JP4503113B2 - 回転角速度検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、振動ジャイロセンサなどを使用した回転角速度検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両位置周辺の道路地図を表示する機能、出発地から目的地までの推奨経路を演算する機能、演算された推奨経路に基づいて経路誘導を行う機能などを兼ね備えたカーナビゲーション装置が知られている。このカーナビゲーション装置では、車両の現在地を検出する必要がある。そのために、例えば、車両の進行方位を検出する方位センサや車速を検出する車速センサやGPS(Global Positioning System)衛星からのGPS信号を検出するGPSセンサ等を備えている。
【0003】
方位センサとして現在各種のセンサが市場に提供されている。しかし、光ファイバージャイロセンサなどは性能は高いが価格も高いという問題を有し、一般のカーナビゲーション装置での使用には不向きである。価格が安く、しかもカーナビゲーション装置での使用に耐え得る性能を有するものとして振動ジャイロセンサがあり、現在、カーナビゲーション装置における方位センサとして最もよく使用されている。
【0004】
振動ジャイロセンサは、内部に例えば音叉型の振動子などを有し、振動ジャイロセンサがある角速度で回転するときに、その回転角速度を検出するセンサである。この振動ジャイロセンサを車両に取り付けることにより、車両がカーブした道路を走行するときに、その車両の回転角速度を検出する。この検出された回転角速度を演算することにより、車両の方位の変位を取得することができる。
【0005】
振動ジャイロセンサは、回転角速度がゼロのとき一定の基準電圧を出力し、この点を中点と言う。すなわち、この中点を基準にして、回転角速度に応じた電圧が出力される。例えば、車両が右回りにカーブしているときは、中点を基準にプラス方向の電圧が出力され、車両が左回りにカーブしているときは、中点を基準にマイナス方向の電圧が出力される。従って、この中点からの電圧差により車両の回転角速度が検出できる。この中点の値は、車両が一定時間以上停止しているときの振動ジャイロセンサの出力を取得して常に更新し、その時々の正確な中点の値を基準にして正確な回転角速度の検出が行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、振動ジャイロセンサは電源がオンされた後出力が安定するまで一定時間(約1秒)を要する。従って、車両のイグニッションキーをオンして1秒以内に車両を発進するような場合には、中点の値が取得できないという問題が生じる。また、中点の値を取得するには、車両が確実に停止している必要があり、車速センサなどから一定時間以上パルスが来ないことを確認する必要がある。従って、車両のイグニッションオン後1秒以上であってもすぐに発進するような場合には、振動ジャイロセンサの中点の値が取得できないという問題が生じる。このような場合に、中点の値として振動ジャイロセンサのカタログ仕様の値を使用せざるを得ず、実際の中点の値とは誤差を生じ車両の正確な回転角速度が検出できないという問題が生じる。その結果、車両の正確な方位検出ができないという問題につながる。
【0007】
本発明の目的は、例えば車両のイグニッションキーのオン直後において、精度の高い中点値(基準値)を取得する回転角速度検出装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
実施の形態を示す図2を使用して、括弧内にその対応する要素の符号をつけて本発明を以下に説明する。
請求項1の発明の回転角速度検出装置は、被測定物に取り付けられ、被測定物が回転しているとき回転角速度に応じた信号を出力する回転角速度計(11)と、被測定物の停止状態を検出する停止状態検出装置(12、2)と、停止状態検出装置(12、2)により被測定物が停止状態であると検出されたときに回転角速度計(11)より出力された信号を第1の基準信号として格納する第1の基準信号格納装置(4)と、回転角速度計(11)より出力された信号を格納できる領域A(14)と領域B(14)とを備え、第1の基準信号格納装置(4)に第1の基準信号として格納される信号を第2の基準信号として領域A(14)に格納し、電源をオフしても格納した信号を消滅させない第2の基準信号格納装置(14)と、停止状態検出装置(12、2)により被測定物が停止状態であると検出されたときに、直前に電源がオフされ第1の所定時間経過した後に電源がオンされ、直前に電源がオンされたときから第2の所定時間が経過するまでは、電源がオンされたときから第2の所定の時間が経過するまでの期間に第1の基準信号として格納された信号を、第2の基準信号として領域B(14)に格納する格納手段と、電源をオンした後一度でも停止状態検出装置(12、2)により停止状態が検出されたときは、回転角速度計(11)から出力される信号と第1の基準信号格納装置(4)に格納された第1の基準信号との差を演算して被測定物の回転角速度を演算し、電源をオンした後一度も停止状態検出装置(12、2)により停止状態が検出されないときは、
(a)前回に電源がオンされ第3の所定時間経過した後に電源がオフされ、電源がオフされた後第1の所定時間内に電源がオンされたときは、回転角速度計(11)から出力される信号と、第3の所定時間経過後でかつ電源がオフされる直前に領域A(14)に格納された第2の基準信号との差を演算して被測定物の回転角速度を演算し、
(b)前回に電源がオンされ第3の所定時間内に電源がオフされたとき、または、直前に電源がオフされ第1の所定時間経過した後に電源がオンされたときは、回転角速度計(11)から出力される信号と領域B(14)に格納された第2の基準信号との差を演算して被測定物の回転角速度を演算する演算装置(2)とを備えるものである。
請求項2の発明は、請求項1記載の回転角速度検出装置において、第2の基準信号格納装置(14)が第2の基準信号を複数格納するようにし、演算装置(2)を、電源をオンした後一度も停止状態検出装置(12、2)により停止状態が検出されないときは、回転角速度計(11)から出力される信号と複数の第2の基準信号の平均値との差を演算して被測定物の回転角速度を演算するようにしたものである。
