JP4496633B2 - トリエチレンジアミン製造用成形体触媒とその製造法及びトリエチレンジアミンの製造方法 - Google Patents

トリエチレンジアミン製造用成形体触媒とその製造法及びトリエチレンジアミンの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トリエチレンジアミン製造用成形体触媒及びその製造法、更に該触媒を用いたトリエチレンジアミンの製造方法に関するものである。詳しくは、アミン化合物から効果的・効率的にトリエチレンジアミンを製造することのできる改良された結晶性アルミノシリケート成形体触媒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トリエチレンジアミンは、ポリウレタン製造における発泡触媒、エポキシ樹脂硬化促進剤等として、大量に使用されている有用な化合物である。
【0003】
このトリエチレンジアミンは一般に触媒を用いてアミン化合物を環化することによって得られる。その触媒としては、ゼオライトが衆知である。例えば、
▲1▼特開昭62−228079号公報、▲2▼特開昭63−122654号公報には、空気雰囲気下400〜600℃にて焼成処理された、アルミナに対するシリカのモル比が12以上の結晶性金属シリケートを触媒とする方法、
▲3▼特開平1−132587号公報には、ペンタシル型ゼオライトを触媒とする方法、
▲4▼特開平1−143864号公報には、ペンタシル型ゼオライトを触媒として用い、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、2−アミノエタノ−ルを該触媒と250〜550℃で接触させ、トリエチレンジアミンを得る方法、
▲5▼特開平3−133971号公報には、アルカリ金属を含むか、又はゼオライト骨格のアルミニウムが鉄により同形的に置換されたペンタシル型ゼオライトを触媒として用い、エチレンジアミンを270〜420℃で該触媒と接触させトリエチレンジアミンを得る方法、
▲6▼特開平5−17460号公報には、水蒸気雰囲気下500〜950℃の温度にて焼成処理された結晶性アルミノシリケートから成る触媒とアミン化合物からトリエチレンジアミンを製造する方法、
▲7▼特開平5−17461号公報には、空気雰囲気下610℃〜950℃の温度にて焼成処理された結晶性アルミノシリケートから成る触媒とアミン化合物からトリエチレンジアミンを製造する方法、
▲8▼特開平5−17462号公報には、無機塩が担持された結晶性アルミノシリケート触媒とアミン化合物からトリエチレンジアミンを製造する方法、
▲9▼特開平10−109964号公報には、塩基処理されたゼオライト触媒とアミン化合物からトリエチレンジアミンを製造する方法、
(10)特開平10−182562号公報には、表面酸性度失活ゼオライト触媒とアミン化合物からトリエチレンジアミンを製造する方法、
(11)特開平10−195029号公報には、縮合反応と環化反応に対して形状選択性を持つゼオライトとエチル化性化合物を添加したトリエチレンジアミン反応液からトリエチレンジアミンを製造する方法
がそれぞれ開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようにトリエチレンジアミンの製造法に関して、ゼオライト触媒を用いた多くの製造法が開示されている。しかしながら、工業用触媒として使用するには、下記のような問題点があった。
【0005】
トリエチレンジアミンの製造方法において、反応形式は、回分、半回分、連続式いずれでも良く、また懸濁床(気相反応では流動床)、固定床流通式でも実施できるが、工業的には、固定床流通式が、操作、装置、経済性の面から有利である。上記従来技術の実施例も全て固定床流通式で実施されている。固定床流通式の場合では、トリエチレンジアミンの収率のみならず、成形体触媒の機械的強度、触媒寿命が極めて重要となる。成形体の調製に関して、従来技術には、成形法、結合剤等の具体的な記載は殆どなく、工業的な固定床流通式連続反応器に使用可能なレベルに達していない。
【0006】
成形法の記載があるのは、▲6▼特開平5−17460号公報、▲7▼特開平5−17461号公報、▲8▼特開平5−17462号公報のみである。これら公報には、押し出し成形法、打錠成形法、顆粒成形法が挙げられ、実施例はすべて打錠成形法である。
【0007】
