JP4496803B2 - 真空装置 - Google Patents

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Description

本発明は、薄膜の成膜やエッチング等に使用される真空装置に関する。
薄膜を利用した電子部品あるいは光学部品等の電極の成膜方法として真空蒸着法やスパッタリング法、またエッチング方法として反応性イオンエッチング法等が使用され、これらは真空装置内で行なわれる。一般的な真空装置は、特許文献1に示すように、前記部品用の基板を保持するための基板ホルダや蒸着源等が配置される真空チャンバ、真空チャンバ内を真空状態にするための真空用ポンプ、真空チャンバ内の真空度を測定する圧力センサ等で構成される。なお真空用ポンプとしては、真空チャンバ内を大気雰囲気から低真空にするための低真空用ポンプと、低真空から高真空にするための主ポンプの2つが必要である。
また前記装置のうち、基板ホルダ、低真空用ポンプと主ポンプおよび圧力センサは、真空チャンバに機器接続用の貫通孔を介してとりつけられる。このうち低真空用ポンプや主ポンプは、真空チャンバと各ポンプの接続部に設けられたバルブを開閉することにより、真空チャンバの排気を行なっている。このバルブと類似の構造を持つピストンを使用したエアシリンダが特許文献2に示されている。特許文献2に示されているピストンには、ピストンロッドと呼ばれる直線運動を行う軸が取り付けられ、シリンダに設けられた貫通孔を通じて外部から可動させることができる。このピストンロッドが挿通されているエアシリンダの貫通孔内壁にはOリングが設けられている。このOリングにより、エアシリンダ内部の真空度が保たれ、ピストンロッドを可動しやすくすることができる。
また真空チャンバ内で直線運動を可能にする別の方法として、特許文献3に示すようなベローズを用いた方法がある。特許文献3に示されている真空装置ではベローズを可動電極の下部に取り付け、ベローズを伸縮させることにより所望の位置まで可動電極を移動させ、プラズマ処理を行なうことができる。
特開平11−101703号公報 特開平7−235579号公報 特開平5−144785号公報
一般的な真空装置においては、特許文献1のように2つの真空用ポンプが必要である。この装置では、真空チャンバ内を低真空用ポンプにより低真空状態にした後、主ポンプにより高真空状態にするが、主ポンプ動作時には低真空用ポンプや低真空用圧力センサ等を接続している真空チャンバの貫通孔からの真空漏れが発生し、真空チャンバ内の高真空が保たれなかったり、主ポンプに負担がかかるという問題が発生する。
また特許文献2に示されている構造において、真空用ポンプと真空チャンバを接続している部分の開閉弁としてピストンを使用し、開閉弁を移動させる可動軸としてピストンロッドを使用すれば、真空用ポンプのバルブとして用いることができる。このとき真空チャンバ内の真空度は可動軸が挿通された貫通孔内壁に設けたOリングにより保たれているが、バルブを開閉するたびに可動軸が摺動するためOリングに摩耗や変形が発生する。そのOリングの劣化した部分から真空チャンバ内に大気が流入し真空漏れが発生する。また可動軸の摺動性をよくするためにOリングにグリースなどの潤滑材を塗布するが、真空排気時や成膜時にその潤滑材からガスが発生し、真空排気時間が長くなったり、形成する膜中に不要な物質が混入し膜の特性を劣化させる可能性がある。
また特許文献3に示されているベローズを使用した構造では、摩耗等により真空漏れが発生する可能性は小さい。しかしベローズは収縮が可能なため、その表面積が大きくなっており、表面にもガス粒子が付着している。このため真空排気時間が長くなったり、機構が複雑なためコストが高くなるという問題がある。
