JP3545798B2 - 現在位置算出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、車両等の移動体に搭載され、当該車両の現在位置を算出する現在位置算出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の現在位置は、一般的には、ジャイロ等の方位センサにより車両の進行方位を求めると共に、車速センサまたは距離センサにより車両の進行距離を求めることで算出されている。
【0003】
車両の進行距離を求めるには、トランスミッションの出力軸、または、タイヤの回転数を計測して、その回転数に、タイヤ1回転あたりの距離定数を乗ずることにより、車両の進行距離を計算する手段が用いられている。
【0004】
さらに、このような手段における誤差を補正するために、道路データを利用して、求められた車両の現在位置を修正する、いわゆる、マップマッチングが合わせて行われており、位置算出の精度を高めるような構成となっている。
【0005】
ところが、このような構成によっても、高速道路等大きなカーブがほとんどない道路を走行すると、マップマッチングで利用する交差点などの特異点がないため、道路データ上での車両位置が特定できなくなり、車両位置の修正ができなくなる。
【0006】
また、走行時には、タイヤの磨耗や、温度変化による膨張等により、タイヤの直径、すなわち、距離定数が時事刻々と変化する。このため、進行距離算出において誤差が発生し、現在位置の算出が高精度に行えなくなる。例えば、タイヤ1回転あたりの進行距離定数に、1%の誤差が存在したとすると、100Km走行した場合、1Kmの誤差が発生してしまう。
【0007】
もちろん、通常の道路を走行している場合は、マップマッチングにより、このような誤差が積算されるのを防げるが、高速道路走行時にはカーブや交差点がないため、誤差が修正されない。さらに、一端、1Km程度の誤差が発生してしまうと、真の車両位置と差が大きすぎ、マップマッチング処理によっても、正しい位置に補正することができなくなる。
【0008】
このような問題を解決するため、従来は、交差点を曲がった時(始点)から、次の交差点を曲がる(終点)までの道路データと、計測した回転数より得られる進行距離とを比較することにより、タイヤ1回転あたりの距離定数を補正していた。また、2つのビーコンの間の地図上の距離と、走行して計測した距離とを比較することにより、距離定数を補正する例もある。
【0009】
また、ナビゲーション装置ではないが、特開平2−107958号公報記載の例のように、GPS信号を用いて車速を求め、それと検出されたタイヤの回転数とを比較して補正を行う距離計および速度計もある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記最初の従来例では、道路が少しでも曲がっていたり、車両が蛇行運転したりすると、その距離誤差が生じてしまう。また、交差点での始終点を正確に特定するのが難しいという問題がある。第2の従来例でも、第1の従来例と同じように、道路が直線でないと誤差が生じてしまうことや、車両が利用できるビーコン設備を必要とするという問題がある。
【0011】
また、上記第3の従来例では、距離計や速度計の補正時における車両の走行状態等は、まったく考慮していない。本来、タイヤの距離定数は、車両の重量や走行速度、および、タイヤの摩耗や温度状態により、時々刻々と変化するものである。さらに、車両の速度が低い場合、GPS受信装置から出力される速度情報の信頼性が下がってきたり、また、車両の速度の変化が大きい場合、GPS受信装置内での計算に時間がかかることによる遅れも影響してくる。このため、GPS信号を用いていても、車両の走行状態と無関係な状態で補正を行うと、正確な距離定数が得られない場合があるという問題がある。
【0012】
本発明の目的は、上記の問題を解決するために、車両の走行状態に対応して、速度検出手段を補正することで、高精度に車両位置を求めることが可能な現在位置算出装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、車両に搭載され、当該車両の現在位置を算出する現在位置算出装置において、車両の進行方位を検出する方位検出手段と、車両を移動させる駆動部の一部に取付けられ、車両速度を検出する第1の速度検出手段と、検出された車両速度を積算して、車両の進行距離を算出する進行距離算出手段と、方位検出手段と進行距離算出手段とからの出力に基づいて、車両の現在位置を算出して出力する現在位置算出手段と、外部からの電波信号を受信し、当該受信信号に基づいて、車両速度を検出する第2の速度検出手段と、第1および第2の速度検出手段のうち、少なくとも一方から出力される車両速度に応じて、第1の速度検出手段の補正タイミングを制御すると共に、補正を実行する速度補正手段とを有することを特徴とする現在位置算出装置により達成することができる。
