JP2001113566A - シート状孔質樹脂成形金型及びこれを用いたシート状孔質樹脂成形体の製造方法 - Google Patents

シート状孔質樹脂成形金型及びこれを用いたシート状孔質樹脂成形体の製造方法

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JP2001113566A
JP2001113566A JP30019099A JP30019099A JP2001113566A JP 2001113566 A JP2001113566 A JP 2001113566A JP 30019099 A JP30019099 A JP 30019099A JP 30019099 A JP30019099 A JP 30019099A JP 2001113566 A JP2001113566 A JP 2001113566A
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Japan
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pressure medium
sheet
porous resin
injection
mold
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JP30019099A
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English (en)
Inventor
Kenji Uesugi
憲治 上杉
Shinkichi Torii
信吉 鳥居
Masaaki Suzuki
正明 鈴木
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原料樹脂の流動状態が制御し易く成形の自由
度が大きく、個々の盲空洞の開口径、形状及び容積を均
一化でき、軽量で剛性及び吸音特性を有し、ヒケ及びソ
リ等がなく、外観品質が良好であるシート状孔質樹脂成
形体が成形できる成形金型及びこれを用いた成形体の製
造方法を提供すること。 【解決手段】 シート状孔質樹脂成形金型を構成する固
定金型2が、裏面形成壁部2aを有し、この裏面形成壁
部2aに原料樹脂注入口6及び加熱可能な圧力媒体注入
部5を有し、可動金型1が、表面形成壁部1aを有する
とともに、圧力媒体の注入方向とほぼ同一の方向へ変位
可能とする。上記成形金型が、固定金型内部にスライド
スペースを有し、このスライドスペースには摺動ブロッ
クが内接し、この摺動ブロックの内部には圧力媒体貯留
室を有し、摺動ブロックが摺動により注入する圧力媒体
の圧力を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート状孔質樹脂
成形金型及びこれを用いたシート状孔質樹脂成形体の製
造方法に係り、更に詳細には、表面又は裏面に開口部を
有する複数個の独立した盲空洞を備えたシート状孔質樹
脂成形体の成形金型及びこれを用いた成形体の製造方法
に関するものである。また、本発明の成形金型を用いた
シート状孔質樹脂成形体の製造方法では、樹脂成形体に
付与する盲空洞の形状、容積及び配置位置が盲空洞毎に
随意に制御可能であり、更に軽量で剛性に優れ、外観品
質や吸音特性なども良好なシート状孔質樹脂成形体の製
造が可能であり、例えば、自動車用の外板材や内装材な
どの製造方法として好適である。
【0002】
【従来の技術】従来から、空洞を有し剛性が高く且つ軽
量な樹脂成形体の製造には、ハニカム状成形体と平板と
を積層する方法、ブロー成形による方法、補強リブを立
設する方法などが用いられている。ところが、ハニカム
状成形体と平板との積層法では、ハニカム状成形体を作
製する積層工程に多くの時間を必要とし、また、積層し
た層同士が剥離し易く信頼性に劣り、特に、得られる成
形体の剛性を部分的に向上することが困難であるという
問題があった。また、ブロー成形では、補強リブの立設
ができない成形体中央部は剛性が劣り、空洞の開口部制
御ができないため吸音特性を付与できないという問題が
あった。更に、補強リブを立設する方法では、複雑な金
型加工を必要とし、また開口面を塞ぐ工程が必要である
等の問題があった。
【0003】これらの問題に対し、特公昭57−149
68号公報では、射出成形金型のキャビティに不十分な
溶融樹脂を充填後、同じ口から加圧圧力媒体を注入しキ
ャビティ内を満たし空洞を形成する方法が提案されてい
る。しかし、圧力媒体注入口が樹脂射出口と同じため、
形成される空洞の大きさ、容積、存在密度を容易に制御
できないという問題があった。
【0004】また、特開平8−276452号公報に記
載の金型では、樹脂シリンダーノズルと加圧流体ノズル
とが同じノズルを使用する構造のため、複数の空洞を同
時に成形することができないという問題があった。更
に、特開昭60−24918号公報では、ヒケ防止のた
め、射出成形時に圧力媒体を注入し、補強リブを立てる
方法が開示されているが、成形品のソリ等が発生すると
いう問題もあった。更にまた、特開平6−134828
号公報では、リブ構造によるものとして、射出成形中に
圧力媒体を注入し空洞を成形した製造方法が提案されて
いるが、圧力媒体注入部に逆止弁を設けているため、逆
止弁の樹脂つまりのため所定の空洞の成形ができない、
圧力媒体注入部配置ピッチを任意に設定し空洞の配置密
度を変えることや軽量及び剛性を制御することが困難で
あるという問題もあった。
【0005】かかる従来の問題を解決し得る技術とし
て、本発明者らは、既に特願平11−119250号、
特願平11−116256号及び特願平11−1910
88号において、内容積を変化させ得る特定のキャビテ
ィを用い、樹脂注入口とガス注入口とを別個独立に構成
することなどにより、空洞の形状、配置、容積、個数及
び開口部面積などを適切に制御でき、軽量化や剛性の制
御が可能であり、しかもヒケやソリを発生し難いシート
状孔質樹脂成形体、成形金型及び成形方法などを提案し
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らが上記出願関連技術につき更に検討を加えた結果、
原料樹脂における流動状態の保持等の制御、及び複数の
空洞に対する圧力媒体の圧力制御につき、改良の余地が
あることが判明した。
【0007】本発明は、このような知見に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、原料樹脂の流
動状態が制御し易く成形の自由度が大きく、個々の盲空
洞の開口径、形状及び容積を均一化でき、軽量で優れた
剛性及び吸音特性を有し、ヒケ及びソリ等がなく、外観
品質が良好であるシート状孔質樹脂成形体が成形できる
成形金型及びこれを用いた成形体の製造方法を提供する
ことにある。
