JP4496531B2 - 電動過給機の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明はエンジンの電動過給機の制御技術に関するものである。
高回転域で高トルクが出力される特性を有するエンジンにおいて、低回転域でのトルクを向上する手法としては過給機を設けることが挙げられる。この場合、エンジンの低回転域では排気圧が低いため、排気圧を利用した過給機は実用性に劣るため、電動過給機を採用することが望ましい。電動過給機は種々のものが提案されており(例えば特許文献1)、実用化されている。
特開2001−132486号公報
しかし、エンジンの低回転域で電動過給機を作動させる場合、その作動頻度が多くなると共に連続使用時間も長くなる傾向にあり、電動過給機のモータが発熱して過給効率の低下や故障の原因となる。更に、モータの消費電力が大きくなるため、バッテリの負担も大きくなり、電源系の強化が必要となるがこれはコストアップを招くことになる。
従って、本発明の目的は、電動過給機のモータの発熱を低減しつつ、バッテリの負担軽減を図ることにある。
本発明によれば、車輌のエンジンのシリンダ内に圧縮空気を送り込む、モータ駆動式の電動過給機と、前記エンジンの駆動力により発電し、前記電動過給機のモータに電力を供給するオルタネータと、前記モータを制御する制御手段と、有する電動過給機の制御装置において、前記車輌が前記エンジンの吸気バルブ又は排気バルブの少なくともいずれか一方の開閉タイミングを変更するバルブタイミング変更手段を備え、前記バルブタイミング変更手段は、前記エンジンの回転数が所定値までは第1の開閉タイミングを設定し、前記所定値を越えた場合には第2の開閉タイミングを設定し、前記第2の開閉タイミングは、前記吸気バルブの開放と前記排気バルブの開放とが重なる開閉タイミングであり、前記第1の開閉タイミングは、前記吸気バルブの開放と前記排気バルブの開放とが重ならないか又は重なりが前記第2の開閉タイミングよりも小さい開閉タイミングであり、前記制御手段は、前記車輌の加速時に前記モータを作動させ、前記加速時の初期の期間においては、前記モータの消費電力がその定格出力となるように前記モータを制御する一方、当該初期の期間の後は前記モータの消費電力が、その定格出力より低く、かつ、前記オルタネータの最大出力以下となるように、前記モータを制御し、前記初期の期間が、前記第2の開閉タイミングが設定されてから所定の時間の経過までであることを特徴とする電動過給機の制御装置が提供される。
本発明では、電動過給機のモータをその定格出力より低い消費電力で駆動することで、当該モータの発熱を低減することができる。また、当該モータをその消費電力がオルタネータの最大出力以下で駆動することで当該モータの駆動電力をオルタネータで負担でき、バッテリの負担を軽減することができる。また、車輌の加速時の初期の期間においては電動過給機のモータを定格出力で駆動するので、当該モータの発熱の低減とバッテリの負担軽減とを図りつつ、車輌の加速性能を確保することができる。特に、前記第1の開閉タイミングから、エンジンのトルクアップが見込める前記第2の開閉タイミングへの移行に際し、前記バルブタイミング変更手段の作動遅れの間、過給によるエンジンのトルクアップが図れるので、電動過給機のモータの発熱の低減とバッテリの負担軽減とを図りつつ、車輌の加速性能を確保できる。
また、本発明によれば、車輌のエンジンのシリンダ内に圧縮空気を送り込む、モータ駆動式の電動過給機と、前記エンジンの駆動力により発電し、前記電動過給機のモータに電力を供給するオルタネータと、前記モータを制御する制御手段と、有する電動過給機の制御装置において、前記車輌が自動変速機を備えた車輌であり、前記制御手段は、前記車輌の加速時に前記モータを作動させ、前記加速時の初期の期間においては、前記モータの消費電力がその定格出力となるように前記モータを制御する一方、当該初期の期間の後は前記モータの消費電力が、その定格出力より低く、かつ、前記オルタネータの最大出力以下となるように、前記モータを制御し、前記初期の期間が、前記自動変速機の変速段がシフトダウンされるまでの期間であることを特徴とする電動過給機の制御装置が提供される。
