JP4501657B2 - 炭化珪素単結晶成長用の種結晶固定方法 - Google Patents

炭化珪素単結晶成長用の種結晶固定方法 Download PDF

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Description

本発明は、炭化珪素単結晶を昇華法により製造する際に、種結晶を種結晶台座に固定するための種結晶固定方法に関する。
炭化珪素は禁制帯幅の広い半導体であり、物理的にも化学的にも安定であることから耐環境性半導体材料及び短波長発光ダイオード材料として注目されており、高品質かつ大型の炭化珪素単結晶基板の開発が求められている。炭化珪素単結晶の成長方法としては、種結晶を用いた昇華再結晶法である改良Lely法が広く用いられている。
図5を用いて改良Lely法の原理を説明する。種結晶5として炭化珪素単結晶基板と、原料である炭化珪素結晶粉末8は、黒鉛製あるいはタンタル等の高融点金属製の蓋付き坩堝7内に設置されている。この坩堝は減圧下でアルゴン等の不活性ガス雰囲気中、2000〜2400℃で加熱される。この際、炭化珪素結晶粉末8に比べて種結晶5がやや低温となるように温度勾配が設定される。原料は昇華後、やや低温となっている種結晶5が設置された方向へと拡散、輸送される。拡散、輸送された昇華ガスが種結晶5上で再結晶化することによって炭化珪素単結晶9が得られる。
上記改良Lely法では、種結晶は坩堝蓋部や蓋部に形成された載置部等に機械的あるいは種結晶固定剤を用いた化学的手法により固定されている。機械的な方法の例には、種結晶裏面及び種結晶載置部表面を平坦化処理し、両者を物理的に密着させることにより装着する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
一方、種結晶固定剤を用いた化学的な方法の例には、フェノール樹脂やノボラック樹脂などの高分子材料を含有する液状接着剤の高温炭化処理によって得られる炭化層が種結晶と載置部の間に介在し、上記炭化層により種結晶が載置部に結合された状態で単結晶を成長させる方法や、炭水化物と耐熱性微粒子と溶媒からなる種結晶固定剤を用い、種結晶を種結晶載置部に固定させる方法がある(例えば、特許文献2及び3参照)。
これらの種結晶固定方法を用いて作製した炭化珪素単結晶から、炭化珪素単結晶ウエハが切り出され、エピタキシャル薄膜成長、デバイス作製に供されている。しかしながら、上記機械的あるいは化学的な種結晶固定法を用いて改良Lely法により炭化珪素単結晶を作製した場合、単結晶内部に貫通欠陥が観測される。この貫通欠陥は種結晶近傍に多く、種結晶裏面から成長方向に向かって線状に伸びていることが多い。
特開2002−308697号公報 特開平9−110584号公報 特開平11−171691号公報
線状の貫通欠陥は、種結晶載置面に固定される側の種結晶表面からの炭化珪素単結晶の不均一な分解・昇華現象によるものであり(R.A.Stein、Physica B、vol.185(1993)pp.211−216)、種結晶と種結晶載置面との不均一な接触が主要因である。接触が不十分な領域では、成長結晶から坩堝蓋部への抜熱が不十分となり、結果として成長結晶、特に種結晶近傍の成長結晶に大きな温度勾配が生じる。このような大きな温度勾配が生じた領域では、炭化珪素の分解・昇華現象が促進され、線状の貫通欠陥が発生し、伸長する。また、不均一接触により種結晶と種結晶載置面との間に隙間が形成されると、この隙間へ、あるいは隙間を通じてさらに系外へ昇華ガスが抜けやすくなり、やはりこの隙間に接する部分の炭化珪素の分解・昇華が促進され、種結晶に線状の貫通欠陥が発生し、伸長する。種結晶に発生した線状の貫通欠陥は、種結晶内にとどまることは少なく、成長結晶中へと伸長してしまう。
これら線状貫通欠陥は、成長結晶をウエハ形状に加工した際には、ウエハを厚さ方向に貫通する中空欠陥となる。このような中空欠陥上に薄膜をエピタキシャル成長させることは困難であり、さらに、このような中空欠陥上に作製したデバイスの特性劣化は免れない。