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、加熱可能な圧力媒
体注入部を設け、原料樹脂の溶融温度付近まで加熱した
圧力媒体を注入できるようにすることにより、また、圧
力媒体を注入前に貯留して圧力制御ができる構成とする
ことにより、上記目的が達成できることを見出し、本発
明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明のシート状孔質樹脂成形金型
は、表面又は裏面に開口部を有する複数個の独立した盲
空洞を備えたシート状孔質樹脂成形体の成形金型であっ
て、キャビティを構成する可動金型と固定金型とを備
え、上記固定金型は、上記シート状孔質樹脂成形体の裏
面を形成する壁部を有し、この裏面形成壁部に原料樹脂
注入口及び加熱可能な圧力媒体注入部を有し、上記可動
金型は、上記裏面形成壁部に対向する表面形成壁部を有
するとともに、上記圧力媒体注入部を介する圧力媒体の
注入方向とほぼ同一の方向へ変位可能であることを特徴
とする。
【0009】また、本発明のシート状孔質樹脂成形金型
の好適形態は、上記圧力媒体注入部が管状をなし、その
直径Rが、以下の式(1)及び式(2)、 A≦R …(1) (式中のAは上記盲空洞の開口部直径(mm)、Rは加
熱できる圧力媒体注入部の直径(mm)を示す。)
【数2】 (式中のfは共鳴吸音ピーク周波数、cは音速(m/
s)、Lは盲空洞の深度(mm)、tは表層分厚さ(m
m)、Dは開口部中心点間距離(mm)を示す。)を満
たすことを特徴とする。
【0010】更に、本発明のシート状孔質樹脂成形金型
の他の好適形態は、上記管状圧力媒体注入部が、中央に
圧力媒体流路を備え、周囲を断熱層で被覆されているこ
とを特徴とする。
【0011】更にまた、本発明のシート状孔質樹脂成形
金型の更に他の好適形態は、上記圧力媒体流路内の温度
を室温〜400℃に制御することを特徴とする。
【0012】また、本発明のシート状孔質樹脂成形金型
の他の好適形態は、上記固定金型の内部にスライドスペ
ースを設け、このスライドスペースに上記圧力媒体の注
入方向に対しほぼ垂直方向に摺動できる摺動ブロックを
内接し、この摺動ブロックの内部に圧力媒体を貯留して
圧力を制御できる圧力媒体貯留室を設け、金型外部の圧
力媒体供給系からキャビティへ圧力媒体を供給する際
に、上記摺動ブロックが摺動し、上記圧力媒体貯留室
が、圧力媒体供給系と連通/遮断するとともに、圧力媒
体注入部と遮断/連通することを特徴とする。
【0013】更に、本発明の他のシート状孔質樹脂成形
金型は、表面又は裏面に開口部を有する複数個の独立し
た盲空洞を備えたシート状孔質樹脂成形体の成形金型で
あって、キャビティを構成する可動金型と固定金型とを
備え、上記固定金型は、上記シート状孔質樹脂成形体の
裏面を形成する壁部を有し、この裏面形成壁部に原料樹
脂注入口及び圧力媒体注入部を有し、上記固定金型内部
にスライドスペースを有し、このスライドスペースには
圧力媒体の注入方向に対しほぼ垂直方向に摺動できる摺
動ブロックが内接し、この摺動ブロックの内部には圧力
媒体を貯留して圧力を制御できる圧力媒体貯留室を有
し、上記可動金型は、上記裏面形成壁部に対向する表面
形成壁部を有するとともに、圧力媒体の注入方向とほぼ
同一の方向へ変位可能であり、金型外部の圧力媒体供給
系から上記キャビティへ圧力媒体を供給する際に、上記
摺動ブロックが摺動し、上記圧力媒体貯留室が、圧力媒
体供給系と連通/遮断するとともに、圧力媒体注入部と
遮断/連通することができることを特徴とする。
【0014】更にまた、本発明の他のシート状孔質樹脂
成形金型の好適形態は、上記原料樹脂の充填中又は充填
完了後に、上記圧力媒体を上記圧力媒体注入部を介して
注入することを特徴とする。
【0015】また、本発明の他のシート状孔質樹脂成形
金型の他の好適形態は、上記圧力媒体注入部が圧力媒体
の注入方向とほぼ同一の方向に変位可能であり、圧力媒
体注入の際に上記キャビティ内へ突出することを特徴と
する。
【0016】更に、本発明の他のシート状孔質樹脂成形
金型の更に他の好適形態は、上記圧力媒体注入部は、そ
の先端が上記裏面形成壁部から突出して配置され、その
突出部分が先端に近づくにつれて狭窄していることを特
徴とする。
【0017】更にまた、本発明の他のシート状孔質樹脂
成形金型の他の好適形態は、上記圧力媒体注入部の先端
部が、上記裏面形成壁部とほぼ面一に配置され、この圧
力媒体注入部の軸方向に延在する圧力媒体流路の先端が
分岐して複数個の噴出口を形成し、これら噴出口から圧
力媒体が噴出することを特徴とする。
【0018】また、本発明の他のシート状孔質樹脂成形
金型の更に他の好適形態は、上記圧力媒体流路の分岐角
度が、この圧力媒体注入部の軸方向に対し10°〜90
°であることを特徴とする。
【0019】更に、本発明のシート状孔質樹脂成形体の
製造方法は、上記シート状孔質樹脂成形金型を用いてシ
ート状孔質樹脂成形体を製造するに当たり、シート状孔
質樹脂成形体を成形する原料樹脂を、上記樹脂注入口を
介して上記金型のキャビティに充填し、充填した原料樹
脂が流動状態であるうちに、圧力媒体を上記圧力媒体注
入部を介して注入することにより原料樹脂の裏面に盲空
洞を形成するとともに、上記可動金型を上記圧力媒体の
注入方向とほぼ同一の方向へ変位させること、を特徴と
する。
【0020】更にまた、本発明のシート状孔質樹脂成形
体の製造方法の好適形態は、上記圧力媒体注入部が、圧
力媒体を加熱しつつ圧力媒体を注入することを特徴とす
る。
【0021】また、本発明のシート状孔質樹脂成形体の
製造方法の他の好適形態は、圧力媒体アシスト射出成形
法及び/又は射出圧縮成形法により盲空洞を形成するこ
とを特徴とする。
【0022】更に、本発明のシート状孔質樹脂成形体の
製造方法の更に他の好適形態は、上記原料樹脂に注入す
る圧力媒体の圧力を、徐々に増大することを特徴とす
る。
【0023】更にまた、本発明のシート状孔質樹脂成形
体の製造方法の他の好適形態は、上記表面形成壁部と原
料樹脂との間に、外層を形成する塗装被膜、樹脂フィル
ム又は樹脂シートを上記表面形成壁部に当接して配置す
ることを特徴とするを特徴とする。
【0024】また、本発明のシート状孔質樹脂成形体の
製造方法の更に他の好適形態は、上記外層と原料樹脂と
を、インサート成形法で一体成形することを特徴とす
る。
【0025】
【作用】本発明のシート状孔質樹脂成形金型において
は、加熱可能な圧力媒体注入部を設け、原料樹脂の溶融
温度付近まで加熱した圧力媒体を注入するため、原料樹
脂の流動性をある程度長く保持しながら盲空洞を形成す
ることができる。また、本発明の他のシート状孔質樹脂
成形金型においては、圧力媒体を圧力媒体貯留室を介し
て注入するため、圧力媒体の圧力が設定し易く、しかも
盲空洞の形成時には、全ての圧力媒体注入部に適切な圧
力を有する圧力媒体をほぼ同時に注入できる。更に、本