【0014】
上記目的は、また、車両に搭載される速度検出手段の補正を行う速度補正装置において、車両には、車両を移動させる駆動部の一部に取付けられて車両速度を検出する第1の速度検出手段と、外部からの電波信号を受信して当該受信信号に基づいて車両速度を検出する第2の速度検出手段とが、搭載されるものであって第1および第2の速度検出手段のうち、少なくとも一方から出力される車両速度に応じて、第1の速度検出手段の補正タイミングを制御すると共に、補正を実行することを特徴とする速度補正装置により達成できる。
【0015】
上記目的は、また、車両に搭載され当該車両の現在位置を算出して表示するナビゲーション装置において、車両の進行方位を検出する方位検出手段と、車両を移動させる駆動部の一部に取付けられ、車両速度を検出する第1の速度検出手段と、検出された車両速度を積算して、車両の進行距離を算出する進行距離算出手段と、方位検出手段と進行距離算出手段とからの出力に基づいて、車両の現在位置を算出して出力する現在位置算出手段と、算出された車両の現在位置を、その周辺領域を示す地図上に表示する表示手段と、表示手段で表示する地図に関するデータを記憶する記憶手段と、外部からの電波信号を受信し、当該受信信号に基づいて、車両速度を検出する第2の速度検出手段と、第1および第2の速度検出手段のうち、少なくとも一方から出力される車両速度に応じて、第1の速度検出手段の補正タイミングを制御すると共に、補正を実行する速度補正手段とを有することを特徴とするナビゲーション装置により達成することができる。
【0016】
【作用】
本発明の現在位置算出装置において、第1の速度検出手段は、車両を移動させるための駆動部の一部に取付けられ、車両速度を検出するものであり、第2の速度検出手段は、外部からの電波信号を受信し、当該受信信号に基づいて、車両速度を検出する。
【0017】
速度補正手段は、これら速度検出手段からの車両速度をそれぞれ受け入れて、少なくとも一方から車両速度に応じて、第1の速度検出手段の補正タイミングを制御して、補正を実行する。
【0018】
具体的には、GPS信号を受信することで得られた速度が、充分に信頼できる値であるとみなすことができる走行状態に、車両がある場合にだけ、補正を実行させるものである。このようなタイミングで補正を実行すると、車両速度の補正が高精度に行うことができ、その結果、進行距離および現在位置を、高精度に決定することができる。
【0019】
【実施例】
本発明を適用した現在位置算出装置の一実施例を説明する。
【0020】
本実施例のハードウエアは、例えば、図1に示すような構成を有する。すなわち、本実施例は、車両のヨーレートを検出することで進行方位変化を検出する光ファイバジャイロ202と、車両のトランスミッションの出力軸の回転に比例してパルスを出力することで車速を検出する車速センサ203と、GPS衛星からのGPS信号を受信するアンテナ204と、アンテナ204で受信したGPS信号を処理して車両の位置、方位、速度、VDOP値、HDOP値を出力するGPS受信装置205とを有する。ここで、VDOP値、HDOP値とは、衛星の配置状態より決まる位置精度の指標である。
【0021】
本実施例は、さらに、表示している地図の縮尺切り替え指令をユーザ(運転者)から受け付けるスイッチ206と、ディジタル地図データを記憶しておくCD−ROM207と、そのCD−ROM207を読みだすためのドライバ208と、現在位置周辺の地図及び現在位置を示すマーク等を表示するディスプレイ209とを有する。
【0022】
本実施例は、さらに、上記で説明した周辺各装置の動作制御を行うコントローラ210を有する。
【0023】
コントローラ210は、光ファイバジャイロ202の信号(アナログ信号)をディジタル信号に変換するA/D変換器211と、車速センサ203から出力されるパルス数を0.1秒毎にカウントとするカウンタ217と、GPS受信装置205からのデータを受け取るシリアルインタフェイス218と、スイッチ206の押圧を認識するパラレルI/O212と、CD−ROM207から読みだされた地図データを転送するDMA(Direct Memory Access)コントローラ213と、ディスプレイ209に地図画像を表示する表示プロセッサ214とを有する。
【0024】
コントローラ210は、さらに、マイクロプロセッサ215と、メモリ216とを有する。マイクロプロセッサ215は、上記各部を介して得られた周辺センサおよび装置からの信号を受け入れて、それら信号に基づいて処理を行い、車両の現在位置を算出して、それを表示プロセッサ214を介してデイスプレイ209に表示させる。この車両位置の表示は、すでに表示されている地図上に重畳して行われ、ユーザは、地図上の車両の現在位置を知ることができる。
【0025】
メモリ216は、以下に説明する処理の内容が格納されているROMと、マイクロプロセッサ215が処理を行う場合に使用するRAMとを備えている。
【0026】
次に、本実施例の作用のうち、車両の現在位置算出に必要な作用を、図3、図4、図5を用いて説明する。ここで、図3、図4、図5は、それぞれ、車両の進行方位および進行距離を算出する処理、算出された進行方位および距離から車両の現在位置を決定する処理、および、得られた車両位置および方位を表示する処理を示すフローチャートである。
【0027】
最初、車両の進行方位および進行距離を求める処理フローを、図3を用いて説明する。この処理は、100mS毎に起動されるルーチンである。
【0028】
このルーチンでは、最初、A/D変換器211からジャイロ202の出力値が読み込まれる(ステップ401)。このジャイロ202の出力値には、方位変化が出力されるので、車両の進行方位の相対的な値しか検出できない。このため、次に、シリアルインタフェイス218からGPS受信装置205が算出して出力する車両の絶対位置、絶対方位、絶対速度、および、DOP値を読み込み(ステップ402)、このGPS信号により算出された絶対方位(GPS方位)と、ジャイロ202から出力される方位変化(ジャイロ出力)とを用いて、車両の推定方位を決定する(ステップ403)。
【0029】
この推定方位の決定方法としては、例えば、GPS信号を受信できた時は、GPS方位をそのまま出力して、GPS信号を受信できない時は、前回の当該ルーチン処理で得られたGPS方位とジャイロ出力とを加算して、方位を求めるという方法を用いる。また、車速が低い時には、GPS方位は誤差が大きいので、車速が一定以上の時のみ、GPS方位を利用するという方法でも良い。
【0030】
次に、車速センサ203の出力するパルス数を、0.1秒毎に、カウンタ217で計数して、その計数値を読み込む(ステップ404)。この読み込んだ値に、予め設定してあるタイヤ1回転あたりの進行距離定数を乗算することで、0.1秒間に進んだ距離を求める(ステップ405)。
【0031】
次に、このようにして求められた0.1秒間当たりの進行距離値を、前回得られた値に積算して、車両の進行距離が10mとなったかどうかを調べ(ステップ406)、10mに満たない場合(ステップ406でNo)、今回の処理を終了して、新たな処理を開始する。
【0032】
進行距離算出処理の結果、積算された進行距離が10mとなった場合(ステップ406でYes)、その時点での進行方位と進行距離(10m)とを出力する(ステップ407)。ステップ407では、さらに、積算距離を再設定して、新たに進行距離の積算を開始する。
【0033】
次に、上記図3の処理で出力された進行方位および進行距離に基づいて、車両の現在位置を求める処理を、図4のフローチャートを用いて説明する。本処理は、図3から進行方位および進行距離が出力されるのを受けて開始するもので、すなわち、車両が10m進む毎に起動される処理である。
【0034】
最初、図3のステップ407で出力された進行方位と進行距離とを読み込む(ステップ501)。次に、それら値に基づいて、車両の移動量を緯度経度方向、別々に、それぞれ求める。さらに、これら各方向における移動量を、前回の処理で求められた車両の現在位置に加算して、現在位置(A)を求める(ステップ502)。
【0035】
本実施例の装置の始動直後など、前回求められた位置がない場合は、GPS信号を受信した後に、GPS受信装置205の出力するGPS位置を用いて、これらの処理を始める。
【0036】
次に、現在位置(A)の周辺の地図を、CD−ROM207から、ドライバ208およびDMAコントローラ213を介して、読みだし、現在位置(A)を中心として、予め設定された距離D内にある道路データ(線分)を抜き出す(ステップ503)。距離Dは、一定値でもよいが、前回行われた本処理により求めた、以下に説明するエラーコスト値に基づいて決定する値でもよい。
【0037】
ここで、エラーコストに基づいて、検索範囲を決める理由としては、以下のとおりである。すなわち、エラーコストが大きい場合は、位置の精度に対する信憑性が低いと考えられる。このため、より広い範囲を検索して道路をさがす方が、理にかなっているからである。
【0038】
なお、道路データは、例えば、図8に示すように、2点間を結ぶ複数の線分81〜85で近似されるものとし、記憶するデータとしては、それら線分の始点と終点の座標を記憶しておくような方法をとることができる。例えば、線分83に対しては、その始点として、(x3、y3)を記憶し、その終点として(x4、y4)を記憶して利用する。
【0039】
次に、ステップ503で抜き出された線分の中から、その線分の方位が、求められている進行方位と、所定値以内にある線分だけを抜き出す(ステップ504)。さらに、抜き出されたすべての線分に対し、現在位置(A)から垂線をおろし、その垂線の長さを求める(ステップ505)。
【0040】
次に、それら垂線の長さを用いて、ステップ504で抜き出されたすべての線分に対して、以下に定義されるエラーコストの値を算出する。
【0041】
エラーコスト=α×|進行方位−線分方位|+β×|垂線の長さ| (1)
ここで、α、βは、重み係数である。これら係数は、用いる具体的処理方法により変えることができる。例えば、方位が近い道路を重視する場合は、αを大きくすればよい。
【0042】
次に、エラーコストが算出された線分のうち、エラーコスト値が最も小さい線分を選び(ステップ506)、その選択された線分と垂線との交差する点(線分の垂線のあし)を、修正された現在位置(B)とする(ステップ507)。
【0043】
次に、上記図4の処理で得られた現在位置(B)を、デイスプレイ209に表示される地図上へ示すための処理を、図5を用いて説明する。本処理は、1秒ごとに起動されるものである。
【0044】
最初、スイッチ206が押され地図の縮尺の変更を指示されたかどうかを、パラレルI/O212の内容を見て判断する(ステップ601)。もし、押されていれば(ステップ601でYes)、それに対応して、所定の縮尺フラグを切り換える(ステップ602)。スイッチ206の機能としては他にもあるが、それらは、本実施例の作用には、無関係なので記述しない。
【0045】
次に、図4の処理で求められた現在位置(B)を読みだし(ステップ603)、ステップ602で切り換えられた縮尺フラグの内容に応じた縮尺の地図をディスプレイ209に、例えば、図2に示すような状態で表示する(ステップ604)。
【0046】
車両の現在位置(B)と車両の進行方位とは、例えば、図2中に示される矢印記号”↑”を用いて表示を行う(ステップ605)。最後に、これらに重畳して、北を示す北マークと、縮尺に対応した距離マークとを、図2のように重ねて表示する(ステップ606)。
【0047】
本実施例においては、上記のように矢印記号を用いて車両位置および方向を示したが、本発明における車両位置および方向の表示形態は、位置および進行方向が、表示状態で明確に示されるものであれば、その形態は問わない。また、北マーク等の地図表示形態も、周辺状態を明確に現わすものであれば、その表示形態は限定されない。
【0048】
次に、本発明の特徴であるタイヤ1回転あたりの距離定数の補正処理について、図6を用いて説明する。この距離定数は、図3の処理のステップ405で、距離の算出に用いる。
【0049】
本処理は、車速センサ203から得られた車速と、GPS受信装置205から得られた車速とを、予め定められた補正に必要な条件に一致している間だけ、比較することで、距離定数の補正を行う。ここでの条件とは、例えば、GPS信号による車速値の信頼性が高いこと、タイヤの状態が安定していること、または、車速センサ203の出力値が安定していることである。
【0050】
以下に説明する処理は、このような条件を具体的に設定した処理フローの、一例を示すものである。
【0051】
本処理は、1秒毎に起動されるもので、図6に示すように、最初、GPS受信装置205の出力から、GPS信号が受信されているかどうかを判断する(ステップ101)。もし、受信していなければ(ステップ101でNo)、本処理を終了する。受信していれば(ステップ101でYes)、車速センサ203より得られた車速が80Km/hより高いかどうかを判定する(ステップ102)。本実施例において、車速は、以下の式で定義される。
【0052】
車速=P×36×K(Km/h) (2)
ここで、Pは、カウンタ217が計数した車速センサ203から出力される0.1秒間当たりのパルス数であり、Kは、タイヤ1回転あたりの距離定数である。
【0053】
算出された車速が低い場合には(ステップ102でNo)、本処理を終了する。これは、車速が低いと単位時間当たりの移動距離が短く、この時に参照しようとするGPS信号により得られる速度情報の精度が低下するためである。
【0054】
車速が80Km/hより高ければ(ステップ102でYes)、過去5秒間において、車速センサ203より得られる車速が安定しているかどうか、つまり、5秒間の最大速度と最小速度との差が、所定値以内かどうかを判断する(ステップ103)。
【0055】
車速が変動している場合(ステップ103でNo)、本処理を終了する。これは、車速が変動していると、車速センサ203の出力が安定していないため、誤差が生じる可能性があり、さらに、受信するGPS信号の受信における時間遅れや、GPS速度の計算による遅れ等の原因により、誤差が発生してしまう可能性があるためである。
【0056】
車速が安定していれば(ステップ103でYes)、次は、HDOPが所定値以上かどうかを判定する(ステップ104)。ここで、HDOPとは、DOPの中の1つのパラメータであり、水平方向に関する衛星配置に関するパラメータである。HDOPが所定値以上であれば(ステップ104でYes)、本処理を終了する。
【0057】
所定値未満であれば(ステップ104でNo)、車速センサ203より得られる車速と、GPS受信装置205により得られる車速との比をとり、その値が所定値範囲内かどうかを判断する(ステップ105)。
【0058】
ステップ105における処理は、GPS信号により得られる車速が、極くまれではあるが、誤差の大きい値となる場合があり、これを避けるために設けられている。また、このステップでは、車速センサ203の値が安定していない場合も除かれるため、GPS信号による車速と車速センサ203による車速とが、両方共安定している場合にだけ、距離定数の補正が行われる。
【0059】
ここでは、車速センサ203による車速と、GPS信号による車速との比(車速センサ車速÷GPS車速)を用いているが、これら車速値の差をとるような手段でも同じ効果が得られる。
【0060】
このような比が所定範囲外であれば(ステップ105でNo)、本処理を終了し、所定範囲内であれば(ステップ105でYes)、その比の値について、過去10回のデータの移動平均をとる(ステップ106)。
【0061】
本実施例においては、この平均値に基づいて、タイヤ1回転あたりの距離定数を補正する。具体的には、GPS信号により得られた速度を真の値と考えて、タイヤ1回転あたりの距離定数を、前に求めた比で割り、その結果得られた値を補正された距離定数とする(ステップ107)。
【0062】
ステップ107では、また、タイヤの熱膨張による影響を補正するような構成としても良い。すなわち、車速が100Km/h程度以上になれば、タイヤが熱膨張しタイヤ1回転あたりの距離が変化してくる。この影響を補正するため、図7のように車速をいくつかの段階に区切り、その速度区間ごとでの膨張係数を予め求めておき、これを用いて、すでに補正された距離定数を補正する方法も考えられる。この場合、GPS車速を以下のように定義しておく。
【0063】
GPS車速=P×36×K×タイヤ膨張率(Km/h) (3)
ここで、Pは、カウンタ217が計数した車速センサ203から出力される0.1秒間当たりのパルス数であり、Kは、タイヤ1回転あたりの距離定数である。なお、膨張率は、速度により異なるので、図7のようなテーブル形式で、ある特定の速度区間に対する膨張率をそれぞれ記憶させておくのが良い。
【0064】
このような構成において、GPS信号によりGPS車速が求まると、それに基づいて膨張係数が特定でき、さらに、パルス数Pを求めることで、距離定数Kが求められる。これらに基づいて、上記式(3)から距離定数Kを求め、それを補正された距離定数とする。
【0065】
以下では、上記のように補正された距離定数を用いて、進行距離を計算する。
【0066】
次に、求めた距離定数に基づいて、今までに求められた現在位置(現在位置(B))の補正を行う。すなわち、前回交差点を曲がった時点で行われたマップマッチングによる位置補正の後、直線を走行した場合、前後方向の誤差が累積している場合がある。
【0067】
この誤差を補正するためには、前回交差点等を曲がったことで、方位変化が所定値以上あってから、現在まで走行した直線部分の距離を求め(ステップ108)、先に求められた直線部分の距離を、補正された距離定数と補正される以前の距離定数との比に相当する分だけ、車両の現在位置を道路にそって前後方向にずらすことで補正する(ステップ109)。
【0068】
本実施例によれば、GPS信号により得られた信頼性の高い速度情報と、タイヤの回転を計測することにより得られた安定した状態にある速度情報とを比較することにより、タイヤ1回転あたりの距離定数を補正するため、補正精度が高まり、より高精度に車両の現在位置を求めることが可能な、現在位置算出装置を提供することができる。
【0069】
【発明の効果】
本発明によれば、車両の走行状態に対応して速度検出手段を補正するため、より高精度に、車両の現在位置を求めることが可能な現在位置算出装置を提供することができる。
【0070】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による現在位置算出装置の構成を示すブロック図。
【図2】本発明における現在位置の表示形態の一例を示す説明図。
【図3】本発明における進行方位および距離の算出処理の一例を示すフローチャート。
【図4】本発明における現在位置の算出処理の一例を示すフローチャート。
【図5】本発明における現在位置表示のための処理の一例を示すフローチャート。
【図6】本発明における距離定数補正処理の一例を示すフローチャート。
【図7】本発明における距離定数補正の他の例で用いるタイヤの膨張率を示す図表。
【図8】本発明における道路データにおける線分の一例を示す説明図。
【符号の説明】
202…方位センサ、203…車速センサ、204…アンテナ、205…GPS受信装置、206…スイッチ、207…CD−ROM、208…CD−ROMドライバ、209…デイスプレイ、210…コントローラ、81〜86…線分。

Claims (3)

  1. 車両に搭載され、当該車両の現在位置を算出する現在位置算出装置において、
    車両の進行方位を検出する方位検出手段と、
    車両を移動させる駆動部の一部に取付けられ、車両速度を検出する第1の速度検出手段と、
    検出された車両速度を積算して、車両の進行距離を算出する進行距離算出手段と、
    方位検出手段と進行距離算出手段とからの出力に基づいて、車両の現在位置を算出して出力する現在位置算出手段と、
    外部からの電波信号を受信し、当該受信信号に基づいて、車両速度を検出する第2の速度検出手段と、
    第1および第2の速度検出手段のうち、少なくとも一方から出力される車両速度に応じて、第1の速度検出手段の補正タイミングを制御すると共に、補正を実行する速度補正手段とを有し、
    前記速度補正手段は、前記第1および第2の速度検出手段からの出力をそれぞれ受け入れて、出力された第1の車両速度および第2の車両速度のうち少なくとも一方の変化を算出して、その値が所定値以内である間に出力される第2の車両速度に基づいて、前記第1の速度検出手段を補正する
    ことを特徴とする現在位置算出装置。
  2. 請求項において、
    前記第2の速度検出手段は、GPS信号により車両の速度を検出するGPS受信装置であり、前記第1の速度検出手段は、車両のトランスミッション出力軸、または、それに連動して回転する部材の回転数を検出する回転数検出手段と、当該回転数に、予め設定された進行距離定数を乗することで車両速度を算出する車両速度算出手段とを有するものであり、前記速度補正手段は、進行距離定数を補正することで、前記第1の速度検出手段を補正することを特徴とする現在位置算出装置。
  3. 請求項において、
    前記速度補正手段は、前記GPS受信装置より出力されるDOP値、または、それに連動して変化する値をさらに受け入れ、その値が所定範囲内の間に出力される第2の車両速度に基づいて、前記第1の速度検出手段を補正することを特徴とする現在位置算出装置。
JP5390194A 1994-03-24 1994-03-24 現在位置算出装置 Expired - Lifetime JP3545798B2 (ja)

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