以上のように従来構造の真空装置では真空排気時に低真空用機器接続部分と、可動部の貫通孔内のOリング劣化部分より真空漏れや真空チャンバ内の汚染が発生していた。そこで本発明では、直線運動を伝達するような可動部を備える真空装置において、真空装置用機器接続部分および可動部での真空漏れと貫通孔の潤滑材からの汚染を防止し、真空の信頼性を向上した真空装置を提供することを目的とした。
上記の課題を解決するために本発明の真空装置は、真空チャンバと、真空排気用ポンプと、圧力センサと、真空チャンバの壁に設けられた第1の貫通孔に挿通された直線運動の伝達を行なうための可動軸と、前記可動軸に取付けられたふた材と、前記可動軸を環状に取囲む前記第1の貫通孔内壁に取付けられた第1の封止材と、前記ふた材の前記第1の貫通孔側の面に前記第1の貫通孔を環状に取囲むように第2の封止材を備えたことを特徴としている。
本発明の構造は、真空チャンバ内部に挿通された可動軸の一部にふた材を設け、このふた材とふた材に設けた前記第1の封止材により可動軸が挿通されている貫通孔を塞ぐものである。この構造により貫通孔内壁に設けた前記第1の封止材が摩耗、変形することにより真空チャンバの真空漏れが発生したとしても、ふた材に設けた前記第2の封止材により真空漏れを防ぐことができる。また可動軸を摺動しやすくするために貫通孔内壁に設けた前記第1の封止材に潤滑材を塗布することがあるが、この潤滑材の蒸発等による真空チャンバ内の汚染も防ぐことができる。
また本発明の真空装置においては、真空チャンバと、真空排気用ポンプと、圧力センサと、真空チャンバの壁に設けられた第1の貫通孔に挿通された直線運動の伝達を行なうための可動軸と、前記可動軸に取付けられたふた材と、前記可動軸を環状に取囲む前記第1の貫通孔内壁に取付けられた第1の封止材と、前記真空チャンバの壁に前記第1の貫通孔を環状に取り囲むように第2の封止材を備えたことを特徴としている。本構造においても、真空チャンバ内の真空漏れと潤滑材による汚染を防ぐことができる。
また本発明の真空装置においては、前記真空チャンバの壁に第2の貫通孔を備え、前記第2の貫通孔を前記第2の封止材と前記第1の貫通孔との間に配置したことを特徴としている。本構造においては、可動軸を挿通している第1の貫通孔以外に第2の貫通孔を設けているが、その第2の貫通孔に前記真空装置に必要な真空用機器を接続することができる。またふた材とふた材の第2の封止材により、真空用機器接続部からと第1の封止材の摩耗、変形部分からの真空漏れをふせぐことができる。さらに第1の封止材に塗布した潤滑材による真空チャンバ内の汚染も防ぐことができる。
また本発明の真空装置においては、前記第2の貫通孔に前記真空排気用ポンプを接続したことを特徴としている。本構造においては、第2の貫通孔に真空排気用ポンプを接続しているが、この場合でも真空排気時の真空漏れや第1の封止材の潤滑材による汚染を防ぐことができる。
また本発明の真空装置においては、前記第2の貫通孔に前記真空排気用ポンプと前記圧力センサを接続したことを特徴としている。本構造においては、第2の貫通孔に真空排気用ポンプや圧力センサ等の真空用機器を接続しているが、この場合でも真空排気時の真空漏れや第1の封止材の潤滑材による汚染を防ぐことができる。
また本発明の真空装置においては、前記真空チャンバが略平行な壁を備え、前記壁の一方に前記第1の貫通孔を、他方に第3の貫通孔を備え、前記ふた材の前記第3の貫通孔側の面に前記第3の貫通孔を環状に取囲むように第3の封止材を備えたことを特徴としている。本構造においては、可動軸を挿通している第1の貫通孔とは対向する真空チャンバの壁に第3の貫通孔を設けている。この第3の貫通孔に真空機器等を接続でき、その真空機器を使用する際はふた材と第2の封止材により第1の貫通孔を塞ぐことができる。これにより真空排気時の真空漏れや第1の封止材の潤滑材による汚染を防ぐことができる。
また本発明の真空装置においては、前記第3の貫通孔に前記真空排気用ポンプを接続したことを特徴としている。本構造においては、第3の貫通孔に真空排気用ポンプを接続しているが、この場合でも真空排気時の真空漏れや第1の封止材の潤滑材による汚染を防ぐことができる。
