JP2005002971A - 多気筒内燃機関の動弁装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ロッカシャフトホルダ44の上面に油溜まり100が形成され、ロストモーション機構89および自由ロッカアーム42の摺接部に油溜まり100からの潤滑油を導く潤滑油路105がロッカシャフトホルダ44に設けられる。
【選択図】 図12
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多気筒内燃機関の動弁装置に関し、特に、気筒配列方向に間隔をあけて配置される複数のシャフト支持部が一体に連結されて成るロッカシャフトホルダがシリンダヘッドに固定され、閉弁方向に付勢された機関弁に常時連動、連結される駆動ロッカアームならびに該駆動ロッカアームとの連結および連結解除を切換可能とした自由ロッカアームを揺動可能に支承するロッカシャフトが前記各シャフト支持部で支持され、前記ロッカシャフトホルダには、前記自由ロッカアームを動弁カム側に付勢するロストモーション機構が設けられる多気筒内燃機関機関の動弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、かかる動弁装置において、複数のロッカアームを揺動可能に支承するようにしてシリンダヘッドに固定されるロッカシャフトホルダの上面に油溜めが形成され、該油溜めに溜まった潤滑油を各ロッカアームの摺動部に供給するようにしたものが、たとえば特許文献1等で既に知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−155719号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、自由ロッカアームを動弁カム側に付勢するロストモーション機構が、自由ロッカアームの上方に配置される場合があり、このような場合、ロストモーション機構に動弁室内の飛沫オイルを導くことは難しく、ロストモーション機構および自由ロッカアームの摺接部の磨耗抑制による耐久性向上を図ることが難しい。
【0005】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、ロッカシャフトホルダに設けられたロストモーション機構および自由ロッカアームの摺接部に潤滑油を効果的に供給し、ロストモーション機構および自由ロッカアームの摺接部の磨耗抑制による耐久性向上を図ることを容易とした多気筒内燃機関の動弁装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、気筒配列方向に間隔をあけて配置される複数のシャフト支持部が一体に連結されて成るロッカシャフトホルダがシリンダヘッドに固定され、閉弁方向に付勢された機関弁に常時連動、連結される駆動ロッカアームならびに該駆動ロッカアームとの連結および連結解除を切換可能とした自由ロッカアームを揺動可能に支承するロッカシャフトが前記各シャフト支持部で支持され、前記ロッカシャフトホルダには、前記自由ロッカアームを動弁カム側に付勢するロストモーション機構が設けられる多気筒内燃機関の動弁装置において、前記ロッカシャフトホルダの上面に油溜まりが形成され、前記ロストモーション機構および前記自由ロッカアームの摺接部に前記油溜まりからの潤滑油を導く潤滑油路が前記ロッカシャフトホルダに設けられることを特徴とする。
【0007】
このような請求項1記載の発明の構成によれば、ロッカシャフトホルダの上面の油溜まりに溜まった潤滑油が潤滑油路を経てロストモーション機構側に導かれることになり、ロストモーション機構および自由ロッカアームの摺接部に潤滑油を効果的に供給して、前記摺接部の磨耗を抑制し、耐久性向上を容易に図ることができる。
【0008】
また請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明の構成に加えて、前記気筒配列方向の左、右一側に傾斜したシリンダヘッドに固定される前記ロッカシャフトホルダの上面に、気筒配列方向に延びる溝部を有する前記油溜まりが形成され、前記溝部の下方側側面に連なって前記気筒配列方向に沿って延びるリブが前記ロッカシャフトホルダの上面に突設され、前記リブよりも下方で前記ロッカシャフトホルダに配設されるロストモーション機構および前記リブ間が、相互間に前記潤滑油路を形成する一対の連結リブで連結されることを特徴とし、かかる構成によれば、油溜まりの溝部により各気筒に潤滑油を供給することを可能とするとともに、該溝部が設けられることによるロッカシャフトホルダの剛性低下を、リブおよび連結リブにより抑制することが可能であり、しかも一対の連結リブ間を潤滑油路として用いるので、特別に潤滑油路を形成することが不要となる。
【0009】
