JP4496385B2 - シート敷設作業機 - Google Patents
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Description
特許文献1には、植物の根の伸張を規制しかつ透水性を有する防根透水シートを基盤土壌(圃場の土壌)に敷設し、この防根透水シート上に盛土を行なって植物育成用床を形成し、基盤土壌と植物育成用床とを区分する技術が開示されている。この植物育成用床は透水性を有するシートにより基盤土壌から分離されているため、殺菌処理や施肥処理、養液濃度の調整などが自在である。
特に、圃場の土壌中に穴状または溝状の凹部を形成して、この凹部上に前記シートを敷設し、そのシートを隔てて凹部内に土壌を載せて埋め戻す方法を用いると、植物育成用床の形成が容易である。水平面に等しい圃場表面にシートを敷設してその上に盛土を行なって植物育成用床を形成する場合は、植物育成用床の形状保持のため、盛土を囲う枠部材なども必要となるが、前述した凹部を形成して埋め戻す方法の場合は、このような資材も必要としない。
つまり、解決しようとする問題点は、効率的に、溝を被覆するようにシートを敷設する装置が求められている点である。
自走手段と、
耕耘作業を行う耕耘作業機と、
前記耕耘された土壌中を移動して、両側面および下面の三面よりなる溝を整形する溝整形器と、
前記溝を被覆するシートを供給するシート供給装置と、
前記溝の下面にシートを押し付ける溝内シート押圧手段と、
前記溝の左右側方に延出するシートの両端部を、溝の左右側方に位置する土壌表面に押え付ける左右一対のガイドシャフトと、
前記側方に位置する土壌表面上のシートの両端部上に盛土を行なう覆土手段と、
を備えるシート敷設作業車であって、
前記溝整形器は、前記溝の側面を整形する側面整形板と、前記溝の下面を整形する下面整形板と、前記溝の左右側方で前記シートの両端部が敷設される土壌表面を整形する溝外整形板と、を備えると共に、
前記側面整形板は側面視で、前記シート供給装置から前記溝内シート押圧手段のシート押圧部に至るシートの中央部の供給経路と、重なるように構成され、
前記ガイドシャフトは、前記シート供給装置より後方に配置される、ものである。
前記ガイドシャフトの前記シートとの接触部の少なくとも一部は、前記溝外整形板の土壌との接触面よりも下方に配置される、ものである。
前記左右一対のガイドシャフトは、後方に向けて、両ガイドシャフト間の間隔が広がるような姿勢に配置される、ものである。
前記覆土手段は覆土ディスクとすると共に、
左右それぞれにおいて、前記ガイドシャフトの後端が、前後方向および左右方向の双方で、前記覆土ディスクの前端と後端との間に位置するように、前記左右一対のガイドシャフトは配置される、ものである。
前記ガイドシャフトと前記側面整形板とが、側面視で重なることなく離間した位置に配置される、ものである。
前記溝内シート押圧手段は、
シートに接触するシート押圧部を左右に備えると共に、各シート押圧部を独立して付勢する付勢手段を備える、ものである。
前記溝外整形板の土壌との接触面は、その接触面の各部の高さ位置が、前記溝の外側に向かうにつれて低くなるように構成される、ものである。
シートの両端部が盛土により固定され、敷設したシートの溝内への脱落が防止される。また、シートの敷設に際して、シートの左右両端が、溝の側面に接触することがなく、シート敷設による溝の側面の崩れが発生しない。また、シートの供給がスムーズに行なわれる。
シートが土壌表面上を滑りにくい状態に保たれ、シートの溝の内部への脱落が防止される。
シートが、その敷設時に溝の内部に脱落することもなく、シートの全体が張った状態で敷設される。
シートが浮き上がった状態で、盛土の形成が行なわれることがなく、効率的に盛土を形成することが可能である。
シートの敷設作業において、シート詰まりなどの不具合が発生しない。
溝の下面の傾斜に関わりなく、この下面に沿ってシートを敷設することが可能である。
シートの中央部を支持するシート端部が、その敷設面が水平面に形成される場合と比べて、前記周辺部となる土壌表面に、より安定的に支持される。特に、溝の側面と前記土壌表面との合流部の土が崩れることがあっても、シートが傾斜面上に敷設されているため、溝の内側へ落ちにくい。
