JP4501220B2 - 多重円板型汚泥脱水装置 - Google Patents

多重円板型汚泥脱水装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排水(廃水)処理系等から発生する汚泥液の脱水濃縮技術に関し、詳細には、多数枚の円板が所定間隔を保って回転軸方向に配列された回転濾過体が交接列をなして複数並設されている脱水処理室に供給されて来る汚泥液(原液)を、前記回転濾過体の回転により濾過脱水しながら、汚泥液中の懸濁固形物(以下「SS」という。)を濃縮・搬送し、脱水処理室外へ脱水ケーキとして排出する多重円板型の汚泥脱水装置の改良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
活性汚泥法を利用した排水(廃水)処理系等から発生する(分離)汚泥液は、最終的には、真空脱水、遠心脱水、加圧脱水、ロール脱水(ベルトプレスなど)などの技術により物理的に脱水濃縮され、得られた脱水ケーキは、炭化処理等されて肥料等に再利用されている。
【0003】
この汚泥液の脱水濃縮処理技術の一つとして、特開平10−137795号報等に開示された「多重円板型汚泥脱水装置(濾体回転型汚泥脱水装置)」を利用した公知の方法がある。以下、従来の多重円板型汚泥脱水装置50の構成を簡略に示す図9、回転濾過体の交接列及び円板列の様子を平面視して示す図10、同様子の部分外観斜視図である図11に基づいて、従来の多重円板型汚泥脱水装置50の構成について、簡潔に説明する。
【0004】
まず、本装置50には、所定の厚みと口径を備えたリング状の大円板60とスペーサとして機能する小円板61が、回転軸62に交互に固定配列された略法輪状の回転濾過体63a,63b,63c…が設けられる。
【0005】
隣接する回転濾過体63a,63b,63c…は、互いに円板60の外周縁の一部領域を、相手の円板60間の間隙65に嵌入させて、交接列64を形成して噛み合うことにより、濾体列66を形成している。
【0006】
このような交接列64をもって係わり合う濾体列66,66が、汚泥供給口52側から排出口53側に向かって徐々に互いの間隔が狭まるように、前記脱水処理室51内部に上下2段に配列される。濾体列66,66間に形成される領域59は、汚泥通路となる。
【0007】
そして、汚泥供給口52から脱水処理室51内に供給されてきた汚泥液54は、各回転濾過体63a,63b,63c…を一斉に回転させることによって、上記汚泥通路59を通って、排出口53側に向かって移動する(矢印68方向)。
【0008】
濾体列66を上記回転軸62と直交する方向で観察したときに、互いの外周面60aと61a同士を対向させて、一列に連なっている円板列cが軸方向に多数列形成されているが、上記移動の過程では、この円板列cを構成する各円板60間に形成される隙間69に流入する汚泥から、円板60の回転に伴う圧縮力又は毛細管現象によって水分が濾し取られる。
【0009】
濾し取られた水分(濾過液)58は、槽底部に設けられた濾液取出口57a、57bから排出され、脱水処理室51の後端部に設けられた排出口53からは、濃縮された懸濁固形物(以下、「SS」という。)成分からなる、含水率80%程度のいわゆる脱水ケーキ56が吐出される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の多重円板型汚泥脱水装置50では、汚泥液54の脱水濃縮作業を行う場合において、次の技術的課題を有していた。
【0011】
即ち、処理対象となる汚泥液54の種類は、有機汚泥、無機汚泥、油泥など多種多様であるため、固形分や油分などの性状も異なる。とくに、固形物の多い無機汚泥や油分を多量に含む高含油スカム等の場合は、搬送過程で汚泥が固化しやすいため、搬送力の大きい円板配列構成、即ち口径差の大きな大円板60と小円板61を交互に配列させた構成の回転濾過体63では、回転トルクが過剰となって、駆動系に支障を来たすおそれがあった。
【0012】
また、回転トルクを軽減させるために、回転濾過体63の回転を調整しながら運転を行うと、汚泥液54の安定した脱水、濃縮が達成し難くなるという問題があった。
【0013】
そこで、本発明の目的は、交接列をなす回転濾過体によって構成される濾体列の汚泥搬送力を緩和する円板列を濾体列中に介在させることによって、汚泥液の性状に適合する搬送力を確保することができ、安定した汚泥処理を行うことができる多重円板型汚泥脱水装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
