JP4503478B2 - 吸音体の製造方法、及びこの製造方法に用いられる金型 - Google Patents
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Description
さらに、特許文献6では、繊維含有熱可塑性樹脂をスプリングバック現象で膨張させた後、内部にガスを注入することによってヒケの防止や冷却時間の短縮を図る技術が提案されているが、スキン層への孔の形成や成形品内部の空隙率を高めることができず、高い吸音性を得ることはできないという問題がある。
この方法によれば、吸音体の成形と同時に孔を形成することができるので、効率よく吸音体を製造することが可能である。また、カスの除去も不要で安定した吸音性を得ることができるという利点がある。さらに、離間して配置された複数のピンの間を加圧流体が流通するので、広範囲にわたって空隙層を押し広げることができ、空隙率を高めることができるという利点がある。
また、加圧流体により硬化前に空隙層を押し広げることができ、空隙率を高めることができる。そのため、高い吸音率の吸音体を後加工無しに製造することが可能になる。このようにして押し広げられる空隙率の割合は、請求項2に記載するように、40%〜80%の範囲内とするのが好ましい。
加圧流体注入のタイミングは、ピンを突出させると同時又はピンを突出させた後であって、ピンを後退させるまでの間に行う。加圧流体の排出は、請求項3に記載するように、前記ピンを突出させて前記加圧流体を前記空隙層に注入した後、一定時間の経過後であって前記ピンの後退前に、前記加圧流体の排出を開始させるとよい。
また、空隙層に注入する加圧流体の圧力は、請求項4に記載するように、大気圧より大きく、かつ、20MPa(絶対圧力)以下の範囲内であるとよい。
さらに、請求項7に記載するように、溶融膨張性を有する繊維含有熱可塑性の樹脂材料を用いる場合において、前記樹脂材料が、長さ2〜100mmの補強用繊維を包含する繊維含有熱可塑性樹脂ペレットを少なくとも一部に含み、かつ、前記補強用繊維が樹脂材料全体の2〜60重量%の範囲内であるようにしてもよい。
このような補強用繊維を用いることで、移動型を後退させることによりいわゆるスプリングバック現象が生じ、キャビティ内の溶融状態の樹脂材料が膨張し、樹脂材料の内部に多数の空隙を発生させることができる。補強用繊維としては、ロックウールやポロン繊維などのセラミック繊維、ガラス繊維や炭素繊維などの無機繊維、アルミニウム繊維や鋼繊維などの金属繊維、超高分子量ポリエチレン繊維やアラミド織維あるいはポリアリレート繊維などの有機繊維など、いずれもが採用できる。特に、ガラス繊維を採用することが好ましい。
また、前記補強用繊維の含有量が前記樹脂材料全体の2重量%より少なくなると、十分な強度が得られず、制振性などの特性が損なわれたり、膨張しにくくなる。一方、60重量%より大きくなると、補強用繊維の量が多くなりすぎて、流動性が悪化し、成形がしにくくなる。
さらに、加圧流体により硬化前に空隙層を押し広げることで、空隙率が大きく、高い吸音率の吸音体及び吸音構造体を後加工無しに得ることができる。
図1は、本発明の吸音体の製造方法に用いられる金型の構成及び作用を説明する概略図である。なお、この金型の基本構成は、上記した特許文献3,4,5等で公知である。
金型1の基本構成は、固定型11と、移動型12と、この移動型12に形成されたキャビティ13と、移動型12を固定型11に向けて進退移動させる駆動機構とからなっている。
ピン14は、筒状の外筒部141と、この外筒部141の貫通孔内に挿入された中子部142とを有している。そして、外筒部141と中子部142との間に、加圧流体供給部145に連通する加圧流体流路143が形成されている。
また、加圧流体流路143と加圧流体供給部145との間には、切換弁144が設けられていて、この切換弁144を切り換えることで、加圧流体供給部145からピン14の加圧流体流路143に加圧流体を供給したり、加圧流体流路143から加圧流体を排出できるようになっている。
