JP4501924B2 - 動力出力装置およびこれを搭載する車両並びに内燃機関の始動方法 - Google Patents

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Description

本発明は、動力出力装置およびこれを搭載する車両並びに内燃機関の始動方法に関し、詳しくは、内燃機関からの動力を用いて駆動軸に動力を出力する動力出力装置およびこうした動力出力装置を搭載する車両並びに内燃機関と内燃機関をモータリングするモータリング手段とを備える内燃機関装置における内燃機関の始動方法に関する。
従来、この種の動力出力装置としては、内燃機関の始動時に燃料を増量補正するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、始動時に燃料を増量補正することにより、内燃機関の始動時における回転数の追従制御性を向上させると共にエミッション・燃費の悪化を抑制することができる、とされている。
特開2002−97983号公報
しかしながら、上述の動力出力装置では、内燃機関を比較的大きなトルクによりモータリングして始動するときには、始動時の燃料の増量補正が不要な場合がある。始動時の燃料の増量補正は、上述のように内燃機関の始動時の回転数の追従制御性の向上を目的の一つとして行なわれるが、内燃機関を比較的大きなトルクによりモータリングして始動するときには、内燃機関の始動時の回転数は大きくなるため、回転数の追従制御性は燃料の増量補正を行なわなくても良好である場合が多い。一方、こうしたモータリングにより内燃機関を始動する場合には、燃料の増量補正により燃料過多となって失火する場合も生じる。また、燃料の増量補正を行なった場合には、増量補正を急に停止することによる運転変動を抑制するために増量補正を緩変化により減少させることが行なわれるが、上述したモータリングにより内燃機関を始動する場合には、増量補正を行なったとしても最初の1気筒や2気筒に対してだけ行なわれ、内燃機関の回転数はモータリングにより迅速に目標回転数となってしまうため、増量補正の緩変化による減少を行なうと、かえって内燃機関の回転数の制御性を低下させてしまう。
本発明の動力出力装置およびこれを搭載する車両並びに内燃機関の始動方法は、モータリングを伴って内燃機関を始動する装置において、より適正に内燃機関を始動することを目的とする。
本発明の動力出力装置およびこれを搭載する車両並びに内燃機関の始動方法は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の第1の動力出力装置は、
内燃機関を有し、該内燃機関からの動力を用いて駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
前記内燃機関をモータリングするモータリング手段と、
前記内燃機関の回転数を検出する回転数検出手段と、
前記内燃機関の始動指示がなされたとき、前記内燃機関がモータリングされるよう前記モータリング手段を制御すると共に、前記内燃機関のモータリングを開始してから所定のタイミング以降で最初の燃料噴射時期となるときに前記回転数検出手段により検出される回転数が第1の所定回転数未満のときには燃料を大幅に増量する始動前燃料噴射と前記検出される回転数が前記第1の所定回転数より大きな第2の所定回転数に至るまでの前記始動前燃料噴射の緩変化による減少とを行なって前記内燃機関が始動されるよう前記内燃機関と前記モータリング手段とを制御し、前記最初の燃料噴射時期となるときに前記回転数検出手段により検出される回転数が前記第1の所定回転数以上のときには前記始動前燃料噴射と前記始動前燃料噴射の緩変化による減少とを行なうことなく前記内燃機関が始動されるよう前記内燃機関と前記モータリング手段とを制御する始動時制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の第1の動力出力装置では、内燃機関の始動指示がなされたときには、内燃機関がモータリングされるようモータリング手段を制御すると共に、内燃機関のモータリングを開始してから所定のタイミング以降で最初の燃料噴射時期となるときに内燃機関の回転数が第1の所定回転数未満のときには燃料を大幅に増量する始動前燃料噴射と内燃機関の回転数が第1の所定回転数より大きな第2の所定回転数に至るまでの始動前燃料噴射の緩変化による減少とを行なって内燃機関が始動されるよう内燃機関とモータリング手段とを制御する。即ち、モータリングによっても十分な上昇速度をもって内燃機関の回転数が上昇しないようなときには始動前燃料噴射とその緩変化による減少とを行なって内燃機関を始動するのである。これにより、内燃機関を良好に始動することができる。一方、最初の燃料噴射時期となるときに内燃機関の回転数が第1の所定回転数以上のときには始動前燃料噴射と始動前燃料噴射の緩変化による減少とを行なうことなく内燃機関が始動されるよう内燃機関とモータリング手段とを制御する。即ち、モータリングによって十分な上昇速度をもって内燃機関の回転数を上昇させることができるようなときには始動前燃料噴射とその緩変化による減少とを行なうことなく内燃機関を始動するのである。これにより、始動前燃料噴射やその緩変化による減少とを行うことによる内燃機関の始動時の不都合、例えば、失火やトルク脈動などの不都合を抑制することができ、内燃機関を良好に始動することができる。これらの結果、内燃機関をより適正に始動することができる。
本発明の第2の動力出力装置は、
内燃機関を有し、該内燃機関からの動力を用いて駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
前記内燃機関をモータリングするモータリング手段と、
前記内燃機関の回転数を検出する回転数検出手段と、
前記内燃機関の冷却水の温度を検出する冷却水温度検出手段と、