まず、多重円板型脱水装置における汚泥搬送力は、基本的には、複数の回転濾過体から構成されている濾体列に、多数形成されている円板列の汚泥搬送力の総和によって、定まると考えられる。
ここで、上記円板列は、隣接する回転軸の軸方向同一位置にある円板同士が互いにその外周面同士を対向させて、回転軸と直交する方向に一列に連なることにより形成される。
この円板列は、(外周縁部分の)円弧状の凸部分(山部分)と凹部分(谷部分)を交互に形作る。この円板列の凸凹度合いがより大きいと、汚泥への食い込みがより大きくなって、汚泥搬送力が増すと考えられる。
そこで、本発明では、上記目的を達成するために、以下の手段を採用することとした。
【0015】
まず、請求項1に係る多重円板型汚泥脱水装置では、まず、多数枚の円板が所定間隔を保って回転軸方向に配列された回転濾過体を、交接列をなすように脱水処理室内に複数並設することによって濾体列を形成し、前記脱水処理室に供給される汚泥液を、前記濾体列の回転により濾過脱水しながら搬送して、脱水ケーキを排出する構成とする。
そして、前記濾体列には、前記円板が互いの外周面同士を対向させて一列に連なる円板列を、前記回転軸と直行する方向に多数列形成し、前記円板列には、汚泥搬送力を緩和するための緩衝円板列を介在させるようにした。
この手段では、複数の回転濾過体からなる濾体列を構成している円板列を、汚泥搬送力のより強い円板列の中に、汚泥搬送力のより弱い円板列、即ち緩衝円板列を介在させる構成とすることによって、装置全体の汚泥搬送力(単位時間当たりの汚泥搬送量)を緩和するという作用を発揮せしめる。
尚、この緩和作用の程度は、緩衝円板列の出現頻度(全円板列中の割合)や円板列の幅(円板の厚み)を適宜変えることによって、調整することができる。
この作用によって、回転トルクが過剰となって駆動系に支障を来たしてしまうという心配をすることがなく、無機汚泥や高含油スカムなどの固化し易い性状の汚泥の脱水処理を、安定かつ円滑に行うことができるようになる。
【0016】
請求項2に係る多重円板型汚泥脱水装置では、前記緩衝円板列を、濾体列を構成している他の円板列の円板の口径差と比較して、口径差がより少ないか又は全く同一口径の円板によって形成することとした。
この手段では、口径差がより少ないか又は同一口径の円板のみで円板列を形成することによって、外周面を対向させて並べた円板と円板の間に形成される凹部(谷部)の容積をより小さくすることができる。
このため、汚泥に対する円板列の食い込みが少なく、汚泥搬送力が弱い緩衝円板列を形成することができる。かかる緩衝円板列を濾体列の中に介在させることによって、汚泥搬送力を効果的に緩和することができる。
【0017】
以上のように、本発明に係る多重円板型脱水装置は、同装置の汚泥搬送力を処理対象となる汚泥の性状に合わせて調整でき、過剰な回転トルクを発生させないので、安定かつ円滑な汚泥脱水処理を行うことができるようになる、という技術的意義を有する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る汚泥脱水処理装置の好適な実施形態について、添付図面に基づいて説明する。
<汚泥脱水処理装置の全体構成>
まず、本発明に係る汚泥脱水処理装置の主に脱水処理室内部の構成を示す簡略図である図1に基づいて、同装置1の全体構成を説明する。
本発明に係る汚泥脱水処理装置1(以下、「装置1」という。)は、四方を壁面で囲まれた、略箱型の脱水処理室2を備えている。この脱水処理室2の前方壁面201には、所定の調質工程を経て移送されてくる汚泥液(原液)5を脱水処理室2に供給(導入)するための汚泥供給口3が設けられている。相対する後方壁面202には、脱水濃縮された脱水ケーキ22を排出するための排出口4が設けられている。
【0019】
この排出口4には、やや下方に傾斜するシュート21が取り付けられており、このシュート21の上方には、重錘板18の加重作用によって前記排出口4を閉塞するように構成された抵抗板19が、軸17に、上方側に付勢されて、回動可能に支持されている。この抵抗板19は、脱水処理室2における汚泥の圧力(加圧脱水)を調節する作用を発揮し、圧力を大きくする程、汚泥の脱水率を高めることができる。
【0020】
脱水処理室2内部には、処理室2の左右側壁204,205方向に横架され、該左右側壁204,205に軸端部が回転可能に軸支されている回転軸8、8、8…が、大別すると、上下2段に配列されている。
【0021】