また本発明の真空装置においては、前記第3の貫通孔に前記真空排気用ポンプと前記圧力センサを接続したことを特徴としている。本構造においては、第3の貫通孔に真空排気用ポンプや圧力センサ等の真空用機器を接続しているが、この場合でも真空排気時の真空漏れや第1の封止材の潤滑材による汚染を防ぐことができる。
また本発明の真空装置においては、前記可動軸の前記真空チャンバ内部側の先端部に、基板を取付けられる基板ホルダを備えたことを特徴としている。一般的な蒸着装置において、基板ホルダは真空チャンバに設けた貫通孔に挿通された可動軸の先端に取り付けられている。真空チャンバの真空漏れの防止と可動軸の摺動をよくするために、貫通孔内壁には封止材が設けられている。しかし可動軸の摺動により封止材が摩耗、変形するため真空漏れが発生する。この真空漏れを防止するため、可動軸の一部にふた材を設け、そのふた材の貫通孔側の面に封止材を設けることにより真空チャンバの真空漏れを防止することができる。また貫通孔内の第1の封止材の潤滑材による真空チャンバ内の汚染も防ぐことができる。
以上のように本発明における真空装置は、真空チャンバと、真空排気用ポンプと、圧力センサと、真空チャンバの壁に設けられた第1の貫通孔に挿通された直線運動の伝達を行なうための可動軸と、前記可動軸に取付けられたふた材と、前記可動軸を環状に取囲む前記第1の貫通孔内壁に取付けられた第1の封止材と、前記ふた材の前記第1の貫通孔側の面に前記第1の貫通孔を環状に取囲むように第2の封止材を備えたことを特徴としているので、直線運動を伝達するような可動部での真空漏れを防止し、真空チャンバ内の真空の信頼性を向上することができる。また可動軸の封止部分の潤滑材による真空チャンバ内の汚染による電極特性の劣化や、エッチング中の電極に不要な物質が付着することによるエッチング不良が発生することがなくなる。
以下において図を参照しつつ本発明の実施例について説明する。図1は本発明の第1の実施例における真空蒸着装置の概略断面図である。図1における真空蒸着装置は、真空排気用のポンプ等が接続されている排気ブロック28と成膜を行なう成膜ブロック29とで構成されている。
排気ブロック28は略平行な壁を備えており、その一方の壁には排気ブロック28における第1の貫通孔6が設けられ、その貫通孔6には可動軸14が挿通されている。可動軸14の真空チャンバ1内部側の先端にはふた材10が設けられている。また貫通孔6を設けた壁には第2の貫通孔12、13が設けられ、それぞれに接続用管16を介した第1の真空排気用ポンプである低真空用ポンプ2と第1の圧力センサである低真空用圧力センサ4が接続されている。また第1および第2の貫通孔と相対する真空チャンバ1の壁には、第3の貫通孔8、9が設けられ、それぞれに第2の真空排気用ポンプである主ポンプ3と第2の圧力センサである高真空用圧力センサ5が接続されている。また排気ブロック28における第1の封止材であるOリング7は、貫通孔6の内壁に設けられている。また第2の封止材であるOリング17は、ふた材10の貫通孔6側の面に、貫通孔6、12、13を取囲むように設けられている。さらに第3の封止材であるOリング11は、第3の貫通孔8、9を取囲むように真空チャンバ1の壁に設けられている。なお本実施例においては、低真空用ポンプ2として油回転ポンプ、主ポンプ3としてクライオポンプを使用し、ふた材10と可動軸14で構成されるバルブ15、可動軸14はステンレス合金製である。
成膜ブロック29の上部には成膜を行なう基板18が取付けられた基板ホルダ30が配置され、その基板ホルダ30の下部には蒸着源24と電子ビーム照射装置25が配置されている。基板ホルダ30は真空チャンバ1の上部に設けられた可動軸19の先端に取付けられている。その可動軸19にはふた材22も取り付けられ、成膜ブロック29における第1の貫通孔20に挿通されている。貫通孔20の内壁には成膜ブロック29における第1の封止材であるOリング21、ふた材22の真空チャンバ1側の面には第2の封止材であるOリング23が設けられている。なお真空チャンバ1、基板ホルダ17、可動軸19およびふた材22等の機器はステンレス合金製である。