加圧流体供給部145から供給される加圧流体の圧力は、大気圧より大きく絶対圧力で20MPa以下の範囲内、好ましくは、絶対圧力で1MPa〜10MPaの範囲内に設定するとよい。加圧流体の圧力が20MPaを超えると、空隙層の破壊が進んで必要以上に空隙層が消失してしまい、吸音効果を低下させるおそれがある。
そして、これら熱可塑性材料は、単独で用いることもできるが、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
このような熱可塑性樹脂のうち、ポリプロピレン、プロピレンと他のオレフィンとのブロック共重合体、ランダム共重合体、あるいは、これらの混合物などのポリプロピレン系樹脂が好ましく、特に、不飽和カルボン酸、または、その誘導体で変性された酸変性ポリオレフィン系樹脂を含有するポリプロピレン系樹脂が好適である。
また、前記補強用繊維の含有量が前記樹脂材料全体の2重量%より少なくなると、十分な強度が得られず、制振性などの特性が損なわれたり、膨張しにくくなる。一方、60重量%より大きくなると、補強用繊維の量が多くなりすぎて、流動性が悪化し、成形がしにくくなる。
なお、他の無機充填剤として、タルクや炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クレー、雲母などを用いることができ、これらを単体あるいは二種類以上併用して利用してもよい。
ここで、射出成形方法としては、一般の射出成形方法、射出圧縮成形方法、射出膨張成形方法、射出プレス成形方法を含むものである。
さらに、加圧流体注入のタイミングは、ピン14の突出しと同時又は突出し後からピン14の後退前までの間の任意の時期に設定することができる。また、加圧流体排出のタイミングは、加圧流体の注入開始後からピン14が後退するまでの任意の時期に設定することができる。
なお、加圧流体として水やアルコール等の液体を用いる場合は、これらを気化させて排出するのが好ましい。
本発明の製造方法の第一の実施形態を、図1(a)〜(d)及び図3を参照しながら説明する。ここで、図3は、加圧流体の注入及び排出の様子並びに成形された吸音体を説明する断面図である。
この実施形態では、図1(a)に示すように型締めを行って樹脂材料Pをキャビティ13に射出した後に、図1(b)に示すように移動型12を後退させて樹脂材料Pを膨張させる。
この場合、ピン14の突出量は、一方のスキン層を貫通し、他方のスキン層までは達しない深さであればよい。好ましくは最終的な成形体(吸音体)の肉厚の30〜90%となるように、突出量を予め調整しておく。
なお、吸音体2の表裏両面に形成されるスキン層の肉厚は、最良の吸音性及び遮音性を得るために、0.5mm〜2.0mm程度とするとよい。
この実施形態では、ピン14が最前進位置まで突出すると同時に、図2に示す切換弁144を切り換えて、加圧流体供給部145から加圧流体をピン14に供給するようにしている。これにより、図3(a)に示すように、ピン14の加圧流体流路143から、樹脂材料Pを膨張させて形成した空隙層Pbに、加圧流体が注入される。
そして、図2に示す切換弁144を切り換えて、加圧流体の注入を行ったピン14の加圧流体流路143から空隙層Pb内の加圧流体を排出する(図3(b)参照)。なお、この加圧流体の排出は、樹脂材料Pがまだ溶融状態又は半溶融状態を保っている間に行ってもよいし、硬化した後に行ってもよい。
この実施形態におけるピン後退のタイミングは、ピン14の外周面に接する樹脂材料Pが硬化して、樹脂材料Pの孔内周面にスキン層が形成される前である。ピン14の先端部分を樹脂材料Pの溶融温度近傍まで加熱する加熱手段を設けて、ピン14の外周面に接する樹脂材料Pが硬化しないようにしてもよい。
上記の方法により成形された吸音体には、図3(c)に示すように、一方のスキン層22を貫通して空隙層24まで連通する孔21が形成され、孔21の内周面の全面にわたって空隙層24が露出している。
本発明の第二の実施形態では、図4に示すように、加圧流体注入用の加圧流体流路143を有するピン14と、加圧流体排出用の加圧流体流路143′を有するピン14′とを準備し、一方のピン14の加圧流体流路143から空隙層Pbに注入した加圧流体を、他方のピン14′の加圧流体流路143′から排出するようにしている。