請求項3の発明は、請求項1または2記載の回転角速度検出装置において、第2の基準信号格納装置(14、101)が、第2の基準信号の取得時の時間帯に基づき所定の複数の時間帯に分類して格納し、演算装置(2)が、演算をしようとする時間帯に対応した時間帯に格納された第2の基準信号を使用するようにしたものである。
【0009】
なお、上記課題を解決するための手段および作用の項では、分かりやすく説明するため実施の形態の図と対応づけたが、これにより本発明が実施の形態に限定されるものではない。
【0010】
【発明の実施の形態】
−第1の実施形態−
図1は、本発明の回転角速度検出装置を使用したカーナビゲーション装置のブロック図である。このカーナビゲーション装置は車両に搭載されて使用される。図1において、1は車両の現在地を検出する現在地検出装置であり、例えば車両の進行方位を検出する方位センサや車速を検出する車速センサやGPS(Global Positioning System)衛星からのGPS信号を検出するGPSセンサ等から成る。
【0011】
2は装置全体を制御する制御回路であり、マイクロプロセッサおよびその周辺回路から成る。3は車両の目的地等を入力する入力装置、4は現在地検出装置1によって検出された車両位置情報等を格納するDRAM、5は表示装置6に表示するための画像データを格納する画像メモリであり、画像メモリ5に格納された画像データは適宜読み出されて表示装置6に表示される。7は制御回路2が演算した推奨経路上のノード情報やリンク情報等を格納するSRAMである。
【0012】
8は、道路地図表示、経路探索、経路誘導等を行うための種々のデータを格納する地図データベース装置であり、例えばCD−ROM装置やDVD装置などで構成される。地図データベース装置8には、道路形状や道路種別に関する情報などから成る地図表示用データと、交差点の名称などから成る経路誘導データと、道路形状とは直接関係しない分岐情報などから成る経路探索用データとが格納されている。地図表示用データは主に表示装置6に道路地図を表示する際に用いられ、経路探索用データは主に推奨経路を演算する際に用いられ、経路誘導データは演算された推奨経路に基づき運転者等に推奨経路を誘導する際に用いられる。
【0013】
図2は、図1のカーナビゲーション装置から本願発明の回転角速度検出装置の部分を抜き出したブロック図である。11は方位センサとして働く振動ジャイロセンサであり、車両の所定の位置にしっかりと固定して取り付けられる。振動ジャイロセンサ11は、車両が旋回走行するときの回転角速度を検出し、対応する電圧信号を出力する。12は車速センサであり、例えば、車両のトランスミッション出力軸に取り付けられ、車速に応じてパルスが出力される。例えば、タイヤ1回転あたりに2パルスを出力する2パルス系の車速センサや、8パルスを出力する8パルス系の車速センサがある。車速センサ12から所定時間パルスが来ない場合を車両が停止していると判断する。この所定時間は、車速センサ12の種類や車両の種類によって幅があるが、本実施の形態では例えば3秒とする。
【0014】
13は、GPSセンサであり、GPS衛星からGPS信号を受信し、制御回路2に送信する。14は、電源をオフしても内容が消えない不揮発メモリであり(図1では不図示)、後述する基準信号値(中点の値)を記憶する。不揮発メモリ14は、カーナビゲーション装置にハードディスク装置がある場合には、このハードディスク装置としてもよい。15はバッテリーバックアップされたタイマーであり(図1では不図示)、時刻(カレンダー)の算出、経過時間のカウント等に使用される。DRAM4は、後述する中点値などの格納に使用されるが、電源がオフされるとその内容は消去される。制御回路2は、カーナビゲーション装置全体の制御を行うとともに、回転角速度検出装置としての各種の演算および制御を行う。
【0015】
第1の実施の形態では、車両のイグニッションキーがオンされると、上述の振動ジャイロセンサ11、車速センサ12、GPSセンサ13、不揮発メモリ14、制御回路2等に電源が供給されそれらの作動を開始し、イグニッションキーがオフされると電源の供給がオフされ作動を終了する。
【0016】
図3は、振動ジャイロ11の特性を表した図である。振動ジャイロ11が所定の方向に取り付けられた状態で回転運動をした場合の出力特性図である。回転角速度0°/secの場合Vref電圧を出力する。このVref電圧を出力するポイントを振動ジャイロセンサ11の中点と言う。右回りに回転する場合には、この中点の値(Vref)よりも大きな値が回転角速度に比例して出力され、左回りに回転する場合には、中点の値(Vref)よりも小さな値が回転角速度に比例して出力される。この中点のVref値は、振動ジャイロ11の使用環境温度の変化、あるいは自己の発熱による温度変化などにより変動するという特性を有する。
【0017】
従って、カーナビゲーション装置の使用中は、例えば、車両が信号機で3秒以上停止したときなどにおいて、振動ジャイロセンサ11の出力を取得して、その値を中点の値(Vref)とみなして格納し、常に最新の使用環境に合った中点の値を取得し保持している。しかし、車両のイグニッションキーをオンしてすぐに発進する場合などに問題が生じる。振動ジャイロセンサ11は、電源が供給された後出力が安定するまで約1秒かかる。従って、イグニッションキーをオンした後約1秒間は振動ジャイロセンサ11の出力を取得することができない。この1秒間の間に車両を発進させる場合も想定できる。そうすると、その後は車両の停止を確認するために少なくとも3秒間必要となる。従って、車両のイグニッションキーのオン後3秒以内に発進するような場合には、振動ジャイロセンサ11の正確な中点の値が取得できず、精度の高い回転角速度を検出することができない。その結果、正確な車両の方位が取得できなくなる。第1の実施の形態は、この問題を以下のように解決している。
【0018】
図4は、振動ジャイロセンサ11を使用して回転角速度を検出し、検出した回転角速度に基づき車両の方位を検出する制御フローチャートである。本ルーチンは制御回路2において実行される。本ルーチンはマルチタスクにより処理され、イグニッションキーのオンにより電源が供給された後、例えば100msごとに起動される。すなわち、100ms毎に振動ジャイロセンサ11から回転角速度を取得して現在の方位に加算し新たな方位を取得する。
【0019】