本発明の真空蒸着装置を用いた蒸着方法について簡単に述べる。まず基板ホルダ30に電極を成膜する基板18を取付ける。その後低真空用ポンプ2で数Pa程度の圧力になるまで排気する。そして主ポンプ3で排気が可能な所望の圧力になったことを低真空用圧力センサ4で確認する。次に主ポンプ3で1×10-3Pa以下になるまで排気する。前記圧力になったことを高真空用圧力センサ5で確認した後、電子ビーム照射装置25から電子ビーム26を蒸着源24内の金属に照射し、蒸発した金属原子27が基板18に付着し電極を形成する。
図2は本発明の第2の実施例における真空装置の排気ブロックの概略断面図である。図2(a)では第2の貫通孔に48、49に第1の真空排気用ポンプである低真空用ポンプ41と第1の圧力センサ47を接続している。また第1の貫通孔43に挿通した可動軸50の先端に設けたふた材45を真空チャンバ40の内壁から離して貫通孔48、49を開け、低真空用ポンプ41により真空チャンバ40内を排気している状態を示している。低真空用ポンプ41により所定の圧力になったことを圧力センサ47で確認した後、可動軸50を真空チャンバ40の外側へ引き出し、ふた材45とふた材45に備えた第2の封止材であるOリング46を真空チャンバ40の内壁に接触させ、貫通孔43、48、49を塞ぐ。この状態の真空チャンバ40の概略断面図を図2(b)に示す。真空チャンバ40内は、図示しない主ポンプにより高真空排気されているが、貫通孔43、48、49は第2の封止材であるOリング46により塞がれている。この構造により第1の封止材であるOリング44が摩耗、変形していても真空チャンバ40内への真空漏れを防ぐことができる。またOリング44の潤滑材による真空チャンバ40内の汚染も防ぐことができる。なおOリング46は真空チャンバ40の内壁と接触させるために、ふた材45の壁面よりも貫通孔43側へ少し突出して配置されている。このためOリング46と真空チャンバ40の内壁が接触したとき、ふた材45と真空チャンバ40の内壁の間にOリング46によって仕切られた空間が発生する。また貫通孔48、49部分にも空間が存在する。これらの空間は低真空用ポンプ41によってしか排気されていないため、低真空用ポンプ41を停止した後、図示しない主ポンプにより真空チャンバ40内を高真空排気しているときは真空チャンバ40内部の方がこれらの空間よりも圧力が低くなる。このとき真空チャンバ40壁面やOリング44からの放出ガスや、Oリング44からの真空漏れにより圧力差がさらに大きくなると、ふた材45が真空チャンバ40内部側へ引きこまれる可能性がある。ふた材45が真空チャンバ40内部へ引きこまれると、Oリング46により仕切られた空間から真空チャンバ40内へガス粒子が流入することにより、真空チャンバ40内の圧力が上昇することにより主ポンプに負担が生じたり、形成する膜へ不要な物質が混入することにより膜の特性が劣化する問題が発生する。この問題に対し本実施例の構造では、高真空時に生じる空間の圧力を圧力センサ47で常時測定できるため、真空チャンバ40内と空間部分の圧力差が大きくなったとき、低真空用ポンプ41で排気することによりこの問題を防ぐことができた。
図3(a)は、本発明の第2の実施例において第2の封止材の配置を変更した構造の概略断面図である。第2の貫通孔に低真空用ポンプ61aと圧力センサ62aを接続し、第1および第2の貫通孔を取囲むように真空チャンバ60aの壁に設けた第2の封止材であるOリング64aにより、真空チャンバ60a内の真空漏れとOリング63aの潤滑材による汚染を防ぐことができた。図3(b)と図3(c)は本発明の第2の実施例において、第1の圧力センサを除いた構造の概略断面図である。この構造においても低真空用ポンプ61b、61cを常時排気運転することによりOリング64bあるいは64cで封止した部分の圧力上昇を抑えることができ、真空チャンバ60b、60c内の真空の信頼性を向上することができる。なお図2および図3に示す低真空用ポンプ61の代わりに主ポンプを接続し、ふた材および可動軸をメインバルブとした構造で使用しても構わない。