前記内燃機関の始動指示がなされたとき、前記内燃機関がモータリングされるよう前記モータリング手段を制御すると共に、前記内燃機関のモータリングを開始する際に前記冷却水温度検出手段により検出された温度が所定温度未満のときには燃料を大幅に増量する始動前燃料噴射と前記検出される回転数が第1の所定回転数を超えて第2の所定回転数に至るまでの前記始動前燃料噴射の緩変化による減少とを行なって前記内燃機関が始動されるよう前記内燃機関と前記モータリング手段とを制御し、前記モータリング手段によるモータリングを開始する際に前記冷却水温度検出手段により検出された温度が前記所定温度以上のときには前記始動前燃料噴射と前記始動前燃料噴射の緩変化による減少とを行なうことなく前記内燃機関が始動されるよう前記内燃機関と前記モータリング手段とを制御する始動時制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の第2の動力出力装置では、内燃機関の始動指示がなされたときには、内燃機関がモータリングされるようモータリング手段を制御すると共に、内燃機関のモータリングを開始する際に内燃機関の冷却水の温度が所定温度未満のときには燃料を大幅に増量する始動前燃料噴射と内燃機関の回転数が第1の所定回転数を超えて第2の所定回転数に至るまでの始動前燃料噴射の緩変化による減少とを行なって内燃機関が始動されるよう内燃機関とモータリング手段とを制御する。即ち、内燃機関の冷却水の温度が低くモータリングによっても十分な上昇速度をもって内燃機関の回転数が上昇しないようなときには始動前燃料噴射とその緩変化による減少とを行なって内燃機関を始動するのである。これにより、内燃機関を良好に始動することができる。一方、モータリング手段によるモータリングを開始する際に内燃機関の冷却水の温度が所定温度以上のときには始動前燃料噴射と始動前燃料噴射の緩変化による減少とを行なうことなく内燃機関が始動されるよう内燃機関とモータリング手段とを制御する。即ち、内燃機関の冷却水の温度が高くモータリングによって十分な上昇速度をもって内燃機関の回転数を上昇させることができるようなときには始動前燃料噴射とその緩変化による減少とを行なうことなく内燃機関を始動するのである。これにより、始動前燃料噴射やその緩変化による減少とを行うことによる内燃機関の始動時の不都合、例えば、失火やトルク脈動などの不都合を抑制することができ、内燃機関を良好に始動することができる。これらの結果、内燃機関をより適正に始動することができる。
こうした本発明の第1または第2の動力出力装置において、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機を備え、前記モータリング手段は、前記駆動軸に接続されると共に前記駆動軸とは独立に回転可能に前記内燃機関の出力軸に接続され、電力の入出力と前記駆動軸および前記出力軸への動力の入出力を伴って前記内燃機関の回転数を調整可能な回転数調整手段である、ものとすることもできる。この場合、前記モータリング手段は、前記駆動軸と前記出力軸と該駆動軸および該出力軸とは異なる第3の軸との3軸に接続され、該3軸のうちいずれか2軸に入出力する動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第3の軸に動力を入出力可能な発電機と、を備える手段であるものとすることもできる。また、前記モータリング手段は、前記駆動軸に接続された第1の回転子と前記出力軸に接続された第2の回転子とを有し、該二つの回転子の相対的な回転により回転する対回転子電動機であるものとすることもできる。
本発明の車両は、上述のいずれかの態様の本発明の第1または第2の動力出力装置、即ち、基本的には、内燃機関を有し、該内燃機関からの動力を用いて駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、前記内燃機関をモータリングするモータリング手段と、前記内燃機関の回転数を検出する回転数検出手段と、前記内燃機関の始動指示がなされたとき、前記内燃機関がモータリングされるよう前記モータリング手段を制御すると共に、前記内燃機関のモータリングを開始してから所定のタイミング以降で最初の燃料噴射時期となるときに前記回転数検出手段により検出される回転数が第1の所定回転数未満のときには燃料を大幅に増量する始動前燃料噴射と前記検出される回転数が前記第1の所定回転数より大きな第2の所定回転数に至るまでの前記始動前燃料噴射の緩変化による減少とを行なって前記内燃機関が始動されるよう前記内燃機関と前記モータリング手段とを制御し、前記最初の燃料噴射時期となるときに前記回転数検出手段により検出される回転数が前記第1の所定回転数以上のときには前記始動前燃料噴射と前記始動前燃料噴射の緩変化による減少とを行なうことなく前記内燃機関が始動されるよう前記内燃機関と前記モータリング手段とを制御する始動時制御手段と、を備える本発明の第1の動力出力装置や、内燃機関を有し、該内燃機関からの動力を用いて駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、前記内燃機関をモータリングするモータリング手段と、前記内燃機関の回転数を検出する回転数検出手段と、前記内燃機関の冷却水の温度を検出する冷却水温度検出手段と、前記内燃機関の始動指示がなされたとき、前記内燃機関がモータリングされるよう前記モータリング手段を制御すると共に、前記内燃機関のモータリングを開始する際に前記冷却水温度検出手段により検出された温度が所定温度未満のときには燃料を大幅に増量する始動前燃料噴射と前記検出される回転数が第1の所定回転数を超えて第2の所定回転数に至るまでの前記始動前燃料噴射の緩変化による減少とを行なって前記内燃機関が始動されるよう前記内燃機関と前記モータリング手段とを制御し、前記モータリング手段によるモータリングを開始する際に前記冷却水温度検出手段により検出された温度が前記所定温度以上のときには前記始動前燃料噴射と前記始動前燃料噴射の緩変化による減少とを行なうことなく前記内燃機関が始動されるよう前記内燃機関と前記モータリング手段とを制御する始動時制御手段と、を備える本発明の第2の動力出力装置を搭載し、車軸が前記駆動軸に連結されてなる、ことを要旨とする。
この本発明の車両では、上述のいずれかの態様の本発明の第1または第2の動力出力装置を搭載するから、本発明の第1または第2の動力出力装置が奏する効果、例えば、モータリングによっても十分な上昇速度をもって内燃機関の回転数が上昇しないようなときには始動前燃料噴射とその緩変化による減少とを行なって内燃機関を始動することにより内燃機関を良好に始動することができる効果や、モータリングによって十分な上昇速度をもって内燃機関の回転数を上昇させることができるようなときには始動前燃料噴射とその緩変化による減少とを行なうことなく内燃機関を始動することにより始動前燃料噴射やその緩変化による減少とを行うことによる内燃機関の始動時の不都合(例えば、失火やトルク脈動などの不都合)を抑制して内燃機関を良好に始動することができる効果などと同様な効果を奏することができる。
本発明の第1の内燃機関の始動方法は、
内燃機関と、前記内燃機関をモータリングするモータリング手段と、を備える内燃機関装置における前記内燃機関の始動方法であって、