本発明では、電動過給機のモータをその定格出力より低い消費電力で駆動することで、当該モータの発熱を低減することができる。また、当該モータをその消費電力がオルタネータの最大出力以下で駆動することで当該モータの駆動電力をオルタネータで負担でき、バッテリの負担を軽減することができる。また、車輌の加速時の初期の期間においては電動過給機のモータを定格出力で駆動するので、当該モータの発熱の低減とバッテリの負担軽減とを図りつつ、車輌の加速性能を確保することができる。特に、自動変速機の変速段がシフトダウンされる間、過給によるエンジンのトルクアップが図れるので、電動過給機のモータの発熱の低減とバッテリの負担軽減とを図りつつ、車輌の加速性能を確保できる。
本発明において、前記制御手段は、前記初期の期間の後は、前記モータが、その最高効率点で駆動するように当該モータを制御することが望ましい。電動過給機のモータをその最高効率点で駆動することで、モータの発熱の低減と、バッテリの負担軽減とをより一層図ることができる。
以上述べた通り、本発明によれば、電動過給機のモータの発熱を低減しつつ、バッテリの負担軽減を図ることができる。
<装置の構成>
図1は本発明の一実施形態に係る電動過給機の制御装置Aのシステム図である。本実施形態では、4つのシリンダ1が直列に配置された直列4気筒のエンジンの過給制御を想定しており、また、変速機としてECU100により制御される自動変速機9を採用した場合を想定している。
図1は主に吸気系の構成を図示している。概説すると、エアクリーナ2から吸引される空気は吸気通路3を通ってサージタンク3a内に導入され、その後、インテークマニホールド3bを通って各シリンダ1に燃料との混合気体となって供給される。吸気通路3の途中にはECU100により制御されるスロットルバルブ4が設けられており、その開度を調節することでシリンダ1の燃焼室内に充填される空気量が調節される。
また、吸気通路3はその途中において分岐したバイパス管3cが設けられており、バイパス管3cの途中には電動過給機101が設けられている。この電動過給機101は所定の場合に各シリンダ1内に圧縮空気を送り込む、モータ駆動式の電動過給機である。また、吸気通路3の途中にはECU100により制御されるバイパスバルブ5が設けられている。バイパスバルブ5は、通常時には開かれているが、電動過給機101を作動させる過給時には、過給圧を確保するために閉じられて吸気通路3の途中の部位の空気の流通を遮断し、エアクリーナ2から吸引された空気がバイパス管3cを通過するように作用する。
各シリンダ1にはそれぞれ吸気バルブ及び排気バルブ(不図示)が設けられており、吸気側のカム機構6と排気側のカム機構7とにより所定のタイミングで開閉され、燃焼室内への吸気及び排気が行われる。吸気側のカム機構6には、ECU100に制御されて吸気バルブの開閉タイミングを変更(位相可変)するバルブタイミング変更装置8が設けられている。本実施形態の場合、このバルブタイミング変更装置8により吸気バルブの開閉タイミングをエンジン回転数に応じて可変とする一方、排気バルブの開閉タイミングは固定とする場合を想定しているが、開閉タイミングの変更はバルブタイミング変更装置8をカム機構6及び7の少なくともいずれか一方に設ければ実現できる。
ECU100は、エンジン回りの電気系全体の制御を司り、CPU、RAM及びROM等の記憶手段、外部デバイスとCPUとの間のインターフェース等を内蔵する。ROM等の記憶手段には各種の制御プログラムやデータが格納され、制御プログラムには後述する過給制御処理のプログラムも含まれる。ECU100には、車輌のアクセルペダルに対するドライバの操作量を検出するアクセルペダル開度検出センサ103や、エンジン回転数を検出する回転数センサ104等、車輌の運転状態を検出するセンサ類が接続されている。