結合剤の記載は、▲2▼特開昭63−122654号公報にシリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ等、▲5▼特開平3−133971号公報に酸化アルミニウム、二酸化珪素又は粘土、例えばベントナイト又はモンモリロナイト、▲6▼特開平5−17460号公報、▲7▼特開平5−17461号公報、▲8▼特開平5−17462号公報にシリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、粘土等、▲9▼特開平10−109964号公報、(10)特開平10−182562号公報、(11)特開平10−195029号公報にシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、天然粘土が列記されているのみであり、実施例での具体的な記載は全くない。▲2▼特開平1−132587号公報、▲3▼特開平1−143864号公報にはその実施例に不活性結合剤とあるのみで、物質名の記載はない。また、▲9▼特開平10−109964号公報、(10)特開平10−182562号公報、(11)特開平10−195029号公報には、低い酸性度の材料例えばシリカやジルコニアは、アルミナのようなより活性な材料で生じる望ましくない副反応を防止する点で好ましいと記載されている。しかしながら、具体的な操作及び効果の説明はない。
【0008】
また、これらの触媒を用いてトリエチレンジアミンを製造する際のトリエチレンジアミン収率、触媒寿命に関しては、例えば、
▲1▼特開昭62−228079号公報、▲2▼特開昭63−122654号公報に記載の方法では、原料の転化率を低くすればトリエチレンジアミンの選択率を高くできるが、転化率を高くすると選択率が低下し、結局高収率でトリエチレンジアミンを得ることはできず、また、該触媒の経時活性低下は大きい。
【0009】
▲3▼特開平1−132587号公報、▲4▼特開平1−143864号公報に記載の方法では、トリエチレンジアミンの選択率は高いが、その時の原料転化率は低く、トリエチレンジアミンの収率は低くなる。また、該触媒の経時活性低下は大きい。
【0010】
▲5▼特開平3−133971号公報に記載のアルカリ金属イオン含有ペンタシル型ゼオライトを用いる方法では、選択率は高いものの原料転化率が低く、トリエチレンジアミンの収率は低い。また、ゼオライト骨格のアルミニウムが鉄置換されたペンタシル型ゼオライトでは転化率は向上し、選択率は高く、その結果収率は向上するものの触媒が特殊なゼオライトであり、その製造法は複雑で、条件も厳しく、製造費用もかさみ、工業的でない。更には、経時活性低下は従来触媒よりは改良されているものの、工業上満足できるレベルではない。
【0011】
▲6▼特開平5−17460号公報、▲7▼特開平5−17461号公報、▲8▼特開平5−17462号公報に記載の方法では、トリエチレジアミン収率は改善されているものの、触媒の経時活性低下は大きい。
【0012】
▲9▼特開平10−109964号公報、(10)特開平10−182562号公報に記載の方法では、トリエチレンジアミン収率は低く、また、触媒の経時活性低下は大きく、工業的製造法とは成り得ない。
【0013】
また、(11)特開平10−195029号公報に記載の方法は、2段反応であり、操作が煩雑となり、設備費がかさみ、触媒の活性低下も大きい。
【0014】
これまでの触媒を用いたトリエチレンジアミンの製造方法の問題点を述べたが、これらの問題点を整理すると次の3点に集約される。
【0015】
(1)成形体触媒の強度が低く、反応時に崩壊、微粉化し、操作の継続が不可能になる。これは特に固定床流通式で反応を行う場合に、操作圧力の上昇を伴い、致命的な欠点となる。
【0016】
(2)触媒反応におけるトリエチレンジアミン収率が低く、経済性でない。これは生産性の低下だけでなく、トリエチレンジアミンの分離精製の煩雑化、トリエチレンジアミン製品の純度低下にもつながる。
【0017】
(3)触媒活性の経時低下が著しく、工業的安定運転が困難で、又生産効率も低い。これは、触媒寿命が短いことであり、触媒費用の増大、触媒交換作業負担増にもつながり、触媒反応にとって解決必須の重大な問題である。
【0018】
即ち、産業上有用なトリエチレンジアミンの製造に対して、これら3つの問題点を解決できる技術の登場が強く切望されて来た。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記3つの問題点を同時に解決できる技術を見出すべく、触媒の探索、触媒の調製、触媒を用いたトリエチレンジアミンの製造について、長い間、広く、深く検討して来た。その結果、特定の組成と限定された強度を持った成形体触媒に問題解決の糸口を見出し、遂に本発明を完成するに至った。