発明では、圧力媒体貯留室と連通する際の圧力媒体の圧
力により、圧力媒体注入部がキャビティ内へ突出するよ
うにでき、この場合は、原料樹脂に固化膜が形成された
場合でも、容易に盲空洞を付与することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明のシート状孔質樹脂
成形金型について詳細に説明する。上述の如く、本発明
のシート状孔質樹脂成形金型は、「加熱可能な圧力媒体
注入部を有する成形金型」と「個々の圧力媒体注入部に
おける圧力媒体の噴出圧を均一に制御できる成形金型」
とに大別される。このような成形金型としては、孔質樹
脂成形体の原料樹脂を充填中又は充填後にキャビティ容
積を拡大できる成形金型であって、具体的には、圧力媒
体供給装置を付加できる射出成形機又は射出成形機と型
圧縮機との併合型を用いることができる。
【0027】まず、これらの成形金型で得られるシート
状孔質樹脂成形体及び共通事項について説明する。かか
るシート状孔質樹脂成形体(以下、「シート状成形体」
と略す。)は、相互に独立した複数個の盲空洞を有し、
これらの盲空洞の開口部が、このシート状成形体の表面
又は裏面に面している。また、かかる盲空洞は、該シー
ト状成形体において、表面−裏面間が貫通していない空
洞を意味する。また、盲空洞同士は接しておらず、それ
ぞれが独立した空間を形成している。上記盲空洞は、代
表的には、開口部が存在するシート面(表面又は裏面)
からこれに対向するシート面(裏面又は表面)の方向に
延在・拡開しており、典型的には円形、楕円球形、茄子
形や裸電球型の孔形状を有する。なお、本明細書におい
ては、シート状成形体のいずれかの一方の表面を「表
面」又は「シート表面」、他方の面を「裏面」又は「シ
ート裏面」と記載するが、両者に本質的な差異がある訳
ではなく、説明の便宜のためであり、両者を相互に交換
して記載しても、本発明の範囲に属するのはいうまでも
ない。
【0028】更に、本発明の成形金型において、圧力媒
体注入部については、シート孔質樹脂の原料樹脂(以
下、「原料樹脂」という。)の逆止弁を設ける必要はな
く、圧力媒体流路の内径を制御することで原料樹脂の逆
流を防止できる。かかる圧力媒体注入部の内径は、原料
樹脂種、成形条件なども考慮した上で最適内径を選定す
ることが好ましく、具体的には、100μm以下である
ことが望ましい。
【0029】更にまた、本発明の成形金型では、圧力媒
体流路の径、圧力媒体注入部の突出代、ガス室、圧力媒
体貯留室及び圧力媒体注入部の先端形状などを適宜変更
・組合せることにより盲空洞の形状及び容積を制御でき
る。更に、圧力媒体注入部(圧力媒体噴出口)の配置間
隔及び存在率を部分的に偏らせ、盲空洞の開口部をシー
ト裏面に均一に分布させることもできるし、シート裏面
の一部について密に分布させるなど、所望の部分剛性や
軽量性に応じて不均一に分布させることも可能である。
更にまた、盲空洞に囲まれた樹脂、即ち補強リブに相当
する樹脂の厚さ(隣接する盲空洞間の樹脂肉厚)は、盲
空洞の位置密度を調整することにより、制御可能であ
り、これにより、得られるシート状成形体のヒケ、ソリ
及び剛性のバラツキなどを調整することができる。
【0030】また、本発明の成形金型において、盲空洞
を形成するための圧力媒体としては、一般的な圧力媒体
(ガスなど)を使用でき、代表的には、空気、窒素及び
炭酸ガスなどが例示できる。特に、窒素ガス又は空気を
用いることが好ましい。使用する圧力媒体の圧力は、そ
れぞれの成形条件や樹脂種によっても異なるが、代表的
には、1MPa未満であることが好ましい。なお、1M
Pa以上の圧力媒体であっても用いることができる。
【0031】更に、本発明の成形金型によって得られる
シート状孔質樹脂成形体において、盲空洞以外の部分を
構成する樹脂、即ち原料樹脂としては、加熱成形時に流
動性を帯びている樹脂であればよく、熱可塑性樹脂及び
熱硬化性樹脂のいずれであっても用いることができる
が、加熱により樹脂の粘性を容易に調整でき、硬化によ
る加工時間等の制限が少ない熱可塑性樹脂を用いること
が好ましい。
【0032】熱可塑性樹脂を用いると盲空洞の形成時間
の設定も容易になるため、一般の射出成形、射出圧縮成
形、圧縮成形、押出成形、スタンピング成形などで通常
使用される熱可塑性樹脂が使用でき、具体的には、ポリ
エチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、
ポリスチレン、ポリカーボネート、アクリロニトリル・
スチレン・ブタジエンブロック共重合体、ナイロンなど
の一般的な熱可塑性樹脂や、エチレン・プロピレンブロ
ック共重合体、スチレン・ブタジエンブロック共重合体
などの熱可塑性エラストマー、又はこれらのポリマーア
ロイなどが挙げられる。
【0033】一方、熱硬化性樹脂を用いる場合は、触媒
種、触媒量及び加熱温度などを選定することにより、硬
化性を調整できる。なお、これら熱可塑性樹脂及び熱硬
化性樹脂には、タルク、ガラスビーズ、酸化ケイ素、着
色顔料、金属粉末、炭酸カルシウム、ガラス繊維、ポリ
アミド繊維、炭素繊維、光安定剤、滑材、帯電防止剤、
酸化防止剤等の充填剤及び繊維強化剤などの各種添加剤
を適宜加えることもできる。
【0034】次に、本発明のシート状孔質樹脂成形金型
につき、図面を参照して詳細に説明する。 (実施形態1)[加熱可能な圧力媒体注入部を有する成
形金型] 図1及び図2に、本発明のシート状孔質樹脂成形金型の
一実施形態を示す。なお、図1は、原料樹脂を注入する
前の状態を示し、図2は、キャビティ内に原料樹脂を注
入し、圧力媒体(本実施形態ではガス)を注入して盲空
洞を形成している状態を示している。図1及び図2にお
いて、この成形金型は、可動金型1と固定金型2を有
し、固定金型2の凸部を構成する裏面形成壁部2aに
は、可動金型1の凹部と固定金型2の凸部で規定される
キャビティ4に原料樹脂を注入する樹脂注入口6と、圧
力媒体をキャビティ4に注入する圧力媒体注入部5とが
それぞれ別個に設けられている。また、圧力媒体注入部
5は、ガス室3を介して、圧力媒体供給系32を構成す
るガスボンベ7、圧力調整バルブ8、制御弁9及び加熱
装置10と連結している。一方、樹脂注入口6は、固定
金型2の中央を貫通して、図示しない原料樹脂系と連結
している。
【0035】本実施形態において、上記加熱可能な圧力
媒体注入部5は、円筒状をなし、その直径R(mm)
は、成形しようとする盲空洞11の開口部直径A(m
m)に対し、以下の(1)式を満たしている。 A≦R …(1)
【0036】なお、かかるRは、図4に示すように、圧
力媒体注入部のキャビティ側端部の内部直径を指す。ま
た、圧力媒体注入部5は、管状であればよく、多角形断
面を有する管状などであってもよい。また、特に上記開
口部直径Aは、図5に示すように、形成すべき盲空洞に