電動過給機101には、そのモータを駆動するドライブ回路102が接続されている。ドライブ回路102はECU100からの指令に基づいて電動過給機101のモータに電力を供給して回転駆動させる。ドライブ回路102にはオルタネータ(ALT)10とバッテリ11とが接続されており、電動過給機101のモータの駆動に必要な電力はALT10とバッテリ11とから供給される。ALT10とバッテリ11とは電動過給機101を含む各種の補機類に電力を供給する電源として機能する。ALT10はエンジンの駆動力により発電する発電機である。
<エンジンの特性>
本実施形態では、過給の対象となるエンジンの特性として、高回転域で高トルクが出力されるものを想定している。図3(a)はそのようなエンジンの特性の例を示す図である。線L1は自然給気時のエンジン回転数−トルク特性を示しており、高回転域においてトルクが高いが低回転域ではトルクが低い。そこで、本実施形態では電動過給機101を低・中回転域で駆動して過給することにより、低・中回転域で破線L2で示すような特性が得られるように電動過給機101を制御する。
<電動過給機の駆動方式>
電動過給機101をエンジンの低回転域で作動させる場合、その作動頻度が多くなると共に連続使用時間も長くなる傾向にある。このため、電動過給機101のモータをその定格出力で駆動するとモータが発熱して過給効率の低下や故障の原因となる。更に、モータの消費電力が大きくなるため、バッテリ11の負担も大きくなり、電源系の強化が必要となるがこれはコストアップを招くことになる。
そこで、本実施形態では電動過給機101を作動させる場合、原則としてモータの消費電力が、その定格出力より低い領域でモータを駆動させる。これによりモータの発熱を低減することができる。また、モータの消費電力をALT10の仕様上の最大出力以下で駆動する。これにより、電動過給機101のモータの駆動電力をALT10で負担でき、バッテリ11の負担を軽減することができる。この場合、電動過給機101のモータの消費電力が、その定格出力より低く、かつ、ALT10の最大出力と一致するように当該モータを駆動してもよく、そうすることでバッテリ11の負担を軽減しながらより高い過給能力を得られる。
一方、電動過給機101をこのような条件で作動させた場合、例えば、車輌の急加速時等の場合にはエンジンのトルクが必ずしも十分なものとならず、スムーズな加速が得られない場合も想定される。そこで、本実施形態では一定の場合に電動過給機101のモータを一時的にその定格出力で駆動する。こうすることでモータの発熱の低減とバッテリの負担軽減とを図りつつ、車輌の加速性能を確保することができる。
さて、本実施形態では電動過給機101のモータとして定格出力が2kW程度であり、ALT10の仕様上の最大出力が1kW以上である場合を想定する。そして、通常時にはモータの消費電力を1kWに設定して制御し(ハーフブーストという)、車輌の急加速時等の場合には定格出力である2kWに設定して制御する(フルブーストという)。つまり、モータの消費電力が1kWか2kWのいずれかとなるように択一的に制御を行う。図3(a)において破線L3は本実施形態において想定される、ハーフブースト時のエンジン回転数−トルク特性を示し、破線L4はフルブースト時のエンジン回転数−トルク特性を示している。
<電動過給機のモータの制御手法>
上述した通り、本実施形態ではモータの消費電力が1kW(ハーフブースト)か2kW(フルブースト)のいずれかとなるように択一的に電動過給機101のモータの制御を行う。ECU100はそのモータの特性に関する情報を例えばマップ形式で予め保持しており、当該情報に従ってドライブ回路102に対して制御命令を出力することになる。図3(b)は電動過給機100のモータの特性の例を示す図である。