前記内燃機関がモータリングされるよう前記モータリング手段を制御すると共に、前記内燃機関のモータリングを開始してから所定のタイミング以降で最初の燃料噴射時期となるときに前記内燃機関の回転数が第1の所定回転数未満のときには燃料を大幅に増量する始動前燃料噴射と前記内燃機関の回転数が前記第1の所定回転数より大きな第2の所定回転数に至るまでの前記始動前燃料噴射の緩変化による減少とを行なって前記内燃機関が始動されるよう前記内燃機関と前記モータリング手段とを制御し、前記最初の燃料噴射時期となるときに前記内燃機関の回転数が前記第1の所定回転数以上のときには前記始動前燃料噴射と前記始動前燃料噴射の緩変化による減少とを行なうことなく前記内燃機関が始動されるよう前記内燃機関と前記モータリング手段とを制御する、
ことを特徴とする。
この本発明の第1の内燃機関の始動方法では、内燃機関がモータリングされるようモータリング手段を制御すると共に、内燃機関のモータリングを開始してから所定のタイミング以降で最初の燃料噴射時期となるときに内燃機関の回転数が第1の所定回転数未満のときには燃料を大幅に増量する始動前燃料噴射と内燃機関の回転数が第1の所定回転数より大きな第2の所定回転数に至るまでの始動前燃料噴射の緩変化による減少とを行なって内燃機関が始動されるよう内燃機関とモータリング手段とを制御する。即ち、モータリングによっても十分な上昇速度をもって内燃機関の回転数が上昇しないようなときには始動前燃料噴射とその緩変化による減少とを行なって内燃機関を始動するのである。これにより、内燃機関を良好に始動することができる。一方、最初の燃料噴射時期となるときに内燃機関の回転数が第1の所定回転数以上のときには始動前燃料噴射と始動前燃料噴射の緩変化による減少とを行なうことなく内燃機関が始動されるよう内燃機関とモータリング手段とを制御する。即ち、モータリングによって十分な上昇速度をもって内燃機関の回転数を上昇させることができるようなときには始動前燃料噴射とその緩変化による減少とを行なうことなく内燃機関を始動するのである。これにより、始動前燃料噴射やその緩変化による減少とを行うことによる内燃機関の始動時の不都合、例えば、失火やトルク脈動などの不都合を抑制することができ、内燃機関を良好に始動することができる。これらの結果、内燃機関をより適正に始動することができる。
本発明の第2の内燃機関の始動方法は、
内燃機関と、前記内燃機関をモータリングするモータリング手段と、を備える内燃機関装置における前記内燃機関の始動方法であって、
前記内燃機関がモータリングされるよう前記モータリング手段を制御すると共に、前記内燃機関のモータリングを開始する際に前記内燃機関の冷却水の温度が所定温度未満のときには燃料を大幅に増量する始動前燃料噴射と前記内燃機関の回転数が第1の所定回転数を超えて第2の所定回転数に至るまでの前記始動前燃料噴射の緩変化による減少とを行なって前記内燃機関が始動されるよう前記内燃機関と前記モータリング手段とを制御し、前記モータリング手段によるモータリングを開始する際に前記内燃機関の冷却水の温度が前記所定温度以上のときには前記始動前燃料噴射と前記始動前燃料噴射の緩変化による減少とを行なうことなく前記内燃機関が始動されるよう前記内燃機関と前記モータリング手段とを制御する、
ことを特徴とする。
この本発明の第2の内燃機関の始動方法では、内燃機関がモータリングされるようモータリング手段を制御すると共に、内燃機関のモータリングを開始する際に内燃機関の冷却水の温度が所定温度未満のときには燃料を大幅に増量する始動前燃料噴射と内燃機関の回転数が第1の所定回転数を超えて第2の所定回転数に至るまでの始動前燃料噴射の緩変化による減少とを行なって内燃機関が始動されるよう内燃機関とモータリング手段とを制御する。即ち、内燃機関の冷却水の温度が低くモータリングによっても十分な上昇速度をもって内燃機関の回転数が上昇しないようなときには始動前燃料噴射とその緩変化による減少とを行なって内燃機関を始動するのである。これにより、内燃機関を良好に始動することができる。一方、モータリング手段によるモータリングを開始する際に内燃機関の冷却水の温度が所定温度以上のときには始動前燃料噴射と始動前燃料噴射の緩変化による減少とを行なうことなく内燃機関が始動されるよう内燃機関とモータリング手段とを制御する。即ち、内燃機関の冷却水の温度が高くモータリングによって十分な上昇速度をもって内燃機関の回転数を上昇させることができるようなときには始動前燃料噴射とその緩変化による減少とを行なうことなく内燃機関を始動するのである。これにより、始動前燃料噴射やその緩変化による減少とを行うことによる内燃機関の始動時の不都合、例えば、失火やトルク脈動などの不都合を抑制することができ、内燃機関を良好に始動することができる。これらの結果、内燃機関をより適正に始動することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例である動力出力装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、動力出力装置全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、例えばガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力可能な内燃機関として構成されており、図2に示すように、エアクリーナ122により清浄された空気をスロットルバルブ124を介して吸入すると共に燃料噴射弁126からガソリンを噴射して吸入された空気とガソリンとを混合し、この混合気を吸気バルブ128を介して燃料室に吸入し、点火プラグ130による電気火花によって爆発燃焼させて、そのエネルギにより押し下げられるピストン132の往復運動をクランクシャフト26の回転運動に変換する。エンジン22からの排気は、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC),窒素酸化物(NOx)の有害成分を浄化する浄化装置(三元触媒)134を介して外気へ排出される。
エンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により制御されている。エンジンECU24は、CPU24aを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU24aの他に処理プログラムを記憶するROM24bと、データを一時的に記憶するRAM24cと、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。エンジンECU24には、エンジン22の状態を検出する種々のセンサからの信号、クランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサ140からのクランクポジションやエンジン22の冷却水の温度を検出する水温センサ142からの冷却水温,燃焼室内に取り付けられた圧力センサ143からの筒内圧力Pin,燃焼室へ吸排気を行なう吸気バルブ128や排気バルブを開閉するカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサ144からのカムポジション,スロットルバルブ124のポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサ146からのスロットルポジション,吸気管に取り付けられたエアフローメータ148からのエアフローメータ信号AF,同じく吸気管に取り付けられた温度センサ149からの吸気温,空燃比センサ135aからの空燃比AF,酸素センサ135bからの酸素信号などが入力ポートを介して入力されている。また、エンジンECU24からは、エンジン22を駆動するための種々の制御信号、例えば、燃料噴射弁126への駆動信号や、スロットルバルブ124のポジションを調節するスロットルモータ136への駆動信号、イグナイタと一体化されたイグニッションコイル138への制御信号、吸気バルブ128の開閉タイミングの変更可能な可変バルブタイミング機構150への制御信号などが出力ポートを介して出力されている。なお、エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータを出力する。なお、エンジンECU24は、クランクポジションセンサ140からのクランクポジションに基づいてエンジン22の回転数Neも計算している。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特にエンジン22を始動する際の燃料噴射についての動作について説明する。エンジン22は、アクセルペダル83の踏み込み量としてのアクセル開度Accと車速Vとバッテリ50の残容量(SOC)とに基づいて計算される車両要求パワーP*が所定の始動値Pstart以上に至ったときや車両の図示しない空調装置による暖房要求による始動要求がなされたときに始動され、暖房要求による始動要求がない状態で車両要求パワーP*が所定の停止値Pstop未満に至ったときにその運転が停止される。エンジン22の始動は、モータMG1からエンジン22をモータリングするモータリングトルクを出力すると共にその反力をモータMG2からのトルク出力やパーキングロックにより受け止めることなどによりエンジン22をモータリングし、このモータリングを開始してから所定時間が経過したときに燃料噴射弁126からの燃料噴射と点火プラグ130での点火を開始することによって行なわれる。図3は、燃料噴射と点火とが開始された以降にエンジンECU24により繰り返し実行される燃料噴射処理の一例を示すフローチャートである。この燃料噴射処理は、エンジン22の各気筒の燃料噴射タイミングの直前に実行される。なお、エンジン22のモータリングは、ハイブリッド用電子制御ユニット70によりモータリングトルクをモータMG1のトルク指令Tm1*として設定し、これを通信によりモータECU40に送信し、モータリングトルクが設定されたトルク指令Tm1*を受信したモータECU40がモータMG1からトルク指令Tm1*のトルクが出力されるようインバータ41のスイッチング素子をスイッチング制御することにより、行なわれる。
燃料噴射処理では、エンジンECU24のCPU24aは、まず、エンジン22の回転数Neとエンジン22をモータリングしてからの経過時間tを入力し(ステップS100)、入力した回転数Neを閾値Nref1と比較する(ステップS110)。ここで、エンジン22の回転数Neについては、クランクポジションセンサ140からのクランクポジションに基づいて計算したものを入力するものとした。閾値Nref1は、エンジン22の良好な始動性を確保するために空燃比が理論空燃比より大幅に小さく(燃料の比率が大幅に大きく)なるよう燃料の大幅な増量を行なった燃料噴射量(始動前噴射量Tst)を燃料噴射弁126から噴射するか否かを判定するための閾値であり、エンジン22の回転数Neとしては比較的小さい回転数(例えば、400rpmなど)を用いることができる。
エンジン22の回転数Neが閾値Nref1未満のときには、大幅な増量を行なった燃料噴射量(始動前噴射量Tst)を燃料噴射弁126から噴射する必要があると判断し、始動前噴射フラグFに値1を設定すると共に(ステップS120)、燃料噴射量Tに始動前燃料噴射量Tstを設定し(ステップS130)、設定した燃料噴射量Tに相当する燃料噴射時間だけ燃料噴射弁126を開弁して(ステップS200)、本処理を終了する。
一方、ステップS110でエンジン22の回転数Neが閾値Nref1以上と判定されると、エンジン22のモータリングを開始してからの経過時間tに応じて始動時における燃料噴射量である始動時噴射量T0を設定する(ステップS140)。ここで、始動時噴射量T0は、始動直後のエンジン22でより確実に爆発燃焼を生じさせるために空燃比が理論空燃比より小さく(燃料の比率が大きく)なる燃料噴射量として設定されたものであり、エンジン22のモータリングを開始してからの経過時間tに応じて徐々に小さくなるよう設定されている。したがって、始動時噴射量T0は、始動前噴射量Tstより随分小さな燃料噴射量となる。
続いて、エンジン22の回転数Neが閾値Nref2未満であるか否かを判定すると共に(ステップS150)、始動前噴射フラグFが値1であるか否かを判定する(ステップS160)。ここで、閾値Nref2は、始動前噴射量Tstの燃料噴射を行なったときに、エンジン22の回転数Neを滑らか変化させるために燃料噴射量を始動前噴射量Tstから緩変化をもって始動時噴射量T0に移行させる回転数の上限として設定されるものであり、閾値Nref1より大きな回転数(例えば、600rpmなど)である。エンジン22の回転数Neが閾値Nref2未満であり、且つ、始動前噴射フラグFが値1であるときには、始動前噴射量Tstの燃料噴射が行なわれ、緩変化をもって燃料噴射量を始動前噴射量Tstから始動時噴射量T0に移行させる必要があると判断し、エンジン22の回転数Neを用いて次式(1)により補正量Taを設定し(ステップS170)、始動時噴射量T0と補正量Taとの和として燃料噴射量Tを設定し(ステップS190)、設定した燃料噴射量Tに相当する燃料噴射時間だけ燃料噴射弁126を開弁して(ステップS200)、本処理を終了する。