係る表層分厚さt、盲空洞の深度L、開口部中心点間距
離D及び共鳴吸音ピーク周波数fに対し、以下の(2)
式を満たすことがより好ましい。なお、ここでいう表層
分厚さtとは、盲空洞の開口部が拡大する肩部と成形体
表面との距離をいい、開口部中心点間距離Dとは、隣接
する盲空洞間の開口部中心点間距離をいう。
【数3】 本実施形態で用いる成形金型は、上記(1)及び(2)
式を満たすことから、得られるシート状成形体は優れた
吸音特性を有する。
【0037】更に、上記圧力媒体注入部5は、圧力媒体
流路20を有する。加熱可能な手段の一例であるヒータ
ーブシュ21を有し、このヒーターブシュ21には断熱
層22が被覆されている(図3及び図4)。かかるヒー
ターブシュ21としては、例えば、ニクロム線、カンタ
ル線等の電気抵抗体を内蔵したものなどを挙げることが
できる。また、断熱層22として、層厚の厚い断熱材や
熱伝導率の小さい断熱材を用いるときは、ヒーターブシ
ュ21から固定金型2への放熱を最小とすることができ
る。断熱層の層厚が薄肉であったり、断熱材の熱伝導率
が大きいと、固定金型への放熱量が増加し、必要以上の
加熱を要することがある。断熱層22に適した素材とし
ては、例えば、アルミナ、シリカ−アルミナ、シリコー
ン系樹脂、フッ素系樹脂、ゴム、PES、PEEK、P
EI、ガラス及び石英などを挙げることができる。
【0038】更にまた、上記ヒーターブシュ21は、キ
ャビティ4へ原料樹脂を充填する前に、圧力媒体を原料
樹脂の熱変形温度以上又は溶融温度以上に加熱できる。
原料樹脂の種類により差があるが、代表的には、ヒータ
ーブシュ21により、上記圧力媒体流路20の内部の温
度を室温〜400℃に制御することが望ましい。
【0039】次に、上記実施形態1の成形金型を用い
た、シート状孔質樹脂成形体の製造方法の一例につき、
説明する。かかる製造方法では、まず、圧力媒体注入部
5の圧力媒体流路20を原料樹脂12の溶融温度付近ま
で加熱する。次いで、キャビティ内に原料樹脂を充填中
又は充填後に、ガス室3からヒーターブシュ21を介し
て加熱されている圧力媒体を注入し、原料樹脂12に盲
空洞11を成形する。このとき、上記圧力媒体は、裏面
形成壁部2aから可動金型の凹部立壁1aの方向に注入
されるため、シート状成形体(原料樹脂)12の裏面
に、盲空洞11の開口部13が形成されることになる。
また、可動金型1は圧力媒体注入中に注入方向に変位し
盲空洞11の成形を促進する。圧力媒体を注入し原料樹
脂12に所望の盲空洞11を付与した後は、ヒーターブ
シュ21による加熱を中止し、原料樹脂12を固化(冷
却)し、成形金型から離型することによりシート状孔質
樹脂成形体12が得られる。なお、原料樹脂12の充填
量は、得ようとするシート状成形体の総容積及び盲空洞
11の総容積を勘案して設定することができる。
【0040】また、上記製造方法では、圧力媒体注入部
5が有するヒーターブシュ21により、圧力媒体を加熱
して又は加熱しながら注入でき、原料樹脂12の流動状
態を長期に亘り保持できるため、盲空洞11を成形し易
い。具体的には、圧力媒体の注入に対応して可動金型1
を左方にスライドさせ、図1及び図2に示すように、充
填した原料樹脂中に盲空洞11を成形し成長させる。こ
の際、充填された原料樹脂12には、ヒーターブシュ2
1により原料樹脂12の溶融温度付近まで加熱された圧
力媒体が注入されるため、低粘性(流動性)を長く維持
することが可能となり、盲空洞が形成し易く、シート成
形の自由度が大きくなるといえる。なお、更に樹脂供給
系やキャビティ壁部にも加熱手段を設ければ、原料樹脂
12の温度も制御でき、より自由に盲空洞の成形をする
ことができる。
【0041】更に、上記原料樹脂12に注入する圧力媒
体の圧力を、低圧力から徐々に増大してもよく、これに
より、盲空洞の形成を設計通りにスムーズに制御するこ
とができ、得られるシート状成形体にもソリ、ヒケなど
が発生しにくくなる。具体的には、注入する圧力媒体の
初期の圧力を1MPaとし、徐々に高圧にすることがよ
り好ましい。なお、この際に上記圧力媒体供給系32及
び圧力媒体貯留室3の数、形状及び容積などを調整し
て、圧力媒体注入部毎に均一な圧力で圧力媒体を供給す
ることも有効である。また、注入タイミングや注入時間
等は、成形金型からの信号により制御させることができ
る。更にまた、シート状成形体に所望の盲空洞11を形
成するために、圧力媒体アシスト射出成形法及び/又は
射出圧縮成形法を用いることができる。また、更に加熱
圧縮法を用いることもできる。
【0042】また、上記表面形成壁部1aと原料樹脂1
2との間に、外層を形成する塗装被膜、樹脂フィルム又
は樹脂シートを配置するときは、シート状成形体の外観
品質などを向上できる。更に、かかる外層は、インサー
ト成形法により一体成形することができる。また、得ら
れたシート状成形体に、後処理によって、化粧シートな
どの外層を被着することもできる。これら外層を形成す
るときには、鮮やかな色彩や光沢などの付与によりシー
ト状成形体12の外観品質を高めたり、耐食性や耐久性
などを向上することができる。
【0043】(実施形態2)[圧力媒体の圧力制御がで
きる成形金型] 図6及び図7に、本発明の成形金型の他の実施形態を示
す。同図に示すように、本成形金型は、実施形態1の成
形金型とほぼ同一の構成を有する。但し、圧力媒体注入
部5が加熱可能ではなく、固定金型2の内部にスライド
スペース37を有し、このスライドスペース37には圧
力媒体の注入方向に対しほぼ垂直方向に摺動できる摺動
ブロック30が内接し、この摺動ブロック30の内部に
は圧力媒体を貯留して圧力を制御できる圧力媒体貯留室
31が設けられている。また、摺動ブロック30には、
成形金型外部に設置された油圧シリンダー34が固定金
型2の側面を貫通して連結している。なお、本実施形態
では、金型A及び金型Bを密着させて固定金型2として
いるが、一体型のものであっても使用できる。また、図
示しないが、キャビティの内部壁面に設置する樹脂注入
口6は、固定金型2又は可動金型1を貫通して、原料樹
脂系と連結している。
【0044】本成形金型では、摺動ブロック30が図6
に示す位置に配置されるときは、上記圧力媒体貯留室3
1の右端が、スライドスペース37の内部壁面(右方)
に配置された圧力媒体供給系接続口32aを介して、外
部に設置した圧力媒体供給系32と連通し、圧力媒体貯
留室31の左端が、対向する内部壁面(左方)と密着し
て遮断される。一方、摺動ブロック30が図7に示す位
置に配置されるときは、上記圧力媒体貯留室31の左端
が、スライドスペース37の内部壁面(左方)に配置さ
れた圧力媒体注入部5を介してキャビティ4と連通し、
圧力媒体貯留室31の右端が、対向する内部壁面(右
方)と密着して遮断される。
【0045】即ち、シート状成形体を製造する際には、
上記摺動ブロック30の位置を、油圧シリンダー34の
