図1には、交通機関のための広告配信処理システムのビジネス構造の一実施の形態が示されている。
図において、管理センター(管理会社)204は、バスなどの旅客輸送業を営む会社206にバスなどの旅客輸送に使用されるブィークルに搭載する装置を有料で貸与するサービス212を行う。旅客を輸送するブィークルとは、バスやタクシー、レンタカー、電車、船、飛行機を含む、いわゆる旅客輸送手段を意味する。ここで理解し易くするために会社206はバスを運行するバス会社206として説明する。そして、本実施の形態においては、管理会社204がバス会社206に貸与する装置は、車載装置で、位置情報等の必要な情報を送信したり、送信されてきた情報(例えば、広告、ニュース等)を表示する機能を有するディスプレイである情報表示装置である。
この情報表示装置の貸与を受けると、その代償としてバス会社206は管理会社204に対して配信広告224の車内広告サービス216を提供する。すなわち、バス会社206は管理会社204に対してブィークルに取り付けた情報表示装置による広告の表示や音による宣伝などの広告行為を許可する。
管理会社204がバス会社206に情報表示装置を貸与すると、管理会社204は、情報表示装置による広告を希望し、広告の依頼を行う広告主202に対して、バス会社206のブィークルに取り付けた情報表示装置に広告配信を行う広告配信の代行サービス218を提供し、その対価として広告主202から広告料228を得る。すなわち、管理会社204は、複数の広告主202から、バス会社206のブィークルに取り付けた情報表示装置に広告配信を行いブィークル内広告を行う注文を受け、ブィークル内広告を行うための手配(本実施の形態においては、広告内容の貸与装置への配信)を行い、その対価として広告主202から広告料228を得る。
具体的には、複数の広告主の内の1つの広告主202より広告内容である広告情報220を管理会社204が受け、管理会社204から広告情報220を配信広告224としてバス会社206のブィークルに取り付けた管理会社204の貸与している情報表示装置に分配される。バス会社206は、管理会社204から貸与された情報表示装置(車載装置)によって配信広告224をバス車内に広告表示226として、車内の旅客210に提供(放映)する。この管理会社204から貸与された情報表示装置(車載装置)を用いたバス車内広告に対する広告料228は、管理会社204とバス会社206との間で取り決めた契約に基づいて按分する。例えば、管理会社204は、広告料228の内の一部232を受け取り、残りの広告料を残部広告料230としてバス会社206に支払っても良い。また、このように管理会社204が広告料228を受取るが、バス会社206に広告料を全く支払わないケースも有り得る。この広告料支払いの按分条件は、管理会社204とバス会社206との契約に基づき、複数の広告主202からの広告依頼である広告配信の代行サービス218に対しそれぞれ異なる按分条件も存在し得る。
一方、バス会社206は、管理会社204から貸与された情報表示装置(車載装置)を搭載するバスなどの旅客輸送に使用されるブィークルからそれぞれのバス運行情報244を情報表示装置(車載装置)を利用して管理会社204に提供する。すなわち、それぞれのバスに搭載された情報表示装置(車載装置)は、そのバスの位置情報や移動状況等のバス運行情報244を、それぞれ管理会社204に送る。この各バスから送信されてくるバスの位置情報や移動状況等のバス運行情報244に基づいて管理会社204は、現在運行しているバス全体のバス運行状況を把握する。このバス運行情報244は、時々刻々バス会社206へ提供すると同時に、利用者(旅客)210からの通信事業者(中継会社)208へのバス運行状況の問い合わせ252に対して、通信事業者(中継会社)208を通して管理会社204へのバス運行状況の問い合わせ254として処理される。この利用者(旅客)210からの通信事業者(中継会社)208を介して管理会社204へのバス運行状況の問い合わせに対して、管理会社204は、必要なバス運行状況をバス運行情報248として通信事業者(中継会社)208に提供し、管理会社204から必要なバス運行状況であるバス運行情報248を得た通信事業者(中継会社)208は、バス運行情報256として利用者210に提供する。
このように管理会社204は、通信事業者(中継会社)208に対して、本来バス会社206が行うバス運行情報の提供サービスをバス会社206に代行してサービス(運行情報提供代行242)する。この運行情報提供代行の対価として管理会社204は、通信事業者(中継会社)208から運行情報提供料250を得、通信事業者(中継会社)208は、旅客210よりバス運行状況の問い合わせ252の対価として利用料258を得る。あるいは、バス会社206が通信事業者(中継会社)208より運行情報提供料250を受け取り、更に管理会社204がバス会社206より管理会社204から通信事業者(中継会社)208に提供する運行情報の対価として運行情報提供料250を得るようにしても良い。
図2は、図1に示すビジネスの一形態におけるシステムの全体構成および情報の流れを示す。
図において、多数の広告主の1つの広告主202から広告内容が管理会社204に送られる。この送り方として、公衆回線を利用しても良い。また、秘密保持や画像の質を考慮すれば衛星を使用することが望ましい。さらに、広告主202から管理会社204に広告内容を簡単に送信する1つの方法としては、図2に示すように、回線122を使用して広告主202から広告内容を長楕円軌道衛星106に送り、広告内容を受信した長楕円軌道衛星106から回線124を経由して管理会社204に送る方法がある。
広告主202から広告内容を送信された管理会社204は、広告主202の依頼に基づき広告を回線124を使用して長楕円軌道衛星106に送り、広告依頼に基づく広告内容を受信した長楕円軌道衛星106から回線128を経由して、例えばバス110に搭載してある管理会社204から貸与された情報表示装置(車載装置)に送る。このバス110の情報表示装置(車載装置)は、複数のGPS衛星108からの電波を受けてバス110の位置を求め、この求めた位置情報を情報表示装置(車載装置)の番号やバスの車両番号と共に回線128、長楕円軌道衛星106、回線124を介して管理会社204と交信を行うことにより管理会社204に伝える。
このバス110は、図3に示す如き構成を有している。すなわち、バス110には、バス110の現在位置を測定するために必要な測位装置空中線111と、この測位装置空中線111が接続された測位装置112とを備えている。また、バス110には、測位装置112が接続されている長楕円軌道衛星送受信装置/制御装置115を備え、この長楕円軌道衛星送受信装置/制御装置115には、情報表示装置(車載装置)113が接続されており、この情報表示装置(車載装置)113は、管理会社204から回線124を使用して長楕円軌道衛星106を介して長楕円軌道衛星送受信装置/制御装置115に接続される長楕円軌道衛星送受信空中線114から受信する広告等の情報を表示するようになっている。 また、情報表示装置(車載装置)の番号、バスの車両番号、バスの運行経路(運行路線)等のバス110に関する情報は、長楕円軌道衛星送受信装置/制御装置115に接続される入力装置116から入力することによって、長楕円軌道衛星送受信装置/制御装置115に入力され、長楕円軌道衛星送受信装置/制御装置115から長楕円軌道衛星送受信空中線114から回線128を経由して、長楕円軌道衛星106を介して管理会社204に送信される。