図4は、本発明の第3の実施例における真空装置の排気ブロックの概略断面図である。図4(a)は低真空排気時、図4(b)は高真空排気時を示したものである。本実施例では第2の真空排気用ポンプとして主ポンプ71を使用し、その主ポンプ71と第2の圧力センサ78を第3の貫通孔79、80に接続している。図示しない低真空用ポンプにより真空チャンバ70内を真空排気するときは第1の貫通孔73に挿通した可動軸81を移動し、真空チャンバ70の壁に貫通孔79、80を取囲むように備えた第3の封止材であるOリング77にふた材75を接触させることにより主ポンプ71と圧力センサ78を封止する。次に主ポンプ71により排気可能な圧力になったとき、図4(b)のように可動軸81を移動させることによりふた材75をOリング77から離して主ポンプ71を開放する。このときふた材75に備えた第2の封止材であるOリング76が第1の貫通孔73側の真空チャンバ70の内壁と接触するまで可動軸81を移動させる。これにより真空チャンバ70内を主ポンプ71により高真空排気しているときは、貫通孔73からの真空漏れや第1の封止材であるOリング74の潤滑材による真空チャンバ70内の汚染を防ぐことができる。
図5は、本発明の第3の実施例において第2および第3の封止材であるOリングの配置を変更した構造を示す概略断面図である。図5(a)は、第2および第3の封止材であるOリング92aと93aの両方を真空チャンバの壁に備えた構造である。また図5(b)は、第2および第3の封止材であるOリング92bと93bの両方をふた材91bに備えた構造である。図5(c)は、第2の封止材であるOリング92cを真空チャンバの壁に、第3の封止材であるOリング93cをふた材91aに備えた構造である。これらの構造にすることで、高真空排気時の真空漏れや第1の封止材であるOリング90a、90b、90cの潤滑材による真空チャンバ内の汚染を防ぐことができる。また図5(d)から図5(g)は第3の貫通孔に圧力センサを接続していない構造である。真空装置の大きさや機器接続の都合等により圧力センサを主ポンプ94d〜94gの近くに配置できない場合でも、ふた材91d〜91gと可動軸により主ポンプ94d〜94gのメインバルブとして使用することができる。この構造においても、高真空排気時の真空漏れと第1の封止材であるOリング90d、90e、90f、90gの潤滑材による真空チャンバ内の汚染を防ぐことができる。なお本実施例においては、主ポンプを第3の貫通孔に接続したが、主ポンプの代わりに低真空用ポンプを接続した構造でも構わない。
図6は、本発明の第1の実施例における真空装置の排気ブロックの概略断面図である。本構造では、第2の貫通孔に低真空用ポンプと第1の圧力センサ、第3の貫通孔に主ポンプと第2の圧力センサを接続している。図6(a)は低真空排気時、図6(b)は高真空排気時を示したものである。真空チャンバ1内を低真空用ポンプ2により排気しているときは、主ポンプ3と高真空時に使用する第2の圧力センサ5がふた材10とふた材の第3の貫通孔8、9側の面に設けた第3の封止材であるOリング11により封止されている。これにより真空チャンバ1内を低真空排気しているときに、主ポンプ3への大気流入による負担を防ぐことができる。次に真空チャンバ1内が主ポンプ3により排気が可能な圧力になったことを低真空時に使用する第1の圧力センサ4で確認する。所定の圧力になったことを確認した後、第1の貫通孔6に挿通した可動軸14を真空チャンバ1の外側へ移動させてふた材10とOリング11を真空チャンバ1の貫通孔8、9側の壁から離して主ポンプ3を開放する。