作用によりスライドスペース37内を上下方向に摺動さ
せ、以下のように圧力媒体を制御できる。原料樹脂12
の注入前は、圧力媒体貯留室31が圧力媒体供給系32
と連通するように摺動ブロック30を固定し、圧力媒体
貯留室31に圧力媒体を充填(貯留)する。このとき圧
力媒体貯留室31の圧力媒体注入部5側は、圧力媒体注
入部5の存在しないスライドスペース37の内壁と密着
しているので、圧力媒体注入部5からは完全に遮断され
る(図6)。原料樹脂12の充填中又は充填完了後は、
圧力媒体貯留室31内に貯留された圧力媒体が所望の圧
力に達したことを確認し、随時摺動ブロック30を摺動
し、圧力媒体貯留室31と圧力媒体注入部5とを連通す
る。このとき圧力媒体貯留室31の圧力媒体供給系32
側は、圧力媒体供給系接続口32aの存在しないスライ
ドスペース37の内壁と密着しているので、圧力媒体供
給系32とは完全に遮断される(図7)。このように、
本成形金型では、圧力媒体貯留室31で圧力媒体を一旦
貯留し、圧力を制御した後に、圧力媒体を各圧力媒体注
入部5から均一な圧力で原料樹脂12にほぼ同時に注入
して盲空洞11の成形を行うことができるため、各々の
盲空洞の開口部、形状及び容積を均一化することが容易
になる。
【0046】上記圧力媒体注入部5では、原料樹脂が流
動状態のうちに盲空洞11を成形するため、原料樹脂の
充填中又は充填完了後に圧力媒体を注入することができ
る。具体的には、上述の摺動ブロック30を、キャビテ
ィ内への樹脂の充填中又は充填直後に、圧力媒体の圧力
を感知できる信号などの指示手段を用いて上記油圧シリ
ンダー12を作動させることが望ましい。なお、摺動ブ
ロックの摺動方法は、本実施形態で用いている油圧に限
らず、空気圧や電気駆動によって摺動させることも可能
である。これらの摺動方法を適宜用いることにより、固
定されている摺動ブロックのロックを解除して摺動させ
たり、可動金型と固定金型とを閉じる際に、ロックを成
形機の押し圧力で挿入し、摺動ブロックを摺動前の状態
に戻すことなどができる。特に、金型部品のロックと油
圧シリンダーとを組合せて用い、摺動速度を大きく、位
置制御を容易とすることが好ましい。
【0047】また、上記圧力媒体注入部5は、圧力媒体
の注入方向とほぼ同一の方向(図の左右方)に変位可能
に形成することができ、圧力媒体の注入の際にキャビテ
ィ内へ突出させることができる。即ち、図8〜図11に
示すように、上記圧力媒体注入部5には、圧力媒体貯留
室31と連通する側に圧力媒体を受ける面36(以下
「圧力媒体受容面」という。)を設けることができる。
この圧力媒体受容面36が摺動ブロック30の摺動によ
り、注入される圧力媒体の圧力を受けてキャビティ4内
へ突出し、圧力媒体噴出口33を原料樹脂12に挿入し
て盲空洞の形成を容易にすることができる(図11)。
なお、上記圧力媒体受容面36の面積は、圧力媒体注入
部の断面積の3倍以下とすることが好ましく、3倍を超
えると盲空洞の配置密度を高めることが困難となり、シ
ート状成形体の軽量化などを妨げることがある。また、
上記圧力媒体受容面36の厚みは、突出前後における圧
力媒体注入部の先端部の位置を考慮して設計することが
望ましい。
【0048】更にまた、上記圧力媒体注入部5は、圧力
媒体注入後(突出後)には、圧力媒体受容面36と圧力
媒体注入部が設置されている成形金型との間に設けた弾
性体35(バネやシリンダ等)によって後退できる。圧
力媒体注入部5が突出したままの状態で盲空洞形成後も
原料樹脂に密着してしまうと、バリなどが発生し易いか
らである。なお、このとき圧力媒体の圧力と弾性体の復
元力を制御することで圧力媒体注入部5の突出代を制御
することができる。
【0049】ここで、通常、キャビティに充填した原料
樹脂は、成形金型温度が樹脂温度より低いことなどか
ら、成形金型との密着部分や近接部分が冷却され固化膜
を形成することがある。本実施形態において、図8に示
す圧力媒体注入部5を用いれば、原料樹脂12に固化膜
が発生したときでも、上記圧力媒体噴出口33を固化膜
の下まで挿入できる。この場合には流動状態である原料
樹脂に圧力媒体を注入できるため、盲空洞11の成形を
促進できる。従って、上述のように圧力媒体注入部5を
突出させ、固化膜を突き破ることが有効である。
【0050】上述の如く、上記圧力媒体注入部5として
は、上記裏面形成壁部2aから突出して配置され、その
突出部分が先端に近づくにつれて狭窄している形状、言
い換えれば先細形状であるものを用いることができるが
(図8及び図9)、かかる形状であれば、固化膜を突き
破り易く、圧力媒体噴出口33を流動状態の原料樹脂付
近に配置しやすくなる。先細形状の具体例としては、円
錐形、截頭円錐形、角錐形、截頭角錘形及び球冠形など
の形状を例示できる。
【0051】一方、発生した固化膜が弾力性を有し、柔
らかく、突き破ることが困難であるときがある。この場
合は、固化膜を圧迫して薄膜部を形成させることによ
り、圧力媒体の注入を容易化することができる。即ち、
上述のような先細形状をした圧力媒体注入部5であれ
ば、突出させて容易に原料樹脂を圧迫することができ
る。
【0052】更に、図10に示すように、上記圧力媒体
注入部5の先端部を裏面形成壁部2aとほぼ面一に配置
するときでも、圧力媒体注入部5を突出させて固化膜を
圧迫することにより、圧力媒体注入部5の周囲の固化膜
が破断し又は著しく薄膜化することがある。そこで、こ
の場合には、図10及び図11に示すように、圧力媒体
注入部の軸方向に延在する圧力媒体流路20の先端を分
岐して複数の圧力媒体噴出口を形成し、圧力媒体を固化
膜の破断部又は薄膜部に噴出することで、盲空洞を容易
に形成できる。
【0053】上記圧力媒体流路20の分岐角度は、盲空
洞11の形状と圧力媒体注入部5の突出代、樹脂種、樹
脂温度などを考慮して、固化膜に生じた破断部又は薄膜
部に圧力媒体を注入し易い角度、即ち上記圧力媒体流路
20の軸方向に対し10°〜90°に設置することが好
ましい。90°を超えると圧力媒体注入部5の突出によ
り、形成された開口部13より注入圧力媒体が逆流し、
開口部径13の拡大と変形、所望の盲空洞の形状、容積
を確保できないことがある。また、10°未満では、固
化膜の著しく薄膜化した部分に適切に圧力媒体を噴出さ
せることができず、盲空洞の形状制御が困難となりやす
い。
【0054】なお、上述の固化膜の発生は原料樹脂12
の温度低下が原因であるため、本成形金型は、先に述べ
た実施形態1の成形金型における加熱可能な圧力媒体注
入部と併用することがより好ましい。この場合には、圧
力媒体を適度な圧力で原料樹脂12に注入できるととも
に、注入時間の制御がより容易となるので特に有効であ
る。
【0055】
【実施例】以下、本発明を上述した実施形態1及び実施
形態2の成形金型などを用い、実施例及び比較例により
更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定さ