前記特許文献1に記載の固定方法では、種結晶と種結晶載置面を平坦化処理することで、種結晶と種結晶載置面での均一な接触は得られるが、それだけでは種結晶を種結晶載置面に固定することはできないので、黒鉛などで作られた高耐熱性のネジやL字部材といった保持部材で種結晶端部を固定する必要がある。固定に用いる前記保持部材そのもの、ならびに保持部材近傍は、局所的に温度分布が異なることとなり、保持部材上への多結晶の析出や保持部材近傍の単結晶内で欠陥が増大するなど、結晶性の悪化は免れない。
また、前記特許文献2に記載の化学的な固定方法では、単結晶成長工程に先立って高温熱処理による種結晶固定剤の炭化工程を必要とする。この炭化工程では、固定剤の体積が大幅に減少してしまうため、種結晶と種結晶載置面の不均一固着による好ましくない種結晶の歪みの発生や、体積減少の結果生じた隙間での種結晶の昇華再結晶が起こり、線状貫通欠陥を生じる恐れがある。また種結晶には、もともと線状貫通欠陥が存在していることもあるので、高温熱処理時には固定剤の一部が種結晶中の線状貫通欠陥内に侵入し、さらには種結晶表面まで溢れ出すなどして種結晶の内部及び表面が汚染される恐れもあり、その結果成長結晶の品質低下につながる可能性が高い。
さらに、前記特許文献3に記載の化学的な固定方法は、種結晶固定剤は炭水化物と耐熱性微粒子及び溶媒からなり、室温あるいは低温での加圧接着を実現する方法なので、高温熱処理による固定剤の炭化工程を必要としない。しかし、炭化珪素単結晶を成長させる際には、2000℃以上の高温下にさらされるので、構成成分である炭水化物の分解や炭化を免れることはできず、炭水化物の分解にともなって種結晶と種結晶載置部間の隙間が増加し、その結果、線状貫通欠陥の発生につながる。また高温下で炭水化物の分解が進むと、残留成分は耐熱性微粒子のみとなるため、単結晶成長に耐えうる固定強度を得ることが難しい。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、種結晶と種結晶載置面との間に不純物の介在を防ぎ、線状貫通欠陥の発生を抑制すると同時に成長時に多結晶の混入をも抑制できる炭化珪素単結晶成長用の種結晶固定方法を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の炭化珪素単結晶成長用の種結晶固定方法は、種結晶台座の種結晶載置面と炭化珪素単結晶からなる種結晶とを第1の接着剤を用いて接着する接着工程と、前記種結晶の前記第1の接着剤で覆われていない部分と前記種結晶台座の側壁とを接続するように第2の接着剤を塗布する塗布工程と、前記第2の接着剤を乾燥させる乾燥工程と、前記第2の接着剤を所定の圧力を加えつつ300℃以下の温度で所定時間加熱して硬化させる熱硬化工程と、前記第1の接着剤を500℃以上の温度で加熱して除去する分解除去工程からなることを特徴とする。
さらに本発明の炭化珪素単結晶成長用の種結晶固定方法の前記種結晶載置面の面積は、前記種結晶載置面に接着する面の種結晶の面積よりも小なることを特徴とする。
さらに本発明の炭化珪素単結晶成長用の種結晶固定方法の前記接着工程では、前記種結晶載置面に接着する面の種結晶表面の中心と前記種結晶載置面の中心とが略一致するように配置されることを特徴とする。
さらに本発明の炭化珪素単結晶成長用の種結晶固定方法の前記第1の接着剤は、加熱分解除去の容易な有機物を主成分とすることを特徴とする。
本発明の炭化珪素単結晶成長用の種結晶固定方法によれば、種結晶と種結晶台座の種結晶載置面との間に不純物の介在を防ぎ、線状貫通欠陥の発生を抑制した高品質の炭化珪素単結晶を得ることができる。
以下に、本発明の炭化珪素単結晶成長用の種結晶固定方法の実施の形態を図面とともに詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例1による種結晶固定方法を示す工程図である。黒鉛製坩堝蓋1に形成された種結晶台座2において、図1aで示す種結晶載置面3の面積が、種結晶における種結晶載置面3へと接着される側の結晶表面の面積よりも小さいものを準備する。図1bに示すように、種結晶台座2の種結晶載置面3に第1の接着剤4を塗布する。第1の接着剤4は、本実施例ではロジンを用いた。ロジンは室温では固体なので、黒鉛製坩堝蓋1をロジンが軟化するのに十分な温度である概ね120℃で加熱して種結晶載置面3に接触させ塗布する。
