐形ローラ82内の溝126と相補的な数本の軸方向リブ102または軸方向リセスを有している。
溝126およびリブ128の軸方向エッジは、これら溝126およびリブが軸線X1に横方向の平面において、ほぼ三角形または丸い形状の断面を有するように傾斜しているか、または丸くされていることが好ましい。図8および図9は、丸くされた形状を示している。
【0119】
従って、切頭円錐形ローラ82にかかるパッド102の所定の制動トルクを越えると、パッド102にかかる円筒形表面85の反作用力のラジアル剛性力は、円筒形表面85に対しパッド102によって加えられるラジアルスラスト力よりも大きくなるので、切頭円錐形ローラ82はパッド102を外側に押圧し、これによって、パッド102は軸線X1を中心として回転できるようになる。
【0120】
このように、始動動作のための大きな制動トルクが得られ、この間、切頭円錐形ローラ82は、後方へ向かって軸方向に変位される。ローラ82が高速回転している間、この制動トルクは減少する。その理由は、パッド102の慣性に起因し、その軸方向リブ128は、円筒形表面85内の軸方向溝126内に降下する時間を有しないからである。そのため、円筒形表面85にかかるパッド102の摩擦トルクは表面がスムーズにされた円筒体にかかるパッド102の摩擦トルクに近似する。
【0121】
溝126の形状、およびスプリング108からパッド102に加えられる圧力は、低回転速度で出力シャフト12に切頭円錐形ローラ82を螺合する際のトルクよりも大きい制動トルクが得られるように選択される。
【0122】
溝125およびリブ128は、ノイズと摩耗を発生しやすい鋭利な形状を回避するように湾曲した形状の横断面を有する。
溝126内への軸方向リブ128の降下を制動するように、チムニー98内でのパッド102の変位によって生じる空気圧ダンピング効果を活用することも可能である。
【0123】
この場合、チムニー98は、ディスク100の領域において最良にシールされ、チムニー98の内壁とパッド102との間の間隙が最小となるように、パッド102およびチムニー98の寸法が定められる。
【0124】
切頭円錐形ローラ82の更に変形された実施例(図示せず)では、この円筒形表面85は、出力シャフト12のネジ98と反対方向に曲がった螺旋溝を有する。パッド102の摩擦表面106も、シリンダ表面85上の溝と相補的な形状および配向を有する螺旋溝を有する。
【0125】
パッド102が円筒形表面85にラジアル当接する際に、この螺旋溝により、切頭円錐形ローラ82上で更なるネジ運動効果が発生し、この運動は、切頭円錐形ローラ82の軸方向後方への変位に寄与する。
この螺旋溝は、三角形または丸い形状の断面を有し、2つの溝の間のピッチはネジ75のピッチと等しい。
上記実施例では、制動装置は、単一の制動パッド102を有する。当然ながら、好ましくは円筒形表面85のまわりに、一定の間隔に円周方向に離間し、並列に作動する数個の同様なパッド102を有する制動装置を設けることが可能である。
【0126】
図10は、制動装置の別の実施例を示す。この制動装置では、パッド102は、環状形状であり、切頭円錐形ローラ82と同軸状となっており、切頭円錐形ローラ82は、ほぼ前方に向いた切頭円錐形ベアリング表面130を有する。
切頭円錐形前方ベアリング表面130は、軸線X1に向かって前方に傾斜している。
【0127】
環状パッド102は、切頭円錐形後方ベアリング表面132、すなわち摩擦表面を有し、この摩擦表面の形状はローラ82の切頭円錐形前方表面130の形状と相補的となっている。
【0128】
環状パッド102は、同軸状螺旋圧縮スプリング134により、ローラ82の切頭円錐形前方ベアリング表面130に対し、軸方向後方に向かって押圧され、圧縮スプリング134は、スタータ10を前方ベアリング26の後方横方向表面29と環状パッド102の前方横方向表面138との間に挟持されている。