【0020】
即ち本発明は、
(1)主成分がシリカと結晶性アルミノシリケートから成り、(2)シリカがアモルファスであり、シリカの含量が5〜70重量%、(3)結晶性アルミノシリケート中のアルミナに対するシリカのモル比が12以上であり、結晶性アルミノシリケートの含量が30〜95重量、且つ(4)硬度が1kg以上であることを特徴とするトリエチレンジアミン製造用成形体触媒、
平均粒径が6〜60nmの一次粒子から成るアモルファスシリカを結合剤として用い、これと結晶性アルミナシリケートを混合し、次いで成形機により一定形状に成形することを特徴とする前記トリエチレンジアミン製造用成形体触媒の製造法、並びに
固定床流通式にて、前記トリエチレンジアミン製造用成形体触媒と、下記一般式(1)
−CHR1−CHR2−NR34 (1)
[式中、R1〜R4は各々独立して水素原子又は置換基を有してもよい炭素数1〜3のアルキル基を示す]
で表される基を有するアミン化合物の少なくとも1種類を接触させることを特徴とする、トリエチレンジアミンの製造方法である。
【0021】
以下に、本発明を更に詳しく説明する。
【0022】
先ず、本発明のトリエチレンジアミン製造用成形体触媒について説明する。
【0023】
本発明の触媒は、主成分がシリカと結晶性アルミノシリケートから成る。他に少量の無機化合物、有機化合物を含んでいても良い。
【0024】
本発明において、触媒に使用されるシリカは、アモルファスであり、クォーツやクリストバライト等の結晶質ではない。これは、粉末X線回折装置により容易に判別できる。シリカがアモルファスの場合に、本発明の特徴である硬度大で且つ触媒寿命の長い成形体触媒となる。
【0025】
本発明において、触媒中のシリカの含量は5〜70重量%である。5重量%よりも少ないと工業的硬度をもった成形体触媒が得られず、また70重量%よりも多いと成形体触媒の触媒活性が低下する。好ましい含量は15〜50重量%である。主成分がシリカでなく粘土やアルミナの場合、成形体の硬度は高くなるが、触媒寿命が極めて短く、本発明には含まれない。
【0026】
本発明において、触媒の活性種は結晶性アルミノシリケートであり、この結晶性アルミノシリケート中のアルミナに対するシリカのモル比は12以上である。モル比が12未満では、トリエチレンジアミンの選択率が低下し、不必要な副生成物が多量生成する。好ましいモル比は40〜5000であり、触媒活性は高く、トリエチレンジアミンの選択率は高く、且つ触媒寿命を長くでき、経済的である。モル比が5000よりも大きいと触媒活性が幾分低下し、又その結晶性アルミノシリケートも製造し難くなる。
【0027】
本発明において、触媒中の結晶性アルミノシリケートの含量は30〜95重量%である。30重量%未満では、触媒活性が低下し、95重量%よりも多いと成形体触媒の硬度が低下する。好ましい含量は、50〜85重量%であり、工業的に好ましいトリエチレンジアミン成形体触媒となる。
【0028】
本発明において、結晶性アルミノシリケートは、酸素10員環の主空洞を有するものがより好ましく、触媒活性及び触媒寿命をより大きくできる。その具体例としては、米国特許第3,702,886号に記載のZSM−5、米国特許第1,334,243号に記載のZSM−8、米国特許第3,709,979号に記載のZSM−11、米国特許第3,832,449号に記載のZSM−12、米国特許第4,001,346号に記載のZSM−21等がある。これらの中でZSM−5が、触媒活性の面、工業的製造の面でより好ましい。これらの結晶性アルミノシリケートは、通常水熱合成で得られるが、その時、有機結晶化剤を用いたり又は用いなかったりするが、いずれの方法によるものでも本発明で使用することができる。また、結晶性アルミノシリケートのカチオンは、H型に限定されず、水素イオンの一部もしくは全部が他の陽イオン、例えばリチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、セシウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、ランタンイオン等で交換されたものでも一向に差支えなく、使用することができる。この時、アルカリ金属イオン、特に、ナトリウムイオン、カリウムイオンで交換した結晶性アルミノシリケートが、高収率、経時活性低下抑制の面で好ましい。
【0029】
