JP4502232B2 - 床土供給装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、育苗容器への土供給装置に係るものである。
【0002】
【従来技術】
従来、育苗容器を移送する移送台の上方位置に、供給ホッパーと該供給ホッパーの下部の土繰出部を設けた床土供給装置は公知であり、公知のものの土繰出部は、ベルトにより形成していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記公知例は、繰出部の構成がベルトのため、コストが高いという課題がある。即ち、ベルトはそれ自体の値段も高いが、それだけでなく、土を搬送しながら落下させるから、ある程度の長さが必要であり、全体が大型化し、コストが高くなる。
また、種子の繰出に使用する外周面に凹部を有する繰出ロールでは、繰出量が少なく、床土の供給には利用できない。
そこで、外周面に凹部を有する繰出ロールによる供給であって、繰出量を確保したものである。
【0004】
【発明の目的】
安価な床土供給装置の提供。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、育苗容器2を移送する移送台1の上方位置に、供給ホッパー7と該供給ホッパー7の下部の土繰出部を設けた床土供給装置において、前記土繰出部は、前記供給ホッパー7の下部に形成した開口部8に外周面に母線方向と並行な条溝15を所定間隔を置いて形成して前後一対の床土繰出ロール13、14を設け、該前側床土繰出ロール13および後側床土繰出ロール14の上方には側面視山形形状の供給量調節板18を上下調節自在に設けた床土供給装置としたものである。
本発明は、前記前側床土繰出ロール13の前側には供給ホッパー7の前側傾斜板16の下端を臨ませ、前記後側床土繰出ロール14の後側には供給ホッパー7の後側傾斜板17の下端を臨ませ、前記供給量調節板18は前側床土繰出ロール13と後側床土繰出ロール14の前後中間の上方に位置させその前後側下端21、23を前側床土繰出ロール13と後側床土繰出ロール14の夫々上方に臨ませた床土供給装置としたものである。
本発明は、前記供給量調節板18の左右両側に夫々上下移動板27を固定し、該各上下移動板27に側方に突き出る横軸28を設け、該各横軸28に形成した螺子孔33を、前記供給ホッパー7の側板29に設けた長孔30より夫々外側に突出させ、前記側板29より外側に突出する各横軸28の前記螺子孔33には固定部に回転のみ自在に取付けた螺子軸32を螺合させた床土供給装置としたものである。
【0006】
【実施例】
本発明の実施例について図により説明すると、1はナス、トマト等の野菜や花あるいは稲等の種子を播種して育苗する育苗容器2を移送する移送台であり、育苗容器2の移送方向に長い左右一対のフレーム3に所定間隔をおいて支脚4を設けて床上に載置する。
前記移送台1には育苗容器2の移送手段である移送ベルト5を設け、移送台1の上方位置には床土繰出装置6を設ける。床土繰出装置6は上方に供給ホッパー7を設け、供給ホッパー7の下部の開口部8には土繰出部9を設ける。
土繰出部9は前後一対の前後側床土繰出ロール13、14により構成し、前側床土繰出ロール13および後側床土繰出ロール14は外周面に母線方向と並行な条溝15を所定間隔を置いて複数形成して構成し、供給ホッパー7の前側傾斜板16は前記前側床土繰出ロール13の前側に臨ませ、供給ホッパー7の後側傾斜板17は前記後側床土繰出ロール14の後側に臨ませ、前側床土繰出ロール13および後側床土繰出ロール14の上方には側面視山形形状の供給量調節板18を設ける。供給量調節板18は供給ホッパー7に上下自在に取付ける。
【0007】
供給量調節板18は、最も高い頂点部19を前側床土繰出ロール13と後側床土繰出ロール14の前後中間上方に位置させ、頂点部19より前側に至るに従い低くなる前側ガイド板20の前側下端21を前側床土繰出ロール13の上方に臨ませ、また、頂点部19より後側に至るに従い低くなる後側ガイド板22の後側下端23を後側床土繰出ロール14の上方に臨ませ、前側下端21および後側下端23と前側床土繰出ロール13および後側床土繰出ロール14との間の夫々の間隔24を大小(広狭)に調節して繰出量を調節する。
【0008】
即ち、土繰出部9は一対の前側床土繰出ロール13と後側床土繰出ロール14により構成するが、前側床土繰出ロール13と後側床土繰出ロール14の上方に山形形状の供給量調節板18を設けることにより、供給量調節板18の前側ガイド板20と前記前側傾斜板16により前側漏斗部25を形成し、前側漏斗部25の下部に前側床土繰出ロール13を位置させ、また、供給量調節板18の後側ガイド板22と前記後側傾斜板17により後側漏斗部26を形成し、後側漏斗部26の下部に後側床土繰出ロール14を位置させることになる。