このスプリング134は、前方ベアリング26の後方横方向表面29に埋め込まれた軸方向前方リターン部138と、環状パッド102の横方向前方面136内に埋め込まれた軸方向後方リターン部140とを含み、スタータ10のケーシング48に対し、共に回転するようにパッド102を阻止するようになっている。
【0129】
同じように、図2〜図6を参照して説明した実施例では、環状パッド102は、軸方向を向く切頭円錐形ローラ82上で摩擦力を発生するが、この摩擦力は、電動モータ16が始動する間、切頭円錐形ローラ82を軸方向後方に変位させる。
切頭円錐形ローラ82を軸方向に変位させるには、ローラ82の切頭円錐形前方係合表面130にかかる環状パッド102の摩擦力は、出力シャフト12にかかるローラ22のネジトルク力よりも大きい制動トルクを発生しなければならない。
【0130】
ローラ82の前方係合表面130の切頭円錐形形状、および可能パッド102の摩擦表面132の切頭円錐形形状により、コイニング効果に起因し、小さい軸方向の力によって、大きな制動トルクを得ることができる。しかし、軸線X1に対するパッド102、およびローラ82の相補的な切頭円錐形表面130、132の円錐角は、ジャミングによる環状パッド102の阻止を防止するように十分大きい値でなければならない。
【0131】
本実施例の別の変形例(図示せず)では、スタータ10のケーシング48内の相補的な内側溝内にあるパッド102の外側ラジアル延長部、例えば突起により、スタータ10のケーシング48に対して回転しないように、環状パッド102が固定されるようになっている。
【0132】
図11および図12は、パッド102が切頭円錐形ローラ82の円筒形表面85の一部を囲む弾性バンドまたは弾性リーフとなっている制動装置の更に別の実施例を示す。
弾性バンド102は、ローラ82の円筒形表面85のまわりに、ほぼ270度にわたって延びる環状体の一部を構成している。
【0133】
弾性バンド102の円周方向の端部の1つは、タング142を有する。このタング142は、径方向外側に延び、スタータ10のケーシング48内の溝104内に嵌合され、ケーシング48に対して回転しないように、パッド102を固定するようになっている。
【0134】
切頭円錐形ローラ82に対するパッド102の接触力、従って制動力は、自由状態にある弾性バンド102によって構成される環状リングの内径、およびローラ82の円筒形表面85の外径によって決まり、更に弾性バンド102の軸方向長さおよびラジアル方向の厚さによっても決まる。
【0135】
このタイプのパッド102は、ローラ82に対するパッド102の接触圧力が比較的小さい状態で、大きい制動力を発生するので、制動装置における摩耗、およびサイジングの危険性を低減する。
これに関連し、接触圧力は、接触表面に対する制動力の商となっている。ここに説明した実施例では、パッド102の接触表面は、先に説明したパッド102の接触表面よりもかなり広くなっている。
先に述べた制動装置と同じように、パッド102および切頭円錐形ローラ82の接触表面には、改善のための表面処理をするか、またはそのような材料のコーティングを行っていもよい。
【0136】
図示していない変形例では、制動装置は、電磁石タイプのものとすることができる。この電磁石タイプの装置は、上記摩擦タイプの制動装置と比較すると、特に部品の摩耗を低減できる。
スタータ10のための電源装置(図示せず)および制御装置(図示せず)は、新しい構造に適合される。
【0137】
電動モータ16には、リレーを介して給電することが好ましく、このリレーの制御巻線は、自動車の点火キーまたは始動のためのその他の公知の制御装置、例えばトランスポンダによって附勢される。
【0138】
このリレーは、電動モータ16の内側に取り付けられるか、または特にケーシング48内において、スタータ10の外側に取り付けられる。
【0139】