シート敷設作業機100は、ロータリ耕耘機5を備える管理機1と、この管理機1に牽引される次の各種作業装置とを備えている。前記各種作業装置は、溝整形器2、シート供給装置30、左右一対のガイドシャフト50・50、溝内シート押圧装置60、左右一対の覆土ディスク70・70よりなっている。
走行輪4・4はエンジン3の下方で左右に一つずつ配置され、ロータリ耕耘機5は走行輪4・4の後方に配置されている。
また、ミッションケース7からロータリ耕耘機5への動力伝達経路上には、ベルト式またはチェーン式の動力伝達機構が内蔵された作業伝動ケース8および作業駆動ケース9が設けられている。
また、作業フレーム12の下端には、ロータリ耕耘機5の耕耘カバー29が設けられている。
作業フレーム80は、左右方向に延出する基部柱材81と、基部柱材81の左右両端より後方に延出する側部支持フレーム82L・82Rと、基部柱材81の左右中央部より後方に延出する中央部支持フレーム83と、基部柱材81の左右中央部より下方に延出する連結フレーム16とを、備えている。
この第二作業フレーム80は、管理機1の作業フレーム12に、連結フレーム16を介して連結される。
より詳しくは、前記各フレームに次の各作業装置が支持されている。連結フレーム16に溝整形器2が支持され、中央部支持フレーム83に溝内シート押圧装置60が支持される。左右の側部支持フレーム82L・82Rにそれぞれガイドシャフト50および覆土ディスク70が支持され、両側部支持フレーム82L・82Rにシート供給装置30が支持される。
本適用例では、溝整形器2を牽引する管理機1が、ロータリ耕耘機5を備える構成である。このため、溝整形器2による溝整形に適した土壌の粒状化と、溝整形器2による溝整形とが、同時に行なわれる。つまり、管理機1の走行に伴って、ロータリ耕耘機5により耕耘作業が行なわれて耕耘爪14の回転により土壌が粒状化されると共に、左右両側へ移動され、ロータリ耕耘機5の後方位置にある溝整形器2により逐次、溝が形成される。
加えて、覆土ディスク70・70により、帯状である防根透水シート47の左右両端部にそれぞれ盛土41が形成される。これらの盛土41・41により、溝40内への防根透水シート47の脱落が防止される。
なお、溝内シート押圧装置60、ガイドシャフト50・50、覆土ディスク70・70についても、詳しくは後述する。
しかし、植物育成用床45で保持できない量の水分や養分は、防根透水シート47を介して外側の土壌中に拡散される。以上構成により、植物46に吸収される水分や養分の全体量を、一定に規制することが可能である。
前述したように、防根透水シート47は、溝40の内面(下面および両側面)だけでなく、溝40の外部で溝40の周辺部となる土壌表面42・42にも渡るように敷設されるため、これらの各面を全て均しておくことで、防根透水シート47の敷設が確実となる。
図6に示すように、溝整形器2は、平面視で牽引方向に対して逆凹字形状となるように板材が連結されて、構成される。前側に配置される板材が排土整形板21であり、この排土整形板21の左右端部より後方に延出する板材がそれぞれ、側面整形板22L・22Rである。また、側面整形板22L・22R間は連結棒23を介して連結されて左右幅を調節できるようにしており、排土整形板21および側面整形板22L・22Rを主構成要素とする溝整形器2の剛性が高められるようにしている。
図5、図6に示すように、前記連結フレーム16は、作業フレーム12に上下位置調整可能に取り付けられ、該連結フレーム16の上下中途部に排土整形板21の後面上部の左右中央から後方突設された平面視コ字型の連結受具24を、連結軸17を介して回動自在に取り付けられている。この連結フレーム16の下端部には角度調節ネジ18が螺装されており、この角度調節ネジ18を排土整形板21の後面に固定されているネジ受け19に係合させて、角度調節ネジ18を回動することにより排土整形板21を連結軸17を中心に前後回動して角度変更して土壌への食い込み量を調節できるようにしている。
以上構成により、溝整形器2を管理機1に対して姿勢変更することが可能である。
ここで、前記排土整形板21は、溝整形器2が牽引されるのに従って、溝整形器2の前側に存在する土壌を、左右側方に排出する手段である。