れるものではない。
【0056】[実施形態1の成形金型の条件]図1に示
す構造を有する成形金型を用い、この固定金型2には加
熱可能な圧力媒体注入部5を設けた。圧力媒体注入部は
φ10mm、ヒーターブシュ21の直径を5mm、断熱
層厚さを1mmとし、ガス室3の内容積を約3cm
した。キャビティ内容積が100×100×3(変位
前)〜10(変位後)に変位可能な成形金型とした。圧
力媒体注入部5の圧力媒体噴出口は、φ50μmで逆止
弁は設けず、裏面形成壁部2aに12本を5mmの等間
隔で配置した。また、圧力媒体噴出口の形状は裏面成形
壁部2aとほぼ面一(平坦)であるものを各々使用し
た。
【0057】[シート状孔質樹脂成形体の成形]型締め
圧力110tの射出成形機を用い、上記成形金型でポリ
プロピレン樹脂(チッソ(株)、商品名:XK4157
V)を樹脂温度230℃で射出成形した。圧力媒体注入
部の温度を、キャビティに樹脂を充填する前に170〜
230℃まで昇温させた金型温度は、固定金型及び可動
金型ともに70℃で、キャビティ内厚さを3〜5mmに
拡大した。圧力媒体として加熱空気を使用し、圧力媒体
供給系の入口で240℃とし、シート状孔質樹脂成形体
を成形した。
【0058】(実施例1)上述した実施形態1の成形金
型であるが、先端形状が図3に示したような加熱可能な
圧力媒体注入部がキャビティへの突出代をゼロとした成
形金型を用い、上記圧力媒体注入部の温度を170℃と
し、供給する圧力媒体の圧力を1MPaとしてシート状
孔質樹脂成形体を得た。
【0059】(実施例2)圧力媒体注入部の温度を19
0℃とした以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、
シート状孔質樹脂成形体を得た。
【0060】(実施例3)圧力媒体注入部の温度を21
0℃とした以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、
シート状孔質樹脂成形体を得た。
【0061】(実施例4)圧力媒体注入部の温度を23
0℃とした以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、
シート状孔質樹脂成形体を得た。
【0062】(実施例5)圧力媒体注入部の温度を23
0℃、供給する圧力媒体の圧力を3MPaとした以外
は、実施例1と同様の操作を繰り返し、シート状孔質樹
脂成形体を得た。
【0063】(実施例6)圧力媒体注入部の温度を23
0℃、供給する圧力媒体の圧力を0.2MPaとした以
外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、シート状孔質
樹脂成形体を得た。
【0064】(比較例1)圧力媒体注入部が加熱可能で
はなく、その温度を70℃(金型温度)とした以外は、
実施例1と同様の操作を繰り返し、シート状孔質樹脂成
形体を得た。
【0065】(比較例2)圧力媒体注入部が加熱可能で
はなく、その温度を70℃(金型温度)、供給する圧力
媒体の圧力が3MPaとした以外は、実施例1と同様の
操作を繰り返し、シート状孔質樹脂成形体を得た。
【0066】(比較例3)圧力媒体注入部が加熱可能で
はなく、その温度を70℃(金型温度)、供給する圧力
媒体の圧力が5MPaとした以外は、実施例1と同様の
操作を繰り返し、シート状孔質樹脂成形体を得た。
【0067】[評価]実施例1〜6及び比較例1〜3で
得られたシート状孔質樹脂成形体について、以下の性能
評価を行った。 (1)盲空洞成形数 盲空洞形成数が圧力媒体注入部の数に対応しているかを
観察し評価した。 (2)平均開口径 盲空洞12個当たりの平均開口径を測定し評価した。 (3)盲空洞の連結有無 独立した盲空洞を形成せず隣接する盲空洞と相互に連結
しているか、即ちリブ層に相当する成形体間の樹脂層の
有無を断面形状から目視にて観察し評価した。 (4)ヒケ及びソリ 盲空洞の開口部と反対面の成形体の外観を目視にて観察
し、ヒケ及びソリの有無を判断し評価した。以上(1)
〜(4)の項目について、実施例及び比較例で得られた
シート状孔質樹脂成形体が、12個の盲空洞を有し
(1)、盲空洞の平均開口径が0.1〜0.5mmであ
り(2)、盲空洞同士の連結がなく(3)、盲空洞にヒ
ケ・ソリがない(4)ときは、総合判断として、それ以
外のときは×とした(表1及び表2参照)。
【0068】
【表1】
【0069】
【表2】
【0070】表1及び表2に示すように、実施例では、
成形金型に加熱可能な圧力媒体注入部(ヒーターブシ
ュ)を備え、圧力媒体を原料樹脂の溶融温度付近まで加
熱し注入したため、得られたシート状孔質樹脂成形体は
所望の盲空洞が付与されていることがわかる。一方、比
較例では、本発明の範囲外の構成をなす成形金型を用い
たため、原料樹脂が流動状態のうちに盲空洞が形成でき
ず、圧力媒体注入部の設置数に対して盲空洞形成数が少
なく、形成した盲空洞同士も連結していることがわか
る。
【0071】[実施形態2の成形金型の条件]図6に示
す構造を有する成形金型を用い、固定金型2は圧力媒体
注入部を有する金型A及び圧力媒体供給系を有する金型
Bを有し、金型Aと金型Bとの間に外部油圧計で駆動す
る摺動ブロック30を設けた。摺動ブロック30、金型
A及び金型Bが互いに接する面は、メカニカルシールで
気密性を保持した。摺動ブロック30は、成形直前は図
6のように金型Bと連通させ、盲空洞成形中又は成形直
後は図7のように金型Aと連通させた。
【0072】摺動ブロック30は、圧力媒体注入部5に
対応し、圧力媒体貯留室31を有し、金型Aと接する各
圧力媒体貯留室31の断面がφ10mmで内容積が約3
cm とした。キャビティ内容積は100×100×3
(変位前)〜10(変位後)mmに可変可能な成形金型
を使用し、圧力媒体注入部5は直径8mmで圧力媒体貯
留室31より圧力媒体を受容する面36は外径10mm
とした。キャビティに樹脂充填する前は、圧力媒体注入
部5の最先端部がキャビティ4に面しているか又はキャ
ビティ4に突出し、圧力媒体流路20及び圧力媒体噴出
口33はφ50μmで逆止弁はなく、裏面形成壁部2a
に12本を5mmの等間隔で配置した。また、実施例及
び比較例により、圧力媒体注入部5の先端を先細形状
(図8及び図9)及び面一(平坦)形状(図10及び図
11)とし、面一形状の圧力媒体注入部5が備える圧力
媒体噴出口33については、側面の圧力媒体噴出角度を
それぞれ変化させて用いた。摺動ブロックと連通後の圧
力媒体注入部の突出代は、最大1mmとした。
【0073】[シート状孔質樹脂成形体の成形]型締め
圧力110tの射出成形機を用い、上記成形金型でポリ
プロピレン樹脂(チッソ(株)、商品名:XK4157
V)を樹脂温度230℃で射出成形した。金型温度は、
固定型及び可動型とも70℃で、キャビティに樹脂80
%充填で摺動ブロックを摺動し、摺動ブロックが金型A