本発明において、触媒の硬度は1Kg以上であることが肝要である。硬度が1Kg以上である場合に、成形体触媒の崩壊、破砕はなく、工業的に安定してトリエチレンジアミンを製造することができる。これが本発明の触媒の特徴であり、固定床流通式反応器を用いる時、極めて大きな効果をもたらす。なお、本発明において硬度とは、成形体の強度測定に広く用いられているJIS Z8841(1993)の“造粒物−強度試験方法”の圧壊強度試験方法により測定された硬度をいう。この具体的な測定装置は、木屋式硬度計である。木屋式硬度計には手動式、自動式があるが、いずれも精度よく使用できる。この時の加圧チップは、標準の5mmφであり、各種形状の成形の硬度測定に適する。本発明の硬度は、この木屋式硬度計で加圧チップ5mmφでの測定値を示す。この硬度は2〜20Kgが好ましい。この時、成形体触媒は、過酷な条件でも長時間安定して使用することができる。硬度が高過ぎるとその成形に特殊な装置を必要とするだけでなく、成形体触媒の活性が若干低下する。これは、成形体触媒の細孔容積が減少する為と推察される。より好ましい硬度は3〜15Kgである。
【0030】
本発明において、成形体触媒の形状は特に限定しない。しかしながら、その製造が容易であること、取り扱いが容易であること、トリエチレンジアミン製造時の成形体の形状が安定すること、そして触媒活性の維持の面から、球、楕円体又は円柱状で、その球相当平均径が1〜20mmが好ましい。形状が不定形で角が多いと取り扱い時、運転時に破砕が起き易く、発生した粉による操作圧力の上昇を招く。球相当平均径は、成形体の幾何学的形状からの体積を球に換算した平均直径である。ここで、円柱状成形体寸法と球相当平均径の1例を表1に示す。
【0031】
【表1】
Figure 0004496633
【0032】
本発明において、この球相当平均径は2〜10mmであることがより好ましく、前記効果をより高く発現できる。球相当平均径が小さいと、硬度が低下し、又触媒層の圧力損失が増大する。逆に球相当平均径が大きいと硬度は高くなるが、見掛けの比表面積が低下し触媒性能が低下する。又、トリエチレンジアミン製造原料及び生成物の偏流が生じ反応効率が低下する。
【0033】
次に本発明のトリエチレンジアミン製造用成形体触媒の製造法について説明する。
【0034】
本発明の触媒を製造するに当たっては、まず、平均粒径が6〜60nmの一次粒子から成るアモルファスシリカを結合剤として用い、これと結晶性アルミノシリケートを混合する。6〜60nmの一次粒子から成るアモルファスシリカを結合剤として用いた場合に、形状がしっかりした硬度の高い成形体触媒が得られる。シリカの一次粒子径が6nmより小さい場合、混合、成形操作が難しくなり、成形体硬度を高くすることが困難になる。また、成形体の触媒活性が低下し、触媒寿命も短くなる。これは、シリカの一次粒子径が小さい為に成形体触媒の細孔径が小さくなり、反応性が低下するためと考えられる。一方、一次粒子径が60nmよりも大きい場合、混合・成形操作は容易になるものの、成形体の硬度は小さく、使用時に崩壊、破砕が起り易くなる。この一次粒子径は、SEM(走査型電子顕微鏡)、TEM(透過型電子顕微鏡)で容易に測定でき、判別できる。また、BET装置等の比表面積測定からも一次粒子の平均径を求めることができる。それは、コロイダルシリカ、湿式法シリカ、乾式法シリカ等、シリカの一次粒子はほとんどが球状であり、それを球として比表面積と真密度から求めてもその誤差は小さいためである。この関係を式で表わすと下式のようになる。
【0035】
【数1】
Figure 0004496633
【0036】
ここで、D : シリカの平均一次粒子径(nm)
S : シリカの比表面積(m2/g)
2.2: シリカの真密度(g/cm3) …含水、無水で異なるが、
ここでは2.2g/cm3を用いた。
【0037】
6 : 球の形状係数(−)
この式から、シリカの平均一次粒子径6〜60nmの比表面積を求めると50〜500m2/gとなる。これは、使用するシリカの選定に有効である。
【0038】
本発明の方法において、このシリカ結合剤は、アモルファスで実質的にシリカから成り、そのシリカ含量は90%以上であることが好ましい。微量成分としてアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属の酸化物を含有していても良い。より好ましいシリカ含量は95重量%以上である。
【0039】