別の実施例では、このリレーは、スタータ10のための給電ケーブル路、例えば電源バッテリーの出力端に配置される。
【0140】
別の変形例では、リレーは、電子式であり、徐々に熱エンジンを始動させるようになっている。徐々に始動するには、リレー電動モータ16への給電電流をチョッピングすることにより、始動中に電動モータ16への給電電流を一時的に低下させる。
【0141】
本発明は、減速ギア18を使用しているか、または使用していない、いずれのタイプのスタータ10にも使用できる。
減速ギア18は、遊星ギア列またはその他タイプのものとすることができる。
本発明に係わるスタータ10内の軸方向に移動可能な要素は、摩擦によってスタートホイール68を駆動するのに十分である。
【0142】
図示していない本発明の別の実施例では、切頭円錐形ローラ82しか軸方向に移動できない。出力シャフト12およびその切頭円錐形クラウン70は、軸方向にスライド運動しないようにブロックされ、スタートホイール68は軸方向の間隙を有する。
【0143】
この変形例では、電動モータ16が、出力シャフト12を共に回転するように駆動する際、出力シャフト12内でネジ運動する切頭円錐形ローラ82は、スタートホイール68の切頭円錐形前方表面110に接触し、スタートホイール68を後方に向けて変位する。
切頭円錐形後方表面112が、切頭円錐形ローラ82の圧力によって切頭円錐形クラウン90の切頭円錐形表面74に接触すると、スタートホイール68は共に回転するように駆動される。
これらいくつかの違いを別にすれば、この変形例におけるスタータ10の作動は、図1〜図6を参照して説明したスタータの動作とほぼ同一である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 現在の技術状態による従来のスタータの長手方向部分断面図である。
【図2】 休止位置に示された、本は発明の特徴事項に従って製造されたスタート機構の長手方向部分断面図である。
【図3】 図2に示された駆動機構のうちの主要部品の分解斜視図である。
【図4】 切頭円錐形ローラしかスタートホイールに接触しない中間位置に駆動機構が示されている、図2に類似した図である。
【図5】 スタートホイールを駆動している作動位置にある駆動機構を示す、図2に類似した図である。
【図6】 切頭円錐形クラウンがスタートホイールに摩擦接触している時に生じる力を示す斜視図である。
【図7】 現在の技術状態に従った、摩擦タイプのスタータを示す、長手方向部分横断面図である。
【図8】 切頭円錐形ローラの円筒形表面が軸方向の溝を有し、パッドが軸方向のリブを有する、本発明に係わる制動装置の変形例を示す斜視図である。
【図9】 図8の制動装置におけるパッドおよび軸方向溝を示す拡大詳細図である。
【図10】 パッドが環状であり、切頭円錐形ローラと同軸状となっている、本発明に係わる制動装置の別の変形例を示す長手方向断面図である。
【図11】 パッドが弾性バンドまたは弾性ストリップである。本発明に係わる制動装置の更に別の変形例を示す部分斜視図である。
【図12】 図11の制動装置を示す長手方向部分断面図である。
【符号の説明】
10 スタータ
12 出力シャフト
14 アーマチュアシャフト
18 ギア列
20 後端部
25 後方ガイドブッシュ
26 前方ベアリング
27 前方ガイドブッシュ
36 遊星ホイール
44 内歯付きクラウン
48 ケーシング
56 軸方向孔
60 位置決め要素
68 スタートホイール
70 切頭円錐形クラウン
72 ショルダー表面
76 中間部分
78 前方部分
80 ショルダー表面
82 切頭円錐形駆動ローラ
84 前方部分
85、86 外側表面
87 後方部分
88 内側ボア
90 前方スロート
92 ショルダー表面
94 リターンスプリング
96 当接プレート
98 チムニー
100 ディスク
102 円筒形パッド
104 ディスク
106 摩擦表面
108 パッドスプリング