と連通直後にキャビティ内厚さを3〜5mmに拡大し
た。圧力媒体として加熱空気を使用し、金型Bの圧力媒
体供給系の入口で240℃とし、シート状孔質樹脂成形
体を成形した。
【0074】(実施例7)先端形状が図8の圧力媒体注
入部を使用し、樹脂充填前のキャビティへの突出代をゼ
ロとし、充填後の圧力媒体注入部の突出代を0.5mm
とした成形金型を用い、表3に示す条件でシート状孔質
樹脂成形体を得た。
【0075】(実施例8及び9)先端の突出代及び供給
する圧力媒体の圧力を変えた以外は、実施例7と同様の
操作を繰り返し、シート状孔質樹脂成形体を得た。
【0076】(実施例10〜14)先端形状が図10の
圧力媒体注入部を使用し、先端の突出代、圧力媒体噴出
角度及び供給する圧力媒体の圧力を変えた以外は、実施
例7と同様の操作を繰り返し、シート状孔質樹脂成形体
を得た。
【0077】(比較例4及び5)圧力媒体注入時に突出
しない圧力媒体注入部を用いた以外は実施例7、実施例
10と同様の操作を繰り返し、シート状孔質樹脂成形体
を得た。これらの結果を表4に示す。
【0078】(比較例6〜9)表2のように圧力媒体注
入部の先端形状及び先端の突出代、圧力媒体噴出角度を
変えたこと以外は、実施例7と同様の構成を有する成形
金型を用いて、シート状孔質樹脂成形体を得た。これら
の結果を表4に示す。
【0079】[評価]実施例7〜14及び比較例4〜9
で得られたシート状孔質樹脂成形体について、以下の性
能評価を行った。 (1)盲空洞成形数 盲空洞形成数が圧力媒体注入部の数に対応しているかを
観察し評価した。 (2)盲空洞の連結有無 独立した盲空洞を形成せず隣接する盲空洞と相互に連結
しているか、即ちリブ層に相当する成形体間の樹脂層の
有無を断面形状から目視にて観察し評価した。 (3)ヒケ及びソリ 盲空洞の開口部と反対面の成形体の外観を目視にて観察
し、ヒケ及びソリの有無を判断し評価した。 以上(1)〜(3)の項目について、実施例及び比較例
で得られたシート状孔質樹脂成形体が、12個の盲空洞
を有し(1)、盲空洞同士の連結がなく(2)、盲空洞
にヒケ・ソリがない(3)ときは、総合判断として、そ
れ以外のときは×とした(表3及び表4参照)。
【0080】
【表3】
【0081】
【表4】
【0082】表3及び表4に示すように、実施例では、
成形金型に摺動ブロックなどを有し、本発明の好適形態
の範囲内にある成形金型を用いたため、得られたシート
状孔質樹脂成形体は所望の盲空洞が付与されていること
がわかる。一方、比較例では、本発明の範囲外の構成を
なす成形金型を用いたため、盲空洞形成数が少なく、形
成した盲空洞が連結したり、ソリが発生していることが
わかる。
【0083】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、加熱可能な圧力媒体注入部を設け、原料樹脂の溶融
温度付近まで加熱した圧力媒体を注入できるようにする
ことにより、また、圧力媒体を注入前に貯留して圧力制
御ができる構成とすることにより、原料樹脂の流動状態
が制御し易く成形の自由度が大きく、個々の盲空洞の開
口径、形状及び容積を均一化でき、軽量で剛性及び吸音
特性を有し、ヒケ及びソリ等がなく、外観品質が良好で
あるシート状孔質樹脂成形体が成形できる成形金型及び
これを用いた成形体の製造方法を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ヒーターブシュを有するシート状孔質樹脂成形
金型の一例を示す断面図である。
【図2】図1に示した成形金型において、原料樹脂注入
の際の状態を示す断面図である。
【図3】図1に示した成形金型において、圧力媒体注入
部の一例を示す断面図である。
【図4】図3に示した圧力媒体注入部において、圧力媒
体注入の際の状態を示す断面図である。
【図5】シート状孔質樹脂成形体に形成する盲空洞の一
例を示す側面断面図である。
【図6】圧力媒体の圧力を制御できるシート状孔質樹脂
成形金型の一例を示す断面図である。
【図7】図6に示した成形金型において、原料樹脂注入
の際の状態を示す断面図である。
【図8】圧力媒体注入部(先細形状)の一例を示す側面
断面図である。
【図9】図8に示した圧力媒体注入部が突出する際の状
態を示した側面断面図である。
【図10】圧力媒体注入部(面一形状)の一例を示す側
面断面図である。
【図11】図10に示した圧力媒体注入部が突出する際
の状態を示した側面断面図である。
【符号の説明】
1 可動金型 1a 表面形成壁部 2 固定金型 2a 裏面成形壁部 3 ガス室 4 キャビティ 5 圧力媒体注入部 6 樹脂注入口 7 ガスボンベ 8 圧力調整バルブ 9 制御弁 10 加熱装置 11 盲空洞 12 シート状孔質樹脂成形体 13 開口部 20 圧力媒体流路 21 ヒーターブシュ 22 断熱層 30 摺動ブロック 31 圧力媒体貯留室 32 圧力媒体供給系 32a 圧力媒体供給系接続口 33 圧力媒体噴出口 34 油圧シリンダー 35 弾性体 36 圧力媒体受容面 37 スライドスペース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 31:30 B29L 31:30 (72)発明者 鈴木 正明 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 4F202 AA11 AG01 AG03 AG20 AH17 AJ09 AJ13 AR06 CA11 CA30 CB12 CK06 CK09 CK11 CK54 CK90 4F206 AA11 AG01 AG03 AG20 AH17 AJ09 AJ13 JA03 JA07 JB12 JL02 JN25 JN27 JQ81 JQ90

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面又は裏面に開口部を有する複数個の
    独立した盲空洞を備えたシート状孔質樹脂成形体の成形
    金型であって、 キャビティを構成する可動金型と固定金型とを備え、 上記固定金型は、上記シート状孔質樹脂成形体の裏面を
    形成する壁部を有し、この裏面形成壁部に原料樹脂注入
    口及び加熱可能な圧力媒体注入部を有し、 上記可動金型は、上記裏面形成壁部に対向する表面形成
    壁部を有するとともに、上記圧力媒体注入部を介する圧
    力媒体の注入方向とほぼ同一の方向へ変位可能であるこ
    とを特徴とするシート状孔質樹脂成形金型。
  2. 【請求項2】 上記圧力媒体注入部が管状をなし、その
    直径Rが、以下の式(1)及び式(2)、 A≦R …(1) (式中のAは上記盲空洞の開口部直径(mm)、Rは加
    熱できる圧力媒体注入部の直径(mm)を示す。) 【数1】 (式中のfは共鳴吸音ピーク周波数、cは音速(m/
    s)、Lは盲空洞の深度(mm)、tは表層分厚さ(m
