JP4497051B2 - 情報処理装置、および光ピックアップ、並びに信号処理方法 - Google Patents

情報処理装置、および光ピックアップ、並びに信号処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、情報処理装置、および光ピックアップ、並びに信号処理方法に関する。さらに、詳細には、複数の記録層を有するディスクを利用したデータ記録または再生における正確なサーボを実現する情報処理装置、および光ピックアップ、並びに信号処理方法に関する。
近年、デジタルデータの記録・再生メディアとして光ディスク(光磁気ディスクを含む)が多く用いられている。例えば、CD(Compact Disk),MD(Mini−Disk),DVD(Digital Versatile Disk)などである。
光ディスク用の光ピックアップは、よく知られているように、例えば図1に示す構成を持つ。図1において、半導体レーザー100から出力されたレーザー光は、コリメータレンズ102によって平行光化された後、回折格子104に入射し、ここで主ビームに加えてトラッキング用の副ビームが形成される。各ビームは、偏光ビームスプリッタ106を介して1/4波長板108に入射し、これによる偏光回転を受け、更には対物レンズ110で収束されて光ディスク112に入射する。
光ディスク112で反射したレーザービームは、対物レンズ110,1/4波長板108を順に通過して、偏光ビームスプリッタ106に入射する。ここで、レーザービームは、光ディスク112に対する往路及び復路で1/4波長板108を通過する。このため、偏光ビームスプリッタ106に入射する往路のレーザービームと比較して、復路のレーザービームの偏光軸が90度異なるようになり、復路のレーザービームは偏光ビームスプリッタ106で反射されるようになる。
偏光ビームスプリッタ106で反射された復路のレーザービームは、集光レンズ114、円筒レンズ116をそれぞれ介してフォトディテクタ118に集光入射する。フォトディテクタ118上に形成される主ビームのスポットは、光ディスク112上におけるフォーカス位置のずれに応じて楕円に変化するが、円筒レンズ116によるレンズ作用により、ずれの方向に応じて楕円の方向が異なるように変化する。これをフォトディテクタ118で検出することで、フォーカス制御用の信号を得ることができる。また、副ビームの光量をフォトディテクタ118で検出することで、トラッキング制御用の信号を得ることができる。
光ディスクの一種である例えばDVDにおいては、高画質データとしてのHD(High Definition)画像の記録再生などのために大容量化が図られている。具体的には、例えば青色レーザー光を利用したブルーレイディスク(Blu−ray Disc)などの高密度光ディスクが開発されている。これは、レーザー光の短波長化により高密度化を実現するものであるが、さらにディスクの大容量化を実現する技術として記録層の多層構造化がある。例えば記録層を2層とすることにより、ディスクの記録容量を大幅に増加させることができる。
多層型の光ディスクの構成例について、図2を参照して説明する。図2に示す光ディスク150は、記録層を2層に形成した例である。基板151上に第1の記録層152が形成されており、その上に、中間層153を介して第2の記録層154が形成されている。第2の記録層154上には、保護層155が形成されている。光ピックアップからのレーザー光は、基板151側から記録層152あるいは記録層154に入射する。
このような多層型の光ディスクに、上述した図1に示す構成を持つ光ピックアップを適用したとすると、レーザー光入射側のディスク表面から記録層152,154に至る厚みが異なるため、球面収差が発生してフォトディテクタ118の検出信号が劣化してしまう。また、目的とする記録層以外の記録層からの戻り光(層間迷光)も生じ、これも検出信号の劣化の要因となる。
このような多層ディスクにおいて、記録または再生処理の目的とする記録層以外の記録層からの戻り光(層間迷光)による検出光における信号劣化を抑制する従来技術として、例えば特許文献1に記載された光ピックアップがある。図3に、同特許文献1に記載の光ピックアップの構成図を示す。
光ディスク170は4層の記録層170a〜dの積層構造を有する。各記録層に対するフォーカス検出は、ピンホール172を介して光ディスク170からの反射光を検出する共焦点法によって行なわれ、フォーカス信号は検出器174よりフォーカス制御系176に与えられる。一方、トラッキング信号は、2分割の検出器178から、トラッキング制御系180に与えられる。記録層選択制御系182が、球面収差補正系(焦点調節補正系)176を介して、目的の記録層の位置に対応してレンズ184,186を光軸方向に移動することで、フォーカス制御が行なわれ、各記録層170a〜dの距離の違いによって生ずる光ピックアップ光学系の球面収差の補正を行なう構成である。
しかしながら、この構成のように検出器174の直前の光軸上にピンホール172を配置する方法では、フォーカス制御手段として広く知られ、精度の高い合焦が可能な非点収差法を適用したフォーカス制御手段を用いることができず、正確なフォーカス制御ができないという欠点がある。
また、特許文献2は、電気的に制御可能な球面収差補正素子を設け、ピンホール検出法による検出信号に基づいて、球面収差補正を行い最適な球面収差補正処理を実行する構成を開示している。しかし、この文献においても、ピンホール検出法による検出信号を適用する構成であり、非点収差法を適用したフォーカス制御手段を用いた構成における層間迷光などに対する対策については言及されていない。
積層された記録層を持つ多層型ディスクにおいて、非点収差法を適用したフォーカス制御手段を用いてフォーカス制御を実行すると、焦点制御の目的とする層以外の記録層からの戻り光(層間迷光)の混在により、正確なフォーカス制御が実行できず、フォーカスエラーが発生するという問題点がある。
特開2001−155371号公報 特開2003−323736号公報
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、複数の記録層を有する多層型のディスクを適用したデータ記録再生を行なう構成において、焦点制御の目的とする層以外の記録層からの戻り光(層間迷光)の混在による、フォーカス制御エラーを回避し、正確なフォーカス制御を実現することを可能とした光ピックアップ、および情報処理装置、並びに情報処理方法を提供することを目的とする。
特に、本発明は、非点収差法を適用したフォーカス制御手段を用いた構成において、フォーカス制御手段に入射する光成分を制御し、焦点制御の目的とする層以外の記録層からの戻り光(層間迷光)の混在率を低減して、焦点制御の目的とする層からの戻り光の割合を高めた入射光に基づいて非点収差法を適用したフォーカス制御を実行することで、正確なフォーカス制御を実現することを可能とした情報処理装置、および光ピックアップ、並びに信号処理方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の側面は、
複数の記録層を有する光ディスクに対する情報の記録または再生を実行する情報処理装置であり、
情報の記録または再生対象層に応じた判別信号を出力するディスク判別手段と、
前記ディスク判別手段の判別信号を入力し、入力判別信号に応じて情報記録または再生対象層に応じて設定された収差補正量を選択的に適用して、前記光ディスクからの反射光の経路内に設定された収差補正素子の制御を実行する収差補正素子制御手段と、
前記収差補正素子を通過する前記反射光中に含まれる外周近傍光の分離処理を実行する光制御手段と、
前記光制御手段によって分離された外周近傍光を入力し、光電変換処理によりフォーカスサーボ信号を出力するフォトディテクタと、
を有することを特徴とする情報処理装置にある。
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記光制御手段は、回折光学素子および非点収差素子によって構成されていることを特徴とする。
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記光制御手段は、回折光学素子として機能するホログラムレンズ、および非点収差素子として機能する円筒レンズの組み合わせによって構成されていることを特徴とする。
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記フォトディテクタは、前記光制御手段によって分離された前記外周近傍光を入力し、非点収差法に基づいてフォーカスサーボ信号を出力する構成であることを特徴とする。
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記光制御手段は、液晶パネルと、偏光ビームスプリッタを含む構成であり、前記液晶パネルは、選択的な配向制御を可能とした液晶を含む構成を有することを特徴とする。
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記ディスク判別手段は、光ディスクが単層ディスクであるか、多層ディスクであるかを判別し、さらに、多層ディスクである場合は、いずれの層に対するデータ記録または再生を実行する設定であるかを判別し、情報の記録または再生対象層に応じた判別信号を出力する構成であることを特徴とする。
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記収差補正素子制御手段は、異なる収差補正量を選択的に適用して、前記収差補正素子の制御を行う構成であり、光ディスクが単層ディスクであるか、多層ディスクであるか、さらに、多層ディスクである場合は、いずれの層に対するデータ記録再生を実行する設定であるかを検出するディスク判別手段からの検出信号に基づいて、適用する収差補正量を選択し、選択補正量に基づく収差補正素子の制御を実行する構成であることを特徴とする。
さらに、本発明の第2の側面は、
光ディスクに対する情報の記録または再生に適用する光ピックアップであり、
情報の記録または再生対象層に応じて設定された異なる収差補正量に従った収差補正を行なう収差補正素子と、
前記収差補正素子を通過する前記反射光中に含まれる外周近傍光の分離処理を実行する光制御手段と、
前記光制御手段によって分離された外周近傍光を入力し、光電変換処理によりフォーカスサーボ信号を出力するフォトディテクタと、
を有することを特徴とする光ピックアップにある。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。なお、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
本発明の一実施例の構成によれば、複数の積層された記録層を有する光ディスクに対するデータの記録または再生を行なう情報処理装置において、情報の記録または再生対象層に応じた判別信号に応じて、情報記録または再生対象層に応じて設定された収差補正量を選択的に適用して、光ディスクからの反射光の経路内に設定された収差補正素子の制御を実行し、収差補正素子を通過する反射光中に含まれる外周近傍光の一部を分離し、光制御手段によって分離された一部の外周近傍光を検出してフォーカスサーボ信号を出力する構成としたので、焦点制御の目的層からの光成分のみが正確な収差補正がなされ、焦点制御の目的とする層以外の他層からの光、いわゆる層間迷光については正確な収差補正のなされないぼやけた光となり、焦点制御の目的層からの光成分を効率的に集光し、これを検出光としたサーボが可能となり、より正確な制御が実現される。
以下、図面を参照しながら本発明の情報処理装置、および光ピックアップ、並びに信号処理方法の詳細について説明する。
[第1実施例]
図4は、本発明の第1実施例に係る情報処理装置の光ピックアップ構成を示す図である。図4に示すように、レーザー光源(半導体レーザー)301からの出力光の光路上には、コリメータレンズ302、回折格子303、偏光ビームスプリッタ304が順に設けられている。さらに、偏光ビームスプリッタ304の光透過側の光路上には、球面収差補正素子−1,305、1/4波長板306、対物レンズ307が順に設けられている。
対物レンズ307のレーザー光出力側に多層化された記録層(L0,L1)を有する光ディスク200が位置している。
一方、偏光ビームスプリッタ304の復路における光反射側の光路上には、球面収差補正素子−2,308、ホログラムレンズ309、円筒レンズ310、フォトディテクタ311が順に設けられている。フォトディテクタ311では、光ディスク200から読み出されたRF信号やトラッキング信号検出、非点収差法を用いたフォーカスエラー検出を行なう。具体的な光分離処理、信号検出処理については、後段で詳細に説明する。
次に、図4に示す光ピックアップを適用した処理について説明する。半導体レーザー301から射出された光ビームは、コリメータレンズ302による平行光化の後、回折格子303を経て偏光ビームスプリッタ304に入射する。偏光ビームスプリッタ304は偏光鏡を有しており、入射した光ビームは偏光ビームスプリッタ304を通過し、球面収差補正素子305、1/4波長板306、対物レンズ307による作用を受けた後、光ディスク200に入射する。
光ディスク200から反射されたレーザー光は、対物レンズ307、1/4波長板306、球面収差補正素子−1,305を介して偏光ビームスプリッタ304に入射する。復路のレーザー光は、1/4波長板306を往復で2回通過したことによる偏光作用により、偏光ビームスプリッタ304で反射され、収差補正素子−2,308を介して、ホログラムレンズ309、円筒形レンズ310を介してフォトディテクタ311において受光される。フォトディテクタ311は0次回折光用受光部311bおよび±1次回折光用受光部311a,311cを備えている。
ホログラムレンズ309および円筒形レンズ310を通過した戻り光は、非点収差を付与されるとともに、回折され、フォトディテクタ311における0次回折光用受光部311bおよび±1次回折光用受光部311a,311cへそれぞれの回折光として入射する。なお、円筒形レンズ310とホログラムレンズ309とを逆順に配置して戻り光が回折された後に非点収差を付与するようにしてもよい。さらに、円筒形レンズ310を省いて、ホログラムレンズ309が戻り光に非点収差を付与する機能を有するように設定してもよい。
ディスク判別手段321は、光ディスクが単層ディスクであるか、2層ディスクであるかを判別し、さらに、2層ディスクである場合は、L0,L1のいずれの層に対するデータ記録再生を実行する設定にあるかを判別し、その判別信号を収差補正素子制御手段322に出力する。
収差補正素子制御手段322は、
光ディスクが単層ディスクである場合、
光ディスクが、2層ディスクであり、L0層に対するデータ記録再生を実行している場合、
光ディスクが、2層ディスクであり、L1層に対するデータ記録再生を実行している場合、
これらの各場合に応じて、収差補正素子−1,305と、収差補正素子−2,308の制御を行なう。具体的な制御構成については、後段で詳細に説明する。
図4に示す光検出光学系の戻り光の光軸に配置された回折光学素子として機能するホログラムレンズ309は光学ガラスからなる平行平板からなる回折格子を形成したグレーティング又はブレーズ型の透過ホログラムである。図5に示すように、回折光学素子のホログラムレンズ309は、光ディスク200からの戻り光から、後述する特定の光線成分を環状に抽出する回折格子の輪帯331を有している。回折光学素子の輪帯331により抽出される特定の光線成分は、対物レンズなどの照射光学系の射出瞳面における瞳上の最外周の近傍の光線成分であり、光ディスクの情報記録面上の光透過層によって生じた波面収差の分布の極大値に対応している。
図6を参照して、光ディスク200からの戻り光が、ホログラムレンズ309、円筒形レンズ310を介してフォトディテクタ311において受光される場合の光の経路について説明する。
図6に示すように、回折光学素子としてのホログラムレンズ309の輪帯331は戻り光を回折し、0次回折光及び±1次回折光をフォトディテクタ311の0次回折光用受光部311b並びに±1次回折光用受光部311a,c上へ非点収差発生光学素子としての円筒形レンズ310を介して導き、円形の0次回折光スポット並びに円形及び環状の±1次回折光スポットを形成して、透過光を0次回折光と1次回折光に分離する。すなわち、回折光学素子としてのホログラムレンズ309及び非点収差発生光学素子としての円筒形レンズ310を透過した
回折光学素子としてのホログラムレンズ309の作用を受けない0次回折光は、元の光軸からずれること無く進むが、±1次回折光は該光軸に対称に偏向される。0次回折光用受光部311bの受光信号は復調回路へ入力され、ディスクの記録信号再生に利用される。また、各±1次回折光用受光部311a,cの受光信号は駆動制御部へ接続されフォーカスエラー検出などのサーボ用信号として利用される。
0次回折光と±1次回折光の光量配分は広帯域で信号S/Nが必要な0次回折光に大きく配分する。そのためホログラムレンズ309は、0次回折光が±1次回折光より光量比が大きくなるように設定されている。±1次回折光はフォーカスエラー信号生成にのみ使用するため信号S/Nも帯域もそれほど必要ないからである。
次に、図7を参照して、ホログラムレンズ309の輪帯331から得られる±1次回折光を用いて非点収差法のフォーカスサーボを実行する処理例について説明する。
回折光学素子としてのホログラムレンズ309の輪帯331により抽出される環状スポットを受光する±1次回折光用受光部311a,cの出力を焦点誤差信号FE(フォーカスエラー)の検出に用いる。
非点収差法は、戻り光の光学系中に円筒レンズ310や平行平板など非点収差発生光学素子を配置し、戻り光を4分割受光部の中心近傍で受光し1つの光スポット形状の変化を検出して焦点誤差信号を生成する方法である。なお、図7において、ホログラムレンズ309の輪帯331からの+1次回折光を代表して動作を説明するために、対物レンズ307、非点収差発生光学素子としての円筒レンズ310、回折光学素子としてのホログラムレンズ309及び+1次回折光用受光部311a以外の要素は省略してある。
図7に示すように、対物レンズ307から回折光学素子としてのホログラムレンズ309の輪帯331及び円筒レンズ310を透過し非点収差を持った戻り光の+1次回折光は、トラック(接線)伸長方向とディスク半径方向とで直交する2線分によって4分割された受光面を有する+1次回折光用受光部311aの中心付近に環状の光スポットS(後述の最小散乱円)を形成する。
円筒レンズ310は、図7に示すように、その中心軸(レンズ面をなす円柱曲面の回転対称軸)が光ディスクのトラック伸長方向に対して45度の角度で伸長するように、戻り光の光路に配置されている。この構成において、対物レンズ307により収束する戻り光に非点収差を与え、光線は互いに90度方向の異なる非点収差となって、光ディスク及び対物レンズ307間の距離に応じて前の線像M、最小散乱円S及び後ろの線像Mを形成する。
検出光学系は、光ビームの合焦時に図7(a)の最小散乱円Sを+1次回折光用受光部311aに照射し、デフォーカス時に図7(b)又は(c)のように受光面の対角線方向に延びた線像及び楕円環状の光スポットを+1次回折光用受光部311aに照射する。+1次回折光の集光した線像間すなわち図7に示す(b)及び(c)間の距離が焦点誤差信号のキャプチャーレンジCpに対応する。
図8は+1次回折光用受光部311aの出力に基づき生成された焦点誤差信号FE(フォーカスエラー)の関数S(y)、いわゆるS字特性であり、縦軸は信号強度S(y)を、横軸は距離(y)を示す。このS字特性において、合焦時に光スポット強度分布が4分割の受光部中心Oに関して対称、すわなち、接線方向及び半径方向において対称となる図7(a)の真円の光スポットが、受光部311aの受光素子(A1,A2,A3,A4)に形成されるので、対角線上にある受光素子(A1,A4)(A2,A3)の光電変換出力をそれぞれ加算して得られる値は互いに等しくなり、焦点誤差成分は「0」となる。
また、非合焦時には図7(b)又は(c)の如く受光部の対角線方向に楕円又は線状の光スポットが受光部に形成されるので、対角線上にある受光部の光電変換出力をそれぞれ加算して得られる値は極性が互いに反対となる。よって、焦点誤差信号関数のS字特性の極大(b)及び極小(c)間がキャプチャーレンジCpに対応する。
図9は、ガウス強度分布を有する光ビームの合焦時及び光ディスクに近い又は遠い時における0及び±1次回折光用受光部上の光ビームのスポットの様子を示す。図9(a)に示すように、合焦時には、0次回折光は0次回折光用受光部311b上の最小散乱円として集光され、同時に、±1次回折光も±1次回折光用受光部311a、311c上の最小散乱円及び円環として集光される。
対物レンズが光ディスクに遠い場合、図9(b)に示すように、0次及び±1次回折光スポットは対角位置の受光素子に延びた変形した楕円となり集光される。一方、対物レンズが光ディスクに近い場合、図9(c)に示すように、90度方向の異なる非点収差となって、0次及び±1次回折光スポットはもう一方の対角位置の受光素子に延びた変形した楕円となり集光される。
フォトディテクタ311の各受光部311a〜cは、受光した光を光電変換して、光検出電気信号を、駆動制御部(図示せず)へ供給する。駆動制御部は、所定の演算を行って焦点誤差信号FE及び再生信号RF(Radio Frequency)を生成する。信号FE及びRFは、フォトディテクタの各受光部の符号をその出力として示すと、以下の式によって示される。
FE=(A1+A4+C1+C4)−(A2+A3+C2+C3)
RF=B1+B2+B3+B4
駆動制御部はこれら焦点誤差信号FE及び再生信号RFを、フォーカス駆動回路(図示せず)及び復調回路(図示せず)にそれぞれ供給する。接線方向の分割線で分けた受光素子の光電変換信号はトラッキングエラー信号生成に用いられ得る。すなわち、対物レンズを通るレーザー光のうち、レンズ全面を通るレーザー光がフォトディテクタ−311bでRF信号として検出され、レンズ外周部を通るレーザー光がフォトディテクタ311a,cにおいて焦点誤差信号として検出されることと等価である。
次に、ディスク種類判別、及び球面収差補正処理について説明する。先に、図2を参照して説明したように、2層ディスクは光ピックアップ側から順に、基材、L0層(第1の記録層)、中間層、L1層(第2の記録層)、裏面の保護層という構成になっている。
標準的な2層DVDディスクの例では、図10(A)に示すように、基材厚みが570μm、中間層厚みが55μmとなっている。一方、DVDの単層ディスクでは、図10(B)に示すように、基材厚みは600μmが標準である。すなわち、2層ディスクのL0層では、標準的な単層ディスクに対して基材厚みが30μm薄く、またL1層では標準的な単層ディスクに対して基材厚みが25μm厚いことになる。
従って、L0層、L1層にレーザー光を合焦して記録再生を行なう時は、夫々の厚みに応じた球面収差を補正する必要がある。例えば基準ディスクの基材厚みを600μmとする。図4に示す収差補正素子制御手段322には、
収差補正量(a)(球面収差補正量0mλ)、
収差補正量(b)(基準ディスクに対して基材厚みが30μm薄い光ディスクを補正する場合の球面収差補正量)、及び
収差補正量(c)(基準ディスクに対して基材厚みが25μm厚い光ディスクを補正する場合の球面収差補正量)
これらの3種類の収差補正量が予め設定されている。
図4に示すディスク判別手段321は、光ディスクが単層ディスクであるか、2層ディスクであるかを判別し、さらに、2層ディスクである場合は、L0,L1のいずれの層に対するデータ記録再生を実行する設定にあるかを判別し、その判別信号を収差補正素子制御手段322に出力する。
収差補正素子制御手段322は、
光ディスクが単層ディスクである場合は、
収差補正量(a)(球面収差補正量0mλ)、
光ディスクが、2層ディスクであり、L0層に対するデータ記録再生を実行している場合は、
収差補正量(b)(基準ディスクに対して基材厚みが30μm薄い光ディスクを補正する場合の球面収差補正量)、
光ディスクが、2層ディスクであり、L1層に対するデータ記録再生を実行している場合は、
収差補正量(c)(基準ディスクに対して基材厚みが25μm厚い光ディスクを補正する場合の球面収差補正量)
の各収差補正量に応じて、収差補正素子−1,305と収差補正素子−2,308の制御を行なう。
収差補正素子−1,305と収差補正素子−2,308を適用した球面収差補正処理の詳細について説明する。球面収差補正の動作は、例えば光ディスクが光ディスク装置に装着された時、又は光ディスク装置の電源を入れた時に開始することができる。最初にディスク判別手段321により光ディスクの種類が判別される。単層の記録層を有する光ディスクであると判定された場合には、ディスク判別手段321は、装着ディスクが単層ディスクであることを示す識別信号を収差補正素子制御手段322に出力する。
収差補正素子制御手段322は、装着ディスクが単層ディスクであることを示す識別信号を入力すると、収差補正量(a)を選択し、基準ディスクとの基材厚誤差0μmに相当する球面収差の補正を実行するように、収差補正素子−1,305と収差補正素子−2,308を制御する。この結果、その後、この記録層に対して行なわれるフォーカス制御において安定なフォーカスエラー信号を得ることができる。
また、ディスク判別手段321から、装着ディスクが、2層の記録層を有する光ディスクであり、L0層に対するデータ記録再生を実行する設定にあるとの判定信号が、収差補正素子制御手段322に入力されると、収差補正素子制御手段322は、収差補正量(b)を選択し、基準ディスクとの基材厚誤差が薄い側に30μmに相当する球面収差の補正を実行するように、収差補正素子−1,305と収差補正素子−2,308を制御する。この結果、その後、この記録層(L0)に対して行なわれるフォーカス制御において安定なフォーカスエラー信号を得ることができる。
また、ディスク判別手段321から、装着ディスクが、2層の記録層を有する光ディスクであり、L1層に対するデータ記録再生を実行する設定にあるとの判定信号が、収差補正素子制御手段322に入力されると、収差補正素子制御手段322は、収差補正量(c)を選択し、基準ディスクとの基材厚誤差が厚い側に25μmに相当する球面収差の補正を実行するように、収差補正素子−1,305と収差補正素子−2,308を制御する。この結果、その後、この記録層(L1)に対して行なわれるフォーカス制御において安定なフォーカスエラー信号を得ることができる。
球面収差補正素子は、例えば液晶素子など、元の波面に対して位相分布を与えることで球面収差を補正するもので、多分割された素子のそれぞれに異なる電圧、或いは電流を印加すると、印加された電圧、電流に従って液晶分子の配向が偏倚される。これにより、液晶パネルを通過するレーザー光の進行方向に垂直な断面内で屈折率を任意に設定することができ、レーザー光の波面の位相を分割領域的に制御することができる。
次に、図11を参照して、光学光ピックアップに設けられた収差補正素子として、液晶素子を用いた例を説明する。図4に示す収差補正素子−1,303、収差補正素子−2,308としては、例えば図11(A)に示す液晶パネル340を適用することができる。
液晶パネル340には、図11(A)に示すように同心円状の電極341〜345が構成される。これらの電極は、透明電極であり、レーザー光を通過させる。図11(B)は、図11(A)に示す各電極341〜345に対する波面収差補正のための駆動レベルを示している。
液晶パネル340は、ガラス基板で屈折率異方性を持つ液晶分子が所定の向きに配向されている。そして、上側(又は下側)の透明電極で構成される同心円状の電極341〜345に対向する他方の電極が形成されている。
このような構成の液晶パネル340の各電極341〜345それぞれ駆動電圧を印加すると、印加される電圧による電界に従って液晶分子の配向が偏倚される。これにより、液晶パネル340を透過する光束の進行方向に垂直な断面内での屈折率分布を任意に設定することができ、光束の波面の位相を分割領域毎に制御することができる。
例えば、図11(A)に示すように、電極501を半径r0である円形電極の領域A1、電極342を外側半径r1で内側半径r0である中空円形電極の領域A2、電極343を外側半径r2で内側半径r1である中空円形電極の領域A3、電極344を外側半径r3で内側半径r2で中空円形電極の領域A4、電極345を内側半径r3の円形に抜かれた電極の領域A5を持つ5分割パターンによる液晶パネル340を用いる場合について説明する。
このような液晶パネル340の各電極341〜345に対し図11(B)に示すように、電極341及び電極345には0、電極342及び電極344にはそれぞれd1、d3、電極343にはd2に示すレベルに相当する電圧を印加する。各電極の間には図示しない電極分離間隙を持つ。ここでd1とd3を同じレベルにとし、光ビームの中心と各電極の同心円の中心が一致するようになし、各半径r0〜r3を光ビームの半径方向の波面収差量に対応する値を選択することにより、この例では、電極341〜345の駆動レベルを0、d1、d3の3値でデジタル信号として簡単な駆動回路で選択切換えができ、透過光束に対して位相差を与えることにより波面収差を補正することができる。その他の詳細は、特開平10−269611号公報に記載の通りである。
本実施の形態の情報処理装置ではフォーカス制御を動作させる前に、フォーカス制御を行う光ディスクの記録または再生面に対応して、前述した収差補正量(a)〜(c)のいずれかの補正量に応じた球面収差補正を予め実行しておくことにより、その後のフォーカス制御において良好なフォーカスエラー信号を得ることができ、安定にフォーカス制御を動作させることができる。
このように、本実施の形態ではフォーカス制御を動作させる前に球面収差補正を開始する。前述したように、球面収差の補正量は、フォーカス制御を行う光ディスクの記録面ごとに予め決めておき、ディスクの種類と対象とする記録面に応じて選択して切り替える。なお、上述した実施例では、収差補正素子制御手段322で選択できる収差補正量を基準ディスクに対して+25/−30μmの基材厚誤差を想定したが、これは1つの例であり、本発明はこの基材厚誤差に限定されない。例えば2層ディスクの標準的な中間層厚に基づいて収差補正量を決めても同様の結果を得ることができる。即ち、2層ディスクの一方の記録面に対する球面収差補正量を0mλとし、他方の記録面に対する球面収差補正量は、標準的な中間層厚を考慮して設定することができる。
なお、ディスク判別手段321による光ディスクの種類の判別方法としては、光ディスクを収納するカートリッジに判別用の穴を開け、この穴を検出して判別する方法、カートリッジの形状により判別する方法、光ディスクからの反射光量より単層ディスクと2層ディスクを判別する方法など光ディスクの種類および記録再生面を判別できる手法であれば何れでも適用できる。
上述した手順により、2層ディスクのL0層に合焦した時には、L0層の厚みに対する球面収差は補正されL0層へは良好な記録再生が可能であるが、この時、L1層から反射される反射光については中間層厚みに相当する球面収差が残ることになる。同様に、L1層に合焦した時には、L1層の厚みに対する球面収差は補正されL1層へは良好な記録再生が可能であるが、L0層から反射される反射光については中間層厚みに相当する球面収差が残ることになる。
球面収差は対物レンズの開口数(NA)に依存し、開口数の4乗に比例して大きくなることが知られている。すなわち、球面収差を有する光束に対して対物レンズ外周部を通るレーザー光は大きな球面収差を受けることになる。
従って、図4に示すホログラムレンズ309の外周部を通過し、フォトディテクタ311a,cで受光されるレーザー光のうち、目的とする記録層からの反射光に対しては、最適な球面収差補正がなされてフォトディテクタ311a,cに良好な焦点を結ぶが、目的とする記録層と異なる他の層からの反射光(迷光)については大きな球面収差を生じ、フォトディテクタ311a,cでの結像はよりぼやけたものとなり、結果的に層間迷光が低減され、目的とする記録層からの反射光成分が高い光に基づいて、フォーカスサーボ信号検出を行なうことが可能となる。
尚、開口数(NA)が変わると光ディスク記録面に集光されるレーザー光のエアリディスク径(φ)は変化し、波長λのレーザー光の時は、φ=1.22×λ/NAとなる。すなわち開口数が大きくなるとレーザー光のエアリディスクは小さくなり、RF信号のMTF(Modulated Transfer Function)は広帯域になる。このためDVDでは開口数は0.6と規定され、さらに次世代の高密度記録DVDでの開口数(NA)は0.85が予定されている。
本発明の構成では、開口数(NA)=0.6としたDVDシステムにおいても、また、開口数(NA)は0.85とした次世代の高密度記録DVDシステムにおいても、収差補正素子制御手段322が、収差補正量を目的とする記録層に適合するように制御するので、図4に示すホログラムレンズ309の外周部を通過し、フォトディテクタ311a,cで受光されるレーザー光のうち、目的とする記録層からの反射光に対しては、最適な球面収差補正がなされてフォトディテクタ311a,cに良好な焦点を結ぶが、目的とする記録層と異なる他の層からの反射光(迷光)については大きな球面収差を生じ、フォトディテクタ311a,cでの結像はよりぼやけたものとなり、結果的に層間迷光が低減され、目的とする記録層からの反射光成分が高い光に基づいて、フォーカスサーボ信号検出を行なうことが可能となる。
[第2実施例]
次に、本発明の実施の第2の形態について詳細に説明する。図12は、第2実施例に係る情報処理装置の光ピックアップ構成を示す図である。なお、図12において、先に説明した実施例1のピックアップである図4に示す構成と同じ構成要素については同じ参照符号を示してある。
レーザー光源(半導体レーザー)301からの出力光の光路上には、コリメータレンズ302、回折格子303、偏光ビームスプリッタ−1,304が順に設けられている。さらに、偏光ビームスプリッタ−1,304の光透過側の光路上には、球面収差補正素子−1,305、1/4波長板306、対物レンズ307が順に設けられている。
対物レンズ307のレーザー光出力側に多層化された記録層(L0,L1)を有する光ディスク200が位置している。
一方、偏光ビームスプリッタ−1,304の復路における光反射側の光路上には、球面収差補正素子−2,308、液晶パネル351、偏光ビームスプリッタ−2,352が順に設けられている。さらに偏光ビームスプリッタ−2,352の光反射側の光路上には集光レンズ−2,353、円筒形レンズ354、フォトディテクタ−2,355が順に設けられている。一方、偏光ビームスプリッタ−2,352の光透過側の光路上には集光レンズ−1,356、フォトディテクタ−1,357が順に設けられている。
先に説明した実施例1と異なる構成は、偏光ビームスプリッタ−1,304の復路における光反射側の光路上の液晶パネル351以降の構成である。
フォトディテクタ−1,357では、光ディスク200から読み出されたRF信号やトラッキング信号などを検出し、フォトディテクタ−2,355では、非点収差法を用いたフォーカスエラー検出を行なう。光ディスク200からの反射光の経路上に設けられた液晶パネル351と、偏光ビームスプリッタ310は、対物レンズ307の内周部を通るレーザー光と、対物レンズ307の外周部を通るレーザー光を分離する光制御手段として機能する。フォトディテクタ−2,355では、対物レンズ307の外周部を通るレーザー光を受光して、非点収差法を用いたフォーカスエラー検出を行なう。フォトディテクタ−1,357では、光ディスク200から読み出され対物レンズ307の内周部を通るレーザー光を受光して、RF信号やトラッキング信号などを検出する。具体的な光分離処理については、後段で詳細に説明する。
次に、図12に示す光ピックアップを適用した処理について説明する。半導体レーザー301から射出された光ビームは、コリメータレンズ302による平行光化の後、回折格子303を経て偏光ビームスプリッタ−1,304に入射する。偏光ビームスプリッタ−1,304は偏光鏡を有しており、入射した光ビームは偏光ビームスプリッタ−1,304を通過し、球面収差補正素子305、1/4波長板306、対物レンズ307による作用を受けた後、光ディスク200に入射する。
光ディスク200から反射されたレーザー光は、対物レンズ307、1/4波長板306、球面収差補正素子−1,305を介して偏光ビームスプリッタ−1,304に入射する。復路のレーザー光は、1/4波長板306を往復で2回通過したことによる偏光作用により、偏光ビームスプリッタ−1,304で反射され、収差補正素子−2,308、液晶パネル351を介して偏光ビームスプリッタ−2,352に入射する。
図13に液晶パネル351の構造を示す。液晶パネル351は、図13(A)に示すような構成を持つ。図の左側からディスクからの読み取りレーザー光が入射し、右側に出力される。液晶パネル351は、透明なガラス基板401の内面に透明電極402が蒸着されている。さらに、この透明電極402の内面には、液晶404に所定の分子配向を与えるため配向膜403が形成されており、この配向膜403の間に、ネマチック液晶などの複屈折を有する液晶404が封入されている。
透明電極402は、図13(B)に示すように、液晶パネル351の中心位置に円形の開口パターン410を中抜きした電極形状とされている。図13(B)は、図13(A)に示す液晶パネル351のレーザー光入射側から見た図である。透明電極402は、この円形開口パターン410を除いた部分にのみ電圧を印加できるように構成されている。図12に示す液晶板制御回路323によって、透明電極402に対して電圧が印加される。
ガラス基板401の間に封入される液晶404のセル厚dは、この液晶中を通過するレーザー光に、波長の1/2又はその奇数倍の位相差を与えるような厚み、すなわち、図14に示すように、液晶分子Mの複屈折をΔnとするとき、
Δn・d=λ/2、3λ/2、5λ/2、‥
を満足するような厚さに設定される。図14中、n1は液晶分子Mの光学軸方向の屈折率、n2はこれと直交する方向の屈折率である。尚、複屈折Δnが正(Δn>0)の液晶をP型液晶、複屈折Δnが負(Δn<0)の液晶をN型液晶と呼んでいる。
なお、図13に示す液晶パネル351はP型液晶を用いた場合の例であって、同図(A)の断面方向から見たとき、液晶分子Mの光学軸(図14参照)がガラス基板と平行で、かつ(B)の平面方向から見たとき、液晶分子Mの光学軸が45°方向、すなわち対角線方向を向くように、配向膜によって分子配向が与えられている。液晶分子Mの光学軸は光の偏光面を与える。従って、図12に示す光ピックアップに構成された液晶パネル351の場合、偏光面は対角線方向(45°方向)となっている。そしてこのような構成になる液晶パネルを、図12に示すように、その偏光面Pが偏光ビームスプリッタの偏光面Pと45°の傾きをもって交わるように配置するものである。
次に、このように構成した光ピックアップの動作を説明する。まず、図12に示す液晶板制御回路323から液晶パネル351の透明電極に対して所定の電圧が印加された場合の液晶パネル351の状態について、図15を参照して説明する。
液晶板制御回路323から液晶パネル351の透明電極402に対して所定の電圧が印加された場合、図15(A)(B)に示すように、円形開口パターン410の部分の液晶は平行配向のままであり、1/2波長板として作用する。一方、透明電極402の形成部分は、図15(A)に示すように、透明電極402に印加する電圧に応じて、ガラス基板401と垂直方向に所定角度、立ち上がった配向となり、この部分は、波長板なしの状態と、1/2波長板との中間の作用を行なうことになる。このため、円形開口パターン410部分のみが1/2波長板として作用し、透明電極402の形成部分は、波長板なしの状態と1/2波長板がある場合の中間の作用をする。
このように円形開口パターン410部分のみが1/2波長板として作用すると、この円形開口パターン410部分を通るレーザー光のみが偏光されて振動方向が90°回転され、円形開口パターン410部分以外の外周部の透明電極402の形成部分を通るレーザー光は、例えば偏光されて振動方向が45°回転される。
図12に示す偏光ビームスプリッタ−1,304で反射され液晶パネル351に入射するレーザー光はS偏光、すなわち、振動方向が紙面に垂直な偏光であり、液晶パネル351を通過すると、液晶パネル351内の1/2波長板として作用する円形開口パターン410内を通過したレーザー光はP偏光、すなわち振動方向が紙面内で光軸に垂直方向の偏光となり、偏光ビームスプリッタ−2,352の偏光膜のついた面で反射されることなく、そのまま偏光ビームスプリッタ−2,352を通過する。一方、円形開口パターン410の外側を通過したレーザー光はS偏光から、例えば45°回転されるので、偏光ビームスプリッタ−2,352の偏光膜の付いた反射面で一部が反射され、一部がフォトディテクタ−2,355側に向かう。
すなわち、対物レンズ307を通る光ディスク200からの読み取りレーザー光のうち、対物レンズ307内周部と外周部の1部を通るレーザー光がフォトディテクタ−1,357で検出され、対物レンズ307外周部のそれ以外のレーザー光がフォトディテクタ−2,355で検出される。フォトディテクタ−1,357では光ディスク200から読み出されたRF信号やトラッキング信号などを検出し、フォトディテクタ−2,355では、非点収差法を用いたフォーカスエラー検出を行なう
フォトディテクタ−1,357には、対物レンズ307内周部を通過する全レーザー光と、外周部を通過する一部のレーザー光が入力することになり、RF信号やトラッキング信号などを検出するために十分な光量の信号が入力される。一方、フォトディテクタ−2,355には、対物レンズ307外周部を通過する一部のレーザー光のみが入力することになるが、フォーカスサーボには、十分な光量となる。
このように、液晶パネル351内の1/2波長板として作用する円形開口パターン410内を通過したレーザー光のすべてと、円形開口パターン410の外周部を通過する一部のレーザー光は偏光ビームスプリッタ−2,352を通過し、集光レンズ−1,356を介してフォトディテクタ−1,357に入射し、他方、液晶パネル351の円形開口パターン410の外側を通過したレーザー光の一部は、偏光ビームスプリッタ−2,352の反射面で反射され、集光レンズ−2,353、円筒レンズ354を介してフォトディテクタ−2,355に入射する。
すなわち、光ディスク200からの光を入力する対物レンズ307を通るレーザー光のうち、レンズ内周部を通るレーザー光と外周部を通る一部レーザー光が再生信号光としてフォトディテクタ−1,357で検出され、レンズ外周部を通る一部レーザー光のみが、フォーカスサーボ用信号光として、フォトディテクタ−2,355において検出される。
フォトディテクタ−1,357では、対物レンズ307の内周部を通るレーザー光および外周部を通る一部レーザー光を受光して、光ディスク200から読み出されたRF信号やトラッキング信号などを検出し、フォトディテクタ−2,355では、対物レンズ307の外周部を通るレーザー光の一部を受光して、非点収差法を用いたフォーカスエラー検出を行なう。
このように、光ディスク200からの反射光の経路上に設けられた液晶パネル351と、偏光ビームスプリッタ310は、対物レンズ307の内周部を通るレーザー光のすべてをフォトディテクタ−1,357に出力し、対物レンズ307の外周部を通るレーザー光をフォトディテクタ−1,357と、フォトディテクタ−2,355に所定割合(例えば50%)に分割して出力する光制御手段として機能する。フォトディテクタ−2,355では、対物レンズ307の外周部を通るレーザー光を受光して、非点収差法を用いたフォーカスエラー検出を行なう。
図12の構成中のディスク種類判別手段321と、収差補正素子制御手段322の処理は、前述した第1の実施例と同様の処理を実行する。すなわち、図12に示す収差補正素子制御手段322には、
収差補正量(a)(球面収差補正量0mλ)、
収差補正量(b)(基準ディスクに対して基材厚みが30μm薄い光ディスクを補正する場合の球面収差補正量)、及び
収差補正量(c)(基準ディスクに対して基材厚みが25μm厚い光ディスクを補正する場合の球面収差補正量)
これらの3種類の収差補正量が予め設定されている。
図12に示すディスク判別手段321は、光ディスクが単層ディスクであるか、2層ディスクであるかを判別し、さらに、2層ディスクである場合は、L0,L1のいずれの層に対するデータ記録再生を実行する設定にあるかを判別し、その判別信号を収差補正素子制御手段322に出力する。
収差補正素子制御手段322は、
光ディスクが単層ディスクである場合は、
収差補正量(a)(球面収差補正量0mλ)、
光ディスクが、2層ディスクであり、L0層に対するデータ記録再生を実行している場合は、
収差補正量(b)(基準ディスクに対して基材厚みが30μm薄い光ディスクを補正する場合の球面収差補正量)、
光ディスクが、2層ディスクであり、L1層に対するデータ記録再生を実行している場合は、
収差補正量(c)(基準ディスクに対して基材厚みが25μm厚い光ディスクを補正する場合の球面収差補正量)
の各収差補正量に応じて、収差補正素子−1,305と収差補正素子−2,308の制御を行なう。
収差補正素子−1,305と収差補正素子−2,308を適用した球面収差補正処理の詳細について説明する。球面収差補正の動作は、例えば光ディスクが光ディスク装置に装着された時、又は光ディスク装置の電源を入れた時に開始することができる。最初にディスク判別手段321により光ディスクの種類が判別される。単層の記録層を有する光ディスクであると判定された場合には、ディスク判別手段321は、装着ディスクが単層ディスクであることを示す識別信号を収差補正素子制御手段322に出力する。
収差補正素子制御手段322は、装着ディスクが単層ディスクであることを示す識別信号を入力すると、収差補正量(a)を選択し、基準ディスクとの基材厚誤差0μmに相当する球面収差の補正を実行するように、収差補正素子−1,305と収差補正素子−2,308を制御する。この結果、その後、この記録層に対して行なわれるフォーカス制御において安定なフォーカスエラー信号を得ることができる。
また、ディスク判別手段321から、装着ディスクが、2層の記録層を有する光ディスクであり、L0層に対するデータ記録再生を実行する設定にあるとの判定信号が、収差補正素子制御手段322に入力されると、収差補正素子制御手段322は、収差補正量(b)を選択し、基準ディスクとの基材厚誤差が薄い側に30μmに相当する球面収差の補正を実行するように、収差補正素子−1,305と収差補正素子−2,308を制御する。この結果、その後、この記録層(L0)に対して行なわれるフォーカス制御において安定なフォーカスエラー信号を得ることができる。
また、ディスク判別手段321から、装着ディスクが、2層の記録層を有する光ディスクであり、L1層に対するデータ記録再生を実行する設定にあるとの判定信号が、収差補正素子制御手段322に入力されると、収差補正素子制御手段322は、収差補正量(c)を選択し、基準ディスクとの基材厚誤差が厚い側に25μmに相当する球面収差の補正を実行するように、収差補正素子−1,305と収差補正素子−2,308を制御する。この結果、その後、この記録層(L1)に対して行なわれるフォーカス制御において安定なフォーカスエラー信号を得ることができる。
上述した手順により、2層ディスクのL0層に合焦した時には、L0層の厚みに対する球面収差は補正されL0層へは良好な記録再生が可能であるが、この時、L1層から反射される反射光については中間層厚みに相当する球面収差が残ることになる。同様に、L1層に合焦した時には、L1層の厚みに対する球面収差は補正されL1層へは良好な記録再生が可能であるが、L0層から反射される反射光については中間層厚みに相当する球面収差が残ることになる。
球面収差は対物レンズの開口数(NA)に依存し、開口数の4乗に比例して大きくなることが知られている。すなわち、球面収差を有する光束に対して対物レンズ外周部を通るレーザー光は大きな球面収差を受けることになる。従って、図12に示す液晶パネル351の透明電極部を通過し、偏光ビームスプリッタ−2,352で反射されるレーザー光のうち、目的とする記録層からの反射光に対しては、球面収差補正がなされてフォトディテクタ−2,355に良好な焦点を結ぶが、他方の層からの反射光(迷光)については大きな球面収差を生じ、フォトディテクタ−2,355での結像はよりぼやけたものとなり、結果的に層間迷光が低減され、目的とする記録層以外の記録層などから反射される迷光の影響を低減できるので、フォーカスエラー検出に誤差(デフォーカス)が発生することなく、良好なフォーカスエラー検出を行なうことができる。
フォーカスサーボを実行するための検出光を入力するフォトディテクタ−2,355には、前述したように、図12の光ピックアップ構成における液晶パネル351の円形開口パターン410の外側部を通過した光の一部が選択されて入力される。図16を参照してフォトディテクタ−2,355における入射光とフォーカスサーボ制御処理について説明する。
前述したように、フォーカスサーボは、非点収差法によって実行される。フォトディテクタ−2,355は、図16に示すように、A,B,C,Dの4分割されたフォトディテクタを有し、ここに、図12に示す光ピックアップ構成における液晶パネル351の円形開口パターン410の外側部を通過した光が、偏光ビームスプリッタ−2,352によって反射され、集光レンズ−2,353、円筒レンズ354を介して入力される。図16に示すように、フォトディテクタ−2,355における入射光は、リング状の検出光600となる。非点収差法では、(A+C)−(B+D)の信号情報を生成し、この生成情報に基づいてフォーカスサーボ信号を得る。
リング状の検出光600には、フォーカスサーボの対象層、すなわちデータ記録または再生の実行層から反射するレーザー光と、記録または再生の対象となっていない層からの反射光、すなわち層間迷光の各光成分が含まれることになる。しかし、本発明の構成によれば、図12に示す光ピックアップ構成によって、フォトディテクタ−2,355における入射光に含まれる層間迷光成分は、データ記録または再生の実行層から反射するレーザー光の成分に比較して極めて低減されたものとなり、層間迷光成分によるエラーを起こすことなく、正確なフォーカスサーボが実現される。
フォトディテクタ−2,355における入射光に含まれる層間迷光成分が、データ記録または再生の実行層から反射するレーザー光の成分に比較して極めて低減されたものとなる理由については、上述したとおりであり、図12の光ピックアップ構成における液晶パネル351の円形開口パターン410の外側部を通過し、偏光ビームスプリッタ−2,352で反射されるレーザー光のうち、フォーカス制御の対象層、すなわちデータ記録または再生対象となる記録層からの反射光については、収差補正素子制御手段322による収差補正素子1,2の制御により、的確な球面収差補正がなされてフォトディテクタ−2,355に対して良好な焦点を結ぶ光となる。しかし、フォーカス制御の対象層以外の他方の層からの反射光(迷光)については、その層からの反射光に対応する適正な収差補正が実行されていないので、フォトディテクタ−2,355での結像はよりぼやけたものとなり、結果的に層間迷光が低減される。
しかも、前述したように、球面収差は対物レンズの開口数(NA)に依存し、開口数の4乗に比例して大きくなることが知られている。すなわち、球面収差を有する光束に対して対物レンズ外周部を通るレーザー光は大きな球面収差を受けることになる。従って、収差補正のなされていないフォーカス制御の対象層以外の他方の層からの反射光(迷光)は、大きな球面収差を生じた反射光となり、フォトディテクタ−2,355での結像はよりぼやけたものとなり、図16に示す検出光600に含まれる迷光成分は、極めて低減されたレベルとなる。
結果として、フォーカスサーボを実行するための検出光を入力するフォトディテクタ−2,355は、層間迷光成分によるエラーを起こすことなく、正確なフォーカスサーボを行なうための非点収差信号を得ることが可能となる。
なお、前述したように、開口数(NA)が変わると光ディスク記録面に集光されるレーザー光のエアリディスク径(φ)は変化し、波長λのレーザー光の時は、φ=1.22×λ/NAとなる。すなわち開口数が大きくなるとレーザー光のエアリディスクは小さくなり、RF信号のMTF(Modulated Transfer Function)は広帯域になる。例えばCDでは、開口数(NA)は0.4、DVDでは開口数(NA)は0.6と規定され、さらに、次世代の高密度記録DVDでの開口数(NA)は0.85が予定されている。
このように、各システムにおいて規定された開口数(NA)に応じた信号光の検出が、フォトディテクタ−1,355において検出されるように、液晶パネル351における透明電極構成を調整することが好ましい。すなわち、本発明の光ピックアップ構成は、光ディスクからの反射光における外周部の光の一部をフォーカスサーボ用検出光とし、内周部の光のすべてと外周部の光の一部を再生信号光として分離する構成となっており、再生信号光として用いるレーザー光は、システム規格に応じたレンズの開口数(NA)に応じて決定される半径を持つレーザー光となる。
以上、特定の実施例を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
以上、説明したように、本発明の一実施例の構成によれば、複数の積層された記録層を有する光ディスクに対するデータの記録または再生を行なう情報処理装置において、情報の記録または再生対象層に応じた判別信号に応じて、情報記録または再生対象層に応じて設定された収差補正量を選択的に適用して、光ディスクからの反射光の経路内に設定された収差補正素子の制御を実行し、収差補正素子を通過する反射光中に含まれる外周近傍光の一部を分離し、光制御手段によって分離された一部の外周近傍光を検出してフォーカスサーボ信号を出力する構成としたので、焦点制御の目的層からの光成分のみが正確な収差補正がなされ、焦点制御の目的とする層以外の他層からの光、いわゆる層間迷光については正確な収差補正のなされないぼやけた光となり、焦点制御の目的層からの光成分を効率的に集光し、これを検出光としたサーボが可能となり、より正確な制御が実現される。
従来の光ピックアップ装置構成を示す図である。 多層ディスクの構成を説明する図である。 従来の多層ディスクに対するフォーカスサーボ構成について説明する図である。 本発明の一実施例に従った光ピックアップ装置構成を示す図である。 光ピックアップ中の回折光学素子として機能するホログラムレンズの一実施例構成について説明する図である。 フォトディテクタに入力するレーザー光の経路について説明する図である。 光ディスクの読み取りレーザー光に基づくサーボ信号の読み取り構成を示す図である。 光ディスクの読み取りレーザー光の焦点誤差信号の変化を説明するグラフを示した図である。 フォトディテクタに入力するレーザー光の0次及び±1次回折光スポットについて説明する図である。 多層ディスクと単層ディスクの仕様例について説明する図である。 球面収差補正素子の構成例について説明する図である。 本発明の第2実施例に従った光ピックアップ装置構成を示す図である。 光ピックアップ中の液晶パネルの一実施例構成について説明する図である。 液晶パネルを構成する液晶分子について説明する図である。 光ピックアップ中の液晶パネルの制御例について説明する図である。 フォーカスサーボ用のフォトディテクタの構成、および処理について説明する図である。
符号の説明
100 半導体レーザー
102 コリメータレンズ
104 回折格子
106 偏光ビームスプリッタ
108 1/4波長板
110 対物レンズ
112 光ディスク
114 集光レンズ
116 円筒レンズ
118 フォトディテクタ
150 光ディスク
151 基板
152 第1の記録層
153 中間層
154 第2の記録層
155 保護層
170 光ディスク
170a〜d 記録層
172 ピンホール
174 検出器
176 球面収差補正系(焦点調節補正系)
178 検出器
180 トラッキング制御系
182 記録層選択制御系
184,186 レンズ
200 光ディスク
301 レーザー光源(半導体レーザー)
302 コリメータレンズ
303 回折格子
304 偏光ビームスプリッタ−1
305 球面収差補正素子−1
306 1/4波長板
307 対物レンズ
308 球面収差補正素子−2
309 ホログラムレンズ
310 円筒レンズ
311 フォトディテクタ
331 輪帯
340 液晶パネル
341〜345 電極
351 液晶パネル
352 偏光ビームスプリッタ−2
353 集光レンズ−2
354 円筒形レンズ
355 フォトディテクタ−2
356 集光レンズ−1
357 フォトディテクタ−1
401 ガラス基板
402 透明電極
403 配向膜
404 液晶
410 円形配向パターン
600 検出光

Claims (8)

  1. 複数の記録層を有する光ディスクに対する情報の記録または再生を実行する情報処理装置であり、
    情報の記録または再生対象層に応じた判別信号を出力するディスク判別手段と、
    前記ディスク判別手段の判別信号を入力し、入力判別信号に応じて情報記録または再生対象層に応じて設定された収差補正量を選択的に適用して、前記光ディスクからの反射光の経路内に設定された収差補正素子の制御を実行する収差補正素子制御手段と、
    前記収差補正素子を通過する前記反射光中に含まれる外周近傍光の分離処理を実行する光制御手段と、
    前記光制御手段によって分離された外周近傍光を入力し、光電変換処理によりフォーカスサーボ信号を出力するフォトディテクタを有し、
    前記光制御手段は、
    液晶パネルと、偏光ビームスプリッタを含む構成であり、
    前記液晶パネルは、選択的な配向制御を可能とした液晶を含むことを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記光制御手段は、
    回折光学素子および非点収差素子によって構成されていることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記光制御手段は、
    回折光学素子として機能するホログラムレンズ、および非点収差素子として機能する円筒レンズの組み合わせによって構成されていることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  4. 前記フォトディテクタは、前記光制御手段によって分離された前記外周近傍光を入力し、非点収差法に基づいてフォーカスサーボ信号を出力する構成であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  5. 前記偏光ビームスプリッタは、
    前記液晶パネルを通過した光を、フォーカスサーボ信号検出用フォトディテクタと、再生信号検出用フォトディテクタとに分離する処理を実行する構成であり、
    前記液晶パネルは、
    前記反射光中に含まれる内周光のほぼ全てと外周近傍光の一部が、前記再生信号検出用フォトディテクタに出力され、外周近傍光の一部が、前記フォーカスサーボ信号検出用フォトディテクタに出力されるように偏光処理を行なう構成であることを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  6. 前記ディスク判別手段は、
    光ディスクが単層ディスクであるか、多層ディスクであるかを判別し、さらに、多層ディスクである場合は、いずれの層に対するデータ記録または再生を実行する設定であるかを判別し、情報の記録または再生対象層に応じた判別信号を出力する構成であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  7. 前記収差補正素子制御手段は、
    異なる収差補正量を選択的に適用して、前記収差補正素子の制御を行う構成であり、
    光ディスクが単層ディスクであるか、多層ディスクであるか、さらに、多層ディスクである場合は、いずれの層に対するデータ記録再生を実行する設定であるかを検出するディスク判別手段からの検出信号に基づいて、適用する収差補正量を選択し、選択補正量に基づく収差補正素子の制御を実行する構成であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  8. 光ディスクに対する情報の記録または再生に適用する光ピックアップであり、
    情報の記録または再生対象層に応じて設定された異なる収差補正量に従った収差補正を行なう収差補正素子と、
    前記収差補正素子を通過する前記反射光中に含まれる外周近傍光の分離処理を実行する光制御手段と、
    前記光制御手段によって分離された外周近傍光を入力し、光電変換処理によりフォーカスサーボ信号を出力するフォトディテクタを有し、
    前記光制御手段は、
    液晶パネルと、偏光ビームスプリッタを含む構成であり、
    前記液晶パネルは、選択的な配向制御を可能とした液晶を含むことを特徴とする光ピックアップ。
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