また、バス110の運行経路(運行路線)は、各バス110の停留所140を特定することによって決められる。このバス110の停留所140は、図4に示す如き構成を有している。すなわち、停留所140は、表示装置にバス会社名コード表示部141と、バス110の運行経路を経路番号で示す運行系統番号表示部142と、当該停留所140を特定する停留所名コード表示部143と、現在運行しているバス110の進行方向が、どちらの方向に進むのかを示す方向コード表示部144を備えている。これら表示装置に設けられた各表示部によってバス110の利用者の便に供している。
さらに、長楕円軌道衛星106を利用して情報表示装置(車載装置)の番号、バスの車両番号、バスの運行経路(運行路線)等のバス110に関する情報を受けたり、広告主202から依頼を受けた広告の配信を行う管理会社204は、図5に示す如き構成を有している。すなわち、管理会社204は、長楕円軌道衛星106を介して情報を受けたり、情報を送信したりする長楕円軌道衛星送受信装置204−1を備えている。この長楕円軌道衛星送受信装置204−1には、バス110の車内で広告を行う内容を編集して長楕円軌道衛星送受信装置204−1からアンテナを介して長楕円軌道衛星106に送出するための制御装置であるバス車内広告編集送出装置204−2が接続されている。また、この長楕円軌道衛星送受信装置204−1には、バス110の現在位置を示すデータを編集して長楕円軌道衛星送受信装置204−1からアンテナを介して長楕円軌道衛星106に送出するための制御装置であるバス位置データ編集管理装置204−3が接続されている。
また、バス車内広告編集送出装置204−2には、広告主202から配信依頼のあった広告データを受信するための広告データ受信装置204−4と、配信依頼のあった広告をバス車内広告編集送出装置204−2から長楕円軌道衛星106を介してバスに配信するために、広告データをバス車内広告編集送出装置204−2に入力する広告入力装置204−5が接続されている。
さらに、バス位置データ編集管理装置204−3には、検出したバスの位置データを蓄積しておくバス位置データ収納装置204−6が接続されており、このバス位置データ収納装置204−6には、バス利用者からのバス運行状況の問い合わせを編集して、バス利用者からの問い合わせに回答するバス運行状況問い合わせ編集回答装置204−7が接続されている。また、このバス運行状況問い合わせ編集回答装置204−7には、バス利用者からの問い合わせに対して応答するためのバス運行状況問い合わせ応答装置204−8が接続されている。
この管理会社204は、広告主202から送られる広告データを広告データ受信装置204−4で受信し、また、管理会社204で広告入力装置204−5により随時入力される広告データをバス車内広告編集送出装置204−2により、個別あるいは、グループ毎のバス110のそれぞれに編集して長楕円軌道衛星送受信装置204−1により送出を行う。また、この管理会社204は、各バス110から送られてくる運行状況データを長楕円軌道衛星送受信装置204−1にて受信しバス位置データ編集管理装置204−3により、バス会社206、運行系統毎に現在地情報として編集し、バス位置データ収納装置204−6に格納する。このバス運行情報は、運行状況データの編集・格納を定時毎あるいは、送られてくるバス運行情報の更新毎に行い、常に最新のバス状況を管理する。
さらに、情報表示装置(車載装置)の番号やバスの車両番号と共に位置情報の提供を受けた管理会社204は、管理する全バスの運行状況をまとめ、これを必要に応じバスを所有するバス会社206へ伝える。また、バス会社206から自己の所有するバスの運行状況について問合わせがあれば、管理会社204は、貸与した情報表示装置(車載装置)から送信されてくるバスの運行状況のデータに基づき問い合わせのバスについての運行状況を回答する。このバス会社206への連絡や交信は地上波による公衆回線を利用しても良いが回線126、長楕円軌道衛星106、回線124を使用すると便利である。
次に広告主202と管理会社204とバス会社206の間におけるバスなどの旅客輸送に使用されるブィークルに搭載する情報表示装置(車載装置)の貸与サービス212についての操作と情報の流れ、バス会社206の管理会社204に対する配信広告224の車内広告サービス216についての操作と情報の流れ、管理会社204の広告主202に対して情報表示装置に広告配信を行う広告配信代行サービス218についての操作と情報の流れ、広告主202からの広告の依頼に基づく管理会社204の広告配信サービス224についての操作と情報の流れのそれぞれについて説明する。
近年の広告媒体の多様化は、バスなどの旅客輸送に使用されるブィークルにおいて車内広告を希望する業者の増加を招いている。これら車内広告を希望する業者の多くは、ポスターなどの紙媒体をバス内壁に一定期間貼ったり、中吊りのような効率の悪い広告から映像と音声によった効率の良い広告を行うことを望んでいる。しかし、映像と音声を伴う広告を行うには、それなりの設備を必要とし、自社の所有する輸送機関全部に広告を行う情報表示装置を備え付け、それらの設備に広告を希望する業者からの広告を広告主からの希望通りの広告を行うことは簡単にはいかない。
そこで、バスなどの旅客輸送に使用されるブィークルに搭載する広告を行う情報表示装置を一括して管理し、それらの装置によって行う広告主からの依頼広告を管理する管理会社(管理センター)の存在が有効な働きをする。この情報表示装置は、旅客輸送手段(例えば、バス)を所有するそれぞれの運輸業者が個別に設置して所有することも可能であるが、設備費が高価になるので適しておらず、また、メンテナンスの関係から管理会社(管理センター)が情報表示装置を所有し、この情報表示装置を旅客輸送手段(例えば、バス)を所有するそれぞれの運輸業者が、管理会社(管理センター)から賃貸する方法が適している。
そこで、管理会社(管理センター)204は、バスなどの旅客輸送業を営む会社206に対し、広告を行う情報表示装置を有料で貸与するサービス212を行う。このバスなどの旅客輸送業を営む会社(以下、バス会社と称する)206が管理会社(管理センター)204から広告を行う情報表示装置(以下、車載装置と称する)を借り受ける場合の貸与処理手順が図6に示されている。
まず、ステップ400において、バス会社206は、管理会社204に対して、広告を行う車載装置の貸与の申込みを行い、管理会社204は、車載装置の貸与の申込みの受付を行う。車載装置の貸与の申込みの受付を行うと、管理会社204は、ステップ401において、バス会社206と、車載装置の貸与についての賃貸借契約を交わす。この賃貸借契約は、車載装置をバスなどの旅客輸送に使用されるブィークル(ここでは、バス)に搭載し、バス会社206は、管理会社204に対して、この車載装置の賃貸料を支払い、この車載装置に対して管理会社204から配信してくる広告を放映して広告料を得るというものである。
そして、車載装置の貸与を行うと、管理会社204は、ステップ402において、貸与するバス会社206のデータと、貸与した車載装置のデータとを管理する。また、管理会社204は、バスなどに車載装置を搭載すると、ステップ403において、所定の条件(例えば、1週間毎、1月毎等)に従って車載装置の賃貸料をバス会社206に請求する。さらに、バス会社206からの賃貸料の支払いが有ると、ステップ404において、車載装置の賃貸料の受取処理を行う。
図7は、管理会社204の処理コンピュータによって保持される車載装置に関する保持データが示されている。この図7に図示の保持データの列262は、会社名を示すデータ、列264は路線を示すデータ、列266は車両を示すデータ、列268は装置を特定するデータである。そして、この車載装置を特定する図7に図示の保持データは、当該装置にデータを送信し、また、当該装置からデータを受けるための車載装置を特定する機能、例えばアドレス機能を持っている。これらのデータは、貸与されている車載装置のそれぞれが、どのバス会社の、どの路線の、どの車両(例えば、バス)に搭載されているかの関係を示すものである。