    m)、Dは開口部中心点間距離(mm)を示す。)を満
    たすことを特徴とする請求項1記載のシート状孔質樹脂
    成形金型。
  3. 【請求項3】 上記管状圧力媒体注入部が、内部に圧力
    媒体流路を備え、周囲を断熱層で被覆されていることを
    特徴とする請求項1又は2記載のシート状孔質樹脂成形
    金型。
  4. 【請求項4】 上記圧力媒体流路内の温度を室温〜40
    0℃に制御することを特徴とする請求項3記載のシート
    状孔質樹脂成形金型。
  5. 【請求項5】 上記固定金型の内部にスライドスペース
    を設け、このスライドスペースに上記圧力媒体の注入方
    向に対しほぼ垂直方向に摺動できる摺動ブロックを内接
    し、この摺動ブロックの内部に圧力媒体を貯留して圧力
    を制御できる圧力媒体貯留室を設け、 金型外部の圧力媒体供給系からキャビティへ圧力媒体を
    供給する際に、上記摺動ブロックが摺動し、上記圧力媒
    体貯留室が、圧力媒体供給系と連通/遮断するととも
    に、圧力媒体注入部と遮断/連通することを特徴とする
    請求項1〜4のいずれか1つの項に記載のシート状孔質
    樹脂成形金型。
  6. 【請求項6】 表面又は裏面に開口部を有する複数個の
    独立した盲空洞を備えたシート状孔質樹脂成形体の成形
    金型であって、 キャビティを構成する可動金型と固定金型とを備え、 上記固定金型は、上記シート状孔質樹脂成形体の裏面を
    形成する壁部を有し、この裏面形成壁部に原料樹脂注入
    口及び圧力媒体注入部を有し、 上記固定金型内部にスライドスペースを有し、このスラ
    イドスペースには圧力媒体の注入方向に対しほぼ垂直方
    向に摺動できる摺動ブロックが内接し、この摺動ブロッ
    クの内部には圧力媒体を貯留して圧力を制御できる圧力
    媒体貯留室を有し、上記可動金型は、上記裏面形成壁部
    に対向する表面形成壁部を有するとともに、圧力媒体の
    注入方向とほぼ同一の方向へ変位可能であり、 金型外部の圧力媒体供給系から上記キャビティへ圧力媒
    体を供給する際に、上記摺動ブロックが摺動し、上記圧
    力媒体貯留室が、圧力媒体供給系と連通/遮断するとと
    もに、圧力媒体注入部と遮断/連通することができるこ
    とを特徴とするシート状孔質樹脂成形金型。
  7. 【請求項7】 上記原料樹脂の充填中又は充填完了後
    に、上記圧力媒体を上記圧力媒体注入部を介して注入す
    ることを特徴とする請求項6記載のシート状孔質樹脂成
    形金型。
  8. 【請求項8】 上記圧力媒体注入部が圧力媒体の注入方
    向とほぼ同一の方向に変位可能であり、圧力媒体注入の
    際に上記キャビティ内へ突出することを特徴とする請求
    項6又は7記載のシート状孔質樹脂成形金型。
  9. 【請求項9】 上記圧力媒体注入部は、その先端が上記
    裏面形成壁部から突出して配置され、その突出部分が先
    端に近づくにつれて狭窄していることを特徴とする請求
    項6〜8のいずれか1つの項に記載のシート状孔質樹脂
    成形金型。
  10. 【請求項10】 上記圧力媒体注入部の先端部が、上記
    裏面形成壁部とほぼ面一に配置され、この圧力媒体注入
    部の軸方向に延在する圧力媒体流路の先端が分岐して複
    数個の噴出口を形成し、これら噴出口から圧力媒体が噴
    出することを特徴とする請求項6〜9のいずれか1つの
    項に記載のシート状孔質樹脂成形金型
  11. 【請求項11】 上記圧力媒体流路の分岐角度が、この
    圧力媒体注入部の軸方向に対し10°〜90°であるこ
    とを特徴とする請求項10記載のシート状孔質樹脂成形
    金型。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれか1つの項に
    記載のシート状孔質樹脂成形金型を用いてシート状孔質
    樹脂成形体を製造するに当たり、 シート状孔質樹脂成形体を形成する原料樹脂を、上記樹
    脂注入口を介して上記金型のキャビティに充填し、 充填した原料樹脂が流動状態であるうちに、圧力媒体を
    上記圧力媒体注入部を介して注入することにより原料樹
    脂の裏面に盲空洞を形成するとともに、上記可動金型を
    上記圧力媒体の注入方向とほぼ同一の方向へ変位させる
    こと、を特徴とするシート状孔質樹脂成形体の製造方
    法。
  13. 【請求項13】 上記圧力媒体注入部が、圧力媒体を加
    熱しつつ圧力媒体を注入することを特徴とする請求項1
    2記載のシート状孔質樹脂成形体の製造方法。
  14. 【請求項14】 圧力媒体アシスト射出成形法及び/又
    は射出圧縮成形法により盲空洞を形成することを特徴と
    する請求項12又は13に記載のシート状孔質樹脂成形
    体の製造方法。
  15. 【請求項15】 上記原料樹脂に注入する圧力媒体の圧
    力を、徐々に増大することを特徴とする請求項12〜1
    4のいずれか1つの項に記載のシート状孔質樹脂成形体
    の製造方法。
  16. 【請求項16】 上記表面形成壁部と原料樹脂との間
    に、外層を形成する塗装被膜、樹脂フィルム又は樹脂シ
    ートを上記表面形成壁部に当接して配置することを特徴
    とする請求項12〜15のいずれか1つの項に記載のシ
    ート状孔質樹脂成形体の製造方法。
  17. 【請求項17】 上記外層と原料樹脂とを、インサート
    成形法で一体成形することを特徴とする請求項16記載
    のシート状孔質樹脂成形体の製造方法。
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JP2006272838A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Prime Polymer:Kk 吸音体の製造方法、この製造方法に用いられる金型,この製造方法によって得られる吸音体及び吸音構造体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006272838A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Prime Polymer:Kk 吸音体の製造方法、この製造方法に用いられる金型,この製造方法によって得られる吸音体及び吸音構造体
JP4503478B2 (ja) * 2005-03-30 2010-07-14 株式会社プライムポリマー 吸音体の製造方法、及びこの製造方法に用いられる金型

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