このとき、注入側のピン14と排出側のピン14′との間で、加圧流体の圧力差が、0.1MPa〜20MPaの範囲、好ましくは、5MPa〜10MPaの範囲になるようにする。
なお、この実施形態におけるピン14,14′の突出し及び後退のタイミング、加圧流体の注入と排出のタイミングは、先に説明した第一の実施形態と同じである。
この実施形態によれば、離間して配置された複数(この実施形態では二つ)のピン14,14′の間を加圧流体が流通するので、広範囲にわたって空隙層を押し広げることができ、空隙率を高めることができるという利点がある。
なお、上記した第一及び第二の実施形態におけるピン14,14′の突出のタイミングは、図3に示すように、一方のスキン層22が形成される前であってもよいが、図5に示すように、一方のスキン層22が形成されるタイミングであってもよい。このようにすることで、ピン14,14′がスキン層22の一部を孔21の底部に押し込み、この押し込み作用で空隙層24を押しつぶし、孔21の周辺により大きな空間を形成することができる。そのため、加圧流体を空隙層24に注入することで、さらに空隙率を高めることができるという利点がある。
上記した第一及び第二の実施形態の吸音体は、例えば、タイミングベルトカバー、エアクリーナカバー、エアーダクト、エンジンカバー、吸排気用レゾネーター、インテークマニホールド、エンジンルームと室内の遮蔽板、トランクルーム、自動車天井材、ドアパネル等の吸音構造体として使用することができる。
吸音構造体の一実施形態を以下に説明する。
そして、吸気装置200は、略筒状の上流嵌合部252を有している。
また、吸気装置200には、上流嵌合部252に一体に連続して空気清浄部としての略筒状のエアクリーナ253が設けられている。このエアクリーナ253は、例えば、内部に通気性を有する図示しないフィルタを収容し、流通する空気は透過させ空気中に混入する塵挨などを捕捉して空気から分離除去するものである。また、吸気装置200には、エアクリーナ253に一体に連続して略筒状のダクト部254が設けられている。さらに、吸気装置200には、ダクト部254に一体に連続して共鳴部としての略筒状のレゾネータ255が設けられている。このレゾネータ255は、共鳴や干渉などにより騒音を吸音する。
孔256の断面積は、0.785〜314mm2である。孔256は、そのピッチが1mm以上であって、好ましくは10mm以上200mm以下となるピッチで複数設けられている。なお、この孔256は、レゾネ一夕255の外周面と内周面とが連続して貫通するものではない。また、孔256の内径は、1〜20mmの範囲内である。
さらに、吸気装置200には、レゾネータ255に一体に連続して略筒状の下流嵌合部257が設けられている。この下流嵌合部257は、内燃機関側に連結される。
また、吸気装置200は、下モジュール片260とこの下モジュール片260と略対称形状の上モジュール片261とが一体に接合して略筒形状に形成されている。
そして、下モジュール片260には、上端縁に外周方向に向けて突出するフランジ状の下接合片部260Aが、下上流嵌合部252A、下空気清浄部253A、下ダクト部254A、下共鳴部255Aおよび下下流嵌合部257Aの上端両側線に亘って一連に設けられている。
また、下モジュール片260および上モジュール片261は、断面に空隙、すなわち微細な気孔が多数発泡した状態の多孔常に形成されている。すなわち、下モジュール片260および上モジュール片261は、2つのスキン層と、これらスキン層に挟まれかつ多数の空隙を有する空隙層とを備えた断面構造を有するものである。
そして、調製した原料を溶融し、図8に示すように、金型270に射出する。ここで、金型270は、移動型と固定型からなる型枠271、272を有している.これら型枠271、272の対向面には、原料が射出される成形凹部273、274が形成されている。そして、一対の型枠271、272が接合された金型270は、各成形凹部273、274にて分割体である下モジュール片260および上モジュール片261の形状に対応したキャビティである成形空間275を形成する。また、一方の型枠271には、成形空間275にガスを注入するガス注入孔276が設けられている。