図7において、例えば、装置D1は、バス会社A1のバス路線B1を走る車両名C1に搭載されていることを示している。ここで車両名としては、車両番号や車体番号を使用しても良い。装置D2、装置D3、・・・・装置D5も、図7に示す通りである。図7において、装置D1と装置D2は、同じバス会社A1の同じ路線B1を走る異なるバスC1、バスC2にそれぞれ搭載されていることを示している。このように同じバス会社A1の同じ路線B1を走る異なるバスとしては、運行時間が異なっている場合である。また、装置D3は、同じバス会社A1で、装置D1と装置D2が搭載されたバスの路線B1と異なる路線B2を走る異なるバスC3に搭載されていることを示している。
さらに、装置D5は、装置D1、装置D2、装置D3と異なるバス会社A3のもので、車両名(車両番号あるいは車体番号も含む)C5のバスに搭載されており、装置D1と装置D2の路線B1、装置D3の路線B2とは異なるバス路線B4を走行することを示している。
車載装置の貸与を受けると、バス会社206は、管理会社204に対して、管理会社204の希望する広告の配信を受けて、バスに搭載した車載装置を用いて広告を放映するサービスを行う。このバス会社206の管理会社204に対する車内広告の処理手順が図8に示されている。
まず、管理会社204とバス会社206との間で、車載装置の貸与についての賃貸借契約が交わされると、ステップ410において、バス会社206は、管理会社204に対して、車載装置による車内広告を行うことの許諾の通知を行う。これによって管理会社204は、車載装置に広告内容を配信して車内広告を行うことができる。車載装置による車内広告を行うことの許諾の通知を受信すると、管理会社204は、当該車載装置に配信する配信計画をバス会社206に送信し、バス会社206は、ステップ411において、管理会社204から当該車載装置に配信する配信計画を受信する。管理会社204からの配信計画を受信すると、バス会社206は、ステップ412において、配信内容の確認を行う。この配信内容には、バス会社の特定、バスの車両名(車両番号あるいは車体番号も含む)の特定、バスに搭載する車載装置番号(ID)の特定、バスが走行する経路(路線)の特定、車内広告を行う広告の内容の特定、車内広告を行う走行区間の特定、車内広告を行う時間帯の特定、車内広告を行う広告の長さ(時間)の特定、車内広告を行う広告の特定時間内における回数の特定がある。
バス会社の特定は、広告を配信する会社を特定するもので、図7の会社名A1、A3等の特定である。また、バスの車両名(車両番号あるいは車体番号も含む)の特定は、広告を配信するバスを特定するもので、図7の車両名B1、B2、B4等の特定である。また、バスに搭載する車載装置番号(ID)の特定は、広告を配信する車載装置を特定するもので、図7の装置番号(ID)D1、D2、D3、D5等の特定である。
さらに、バスが走行する経路(路線)の特定は広告を配信するバスの走行経路(路線)を特定するもの、車内広告を行う広告の内容の特定は配信する広告の具体的な内容についての特定で広告基準に適合したものであるかを判断し配信する広告内容を特定するもの(この特定は、必ずしもあるとは限らない)、車内広告を行う走行区間の特定は広告を配信するバスの特定の走行区間(例えば、停留所F2と停留所F3の区間等)を特定するもの(この特定は、必ずしもあるとは限らない)、車内広告を行う時間帯の特定は広告を配信するバスの特定の時間帯(例えば、午前中等)走行区間を特定するもの(この特定は、必ずしもあるとは限らない)、車内広告を行う広告の長さ(時間)の特定は広告を配信するときの1回の広告の長さ(1つの広告の放映時間、例えば、10秒等)を特定するもの(この特定は、必ずしもあるとは限らない)、車内広告を行う広告の特定時間内における回数の特定は同一の広告を複数回放映する場合の特定時間内(例えば、20分間等)における放映回数(例えば、3回等)を特定するもの(この特定は、必ずしもあるとは限らない)である。
配信内容の確認が行われると、ステップ413において、バス会社206(実際には、バスに搭載された車載装置)は、配信条件に基づく配信内容についての広告の実行を行う。すなわち、特定のバス会社の、特定のバスの、特定の車載装置の、特定の経路(路線)の、特定の内容の広告を車載装置で放映する。この場合、放映が、特定の走行区間である場合、特定の時間帯である場合、特定の広告時間である場合、特定の回数である場合行われることが条件となっている場合もある。
広告の実行が行われると、ステップ414において、バス会社206は、配信条件に基づく配信内容についての広告が配信計画通り実行されたか否かをチェックする。ステップ414において広告が配信計画通り実行された場合は、ステップ415において、広告結果の報告を管理会社204に行う。この広告の報告結果に基づいてバス会社206は、ステップ416において、管理会社204に広告料の請求を行う。この広告料の請求は、所定の条件(例えば、1週間毎、1月毎等)に従って請求する。この広告料の請求に基づいて管理会社204は広告料をバス会社206に支払い、バス会社206は、ステップ417において、この管理会社204の支払う広告料を受領する。広告料を受領すると、バス会社206は、ステップ418において、領収証の発行処理を行い、ステップ419において、広告料受領のデータ管理の処理を行う。
一方、ステップ414において広告が配信計画通り実行されなかったと判定した場合は、ステップ420において、広告が配信計画通り実行されなかった原因がバス側に問題があるのか否かの判定を行う。このステップ420において、広告が配信計画通り実行されなかった原因がバス側に問題があると判定すると、ステップ421において、広告が配信計画通り実行されなかった原因は、貸与した車載装置の故障によるものか否かの判定を行う。このステップ421において、広告が配信計画通り実行されなかった原因が貸与した車載装置の故障にあると判定すると、ステップ422において、バス会社206は、管理会社204に対し車載装置の修理又は車載装置の交換を請求する。このバス会社206からの車載装置の修理又は車載装置の交換の請求に対し、管理会社204は、車載装置の修理又は車載装置の交換を行う。この車載装置の修理又は車載装置の交換の請求があると、ステップ423において、バス会社206は、管理会社204に対し広告料の請求を行わない。
また、ステップ421において、広告が配信計画通り実行されなかった原因が貸与した車載装置の故障にない、すなわち、運転手等の誤操作によるものと判定すると、ステップ424において、バス会社206は、管理会社204に対し車載装置の誤操作によって車内広告をしなかったことの報告を行う。
また、ステップ420において、広告が配信計画通り実行されなかった原因がバス側に問題があるのではない、すなわち、送信側である管理会社204側にあると判定すると、ステップ425において、バス会社206は、管理会社204に対し、バス内に車載装置を搭載しバスの一部を使用しているので、この車載装置の搭載によるバス内部の一定使用料を請求する。この一定使用料の請求は、所定の条件(例えば、1週間毎、1月毎等)に従って請求する。この一定使用料の請求に基づいて管理会社204は一定使用料をバス会社206に支払い、バス会社206は、ステップ426において、この管理会社204の支払う一定使用料を受領する。一定使用料を受領すると、バス会社206は、ステップ427において、領収証の発行処理を行い、ステップ428において、一定使用料受領のデータ管理の処理を行う。