本発明の方法において、このシリカ結合剤としては、コロイダルシリカ、湿式法シリカ、及び乾式法シリカからなる群より選ばれた1種以上が好ましい。これらは、いずれもアモルファスである。コロイダルシリカはイオン交換法等で製造され、球状の一次粒子が水溶液中に単分散したものであり、市販品としてLUDOX、SYTON、NALCOAG、スノーテックス等がある。このコロイダルシリカのシリカ濃度は通常10〜50重量%である。湿式法シリカは、ケイ酸ナトリウム水溶液を硫酸等の鉱酸で処理してシリカを析出させて製造され、ホワイトカーボンとも呼ばれている。これには、含水珪酸で市販品としてHi−Sil、Ultrasil、Vulcasil、Santocel、ValronEstersil、Tokusil、Nipsil等がある。乾式法シリカは、主に四塩化珪素ガスを高温で酸素雰囲気下、加水分解して製造され、ヒュームドシリカとも呼ばれる。これは無水珪酸で市販品としてAerosil、Reolosil、Cab−O−Sil、Fransil、DC.Silica、ArcSilica等がある。これらシリカの内、コロイダルシリカがより好ましく、混合、成形操作は容易で、より硬度の高い成形体が得られる。又、その触媒性能も高く、とりわけ触媒寿命が長くできる。
【0040】
本発明の方法において、シリカと結晶性アルミノシリケートとの混合は、これらを均一に混合できれば良く、特に限定するものではないが、装置としては、円筒形、V型、立方体型、二重円錐型、六角形、ピラミッド型等の回転容器型混合機、スクリュー混合機、リボン混合機、ヘンシェル型ミキサー、回転パン型混合機等の容器型混合機、プラストミル等の混合・混錬機等を挙げることができる。この混合操作では、水を併用すると、より均一に混合でき、また混合物の粘りも生じ後の成形がより容易になるので好ましい。また、混合時に、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、加工澱粉、カゼインナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、グリセリン、ゼラチン、澱粉、糖蜜、微結晶セルロース、ピッチ、ヒドロキシプロピルセルロース、フェノールレジン、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、リグニン等の有機結合剤を添加して良く、このとき成形操作は向上する。
【0041】
本発明の方法においては、次に、このようにして得られた混合物を成形する。成形には、乾式法と湿式法があるがいずれも本発明に適用できる。成形法を具体的に述べると、押し出し成形、打錠成形、転動造粒成形、攪拌混合造粒成形、ロール加圧成形等が挙げられ、いずれも本発明に適用できる。この成形により得られる成形体の形状は、球、楕円体、円柱状、タブレット状等になるが、これらのいずれも使用できる。その大きさは、球相当平均径が1〜20mmが好ましく、更には2〜10mmが好ましい。乾式成形の場合、その後成形体を焼成すると成形体硬度はより向上するので好ましい。湿式成形の場合には、成形体を乾燥後焼成すると成形体硬度はより向上するので好ましい。
【0042】
本発明の方法において、混合・成形でより好ましい態様は、水を併用した湿式混合後、押し出し成形、そして乾燥して焼成することであり、この場合に、硬度大、触媒性能大のトリエチレンジアミン製造用成形体触媒が得られる。湿式成形で得られた成形体は通常乾燥する。乾燥温度は、通常40〜200℃、乾燥時間は通常1〜24Hrで良い。この時の雰囲気は、窒素、空気等で良い。好ましい態様として、成形又は乾燥後焼成する。
【0043】
本発明の方法において、焼成は空気雰囲気下、水蒸気雰囲気下いずれで行っても良い。その条件は、結晶性アルミノシリケートの種類、そのアルミナに対するシリカのモル比、用いた有機結晶化剤の種類、成形時のバインダーの種類等により異なるが、温度はいずれの場合も、500〜950℃が好ましい。好ましい温度は、550〜850℃である。焼成時間は、通常1時間以上、好ましくは3時間以上である。焼成温度が低く、例えば500℃未満であると、成形体触媒の硬度が、やや低下する。更に、目的物であるトリエチレンジアミンの選択率がやや低下する。また、焼成温度が高く、例えば950℃よりも高いと、熱により結晶性アルミノシリケートの結晶性が低下し、比表面積が小さくなり、触媒としての活性が低下する。550〜850℃で、触媒活性、触媒寿命、そして硬度の面でより優れたトリエチレンジアミン成形体触媒とすることができる。
【0044】