線L11はモータのトルク−回転数特性を示している。複数の線L12はトルク−回転数に対応する消費電力を示しており、同一線状においては同じ消費電力を示している。しかして、モータの制御命令を決定する手法について一例を挙げると、まず、ハーフブーストかフルブーストかに応じてモータのターゲット消費電力が決定する。そして、運転状態に応じて過給圧が設定されるので、これに必要なトルクも決定する。これにより、両者の条件を満たす回転数が決定するので、モータを当該回転数にて駆動すれば狙った消費電力でモータを駆動することが可能となる。そして、ECU100の記憶手段にこのようなモータの特性に関する情報をマップ形式で格納しておけば、その時の条件に応じてドライブ回路102に対して制御命令(上記の例では回転数)を出力することで電動過給機100のモータをハーフブースト又はフルブーストで駆動することが可能となる。
なお、ハーフブーストの場合には電動過給機100のモータをその最高効率点で駆動するか、又は、効率が所定値以上の高効率領域で駆動することが望ましい。最高効率点或いはその近傍で駆動することで、モータの発熱の低減と、バッテリの負担軽減とをより一層図ることができる。図3(c)はモータの消費電力と効率との特性の例を示しており、点Pが最高効率点となる。ハーフブースト時の消費電力はこの点Pの消費電力とすることが望ましい。
また、図3(b)において領域A1、A2、A3はそれぞれ効率が所定値以上の領域を示しており、領域A1が最高効率点を含む最も高効率の領域であり、領域A2→A1となるに従って効率が下がる。ハーフブーストの場合は領域A1の範囲内でモータを駆動することでモータの発熱の低減と、バッテリの負担軽減とをより一層図ることができる。
<過給制御処理>
次に、図2を参照してECU100が実行する過給制御処理について説明する。S1では車輌の運転状態を検出すべく、センサ(アクセルペダル開度検出センサ103、回転数センサ104)の検出結果を取得する。S2ではS1で取得した検出結果に基づいて、エンジンの回転数が所定値未満か否かを判定する。上述した通り、本実施形態では高回転域で高トルクが出力されるエンジンの過給を想定しており、エンジンの高回転域では過給を行わず低回転域側で過給を行う。該当する場合はS3へ進み、該当しない場合はS5へ進む。
S3ではS1で取得したセンサの検出結果に基づいて、車輌が加速時か否かを判定する。例えば、アクセルペダルの開度とエンジン回転数との関係とからトルク不足かどうかを判定し、トルク不足の場合は加速時と判定する。該当する場合はS4へ進み該当しない場合はS5へ進む。S4ではバイパスバルブ5を閉じた状態として、エアクリーナ2から吸引された空気がバイパス管3cを通過するようにする。また、S5ではバイパスバルブ5を開いた状態とし、その後、S9へ進む。
S6では加速時の初期の期間か否かを判定する。該当しない場合はS7へ進み、該当する場合はS8へ進む。S7では電動過給機101のモータをハーフブーストにて駆動するように設定し、ドライブ回路102に所定の回転数でモータを駆動するように制御命令を出力する。加速時の初期の期間でない場合、つまり、原則としては、モータの発熱低減とバッテリ11の負担軽減を優先してハーフブーストとする。一方、S8では電動過給機101のモータをフルブーストにて駆動するように設定し、ドライブ回路102に所定の回転数でモータを駆動するように制御命令を出力する。加速時の初期の期間の場合はより大きなトルクが要求される場合が想定されるため、加速性能を優先して一時的にフルブーストとする。S9では電動過給機101のモータをOFFにする。以上により一単位の処理が終了する。
<加速時の初期の期間の例>
上述した通り、本実施形態では加速時の初期の期間ではフルブーストが設定されるが、その初期の期間の例について2つ説明する。最初の例はバルブタイミングに関連するものである。上述した通り、本実施形態では吸気バルブの開閉タイミングがバルブタイミング変更装置8により変更可能な構成であることを想定している。そして、大別すると2種類の開閉タイミングを採用する場合を想定している。