バス会社206に車載装置を貸与すると、管理会社204は、広告主202に対してこの車載装置に配信を行ってバス会社206に代わって広告を行う広告配信の代行サービス218を行う。この管理会社204が車載装置に配信して行う広告を依頼する広告主202から広告の依頼を受ける場合の広告配信代行の処理手順が図9に示されている。
広告主202が車載装置に配信を行ってバスの車内での広告を希望すると、管理会社204に対して広告の申込みを行う。この広告主202からの広告の申込みがあると、管理会社204は、ステップ430において、広告主202からの広告の申込みの受付を行う。この広告の申込みの受付を行うと、ステップ431において、現在広告の配信を行える条件(広告配信可能条件)を広告主202に提示する。この広告配信可能条件の提示は、現時点において広告配信可能な経路(路線)、広告配信可能な走行区間、広告配信可能な時間帯、広告配信可能な広告時間、広告配信可能な回数についての提示である。この広告配信可能条件の提示を受けた広告主202は、条件の適合している範囲内で広告の依頼を行う。この広告主202の広告依頼が有ると、管理会社204は、ステップ432において、広告主202からの広告の依頼の受付を行う。この広告の依頼の受付を行うと、管理会社204は、広告主202からの広告放映依頼に基づく広告依頼データを作成する。
この広告依頼データは、図10に示されている。この図10に図示の広告依頼データは、列282が広告主を示すデータ(例えば、○○○株式会社、△△△商店、等)を、列284が広告内容を示すデータを、列286が広告の長さを示すデータ(1回放映するに必要な時間で、例えば、5秒、等)を、列288が同じ広告の繰返し回数を示すデータ(例えば、3回/1広告、等)を、列290が同じ広告の繰返し周期を示すデータ(例えば、5分、等)を、列292がどのバス路線で放映するかのバス路線名を示すデータを、列294がどの時間帯に放映するかの広告時間帯を示すデータを、列296がバス路線のどの区間(バス停留所間)で放映するかの広告区間を示すデータを、列298が広告を実施する期間を示す実施期間を示すデータ(例えば、4月1日〜5月31日、等)のそれぞれを示すものである。
図10に図示の各広告依頼データが広告主202から入力されると、管理会社204においては、図10に示すように広告を依頼した広告主データ282と広告の内容を示す広告内容データ284、広告の放映に要する時間データ286、1回の放映で同一内容を何度繰り返すのかの繰返し回数データ288、広告を放映する間隔を示す広告周期データ290、どの路線すなわちどの経路の乗り物で放映するのかを示すバス路線名データ292、どの時間帯に放映するかを示す広告時間帯データ294、バス路線のどの区間(バス停留所間)で放映するかを示す広告区間データ296、広告を何時行うのか即ち何年何月何日何時何分から何日行うのか何週間行うのかそれとも何時間行うのかなどの実施期間データ298を処理整理する。
そして、この広告の依頼の受付を行うと、ステップ433において、広告主202から依頼された広告の広告条件に対応可能か否かを判定する。このステップ433において、広告主202から依頼された広告の広告条件に対応可能であると判定すると、ステップ434において、管理会社204は、広告主202に対し、広告配信依頼を受諾し、その広告配信依頼の受諾を通知する。これによって管理会社204と、広告主202との間で広告配信契約が成立する。この広告配信依頼の受諾を通知すると、ステップ435において、管理会社204は、広告主202から依頼された広告のデータ管理を行う。
この広告主202からの広告の依頼は1社に限られるものでなく、多数の業者からいろいろな広告の形で行われる。そこで、管理会社204は、広告主202から広告が依頼されると、図11に示す如く管理を行う。
この図11に図示の管理データは、列302が車載装置の番号D1(ID)等を、列304が車載装置に配信する広告の内容を特定する符号AA1(例えば、広告のタイトル)等を、列306が車載装置に配信する広告長さ10秒(広告を1回放映するに要する時間)等を、列308が車載装置に配信する広告の繰り返し回数3回/1広告(1つの広告を複数回繰り返して放映する場合の回数)等を、列310が車載装置で放映する広告の周期15分(1つの広告を放映した後、同一の広告についての次の放映までの時間間隔)等をそれぞれ示している。
そして、行は、それぞれの広告配信条件を示している。すなわち、行312は、車載装置の番号D1に対し、10秒間の長さを持つAA1の広告内容を3回/1広告の繰り返し回数で、15分周期で車載装置に配信することを示している。また、行314は、車載装置の番号D1に対し、30秒間の長さを持つAB1の広告内容を1回/1広告の繰り返し回数で、30分周期で車載装置に配信することを示している。また、行316は、車載装置の番号D2に対し、10秒間の長さを持つAA1の広告内容を3回/1広告の繰り返し回数で、15分周期で車載装置に配信することを示している。また、行318は、車載装置の番号D2に対し、30秒間の長さを持つAB1の広告内容を1回/1広告の繰り返し回数で、30分周期で車載装置に配信することを示している。
さらに、行320は、車載装置の番号D3に対し、10秒間の長さを持つAA1の広告内容を3回/1広告の繰り返し回数で、20分周期で車載装置に配信することを示している。また、行322は、車載装置の番号D5に対し、10秒間の長さを持つAA1の広告内容を3回/1広告の繰り返し回数で、20分周期で車載装置に配信することを示している。また、行324は、車載装置の番号D5に対し、30秒間の長さを持つAB1の広告内容を1回/1広告の繰り返し回数で、30分周期で車載装置に配信することを示している。
ステップ435において管理会社204が広告主202から依頼された広告のデータ管理を行うと、この広告のデータ管理に基づいて、管理会社204は、広告主202の広告条件に従った車載装置への配信処理を行う(ステップ436)。車載装置へ広告主202の広告配信を行うと、ステップ437において、管理会社204は、広告主202の広告条件に基づく広告に対する広告料を広告主202に請求する。この管理会社204からの広告主202への広告料の請求により、広告主202が管理会社204に広告料の支払いを行う。広告主202から管理会社204に広告料の支払いが行われると、管理会社204は、ステップ438において、広告料を入金し、ステップ439において、広告料が入金されたことを記録する広告料の入金データの書き込みを行う。
また、ステップ433において、広告主202から依頼された広告の広告条件に対応できないと判定すると、ステップ440において、管理会社204は、広告主202に対し、広告条件の変更を行うか否か判定する(問い合わせを行う)。このステップ440において、広告主202が広告条件の変更を行うと判定すと、ステップ431に戻る。また、このステップ440において、広告主202が広告条件の変更を行わないと判定すると、ステップ441において、管理会社204は、広告主202に対し、広告配信ができないことを通知する。
このように広告主202から管理会社204に対し、広告配信依頼があり、広告配信依頼の受付を行い、バスが運行を開始すると、管理会社204は、広告主202からの広告配信依頼に基づいて広告配信サービス224を行う。このバスの運行に当たってのバス側の処理手順が図12に示されている。
まず、車載装置を搭載したバス(車両)においては、ステップ450において、運転手がバスの運行経路名をバスに搭載されている車載装置に入力する。この車載装置へバスの運行経路名の入力を行うと、ステップ451において、車載装置においては、運転手の入力した運行経路名に基づいて、運行データの検索を行う。この運行データの検索を行うと、ステップ452において、運行経路名と運行データとを突き合わせて、運行データの確認を行い、運行データの確認ができると、ステップ453において、車載装置を介して、当該バスを所有するバス会社名、当該バスの車両名、当該バスに搭載した車載装置の番号、当該バスが運行する運行データ(運行日時、走行経路を示す路線名)を送信する。