さらに請求項3記載の発明は、上記請求項2記載の発明の構成に加えて、前記ロストモーション機構は、クランクシャフトの軸線に直交する平面への投影図上でシリンダ軸線に関して前記溝部と反対側から該シリンダ軸線と斜めに交差する軸線を有して前記ロッカシャフトホルダに一体に設けられる有底円筒部と、前記自由ロッカアームを前記動弁カム側に付勢するばね力を発揮するようにして前記有底円筒部に一部が収容されるロストモーションばねとを備え、前記有底円筒部および前記リブ間を結ぶ一対の前記連結リブ間に形成される潤滑油路に通じる潤滑孔が、前記有底円筒部の軸線と斜めに交差する軸線を有して該有底円筒部に設けられることを特徴とし、かかる構成によれば、潤滑油路から潤滑孔を経て有底円筒部内に導かれた潤滑油が、ロストモーションばねを経てロストモーション機構および自由ロッカアームの摺接部に供給されることになり、ロストモーションばねおよび有底円筒部間の磨耗低減を図りつつロストモーション機構および自由ロッカアームの摺接部に潤滑油を有効に供給することができ、しかも潤滑孔は有底円筒部の軸線と斜めに交差する軸線を有するものであるので、潤滑孔の開口面積を比較的大きくし、潤滑油路から潤滑孔を経て有底円筒部内に導かれる潤滑油量を増大し、潤滑性能の向上を図ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
【0011】
図1〜図12は本発明の一実施例を示すものであり、図1は本発明を適用したV型多気筒内燃機関の正面図、図2はヘッドカバーを外して図1の2−2線矢視方向から見た平面図、図3はロッカシャフトホルダおよびカムシャフトの一部を切り欠いた状態での図2に対応した平面図、図4は図2の4−4線断面図、図5は図2の5−5線断面図、図6は図2の6−6線断面図、図7は図6の7−7線拡大断面図、図8は図4の8−8線拡大断面図、図9は図8の9−9線断面図、図10は図2の10−10線拡大断面図、図11は通路形成部材を図10の11矢視方向から見た図、図12はロストモーション機構付近のロッカシャフトホルダの縦断面図である。
【0012】
先ず図1において、車両に搭載されるV型多気筒内燃機関Eは、相互にV字形をなすように配置される第1および第2シリンダ列部14A,14Bを有するエンジンブロック15と、第1および第2シリンダ列部14A,14Bの上端にそれぞれ結合されるシリンダヘッド16,16と、それらのシリンダヘッド16,16にそれぞれ結合されるヘッドカバー17,17とを備え、第1および第2シリンダ列部14A,14Bには、図1の紙面に垂直な方向に並ぶシリンダボア18…が3気筒ずつそれぞれ設けられ、各シリンダボア18…にそれぞれ摺動可能に嵌合されるピストン19…が、単一のクランクシャフト21にコンロッド20…を介して共通に連結される。
【0013】
図2〜図6を併せて参照して、第1シリンダ列部14A側の機関Eの構成について説明すると、シリンダヘッド16と、シリンダボア18…内のピストン19…との間には燃焼室22…が形成される。各燃焼室22…に対応する部分でシリンダヘッド16には、燃焼室22に通じ得る一対の吸気弁口23…と、それらの吸気弁口23…に共通に通じてシリンダヘッド16の一側面に開口する吸気ポート24と、燃焼室22に通じ得る一対の排気弁口25…と、それらの排気弁口25…に共通に通じてシリンダヘッド16の他側面に開口する排気ポート26とが設けられており、第1および第2シリンダ列部14A,14Bが互にV字形をなすことに基づき、シリンダヘッド16は、気筒配列方向の左、右一側に傾斜して、すなわち排気ポート26が吸気ポート24よりも下方位置となるように傾斜して配置される。
【0014】
吸気弁口23…を個別に開閉可能である吸気弁VI,VIのステムは、シリンダヘッド16に設けられたガイド筒28…に摺動可能に嵌合され、吸気弁VI,VIの上端部に設けられたリテーナ29…と、シリンダヘッド16との間に吸気弁VI,VIを閉弁方向に付勢する弁ばね30…が設けられる。また排気弁口25…を個別に開閉可能である機関弁としての排気弁VE,VEのステムは、シリンダヘッド16に設けられたガイド筒31…に摺動可能に嵌合され、排気弁VE,VEの上端部に設けられたリテーナ32…と、シリンダヘッド16との間に排気弁VE,VEを閉弁方向に付勢する弁ばね33…が設けられる。
【0015】
各気筒毎の吸気弁VI,VI…および排気弁VE,VE…は、動弁装置34Aにより開閉駆動されるものであり、該動弁装置34Aは、気筒配列方向に沿って延びる軸線を有するカムシャフト35と、該カムシャフト35と平行な軸線を有する吸気側および排気側ロッカシャフト36,37と、各気筒毎に吸気側ロッカシャフト36に揺動可能に支承される吸気側駆動ロッカアーム38,39および吸気側自由ロッカアーム40と、各気筒毎に排気側ロッカシャフト37に揺動可能に支承される排気側駆動ロッカアーム41,41および排気側自由ロッカアーム42,42とを備える。
【0016】