一つ目は、吸気バルブの開放と排気バルブの開放とが重ならない第1の開閉タイミングである。この開閉タイミングはエンジンの回転数が所定値までの間設定され、アイドリング回転数程度の低回転域で設定される。この開閉タイミングが設定されるエンジン回転数の領域をオーバーラップ無区間という。
2つ目は、吸気バルブの開放と排気バルブの開放とが重なる第2の開閉タイミングである。この開閉タイミングはエンジンの回転数が上記の所定値を超えると設定される。この開閉タイミングが設定されるエンジン回転数の領域をオーバーラップ区間という。本実施形態ではオーバーラップ区間は更にオーバーラップ量(吸気バルブの開放と排気バルブの開放とが重なる位相範囲)が異なる2つの区間が設定され、オーバーラップ無区間からエンジン回転数が所定の範囲まではオーバーラップ量が大きい区間が設定され、当該所定の範囲を超えるエンジン回転数の範囲ではオーバーラップ量が小さい区間が設定される。
そして、本実施形態ではオーバーラップ無区間とオーバーラップ区間のうちオーバーラップ量が大きい区間とを過給の対象区間としている。図4(a)はエンジン回転数と開閉タイミングの種類並びに過給対象区間とを示す図である。オーバーラップ区間のうち、特に、オーバーラップ量が多い区間において過給することで吸気ポートから吸引された空気が排気ポートから排出される、掃気効率が向上する。これにより、耐ノック性が向上して圧縮比や燃費が向上し、更に、吸気充填量も向上することからトルクの向上が図れる。一方、オーバーラップ量が小さい区間では吸気ポートから吸引された空気が吸気ポートへ吹き返すことを抑制してトルクの向上が図れる。
しかして、エンジン回転数がオーバーラップ無区間からオーバーラップ区間へ移り変わる際は、通常、加速時の初期に該当するように当該区間が設定されており、その移り変わりの際にバルブタイミング変更装置8が作動して開閉タイミングが変更される。しかし、バルブタイミング変更装置8を油圧で作動させる場合を想定すると、エンジンが比較的低回転数であるため、油圧が余り高くなく、バルブタイミング変更装置8の作動時間がかかり、作動遅れが生じ易い。
そこで、本実施形態では、オーバーラップ区間が設定されてから所定の時間の経過まで(バルブタイミング変更装置8の作動遅れ時間に相当する)を加速時の初期の期間として取り扱い、図4に示すようにフルブーストで電動過給機101のモータを駆動する。こうすることで、オーバーラップ無区間から、エンジンのトルクアップが見込めるオーバーラップ区間への移行に際し、バルブタイミング変更装置8の作動遅れの間、過給によるエンジンのトルクアップが図れるので、電動過給機101のモータの発熱の低減とバッテリの負担軽減とを図りつつ、車輌の加速性能を確保できる。
なお、本実施形態では第1の開閉タイミングを吸気バルブの開放と排気バルブの開放とが重ならない開閉タイミングとして説明したが、必ずしもそうである必要はなく、第1の開閉タイミングを吸気バルブの開放と排気バルブの開放とが重なる開閉タイミングとするが(つまり、エンジン回転数が前記所定値までの区間もオーバラップ区間とする)、そのオーバーラップ量が第2の開閉タイミングの場合(つまり、エンジン回転数が前記所定値を超える区間の場合)よりも小さくするようにしてもよい。
次に、加速時の初期の期間の例の2つ目について説明する。2つ目の例は自動変速機9に関連するものである。ドライバがアクセルペダルをキックダウンした場合等、急加速が必要な場合、一般に自動変速機はその変速段がシフトダウンされ、駆動輪の出力トルクアップが行われるが、シフトダウンが完了するまでには一定の時間がかかる。そこで、本実施形態では、自動変速機9の変速段がシフトダウンされるまでの期間を加速時の初期の期間として取扱い、フルブーストで電動過給機101のモータを駆動する。