また、前記排土整形板21と前記側面整形板22L・22Rとは、排土整形板21により、前記粒状化された帯状領域より余分な土壌が排出されるのに従って、その土壌排出により作り出された溝を、整形する手段である。
つまり、排土整形板21は、溝の形成における余剰土壌の排出手段であると共に、溝の整形手段でもある。
なお、排土整形板21の突出部21aの形成部位は、ロータリ耕耘機5に備える耕耘爪14群の左右中央位置とほぼ一致する位置である。つまり、ロータリ耕耘機5により粒状化された帯状領域の中心線上を、排土整形板21の突出部21aは通過するものであり、耕耘爪14の回転により前記粒状化された土壌は両側へ移動されるとともに排土整形板21により左右へ均等に排出される。
また、ロータリ耕耘機5に備える耕耘爪14群は、その全体形状が円筒状であるので、排土整形板21は、突出部21aの形成部位で最も耕耘爪14群に最も接近する。このため、排土整形板21により掬い上げられた土は、排土整形板21の左右で均等に分けられて、排土整形板21の左右へと排出される。
なお、側面整形板22L・22Rの下端も、排土整形板21の下端21bと同じ高さとなるように構成されており、これらの下端は同一平面上にすべて位置する。そして、側面整形板22L・22Rにより排土整形板21が浮き上がることなく、下端21bにより溝の下面の整形が確実に行なわれる。
第一整形面22aは、溝整形器2において、前側で左右方向内側かつ後側で左右方向外側となるように傾斜した姿勢で配置されている。また、第二整形面22bは、前側で左右方向外側かつ後側で左右方向内側となるように傾斜した姿勢で配置されている。つまり、側面整形板22L・22Rそれぞれの外面は、第一整形面22aと第二整形面22bとの直線状の接続部22cで、最も左右方向外側に突出する構成である。
一方、第二整形面22bは、溝整形器2の牽引による溝整形には、それほど寄与しないが、左右方向外側への突出部である接続部22cの突出を和らげて、整形された溝の内面が痛むことを防止する。
この溝外整形板26は、第一整形面22a上に固定される溝外整形ユニット25の一部として構成されている。溝外整形ユニット25には、第一整形面22aに面接触した状態で配置される取付板27と、溝外整形板26と取付板27とを溶着等の接合により連結する一対の連結板28・28とが、備えられている。
取付板27・27は、側面整形板22L・22Rに形成された上下方向の長孔に、ボルト締結により固定される構成である。つまり、溝外整形ユニット25の側面整形板22L・22Rに対する固定位置は、上下方向で調整可能である。
溝整形器2が牽引される状態において、溝外整形板26の前部は前上方へ延出する姿勢となり、溝外整形板26の後部は、前後左右方向で傾斜しているが、ほぼ水平面と平行な姿勢となる。
この溝外整形板26の前部は、排土整形板21等により溝の外側に排除された土壌が、溝外整形板26の後部の上面に落下することを防止する手段である。
図7に示すように、溝外整形板26の後部は、左右方向の中途部で屈曲しており、この屈曲部で分割される二つの部位よりなっている。これらの部位の土壌側の面は、溝整形器2の外側より内側に向けて、覆土部整形面26a、合流部整形面26bである。
前記土壌表面42を主として整形するのは覆土部整形面26aであり、溝40の側面と前記土壌表面42との合流部43は、合流部整形面26bにより整形される。
そして、溝整形器2が牽引されるのに従って、前記土壌表面42が前後方向で、覆土部整形面26aにより、徐々に押付けられて、整形される。ここで、覆土部整形面26aが左右方向で傾斜しているため、整形された土壌表面42の形状は、溝の内側で高く外側で低い左右方向の傾斜面となる。
以上のようにして、溝外整形板26により、前記土壌表面42は、溝40の内側で高く、溝40の外側で低い傾斜面に形成される。
特に、溝40の側面と前記土壌表面42との合流部43の土が崩れることがあっても、防根透水シート47が傾斜面上に敷設されているため、溝40の内側へ落ちにくい。
このため、防根透水シート47が溝40内に敷設される際に、合流部43の角が防根透水シート47により崩されて、その部位の土が溝40内に落下する不具合がない。
シート供給装置30は、前記防根透水シート47が筒の外周上に巻回されてなるシートロール31と、シートロール31を第二作業フレーム80に支持する左右一対の支持フレーム32L・32Rと、からなっている。