Ta=(Tst-T0)・(Nref2-Ne)/(Nref2-Nref1) (1)
ステップS150でエンジン22の回転数Neが閾値Nref2以上と判定されたときや、エンジン22の回転数Neが閾値Nref2未満であると判定されても始動前噴射フラグFが値0のときには、緩変化をもって燃料噴射量を始動前噴射量Tstから始動時噴射量T0に移行させる回転数範囲を超えているか、始動前噴射量Tstの燃料噴射を行なっていないために緩変化をもって燃料噴射量を始動前噴射量Tstから始動時噴射量T0に移行させる必要がないと判断し、補正量Taに値0を設定し(ステップS180)、始動時噴射量T0と補正量Ta(値0)との和として燃料噴射量Tを設定し(ステップS190)、設定した燃料噴射量Tに相当する燃料噴射時間だけ燃料噴射弁126を開弁して(ステップS200)、本処理を終了する。
いま、冷間時にエンジン22を始動するためにモータMG1によるエンジン22のモータリングを開始し、燃料噴射と点火とを開始した直後の燃料噴射のタイミングでエンジン22の回転数Neが閾値Nref1未満となるときを考える。冷間時には、エンジン22の潤滑オイルや動力分配統合機構30の潤滑オイルは粘性が高いため、エンジン22の回転数Neの上昇速度が小さくなるために、こうした現象となる場合が生じる。この場合、ステップS110でエンジン22の回転数Neが閾値Nref1未満と判定されるため、燃料の比率が大幅に大きな始動前噴射量Tstが燃料噴射量Tに設定されて燃料噴射される。その後も、エンジン22の回転数Neが閾値Nref1未満である間は各気筒に始動前噴射量Tstが燃料噴射量Tに設定されて燃料噴射される。これにより、エンジン22は良好に始動する。モータMG1のモータリングによりエンジン22の回転数Neが閾値Nref1以上となると、回転数Neが閾値Nref2に至るまでは、モータリング開始からの経過時間tに基づく始動時噴射量T0と上述した式(1)により計算される補正量Taとの和として燃料噴射量Tが設定されて燃料噴射される。このため、燃料噴射量が急変しないから、エンジン22の回転数Neの変化を滑らかに行なうことができる。そして、エンジン22の回転数Neが閾値Nref2以上となると、モータリング開始からの経過時間tに基づく始動時噴射量T0と値0の補正量Taとの和として燃料噴射量Tが設定されて燃料噴射される。図4にエンジン22の回転数Neと燃料噴射量との関係を模式的に示す。
次に、エンジン22を始動するためにモータMG1によるエンジン22のモータリングを開始し、燃料噴射と点火とを開始した直後の燃料噴射のタイミングでエンジン22の回転数Neが閾値Nref1以上となるときを考える。冷間時ではないとき(即ち、常温時など)には、エンジン22の潤滑オイルや動力分配統合機構30の潤滑オイルは粘性が低いため、エンジン22の回転数Neの上昇速度が大きくなるために、こうした現象となる場合が生じる。この場合、ステップS110でエンジン22の回転数Neが閾値Nref1以上と判定されるから、始動前噴射量Tstの燃料噴射は行なわれることなく、モータリング開始からの経過時間tに基づいて始動時噴射量T0が計算され、始動前噴射フラグFが値0であるために値0の補正量Taが設定され、計算された始動時噴射量T0が燃料噴射量Tが設定されて燃料噴射される。即ち、燃料噴射と点火を開始した最初の燃料噴射から、始動前噴射量Tstの燃料噴射やその緩変化による減少を行なうことなく、始動時噴射量T0が燃料噴射されることになる。これにより、過剰な燃料噴射に伴ったエンジン22の始動による不都合、例えばエンジン22の失火やトルク脈動などの不都合を抑制することができる。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、冷間始動時などの燃料噴射と点火とを開始した直後の燃料噴射のタイミングでエンジン22の回転数Neが閾値Nref1未満となるときには、燃料の比率が大幅に大きな始動前噴射量Tstの燃料噴射とその緩変化による減少とを伴ってエンジン22を始動するから、エンジン22の回転数Neの回転数を滑らかに上昇させることができる。即ち、冷間時でもエンジン22を良好に始動することができる。また、冷間ではない始動時などの燃料噴射と点火とを開始した直後の燃料噴射のタイミングでエンジン22の回転数Neが閾値Nref1以上となるときには、始動前噴射量Tstの燃料噴射やその緩変化による減少を行なうことなく、モータリング開始からの経過時間tに基づく始動時噴射量T0の燃料噴射を行なってエンジン22を始動するから、過剰な燃料噴射に伴ったエンジン22の始動による不都合、例えばエンジン22の失火やトルク脈動などの不都合を抑制することができる。これらにより、エンジン22をより適正に始動することができる。
次に、本発明の第2実施例の動力出力装置を搭載したハイブリッド自動車20Bについて説明する。第2実施例のハイブリッド自動車20Bは、図1および図2を用いて説明した第1実施例のハイブリッド自動車20と同一のハード構成をしている。したがって、重複した説明を回避するために、第2実施例のハイブリッド自動車20Bのハード構成には、第1実施例のハイブリッド自動車20のハード構成と同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
第2実施例のハイブリッド自動車20Bでもエンジン22は、アクセルペダル83の踏み込み量としてのアクセル開度Accと車速Vとバッテリ50の残容量(SOC)とに基づいて計算される車両要求パワーP*が所定の始動値Pstart以上に至ったときや車両の図示しない空調装置による暖房要求による始動要求がなされたときに始動され、暖房要求による始動要求がない状態で車両要求パワーP*が所定の停止値Pstop未満に至ったときにその運転が停止される。エンジン22の始動は、モータMG1からエンジン22をモータリングするモータリングトルクを出力すると共にその反力をモータMG2からのトルク出力やパーキングロックにより受け止めることなどによりエンジン22をモータリングし、このモータリングを開始してから所定時間が経過したときに燃料噴射弁126からの燃料噴射と点火プラグ130での点火を開始することによって行なわれる。第2実施例のハイブリッド自動車20では、図3の燃料噴射処理に代えて図5に例示する燃料噴射処理がエンジンECU24により実行される。なお、この図5の燃料噴射処理もエンジン22の各気筒の燃料噴射タイミングの直前に実行される。