表面とのなす角度が60度未満であると、前記孔に音波が進行せず、十分な吸音
性能が発現しない場合がある。
(1) スキン層と空隙層とを備えることにより、スキン層は遮音性を有し、空隙層は内部に多数の空隙を有するので、吸音性能を有する。従って、複数の材料を張り合わせることなく、一体成形により、吸音性能および遮音性能の両方が確保可能である。
(2) 成形体の任意の箇所には、スキン層から空隙層に連通する孔256が複数形成され、その孔256の形態が上記第一及び第二の実施形態で説明したように形成されているので、選択的に任意の周波数の昔を吸収することができ、不快な音のみを選択的に吸収することができる。
(3)孔256が筒形状の吸気装置200の内部に形成されることになるので、内部において吸音することが要求される吸気装置200を容易に製造することができる。
(4)分割体(下モジュール片260および上モジュール片261)を成形すると同時に孔256を形成することができるので、容易かつ低コストで孔256を形成することができる。
(5)分割体(下モジュール片260および上モジュール片261)を振動溶着法によって接合しているから接合面等のずれを起こさずに接合することができる。従って、吸音性能を確実に発現することができる。
(6)加圧流体により樹脂材料の硬化前に空隙層を押し広げることで、空隙率が大きく、高い吸音率を得ることができる。
次に、本発明の具体的な実施例について説明する。この実施例では、第一の実施形態の製造方法(実施例1,2)及び第二の実施形態(実施例3)により吸音体を成形し、測定を行った。
成形の条件は以下のとおりである。
(1)樹脂材料: 長さ8mm、GF量20%のガラス繊維含有ポリプロピレン(出光モストロンL)に、発泡剤を3重量%添加したものを用いた。
(2)金型:図1に示した金型と同じものを用いた。また、ピンは、図2に示すものと同じものを用いた。
(3)成形体の形状:平面形状を一辺180mmの正方形とし、初期肉厚3mm、最終肉厚を9mm(3倍膨張)とした。このうち、スキン層の肉厚は片側0.6mmとした。
(4)孔形状及び配置位置:図9に示すように、吸音体2の二つの対角線をほぼ四等分する位置に、直径4mmで深さ8mmの円形の孔21を4個形成し、吸音効果の評価を行った。
(5)成形条件:以下の条件で成形を行って吸音体を得た。
成形温度 230℃
金型温度 30℃
充填時間 1秒
移動型後退開始タイミング 充填完了後3秒
移動型後退速度 2mm/秒
冷却時間 60秒
ピン突出しタイミング 移動型後退完了と同時
ピン突出し保持時間 30秒
加圧流体供給タイミング ピン突出しから1秒後
加圧流体排出時間 8秒
(6)加圧流体の注入と排出
実施例1:孔21a,21dに対応するピン14から0.5MPaの圧力で窒素ガスを注入し、15秒後に同一のピン14,14から排出した。
実施例2:孔21a,21dに対応するピン14から10MPaの圧力で窒素ガスを注入し、15秒後に同一のピン14,14から排出した。
実施例3:孔21a,21dに対応するピン14から1MPaの圧力で窒素ガスを注入し、注入開始から5秒後に、孔21b,21cに対応する別のピン14′からの排出を開始した。なお、注入側と排出側の加圧流体の圧力差は0.3MPaとした。
比較例:加圧流体の注入なし。その他は、実施例1〜実施例3と同じとした。
(7)結果
各実施例で得られた吸音体の吸音率を、比較例の吸音体と比較した。吸音率の測定は、JIS A1405の管内法による垂直入射吸音率判定に準拠して行った。
各実施例及び比較例における吸音率の測定の結果を以下の表及び図10のグラフに示す。
さらに、図10のグラフからわかるように、実施例1,3及び比較例のいずれも320Hz前後で最も高い吸音効果を示しているが、実施例3の方が実施例1よりも高い吸音効果を示した。
本発明においては、上記した第1及び第2の実施形態の製造方法で得られた孔の数や配置位置を種々変更することで、吸音のターゲットとする周波数帯の帯域を変化させることが可能である。
例えば、上記の説明では、ピン14は移動型に設けるものとして説明したが、固定型側に設けるものとしてもよい。