支持フレーム32Lは前記側部支持フレーム82Lに設けられ、支持フレーム32Rは前記側部支持フレーム82Rに設けられており、これらの支持フレーム32L・32Rにより、シートロール31がその軸方向の両側より、回動自在に支持される。
なお、この繰り出しに際して、予め、シートロール31から引き出された防根透水シート47が、前記溝内シート押圧装置60に備える転圧輪61・61により、溝40内の土壌表面に押し付けられた状態にしておくものとする。
溝内シート押圧装置60は、溝40(図3に図示)の下面に防根透水シート47を押し付ける手段である。溝内シート押圧装置60には、左右一対の転圧輪61・61と、転圧輪61・61を前記中央部支持フレーム83に支持する押圧部支持フレーム62と、この押圧部支持フレーム62下部で転圧輪61・61を下方に付勢するスプリング63・63と、が備えられている。
そして、左右の転圧輪61が、それぞれ対応する側のスプリング63により独立して下方に付勢される。
そして、防根透水シート47は、転圧輪61・61により均された平面である溝40の下面に、全面的に押し付けられることになる。
なお、転圧輪61は、その外周部が円筒状に形成されており、管理機1の走行に伴って転圧輪61が回転することで、転圧輪61の外周面が全面的に防根透水シート47を溝40の下面に押し付けていき、防根透水シート47をシートロール31から引き出すことになる。
シートロール31の外周より引き出される防根透水シート47は、障害物がない状態では、転圧輪61・61に向けて、側面視一直線状の経路に沿って供給される。
そうすると、防根透水シート47により、前記合流部43を崩してしまう恐れがある。
そこで、前記側面整形板22L・22Rを、前記合流部43と防根透水シート47との接触を防止するためのガイドカバーとして機能させている。このような機能を発揮させるための構成について、以下で説明する。
つまり、シートロール31から供給される防根透水シート47の左右端部が、側面整形板22L・22Rの後上部に接触して上方に曲げられるようにしている。
このため、供給される防根透水シート47は、前記合流部43に接触することなく、転圧輪61・61へと至る。したがって、防根透水シート47の敷設時に、溝40の側面が崩されることがない。
ガイドシャフト50・50は、溝40の外側の周辺部となる土壌表面42・42(図3に図示)にそれぞれ、防根透水シート47の左右端部を押し付ける手段である。
また、ガイドシャフト50において、略L字の底辺に相当する折れ線状の部位は、防根透水シート47との接触部50bであり、この接触部50bにより、防根透水シート47の左右端部が土壌表面42に押し付けられる。
そして、防根透水シート47は、ガイドシャフト50・50により、均された平面である前記土壌表面42に、押し付けられることになる。
つまり、防根透水シート47は、その両端部と中央部とが固定された状態で敷設されるため、溝40の側面にも、防根透水シート47が全面的に接触するように敷設される。
このため、防根透水シート47が、その左右端部が押し広げられるように敷設されることになる。そして、防根透水シート47が、その敷設時に溝40の内部に脱落することもなく、防根透水シート47の全体が張った状態で敷設される。
このため、シートロール31から供給される防根透水シート47の左右端部が、左右それぞれ、ガイドシャフト50と、対応する側の側面整形板22L・22Rとの間をスムーズに通過する。
ところがこの場合、防根透水シート47が左右方向で波打つように折り曲げられることになり、通過時の接触抵抗が大きくなり、防根透水シート47のスムーズな通過ができなくなる。
前述した構成のように、ガイドシャフト50と、対応する側の側面整形板22L・22Rとが、側面視で重ならない状態とすることで、このような不具合が防止される。
このため、接触部50bは、管理機1の走行に伴って、溝外整形板26により整形された前記土壌表面42よりも下方に突入して、防根透水シート47を土壌表面42に押し付ける。
そして、左右それぞれで、前記土壌表面42には、前記接触部50bにより凹部42aが形成される。ここで、ガイドシャフト50・50は、前述したようにハ字状に配置されているため、接触部50bの全体により形成される凹部42aの幅は、接触部50bの一断面の幅よりも左右方向に長いものとなる。