本発明の方法において、成形体の焼成後、イオン交換等の後処理を行っても良い。イオン交換操作は、成形体触媒の製造時のどの段階で行っても良が、操作が容易で成形体触媒の性能をより高める為には、焼成後が好ましい。イオン交換後の、結晶性アルミノシリケートのカチオンは水素イオン、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、セシウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、ランタンイオン等の1種以上を挙げることができる。この中で、アルカリ金属イオン、特にナトリウムイオン、カリウムイオンが、トリエチレンジアミン製造で高い収率、高い経時活性が得られ好ましい。
【0045】
次に、本発明の成形体触媒を用いたトリエチレンジアミンの製造方法について説明する。
【0046】
本発明の方法において用いる原料化合物は、分子内に下記一般式(1)
−CHR1−CHR2−NR34 (1)
[式中、R1〜R4は各々独立して水素原子又は置換基を有してもよい炭素数1〜3のアルキル基を示す]
で表される基を有するアミン化合物である。その化合物としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノ−ルアミン、N−(2−アミノエチル)エタノ−ルアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、N,N’−ビス(2−アミノエチル)ピペラジン、ピペラジン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、あるいはテトラエチレンペンタミン等が挙げられ、いずれも使用できる。これらの中で、エチレンアミン類であるエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等の鎖状エチレンアミン類、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、ピペラジン等の環状エチレンアミン類が好ましく、大量に安価に入手できるだけでなく、より収率高くトリエチレンジアミン類、ピペラジン類を製造することができる。更に好ましいエチレンアミン類としては、N−(2−アミノエチル)ピペラジンである。また、用いる該アミン化合物は、一種に限定されず、複数種混合状態で用いても良い。
【0047】
本発明の方法においては、反応は固定床流通式で実施する。これは、気相で行っても液相で行っても良い。
【0048】
反応は、気相方式が操作性、収率面、触媒の安定性の面で有利であるが、その時のアミン化合物の希釈剤として、窒素ガス、水素ガス、アンモニアガス、水蒸気、炭化水素等のガスを用いても良い。又は、水や炭化水素等の溶媒を用いて、原料であるアミン化合物を希釈し、これを原料として導入して、反応器内でガス化しても良い。これらの希釈剤は任意の量で使用できるが、通常はアミン化合物/希釈剤のモル比は0.01〜1が好ましい。モル比が0.01よりも小さい場合、トリエチレンジアミンの生産性が低くなる。また、モル比が1よりも大きくなると、トリエチレンジアミンへの選択性が低下する。
【0049】
本発明の方法においては、アミン化合物を原料とし、これを前記成形体触媒と接触させ、トリエチレンジアミンを製造する。この時の反応温度、空間速度等の反応条件は結晶性アルミノシリケートの種類、アミン化合物の種類等により異なり、一義的には決められないが、通常は反応温度250〜450℃、空間速度(GHSV)100〜10000hr-1の範囲で好適に行うことができる。また、操作圧力は、大気圧下、加圧下、減圧下でいずれでも行うことができる。
【0050】
この接触反応により、トリエチレンジアミンが効果的、効率的に得られる。この時、副生物としてピペラジンも得られる。ピペラジンはトリエチレンジアミン同様に有用な化合物であるとともに、トリエチレンジアミン製造原料としても利用できる。
【0051】
また、本発明の成形体触媒は、従来触媒と比べその硬度が高く、触媒寿命が長いため、極めて長い期間の反応により徐々に活性低下を招くが、触媒に付着した有機成分を焼成除去することにより、高活性の触媒として再生でき、繰り返し使用することができる。このことは、本質的に触媒は変質していないことを示し、本発明の大きな特徴でもある。尚、使用触媒の賦活には、通常500℃以上の焼成温度がは好ましい。
【0052】
【実施例】
以下、本発明を具体的に実施例にて説明するが本発明はこれら実施例にのみ特に限定されない。
【0053】
実施例1