次に、図1cに示すように、結晶台座2と種結晶5との位置合わせを行った後、種結晶5を載せて接着を行う。このときの種結晶5と種結晶載置面3の位置あわせは、種結晶載置面3の中心と種結晶5の中心がほぼ一致するようにすることが望ましいが、種結晶5が種結晶載置面3のすべてを覆うように取り付けられていれば良い。なお、図1cに示す種結晶5の接着工程は、ロジンが軟化している状態で行わなければならない。
次に種結晶5を接着した坩堝蓋1を室温まで冷却し、第1の接着剤であるロジンを固化さる。その後、図1dに示すように、種結晶載置面3に接着されている側の種結晶表面のうち、前記第1の接着剤4で覆われていない部分と前記種結晶台座2の側壁に、液状接着剤の形態の第2の接着剤6を塗布する。この時に、第1の接着剤4が塗布されているので、第2の接着剤6が種結晶5と種結晶載置面3との間への溶出や浸透を防ぐことができる。第2の接着剤6は、本実施例では、フェノール樹脂とホルムアルデヒドを主成分とし、フルフリルアルコールを溶剤とし、耐熱性微粒子である黒鉛粒子が含まれている接着剤を用いた。このほか、ノボラック樹脂を主成分とするレジストを用いても良い。また、ノボラック樹脂を主成分とするレジストに黒鉛微粒子などの耐熱性微粒子が含まれているものでも良い。
第2の接着剤6を塗布した後、室温にて、大気圧もしくは減圧雰囲気中で1時間以上放置し、塗布した第2の接着剤6を乾燥させる。大気圧雰囲気中での乾燥の場合には特に必要とはならないが、減圧雰囲気中で乾燥を行う場合には、図1dの括弧内に示すように、200g/cm2以上で加圧した方がよい。200g/cm2以上で加圧を行わない場合、第2の接着剤6に含まれている溶剤成分が揮発する際に、接着している種結晶5が押し上げられ、種結晶5と種結晶載置面3の間に大きな隙間を生じたり、種結晶5の固定位置がずれたりする恐れがある。
その後、図1eに示すように、200g/cm2以上で加圧した状態で、概ね130℃で4時間、続いて概ね260℃で2時間加熱し、第2の接着剤6として用いたフェノール樹脂とホルムアルデヒドを主成分とする接着剤を熱硬化させる。第2の接着剤6として、主成分がノボラック樹脂で溶剤がエチルセロソルブアセテートであるレジストを使用することも可能であるが、その場合、加熱条件を概ね300℃で3時間以上とすれば主成分の炭化が行える。これらの加熱条件を満たしていない場合、熱硬化や炭化が不十分となったり、第1及び第2の接着剤の急激な熱分解や発泡が生じたりするなどし、好ましい接着状態が得られなくなる。なお、第2の接着剤6の熱硬化あるいは炭化処理の際に、第1の接着剤4の大部分は燃焼あるいは熱分解して除去されるが、第1の接着剤4の残渣が残る。この残渣は500℃未満では完全に除去することが難しいので、500℃以上の高温で1時間以上加熱を行って分解除去を行う。この500℃以上での高温熱処理を行う際、図1dや図1eで示すような加圧を行う必要はない。ただし、前記500℃以上での高温熱処理は、熱処理環境が不活性ガス雰囲気の減圧下でない場合には、黒鉛製の坩堝蓋1の劣化や、第2の接着剤6が完全燃焼してしまう恐れがあるので、不活性ガス雰囲気の減圧下で行う必要がある。
図2aは、本発明の種結晶固定方法を利用した炭化珪素単結晶製造に用いる坩堝構成の概略図である。黒鉛製の坩堝蓋1に形成された種結晶台座2の側壁と種結晶5は、第2の接着剤6によって接着され、坩堝7内部には原料となる炭化珪素粉末8が所定量入っている。図2aに示した構成の坩堝を不活性ガス雰囲気、雰囲気圧力20Torr、坩堝下部温度を約2200〜2400℃、坩堝上部温度を約2000〜2200℃に加熱することで、図2bに示すように、種結晶台座2からはみ出している部分の種結晶は昇華エッチングされ、種結晶台座2上に存在する種結晶5上に、炭化珪素単結晶9を成長させることができる。なお、本実施例では、種結晶を固定するためのネジ等の保持部材を用いていないので、当然ながら、保持部材及びその近傍への多結晶析出はない。作製した炭化珪素単結晶を成長方向と平行に切断し、次いで研磨を行い、断面を観察した結果、種結晶を貫通する線状貫通欠陥を完全に防止できており、成長開始から終了まで高品質な状態が保たれた単結晶が得られていることがわかった。