【0009】
供給量調節板18の左右両側には、夫々上下移動板27を固定し、上下移動板27には側方に突き出る横軸28を固定し、横軸28は供給ホッパー7の側板29に設けた長孔30より突出させる。横軸28の上方にはステー31を固定し、ステー31には螺子軸32を回転のみ自在に取付け、螺子軸32の下部を前記横軸28に設けた螺子孔33に螺合させる。34は螺子軸32の上部に設けた調節用ダイヤル、35は供給量調節板18の上下を案内するガイド軸である。
前記前側床土繰出ロール13および後側床土繰出ロール14の回転軸36、37には夫々歯車38、39を固定し、歯車38と歯車39にはモータ40の出力歯車41との間にチエン42を掛け回し、前側床土繰出ロール13と後側床土繰出ロール14が互いに反対回転して前側床土繰出ロール13と後側床土繰出ロール14との間より床土を繰り出すようにする。43はテンション歯車である。
【0010】
しかして、床土繰出装置6の前側には均平回転ブラシ44を設ける。均平回転ブラシ44は左右一対のアーム45に軸装し、均平回転ブラシ44には前記モータ40の回転を伝達する。
46は前記移送ベルト5の回転軸、47、48、49、50は歯車、51、52はチエンであり、モータ40により移送ベルト5と床土繰出装置6と均平回転ブラシ44を駆動させる。53は土の漏れるのを防止するブラシである。
【0011】
【作用】
次に作用を述べる。
育苗容器2を移送台1の移送ベルト移送ベルト5上に供給すると、移送ベルト5により移送されて床土繰出装置6の下方に至り床土の供給を受ける。
床土繰出装置6は上方に供給ホッパー7を設け、供給ホッパー7の下部の開口部8に前後一対の前側床土繰出ロール13、後側床土繰出ロール14を並設し、前側床土繰出ロール13および後側床土繰出ロール14の上方には側面視山形形状の供給量調節板18を設けているから、供給ホッパー7内の土は前側床土繰出ロール13および後側床土繰出ロール14の外周面の条溝15に嵌合し、この状態で供給量調節板18の前後側下端21、23と前側床土繰出ロール13および後側床土繰出ロール14との間の間隔24を通過して下方の育苗容器2に供給される。
【0012】
この場合、床土繰出装置6は、供給ホッパー7と供給ホッパー7の下部の開口部8に設けた土繰出部9により構成するが、土繰出部9は一対の前側床土繰出ロール13と後側床土繰出ロール14により構成し、該前側床土繰出ロール13と後側床土繰出ロール14の上方に山形形状の供給量調節板18を設けることにより、供給量調節板18の前側ガイド板20と前記前側傾斜板16により前側漏斗部25を形成し、前側漏斗部25の下部に前側床土繰出ロール13を位置させ、また、供給量調節板18の後側ガイド板22と前記後側傾斜板17により後側漏斗部後側漏斗部26を形成し、後側漏斗部26の下部に後側床土繰出ロール14を位置させることになる。
【0013】
したがって、供給ホッパー7内の土は、前側漏斗部25の前側ガイド板20と前側傾斜板16により前側床土繰出ロール13へ、また、後側漏斗部26の後側ガイド板22と後側傾斜板17により後側床土繰出ロール14へと供給ホッパー7内でブリッジになることなく夫々円滑確実に案内され、前側床土繰出ロール13と後側床土繰出ロール14により下方を通過する育苗容器2に床土を供給する。
それゆえ、ベルトによらずに条溝15を形成した前側床土繰出ロール13と後側床土繰出ロール14であっても、充分な繰出量を確保し、構成を簡素にして安価にする。
【0014】
また、供給量調節板18は、その前後側下端21、23と前側床土繰出ロール13および後側床土繰出ロール14との間の間隔24により供給量の調節を行うが、前記したように前側ガイド板20と前側漏斗部25により床土の供給ホッパー7内の流下の案内部材を兼用すると共に、また、流下の案内によりブリッジ発生防止の作用も期待できる。
前記供給量調節板18は、その左右両側に夫々上下移動板27を固定し、上下移動板27には側方に突き出る横軸28を固定し、横軸28は供給ホッパー7の側板29に設けた長孔30より突出させ、該突出部の螺子孔33に供給ホッパー7に回転のみ自在に取付けた螺子軸32を螺合させているから、螺子軸32を回転させると、横軸28が上下し、横軸28の上下により上下移動板27を介して供給量調節板18を上下させ、これにより供給量調節板18の前側下端21および後側下端23と前側床土繰出ロール13および後側床土繰出ロール14との間の間隔24を大小に調節して繰出量を調節する。
【0015】
また、実施例では、前側床土繰出ロール13および後側床土繰出ロール14は、前側床土繰出ロール13と後側床土繰出ロール14の間に土を送るように互いに反対回転させているから、供給ホッパー7内の土は、回転する前側床土繰出ロール13と後側床土繰出ロール14により供給量調節板18の下方に送られ、前側床土繰出ロール13と後側床土繰出ロール14の間より育苗容器2に落下する。