粉末ZSM−5型ゼオライト(東ソー(株)製860NHA、シリカ/アルミナモル比72)100部、結合剤として一次粒子径10〜20nmのコロイダルシリカ(日産化学(株)製)をシリカ換算で33部、有機結合剤及び水を均一に混合、混練した。次に押出機により、1.5mmφ×3〜10mmLの円柱状成形体を得た。そして、120℃で4時間乾燥し、その後水蒸気雰囲気下750℃、4時間焼成、ZSM−5(1)を得た。これを木屋式硬度計にかけ硬度を求めると、平均2.5Kgであり、しつかりした成形体があることを確認した。
【0054】
固定床流通式反応管に、このZSM−5(1)を充填し、反応温度を355℃に保ち、N−(2−アミノエチル)ピペラジン(以下、N−AEPと略す)と水との混合物(N−AEP/水(モル比)=8/92)をGHSV1000hr-1にて供給した。反応液をガスクロマトグラフィーで分析した。反応初期では、N−AEPの転化率は100%、トリエチレンジアミン(以下、TEDAと略す)の収率は54.5wt%、ピペラジン(以下、Pと略す)の収率は18.0wt%であり、いずれも高い収率を得た。
【0055】
また、反応開始7日目では、反応温度355℃であり、N−AEPの転化率は100%、TEDAの収率は54.0%、Pの収率は18.3wt%と高い成績で安定していた。反応開始34日目では、反応温度380℃に高めており、N−AEPの転化率は98.6%、TEDAの収率は45.6wt%、Pの収率は22.7wt%であり、長期間高い活性を維持できた。この間成形体触媒の崩壊、破砕はなく、反応時の差圧に変化はなかった。
【0056】
更に、該触媒を空気雰囲気下600℃、4時間焼成し、再び反応に用いた。その結果、fresh時の反応成績を再現できた。また、触媒の破砕も全く認められなかった。
【0057】
比較例1
無機結合剤として、一次粒子径4〜6nmを有するコロイダルシリカ(日産化学(株)製)を用いた以外は、触媒調製例1と同様に行い、ZSM−5(2)を得た。木屋式硬度計での成形体硬度は、平均0.7Kgと低い値であった。
【0058】
ZSM−5(1)をこのZSM−5(2)に代えた以外は、実施例1と同様にTEDA製造を行った。反応初期では、反応温度355℃で、N−AEPの転化率は91.3%、TEDAの収率は45.7wt%、Pの収率は15.1wt%であり、収率の低いものであった。また、反応開始15日目では、反応温度380℃に高めたが、それでも、N−AEPの転化率は88.9%、TEDAの収率は41.1wt%、Pの収率は17.0wt%となり、その性能は急激に低下し、また、反応管の差圧も増大し、ここで反応を停止した。反応管に窒素ガスを流し冷却し内部の触媒を取り出したところ、その多くが崩壊状態であった。
【0059】
比較例2
無機結合剤として、一次粒子径70〜100nmを有するコロイダルシリカ(日産化学(株)製)を用いた以外は、触媒調製例1と同様に行い、ZSM−5(3)を得た。木屋式硬度計での成形体硬度は、平均0.6Kgと低い値であった。
【0060】
ZSM−5(1)をこのZSM−5(3)に代えた以外は、実施例1と同様にTEDA製造を行った。反応初期では、反応温度355℃で、N−AEPの転化率は97.1%、TEDAの収率は49.3wt%、Pの収率は15.7wt%であり、収率の低いものであった。また、反応管の差圧は経時的に増大し、5日目で反応を停止した。反応管に窒素ガスを流し冷却し、内部の触媒を取り出したところ、その多くが崩壊状態であった。
【0061】
比較例3
無機結合剤として、ボルクレイを33部用いた以外は、触媒調製例1と同様に行い、ZSM−5(4)を得た。木屋式硬度計での成形体硬度は、平均3.8Kgであった。
【0062】
ZSM−5(1)をこのZSM−5(4)に代えた以外は、実施例1と同様にTEDA製造を行った。反応初期では、反応温度355℃で、N−AEPの転化率は100%、TEDAの収率は54.0wt%、Pの収率は18.8wt%と高収率であった。
【0063】
しかしながら、反応開始7日目では、N−AEPの転化率は89.0%、TEDA収率43.1wt%、P収率17.8wt%であり、その性能は急激に低下した。
【0064】
【発明の効果】
本発明は、工業触媒として重要な高硬度で反応活性が高く、且つ経時活性低下の小さい(寿命が長い)トリエチレンジアミン製造用成形体触媒を提供できる。又、該成形体触媒の合理的製造法を提供でき、更に本触媒を用いてトリエチレンジアミンを効果的・効率的に製造する方法を提供できる。
【0065】
以下、本発明の効果を列記する。
【0066】
(1)本発明のトリエチレンジアミン成形体触媒は、その構成物と硬度が限定された新規な成形体触媒である。
【0067】
(2)特別な原料、操作を必要とせず、大量に安価に操作性良く、高性能のトリエチレンジアミン成形体触媒を製造できる。