ステップS1で、振動ジャイロセンサ11の出力を取得する。振動ジャイロセンサ11の出力はアナログ電圧であるが、制御回路2の不図示のA/Dコンバータによりデジタル値に変換される。ステップS2で、後述する中点値更新ルーチンを実行して必要に応じて振動ジャイロセンサ11の中点値を更新する。ステップS3で、後述する回転角速度検出ルーチンを実行して車両の回転角速度AV(°/sec)を取得する。ステップS4で、検出された回転角速度AVに基づき車両の方位を演算する。例えば、真東の方角を0°として決められる車両方位をX°とし、X=X−AV/10を演算する。図4の処理は100ms毎に実行されるので、回転角速度AVを1/10かつ−1を掛けた値を加算する。−1を掛けるのは、回転角速度AVは右回りで正の値が出力されるが、車両方位X°は左回りを正の値としているためである。従って、車両方位+90°あるいは−270°は北の方位を示し、±180°は西の方位を示し、−90°あるいは+270°は南の方位を示す。得られた車両方位Xが負の値の場合は、適宜正の値(0°〜359.9°)に換算してその後の制御に使用する。なお、車両方位の初期値は、ユーザがマニュアルで設定するかGPS信号のGPS方位情報により設定される。また、その後の誤差の補正はGPS方位情報か道路方位あるいはその両方に基づいてなされる。
【0020】
図5は、図4のステップS2の中点値更新ルーチンを示すフローチャートである。ステップS11で、車両が停止中であるかどうかを判断する。車両が停止中であるとは、車速センサ12から3秒以上パルスが来ていないことを言う。ステップS11で車両が停止中であると判断すると、ステップS12に進む。ステップS12では、1.5秒前に実行された図4のステップS1で取得された振動ジャイロセンサ11の出力値をDRAM4に格納する。1.5秒前に取得されたデータを格納する理由は、ステップS12では、3秒間パルスが来ていないことが判断された直後であり、パルスは来ていないが車両が動き始めたことも想定できる。この場合に、直前のステップS4で取得された値は採用できないからである。3秒の真ん中である1.5秒前に取得された振動ジャイロセンサ11の出力値であると、車両が確実に停止しているときの振動ジャイロセンサ11の出力値である。
【0021】
DRAM4には、電源オン後中点値が一度も更新されていない場合、初期値として特定の値(例えば16進数FFFF)が格納されている。このDRAM4は、ステップS12の実行により最新の中点値に更新される。従って、後述するように、DRAM4の値が上記の特定の値であれば、イグニッションキーのオン後(電源のオン後)一度も車両の停止を検出していないとして判断できる。
【0022】
次にステップS13に進み、振動ジャイロセンサ11の出力値を不揮発メモリ14にも格納する。不揮発メモリ14は合計10個のデータを格納することが可能なリングバッファーであり、10個のデータを格納するまでは順次データを格納し、10個を超えると1個のデータが格納されるごとに最も古いデータが削除される。この不揮発メモリ14には、初期状態、例えば工場出荷時に振動ジャイロセンサ11のカタログに記載された中点の値、すなわち理論値が10個すべて格納されている。不揮発メモリ14のデータは、イグニッションキーがオフされ電源がオフされても消滅せず、後述するように、次にイグニッションキーをオンしたときに必要に応じて使用される。以上により、中点値更新ルーチンの処理を終了して図4の処理に戻る。
【0023】
図6は、回転角速度検出ルーチンの制御を示すフローチャートである。ステップS21で、イグニッションキーのオン後、車両が一度でも停止状態が検出されているかどうかを判断する。具体的には、DRAM4の内容が特定の値(例えば16進数FFFF)か、更新された値になっているかどうかを判断する。例えば、イグニッションキーをオンして発進した後、信号待ちなどで車両の停止が3秒以上あったことが判断されると、そのときの振動ジャイロセンサ11の出力の値がDRAM4に格納される。その場合は特定の値が書き換えられているため、車両が一度でも停止状態であったことがあると判断する。また、イグニッションキーをオンしてそのまま少なくとも3秒経過するまでに発進しない場合も同様である。このようにして、停止状態として判定されそのときの振動ジャイロセンサ11の出力値が中点値としてDRAM4に格納される。
【0024】
ステップS21で、車両が一度も停止状態がなかったと判断するとステップS22に進む。ステップS22では、不揮発メモリ14に格納されているデータの平均値を計算し、これを基準中点値としてステップS23に進む。一方、ステップS21で車両が一度でも停止状態があったと判断すると、ステップS25に進む。ステップS25で、DRAM4の内容を基準中点値としてステップS23に進む。
【0025】
ステップS23では、上記ステップS22あるいはステップS25で基準中点値とされた値と取得した振動ジャイロセンサ11の出力値の差を求める。ステップS24で、求められた差に一定の係数を掛け回転角速度AV(°/sec)を求める。振動ジャイロセンサ11の出力値は電圧値であるため、振動ジャイロセンサ11の仕様で決められた一定の係数を掛けることにより回転角速度に換算できる。取得した振動ジャイロセンサ11の出力値が基準中点値よりも大きい場合は正の値が求まり右回りの回転であると判断する。一方、取得した振動ジャイロセンサ11の出力値が基準中点値よりも小さい場合は負の値が求まり左回りの回転であると判断する。以上により、回転角速度検出ルーチンが終了し図4の処理に戻る。
【0026】
以上の第1の実施の形態の内容を簡単にまとめる。振動ジャイロセンサ11の中点値は温度によって変動するため、イグニッションキーのオン後でかつ発進せず3秒経過した時に、振動ジャイロセンサ11の出力を取得して中点値を更新する。また、走行中には信号待ちなどの3秒以上の停止時に振動ジャイロセンサ11の出力を取得して中点値を常に更新する。これにより、正確な中点値を取得し精度の高い回転角速度を得ることができる。その結果、正確な車両の方位を検出することが可能である。また、この中点値は不揮発メモリ14にも格納される。
【0027】