これらの回転軸8は、図示しないモータの駆動により、側壁204,205外壁領域に配設された歯車等を介し、一斉に回転するようにされており、回転数を全体的に調整又は制御できる構成とされている。
【0022】
回転軸8には、それぞれ、所定の厚み及び口径を有するリング状の円板が、所定の間隔を保って回転軸8に交互に固定配列され、略法輪状の回転濾過体6a,6b,6c…、7a,7b,7c…が形成されている。
【0023】
隣接する回転濾過体6a,6b,6c…、7a,7b,7c…は、互いに、円板10等の外周縁の一部領域が、相手の円板間の間隙T(図2参照)に嵌入されて交接列をなして噛み合い、濾体列6,7を形成している。
【0024】
かかる濾体列6,7が、前記脱水処理室2内部に汚泥供給口3側から排出口4側に向かって徐々に間隔が狭まるように上下2段に配列されている。汚泥供給口3から脱水処理室2内に供給されてきた汚泥液5は、各回転濾過体6a,6b,6c…、7a,7b,7c…を一斉に回転させることによって、脱水濃縮されながら徐々に狭まる汚泥通路20を通って濃縮促進され、排出口4側に向かって移動し、排出口4からは脱水ケーキ22となって吐出される。なお、図1の符号9a,9bは、主に濾体列7によって濾し取られた水分15を排出するための、濾液取出口である。
【0025】
<回転濾過体を構成する円板の配列構成>
ここで、脱水処理室の回転濾過体を上方から見た部分省略平面図である図2、回転軸に挿着される円板の配列構成を示す図3、同配列構成の平面図である図4、同配列構成の外観斜視図である図5、濾体列を構成する円板列を抜き出して示す図である図6に基づいて、回転濾過体6a,6b…、7a,7b…を構成する円板の配列構成(配列順序)について説明する。
【0026】
まず、各回転軸8,8,…には、口径を異にする3種のリング状の円板10,11,12が、所定の配列になるように挿着されて、回転濾過体6a,6b…、7a,7b…が形成される。
【0027】
具体的に説明すると、大口径(例、φ120mm、厚み1.2mm)の大円板10、中口径(例、φ111.6mm、厚み1.2mm)の中円板11、小口径(例、φ103mm、厚み1.5mm)の小円板12を用いて、大円板10→中円板11→小円板12→中円板11→大円板10→中円板11→小円板12…の順に、回転軸8方向に配列する(「配列例1」とする。)(図3参照)。
【0028】
従来、回転濾過体における円板の配列構成は、大円板10→小円板12→大円板10→小円板12…という大小円板の交互配列構成(図10、図11参照)が採用されてきたが、本発明に係る好適な実施形態の一つにおいては、上記配列例1のように、大円板10と小円板12の間に、中円板11を介装させた構成を採用している。
【0029】
その結果、濾体列6,7には、回転軸8と直交する方向に、隣接する回転軸8、8の同位置にある大円板10と小円板12が、互いの外周面10a,12aを対向させて一列に並ぶ円板列Cと、隣接する回転軸8,8の同位置にある中円板11同士が、互いの外周面11a,11aを対向させて一列に並ぶ円板列R1が、交互に形成される(図4、5参照)。
【0030】
ここで、図6(A)(B)に示すように、円板列C、円板列R1には、円弧状の凸部分(山部分)と凹部分(谷部分)が交互に形作られる。この円板列の凸凹度合いが大きい程、汚泥Sへの食い込みが大きくなるため、汚泥搬送力が強くなる。
【0031】
口径差が大きい大円板10と小円板12によって形成される円板列Cでは、この凸凹度合いが大きく、円板間に図6に示すような、容積の大きい大汚泥ポケットXが形成されることなる。この円板列Cは、前記大汚泥ポケットXに入り込んでくる汚泥Sを、周速度の大きい大円板10によって順次掻き出して、排出口4側へ送り込む作用を発揮するため、汚泥Sの搬送に大きく寄与する(以下、円板列Cを「搬送円板列C」という。)。
【0032】
一方、同口径の中円板11と中円板11によって形成される円板列R1は、円板間に形成される凹部(谷部)の容積としては、理論上極小となる小汚泥ポケットYを形成する。従って、円板列R1の汚泥Sへの食い込みは少なく、小汚泥ポケットYから掻き出される汚泥Sの量も少ないから、汚泥搬送力が弱い。
【0033】
このように、濾体列6,7では、搬送円板列Cによって発揮される汚泥Sの搬送が、介在する円板列R1によって緩和される(以下、円板列R1を「緩衝円板列R1」という。)
【0034】
<他の円板配列構成>