シリンダヘッド16には、各燃焼室22…を相互間に挟むようにして複数(この実施例では4つ)の軸受部43…が気筒配列方向に間隔をあけて一体に突設されており、カムシャフト35は、それらの軸受部43…で回転自在に支承される。しかもカムシャフト35は、クランクシャフト21に1/2の減速比で連動、連結される。
【0017】
吸気側および排気側ロッカシャフト36,37は、カムシャフト35の上方で固定配置されるものであり、これらのロッカシャフト36,37を支持するロッカシャフトホルダ44が、前記各軸受部43…の上面に締結、固定される。
【0018】
図7を併せて参照して、ロッカシャフトホルダ44は、複数の前記軸受部43…にそれぞれ対応したシャフト支持部44a…と、それらのシャフト支持部44a…を一体に連結する連結部44bとを備えるものであり、各シャフト支持部44a…は、カムシャフト35よりも吸気弁VI…側では複数のボルト45…により、また前記カムシャフト35よりも排気弁VE…側では複数のボルト45′により、軸受部43…にそれぞれ締結される。
【0019】
吸気側および排気側ロッカシャフト36,37は、それらのロッカシャフト36,37間の下方にカムシャフト35が配置される位置でロッカシャフトホルダ44の各シャフト支持部44a…に支持されるものであり、シャフト支持部44a…を軸受部43…に締結させるボルト45…,45′…が吸気側および排気側ロッカシャフト36,37の外面の一部に係合することで吸気側および排気側ロッカシャフト36,37の軸線まわりの回転が阻止され、それにより吸気側および排気側ロッカシャフト36,37がロッカシャフトホルダ44に固定的に支持されることになる。
【0020】
ところで各軸受部43…には、カムシャフト35を回転自在に支持する部分の両側にロッカシャフトホルダ44を締結するための平坦な締結座46,47が形成されているのであるが、両締結座46,47間で軸受部43…は、締結座46,47よりも上方に隆起するように形成される。
【0021】
一方、ロッカシャフトホルダ44における各シャフト支持部44a…の下面には、前記軸受部43における中央隆起部の一部を突入させる収容凹部48…が、吸気側および排気側ロッカシャフト36,37間に位置するようにして設けられ、軸受部43における中央隆起部の一部は、ロッカシャフトホルダ44との接触を回避するようにして、すなわち収容凹部48および軸受部43間に間隙49が形成されようにして、収容凹部48内に突入される。
【0022】
しかもロッカシャフトホルダ44のうち各シャフト支持部44a…間を連結する連結部44bは、各シャフト支持部44a…の少なくとも前記収容凹部48に対応する部分間を相互に一体に連結するように形成されている。
【0023】
また吸気側および排気側ロッカシャフト36,37は、ロッカシャフトホルダ44の各シャフト支持部44a…で支持されるのであるが、排気側ロッカシャフト37は、前記シャフト支持部44a…間に配置されて連結部44bに一体に設けられるシャフト中間支持部44c…でも支持される。
【0024】
図8において、吸気側ロッカシャフト36に揺動可能に支承される吸気側駆動ロッカアーム38,39および吸気側自由ロッカアーム40は、吸気側自由ロッカアーム40を吸気側駆動ロッカアーム38,39間に挟むようにして配置されており、両吸気側駆動ロッカアーム38,39は、それらのロッカアーム38,39に進退位置を調節可能として螺合されるタペットねじ54,54を吸気弁VI,VIの上端に当接させることにより吸気弁VI,VIに常時連動、連結される。
【0025】
また排気側ロッカシャフト37に揺動可能に支承される排気側駆動ロッカアーム41,41および排気側自由ロッカアーム42,42は、排気側ロッカシャフト37の軸線方向に間隔をあけた位置で相互に対をなすように配置されるものであり、排気側駆動ロッカアーム41,41は、それらの排気側ロッカアーム41,41に進退位置を調節可能として螺合されるタペットねじ55,55を排気弁VE,VEの上端に当接させることにより排気弁VE,VEに常時連動、連結される。
【0026】
しかもロッカシャフトホルダ44のシャフト中間支持部44c…は、両排気側駆動ロッカアーム41,41間に配置されるものであり、排気側駆動ロッカアーム41,41が、排気側ロッカシャフト37の軸線方向でシャフト中間支持部44c…の両側に隣接して配置されることになる。
【0027】
また両排気側駆動ロッカアーム41,41間に配置されるようにしてシリンダヘッド16にプラグ挿入筒56…が取付けられており、該プラグ挿入筒56…に挿入される点火プラグ57…が各燃焼室22…に臨むようにしてシリンダヘッド16に螺合される。
【0028】