このときふた材10にOリング17が接触するように可動軸14を移動する。これにより、真空チャンバ1内を主ポンプ3で高真空排気しているときには、貫通孔6、12、13はOリング17とふた材10により封止されるため、真空チャンバ1内への真空漏れやOリング7の潤滑材による汚染を防ぐことができる。なおOリング17はふた材10と接触させるために、真空チャンバ1の壁面よりもその内部側へ少し突出して配置されている。このためOリング17とふた材10が接触した場合、ふた材10と真空チャンバ1の内壁の間にOリング17によって仕切られた空間が発生する。また貫通孔12、13部分にも空間が存在する。これらの空間は低真空用ポンプ2によってしか排気されていない。このため低真空用ポンプを停止した後、主ポンプにより真空チャンバ1内を高真空排気しているときは、真空チャンバ1内部の圧力がこれらの空間の圧力よりも低くなる。真空チャンバ1壁面やOリング7からの放出ガスや、Oリング7からの真空漏れにより圧力差がさらに大きくなると、その圧力差によりふた材10が真空チャンバ1内部側へ引きこまれる可能性がある。ふた材10が真空チャンバ1内部へ引きこまれると、低真空側空間からガス粒子が流入し、真空チャンバ1内の圧力が上昇することにより主ポンプ3に負担が生じたり、形成する膜へ不要な物質が混入することにより電極特性が劣化する可能性がある。この問題に対し本実施例の構造を用いることにより、高真空時に生じる空間の圧力を第1の圧力センサ4で常時測定できるため、真空チャンバ1内と空間部分の圧力差が大きくなったとき、低真空用ポンプ2で排気することによりこの問題を防ぐことができた。
本発明の第1の実施例において、第2および第3の封止材の配置場所を変更した構造を示す概略断面図を図7(a)から図7(c)に示す。図7(a)は、第2および第3の封止材であるOリング102aと103aをともに真空チャンバの壁に配置した構造である。また図7(b)は、Oリング102bと103bをともにふた材101bに配置した構造である。図7(c)は、Oリング102cはふた材101cに、Oリング103cは真空チャンバの壁に配置した構造である。すべての構造において、真空チャンバの真空漏れと第1の封止材であるOリング100a〜100cの潤滑材による汚染を防ぐことができる。また主ポンプ104a〜104cにより高真空排気しているときの真空チャンバ内で圧力差により生じる真空漏れの問題へも対応することができる。
本発明の第1の実施例において、第2および第3の封止材の配置場所を変更し、第2の圧力センサを第2の貫通孔以外の部分に取り付けた構造の概略断面図を図7(d)から図7(g)に示す。真空装置の大きさや機器取り付け箇所の都合等により、主ポンプ104d〜104gの近くに第2の圧力センサを配置できない場合でも、ふた材101d〜101g、第2の封止材102d〜102gおよび第3の封止材103d〜103gを用いた本発明の構造により、真空チャンバ内の真空漏れと汚染を防ぎ、高真空排気時の真空の信頼性を向上することができる。なお第3の実施例における構造では、第2の貫通孔に低真空用ポンプ、第3の貫通孔に主ポンプを接続しているが、第2の貫通孔に主ポンプ、第3の貫通孔に低真空用ポンプを接続しても本実施例と同様な効果を得ることができる。
図8は、本発明の第1の実施例における真空装置の成膜ブロックにおける基板ホルダ部分の概略断面図である。図8(a)は基板18の取付け、取外し時に基板ホルダ30が下がっている状態、図8(b)は真空排気時および蒸着時に基板ホルダ30が上がっている状態である。図8(a)のように真空チャンバ1の上部には、成膜ブロックにおける第1の貫通孔20に挿通された可動軸19により保持された基板ホルダ30が配置されている。基板ホルダ30への基板18の取付けおよび取外しの際には、作業をしやすくするためと基板18を破損する可能性を少なくするために基板ホルダ30を下げる。また真空排気時や蒸着時は図8(b)のように、所望の成膜条件にするために基板ホルダ30を上げている。