まず、図7は、回転濾過体の円板配列構成の他の実施例の外観斜視図である。図7に示される配列構成では、上記「配列例1」同様に、大円板10、中円板11、小円板12からなる、口径の異なる3種類の円板が使用されている。そして、各回転軸8に、小円板12→中円板11→大円板10→小円板12→中円板11→大円板10…のパターンで、円板10,11,12が挿着されている(「配列例2」とする。)。
【0035】
ここで、上記配列例1では、搬送円板列Cと緩衝円板列R1の構成割合は1:1であったが、この配列例2では、図7に示すように、搬送円板列Cと緩衝円板列R1の構成割合は2:1である。
【0036】
即ち、配列例2は、配列例1と比較して、緩衝円板列R1によって発揮される汚泥搬送力の緩和作用は少ない。従って、配列例2は、配列例1よりも汚泥Sの搬送力は、大きくなる。このように、搬送円板列Cと緩衝円板列R1の構成比(割合)を変えることによって、汚泥Sの搬送力を自在に調整することができる。
【0037】
また、搬送円板列C、緩衝円板列R1の円板の厚みを変える方法によっても、汚泥Sの搬送力を調整することができる。例えば、搬送円板列Cの幅を大きくすれば汚泥搬送力は強くなり、緩衝円板列R1の幅を大きくすれば汚泥搬送力は弱くなる。
【0038】
次に、図8は、回転濾過体の円板配列構成の更に他の実施例を示す平面図である。図8に示される実施例は、上記大円板10、小円板12に加えて、口径の異なる2種類の中円板13、14の計4種類の円板が使用されている。なお、各円板の口径の大小関係をまとめると、大円板10>中円板13>中円板14>小円板12となる。
【0039】
回転軸8aには、大円板10→中円板13→小円板12→中円板13→大円板10からなるパターンで配列され、回転軸8aと隣接する回転軸8bには、小円板12→中円板14→大円板10→中円板14→小円板12からなるパターンで配列されている(「配列例3」という。)。
【0040】
この配列例3で形成される濾体列を、回転軸8と直交する方向で観察すれば、大円板10と小円板12、中円板13と中円板14が、それぞれ必ず対向し、大円板10→小円板12→大円板10→小円板12…から構成される搬送円板列Cと、中円板13→中円板14→中円板13→中円板14…から構成される円板列R2が、交互に軸方向に形成されている。
【0041】
ここで、大円板10と小円板12の口径差と比較して、中円板13と中円板14の口径差は小さいので、搬送円板列Cに形成される上記大汚泥ポケットXの容積よりも、円板列R2に形成される汚泥ポケット(図示せず)の容積の方が小さくなる。
【0042】
従って、搬送円板列Cの汚泥搬送力と比較すると、円板列Rの汚泥搬送力は弱くなるから、搬送円板列Cの中に円板列Rを介在させることによって、汚泥Sの搬送力を緩和することができる。即ち、円板列Rは、円板列Rと同様に、緩衝円板列として機能する。
【0043】
尚、上記緩衝円板列Rと緩衝円板列Rを比較すると、緩衝円板列Rの方が、汚泥ポケットの容積が小さく、また、円板列を構成する円板11の周速度は一律同じであるから、汚泥搬送力はより小さくなる。即ち、汚泥搬送力の緩和作用は、緩衝円板列Rの方が、緩衝円板列Rよりも大きい。
以上、各円板列の汚泥搬送力の強さをまとめると、搬送円板列C>緩衝円板列R>緩衝円板列Rとなる。
【0044】
尚、本発明において採用し得る円板の配列は、上記した配列例1〜3に限定するものではなく、汚泥搬送力に差異がある円板列を適宜組み合わせ、汚泥搬送力のより弱い円板列を緩衝円板列として利用することによって、所望の汚泥搬送力を得ることができる。
【0045】
<実験例>
本願発明者らは、本願発明に係る多重円板型汚泥脱水装置の回転トルク低減効果を検証するために、次の実験を行った。
まず、φ120mm・厚み1.2mmの大円板10、φ111.6mm・厚み1.2mmの中円板11、φ103mm・厚み1.5mmの小円板12を、上記配列例1同様に大円板10→中円板11→小円板12→中円板11→大円板10→中円板11→小円板12…の順序で配列させた回転濾過体からなる濾体列を実験例とした。
【0046】
次に、比較例として、φ120mm・厚み1.2mmの大円板10とφ103mm・厚み1.5mmの小円板12を交互に配列させた回転濾過体からなる濾体列を用いた。
【0047】
尚、実験例、比較例ともに全く同性状のスカム(固形分7.3%、油分6.5%)を使用し、搬送幅や濾体列の配置構成その他の条件を同じくして,脱水・濃縮及び搬送実験を行った。
【0048】
その結果、上記実験例においては回転トルクが1000〜2000N・m、比較例においては回転トルクが4000N・m以上であった。