図9を併せて参照して、カムシャフト35には、吸気側自由ロッカアーム40に軸支されたローラ58をころがり接触させる吸気側動弁カム62と、排気側自由ロッカアーム42,42に軸支されたローラ59,59をそれぞれころがり接触させる排気側動弁カム63,63と、吸気側駆動ロッカアーム38,39に設けられたカムスリッパ60,60ならびに排気側駆動ロッカアーム41,41に設けられたカムスリッパ61,61を摺接させる一対の隆起部64,64とが設けられ、カムシャフト35の軸線方向に沿う中央部の吸気側動弁カム62と、カムシャフト35の軸線方向に沿う両側の排気側動弁カム63,63との間に隆起部64,64を挟むようにして各動弁カム62,63,63および隆起部64,64が配置される。
【0029】
しかも吸気側動弁カム62…は、ロッカシャフトホルダ44のシャフト中間支持部44c…に対応する位置でカムシャフト35に設けられるものであり、吸気側自由ロッカアーム40…には、吸気側動弁カム62…にころがり接触するローラ58…が、シャフト中間支持部44c…に対向するようにして軸支されている。一方、シャフト中間支持部44c…にはローラ58…との干渉を回避する切欠き53…が設けられ、これにより各シャフト中間支持部44c…は略J字形に形成される。
【0030】
吸気側動弁カム62は、吸気弁VI,VIを開閉するカムプロフィルを有するように形成され、排気側動弁カム63,63は、排気弁VE,VEを開閉するカムプロフィルを有するように形成されるのであるが、隆起部64,64は、吸気弁VI,VIおよび排気弁VE,VEを実質的に閉弁休止せしめるように形成される。したがって吸気弁VI,VIは、吸気側自由ロッカアーム40に両吸気側駆動ロッカアーム38,39が連結された状態では開閉作動するのであるが、吸気側自由ロッカアーム40への両吸気側駆動ロッカアーム38,39の連結が解除されたときには実質的に閉弁休止状態となる。また排気弁VE,VEは、排気側自由ロッカアーム42,42に排気側駆動ロッカアーム41,41が連結された状態では開閉作動するのであるが、排気側自由ロッカアーム42,42への排気側駆動ロッカアーム41,41の連結が解除されたときには実質的に閉弁休止状態となる。
【0031】
吸気側駆動ロッカアーム38,39および吸気側自由ロッカアーム40には、吸気側自由ロッカアーム40への吸気側駆動ロッカアーム38,39の連結および連結解除を油圧で切換える吸気側弁作動特性変更機構65が設けられる。
【0032】
この吸気側弁作動特性変更機構65は、吸気側駆動ロッカアーム38内に形成される第1油圧室66に一端を臨ませて吸気側駆動ロッカアーム38および吸気側自由ロッカアーム40に摺動可能に嵌合される連結ピン67と、該連結ピン67の他端に一端を摺接させて吸気側自由ロッカアーム40および吸気側駆動ロッカアーム39に摺動可能に嵌合される連結ピン68と、該連結ピン68の他端に一端を摺接させるとともに吸気側駆動ロッカアーム39内に形成される第2油圧室70に他端を臨ませたピン69と、第1油圧室66に収容されて吸気側駆動ロッカアーム38および連結ピン67間に設けられる戻しばね71とを備える。
【0033】
この吸気側弁作動特性変更機構65では、第1油圧室66に油圧を作用せしめたときには、図8で示すように、相互に連接された連結ピン67,68およびピン69が第2油圧室70の容積を最小とする位置に移動し、連結ピン67で吸気側駆動ロッカアーム38および吸気側自由ロッカアーム40が連結され、連結ピン68で吸気側自由ロッカアーム40および吸気側駆動ロッカアーム39が連結される。また第2油圧室70に油圧を作用せしめたときには、相互に連接された連結ピン67,68およびピン69が第1油圧室66の容積を最小とする位置に移動し、連結ピン67,68の接触面が吸気側駆動ロッカアーム38および吸気側自由ロッカアーム40間に在ることにより吸気側駆動ロッカアーム38および吸気側自由ロッカアーム40の連結が解除され、連結ピン68およびピン69の接触面が吸気側自由ロッカアーム40および吸気側駆動ロッカアーム39間に在ることにより吸気側自由ロッカアーム40および吸気側駆動ロッカアーム38の連結が解除される。
【0034】
このようにして吸気側弁作動特性変更機構65は、第1および第2油圧室66,70への択一的な油圧の作用によって吸気側駆動ロッカアーム38,39への吸気側自由ロッカアーム40の連結および連結解除を切り換えて吸気弁VI,VIの作動特性を変更するものであり、戻しばね71は、エンジンEの運転停止に応じて第1および第2油圧室66,70のいずれにも油圧が作用しない状態で各ピン67,68,69ががたつくのを回避し得る程度のばね力を発揮すればよい。
【0035】
吸気側ロッカシャフト36内には、該吸気側ロッカシャフト36内を2つに分割する分割部材72が嵌入されており、この分割部材72により吸気側ロッカシャフト36内には、第1油圧室66に通じる第1作動油通路73と、第2油圧室70に通じる第2作動油通路74とが相互に独立して形成される。
【0036】
また排気弁VE,VE側でそれぞれ対をなして隣接配置される排気側駆動ロッカアーム41,41および排気側自由ロッカアーム42,42には、排気側自由ロッカアーム42,42への排気側駆動ロッカアーム41,41の連結および連結解除を油圧で切換える排気側弁作動特性変更機構75,75が設けられる。