また、第一及び第二の実施形態においてピン14はキャビティ13に樹脂材料Pを射出した直後に突出させるものとして説明したが、樹脂材料Pをキャビティ13に射出する前又は射出と同時に突出させるものとしてもよい。
また、上記の説明では、孔21を形成するピン14に加圧流体流路143を形成し、このピン14から空隙層に加圧流体を注入し又は排出するものとして説明したが、空隙層に加圧流体を注入又は空隙層から加圧流体を排出することができるのであれば、孔空け用のピン14に限らず他の手段を用いてもよい。
11 固定型
12 移動型
13 キャビティ
14 ピン
141 外筒部
142 中子部
143 加圧流体流路
2 吸音体
21a〜21d 孔
P 樹脂材料
Pa 孔
Pb 空隙層
Claims (8)
- 表裏面に形成されたスキン層と、このスキン層に挟まれ多数の空隙を備えた空隙層とを有し、一方のスキン層を貫通し他方のスキン層まで到達しない深さの孔を形成した吸音体の製造方法であって、
固定型と移動型とキャビティ内に出没自在に設けられた複数のピンとを備えた金型を準備し、
前記キャビティに樹脂材料を充填して前記吸音体を成形する過程で前記ピンを前記キャビティ内に突出させ、前記吸音体の成形と同時に前記空隙層に連通する前記孔を形成する工程と、
前記ピンを突出させたときに前記空隙層に加圧流体を注入する工程と、
を有し、
前記ピンの少なくとも一つが、前記加圧流体を前記空隙層に注入するための注入用の加圧流体流路を内部に有しており、他の前記ピンの少なくとも一つが、前記加圧流体を前記空隙層から排出するための排出用の加圧流体流路を内部に有しており、前記加圧流体を注入する工程において、前記ピンの注入用の加圧流体流路から前記空隙層に注入された前記加圧流体を、他の前記ピンの排出用の加圧流体流路から排出することを特徴とする吸音体の製造方法。 - 前記空隙層の空隙率が、40%〜80%の範囲内となるように、前記加圧流体を前記空隙層に注入することを特徴とする請求項1に記載の吸音体の製造方法。
- 前記ピンを突出させて前記加圧流体を前記空隙層に注入した後、一定時間の経過後であって前記ピンの後退前に、前記加圧流体の排出を開始させることを特徴とする請求項1又は2に記載の吸音体の製造方法。
- 注入する前記加圧流体の圧力が、大気圧より大きく、かつ、20MPa(絶対圧力)以下の範囲内で加圧することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の吸音体の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の吸音体の製造方法において、前記ピンの突出量が、前記吸音体の最終肉厚に対して30〜90%であることを特徴とする吸音体の製造方法。
- 前記スキン層が形成されたときに前記ピンを前記キャビティ内に突出させ、前記スキン層の一部とともに前記ピンを前記空隙層に押し込むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の吸音体の製造方法。
- 溶融膨張性を有する繊維含有熱可塑性の樹脂材料を用いる場合において、前記樹脂材料が、長さ2〜100mmの補強用繊維を包含する繊維含有熱可塑性樹脂ペレットを少なくとも一部に含み、かつ、前記補強用繊維が樹脂材料全体の2〜60重量%の範囲内であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の吸音体の製造方法。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の吸音体の製造方法に用いられる金型であって、
固定型及び移動型と、
前記固定型と前記移動型との境界部分に形成されたキャビティと、
前記固定型又は移動型に設けられ、前記キャビティ内に出没自在に設けられた複数のピンと、
これらのピンを前記キャビティに出没自在にする駆動手段と
を備え、
前記注入用の加圧流体流路が、前記キャビティに充填された樹脂材料の内部に前記加圧流体を供給するための加圧流体供給部と連通することを特徴とする金型。
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