以上から、本願発明に係る多重円板型汚泥脱水装置1では、回転トルクを効果的に低減することができることが検証できた。
【0049】
このように、本願発明に係る多重円板型汚泥脱水装置1は、汚泥液(原液)5の性状に応じて、汚泥搬送力(搬送速度)を調整又は制御し、当該汚泥液5に適した脱水濃縮を確実に行うことができる。
【0050】
【発明の効果】
本発明によって奏される主な効果は、以下の通りである。
(1)複数の回転濾過体からなる濾体列に形成される多数の円板列において、汚泥搬送力のより強い円板列の中に、汚泥搬送力のより弱い円板列、即ち緩衝円板列を介在させることによって、装置全体の汚泥搬送力を効果的に緩和することができる。
(2)回転トルクが過剰となって駆動系に支障を来たしてしまうという心配がないので、無機汚泥や高含油スカムなどの固化し易い性状の汚泥の搬送を、円滑かつ安定して行うことができる。
(3)汚泥搬送力を、処理対象となる汚泥の性状に合わせて、木目細かく調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る汚泥脱水処理装置の主に脱水処理室内部の構成を示す簡略図
【図2】同脱水処理室の回転濾過体を上方から見た部分省略平面図
【図3】回転軸に挿着される円板の配列構成(配列例1)を示す図
【図4】同配列構成(配列例1)の平面図
【図5】同配列構成(配列例1)の外観斜視図
【図6】(A)濾体列を構成する搬送円板列Cを一列抜き出して真横から見た図(B)濾体列を構成する緩衝円板列R1を一列抜き出して真横から見た図
【図7】円板配列構成の他の実施例(配列例2)の外観斜視図
【図8】円板配列構成のさらに他の実施例(配列例3)を表す平面図
【図9】従来の多重円板型汚泥脱水装置の構成を簡略に示す
【図10】回転濾過体の交接列及び円板列の様子を平面視して示す図
【図11】同様子の部分外観斜視図
【符号の説明】
1 多重円板型脱水装置
2 脱水処理室
5 汚泥液
6 濾体列(上段)
7 濾体列(下段)
6a〜6e (上段)回転濾過体
7a〜7j (下段)回転濾過体
8 回転軸
10 大円板
10a (大円板の)外周面
11 中円板
11a (中円板の)外周面
12 小円板
12a (中円板の)外周面
22 脱水ケーキ
C 搬送円板列
1,R2 緩衝円板列
S 汚泥

Claims (2)

  1. 多数枚の円板が所定間隔を保って回転軸方向に配列された回転濾過体が、交接列をなすように脱水処理室内に複数並設されることによって濾体列を形成し、前記脱水処理室に供給される汚泥液を、前記濾体列の回転により濾過脱水しながら搬送して、脱水ケーキを排出する構成であって、
    前記回転濾過体は、前記回転軸に、口径を異にする3種のリング状の円板が、小口径の小円板、該小円板よりも大口径の中円板、該中円板よりも大口径の大円板の順に複数回繰り返し配列されており、
    隣接する回転軸の同位置にある大円板と小円板とが互いの外周面を対向させて一列に並ぶ搬送円板列Cと、隣接する回転軸の同位置にある中円板同士が互いの外周面を対向させて一列に並ぶ緩衝円板列R とが、軸方向に2:1の構成比率で形成されていることを特徴とする多重円板型汚泥脱水装置。
  2. 多数枚の円板が所定間隔を保って回転軸方向に配列された2種類の回転濾過体が、交接列をなすように脱水処理室内に交互に複数並設されることによって濾体列を形成し、前記脱水処理室に供給される汚泥液を、前記濾体列の回転により濾過脱水しながら搬送して、脱水ケーキを排出する構成であって、
    第1の回転濾過体は、回転軸に、口径を異にする3種のリング状の円板が、大口径の大円板、該大円板よりも小口径の第1中円板、該第1中円板よりも小口径の小円板、前記第1中円板の順に複数回繰り返し配列され、
    第2の回転濾過体は、回転軸に、口径を異にする3種のリング状の円板が、前記小円板、該小円板及び前記第1中円板よりも大口径で前記大円板よりも小口径の第2中円板、前記大円板、前記第2中円板の順に複数回繰り返し配列され、
    前記第1の回転濾過体と前記第2の回転濾過体とが隣接するように配置されており、
    隣接する回転軸の同位置にある大円板と小円板とが互いの外周面を対向させて一列に並ぶ搬送円板列Cと、隣接する回転軸の同位置にある第1中円板と第2中円板とが互いの外周面を対向させて一列に並ぶ緩衝円板列R とが、軸方向に交互に形成されていることを特徴とする多重円板型汚泥脱水装置。
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