次に本発明の実施例2による種結晶固定方法を説明する。実施例1との相違点は、第1の接着剤4であり溶剤が含まれているので、室温では液体である。従って、第1の接着剤4を塗布するために坩堝蓋1を加熱する必要がない。本実施例では、第1の接着剤4として、エチルセルロースをアセトンに溶解させたものを用いた。実施例1の場合と同様に、黒鉛製坩堝蓋1に形成された種結晶台座2において、種結晶載置面3の面積は、種結晶5よりも小さいものを準備する。本実施例の場合、第1の接着剤4は室温で液体状態であるため、図1bに示す、種結晶載置面3への第1の接着剤4の塗布工程は室温で行えばよい。
次に、図1cに示すように、第1の接着剤4が塗布された種結晶載置面3上に種結晶5を、位置合わせして載せ、接着を行う。接着後、室温で放置すれば第1の接着剤中のアセトンは揮発し、種結晶5と種結晶載置面3との間には、室温では固体の形状をとるエチルセルロースが残存する。溶剤であるアセトンは第2の接着剤を溶解する恐れがあるので、必ずアセトンが揮発し、完全に第1の接着剤が乾燥した後でなければ、次工程へ進んではいけない。
次に、種結晶台座2の側壁と種結晶5とを固定するため、図1dに示すように液状接着剤の形態の第2の接着剤6を塗布する。この第2の接着剤6の塗布工程以降、炭化珪素単結晶成長にいたるまで、実施例1の場合と同様な工程とした。得られた炭化珪素単結晶の断面観察の結果、実施例1と同様に、種結晶5を貫通する線状欠陥はみられず、成長開始から終了まで高品質な状態が保たれた単結晶が得られることがわかった。
本発明の効果を検証するため、実施例1と2の種結晶固定法を用いて製造した炭化珪素単結晶と、比較例で示す従来法で製造した炭化珪素単結晶とを比較した。比較例の作製方法を下に示す。
(比較例)
図3は、本比較例による種結晶固定方法を示す工程図である。本比較例は従来の化学的手法によるものである。種結晶固定剤10は、本実施例の第2の接着剤として使用したものと同じ、フェノール樹脂とホルムアルデヒドを主成分とし、フルフリルアルコールを溶剤とした接着剤を用いた。図3aに示される種結晶台座2の種結晶載置面3に、種結晶固定剤10を塗布する。種結晶固定剤10を塗布した状態の図は、図3bに示されている。
次に、図3cに示すように種結晶5を載せて固定する。本実施例での熱硬化処理工程と同様に、200g/cm2以上で加圧した状態で、概ね130℃で4時間、さらに概ね260℃で2時間加熱して種結晶固定剤10を熱硬化させた。本比較例の場合には、種結晶5と種結晶載置面3との間には、種結晶固定剤10が介在したままの状態となる。これを、本実施例と同じ条件にて単結晶成長を行った。得られた単結晶の断面観察の結果、種結晶を貫通する線状欠陥が多数観測された。
図4は、本発明の実施例と本比較例で示した従来法で製造した炭化珪素単結晶の断面を比較する図である。図4aは、実施例1を利用して得られた炭化珪素単結晶の断面であり、種結晶5を貫通する線状欠陥が全く発生していないことが示されている。実施例2を利用して得られた炭化珪素単結晶の断面についても、全く同じ結果が得られている。図4bは、本比較例を利用して得られた炭化珪素単結晶の断面であり、種結晶を貫通する線状貫通結晶11が多数発生しており、その線状貫通欠陥11は炭化珪素単結晶9中へと伸長している。
以上のように、本実施の形態において、種結晶と種結晶載置面との間には不純物の介在が防がれているため、線状貫通欠陥などの欠陥の発生を抑制することができ、高品質の炭化珪素単結晶を得ることができる。
本発明にかかる炭化珪素単結晶成長用の種結晶固定方法は、ネジなどの保持部材を用いることなく、かつ、種結晶と種結晶台座との接触界面に不純物となり得る種結晶固定剤を介在させることもなく種結晶を固定する技術を有し、炭化珪素単結晶成長時の線状貫通欠陥の発生と多結晶の析出を抑制した、高品質の炭化珪素単結晶製造に有用である。