【0037】
排気側弁作動特性変更機構75は、排気側駆動ロッカアーム41内に形成される第1油圧室76に一端を臨ませて排気側駆動ロッカアーム41および排気側自由ロッカアーム42に摺動可能に嵌合される連結ピン77と、該連結ピン77の他端に一端を摺接させて排気側自由ロッカアーム42に摺動可能に嵌合されるとともに排気側自由ロッカアーム42内に形成される第2油圧室79に他端を臨ませたピン78と、第1油圧室76に収容されて排気側駆動ロッカアーム41および排気側連結ピン77間に設けられる戻しばね80とを備える。
【0038】
この排気側弁作動特性変更機構75では、第1油圧室76に油圧を作用せしめたときには、図8で示すように、相互に連接された連結ピン77およびピン78が第2油圧室79の容積を最小とする位置に移動し、連結ピン77で排気側駆動ロッカアーム41および排気側自由ロッカアーム42が連結される。また第2油圧室79に油圧を作用せしめたときには、相互に連接された連結ピン77およびピン78が第1油圧室76の容積を最小とする位置に移動し、連結ピン77およびピン78の接触面が排気側自由ロッカアーム42および排気側駆動ロッカアーム41間に在ることにより排気側自由ロッカアーム42および排気側駆動ロッカアーム41の連結が解除される。
【0039】
このようにして排気側弁作動特性変更機構75は、第1および第2油圧室76,79への択一的な油圧の作用によって排気側駆動ロッカアーム41および排気側自由ロッカアーム42の連結および連結解除を切り換えて排気弁VE,VEの作動特性を変更するものであり、戻しばね80は、エンジンEの運転停止に応じて第1および第2油圧室76,79のいずれにも油圧が作用しない状態で各ピン77,78ががたつくのを回避し得る程度のばね力を発揮すればよい。
【0040】
排気側ロッカシャフト37内には、該排気側ロッカシャフト37内を2つに分割する分割部材82が嵌入されており、この分割部材82により排気側ロッカシャフト37内には、第1油圧室76に通じる第1作動油通路83と、第2油圧室79に通じる第2作動油通路84とが相互に独立して形成される。
【0041】
ところで吸気側弁作動特性変更機構65が吸気側自由ロッカアーム40の吸気側駆動ロッカアーム38,39への連結を解除した状態で吸気側自由ロッカアーム40をカムシャフト35の吸気側動弁カム62に押しつけるばね力を発揮するロストモーションばね85…が、シリンダヘッド16および自由ロッカアーム40…間に設けられ、該ばね85…の一部はシリンダヘッド16の上面に設けられた有底穴86…に収納される。
【0042】
また排気側弁作動特性変更機構75が排気側自由ロッカアーム42,42の排気側駆動ロッカアーム41,41への連結を解除した状態で排気側自由ロッカアーム42,42をカムシャフト35の排気側動弁カム63,63に付勢するロストモーション機構89,89がロッカシャフトホルダ44に設けられており、ロストモーション機構89は、上方に突出するようにしてロッカシャフトホルダ44の連結部44bに一体に設けられるとともに閉塞端には開放孔88aが設けられる有底円筒部88と、前記排気側駆動ロッカアーム41を排気側動弁カム63側に付勢するばね力を発揮して一部が前記有底円筒部88に収容されるロストモーションばね87とで構成される。
【0043】
而して排気側駆動ロッカアーム41,41…および排気側自由ロッカアーム42,42…を揺動可能に支承する排気側ロッカシャフト37をロッカシャフトホルダ44に支持した状態で、前記有底円筒部88,88…に一部を収容せしめたロストモーションばね87,87…がロッカシャフトホルダ44から脱落することはなく、有底円筒部88,88…に一部を収容するだけの極めて簡単な構造でロストモーションばね87,87…をロッカシャフトホルダ44に保持することができる。
【0044】
しかも前記有底円筒部88,88…は、各シャフト支持部44a…に連なるようにしてロッカシャフトホルダ44に一体に突設されるものであり、これらの有底円筒部88,88…により、各シャフト支持部44a…ひいてはロッカシャフトホルダ44全体の剛性を増大することができる。
【0045】
図10を併せて参照して、気筒配列方向に沿う一端側でシリンダヘッド16には、吸気側および排気側ロッカシャフト36,37内に形成される第1作動油通路73,83および第2作動油通路74,84に供給される作動油の油圧を制御する油圧制御弁90が取付けられる。
【0046】
油圧制御弁90は、たとえばシリンダヘッド16に取付けられるスプール弁91と、該スプール弁90の切換作動を制御するようにしてスプール弁91に取付けられる電磁弁92とから成るものであり、スプール弁91と、ロッカシャフトホルダ44との間でシリンダヘッド16上には、吸気側および排気側ロッカシャフト36,37の一端を嵌合せしめる通路形成部材93が取付けられる。
【0047】