このように広告主202から管理会社204に対し、広告配信依頼があり、広告配信依頼の受付を行い、バスが運行を開始すると、管理会社204は、広告主202からの広告配信依頼に基づいて広告配信サービス224を行う。この管理会社204からバスに搭載されている車載装置に対して行う広告配信処理手順が図13に示されている。
まず、車載装置を搭載したバス(車両)は、車載装置を介して、当該バスを所有するバス会社名、当該バスの車両名、当該バスに搭載した車載装置の番号、当該バスが運行する運行データ(運行日時、走行経路を示す路線名)を送信する。このバスの車載装置から当該バスのデータの送信が行われると、管理会社204は、ステップ460において、これらのバスデータを受信する。このバスデータを受信すると、管理会社204は、ステップ461において、運行データに基づいて、当該バスの運行経路上に配信する広告の準備を行う。この運行データに基づく広告の準備を行った後、バスの運行開始を待つ。バスが運行を開始すると、管理会社204は、ステップ462において、車両の運行開始の確認を行う。車両の運行開始の確認を行うと、管理会社204は、ステップ463において、当該バスの運行経路に広告主202からの配信広告依頼があるか否かの判定を行う。このステップ463において当該バスの運行経路に広告主202からの配信広告依頼があると判定すると、管理会社204は、ステップ464において、当該バスの運行経路における特定区間に広告依頼があるか否かの判定を行う。このステップ464において当該バスの運行経路における特定区間に広告依頼があると判定すると、管理会社204は、ステップ465において、当該バスの運行経路における特定の時間帯に広告依頼があるか否かの判定を行う。このステップ465において当該バスの運行経路における特定の時間帯に広告依頼があると判定すると、管理会社204は、ステップ466において、当該バスが広告要求のある地域に到着したか否かを判定する。当該バスが広告要求のある地域に到着したと判定すると、管理会社204は、ステップ467において当該バスの運行経路における特定区間の特定の時間帯に広告依頼のあった広告の配信を配信スケジュールに基づいて開始する。そして、ステップ466において当該バスが広告要求のある地域にまだ到着していないと判定すると、ステップ464に戻る。
また、ステップ463において広告主202から当該バスの運行経路に特定した配信広告の依頼、すなわち、当該バスの運行経路を特定して配信を依頼した広告がないと判定すると、ステップ468において、当該バスの運行経路に関係のない、当該バス会社206の各バスに配信する一般の配信広告の依頼があるか否かを判定する。すなわち、広告主202が、バス会社を指定して、当該バス会社206が所有するバスの全車両に共通して配信する広告の依頼が有るかをステップ468において行う。このステップ468においてバス会社206を指定して当該バス会社206が所有するバスの全車両に共通して配信する広告の依頼がないと判定すると、配信広告を行わない。また、このステップ468においてバス会社206を指定して当該バス会社206が所有するバスの全車両に共通して配信する広告の依頼があると判定すると、ステップ469において、管理会社204は、当該バスの運行経路に関係のない一般広告の配信を管理会社204の配信スケジュールに基づいて開始する。
また、ステップ464において当該バスの運行経路における特定区間に広告依頼がない、すなわち、当該バスの運行経路についての特定は有るが当該バスの運行経路における区間について特定して配信を依頼した広告がないと判定すると、ステップ470において、管理会社204は、当該バスの運行経路だけを特定して依頼のある広告の配信を管理会社204の広告配信スケジュールに基づいて開始する。
さらに、ステップ465において当該バスの運行経路における特定の時間帯に広告依頼がない、すなわち、当該バスの運行経路についての特定が有り、当該バスの運行経路における区間についての特定は有るが、広告時間帯について特定して配信を依頼した広告がないと判定すると、ステップ471において、管理会社204は、当該バスの運行経路の区間(バス停間)を特定して依頼のある広告について、管理会社204の広告配信スケジュールに基づいて配信を開始する。
また、広告の配信を行うバス会社206が特定され、広告の配信を行う地域が特定されると、当該バス会社206の所有するバスが広告の配信を行う地域に到着したときに、当該バスに対し広告の配信を行えば良いところから、特定地域に対する広告の配信を行う場合は、広告の配信を行うバスの位置が確認できれば十分である。すなわち、管理会社204においては、車両名と路線名の入力は必要なくなる。
このバスの位置の確認によつて広告の配信を行う管理会社204側の処理手順が図14に示されている。
まず、管理会社204は、ステップ500において、配信広告依頼のあったバス会社206の所有するバス(車両)の走行位置を確認する。このステップ500において配信広告依頼のあったバス会社206の所有するバス(車両)の走行位置の確認を行うと、ステップ501において、バス(車両)が走行している地域の確認を行う。このステップ501においてバス(車両)が走行している地域の確認を行うと、管理会社204は、ステップ502において、バスが走行している位置を含む特定の地域に対して広告依頼があるか否かの判定を行う。このステップ502においてバスが走行している特定の地域に広告依頼がある、すなわち、当該バスの走行地域を特定して配信を依頼した広告が有ると判定すると、ステップ503において、管理会社204は、当該バスの特定の走行区間(バス停間)に依頼のある広告について、管理会社204の広告配信スケジュールに基づいて配信を開始する。管理会社204の広告配信スケジュールに基づいて配信を開始した後、ステップ504において、管理会社204は、GPSなどを用い、当該バスの現在位置を検出することによって当該バスが配信依頼のあった特定の走行区間(バス停間)を過ぎたか否かの検出を行う。
ステップ504において、管理会社204側で、広告配信を行っているバスが配信依頼のあった特定の走行区間(バス停間)を過ぎたと判定すると、ステップ505において、バス(車両)が走行路線の終点に来たか否かを判定する。このステップ505において、バス(車両)が走行路線の終点に来たと判定すると、ステップ506において、管理会社204は、広告配信を終了する。また、ステップ504において、管理会社204側で、広告配信を行っているバスが配信依頼のあった特定の走行区間(バス停間)を過ぎていないと判定すると、ステップ503に戻り、当該バスの特定の走行区間(バス停間)に依頼のある広告を続行する。さらに、ステップ505においてバス(車両)が走行路線の終点にまだ来ていないときには、ステップ500に戻る。
一方、ステップ502においてバスが走行している特定の地域に広告依頼がない、すなわち、当該バスの走行地域を特定して配信を依頼した広告が無いと判定すると、ステップ507において、管理会社204は、当該バスが走行している地域(バス停間)に限定されない一般の広告の配信を管理会社204の広告配信スケジュールに基づいて行う。