本発明の実施の形態1における種結晶固定方法の概略図 本発明の種結晶固定方法を利用した炭化珪素単結晶製造方法の概略図 比較例における種結晶固定方法の概略図 本発明の種結晶固定方法と比較例で示した従来法を利用して得られた炭化珪素単結晶の断面を比較する図 改良Lely法の原理を説明する図
符号の説明
1 坩堝蓋
2 種結晶台座
3 種結晶載置面
4 第1の接着剤
5 種結晶
6 第2の接着剤
7 坩堝
8 炭化珪素結晶粉末
9 炭化珪素単結晶
10 種結晶固定剤
11 線状貫通欠陥

Claims (13)

  1. 種結晶台座の種結晶載置面と炭化珪素単結晶からなる種結晶とを第1の接着剤を用いて接着する接着工程と、
    前記種結晶の前記第1の接着剤で覆われていない部分と前記種結晶台座の側壁とを接続するように第2の接着剤を塗布する塗布工程と、
    前記第2の接着剤を乾燥させる乾燥工程と、
    前記第2の接着剤を所定の圧力を加えつつ300℃以下の温度で所定時間加熱して硬化させる熱硬化工程と、
    前記第1の接着剤を500℃以上の温度で加熱して除去する分解除去工程からなる、
    ことを特徴とする炭化珪素単結晶成長用の種結晶固定方法。
  2. 前記種結晶載置面の面積は、前記種結晶載置面に接着する面の種結晶の面積よりも小なることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素単結晶成長用の種結晶固定方法。
  3. 前記接着工程では、前記種結晶載置面に接着する面の種結晶表面の中心と前記種結晶載置面の中心とが略一致するように配置されることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素単結晶成長用の種結晶固定方法。
  4. 前記第1の接着剤は、加熱分解除去の容易な有機物を主成分とすることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素単結晶成長用の種結晶固定方法。
  5. 前記加熱分解除去の容易な有機物は、ロジン、エチルセルロースの少なくとも1つであることを特徴とする請求項4に記載の炭化珪素単結晶成長用の種結晶固定方法。
  6. 前記第2の接着剤は、熱硬化性樹脂からなることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素単結晶成長用の種結晶固定方法。
  7. 前記第2の接着剤は、耐熱性微粒子を含有していることを特徴とする請求項6に記載の炭化珪素単結晶成長用の種結晶固定方法。
  8. 前記耐熱性微粒子は、黒鉛微粒子であることを特徴とする請求項7に記載の炭化珪素単結晶成長用の種結晶固定方法。
  9. 前記熱硬化性樹脂は、フェノール樹脂あるいはノボラック樹脂の少なくとも1つを有していることを特徴とする請求項6に記載の炭化珪素単結晶成長用の種結晶固定方法。
  10. 前記乾燥工程は、室温の大気圧下あるいは減圧下にて1時間以上放置することを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素単結晶成長用の種結晶固定方法。
  11. 前記熱硬化工程は、300℃以下の温度を3時間以上保持することを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素単結晶成長用の種結晶固定方法。
  12. 前記熱硬化工程において、前記種結晶は、前記種結晶台座との間で200g/cm2以上の力で加圧されることを特徴とする請求項11に記載の炭化珪素単結晶成長用の種結晶固定方法。
  13. 前記分解除去工程は、減圧下の不活性ガス雰囲気中で行うことを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素単結晶成長用の種結晶固定方法。
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