イグニッションキーオン後1秒以内にすぐに発進するような場合、過去に取得され不揮発メモリ14に格納された振動ジャイロセンサ11の中点値を使用する。このような状況であっても、過去の直近のデータを使用するため、精度の高い回転角速度が取得できる。すなわち、停止状態が一度も判断されず中点値が更新されていない場合に、中点値としてカタログ仕様値を使用したり、工場出荷時の出荷テストにより設定された値を使用することに比べ、精度が高くまた季節の変化などの環境の変化にも対応した正確な中点値が得られる。
【0028】
なお、第1の実施の形態でも、過去に取得された中点値の初期値としてはカタログ仕様値が格納されているが、一度でも中点値が更新されるとこのデータは使用されることはない。例えば、カーナビゲーション装置を車両に設置後一度でもテスト走行をすれば中点値は更新されるため、その後はカタログ値が使用されることはない。
【0029】
−第2の実施の形態−
第1の実施の形態では、イグニッションキーのオン後すぐに発進するような場合に、過去の中点値として直近に格納された10個のデータの平均値を基準中点値として使用するようにした。通常、イグニッションキーのオン後すぐに発進するような場合は、振動ジャイロセンサ11などは暖まっていない状態である。しかし、過去の直近に格納されたときは、振動ジャイロセンサ11などは逆に十分に暖まった状態でデータが取得されている場合が多い。従って、データ取得時の条件とそのデータ使用時の条件とが一致しないため、誤差が生じるおそれがある。第2の実施の形態は、この問題を改善するものである。
【0030】
第2の実施の形態におけるカーナビゲーション装置は、第1の実施の形態の図5の中点値更新ルーチンを除き共通する。従って、共通する部分の説明は省略し、以下にこの異なる中点値更新ルーチンについて説明をする。
【0031】
図7は、第2の実施の形態における中点値更新ルーチンのフローチャートを示す。図7のフローチャートは、第1の実施の形態の図5のフローチャートとはステップS31が挿入されているのみ異なる。第1の実施の形態と同様に、ステップS11で車両が停止中であると判断し、ステップS12でDRAM4の中点値が更新された後、次にステップS31に進む。ステップS31では、イグニッションキーがオンされた後10分以内かどうかを判断する。10分以内までは、イグニッションキーのオン直後と温度上昇などの条件が同等であるとみなせるからである。10分以内であると判断すると、ステップS13に進み、第1の実施の形態と同様に不揮発メモリ14の内容を更新する。
【0032】
以上のようにして、第2の実施の形態では、不揮発メモリ14に格納する振動ジャイロセンサ11の中点値は、イグニッションキーオン後10分以内に取得されたもののみである。従って、イグニッションキーオン直後に発進した場合に使用する過去の振動ジャイロセンサ11の中点値は、温度上昇など使用時と同じような条件で取得されたものである。すなわち、イグニッションキーオン後3秒以内に発進した場合に使用する中点値は、過去においてあまり暖まっていないときに取得された中点値を使用する。この結果、第1の実施の形態よりも、より精度の高い回転角速度が検出できる。
【0033】
−第3の実施の形態−
第2の実施の形態では、イグニッションキーのオン直後は振動ジャイロセンサ11自体十分に暖まっていないことを前提にしたものである。しかし、イグニッションキーのオン後十分に時間が経過した後にイグニッションキーをオフし、その後すぐにイグニッションキーをオンしてかつすぐに発進したときは、振動ジャイロセンサ11は逆に十分に暖まった状態である。このような場合には、第2の実施の形態では問題が生じる。第3の実施の形態は、この問題を改善するものである。
【0034】
第3の実施の形態におけるカーナビゲーション装置は、第1の実施の形態の図5の中点値更新ルーチンおよび図6の回転角速度検出ルーチンを除き共通する。従って、共通する部分の説明は省略し、以下異なるこれらのルーチンについて説明をする。
【0035】
図8は、第3の実施の形態における中点値更新ルーチンのフローチャートを示す。図8のフローチャートは、第1の実施の形態の図5のフローチャートとステップS11、S12が共通し、ステップS41〜S45が異なる。第1の実施の形態と同様に、ステップS11で車両が停止中であると判断し、ステップS12でDRAM4の中点値を更新した後、次にステップS41に進む。ステップS41では、DRAM4に格納された中点値を不揮発メモリ14の領域Aにも格納する。この不揮発メモリ14の領域Aはデータ1個分のみである。
【0036】
次にステップS42に進み、前回のイグニッションキーのオンからオフまでの時間が15分以上かどうかを判断する。イグニッションキーのオンからオフまでの時間が15分以上であるということは、振動ジャイロセンサ11が十分長い時間動作し十分に暖まった状態で電源がオフされたことを意味する。ステップS42で、前回のイグニッションキーのオンからオフまでの時間が15分以上であると判断するとステップS43に進む。ステップS43では、前回のイグニッションキーのオフから今回のイグニッションキーのオンまでの時間が30分以上かどうかを判断する。前回のイグニッションキーのオフから今回のイグニッションキーのオンまでの時間が30分以上ということは、ステップS42で十分に暖まった状態であると判断しても、振動ジャイロセンサ11の電源オフの時間が長く、振動ジャイロセンサ11は十分に冷えていること意味する。ステップS43で30分以上と判断すると、次にステップS44に進む。
【0037】
一方、ステップS42で、前回のイグニッションキーのオンからオフまでの時間が15分未満であると判断すると、ステップS44に進む。すなわち、この場合は振動ジャイロセンサ11は暖まっていないと判断できるからである。
【0038】
ステップS44では、イグニッションキーがオンされた後10分以内かどうかを判断する。10分以内までは、イグニッションキーのオン直後と温度上昇などがほぼ同等の条件であるとみなせるからである。10分以内であると判断するとステップS45に進み、不揮発メモリ14の領域Bの内容を更新する。ステップS45で格納される不揮発メモリ14の領域Bは第1の実施の形態の図7のステップS13で格納される不揮発メモリ14と同様の構成である。
【0039】
ステップS44で、10分を越している判断すると、ステップS45に進まず本ルーチンを終了する。また、ステップS43で、前回のイグニッションキーのオフから今回のイグニッションキーのオンまでの時間が30分未満であると判断すると、振動ジャイロセンサ11は十分に冷えていないと判断して、本ルーチンを終了する。