このように基板ホルダ30は成膜を行なうごとに上下させる必要があるため、真空チャンバ1内の真空を保ち、可動軸19を可動しやすくするために備えられた成膜ブロックにおける第1の封止材であるOリング21に摩耗あるいは変形が生じる。そのため真空排気時や蒸着時に真空漏れが発生する可能性がある。そこで本実施例においては、可動軸19の真空チャンバ1の内部側にふた材22を設け、このふた材22とふた材22に備えられた第2の封止材であるOリング23により真空排気時や蒸着時に可動軸19が挿通されている第1の貫通孔20を塞いでいる。Oリング21の摩耗や変形による真空漏れが発生したとしても、Oリング23によって真空チャンバ1内の高真空は保たれるため、成膜する電極への影響や真空漏れのときに起こる主ポンプへの負担も発生しない。またOリング21の潤滑材による真空チャンバ1内の汚染を防ぐことができる。なお図8(c)は成膜ブロックにおける第2の封止材であるOリング23cを真空チャンバ1の壁に配置した構造であるが、この構造においても真空漏れとOリング21の潤滑材による汚染を防ぐことができる。
図9は、本発明の第4の実施例における真空装置の排気ブロックにおいて可動軸にベローズを使用した構造の概略断面図である。真空装置内に外部から直線運動を伝達するときにベローズが使用されることがある。ベローズを用いた構造では、真空チャンバ110との接続部分が完全にふさがれるため真空漏れが発生する可能性が小さい。しかしその表面積が大きいため、表面に付着したガス粒子等の影響で真空排気時間が長くなるという問題があった。そこで本実施例では、主ポンプ112により真空チャンバ110内を高真空排気しているときは、ふた材114と真空チャンバ110の壁で仕切られた空間にベローズ117を収納する構造とした。本構造によりベローズ117に付着したガス粒子等により高真空排気時間が長くなるという問題を防ぐことができる。また、ふた材114と真空チャンバ110の壁に仕切られた低真空用ポンプ111側の空間は低真空用ポンプ111によってしか排気されていないため、主ポンプ112側との間に圧力差が生じる。真空チャンバ110壁面や、ベローズ117表面からの放出ガスによりさらに圧力差が大きくなると、ふた材114が真空チャンバ110内部側へ引きこまれる可能性がある。ふた材114が真空チャンバ110内部側へ引きこまれると、ベローズ117を収納した空間の圧力により、真空チャンバ110内部全体の圧力が上昇し真空排気時間が長くなる。本実施例の構造ではベローズ117を収納した空間の圧力を圧力センサ118で常時測定できるため、ベローズ117を収納した空間の圧力が上昇した場合、低真空用ポンプ111でその空間内を排気することにより主ポンプ112により排気している空間との圧力差を小さくすることができる。これによりベローズ117の付着ガスによるベローズ117の収納空間での圧力上昇により生じる真空チャンバ110内の圧力上昇を防ぐとことができる。以上のように本発明の構造をベローズを使用した真空装置に用いることにより、真空排気時間が長くなるという問題を解決することができた。
なお図1は本発明を用いた真空蒸着装置の実施例の概略断面図であるが、各機器の配置場所はこれに限るものでなく、またすべての構造を含む必要はない。本実施例においては蒸着装置について示しているが、スパッタリング装置、反応性イオンエッチング装置等の基板や真空機器を使用する真空装置であれば同様な効果を得ることができる。また使用する真空用ポンプの種類や、装置の材料についても前記に示した機器および材料に限るものではない。