第2実施例の燃料噴射処理では、エンジンECU24のCPU24aは、まず、エンジン22の回転数Neとエンジン22をモータリングしてからの経過時間tとエンジン22のモータリングを開始したときに水温センサ142により検出されるエンジン22の冷却水の温度Twとを入力し(ステップS300)、入力した温度Twを閾値Twrefと比較する(ステップS310)。ここで、閾値Twrefは、エンジン22の良好な始動性を確保するために空燃比が理論空燃比より大幅に小さく(燃料の比率が大幅に大きく)なるよう燃料の大幅な増量を行なった燃料噴射量(始動前噴射量Tst)を燃料噴射弁126から噴射するか否かを判定するものであり、比較的低い温度(例えば、−15℃や−20℃など)を用いることができる。
冷却水の温度Twが閾値Twref未満のときには、エンジン22の回転数Neが閾値Nref1未満であるか否かを判定し(ステップS320)、エンジン22の回転数Neが閾値Nref1未満のときには、大幅な増量を行なった燃料噴射量(始動前噴射量Tst)を燃料噴射弁126から噴射する必要があると判断し、燃料噴射量Tに始動前燃料噴射量Tstを設定し(ステップS330)、設定した燃料噴射量Tに相当する燃料噴射時間だけ燃料噴射弁126を開弁して(ステップS400)、本処理を終了する。閾値Nref1については、第1実施例と同様に、エンジン22の良好な始動性を確保するために空燃比が理論空燃比より大幅に小さく(燃料の比率が大幅に大きく)なるよう燃料の大幅な増量を行なった燃料噴射量(始動前噴射量Tst)を燃料噴射弁126から噴射するか否かを判定するための閾値であり、エンジン22の回転数Neとしては比較的小さい回転数(例えば、400rpmなど)を用いることができる。
一方、ステップS320でエンジン22の回転数Neが閾値Nref1以上と判定されると、エンジン22のモータリングを開始してからの経過時間tに応じて始動時における燃料噴射量である始動時噴射量T0を設定すると共に(ステップS340)、エンジン22の回転数Neが閾値Nref2未満であるか否かを判定する(ステップS350)。ここで、始動時噴射量T0および閾値Nref2も、第1実施例と同様に、始動直後のエンジン22でより確実に爆発燃焼を生じさせるために空燃比が理論空燃比より小さく(燃料の比率が大きく)なる燃料噴射量として設定されたもの及び始動前噴射量Tstの燃料噴射を行なったときにエンジン22の回転数Neを滑らか変化させるために燃料噴射量を始動前噴射量Tstから緩変化をもって始動時噴射量T0に移行させる回転数の上限として設定されるものである。エンジン22の回転数Neが閾値Nref2未満と判定されたときには、緩変化をもって燃料噴射量を始動前噴射量Tstから始動時噴射量T0に移行させる必要があると判断し、エンジン22の回転数Neを用いて上述した式(1)により補正量Taを設定すると共に(ステップS360)、始動時噴射量T0と補正量Taとの和として燃料噴射量Tを設定し(ステップS370)、設定した燃料噴射量Tに相当する燃料噴射時間だけ燃料噴射弁126を開弁して(ステップS400)、本処理を終了する。
ステップS350でエンジン22の回転数Neが閾値Nref2以上と判定されたときには、緩変化をもって燃料噴射量を始動前噴射量Tstから始動時噴射量T0に移行させる回転数範囲を超えていると判断し、始動時噴射量T0を燃料噴射量Tとして設定し(ステップS390)、設定した燃料噴射量Tに相当する燃料噴射時間だけ燃料噴射弁126を開弁して(ステップS400)、本処理を終了する。
ステップS310で冷却水の温度Twが閾値Twref以上と判定されたときには、始動前噴射量Tstの燃料噴射やその緩変化による減少を行なう必要はないと判断し、エンジン22のモータリングを開始してからの経過時間tに応じて始動時における燃料噴射量である始動時噴射量T0を設定し(ステップS380)、始動時噴射量T0を燃料噴射量Tとして設定し(ステップS390)、設定した燃料噴射量Tに相当する燃料噴射時間だけ燃料噴射弁126を開弁して(ステップS400)、本処理を終了する。
いま、エンジン22を始動するためにモータMG1によるエンジン22のモータリングを開始したときのエンジン22の冷却水の温度Twが閾値Twref未満であるときを考える。この場合、エンジン22の回転数Neが閾値Nref1未満と判定されたときにはエンジン22の回転数Neが閾値Nref1未満である間は、燃料の比率が大幅に大きな始動前噴射量Tstが燃料噴射量Tに設定されて燃料噴射される。これにより、エンジン22は良好に始動する。そして、モータMG1のモータリングによりエンジン22の回転数Neが閾値Nref1以上となると、回転数Neが閾値Nref2に至るまでは、モータリング開始からの経過時間tに基づく始動時噴射量T0と上述した式(1)により計算される補正量Taとの和として燃料噴射量Tが設定されて燃料噴射される。このため、燃料噴射量が急変しないから、エンジン22の回転数Neの変化を滑らかに行なうことができる。そして、エンジン22の回転数Neが閾値Nref2以上となると、モータリング開始からの経過時間tに基づく始動時噴射量T0が燃料噴射量Tに設定されて燃料噴射される。
次に、エンジン22を始動するためにモータMG1によるエンジン22のモータリングを開始したときのエンジン22の冷却水の温度Twが閾値Twref以上であるときを考える。この場合、始動前噴射量Tstの燃料噴射やその緩変化による減少を行なうなく、モータリング開始からの経過時間tに基づいて始動時噴射量T0が計算され、計算した始動時噴射量T0を燃料噴射量Tとして設定して燃料噴射する。これにより、過剰な燃料噴射に伴ったエンジン22の始動による不都合、例えばエンジン22の失火やトルク脈動などの不都合を抑制することができる。
以上説明した第2実施例のハイブリッド自動車20Bによれば、エンジン22を始動するためにエンジン22のモータリングを開始したときのエンジン22の冷却水の温度Twが閾値Twref未満であるときには、燃料の比率が大幅に大きな始動前噴射量Tstの燃料噴射とその緩変化による減少とを伴ってエンジン22を始動するから、エンジン22の回転数Neの回転数を滑らかに上昇させることができる。即ち、冷間時でもエンジン22を良好に始動することができる。また、エンジン22を始動するためにエンジン22のモータリングを開始したときのエンジン22の冷却水の温度Twが閾値Twref以上であるときには、始動前噴射量Tstの燃料噴射やその緩変化による減少を行なうことなく、モータリング開始からの経過時間tに基づく始動時噴射量T0の燃料噴射を行なってエンジン22を始動するから、過剰な燃料噴射に伴ったエンジン22の始動による不都合、例えばエンジン22の失火やトルク脈動などの不都合を抑制することができる。これらにより、エンジン22をより適正に始動することができる。