【0040】
以上により、不揮発メモリ14の領域Aには、イグニッションキーオフの直前のデータが格納され、不揮発メモリ14の領域Bには、振動ジャイロセンサ11が冷えた状態でイグニッションキーがオンされた後10分以内のデータが格納される。
【0041】
図9は、第3の実施の形態の回転角速度検出ルーチンの制御を示すフローチャートである。図6の第1の実施の形態のフローチャートとは、ステップS21〜S25と共通するが、新たにステップS51〜S53が追加されている点が異なる。ステップS21で、車両が一度も停止状態がなかったと判断するとステップS51に進む。ステップS51では、前回のイグニッションキーのオンからオフまでの時間が15分以上かどうかを判断する。イグニッションキーのオンからオフまでの時間が15分以上であるということは、振動ジャイロセンサ11が十分長い時間動作し十分に暖まった状態で電源がオフされたことを意味する。
【0042】
ステップS51で、前回のイグニッションキーのオンからオフまでの時間が15分以上であると判断するとステップS52に進む。ステップS52では、前回のイグニッションキーのオフから今回のイグニッションキーのオンまでの時間が30分以上かどうかを判断する。前回のイグニッションキーのオフから今回のイグニッションキーのオンまでの時間が30分未満ということは、振動ジャイロセンサ11の電源オフの時間が長くなく、振動ジャイロセンサ11自体あまり冷えていないことを意味する。
【0043】
ステップS52で、前回のイグニッションキーのオフから今回のイグニッションキーのオンまでの時間が30分未満であると判断するとステップS53に進む。ステップS53では、不揮発メモリ14の領域Aに格納された中点値を基準中点値とし、ステップS23に進む。すなわち、振動ジャイロセンサ11が十分に冷めていないときは、前回のイグニッションキーのオフ直前に格納された中点値を使用する。
【0044】
一方、ステップS51で、前回のイグニッションキーのオンからオフまでの時間が15分未満であると判断するとステップS22に進む。また、ステップS52で、前回のイグニッションキーのオフから今回のイグニッションキーのオンまでの時間が30分以上であると判断すると同様にステップS22に進む。すなわち、これらの場合は振動ジャイロセンサ11は十分に暖まっておらず冷えていると判断した場合である。従って、ステップS22で、イグニッションキーのオン後10分以内に格納されたデータが使用される。すなわち、不揮発メモリ14の領域Bに格納されているデータの平均値を計算し、これを基準中点値としステップS23に進む。
【0045】
一方、第1の実施の形態の図6と同様に、ステップS21で車両が一度でも停止状態があったと判断すると、ステップS25に進む。ステップS25で、DRAM4の内容を基準中点値としてステップS23に進む。ステップS23およびS24の処理は、第1の実施の形態の図6と同様であるので説明を省略する。
【0046】
なお、第3の実施の形態では、イグニッションキーがオンされて30秒以内にイグニッションキーがオフされた場合は、このイグニッションキーのオンはノイズと判断し無視する。すなわち、ステップS52において、イグニッションキーのオフからオンが30分以上かどうかの判断では、30分以内に上記の30秒以内のオンオフがあっても無視をしてオフである時間のカウントを継続する。
【0047】
また、第3の実施の形態では、時間のカウントを行うには年月日および時刻(カレンダー)をバッテリバックアップされたタイマー15から取得して行う例で説明をした。しかし、GPS衛星からの時刻情報を使用することもできる。あるいは、GPS衛星からの時刻情報とタイマー15を併用することも可能である。
【0048】
以上のようにして、第3の実施の形態では、振動ジャイロセンサ11が十分に冷えていると判断した場合のイグニッションキーオン後10分以内の中点値と、イグニッションキーオフ直前の中点値を両方格納するようにしている。これにより、十分に暖まった状態でイグニッションキーがオフされ、すぐにオンされた場合は上記の直前の中点値を使用するようにして、精度の高い回転角速度が検出できる。振動ジャイロセンサ11が十分に冷えている状態でイグニッションキーがオンされて車両をすぐに発進する場合は、十分に冷えた状態でイグニッションキーオン後10分以内に取得されたデータが使用される。これにより、中点値の取得時と使用時の条件が、第2の実施の形態に比べてより一層近づくため、より精度の高い回転角速度検出ができる。また、温度条件を近づけさせるために温度センサを設けて温度を検出する必要もなく、ソフトウェアの処理のみで対応できる。
【0049】
なお、ステップS51の判定時間15分およびステップS52の判定時間30分の値は、これらの値に限定する必要はない。最も適した値を実験や経験則により決定すればよい。
【0050】
−第4の実施形態−
第1〜3の実施の形態では、不揮発メモリ14に10個のリングバッファーを持たせ、イグニッションキーオン直後に使用する中点値をそこに格納して基準中点値として使用している。特に、第2の実施の形態や第3の実施の形態では、十分に冷えた状態の振動ジャイロセンサ11に対して、電源が供給されて10分以内に取得されたものをこの10個のデータ領域のリングバッファーに格納するようにしている。しかし、振動ジャイロセンサ11が十分に冷えた状態とは、周りの環境温度に影響される。すなわち、夜間と日中では振動ジャイロセンサ11の雰囲気温度に差が生じ、振動ジャイロセンサ11の電源オン後の10分以内の中点値に誤差が生じる。そこで、第4の実施の形態は、この中点値格納方法に改善を加えたものである。
【0051】
中点値の格納方法以外は、第2の実施の形態と同じであるのでその説明を省略する。図10は、第2の実施の形態の図7のステップS13において、振動ジャイロセンサ11の出力値を不揮発メモリ14に格納するときの、不揮発メモリ14内のテーブル101を示す図である。テーブル101は、0時〜23時の24の時間帯に分類され、各時間帯には4個までデータが格納できるようになっている。初期値としては、振動ジャイロセンサ11の中点値のカタログ値がすべて書き込まれている。そして、図7のステップS13で、イグニッションキーオン後10分以内の振動ジャイロセンサ11の出力値を格納するとき、1回目は、NO.1の列のすべての時間帯に同じデータを書き込む。次に取得された場合は、NO.2の列のすべての時間帯に同じデータを書き込む。これを4回まで繰り返す。5回目以降は、データ取得時の時間帯に対応した領域に、最も古いデータを削除しながら更新をしていく。