図11を併せて参照して、通路形成部材93には、吸気側および排気側ロッカシャフト36,37の第1作動油通路73,83およびスプール弁91間を結ぶ第1連絡油路94と、吸気側および排気側ロッカシャフト36,37の第2作動油通路74,84およびスプール弁91間を結ぶ一対の第2連絡油路95,95と、図示しない油圧源に通じる油圧源油路96とが設けられており、スプール弁91は、油圧源油路96を第1連絡油路94すなわち第1作動油通路73,83に通じさせる第1の状態と、前記油圧源油路96を第2連絡油路95,95すなわち第2作動油通路74,84に通じさせる第2の状態とを切換可能である。
【0048】
しかもスプール弁91は、第1および第2の状態の切換時にドレン油を排出するように構成されており、そのドレン油を導くドレン油路97が通路形成部材93の上部に設けられる。
【0049】
一方、ロッカシャフトホルダ44の上面には、シリンダヘッド16およびヘッドカバー17間の動弁室内で飛散しているオイルを溜め得る油溜まり100が形成される。
【0050】
この油溜まり100は、気筒配列方向に沿って延びる溝部101を備え、溝部101の下方側側面に連なる第1リブ102が気筒配列方向に沿って延びるようにしてロッカシャフトホルダ44に突設される。また相互に対をなすロストモーション機構89,89における有底円筒部88,88のうちシリンダヘッド16が傾斜していることに伴ってその傾斜方向下方側に位置する部分を連結する第2リブ102が気筒配列方向に沿って延びるようにしてロッカシャフトホルダ44に一体に突設される。
【0051】
図12を併せて参照して、気筒配列方の左、右一側に傾斜したシリンダヘッドに固定される前記ロッカシャフトホルダ44の上面には、ロストモーション機構89および排気側自由ロッカアーム42の摺接部に前記油溜まり100から潤滑油を導く潤滑油路106が、複数の前記ロストモーション機構89…に個別に対応して設けられており、各潤滑油路106…は、第1リブ102よりも下方でロッカシャフトホルダ44に配設されるロストモーション機構89…および第1リブ102間を結ぶ一対ずつの連結リブ105,105…間にそれぞれ形成される。
【0052】
しかもロストモーション機構89の有底円筒部88は、クランクシャフト21の軸線に直交する平面への投影図上でシリンダ軸線C1に関して溝部101と反対側から該シリンダ軸線C1と斜めに交差する軸線C2を有してロッカシャフトホルダ44に一体に設けられており、前記両連結リブ104,104間に形成される潤滑油路105に通じる潤滑孔106が、有底円筒部88の軸線C2と斜めに交差する軸線C3を有して該有底円筒部88に設けられる。
【0053】
ところでカムシャフト35よりも排気弁VE…側でロッカシャフトホルダ44のシャフト支持部44a…を軸受部43…に締結するためのボルト45′は、気筒配列方向から見たときには前記ロストモーション機構89…の有底円筒部88…に一部が重なるものの、前記気筒配列方向と直角な側方から見たときには、前記有底円筒部8の軸線C2とは重ならないように配置されるものであり、このようなボルト45′…の配置により、ロストモーション機構89…の軸線C2をシリンダ軸線C1に対して傾斜させても、ボルト45′…がロストモーション機構89…と干渉することを回避しつつ、ロッカシャフトホルダ44ひいてはシリンダヘッド16を、カムシャフト35の軸線に直交する幅方向にコンパクトに構成することができる。
【0054】
またロッカシャフトホルダ44の上面には前記油溜まり100の溝部101を第1リブ102との間に挟む第3リブ107が、気筒配列方向に沿って延びるようにして突設される。しかもリブ102,107は、ロッカシャフトホルダ44の長手方向全長にわたって設けられるものであり、ロッカシャフトホルダ44の各シャフト支持部44a…および各シャフト中間支持部44c…間が前記各リブ102,107で結ばれる。
【0055】
ところで、油圧制御弁90から排出されるドレン油も油溜まり100に導かれるものであり、油圧制御弁90およびロッカシャフトホルダ44間に介設される通路形成部材93には、前記ドレン油路97に通じる排出孔98が開口されており、その排出孔98から流出したドレン油を油溜まり100に受け渡すことを可能として、通路形成部材93が形成される。
【0056】
すなわち、通路形成部材93の上部には、排出孔98から流出するドレン油を油溜まり100側に導くようにして上方に開いた略U字状のガイド部99が設けられており、このガイド部99は、油溜まり100における溝部101の一端上方まで通路形成部材93から延出される。
【0057】
また第3リブ107の各気筒に対応する部分には、突部107a…が第3リブ107の長手方向に間隔をあけて一体に突設される。このような複数の突部107a…は、第3リブ107に付着したオイルを油溜まり100側に流す整流作用を備えた整流壁(あるいはオイル落としリブ)として機能するものであり、各気筒に対応して設けられているので、排出孔98からガイド部99を経て流出したオイルが第3リブ107を勢いよく伝わったとしても、排気側の各気筒のロストモーション機構89…側にオイルを導くことができる。