このような路線バスは、予め決められた運行経路にしたがって運行されるのが通常であるが、一般の道路上を走行するため、運行経路に当たる道路が、交通事故等で閉鎖されていたり、道路工事で迂回するようになっていたりすることがある。このような場合には、路線バスは、予め決められた運行経路にしたがって運行されなくなることがあり、このような運行経路の走行道路が変更になると、路線バスの位置情報に基づいて広告の配信を行っている管理会社204にとっては、正常な広告の配信が行えなくなってしまう状態が生じる。
このように予期せぬ自体によって走行を予定していた道路を迂回し、走行する予定だった道路から外れた道路を走行する場合に広告の配信を行う管理会社204側の処理手順が図15に示されている。
まず、管理会社204は、ステップ510において、バス(車両)の走行位置の確認を行い、ステップ511において、確認した位置が当該バス(車両)の走行すべき運行経路から外れた位置を走行していないか否かを判定する。このステップ511において当該バス(車両)が運行経路から外れた位置を走行していないと判定すると、ステップ512において、管理会社204は、当該バス(車両)が走行している位置での広告配信の要求(広告の依頼)があるか否かの判定を行う。このステップ512において当該バス(車両)の走行している位置での広告配信の要求があると判定すると、管理会社204は、ステップ513において、管理会社204は、当該バスが走行している地域(バス停間)を特定して広告の配信の依頼のあった広告の配信を管理会社204の広告配信スケジュールに基づいて行う。
また、ステップ511において当該バス(車両)が運行経路から外れた位置を走行していると判定すると、ステップ514において、管理会社204は、外れた位置を走行しているバス(車両)の走行経路が本来走行すべき経路から許容される範囲内を走行しているか否かを判定する。このステップ514においてバス(車両)が走行している走行経路が本来走行すべき経路から許容される範囲内を走行していると判定すると、ステップ512に進み、管理会社204は、当該バスが走行している地域(バス停間)を特定して広告の配信の依頼のあった広告の配信を管理会社204の広告配信スケジュールに基づいて行う。このステップ514においてバス(車両)が走行している走行経路が本来走行すべき経路から許容される範囲内から外れたものであると判定すると、ステップ515において、管理会社204は、当該バス(車両)の走行経路が変更になったか否かの判定を行う。このステップ515において当該バス(車両)の走行経路が変更になっていないと判定するとステップ512に進み、管理会社204は、当該バスが走行している地域(バス停間)を特定して広告の配信の依頼のあった広告の配信を管理会社204の広告配信スケジュールに基づいて行う。
また、ステップ515において当該バス(車両)の走行経路が変更になったと判定すると、ステップ516において、管理会社204は、当該バスの運行経路に関係のない、当該バス会社206の各バスに共通に配信する一般の配信広告の依頼があるか否かを判定する。すなわち、広告主202が、バス会社206を指定して、当該バス会社206が所有するバスの全車両に共通して配信する広告の依頼が有るかをステップ516において行う。このステップ516においてバス会社206を指定して当該バス会社206が所有するバスの全車両に共通して配信する広告の依頼があると判定すると、ステップ517において、管理会社204は、当該バスの運行経路に関係のない一般広告を管理会社204の配信スケジュールに基づいて配信する。さらに、ステップ516において当該バスの運行経路に関係のない当該バス会社206の各バスに共通に配信する一般の配信広告の依頼がないと判定すると、ステップ518において、管理会社204は、当該バスへの広告の配信を中止する。
このようなバスの全ての運行状況は、管理会社204を通じてバス会社206に報告され、バス会社206では、図16に示すように管理しているバスがどのように運行されているかを一目で判るように表示している。すなわち、バス会社206では、管理会社204からバスの運行データ、位置情報を受け取ることによってバス(車両)の運行管理を行っている。
図16の路線の運行状況表示部352には、バス路線名(B1、B2、B3・・・等)と当該バスの運行がそのバス路線の上りなのか下りなのかを示す路線表示354(図16では、バス路線名B1、上り)と、この路線の運行状況がどのバスのものであるか(バスC1、バスC2、バスC3・・・等)を示す車両表示356(図16では、バスC2)と、バス停P1にあることを表示する表示灯358、バス停P2にあることを表示する表示灯360、バス停P3にあることを表示する表示灯362、バス停P4にあることを表示する表示灯364の各バス停表示灯と、路線の運行状況表示部352で表示しているバス(車両)C2に先行して走行しているバス(車両)C1の走行位置を示す先行走行車両表示366とが表示されている。この図16では、バス停表示灯が4つ示してあるが、これは説明の便宜上4つにしたもので、通常は、10停留所とか、15停留所とか、20停留所とかの数を表示するようになっており、このバス停留所の数は、バス路線名が入力することによって決定される。また、図16の路線の運行状況表示部352には表示されていないが、図16の路線の運行状況表示部352には、バス路線名が入力することによってバス停留所の終点も表示されるようになっている。
また、旅客(利用者)210は、バス停留所140に表示されるバスの運行状況を見て利用しようとするバスの運行状況を知ることができる。このバス停留所140に表示されるバスの運行状況は、図17に示すようになっている。すなわち、バス停留所140の運行表示部には、現在表示しているバスの路線名例えば『B1』の表示と、このバスの路線『B1』の上りか下りかの表示と、このバス路線『B1』の始発予定時刻例えば『Q1』の表示と、このバス路線『B1』のバス名例えば『C1』の表示と、このバス『C1』が路線『B1』を走行し停車するバス停留所名例えば『P1、P2、P3、P4・・・・・』の表示と、これら各バス停留所『P1、P2、P3、P4・・・・・』における発車予定時刻『Q1、Q2、Q3、Q4・・・・・』の表示と、このバス『C1』がバス停留所『P1、P2、P3、P4・・・・・』を実際に発車した時刻『R1、R2、R3』とこのバス『C1』が未だ発車していないこと『未、未・・・』の表示がなされている。この図17においては、路線『B1』の例えば、上り車線を、バス停留所『P1』から『Q1』の時刻に発車し、走行しているバス『C1』が、バス停留所『P2』の発車予定時刻『Q2』に対し実際には『R2』の時刻に発車しており、バス停留所『P3』の発車予定時刻『Q3』に対し実際には『R3』の時刻に発車しており、バス停留所『P4』の発車予定時刻『Q4』に対し実際には未だ発車していないことを示している。
このようなバスの運行状況の管理についての管理会社204側の処理手順が図18に示されている。
まず、管理会社204においては、バス(車両)の運行前に車載装置を介して送信されてくる当該バスに関するデータ(バス停留所名P、発車時刻R、位置情報)の受信処理が行われている。バス(車両)の運行が開始されると、ステップ600において、管理会社204は、当該バスの運行データ(バス停留所名P、発車時刻R、位置情報)を受信する。このバスの車載装置から当該バスの運行データの受信を行うと、ステップ601において、管理会社204は、データを送信してきた車載装置の装置番号から、データを送信してきたバスの車両名(例えば、C1)、路線名(例えば、B1)の検索を行う。このバス名、路線名B1の検索を行うと、ステップ603において、管理会社204は、バスのデータ上の運行路線とバスの現在位置情報が一致しているか否かを判定する。このステップ603においてバスのデータ上の運行路線とバスの現在位置情報が一致していると判定すると、ステップ604において、管理会社204は、データ上不足している項目がないか否かの判定を行う。
ステップ603においてバスのデータ上の運行路線とバスの現在位置情報が一致していないと判定すると、ステップ605において、管理会社204は、バスのデータ上の運行路線に基づくバスの位置情報とバスの現在位置情報が一致していないためデータが異常であることの表示と、データが誤っていることに対しどの項目が問題であるのか、誤り予測項目を表示する。誤り予測項目の表示を行うと、ステップ604において、管理会社204は、データ上不足している項目がないか否かの判定を行う。
ステップ604においてデータ上不足している項目が有ると判定すると、ステップ606において、管理会社204は、データ上で不足していることを車載装置へ送信し、不足データについての報告を車載装置から管理会社204へ送信するように指示する。そして、不足データについての報告を送信するように指示すると、ステップ607において、管理会社204は、指示した車載装置との交信ができるか否かを判定する。このステップ607において管理会社204が指示した車載装置との交信を行うことが可能でない、すなわち管理会社204が指示した車載装置と交信することができないと判定すると、ステップ608において、管理会社204は、指示した車載装置との交信不可能状態が予め設定した時間継続したか否かを判定する。そして、このステップ608において指示した車載装置との交信不可能状態が予め設定した時間継続したと判定すると、ステップ609において、管理会社204は、車載装置が異常であることをバス側と、バス会社206へ連絡する。
さらに、ステップ604においてデータ上不足している項目が無いと判定したり、ステップ607において管理会社204が指示した車載装置との交信を行うことが可能であると判定したり、ステップ608において指示した車載装置との交信不可能状態が予め設定した時間継続しないと判定したりすると、ステップ610において、管理会社204は、バス会社206へ当該バスの運行状況の報告を行う。
そして、管理会社204とバス会社206との交信の処理手順は、図19に示されている。すなわち、ステップ620において、管理会社204は、バス会社206との交信を開始する。管理会社204がバス会社206との交信を開始すると、ステップ621において、管理会社204は、バス会社206との交信がバス会社206への報告タイミングによるものなのか否かを判定する。このステップ621においてバス会社206との交信がバス会社206への報告タイミングによるものであると判定すると、ステップ622において、管理会社204によるバス会社206へバスの運行状況を示すデータの定期送信を行う。また、ステップ621においてバス会社206との交信がバス会社206への報告タイミングによるものでないと判定すると、ステップ623において、管理会社204は、交信がバス会社206からの問い合わせによるものか否かを判定する。このステップ623においてバス会社206との交信がバス会社206からの問い合わせによるものであると判定すると、ステップ624において、管理会社204は、バス会社206からの問い合わせのあったデータをバス会社206に送信する。
旅客(利用者)210からの問い合わせの処理手順は、図20に示されている。すなわち、ステップ630において、管理会社204は、通信事業者208を介して行われた旅客(利用者)210からのバスの通過問い合わせか否かの判定を行う。このステップ630において通信事業者208を介した管理会社204への問い合わせが、旅客(利用者)210からのバスの通過問い合わせであると判定すると、ステップ631において、管理会社204は、旅客(利用者)210から通信事業者208を介して管理会社204に問い合わせた内容(データ)を旅客(利用者)210に通信事業者208を介して送信する。
このように通信事業者208を介して管理会社204に対して、旅客(利用者)210が問い合わせ(例えば、パーソナルコンピュータを利用した問い合わせ)をする場合の旅客(利用者)210側の処理手順が図21に示されている。すなわち、ステップ640において、通信事業者208を介し管理会社204に対して行われる旅客(利用者)210の問い合わせは、運行状況の問い合わせか否かを判定する。このステップ640において旅客(利用者)210からの問い合わせが運行状況の問い合わせでないと判定すると、ステップ641において、管理会社204は、通信事業者208を介して他の処理を推進する。
また、このステップ640において通信事業者208を介し管理会社204に対して行われる旅客(利用者)210からの問い合わせ(例えば、パーソナルコンピュータによる問い合わせ)が運行状況の問い合わせであると判定すると、ステップ642において、端末機器(例えば、パーソナルコンピュータ)によって、利用者210が利用しようとしているバス110の会社名、利用者210が行こうとしている行き先、利用者210が利用しようとしているバスの路線名、利用者210が利用しようとしているバス停留所名、の質問/選択回答画面を通信事業者208を介して管理会社204へ送信する。このように利用者210からのバスの運行状況について問い合わせがあると、管理会社204は、利用者210からの問い合わせに対し回答を通信事業者208を介して利用者210の所有する端末機器(例えば、パーソナルコンピュータ)に送信して行う。この管理会社204からの回答の送信があると、ステップ643において、管理会社204は、通信事業者208を介して管理会社204に利用者210からの問い合わせが正しく行われたか否かを判定する。このステップ643において利用者210からの問い合わせが正しく行われたと判定すると、ステップ644において、管理会社204は、通信事業者208を介して送信されてくる利用者210からの問い合わせ項目の検索を行い、問い合わせ項目に対する回答を特定する。管理会社204において利用者210からの問い合わせ項目に対する回答が特定されると、ステップ645において、管理会社204は、利用者210に対し、通信事業者208を介して利用者210からの問い合わせ項目に対する検索した回答を送信する。この利用者210からの問い合わせ項目に対する回答を通信事業者208を介して送信すると、ステップ646において、管理会社204は、通信事業者208を介して送信されてくる送利用者210からの運行状況の問い合わせが終了したか否かを判定する。このステップ646において利用者210からの運行状況の問い合わせが終了していないと判定するとステップ640に戻り、ステップ646において利用者210からの運行状況の問い合わせが終了したと判定するとフローを終了する。
また、ステップ643において通信事業者208を介して送信されてくる利用者210からの問い合わせが正しくされていないと判定すると、ステップ647において、誤り(正しくない)項目または不明確な項目について再度の問い合わせを通信事業者208を介して管理会社204に行う。このように通信事業者208を介して利用者210からの再問い合わせがあると、管理会社204は、利用者210からの再問い合わせに対する回答を通信事業者208を介して端末機器(パーソナルコンピュータ)に送信することにより行う。この通信事業者208を介して管理会社204からの再回答の送信があると、ステップ648において、管理会社204は、通信事業者208を介して送信されてくる利用者210からの再問い合わせが正しく行われたか否かを判定する。このステップ648において利用者210からの再問い合わせが正しくされたと判定すると、管理会社204は、利用者210からの再問い合わせ項目に対する回答の検索を行い(ステップ644)、再問い合わせ項目に対する回答を通信事業者208を介して携帯端末104に送信し(ステップ645)、利用者210からの運行状況の問い合わせに対する回答が終了したと判定し(ステップ645)、通信事業者208を介して送信されてくる利用者210からの運行状況の問い合わせが終了したか否かを判定する(ステップ646)。このステップ646において利用者210からの運行状況の問い合わせが終了していないと判定するとステップ640に戻り、ステップ646において利用者210からの運行状況の問い合わせが終了したと判定するとフローを終了する。
さらに、ステップ648において通信事業者208を介して送信されてくる利用者210からの再問い合わせが正しく行われていないと判定すると、ステップ649において、管理会社204は、通信事業者208を介して送信されてくる利用者210からの問い合わせの誤りを規定回数繰り返したか否かを判定する。このステップ649において利用者210が問い合わせの誤りを規定回数繰り返したと判定すると、ステップ650において、管理会社204は、通信事業者208を介して問い合わせを行う問い合わせ装置(例えば、パーソナルコンピュータ)に異常があるか否かの判定を行う。このステップ650において問い合わせ装置に異常があると判定すると、ステップ651において、管理会社204は、旅客(利用者)の使用する問い合わせ装置(例えば、パーソナルコンピュータ)が異常であることの表示を通信事業者208を介して問い合わせ装置(例えば、パーソナルコンピュータ)に送信する。また、ステップ650において問い合わせ装置(例えば、パーソナルコンピュータ)に異常がないと判定すると、このフローを終了する。
また、ステップ649において利用者210が問い合わせの誤りを規定回数繰り返していないと判定すると、ステップ652において、管理会社204は、利用者210の問い合わせに対し、通信事業者208を介して管理会社204の係員が逐次回答する利用者支援に切り替えるか否かの判定を行う。このステップ652において利用者210の問い合わせに対し通信事業者208を介して管理会社204の係員が逐次回答する利用者支援に切り替えないと判定すると、ステップ649に戻り、ステップ652において利用者210の問い合わせに対し通信事業者208を介して管理会社204の係員が逐次回答する利用者支援に切り替えると判定すると、このフローを終了する。
バスの運行状況の問い合わせは、図22に示す如き携帯端末104を用いて、旅客(利用者)210から通信事業者208を介して行うことができる。この携帯端末104は、入力データの確認として入力コードを通常の名称に変更した確認出力:会社名、停留所名、方向を利用者に与え、これに対して確認がされると、本回答として運行状況:既発バスの有無、先発バス位置/停留所、次発バス位置/停留所等を利用者に与えることができるようになっている。
そして、この旅客(利用者)210の利用する携帯端末104は、携帯電話やハンドヘルドコンピュータその他の携帯端末を指しており、この携帯端末104は、入力部141を備え、この入力部141によって入力した内容が表示部142に表示されるようになっている。この表示部142には、バス運行状況問い合わせ入力部143とバス運行状況回答出力表示部144とが設けられている。すなわち、この携帯端末104は、入力部141によって通信事業者208を介して管理会社204に問い合わせを行うと、旅客(利用者)210からの問い合わせ内容が、バス運行状況問い合わせ入力部143に表示され、この旅客(利用者)210からの問い合わせに対し通信事業者208を介して管理会社204からの回答が、バス運行状況回答出力表示部144に表示されるようになっている。
このような旅客(利用者)210からの問い合わせは、携帯端末104を用いて行うことができ、携帯端末104を用いた旅客(利用者)210からの問い合わせに対する管理会社204側の処理手順が図23に示されている。
旅客(利用者)210が携帯端末104を用いて通信事業者208を介して管理会社204に対し、バスの運行状況の問い合わせを行うと、ステップ660において、管理会社204は、旅客(利用者)210が携帯端末104を用いて通信事業者208を介して問い合わせたバスの運行状況の受付を行う。この旅客(利用者)210からの携帯端末104を用いたバスの運行状況の問い合わせの受付を行うと、ステップ661において、管理会社204は、旅客(利用者)210から問い合わせのあったバスの運行状況に対するバス運行情報について通信事業者208を介して、旅客(利用者)210の所有する携帯端末104に送信する。このバス運行情報について管理会社204が通信事業者208を介して旅客(利用者)210の所有する携帯端末104に送信すると、ステップ662において、管理会社204は、通信事業者208を介して旅客(利用者)210の携帯端末104に送信したバスの運行情報の送信結果(送信されたか否か)を受付ける。このステップ662の旅客(利用者)210の携帯端末104に送信したバスの運行情報の送信が正常であれば、ステップ663において、管理会社204は、通信事業者208を介してバス運行情報を送信した旅客(利用者)210に対して、バス運行情報提供料の請求を行う。このバス運行情報提供料の請求がなされると、旅客(利用者)210は、バス運行情報提供料の請求に基づいて管理会社204にバス運行情報提供料の支払いが行われる。この旅客(利用者)210からのバス運行情報提供料の支払いが行われると、ステップ664において、管理会社204には、バス運行情報提供料の入金が行われる。この管理会社204にバス運行情報提供料の入金が行われると、ステップ665において、管理会社204は、旅客(利用者)210のバス運行情報提供料の支払いに対し、領収書の発行処理が行われる。この領収書の発行が行われると、ステップ666において、旅客(利用者)210のバス運行情報提供料の入金データの書き込み処理が行われ、入金管理を行う。
なお、管理会社204では、送られてきた旅客(利用者)210からの問い合わせに対して、図5に示すようにバス運行状況問い合わせ応答装置204−8及び、バス運行状況問い合わせ編集回答装置204−7によって回答を作成し、これを通信事業者208経由で携帯端末104にバス運行状況の回答として応答する。このバス運行状況の回答としての応答は、コードデータあるいは音声データによるものでよい。
このように構成される本実施の形態によれば、長楕円軌道衛星(HEO)を介して、バス110に設置された車載装置に広告表示を行うため、従来の紙媒体の張り替え作業がなくなると共に、更新頻度を高めたり、朝夕のラッシュ時に特定の広告を表示させるなどが可能であり、バス110の広告媒体としての価値が向上する。
一方、このように構成される本実施の形態によれば、従来のバスロケーション管理・表示システムの課題としてバス停留所においてのみバスの位置認識を行っているが、長楕円軌道衛星(HEO)を利用することにより長楕円軌道衛星(HEO)のサービス領域内においては、任意の位置及び時刻においてバスの位置情報とバス固有番号を管理会社204に送信することが、地形の影響を小さくして行うことができる。これによりバス停留所140における受信設備を不要とすることができる。また旅客(利用者)210の持つ移動型の携帯端末104より、バス停留所140の位置を管理会社204に送ることにより管理会社204は、バス110の運行状況をその移動型の携帯端末104に対して提供することができる。これによりバス停留所140における運行状況表示装置によらなくても任意の場所においてバス110の運行状況の提供を行うことができる。
以上説明したように本発明に係る衛星を使用した広告配信処理システムによれば、送信されてきた広告を表示する装置を旅客輸送手段に搭載し、旅客輸送手段の走行位置、旅客輸送手段の運行時間帯、旅客輸送手段の走行区間等に応じた広告を配信するサービスを提供することができる。