Claims (28)

  1. 電動モータ(16)のアーマチュアシャフト(14)によって回転駆動される出力シャフト(12)を備え、出力シャフト(12)に、摩擦によってスタートホイール(68)を駆動するための機構(70、82)が設けられており、スタートホイール(68)の相補的切頭円錐形前方表面(110)と協働し、よって、スタートホイールを回転駆動するようになっている少なくとも1つの切頭円錐形前方駆動ローラ(82)を有し、切頭円錐形ローラ(82)が、出力シャフト(12)に支持されたネジ(78)に螺合して取り付けられ、出力シャフト(12)が、切頭円錐形ローラ(82)に対して第1の回転方向に回転すると、スタートホイール(68)に向かって軸方向後方に変位するようになっているタイプの、熱エンジンのためのスタートホイール(68)を回転駆動する自動車のスタータ(10)であって、
    制動装置(102)を備え、電動モータ(16)の始動中に、この制動装置(102)が切頭円錐形ローラ(82)の回転を制動し、かつその休止位置(Pr)から、切頭円錐形ローラ(82)がスタートホイール(68)に摩擦接触するアクティブ位置(Pa)へ、切頭円錐形ローラ(82)を軸方向後方に変位させるようになっていることを特徴とする自動車のスタータ(10)。
  2. 制動装置が、少なくとも1つのパッド(102)を備え、このパッドが、摩擦表面(106)を介して、切頭円錐形ローラ(82)の係合表面(85、130)とスライド接触し、ローラの回転を制動するようになっていることを特徴とする、請求項1記載のスタータ。
  3. パッド(102)を永続的に押圧する弾性要素(8)、または制御された電磁石のいずれかにより、切頭円錐形ローラ(82)の係合表面(85)に各パッド(102)が押圧されていることを特徴とする、請求項2記載のスタータ(10)。
  4. 切頭円錐形ローラの係合表面(85)が、ローラ(82)の同軸状凸状円筒形表面となっており、かつ係合表面(85)に対する圧力が、放射状に向いていることを特徴とする、請求項3記載のスタータ。
  5. 円筒形表面(85)が、軸方向の溝(126)を有することを特徴とする、請求項4記載のスタータ(10)。
  6. 円筒形表面(85)が、螺旋溝を有し、この溝の螺旋巻方向が、出力シャフト(12)のネジ(78)の巻方向と反対であり、これにより円筒形表面(85)に対する各パッド(102)の摩擦が、切頭円錐形ローラ(82)の軸方向後方変位に寄与する螺合効果を発生するようになっていることを特徴とする、請求項4記載のスタータ(10)。
  7. 螺合溝のピッチが、出力シャフト(12)のネジ(78)のピッチと同一であることを特徴とする、請求項6記載のスタータ(10)。
  8. 溝(126)が、ほぼ三角形または丸い形状の横方向断面を有することを特徴とする、請求項5〜7のいずれかに記載のスタータ(10)。
  9. 各パッド(102)の摩擦表面(106)が、溝(128)を有し、この溝の形状および配向が、円筒形表面(85)上の溝(126)の形状および配向と相補的となっていることを特徴とする、請求項5〜8のいずれかに記載のスタータ(10)。
  10. 円筒形表面(85)のまわりに、円周方向に一定の間隔で離間した複数のパッド(102)を有することを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載のスタータ(10)。
  11. 係合表面が前方を向くローラ(82)の環状ショルダー表面(130)であり、かつショルダー表面(130)に対する圧力が、軸方向後方を向いていることを特徴とする、請求項3記載のスタータ(10)。
  12. ショルダー表面(130)が、切頭円錐形であり、軸線(X1)に向かって前方に傾斜していることを特徴とする、請求項11記載のスタータ(10)。
  13. 切頭円錐形ローラ(82)と同軸状の単一環状パッド(102)を有し、かつスタータ(10)のケーシング(48)に対して回転しないように、パッド(102)を固定するための手段(138、140)を有することを特徴とする、請求項11または12記載のスタータ(10)。
  14. パッドの摩擦表面(134)が、切頭円錐形ローラ(82)のショルダー表面(130)とほぼ相補的となっていることを特徴とする、請求項13記載のスタータ(10)。
  15. 切頭円錐形ローラ(82)と同軸状であり、かつスタータ(10)のケーシング(48)とパッド(102)との間に挟持された圧縮スプリング(134)によって、パッド(102)がショルダー表面(130)に対して軸方向に押圧されていることを特徴とする、請求項13または14記載のスタータ(10)。
  16. スプリング(134)が、スタータ(10)のケーシング(48)の前方ベアリング(26)の後方横方向面(29)内に埋め込まれた、前方の軸方向リターン部(138)と、パッド(102)の前方横方向面(136)に埋め込まれた、後方の軸方向リターン部(140)とを有し、スタータ(10)のケーシング(48)に対するパッド(102)の回転を防止するようになっていることを特徴とする、請求項15記載のスタータ(10)。