【0052】
第2の実施の形態で処理される図6のステップS22でこのテーブル101に格納されたデータを使用する。このとき、処理時の時刻を取得しその時刻に対応した時間帯のデータを使用する。第2の実施の形態では、10個の平均値を計算しているが、第4の実施の形態では、テーブル101に示す通り4個のデータの平均値を計算して使用する。
【0053】
このようにして、第4の実施の形態では、振動ジャイロセンサ11の中点値の取得時の時間帯とそのデータの使用時の時間帯を合わせるようにしたので、時間帯によって変化する環境の影響を削減することができ、正確な回転角速度の検出ができる。なお、この内容は、回転角速度を検出するときのみならず、所定の条件で取得した信号が環境温度によって影響を受ける場合に、その信号を基準値として所定の演算に使用するすべての装置において適用できる。
【0054】
−第5の実施の形態−
第5の実施の形態におけるカーナビゲーション装置は、以下に説明する図11の処理が追加されることを除き、第1の実施の形態と共通する。従って、共通する部分の説明は省略し、以下追加するルーチンについて説明をする。
【0055】
第1の実施の形態では、図5の中点値更新ルーチンのステップS12で、車両の停止が判断されたときに取得された振動ジャイロセンサ11の出力値を中点値としてDRAM4に格納する。しかし、第5の実施の形態では、図11の直進判定ルーチンで車両が直進していると判断した場合もDRAM4の内容を更新するようにしたものである。
【0056】
図11は、直進判定ルーチンである。このルーチンは、図4のステップS2とS3の間に挿入されて実行される。従って、100ms毎に実行される。まずステップS61では、図4のステップS1で取得された振動ジャイロセンサ11の出力をDRAM4の領域Cに格納する。この場合、DRAM4の領域Cには、10個のデータ領域が確保され順次格納され、10個を越すと最も古いデータを削除して格納される。すなわち、最新の10個の振動ジャイロセンサ11の出力値が格納される。
【0057】
次にステップS62に進み、領域Cに格納されたデータ(振動ジャイロセンサ11の出力値)が10個になったかどうかを判断する。本ルーチンでは、100ms毎に格納された10個のデータに変化がない場合を直進と判断するため、データが10個取得されていない場合は、まだ直進判断をしないで本ルーチンを終了する。ステップS62でデータが10個取得されていると判断すると、ステップS63に進む。ステップS63では、それぞれのデータの差が所定値以下かどうか判断する。差を見る場合いろいろな組み合わせが考えられるが、本実施の形態では、最も古いデータを基準に残りの9個のデータとの差をそれぞれ求め所定値以下か判断する。この所定値は、車両が直進と見なし得る値を実験等で予め決定しておく。
【0058】
ステップS63で、すべての差が所定値以下であると判断するとステップS64に進む。ステップS64では、10個のデータの平均値を中点値としてDRAM4の領域Dに格納し、本ルーチンを終了する。第5の実施の形態における中点値更新ルーチンは第1の実施の形態の図5と同じであるので説明を省略するが、DRAM4の領域Dは、この第1の実施の形態の図5のステップS12におけるDRAM4の領域と同じデータ領域である。すなわち、第5の実施の形態では、DRAM4の領域Dは、車速センサ12により車両が停止していると判断した場合(図5、ステップS12)および車両が上記により直進していると判断した場合(図11、ステップS64)の両方において、振動ジャイロセンサ11の中点値としてのデータが更新される。
【0059】
以上のようにして、第5の実施の形態では、車両の停止状態のみならず、車両が直進していると判断した場合も、そのときの振動ジャイロセンサ11の出力値を中点値として格納する。これにより、高速道路などを走行していて停止するようなことがない場合も最新の中点値に更新でき、精度の高い回転角速度を検出することができる。また、イグニッションキーオン後すぐに発進した場合も、直進が判断されて中点値が更新されると、過去の中点値のデータを使用する必要がなく、精度の高い回転角速度を検出することができる。
【0060】
なお、この車両の直進状態と判断した内容には、1秒間の車両の停止状態も含まれる。しかし、1秒間の車両停止状態を判断してDRAM4の中点値を更新しても何ら支障はない。また、一定回転角速度で回転し続ける場合も本実施の形態では直進と判断されるが、そのように一定回転角速度回転し続けることは実際上あまりあり得ないという前提で本発明は適用される。
【0061】
−第6の実施の形態−
第6の実施の形態におけるカーナビゲーション装置は、以下に説明する図12の処理が追加されることを除き、第1の実施の形態と共通する。従って、共通する部分の説明は省略し、以下追加するルーチンについて説明をする。
【0062】
第1の実施の形態では、図5の中点値更新ルーチンのステップS12で、車両の停止が判断されたときに取得された振動ジャイロセンサ11の出力値を中点値としてDRAM4に格納する。しかし、第6の実施の形態では、図12の直進判定ルーチンで車両が直進していると判断した場合もDRAM4の内容を更新するようにしたものである。
【0063】
図12は、GPS信号を使用した直進判定ルーチンである。このルーチンは、図4のステップS2とS3の間に挿入されて実行される。図4のルーチンは100ms毎に実行されるので、本ルーチンも100ms毎に実行される。まずステップS71では、図4のステップS1で取得された振動ジャイロセンサ11の出力をDRAM4の領域Eに格納する。この場合、DRAM4の領域Eには、60個のデータ領域が確保され順次格納され、60個を越すと最も古いデータを削除して格納される。すなわち、過去6秒間の最新の60個の振動ジャイロセンサ11の出力値が格納される。
【0064】