【0058】
前記ガイド部99から油溜まり100側に流れたドレン油を、前記溝部101側にガイドするさらに第2リブ103よりも下方でロッカシャフトホルダ44の上面には、各排気弁VEに連動、連結された排気側駆動ロッカアーム41…側に開口した三角形状の凹部108…がロッカシャフトホルダ44の上面からわずかに凹むようにして形成されており、これらの凹部108…により、第3リブ103を乗り越えたオイルは各排気側駆動ロッカアーム41…側に案内されることになる。
【0059】
第2シリンダ列部14B側の構成も、上述した第1シリンダ列部14A側の構成と基本的に同一であるが、第2シリンダ列部14B側のシリンダヘッド16に設けられている吸気弁VI…および排気弁VE…を駆動する動弁装置34Bは、第1シリンダ列部14A側の動弁装置34Aとは異なり、機関Eの運転中に吸気弁VI…および排気弁VE…を閉弁休止することはない。
【0060】
次にこの実施例の作用について説明すると、第1シリンダ列部14A側の動弁装置34Aでは、閉弁方向に付勢された排気弁VE…常時連動、連結される排気側駆動ロッカアーム41と、該排気側駆動ロッカアーム41との連結および連結解除を切換可能とした排気側自由ロッカアーム42とを揺動可能に支承する排気側ロッカシャフト37が、シリンダヘッド16に固定されたロッカシャフトホルダ44が一体に備える複数のシャフト支持部44a…で支持され、ロッカシャフトホルダ44には、排気側自由ロッカアーム42を排気側動弁カム63側に付勢するロストモーション機構89が設けられており、ロッカシャフトホルダ44の上面には油溜まり100が形成され、ロストモーション機構89および排気側自由ロッカアーム42の摺接部に前記油溜まり100からの潤滑油を導く潤滑油路105がロッカシャフトホルダ44に設けられている。
【0061】
したがってロッカシャフトホルダ44の上面の油溜まり100に溜まった潤滑油が潤滑油路105を経てロストモーション機構89側に導かれることになり、ロストモーション機構89および排気側自由ロッカアーム42の摺接部に潤滑油を効果的に供給して、前記摺接部の磨耗を抑制し、耐久性向上を容易に図ることができる。
【0062】
また気筒配列方の左、右一側に傾斜したシリンダヘッド16に固定されるロッカシャフトホルダ44の上面に、気筒配列方向に延びる溝部101を有する油溜まり100が形成されており、溝部101の下方側側面に連なって前記気筒配列方向に沿って延びる第1リブ102がロッカシャフトホルダ44の上面に突設され、第1リブ102よりも下方でロッカシャフトホルダ44に配設されるロストモーション機構89および第1リブ102間が、相互間に前記潤滑油路105を形成する一対の連結リブ104,104で連結されているので、油溜まり100の溝部101により各気筒にわたって潤滑油を供給することを可能とするとともに、溝部101が設けられることによるロッカシャフトホルダ44の剛性低下を、第1リブ102および連結リブ104,104により抑制することが可能であり、しかも一対の連結リブ104,104間を潤滑油路105として用いるので、特別に潤滑油路を形成することが不要となる。
【0063】
さらにロストモーション機構89は、クランクシャフト21の軸線に直交する平面への投影図上でシリンダ軸線C1に関して溝部101と反対側から該シリンダ軸線C1と斜めに交差する軸線C2を有してロッカシャフトホルダ44に一体に設けられる有底円筒部88と、排気側自由ロッカアーム42を排気側動弁カム63側に付勢するばね力を発揮するようにして有底円筒部88に一部が収容されるロストモーションばね87とを備えるものであり、有底円筒部88および第1リブ102間を結ぶ一対の前記連結リブ104,104間に形成される潤滑油路105に通じる潤滑孔106が、有底円筒部88の軸線C2と斜めに交差する軸線C3を有して該有底円筒部88に設けられている。したがって潤滑油路105から潤滑孔106を経て有底円筒部88内に導かれた潤滑油が、ロストモーションばね87を経てロストモーション機構89および排気側自由ロッカアーム42の摺接部に供給されることになり、ロストモーションばね87および有底円筒部88間の磨耗低減を図りつつロストモーション機構89および排気側自由ロッカアーム42の摺接部に潤滑油を有効に供給することができ、しかも潤滑孔106は有底円筒部88の軸線C2と斜めに交差する軸線C3を有するものであるので、潤滑孔106の開口面積を比較的大きくし、潤滑油路105から潤滑孔106を経て有底円筒部88内に導かれる潤滑油量を増大し、潤滑性能の向上を図ることができる。
【0064】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