【0068】
(3)成形体触媒の機械的強度は高く、工業的に長時間トリエチレンジアミンを製造しても、その成形体は崩壊、破砕することがない。
【0069】
(4)成形体触媒は活性が高く、又経時活性低下が極めて小さく、長時間高い収率と生産性でトリエチレンジアミンを製造することができる。
【0070】
(5)本発明では、多くのアミン化合物を原料とすることができ、その適用範囲は広く、工業的価値が高い。
【0071】
(6)本発明の成形体触媒は、トリエチレンジアミン製造において、本質的劣化はなく、焼成操作で簡単に賦活でき、経済性が高い。

Claims (15)

  1. (1)主成分がシリカと結晶性アルミノシリケートから成り、(2)シリカがアモルファスであり、シリカの含量が5〜70重量%、(3)結晶性アルミノシリケート中のアルミナに対するシリカのモル比が12以上であり、結晶性アルミノシリケートの含量が30〜95重量%、且つ(4)硬度が1kg以上であることを特徴とするトリエチレンジアミン製造用成形体触媒。
  2. シリカの含量が15〜50重量%、結晶性アルミノシリケートの含量が50〜85重量%であることを特徴とする請求項1に記載のトリエチレンジアミン製造用成形体触媒。
  3. 結晶性アルミノシリケートが酸素10員環を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のトリエチレンジアミン製造用成形体触媒。
  4. 酸素10員環構造を有する結晶性アルミノシリケートがZSM−5であることを特徴とする請求項3に記載のトリエチレンジアミン製造用成形体触媒。
  5. 結晶性アルミノシリケート中のアルミナに対するシリカのモル比が40〜5000であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のトリエチレンジアミン製造用成形体触媒。
  6. 硬度が2〜20kgである請求項1〜5いずれかの項記載のトリエチレンジアミン製造用成形体触媒。
  7. 成形体が球、楕円体又は円柱状であり、その球相当平均径が1〜20mmであることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれに記載のトリエチレンジアミン製造用成形体触媒。
  8. 成形体が円柱状であり、その球相当平均径が2〜10mmであることを特徴とする請求項7に記載のトリエチレンジアミン製造用成形体触媒。
  9. 平均粒径が6〜60nmの一次粒子から成るアモルファスシリカを結合剤として用い、これと結晶性アルミノシリケートを混合し、次いで成形機により一定形状に成形することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のトリエチレンジアミン製造用成形体触媒の製造法。
  10. シリカと結晶性アルミノシリケートとの混合を水を用いた湿式で行い、成形機により成形した後、乾燥することを特徴とする請求項9に記載のトリエチレンジアミン製造用成形体触媒の製造法。
  11. 成形後、得られた成形体を500〜950℃で焼成することを特徴とする請求項9又は請求項10に記載のトリエチレンジアミン製造用成形体触媒の製造法。
  12. アモルファスシリカが、コロイダルシリカ、湿式法シリカ、及び乾式法シリカからなる群より選ばれた1種以上であることを特徴とする請求項9乃至請求項11のいずれかに記載のトリエチレンジアミン製造用成形体触媒の製造法。
  13. アモルファスシリカが、コロイダルシリカであることを特徴とする請求項12に記載のトリエチレンジアミン製造用成形体触媒の製造法。
  14. 成形機が押し出し成形機である請求項9〜13いずれかの項記載のトリエチレンジアミン製造用成形体触媒の製造法。
  15. 固定床流通式にて、請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のトリエチレンジアミン製造用成形体触媒と、下記一般式(1)
    −CHR−CHR−NR (1)
    [式中、R〜Rは各々独立して水素原子又は置換基を有してもよい炭素数1〜3のアルキル基を示す]
    で表される基を有するアミン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種類を接触させることを特徴とする、トリエチレンジアミンの製造方法。
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