次にステップS72に進み、GPS信号から方位情報を取得しDRAM4の領域Fに格納する。GPS信号はGPS衛星から送信され、それをGPSセンサ15が受信し制御回路2に送信する。制御回路2はその中から方位情報を抽出する。GPS信号は約1秒ごとに受信される。領域Fには6個のデータ領域が確保され、1秒ごとのGPS信号の方位情報が格納される。すなわち、過去6秒間の最新のGPS方位情報が格納される。
【0065】
次に、ステップS73で、過去6秒間のGPS方位情報が第1の直進基準値以下かどうかを判断する。GPS方位情報は、真東の方位を0°として反時計方向すなわち左回りの回転方向を正の値とした角度で示されている。DRAM4の領域F内の最も古いデータを基準に残りの5個のデータとの差をそれぞれ求め第1の直進基準値以下か判断する。この基準値は、車両が実質的に直進と見なし得る最適な値を実験等で予め決定しておく。例えば3°とする。もちろん、この値より小さい値にしてもよい。これにより、GPS方位情報により車両が直進しているかどうかを判断する。
【0066】
ステップS73で、差が第1の直進基準値以下、すなわち車両がGPS方位情報により直進していると判断するとステップS74に進む。ステップS74では、DRAM4の領域Eに格納された過去6秒間の振動ジャイロセンサ11の出力値の時間的に隣り合って取得されたそれぞれの出力値の差、およびその差の累積値が第2の直進基準値以下かどうかを判断する。第2の直進基準値は、隣り合う出力値の差分用の基準値と累積値用の基準値の2種類の基準値を含む。ステップS74で、振動ジャイロセンサ11の過去6秒間の出力値が第2の基準値を超えていると判断するとステップS75に進む。ステップS75で、電源オン後すなわちイグニッションキーオン後30分以内かどうかを判断する。
【0067】
なお、ステップS73およびS74において、格納されたデータに基づきその差分等が直進基準値以下かどうかを判断し、車両が直進しているかどうかを検出しているが、その判断の方法は種々の内容が考えられる。最も効率のよい方法を実験等で決定すればよい。
【0068】
次に、ステップS75において電源オン後30分以内かどうかを判断する理由を説明する。振動ジャイロセンサ11の中点値は温度によって変化することは第1の実施の形態でも説明した通りである。従って、車両が実際に直進していて振動ジャイロセンサ11に回転による加速度が加わっていない場合であっても、電源オン後しばらくの間は中点値が変化する。その変化もリニアに変化せず、特に、電源オン後あるポイントで急激に変化する場合もある。しかし、30分も経過すると振動ジャイロセンサ11は安定し、その中点値は環境が変化しない限りあまり変化しない。従って、GPS方位情報で直進であると判断しかつ電源オン後30分以内の場合は、振動ジャイロセンサ11の出力が変化していても、それは上記に説明した内容の中点値の変化であるとみなして後述のステップS76以降の処理をする。
【0069】
ステップS75で、電源オン後30分以内であると判断するとステップS76に進む。ステップS76では、振動ジャイロセンサ11の過去6秒間の出力値の平均値を計算し、ステップS77に進む。ステップS77では、計算した平均値とすでに格納されている現在のDRAM4の領域Gの内容との差を求め、その差が所定値以上かどうか判断する。第6の実施の形態における中点値更新ルーチンは第1の実施の形態の図5の内容と同じであるので説明を省略するが、DRAM4の領域Gは、この第1の実施の形態の図5のステップS12におけるDRAM4の領域と同じデータ領域である。ステップS77で所定値以上であると判断するとステップS78に進み、計算した平均値の値でDRAM4の領域Gの内容を更新する。
【0070】
なお、ステップS77で所定値以上かどうか判断する理由は、例えば、路面のでこぼこや、車線変更程度などの原因による中点値の小さな変動を無視するためである。もし、微妙な変動が振動ジャイロセンサ11の微妙な温度変化によるものであれば、いずれ所定値を越すことが考えられるので問題はない。路面のでこぼこや車線変更などは、単発的な原因により振動ジャイロセンサ11の出力値に影響を与えるものであり、変動が累積していかないものである。所定値は、GPS方位情報で直進と判断された状態で、路面のでこぼこや車線変更などによって生じる程度の変動値が無視できるための値とし、例えば0.1Vとする。
【0071】
以上のようにして、DRAM4の領域Gでは、車速センサ12により車両が停止していると判断した場合(図5、ステップS12)および車両が上記により直進していると判断した場合(図12、ステップS76)の両方において、振動ジャイロセンサ11の中点値としてのデータが更新される。
【0072】
一方、ステップS74で、過去6秒間の振動ジャイロセンサ11の出力値のそれぞれの差および累積値が第2の直進基準値以下であると判断した場合もステップS76に進む。これにより、GPS方位情報により直進していると判断し、かつ振動ジャイロセンサ11の出力も6秒間変化していないと判断すると、そのときに得られた振動ジャイロセンサ11の平均値を中点値とする。なお、第2の直進基準値は、車両を直進と判断する基準において、第1の直進基準値よりも厳しく設定される。
【0073】
ステップS73で、過去6秒間のGPS方位情報が第1の直進基準値を超えていると判断する場合は車両が直進していないと判断し処理を終了する。また、ステップS73でGPS方位情報により直進であると判断しても、ステップS74で振動ジャイロセンサ11の出力が変化していると判断し、かつステップS75で電源オン後30分を超えて経過していると判断する場合は、振動ジャイロセンサ11の出力値を中点値として採用することは適切ではないと判断し、処理を終了する。
【0074】
以上のようにして、第6の実施の形態では、GPS方位情報により直進と判断した場合であって、かつ電源オン後30分以内の場合は、振動ジャイロセンサ11の出力値が変化していても、それを中点値とみなしてDRAM−C4に格納する。これにより、電源オン後の変化途上の中点値を正確に取得し、その時点における精度の高い回転角速度検出が可能となる。また、イグニッションキーオン後すぐに発進し、その後車両の停止状態が一度も検出されない場合でも、GPS方位情報で直進と判断したときに中点値を取得し、精度の高い回転角速度の検出が可能となる。また、高速道路などを走行していて停止するようなことがない場合でも、最新の中点値に更新でき、精度の高い回転角速度を検出することができる。
【0075】