図4(b)は自動変速機9の変速段がシフトダウンされる場合のエンジンの回転数とトルクとの関係を示す図である。同図に示すように急加速が要求された場合(例えばキックダウンが要求された場合)、ECU100は自動変速機9へシフトダウンを指示し、また、電動過給機101をフルブーストで作動させる。そして、所定の時間の経過後(この時間は自動変速機9のシフトダウンに必要な時間に相当)、電動過給機101をハーフブーストで作動させる。ハーフブーストで作動しても、自動変速機9がシフトダウンしているので駆動輪の出力トルクは大きく下がらないことになる。こうすることで、自動変速機9の変速段がシフトダウンされる間、過給によるエンジンのトルクアップが図れるので、電動過給機101のモータの発熱の低減とバッテリの負担軽減とを図りつつ、車輌の加速性能を確保できる。
本発明の一実施形態に係る電動過給機の制御装置のシステム図である。 過給制御処理のフローチャートを示す図である。 (a)は高回転域で高トルクが出力されるエンジンの特性の例を示す図、(b)は電動過給機100のモータの特性の例を示す図、(c)はモータの消費電力と効率との特性の例を示す図である。 (a)はエンジン回転数と開閉タイミングの種類並びに過給対象区間とを示す図、(b)は自動変速機9の変速段がシフトダウンされる場合のエンジンの回転数とトルクとの関係を示す図である。
符号の説明
A 電動過給機の制御装置
8 バルブタイミング変更装置(バルブタイミング変更手段)
9 自動変速機
100 ECU(制御手段)
101 電動過給機

Claims (3)

  1. 車輌のエンジンのシリンダ内に圧縮空気を送り込む、モータ駆動式の電動過給機と、前記エンジンの駆動力により発電し、前記電動過給機のモータに電力を供給するオルタネータと、前記モータを制御する制御手段と、有する電動過給機の制御装置において、
    前記車輌が前記エンジンの吸気バルブ又は排気バルブの少なくともいずれか一方の開閉タイミングを変更するバルブタイミング変更手段を備え、
    前記バルブタイミング変更手段は、
    前記エンジンの回転数が所定値までは第1の開閉タイミングを設定し、前記所定値を越えた場合には第2の開閉タイミングを設定し、
    前記第2の開閉タイミングは、前記吸気バルブの開放と前記排気バルブの開放とが重なる開閉タイミングであり、前記第1の開閉タイミングは、前記吸気バルブの開放と前記排気バルブの開放とが重ならないか又は重なりが前記第2の開閉タイミングよりも小さい開閉タイミングであり、
    前記制御手段は、
    前記車輌の加速時に前記モータを作動させ、
    前記加速時の初期の期間においては、前記モータの消費電力がその定格出力となるように前記モータを制御する一方、当該初期の期間の後は前記モータの消費電力が、その定格出力より低く、かつ、前記オルタネータの最大出力以下となるように、前記モータを制御し、
    前記初期の期間が、前記第2の開閉タイミングが設定されてから所定の時間の経過までであることを特徴とする電動過給機の制御装置。
  2. 車輌のエンジンのシリンダ内に圧縮空気を送り込む、モータ駆動式の電動過給機と、前記エンジンの駆動力により発電し、前記電動過給機のモータに電力を供給するオルタネータと、前記モータを制御する制御手段と、有する電動過給機の制御装置において、
    前記車輌が自動変速機を備えた車輌であり、
    前記制御手段は、
    前記車輌の加速時に前記モータを作動させ、
    前記加速時の初期の期間においては、前記モータの消費電力がその定格出力となるように前記モータを制御する一方、当該初期の期間の後は前記モータの消費電力が、その定格出力より低く、かつ、前記オルタネータの最大出力以下となるように、前記モータを制御し、
    前記初期の期間が、前記自動変速機の変速段がシフトダウンされるまでの期間であることを特徴とする電動過給機の制御装置。
  3. 前記制御手段は、
    前記初期の期間の後は、前記モータが、その最高効率点で駆動するように当該モータを制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の電動過給機の制御装置。
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