  17. パッド(102)が、スタータ(10)のケーシング(48)の軸方向溝内にある外側ラジアル延長部を有し、よって、スタータ(10)のケーシング(48)に対して回転しないようにパッド(102)を固定していることを特徴とする、請求項15記載のスタータ(10)。
  18. パッド(102)が、ローラ(82)の円筒形表面(85)の一部を囲む弾性バンドであり、この弾性バンドが、ほぼ径方向外側に延びるタング(142)を有し、かつこのタング(142)が、スタータ(10)のケーシング(48)のシーティング、すなわち溝(144)内に嵌合されており、パッド(102)を回転しないようにそれを固定するようになっていることを特徴とする、請求項4記載のスタータ(10)。
  19. 弾性バンド(102)が、ローラ(82)の円筒形表面(85)のまわりにほぼ270度にわたって延びる環状リングの一部を構成していることを特徴とする、請求項18記載のスタータ(10)。
  20. 切頭円錐形ローラ(82)の係合表面(85、130)、および/またはパッド(102)の摩擦表面(106、132)が、摩擦特性を改善するよう表面処理されているか、または材料がコーティングされていることを特徴とする、請求項1〜19のいずれかに記載のスタータ(10)。
  21. 切頭円錐形ローラ(82)と出力シャフト(12)との間に弾性リターン要素(94)が挟持されており、もって、切頭円錐形ローラ(82)をその休止位置(Pr)へ向けて押圧するようになっていることを特徴とする、請求項1〜19のいずれかに記載のスタータ(10)。
  22. 弾性リターン要素(94)が弾性圧縮要素であり、この弾性圧縮要素が、後方において、出力シャフト(12)のショルダー(80)に当接し、かつ前方において、切頭円錐形ローラ(82)のショルダー(92)に当接していることを特徴とする、請求項21記載のスタータ(10)。
  23. 駆動機構(70、82)が、切頭円錐形後方駆動クラウン(70)を有し、この駆動クラウンが共に回転し、かつ軸方向に変位できるように出力シャフト(12)に固定されており、かつスタートホイール(68)の相補的な切頭円錐形後方表面(112)と協働するようになっており、出力シャフト(12)が、アーマチュアシャフト(14)に対して軸方向にスライド運動できるよう取り付けられており、よって、切頭円錐形クラウン(70)がスタートホイール(68)に摩擦接触するまで、切頭円錐形前方ローラ(82)内のネジによる変位の作用により、更に切頭円錐形前方ローラのスタートホイール(68)に対する摩擦接触効果を受けた出力シャフト(12)が軸方向前方に変位する際に、切頭円錐形クラウン(70)が、スタートホイール(68)に向かって軸方向前方に変位できるようになっていることを特徴とする、請求項1〜22のいずれかに記載のスタータ(10)。
  24. 挟持された減速ギア列(18)を介して、アーマチュアシャフト(14)に出力シャフト(12)が取り付けられており、減速ギア列の回転部分(36、40)が、軸方向に変位できるように出力シャフト(14)に固定されており、かつ減速ギア列(18)の回転部分(36、40)が、アーマチュアシャフト(14)上および減速ギア列(18)の固定部分(44)上で軸方向にスライドしうるようになっていることを特徴とする、請求項23記載のスタータ(10)。
  25. 切頭円錐形ローラ(82)の円錐角が、切頭円錐形クラウン(70)の円錐角と同一であることを特徴とする、請求項23または24記載のスタータ(10)。
  26. スタートホイール(68)の切頭円錐形表面(110、112、86、74)、切頭円錐形ローラ(82)および/または切頭円錐形クラウン(70)が、摩擦ライナーを含むことを特徴とする、請求項1〜25のいずれかに記載のスタータ(10)。
  27. 点火キーによって作動される制御巻線を有するリレーを介して、電動モータ(16)に給電されるようになっていることを特徴とする、請求項1〜26のいずれかに記載のスタータ(10)。
  28. リレーが給電電流をチョッピングすることにより、電動モータ(16)の給電電圧を徐々にスタートさせ、かつ一時的に低下させるようになっていることを特徴とする、請求項1〜27のいずれかに記載のスタータ(10)。
JP2001515456A 1999-08-09 2000-08-07 自動車のスタータ Expired - Fee Related JP4503898B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR99/10386 1999-08-09
FR9910386A FR2798167B1 (fr) 1999-08-09 1999-08-09 Demarreur de vehicule automobile comportant un dispositif d'entrainement par friction
PCT/FR2000/002264 WO2001011232A1 (fr) 1999-08-09 2000-08-07 Demarreur de vehicule automobile du type a entrainement par friction