上記第1〜6の実施の形態では、回転角速度を検出するセンサとして振動ジャイロセンサを使用する例で説明をしたが、本発明はこの内容に限定する必要はない。例えば、光ファイバジャイロセンサなどにも適用できる。すなわち、基準信号を基準として、取得信号と基準信号との差をもって回転角速度を検出するようなすべての回転角速度検出装置に適用できる。
【0076】
また、上記第1〜6の実施の形態では、回転角速度検出装置をカーナビゲーション装置に使用する例で説明をしたが、本発明はこの内容に限定する必要はない。例えば、カメラなどに搭載してカメラの手振れ検出などに使用する回転角速度検出装置などにも適用できる。すなわち、回転角速度を検出するすべての応用に適用できる。
【0077】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成しているので、次のような効果を奏する。
請求項1または2に記載の回転角速度検出装置によれば、電源をオンした後一度も停止状態検出装置により停止状態が検出されないときであっても、電源がオフされても信号を消滅させない第2の基準信号格納装置に格納された第2の基準信号を使用する。これにより、イグニッションキーをオンしてすぐに発進するような状況でも、過去の電源オン時の直近に取得された信号を使用することができ、精度の高い回転角速度が取得できる。また、より使用時に近い条件の過去のデータのみを使用するようにしているため、より精度の高い回転角速度が取得できる。
請求項3に記載の回転角速度検出装置によれば、基準信号の取得時の時間帯と基準信号の使用時の時間帯を合わせるようにしているので、1日の時間帯によって変化する温度変化などに対応でき、より精度の高い回転角速度が取得できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の回転角速度検出装置を使用したカーナビゲーション装置のブロック図である。
【図2】図1のカーナビゲーション装置から回転角速度検出装置の部分を抜き出したブロック図である。
【図3】振動ジャイロセンサの特性を表した図である。
【図4】振動ジャイロセンサを使用して回転角速度を検出し、検出した回転角速度に基づき車両の方位を検出する制御フローチャートである。
【図5】中点値更新ルーチンのフローチャートである。
【図6】回転角速度検出ルーチンのフローチャートである。
【図7】第2の実施の形態における中点値更新ルーチンのフローチャートである。
【図8】第3の実施の形態における中点値更新ルーチンのフローチャートである。
【図9】第3の実施の形態における回転角速度検出ルーチンのフローチャートである。
【図10】第4の実施の形態における不揮発メモリ内のテーブルを示す図である。
【図11】第5の実施の形態における直進判定ルーチンのフローチャートである。
【図12】第6の実施の形態における直進判定ルーチンのフローチャートである。
【符号の説明】
1 現在地検出装置
2 制御回路
3 入力装置
4 DRAM
5 画像メモリ
6 表示装置
7 SRAM
8 地図データベース装置
11 振動ジャイロセンサ
12 車速センサ
13 GPSセンサ
14 不揮発メモリ
15 タイマー

Claims (3)

  1. 被測定物に取り付けられ、被測定物が回転しているとき回転角速度に応じた信号を出力する回転角速度計と、
    被測定物の停止状態を検出する停止状態検出装置と、
    前記停止状態検出装置により被測定物が停止状態であると検出されたときに前記回転角速度計より出力された信号を第1の基準信号として格納する第1の基準信号格納装置と、
    前記回転角速度計より出力された信号を格納できる領域Aと領域Bとを備え、前記第1の基準信号格納装置に前記第1の基準信号として格納される信号を第2の基準信号として前記領域Aに格納し、電源をオフしても格納した信号を消滅させない第2の基準信号格納装置と、
    前記停止状態検出装置により被測定物が停止状態であると検出されたときに、直前に前記電源がオフされ第1の所定時間経過した後に前記電源がオンされ、直前に前記電源がオンされたときから第2の所定時間が経過するまでは、前記電源がオンされたときから前記第2の所定時間が経過するまでの期間に前記第1の基準信号として格納された信号を、前記第2の基準信号として前記領域Bに格納する格納手段と、
    前記電源をオンした後一度でも前記停止状態検出装置により停止状態が検出されたときは、前記回転角速度計から出力される前記信号と前記第1の基準信号格納装置に格納された前記第1の基準信号との差を演算して前記被測定物の回転角速度を演算し、前記電源をオンした後一度も前記停止状態検出装置により停止状態が検出されないときは、
    (a)前回に前記電源がオンされ第3の所定時間経過した後に前記電源がオフされ、前記電源がオフされた後第1の所定時間内に前記電源がオンされたときは、前記回転角速度計から出力される前記信号と、前記第3の所定時間経過後でかつ前記電源がオフされる直前に前記領域Aに格納された前記第2の基準信号との差を演算して前記被測定物の回転角速度を演算し、
    (b)前回に前記電源がオンされ第3の所定時間内に前記電源がオフされたとき、または、直前に前記電源がオフされ第1の所定時間経過した後に前記電源がオンされたときは、前記回転角速度計から出力される前記信号と前記領域Bに格納された前記第2の基準信号との差を演算して前記被測定物の回転角速度を演算する演算装置とを備えることを特徴とする回転角速度検出装置。
  2. 請求項1記載の回転角速度検出装置において、
    前記第2の基準信号格納装置は、前記第2の基準信号を複数格納し、
    前記演算装置は、前記電源をオンした後一度も前記停止状態検出装置により停止状態が検出されないときは、前記回転角速度計から出力される前記信号と前記複数の第2の基準信号の平均値との差を演算して前記被測定物の回転角速度を演算することを特徴とする回転角速度検出装置。
  3. 請求項1または2記載の回転角速度検出装置において、
    前記第2の基準信号格納装置は、前記第2の基準信号の取得時の時間帯に基づき所定の複数の時間帯に分類して格納し、
    前記演算装置は、演算をしようとする時間帯に対応した時間帯に格納された前記第2の基準信号を使用することを特徴とする回転角速度検出装置。
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