本発明の第1の実施例における真空蒸着装置の概略断面図である。 本発明の第2の実施例における真空蒸着装置の排気ブロックの概略断面図である。 本発明の第2の実施例における真空蒸着装置の排気ブロックの構造変更例を示す概略断面図である。 本発明の第3の実施例における真空蒸着装置の排気ブロックの概略断面図である。 本発明の第3の実施例における真空蒸着装置の排気ブロックの構造変更例を示す概略断面図である。 本発明の第1の実施例における真空蒸着装置の排気ブロックの概略断面図である。 本発明の第1の実施例における真空蒸着装置の排気ブロックの構造変更例を示す概略断面図である。 本発明の第1の実施例における真空蒸着装置の基板ホルダ部分の概略断面図である。 本発明の第4の実施例における真空蒸着装置の排気ブロックの概略断面図である。
符号の説明
1、40、60、70、110 真空チャンバ
2、41、61、111 低真空用ポンプ
3、71、94、104、112 主ポンプ
4、47、62、118 第1の圧力センサ
5、78、105 第2の圧力センサ
30 基板ホルダ
6、20、43、73 第1の貫通孔
12、13、48、49 第2の貫通孔
8、9、79、80 第3の貫通孔
7、21、44、63、74、90、100 第1の封止材
17、23、46、64、76、92、102、116 第2の封止材
11、77、93、103、115 第3の封止材
10、22、45、75、91、101、114 ふた材
14、19、50、81、113 可動軸
18 基板
24 蒸着源
25 電子ビーム照射装置
26 電子ビーム
27 金属原子
28 排気ブロック
29 成膜ブロック
117 ベローズ

Claims (10)

  1. 真空チャンバと、真空排気用ポンプと、圧力センサと、真空チャンバの壁に設けられた第1の貫通孔に挿通された直線運動の伝達を行なうための可動軸と、前記可動軸に取付けられたふた材と、前記可動軸を環状に取囲む前記第1の貫通孔内壁に取付けられた第1の封止材と、前記ふた材の前記第1の貫通孔側の面に前記第1の貫通孔を環状に取囲むように第2の封止材を備えたことを特徴とする真空装置。
  2. 真空チャンバと、真空排気用ポンプと、圧力センサと、真空チャンバの壁に設けられた第1の貫通孔に挿通された直線運動の伝達を行なうための可動軸と、前記可動軸に取付けられたふた材と、前記可動軸を環状に取囲む前記第1の貫通孔内壁に取付けられた第1の封止材と、前記真空チャンバの壁に前記第1の貫通孔を環状に取り囲むように第2の封止材を備えたことを特徴とする真空装置。
  3. 前記真空チャンバの壁に第2の貫通孔を備え、前記第2の貫通孔を前記第2の封止材と前記第1の貫通孔との間に配置したことを特徴とする請求項1および請求項2記載の真空
    装置。
  4. 前記第2の貫通孔に前記真空排気用ポンプを接続したことを特徴とする請求項3記載の真空装置。
  5. 前記第2の貫通孔に前記真空排気用ポンプと前記圧力センサを接続したことを特徴とする請求項3記載の真空装置。
  6. 前記真空チャンバが略平行な壁を備え、前記壁の一方に前記第1の貫通孔を、他方に第3の貫通孔を備え、前記ふた材の前記第3の貫通孔側の面に前記第3の貫通孔を環状に取囲むように第3の封止材を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項5記載の真空装置。
  7. 前記真空チャンバが略平行な壁を備え、前記壁の一方に前記第1の貫通孔を、他方に第3の貫通孔を備え、前記真空チャンバの壁に前記第3の貫通孔を環状に取囲むように第3の封止材を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項5記載の真空装置。
  8. 前記第3の貫通孔に前記真空排気用ポンプを接続したことを特徴とする請求項6および請求項7記載の真空装置。
  9. 前記第3の貫通孔に前記真空排気用ポンプと前記圧力センサを接続したことを特徴とする請求項6および請求項7記載の真空装置。
  10. 前記可動軸の前記真空チャンバ内部側の先端部に、基板を取付けられる基板ホルダを備えたことを特徴とする請求項1および請求項2記載の真空装置。
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