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003506628A JP2003506628A (ja) 2003-02-18
JP4503898B2 true JP4503898B2 (ja) 2010-07-14

Family

ID=9549069

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001515456A Expired - Fee Related JP4503898B2 (ja) 1999-08-09 2000-08-07 自動車のスタータ

Country Status (7)

Country Link
EP (1) EP1119707B1 (ja)
JP (1) JP4503898B2 (ja)
KR (1) KR20010080027A (ja)
BR (1) BR0006993A (ja)
DE (1) DE60011865T2 (ja)
FR (1) FR2798167B1 (ja)
WO (1) WO2001011232A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2864583B1 (fr) * 2003-12-26 2006-03-03 Valeo Equip Electr Moteur Demarreur coaxial perfectionne de vehicule automobile
FR2865243B1 (fr) * 2004-01-16 2009-06-26 Denso Corp Demarreur avec limitation des vibrations et de l'inclinaison de l'arbre de sortie
US8408175B2 (en) * 2010-08-03 2013-04-02 GM Global Technology Operations LLC Stop-start self-synchronizing starter system

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB475599A (en) * 1936-01-09 1937-11-23 Gen Motors Corp Improvements in or relating to engine starters
US4092870A (en) * 1976-08-30 1978-06-06 Facet Enterprises, Inc. Engine starting mechanism
JPS59173556A (ja) * 1983-03-22 1984-10-01 Mitsubishi Electric Corp 摩擦ロ−ラ式動力係合装置
US4738148A (en) * 1984-12-12 1988-04-19 Peter Norton Starter drive

Also Published As

Publication number Publication date
FR2798167B1 (fr) 2001-10-12
EP1119707B1 (fr) 2004-06-30
BR0006993A (pt) 2001-06-26
WO2001011232A1 (fr) 2001-02-15
KR20010080027A (ko) 2001-08-22
FR2798167A1 (fr) 2001-03-09
EP1119707A1 (fr) 2001-08-01
JP2003506628A (ja) 2003-02-18
DE60011865T2 (de) 2005-08-25
DE60011865D1 (de) 2004-08-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2014017609A1 (ja) 電動式ディスクブレーキ装置
JP2010169248A (ja) ディスクブレーキ
JP4496515B2 (ja) 電動ブレーキ装置
US10344815B2 (en) Electric brake device
KR102202552B1 (ko) 전동 브레이크 액추에이터
JP4032386B2 (ja) 電動ディスクブレーキ
JP2005512001A (ja) ブレーキ付きスクリュウ・アクチュエータ
JP5536609B2 (ja) クリアランス修復装置を有するクラッチ
JP2009127737A (ja) 電動ディスクブレーキ
US5905309A (en) Starter with shock absorbing device
JPH09502251A (ja) モータ車両用クラッチの制御装置
JP2014190347A (ja) 電動式ディスクブレーキ装置
JP4503898B2 (ja) 自動車のスタータ
JP2004521259A (ja) 改良されたスタータヘッドを有する自動車用スタータ
JP2011074946A (ja) ディスクブレーキ
JP4288501B2 (ja) 電動ブレーキ装置
CN107701606B (zh) 双卷簧、旋转装置和待促动的系统
JP6483567B2 (ja) 電動パーキングブレーキ
JP4533828B2 (ja) 電動ブレーキ
JP5946399B2 (ja) 電動式ディスクブレーキ装置
JP2008500485A (ja) 自動車の内燃機関用スタータ
JPH0456905B2 (ja)
JP2021049879A (ja) ディスクブレーキ
JP2006515913A (ja) スプラインにエンドストッパーを備える作動ヘッドを有する電動スターターシャフトに、ストッパーリングを取り付ける方法。
JP2002257165A (ja) 電動ディスクブレーキ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070710

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091110

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100202

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100420

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100422

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4503898

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130430

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140430

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees