JP4502918B2 - 内燃機関の動弁機構におけるオイル供給構造 - Google Patents

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Description

本発明は、多気筒内燃機関の吸気バルブあるいは排気バルブを開閉駆動するロッカーアームと、ロッカーアームを揺動可能に軸支するロッカーシャフトと、気筒配列方向に延びてロッカーシャフトを支持するロッカーシャフトホルダとを備えた内燃機関の動弁機構に関し、特にそのオイル供給構造に関する。
バルブタイミングおよびバルブリフトを変更可能なバルブタイミング/バルブリフト可変機構を備えた内燃機関において、バルブタイミング/バルブリフト可変機構の自由ロッカーアームとロストモーションばねとの当接部を潤滑すべく、ロッカーシャフトホルダの上面に気筒配列方向に延びるように形成した油溜まりの溝部と、各気筒のロストモーションばねの収容部とを潤滑油路で接続したものが、下記特許文献1により公知である。
また各ロッカーアームの先端に設けたアジャストねじと吸気バルブあるいは排気バルブのステムエンドとの当接部を潤滑すべく、ロッカーシャフトホルダの上面に気筒配列方向に延びるように形成したオイル分配通路から各気筒毎に設けたオイル供給通路にオイルを分岐させ、オイル供給通路の先端からロッカーアームの上面にオイルを滴下させて前記当接部を潤滑するものも知られている。
特開2005−2971号公報
ところで、ロッカーシャフトホルダの上面に形成したオイル分配通路からオイル供給通路に分岐させたオイルでロッカーアームを潤滑するものでは、オイル分配通路の一端側から他端側に供給したオイルが複数の分岐部からオイル供給通路に分岐するため、各分岐部を流れるオイル量はオイル分配通路の一端側から他端側に向けて次第に減少することになる。従って、各分岐部においてオイル分配通路からオイル供給通路に分岐するオイル量の比率が一定であると、オイル分配通路の一端側に近いオイル供給通路に流入するオイルの絶対量が多くなり、オイル分配通路の他端側に近いオイル供給通路に流入するオイルの絶対量が少なくなってしまい、アイドル時等にオイル分配通路に供給されるオイルが少なくなると、オイル分配通路の他端側に近いオイル供給通路に流入するオイルの絶対量が不足してロッカーアームを確実に潤滑できなくなる可能性がある。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、ロッカーシャフトホルダに気筒配列方向に形成したオイル分配通路を一端側から他端側に流れるオイルで複数のロッカーアームを均等に潤滑できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、多気筒内燃機関の吸気バルブあるいは排気バルブを開閉駆動するロッカーアームと、ロッカーアームを揺動可能に軸支するロッカーシャフトと、気筒配列方向に延びてロッカーシャフトを支持するロッカーシャフトホルダとを備えた内燃機関の動弁機構において、ロッカーシャフトホルダには、気筒配列方向に延びて一端側から他端側にオイルが供給されるオイル分配通路と、各気筒毎にオイル分配通路の分岐部から分岐してロッカーアームに上方からオイルを供給するオイル供給通路とが設けられ、各分岐部においてオイル分配通路から各オイル供給通路に分岐するオイル量の比率が、オイル分配通路の他端側の分岐部ほど増加するように構成されたことを特徴とする、内燃機関の動弁機構におけるオイル供給構造が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記動弁機構は相互に連結および連結解除が可能な駆動ロッカーアームおよび自由ロッカーアームを備えており、駆動ロッカーアームとの連結を解除された自由ロッカーアームを動弁カムに当接する方向に付勢するロストモーションばねを収容するばね収容部が各気筒毎にロッカーシャフトホルダに形成され、ばね収容部は各分岐部の下流側においてオイル分配通路の流路を狭めることを特徴とする、内燃機関の動弁機構におけるオイル供給構造が提案される。
請求項1の構成によれば、ロッカーシャフトホルダに設けた気筒配列方向に延びるオイル分配通路の一端側から他端側にオイルを供給すると、オイル分配通路の分岐部から分岐してオイル供給通路に流入したオイルがロッカーアームに上方から供給されて該ロッカーアームを潤滑する。分岐部においてオイル分配通路からオイル供給通路にオイルが分岐するため、オイル分配通路を流れるオイルの量はその一端側から他端側に向けて次第に減少するが、各分岐部においてオイル分配通路からオイル供給通路に分岐するオイル量の比率が、オイル分配通路の他端側の分岐部ほど増加するように構成したので、オイルの流量が多い一端側の分岐部では分岐するオイル量の比率を低くし、オイルの流量が少ない他端側の分岐部では分岐するオイル量の比率を高くすることで、全てのオイル供給通路に均等にオイルを分配することができ、オイル分配通路に供給されるオイルの量が少ないアイドル時等においても全てのロッカーアームを確実に潤滑することができる。
請求項2の構成によれば、ロストモーションばねを収容すべくロッカーシャフトホルダに形成したばね収容部が、各分岐部の下流側においてオイル分配通路の流路を狭めるので、オイル分配通路を流れるオイルを分岐部において滞留させ、オイル分配通路からオイル供給通路にオイルを効果的に流入させることができる。しかもオイル分配通路の流路を狭めた分だけばね収容部を気筒軸線に近づけることができるので、ロッカーシャフトホルダを幅方向に小型化することができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
図1〜図12は本発明の一実施例を示すもので、図1はV型6気筒内燃機関の一方のバンクのシリンダヘッドの上面図(図2の1−1線矢視図)、図2は図1の2−2線断面図、図3は図2の3−3線断面図、図4は図3の4−4線断面図、図5は図3の5−5線断面図、図6は図3の6−6線断面図、図7は図3の7−7線断面図、図8はロッカーシャフトホルダの平面図、図9は図8の9方向矢視図、図10は図8の10−10線断面図、図11は図8の11−11線断面図、図12は図8の12−12線断面図である。
図1〜図7に示すように、V型6気筒内燃機関の一方のバンクのシリンダヘッド10に燃焼室11に連なる吸気ポート12および排気ポート13が形成されており、吸気バルブ孔14がバルブガイド15にステム16aを摺動自在に案内された吸気バルブ16の傘部16bで開閉され、排気バルブ孔17がバルブガイド18にステム19aを摺動自在に案内された排気バルブ19の傘部19bで開閉される。吸気バルブ16および排気バルブ19はそれぞれ弁ばね61,62で閉弁方向に付勢されており、シリンダヘッド10に回転自在に支持されたカムシャフト20により駆動される動弁機構21で開閉制御される。
シリンダヘッド10にロッカーシャフトホルダ22が複数のボルト23で締結されており、このロッカーシャフトホルダ22に吸気側ロッカーシャフト24および排気側ロッカーシャフト25が気筒配列方向に沿うように支持される。
吸気側ロッカーシャフト24に吸気側駆動ロッカーアーム26および吸気側自由ロッカーアーム27が揺動可能に支持されており、吸気側駆動ロッカーアーム26はアジャストねじ28を吸気バルブ16のステム16a上端に当接させることにより吸気バルブ16に常時連動、連結される。一対の吸気バルブ16,16に対して、吸気側駆動ロッカーアーム26および吸気側自由ロッカーアーム27は各1個設けられており、吸気側駆動ロッカーアーム26は一対の吸気バルブ16,16を駆動すべく先端が二股に形成される。
また排気側ロッカーシャフト25に排気側駆動ロッカーアーム29および排気側自由ロッカーアーム30が揺動可能に支持されており、排気側駆動ロッカーアーム29はアジャストねじ31を排気バルブ19のステム19a上端に当接させることにより排気バルブ19に常時連動、連結される。一対の排気バルブ19,19のそれぞれに対して、排気側駆動ロッカーアーム29および排気側自由ロッカーアーム30は各1個設けられている。
カムシャフト20には、吸気側自由ロッカーアーム27に軸支されたローラ32をころがり接触させる吸気側動弁カム33(図5参照)と、排気側自由ロッカーアーム30,30に軸支されたローラ34,34にそれぞれころがり接触する一対の排気側動弁カム35,35(図7参照)と、吸気側駆動ロッカーアーム26に設けられたローラ36に摺接する隆起部37(図4参照)と、排気側駆動ロッカーアーム29,29に設けられたローラ38,38に摺接する一対の隆起部39,39(図6参照)とが設けられる。
吸気側動弁カム33は、吸気バルブ16を開閉するカムプロフィルを有するように形成され、排気側動弁カム35は、排気バルブ19を開閉するカムプロフィルを有するように形成されているが、隆起部37,39は、吸気バルブ16および排気バルブ19を実質的に閉弁休止せしめるように形成される。したがって吸気バルブ16は、吸気側自由ロッカーアーム27に吸気側駆動ロッカーアーム26が連結された状態では開閉作動するが、吸気側自由ロッカーアーム27への吸気側駆動ロッカーアーム26の連結が解除されたときには実質的に閉弁休止状態となる。また排気バルブ19は、排気側自由ロッカーアーム30に排気側駆動ロッカーアーム29が連結された状態では開閉作動するが、排気側自由ロッカーアーム30への排気側駆動ロッカーアーム29の連結が解除されたときには実質的に閉弁休止状態となる。
吸気側駆動ロッカーアーム26および吸気側自由ロッカーアーム27には、吸気側自由ロッカーアーム27への吸気側駆動ロッカーアーム26の連結および連結解除を油圧で切換える吸気側切換機構40が設けられる。
この吸気側切換機構40は、吸気側駆動ロッカーアーム26内に形成される第1油圧室41に一端を臨ませるとともに、吸気側自由ロッカーアーム27内に形成される第2油圧室42に他端を臨ませ、吸気側駆動ロッカーアーム26および吸気側自由ロッカーアーム27に摺動可能に嵌合される連結ピン43と、第2油圧室42に収容されて吸気側自由ロッカーアーム27および連結ピン43間に設けられる戻しばね44とを備える。
この吸気側切換機構40では、第1油圧室41に油圧を作用せしめたときには、連結ピン43が第2油圧室42側に移動し、吸気側自由ロッカーアーム27および吸気側駆動ロッカーアーム26の連結が解除される。逆に第1油圧室41に作用する油圧を抜くと、戻しばね44の弾発力で連結ピン43が第1油圧室41側に移動し、吸気側自由ロッカーアーム27および吸気側駆動ロッカーアーム26が連結される。このようにして吸気側切換機構40は、第1油圧室41への油圧の供給によって吸気側駆動ロッカーアーム26への吸気側自由ロッカーアーム27の連結および連結解除を切り換えて吸気バルブ16の作動特性を変更することができる。
吸気側ロッカーシャフト24内には、該吸気側ロッカーシャフト内を2つに分割する分割部材45が嵌合しており、この分割部材45により吸気側ロッカーシャフト24内には、第1油圧室41に通じる第1作動油通路46と、第2油圧室42に通じる第2作動油通路47とが相互に独立して形成される。
また排気バルブ19側で対をなして隣接配置される排気側駆動ロッカーアーム29および排気側自由ロッカーアーム30には、排気側自由ロッカーアーム30への排気側駆動ロッカーアーム29の連結および連結解除を油圧で切換える排気側切換機構48が設けられる。
排気側切換機構48は、排気側駆動ロッカーアーム29内に形成される第1油圧室49に一端を臨ませるとともに、排気側自由ロッカーアーム30内に形成される第2油圧室50に他端を臨ませ、排気側駆動ロッカーアーム29および排気側自由ロッカーアーム30に摺動可能に嵌合される連結ピン51と、第1油圧室49に収容されて排気側駆動ロッカーアーム29および連結ピン51間に設けられる戻しばね52とを備える。
この排気側切換機構48では、第2油圧室50に作用する油圧を抜くと、連結ピン51が戻しばね52の弾発力で第2油圧室50側に移動し、排気側自由ロッカーアーム30および排気側駆動ロッカーアーム29が連結される。逆に第2油圧室50に油圧を作用させると、戻しばね52の弾発力に抗して連結ピン51が第1油圧室49側に移動し、排気側自由ロッカーアーム30および排気側駆動ロッカーアーム29の連結が解除される。このようにして排気側切換機構48は、第2油圧室50への油圧の供給によって排気側駆動ロッカーアーム29への排気側自由ロッカーアーム30の連結および連結解除を切り換えて排気バルブ19の作動特性を変更することができる。
排気側ロッカーシャフト25内には、該排気側ロッカーシャフト28内を2つに分割する分割部材53が嵌合しており、この分割部材53により排気側ロッカーシャフト25内には、第1油圧室49に通じる第1作動油通路54と、第2油圧室50に通じる第2作動油通路55とが相互に独立して形成される。
吸気側切換機構40が吸気側自由ロッカーアーム27の吸気側駆動ロッカーアーム26への連結を解除した状態で吸気側自由ロッカーアーム27をカムシャフト20の吸気側動弁カム33に付勢する吸気側ロストモーションばね56が、ロッカーシャフトホルダ22および吸気側自由ロッカーアーム27間に設けられる。また排気側切換機構48が排気側自由ロッカーアーム30の排気側駆動ロッカーアーム29への連結を解除した状態で排気側自由ロッカーアーム30をカムシャフト20の排気側動弁カム35に付勢する排気側ロストモーションばね57が、ロッカーシャフトホルダ22および排気側自由ロッカーアーム30間に設けられる。
吸気側自由ロッカーアーム27の基端側に吸気側動弁カム33に当接するローラ32と吸気側ロストモーションばね56に当接するばね当接部27bとが設けられるとともに、吸気側駆動ロッカーアーム26の先端側に吸気バルブ16のステム16aの上端に当接するアジャストねじ28が設けられており、吸気側切換機構40は吸気側ロッカーシャフト24よりも吸気側駆動ロッカーアーム26および吸気側自由ロッカーアーム27の基端側に配置される。同様に、排気側自由ロッカーアーム30の基端側に排気側動弁カム35に当接するローラ34と排気側ロストモーションばね57に当接するばね当接部30bとが設けられるとともに、排気側駆動ロッカーアーム29の先端側に排気バルブ19のステム19aの上端に当接するアジャストねじ31が設けられており、排気側切換機構48は排気側ロッカーシャフト25よりも排気側駆動ロッカーアーム29および排気側自由ロッカーアーム30の基端側に配置される。
即ち、図4および図5に示すように、吸気側ロッカーシャフト24の軸線を通り該吸気側ロッカーシャフト24の軸線とアジャストねじ28とを結ぶ直線に直交する平面Piに対し、吸気側動弁カム33に当接するローラ32と吸気側切換機構40とばね当接部27bとが気筒軸線側に配置され、アジャストねじ28が反気筒軸線側に配置される。また図6および図7に示すように、排気側ロッカーシャフト25を軸線を通り該排気側ロッカーシャフト25の軸線とアジャストねじ31とを結ぶ直線に直交する平面Poに対し、排気側動弁カム35に当接するローラ34と排気側切換機構48とばね当接部30bとが気筒軸線側に配置され、アジャストねじ31が反気筒軸線側に配置される。
図8〜図12に示すように、ロッカーシャフトホルダ22は多くの肉抜きが施された直方体状のブロックで構成されており、その外周に形成した11個のボルト孔22a…を貫通する前記ボルト23…(図1参照)でシリンダヘッド10に固定される。ロッカーシャフトホルダ22は吸気側の側面に4個の吸気側ロッカーシャフト支持部22b…を備えており、それら吸気側ロッカーシャフト支持部22b…に形成した支持孔22c…に吸気側ロッカーシャフト24が貫通、支持される。またロッカーシャフトホルダ22は排気側の側面に7個の排気側ロッカーシャフト支持部22d…を備えており、それら排気側ロッカーシャフト支持部22d…に形成した支持孔22e…に排気側ロッカーシャフト25が貫通、支持される。
図8から明らかなように、ロッカーシャフトホルダ22の吸気側の上面に気筒配列方向に沿うように溝状のオイル分配通路22fが形成されており、オイル分配通路22fに気筒配列方向に離間するように設けた3個の分岐部22g,22h,22iから、3個の吸気側駆動ロッカーアーム26…に対応する3本の溝状のオイル供給通路22j,22k,22mが直角方向に分岐する。各々のオイル供給通路22j,22k,22mの下り傾斜の末端は開放しており、その開放端の下方に吸気側駆動ロッカーアーム26の上面に形成したオイル受け溝26aが位置している(図4参照)。吸気側駆動ロッカーアーム26の吸気側ロッカーシャフト25よりもアジャストねじ28寄りの部分は、2個の吸気バルブ16,16に対応して二股に分岐しており、前記オイル受け溝26aの末端は吸気側駆動ロッカーアーム26が分岐する部分の手前で終わっている(図3参照)。
3本のオイル供給通路22j,22k,22mのうち、オイル分配通路22fの一端(上流端)側に近いオイル供給通路22jから他端(下流端)側に近いオイル供給通路22mに向かって、その入り口の幅および深さが次第に増加している。即ち、上流側のオイル供給通路22jは入り口の流路断面積が最も小さく、下流側のオイル供給通路22mは入り口の流路断面積が最も大きく、中間のオイル供給通路22kは入り口の流路断面積がその中間の大きさになっている(図9参照)。
ロッカーシャフトホルダ22には、吸気側自由ロッカーアーム27…を付勢する吸気側ロストモーションばね56…を収納する3個のばね収容部22n…が設けられており、これらばね収容部22n…の一部は、オイル分配通路22fの底面に3個の隆起部58…(図8および図12参照)として突出してオイル供給通路22j,22k,22mの側壁を兼ねている。各々の隆起部58…はオイル分配通路22fの分岐部22g,22h,22iの下流側に隣接するように位置しており、その部分でオイル分配通路22fの流路断面積が絞られている。またロッカーシャフトホルダ22には、排気側自由ロッカーアーム30…を付勢する吸気側ロストモーションばね57…を収納する6個のばね収容部22o…が設けられる。 図1に示すように、シリンダヘッド10の気筒配列方向に沿う一端側に、吸気側および排気側ロッカーシャフト25,26内に形成される第1作動油通路46,54および第2作動油通路47,55に供給される作動油の油圧を制御する油圧制御弁59が配置される。油圧制御弁59の切換時にドレン油を排出するドレン油路60がオイル分配通路22fの上流端の上方に臨んでいる。
図5から明らかなように、吸気側自由ロッカーアーム27の上面にはオイル溜まり部27aが形成されており、そのオイル溜まり部27aの近傍に吸気側ロストモーションばね56に当接するばね当接部27bが設けられる。同様に、図7から明らかなように、排排気側自由ロッカーアーム30の上面にはオイル溜まり部30aが形成されており、そのオイル溜まり部30aの近傍に排気側ロストモーションばね57に当接するばね当接部30bが設けられる。
次に、この実施例の作用について説明する。
吸気側および排気側の切換機構40,48に油圧を供給する油圧制御弁59で余剰となったドレンオイルは、ドレン油路60からロッカーシャフトホルダ22の上面のオイル分配通路22fの一端に供給されて他端に向けて流れ、その途中の3個の分岐部22g,22h,22iで3本のオイル供給通路22j,22k,22mに分岐する。オイル供給通路22j,22k,22mを流れるオイルは3個の吸気側駆動ロッカーアーム26…の上面のオイル受け溝26a…に落下し、そこから二股に分岐して各2本のアジャストねじ28,28に達し、アジャストねじ28,28と吸気バルブ16,16のステム16a,16aの上端との当接部を潤滑する。
分岐部22g,22h,22iにおいてオイル分配通路22fからオイル供給通路22j,22k,22mにオイルが分岐することで、オイル分配通路22fを流れるオイルの流量はその一端側から他端側に向けて次第に減少する。そのため、各分岐部22g,22h,22iにおいてオイル分配通路22fからオイル供給通路22j,22k,22mに分岐するオイル量の比率が一定であると、オイル分配通路22fの一端側の分岐部22gからオイル供給通路22jに分岐するオイル量が多くなり、オイル分配通路22fの他端側の分岐部22iからオイル供給通路22mに分岐するオイル量が少なくなる。
しかしながら本実施例によれば、3本のオイル供給通路22j,22k,22mの入り口の流路断面積がオイル分配通路22fの一端に近いものから遠いものへと次第に増加するように構成したので(図9参照)、オイルの流量が多い一端側の分岐部22gでは分岐するオイル量の比率を低くし、オイルの流量が少ない他端側の分岐部22iでは分岐するオイル量の比率を高くすることで、全てのオイル供給通路22j,22k,22mに均等にオイルを分配することができる。これにより、オイル分配通路22fに供給されるオイルの量が少ないアイドル時等においても、全ての吸気側駆動ロッカーアーム26…を確実に潤滑することができる。
またロッカーシャフトホルダ22に形成した吸気側のばね収容部22n…が、各分岐部22g,22h,22iの下流側においてオイル分配通路22fの流路を狭めるので、オイル分配通路22fを流れるオイルを分岐部22g,22h,22iにおいて滞留させ、オイル分配通路22fからオイル供給通路22j,22k,22mにオイルを効果的に流入させることができる。しかもオイル分配通路22fの流路を狭めた分だけばね収容部22n…を気筒軸線に近づけることができるので、ロッカーシャフトホルダ22を幅方向に小型化することができる。
また吸気側ロッカーシャフト24を通って気筒軸線に平行な平面Piに対し、吸気側動弁カム33に当接するローラ32と吸気側切換機構40とばね当接部27bとが気筒軸線側に配置されるので、吸気側動弁カム33や吸気側ロストモーションばね56から入力される荷重により吸気側切換機構40の近傍に発生する吸気側駆動ロッカーアーム26の撓みを小さく抑えて、バルブリフトを精度良く制御するとともに動弁機構21の高速化を図ることができる。
同様に、排気側ロッカーシャフト25を通って気筒軸線に平行な平面Poに対し、排気側動弁カム35に当接するローラ34と排気側切換機構48とばね当接部30bとが気筒軸線側に配置されるので、排気側動弁カム35や排気側ロストモーションばね57から入力される荷重により排気側切換機構48の近傍に発生する排気側駆動ロッカーアーム29の撓みを小さく抑えて、バルブリフトを精度良く制御するとともに動弁機構21の高速化を図ることができる。
また吸気側切換機構40から漏れたオイルは吸気側駆動ロッカーアーム26と吸気側自由ロッカーアーム27との合わせ面を通って吸気側自由ロッカーアーム27の上面に設けたオイル溜まり部27a(図5参照)に溜まり、その近傍に位置する吸気側自由ロッカーアーム27のばね当接部27bを潤滑する。同様に、排気側切換機構48から漏れたオイルは排気側駆動ロッカーアーム29と排気側自由ロッカーアーム30との合わせ面を通って排気側自由ロッカーアーム30の上面に設けたオイル溜まり部30a(図7参照)に溜まり、その近傍に位置する排気側自由ロッカーアーム30のばね当接部30bを潤滑する。
このように、吸気側自由ロッカーアーム27および排気側自由ロッカーアーム30のオイル溜まり部27a,30aでばね当接部29b,30bを潤滑し、これとは別にオイル分配通路22fおよびオイル供給通路22n,22o,22pから供給されるオイルで吸気側駆動ロッカーアーム26のアジャストねじ28,28を潤滑するので、アイドル時等の油圧が小さいときでもばね当接部27b,30bおよびアジャストねじ28,31の両方を安定して潤滑することができる。
更に、吸気側および排気側ロストモーションばね56,57を吸気側および排気側自由ロッカーアーム27,30の上方でロッカーシャフトホルダ22に取り付けてアセンブリ化することで、吸気側および排気側ロストモーションばね56,57をシリンダヘッド10に取り付ける場合に比べて組み付け工数を削減しながら、吸気側および排気側自由ロッカーアーム27,30のばね当接部27b,30bを効果的に潤滑することができる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施例ではオイル供給通路22j,22k,22mの入り口部の流路断面積を異ならせることで各吸気側駆動ロッカーアーム26…に供給されるオイル量を均一化しているが、オイル供給通路22j,22k,22mの全体の流路断面積を異ならせたり、分岐部22g,22h,22iの流路形状を異ならせたり、オイル分配通路22fの流路断面積を変化させたりしても良い。
また実施例ではV型6気筒内燃機関を例示したが、本発明は気筒列を有する全ての型式の内燃機関に対して適用することができる。
また実施例では内燃機関の吸気側に本発明を適用しているが、内燃機関の排気側に本発明を適用することができる。
また吸気側ロストモーションばね56…を収容する収容部22n…の隆起部58…におけるオイル分配通路22fの底面からの突出量が、オイル分配通路22fの一端側から他端側に向かうにつれて大きくなるように構成しても良い。
V型6気筒内燃機関の一方のバンクのシリンダヘッドの上面図(図2の1−1線矢視図) 図1の2−2線断面図 図2の3−3線断面図 図3の4−4線断面図 図3の5−5線断面図 図3の6−6線断面図 図3の7−7線断面図 ロッカーシャフトホルダの平面図 図8の9方向矢視図 図8の10−10線断面図 図8の11−11線断面図 図8の12−12線断面図
符号の説明
16 吸気バルブ
19 排気バルブ
21 動弁機構
22 ロッカーシャフトホルダ
22f オイル分配通路
22g 分岐部
22h 分岐部
22i 分岐部
22j オイル供給通路
22k オイル供給通路
22m オイル供給通路
22n ばね収容部
24 吸気側ロッカーシャフト(ロッカーシャフト)
26 吸気側駆動ロッカーアーム(ロッカーアーム)
27 吸気側自由ロッカーアーム(ロッカーアーム)
33 吸気側動弁カム(動弁カム)

Claims (2)

  1. 多気筒内燃機関の吸気バルブ(16)あるいは排気バルブ(19)を開閉駆動するロッカーアーム(26,27)と、
    ロッカーアーム(26,27)を揺動可能に軸支するロッカーシャフト(24)と、
    気筒配列方向に延びてロッカーシャフト(24)を支持するロッカーシャフトホルダ(22)と、
    を備えた内燃機関の動弁機構において、
    ロッカーシャフトホルダ(22)には、気筒配列方向に延びて一端側から他端側にオイルが供給されるオイル分配通路(22f)と、各気筒毎にオイル分配通路(22f)の分岐部(22g,22h,22i)から分岐してロッカーアーム(26)に上方からオイルを供給するオイル供給通路(22j,22k,22m)とが設けられ、
    各分岐部(22g,22h,22i)においてオイル分配通路(22f)から各オイル供給通路(22j,22k,22m)に分岐するオイル量の比率が、オイル分配通路(22f)の他端側の分岐部(22g,22h,22i)ほど増加するように構成されたことを特徴とする、内燃機関の動弁機構におけるオイル供給構造。
  2. 前記動弁機構(21)は相互に連結および連結解除が可能な駆動ロッカーアーム(26)および自由ロッカーアーム(27)を備えており、駆動ロッカーアーム(26)との連結を解除された自由ロッカーアーム(27)を動弁カム(33)に当接する方向に付勢するロストモーションばね(56)を収容するばね収容部(22n)が各気筒毎にロッカーシャフトホルダ(22)に形成され、ばね収容部(22n)は各分岐部(22g,22h,22i)の下流側においてオイル分配通路(22f)の流路を狭めることを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関の動弁機構におけるオイル供給構造。
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