このため、防根透水シート47が土壌表面42上を滑りにくい状態に保たれ、防根透水シート47の溝40の内部への脱落が防止される。
図3に示すように、覆土ディスク70・70(図3には図示せず)は、前記溝40の周辺部たる土壌表面42・42上に配置された防根透水シート47の左右端部上に、盛土41・41を形成する覆土手段である。
覆土ディスク70は、その凹部が左右方向の内側となるように配置されると共に、左右一対の覆土ディスク70・70は平面視で逆ハ字状に配置されており、各覆土ディスク70は、傾斜した姿勢で支持されている。
ディスク支持フレーム71は、覆土ディスク70の下端位置が前記土壌表面42に近い位置となるように、覆土ディスク70を支持して、この覆土ディスク70により、前記土壌表面42の左右方向外側の土を内側へ寄せるようにしている。ここで、各覆土ディスク70は、前述したように傾斜した姿勢で支持されているため、管理機1の走行に伴って、覆土ディスク70の凹部内に土が掬い取られ、その土により盛土41が形成される。
前述したように、覆土ディスク70は平面視で傾斜した姿勢で配置されており、覆土ディスク70は、その前端70aが左右方向の外側に位置し、その後端70bが左右方向の内側に位置する状態となっており、覆土ディスク70の前端70aと後端70bとの間には、左右幅が生じている。また、前後方向でも、覆土ディスク70の前端70aと後端70bとの間には、前後幅が生じている。
そして、ガイドシャフト50の後端50c、つまり接触部50bの後端50cの配置位置が、前後方向および左右方向の双方で、前記覆土ディスク70の前端70aと後端70bとの間に位置するように、左右一対のガイドシャフト50・50は配置されている。
したがって、防根透水シート47が浮き上がった状態で、盛土41の形成が行なわれることがなく、効率的に盛土41を形成することが可能となる。
第一の発明たるシート敷設作業機は、次の各装置もしくは手段を備えている。
自走手段と、耕耘作業を行う耕耘作業機と、前記耕耘された土壌中を移動して両側面および下面の三面よりなる溝を整形する溝整形器と、前記溝を被覆するシートを供給するシート供給装置と、前記溝の下面にシートを押し付ける溝内シート押圧手段と、前記溝の左右側方に延出するシートの両端部を、溝の左右側方に位置する土壌表面に押え付ける左右一対のガイドシャフトと、前記側方に位置する土壌表面上のシートの両端部上に盛土を行なう覆土手段と、である。
このため、シートの両端部が盛土により固定され、敷設したシートの溝内への脱落が防止される。また、シートの敷設に際して、シートの左右両端が、溝の側面に接触することがなく、シート敷設による溝の側面の崩れが発生しない。また、シートの供給がスムーズに行なわれる。
前記ガイドシャフトの前記シートとの接触部の少なくとも一部は、前記溝外整形板の土壌との接触面よりも下方に配置されるものである。
図1に示すように、接触部50bの後部は、前記覆土部整形面26aよりも、下方に配置されている。
このため、シートが土壌表面上を滑りにくい状態に保たれ、シートの溝の内部への脱落が防止される。
前記左右一対のガイドシャフトは、後方に向けて、両ガイドシャフト間の間隔が広がるような姿勢に配置されるものである。
このため、シートが、その敷設時に溝の内部に脱落することもなく、シートの全体が張った状態で敷設される。
前記覆土手段は覆土ディスクとすると共に、左右それぞれにおいて、前記ガイドシャフトの後端が、前後方向および左右方向の双方で、前記覆土ディスクの前端と後端との間に位置するように、前記左右一対のガイドシャフトは配置されるものである。
したがって、シートが浮き上がった状態で、盛土の形成が行なわれることがなく、効率的に盛土を形成することが可能である。
前記ガイドシャフトと前記側面整形板とが、側面視で重なることなく離間した位置に配置されるものである。
このため、シートの敷設作業において、シート詰まりなどの不具合が発生しない。
前記溝内シート押圧手段は、シートに接触するシート押圧部を左右に備えると共に、各シート押圧部を独立して付勢する付勢手段を備えるものである。