【0065】
【発明の効果】
以上のように請求項1記載の発明によれば、ロストモーション機構および自由ロッカアームの摺接部に潤滑油を効果的に供給して、前記摺接部の磨耗を抑制し、耐久性向上を容易に図ることができる。
【0066】
また請求項2記載の発明によれば、油溜まりの溝部により各気筒に潤滑油を供給することを可能とするとともに、該溝部が設けられることによるロッカシャフトホルダの剛性低下を、リブおよび連結リブにより抑制することが可能であり、しかも一対の連結リブ間を潤滑油路として用いるので、特別に潤滑油路を形成することが不要となる。
【0067】
さらに請求項3記載の発明によれば、ロストモーションばねおよび有底円筒部間の磨耗低減を図りつつロストモーション機構および自由ロッカアームの摺接部に潤滑油を有効に供給することができ、しかも潤滑油路から潤滑孔を経て有底円筒部内に導かれる潤滑油量を増大し、潤滑性能の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】V型多気筒内燃機関の正面図である。
【図2】ヘッドカバーを外して図1の2−2線矢視方向から見た平面図である。
【図3】ロッカシャフトホルダおよびカムシャフトの一部を切り欠いた状態での図2に対応した平面図である。
【図4】図2の4−4線断面図である。
【図5】図2の5−5線断面図である。
【図6】図2の6−6線断面図である。
【図7】図6の7−7線拡大断面図である。
【図8】図4の8−8線拡大断面図である。
【図9】図8の9−9線断面図である。
【図10】図2の10−10線拡大断面図である。
【図11】通路形成部材を図10の11矢視方向から見た図である。
【図12】ロストモーション機構付近のロッカシャフトホルダの縦断面図である。
【符号の説明】
16・・・シリンダヘッド
37・・・ロッカシャフト
41・・・駆動ロッカアーム
42・・・自由ロッカアーム
44・・・ロッカシャフトホルダ
44a・・・シャフト支持部
63・・・動弁カム
87・・・ロストモーションばね
89・・・ロストモーション機構
100・・・油溜まり
101・・・溝部
102・・・リブ
104・・・連結リブ
88・・・有底円筒部
105・・・潤滑油路
106・・・潤滑孔
VE・・・機関弁としての排気弁
Claims (3)
- 気筒配列方向に間隔をあけて配置される複数のシャフト支持部(44a)が一体に連結されて成るロッカシャフトホルダ(44)がシリンダヘッド(16)に固定され、閉弁方向に付勢された機関弁(VE)に常時連動、連結される駆動ロッカアーム(41)ならびに該駆動ロッカアーム(41)との連結および連結解除を切換可能とした自由ロッカアーム(42)を揺動可能に支承するロッカシャフト(37)が前記各シャフト支持部(44a)で支持され、前記ロッカシャフトホルダ(44)には、前記自由ロッカアーム(42)を動弁カム(63)側に付勢するロストモーション機構(89)が設けられる多気筒内燃機関の動弁装置において、前記ロッカシャフトホルダ(44)の上面に油溜まり(100)が形成され、前記ロストモーション機構(89)および前記自由ロッカアーム(42)の摺接部に前記油溜まり(100)からの潤滑油を導く潤滑油路(105)が前記ロッカシャフトホルダ(44)に設けられることを特徴とする多気筒内燃機関の動弁装置。
- 前記気筒配列方向の左、右一側に傾斜したシリンダヘッド(16)に固定される前記ロッカシャフトホルダ(44)の上面に、気筒配列方向に延びる溝部(101)を有する前記油溜まり(100)が形成され、前記溝部(101)の下方側側面に連なって前記気筒配列方向に沿って延びるリブ(102)が前記ロッカシャフトホルダ(44)の上面に突設され、前記リブ(102)よりも下方で前記ロッカシャフトホルダ(44)に配設されるロストモーション機構(89)および前記リブ(102)間が、相互間に前記潤滑油路(105)を形成する一対の連結リブ(104)で連結されることを特徴とする請求項1記載の多気筒内燃機関の動弁装置。
- 前記ロストモーション機構(89)は、クランクシャフト(21)の軸線に直交する平面への投影図上でシリンダ軸線に関して前記溝部(101)と反対側から該シリンダ軸線と斜めに交差する軸線を有して前記ロッカシャフトホルダ(44)に一体に設けられる有底円筒部(88)と、前記自由ロッカアーム(42)を前記動弁カム(63)側に付勢するばね力を発揮するようにして前記有底円筒部(88)に一部が収容されるロストモーションばね(87)とを備え、前記有底円筒部(88)および前記リブ(102)間を結ぶ一対の前記連結リブ(105)間に形成される潤滑油路(104)に通じる潤滑孔(106)が、前記有底円筒部(88)の軸線と斜めに交差する軸線を有して該有底円筒部(88)に設けられることを特徴とする請求項2記載の多気筒内燃機関の動弁装置。
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