第1実施例や第2実施例のハイブリッド自動車20,20Bでは、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図6の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図6における車輪64a,64bに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
第1実施例や第2実施例のハイブリッド自動車20,20Bでは、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪63a,63bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図7の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪63a,63bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
第1実施例や第2実施例のハイブリッド自動車20,20Bでは、エンジン22のクランクシャフト26を動力分配統合機構30のキャリア34に接続すると共に動力分配統合機構30のサンギヤ31にモータMG1を接続し、動力分配統合機構30のリングギヤ32をリングギヤ軸32aを介して駆動輪63a,63bに接続し、更に、リングギヤ軸32aに減速ギヤ35を介してモータMG2を接続するものとしたが、エンジンとエンジンをモータリングするモータなどを有しエンジンからの動力を用いて駆動軸に動力を出力することができるものであれば、如何なる構成としても構わない。
ここで、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。第1実施例では、エンジン22が「内燃機関」に相当し、エンジン22をモータリングするモータMG1が「モータリング手段」に相当し、クランクポジションセンサ140とこのクランクポジションセンサ140からのクランクポジションに基づいてエンジン22の回転数を演算するエンジンECU24とが「回転数検出手段」に相当し、モータMG1によりエンジン22がモータリングされるようモータMG1を制御するハイブリッド用電子制御ユニット70およびモータECU40と、燃料噴射と点火とを開始した直後の燃料噴射のタイミングでエンジン22の回転数Neが閾値Nref1未満となるときには、燃料の比率が大幅に大きな始動前噴射量Tstの燃料噴射とその緩変化による減少とを伴ってエンジン22を始動し、燃料噴射と点火とを開始した直後の燃料噴射のタイミングでエンジン22の回転数Neが閾値Nref1以上となるときには、始動前噴射量Tstの燃料噴射やその緩変化による減少を行なうことなく、モータリング開始からの経過時間tに基づく始動時噴射量T0の燃料噴射を行なってエンジン22を始動する図3の燃料噴射処理を実行するエンジンECU24とが「始動時制御手段」に相当する。第1実施例では、エンジン22が「内燃機関」に相当し、エンジン22をモータリングするモータMG1が「モータリング手段」に相当し、クランクポジションセンサ140とこのクランクポジションセンサ140からのクランクポジションに基づいてエンジン22の回転数を演算するエンジンECU24とが「回転数検出手段」に相当し、水温センサ142が「冷却水温度検出手段」に相当し、モータMG1によりエンジン22がモータリングされるようモータMG1を制御するハイブリッド用電子制御ユニット70およびモータECU40と、エンジン22のモータリングを開始したときのエンジン22の冷却水の温度Twが閾値Twref未満であるときには燃料の比率が大幅に大きな始動前噴射量Tstの燃料噴射とその緩変化による減少とを伴ってエンジン22を始動し、エンジン22のモータリングを開始したときのエンジン22の冷却水の温度Twが閾値Twref以上であるときには、始動前噴射量Tstの燃料噴射やその緩変化による減少を行なうことなく、モータリング開始からの経過時間tに基づく始動時噴射量T0の燃料噴射を行なってエンジン22を始動する図5の燃料噴射処理を実行するエンジンECU24とが「始動時制御手段」に相当する。また、第1実施例および第2実施例では、モータMG2が「電動機」に相当し、動力分配統合機構30とモータMG1とが「回転数調整手段」に相当する。また、第1実施例および第2実施例では、動力分配統合機構30が「3軸式動力入出力手段」に相当し、モータMG1が「発電機」に相当する。なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
実施例では、本発明を動力出力装置およびこれを搭載する車両としての形態を本発明を実施するための最良の形態として説明したが、内燃機関とこの内燃機関をモータリングするモータリング手段とを備える内燃機関装置における内燃機関の始動方法の形態としてもよい。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、動力出力装置およびこれを搭載する車両の製造産業などに利用可能である。
本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 エンジン22の構成の概略を示す構成図である。 エンジンECU24により実行される燃料噴射処理の一例を示すフローチャートである。 エンジン22の回転数Neと燃料噴射量との関係を模式的に示す説明図である。 第2実施例のエンジンECU24により実行される燃料噴射処理の一例を示すフローチャートである。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,20B,120,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、24a CPU、24b ROM、24c RAM、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b 駆動輪、64a,64b 車輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、122 エアクリーナ、124 スロットルバルブ、126 燃料噴射弁、128 吸気バルブ、130 点火プラグ、132 ピストン、134 浄化装置、135a 空燃比センサ、135b 酸素センサ、136 スロットルモータ、138 イグニッションコイル、140 クランクポジションセンサ、142 水温センサ、143 圧力センサ、144 カムポジションセンサ、146 スロットルバルブポジションセンサ、148 エアフローメータ、149 温度センサ、150 可変バルブタイミング機構、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ、234 アウターロータ、MG1,MG2 モータ。