したがって、前側床土繰出ロール13と後側床土繰出ロール14の間の一か所より土が落下するので、土の飛散が少なくできる。
【0016】
【効果】
本発明は、育苗容器2を移送する移送台1の上方位置に、供給ホッパー7と該供給ホッパー7の下部の土繰出部を設けた床土供給装置において、前記土繰出部は、前記供給ホッパー7の下部に形成した開口部8に外周面に母線方向と並行な条溝15を所定間隔を置いて形成して前後一対の床土繰出ロール13、14を設け、該前側床土繰出ロール13および後側床土繰出ロール14の上方には側面視山形形状の供給量調節板18を上下調節自在に設けた床土供給装置としたものであるから、ベルトによらずに条溝15を形成した前側床土繰出ロール13と後側床土繰出ロール14であっても、充分な繰出量を確保し、構成を簡素にして安価にする。
本発明は、前記前側床土繰出ロール13の前側には供給ホッパー7の前側傾斜板16の下端を臨ませ、前記後側床土繰出ロール14の後側には供給ホッパー7の後側傾斜板17の下端を臨ませ、前記供給量調節板18は前側床土繰出ロール13と後側床土繰出ロール14の前後中間の上方に位置させその前後側下端21、23を前側床土繰出ロール13と後側床土繰出ロール14の夫々上方に臨ませた床土供給装置としたものであるから、供給ホッパー7内の土は、前側漏斗部25および後側漏斗部26により夫々円滑確実に案内され、前側床土繰出ロール13と後側床土繰出ロール14と並設しても充分な繰出量が確保され、構成を簡素にして安価にする。
本発明は、前記供給量調節板18の左右両側に夫々上下移動板27を固定し、該各上下移動板27に側方に突き出る横軸28を設け、該各横軸28に形成した螺子孔33を、前記供給ホッパー7の側板29に設けた長孔30より夫々外側に突出させ、前記側板29より外側に突出する各横軸28の前記螺子孔33には固定部に回転のみ自在に取付けた螺子軸32を螺合させた床土供給装置としたものであるから、螺子軸32により供給量調節板18を上下させて繰出量を調節でき、供給量調節機構の構成を簡素にして安価にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 全体側面図。
【図2】 繰出部の側面図。
【図3】 調節板の取付け状態斜視図。
【図4】 同一部正面図。
【図5】 同縦断側面図。
【図6】 伝動機構を示す側面図。
【符号の説明】
1…移送台、2…育苗容器、3…フレーム、4…支脚、5…移送ベルト、9…土繰出部、6…床土繰出装置、7…供給ホッパー、8…開口部、13…前側床土繰出ロール、14…後側床土繰出ロール、15…条溝、16…前側傾斜板、17…後側傾斜板、18…供給量調節板、20…前側ガイド板、21…前側下端、22…後側ガイド板、23…後側下端、24…間隔、25…前側漏斗部、26…後側漏斗部、27…上下移動板、28…横軸、29…側板、30…長孔、31…ステー、32…螺子軸、33…螺子孔、34…調節用ダイヤル、35…ガイド軸、36…回転軸、37…回転軸、38…歯車、39…歯車、40…モータ、41…出力歯車、42…チエン、44…均平回転ブラシ、45…アーム、46…回転軸、47、48、49、50…歯車、51、52…チエン。
Claims (3)
- 育苗容器2を移送する移送台1の上方位置に、供給ホッパー7と該供給ホッパー7の下部の土繰出部を設けた床土供給装置において、前記土繰出部は、前記供給ホッパー7の下部に形成した開口部8に外周面に母線方向と並行な条溝15を所定間隔を置いて形成して前後一対の床土繰出ロール13、14を設け、該前側床土繰出ロール13および後側床土繰出ロール14の上方には側面視山形形状の供給量調節板18を上下調節自在に設けた床土供給装置。
- 請求項1において、前記前側床土繰出ロール13の前側には供給ホッパー7の前側傾斜板16の下端を臨ませ、前記後側床土繰出ロール14の後側には供給ホッパー7の後側傾斜板17の下端を臨ませ、前記供給量調節板18は前側床土繰出ロール13と後側床土繰出ロール14の前後中間の上方に位置させその前後側下端21、23を前側床土繰出ロール13と後側床土繰出ロール14の夫々上方に臨ませた床土供給装置。
- 請求項2において、前記供給量調節板18の左右両側に夫々上下移動板27を固定し、該各上下移動板27に側方に突き出る横軸28を設け、該各横軸28に形成した螺子孔33を、前記供給ホッパー7の側板29に設けた長孔30より夫々外側に突出させ、前記側板29より外側に突出する各横軸28の前記螺子孔33には固定部に回転のみ自在に取付けた螺子軸32を螺合させた床土供給装置。
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