このため、溝の下面の傾斜に関わりなく、この下面に沿ってシートを敷設することが可能である。
前記溝外整形板の土壌との接触面は、その接触面の各部の高さ位置が、前記溝の外側に向かうにつれて低くなるように構成されるものである。
この覆土部整形面26aの高さ位置は、前記溝の外側に向かうにつれて低くなるように構成されている。
また、溝外の整形手段として、溝内整形板のような板状部材を用いる代わりに、棒状部材や枠状部材を用いるものとし、これらの部材の土壌との接触部の高さ位置が、前記溝の外側に向かうにつれて低くなるように構成されるものとしてもよい。
このため、シートの中央部を支持するシート端部が、その敷設面が水平面に形成される場合と比べて、前記周辺部となる土壌表面に、より安定的に支持される。特に、溝の側面と前記土壌表面との合流部の土が崩れることがあっても、シートが傾斜面上に敷設されているため、溝の内側へ落ちにくい。
2 溝整形器
5 ロータリ耕耘機(耕耘作業機)
21 排土整形板(下面整形板)
22L・22R 側面整形板
26 溝外整形板
26b 後部下面(接触面)
30 シート供給装置
47 防根透水シート
50 ガイドシャフト
50c 後端
60 溝内シート押圧装置(溝内シート押圧手段)
61 転圧輪(シート押圧部)
63 スプリング(付勢手段)
70 覆土ディスク(覆土手段)
100 シート敷設作業車
P 中央供給経路(シート中央部の供給経路)
Claims (7)
- 自走手段と、
耕耘作業を行う耕耘作業機と、
前記耕耘された土壌中を移動して、両側面および下面の三面よりなる溝を整形する溝整形器と、
前記溝を被覆するシートを供給するシート供給装置と、
前記溝の下面にシートを押し付ける溝内シート押圧手段と、
前記溝の左右側方に延出するシートの両端部を、溝の左右側方に位置する土壌表面に押え付ける左右一対のガイドシャフトと、
前記側方に位置する土壌表面上のシートの両端部上に盛土を行なう覆土手段と、
を備えるシート敷設作業車であって、
前記溝整形器は、前記溝の側面を整形する側面整形板と、前記溝の下面を整形する下面整形板と、前記溝の左右側方で前記シートの両端部が敷設される土壌表面を整形する溝外整形板と、を備えると共に、
前記側面整形板は側面視で、前記シート供給装置から前記溝内シート押圧手段のシート押圧部に至るシートの中央部の供給経路と、重なるように構成され、
前記ガイドシャフトは、前記シート供給装置より後方に配置される、
ことを特徴とするシート敷設作業機。 - 前記ガイドシャフトの前記シートとの接触部の少なくとも一部は、前記溝外整形板の土壌との接触面よりも下方に配置される、
ことを特徴とする請求項1に記載のシート敷設作業機。 - 前記左右一対のガイドシャフトは、後方に向けて、両ガイドシャフト間の間隔が広がるような姿勢に配置される、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシート敷設作業機。 - 前記覆土手段は覆土ディスクとすると共に、
左右それぞれにおいて、前記ガイドシャフトの後端が、前後方向および左右方向の双方で、前記覆土ディスクの前端と後端との間に位置するように、前記左右一対のガイドシャフトは配置される、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のシート敷設作業機。 - 前記ガイドシャフトと前記側面整形板とが、側面視で重なることなく離間した位置に配置される、
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のシート敷設作業機。 - 前記溝内シート押圧手段は、
シートに接触するシート押圧部を左右に備えると共に、各シート押圧部を独立して付勢する付勢手段を備える、
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のシート敷設作業機。 - 前記溝外整形板の土壌との接触面は、その接触面の各部の高さ位置が、前記溝の外側に向かうにつれて低くなるように構成される、
ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載のシート敷設作業機。
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