Claims (8)

  1. 内燃機関を有し、該内燃機関からの動力を用いて駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
    前記内燃機関をモータリングするモータリング手段と、
    前記内燃機関の回転数を検出する回転数検出手段と、
    前記内燃機関の始動指示がなされたとき、前記内燃機関がモータリングされるよう前記モータリング手段を制御すると共に、前記内燃機関のモータリングを開始してから所定のタイミング以降で最初の燃料噴射時期となるときに前記回転数検出手段により検出される回転数が第1の所定回転数以上のときには始動時の燃料噴射として予め設定された始動時燃料噴射を行なって前記内燃機関が始動されるよう前記内燃機関と前記モータリング手段とを制御し、前記最初の燃料噴射時期となるときに前記回転数検出手段により検出される回転数が前記第1の所定回転数未満のときには前記始動時燃料噴射より燃料を大幅に増量した始動前燃料噴射と前記検出される回転数が前記第1の所定回転数より大きな第2の所定回転数に至るまでに前記始動時燃料噴射に至る前記始動前燃料噴射の緩変化による減少とを行なって前記内燃機関が始動されるよう前記内燃機関と前記モータリング手段とを制御する始動時制御手段と、
    を備える動力出力装置。
  2. 内燃機関を有し、該内燃機関からの動力を用いて駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
    前記内燃機関をモータリングするモータリング手段と、
    前記内燃機関の回転数を検出する回転数検出手段と、
    前記内燃機関の冷却水の温度を検出する冷却水温度検出手段と、
    前記内燃機関の始動指示がなされたとき、前記内燃機関がモータリングされるよう前記モータリング手段を制御すると共に、前記内燃機関のモータリングを開始する際に前記冷却水温度検出手段により検出された温度が所定温度以上のときには始動時の燃料噴射として予め設定された始動時燃料噴射を行なって前記内燃機関が始動される前記内燃機関と前記モータリング手段とを制御し、前記モータリング手段によるモータリングを開始する際に前記冷却水温度検出手段により検出された温度が前記所定温度未満のときには前記検出される回転数が第1の所定回転数未満である間における前記始動時燃料噴射より燃料を大幅に増量する始動前燃料噴射と前記検出される回転数が前記第1の所定回転数から該第1の所定回転数より大きい第2の所定回転数に至るまでに前記始動時燃料噴射に至る前記始動前燃料噴射の緩変化による減少とを行なって前記内燃機関が始動されるよう前記内燃機関と前記モータリング手段とを制御する始動時制御手段と、
    を備える動力出力装置。
  3. 請求項1または2記載の動力出力装置であって、
    前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機を備え、
    前記モータリング手段は、前記駆動軸に接続されると共に前記駆動軸とは独立に回転可能に前記内燃機関の出力軸に接続され、電力の入出力と前記駆動軸および前記出力軸への動力の入出力を伴って前記内燃機関の回転数を調整可能な回転数調整手段である、
    動力出力装置。
  4. 前記モータリング手段は、前記駆動軸と前記出力軸と該駆動軸および該出力軸とは異なる第3の軸との3軸に接続され、該3軸のうちいずれか2軸に入出力する動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第3の軸に動力を入出力可能な発電機と、を備える手段である請求項3記載の動力出力装置。
  5. 前記モータリング手段は、前記駆動軸に接続された第1の回転子と前記出力軸に接続された第2の回転子とを有し、該二つの回転子の相対的な回転により回転する対回転子電動機である請求項3記載の動力出力装置。
  6. 請求項1ないし5いずれか記載の動力出力装置を搭載し、車軸が前記駆動軸に連結されてなる車両。
  7. 内燃機関と、前記内燃機関をモータリングするモータリング手段と、を備える内燃機関装置における前記内燃機関の始動方法であって、
    前記内燃機関がモータリングされるよう前記モータリング手段を制御すると共に、前記内燃機関のモータリングを開始してから所定のタイミング以降で最初の燃料噴射時期となるときに前記内燃機関の回転数が第1の所定回転数以上のときには始動時の燃料噴射として予め設定された始動時燃料噴射を行なって前記内燃機関が始動されるよう前記内燃機関と前記モータリング手段とを制御し、前記最初の燃料噴射時期となるときに前記内燃機関の回転数が前記第1の所定回転数未満のときには前記始動時燃料噴射より燃料を大幅に増量した始動前燃料噴射と前記検出される回転数が前記第1の所定回転数より大きな第2の所定回転数に至るまでに前記始動時燃料噴射に至る前記始動前燃料噴射の緩変化による減少とを行なって前記内燃機関が始動されるよう前記内燃機関と前記モータリング手段とを制御する、
    ことを特徴とする内燃機関の始動方法。
  8. 内燃機関と、前記内燃機関をモータリングするモータリング手段と、を備える内燃機関装置における前記内燃機関の始動方法であって、
    前記内燃機関がモータリングされるよう前記モータリング手段を制御すると共に、前記内燃機関のモータリングを開始する際に前記内燃機関の冷却水の温度が所定温度以上のときには始動時の燃料噴射として予め設定された始動時燃料噴射を行なって前記内燃機関が始動される前記内燃機関と前記モータリング手段とを制御し、前記モータリング手段によるモータリングを開始する際に前記内燃機関の冷却水の温度が前記所定温度未満のときには前記内燃機関の回転数が第1の所定回転数未満である間における前記始動時燃料噴射より燃料を大幅に増量する始動前燃料噴射と前記内燃機関の回転数が前記第1の所定回転数から該第1の所定回転数より大きい第2の所定回転数に至るまでに前記始動時燃料噴射に至る前記始動前燃料噴射の緩変化による減少とを行なって前記内燃機
    関が始動されるよう前記内燃機関と前記モータリング手段とを制御する、
    ことを特徴とする内燃機関の始動方法。
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