JP4495023B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Description

この発明は、プラズマ処理装置に関し、特に、処理ガスを放電空間に通して吹出し、放電空間の外部に配置された被処理物に当てて洗浄等の表面処理を行なう、所謂リモート方式のプラズマ処理装置に関する。
特許文献1には、一対の電極どうしの間の放電空間に被処理物を直接的に挿入してプラズマ処理を行なう、所謂ダイレクト方式のプラズマ処理装置が記載されている。このダイレクト方式の場合、高処理能力が期待できるが、アークによる被処理物のダメージが起きやすい。
一方、例えば特許文献2には、リモート方式のプラズマ処理装置が記載されている。リモート式プラズマ処理装置では、処理ガスを、電極間の放電空間でプラズマ化した後、電極の下端部に設けた拡散器で拡散させたうえで被処理物に当てるようになっている。
特開2004−253282号公報 特開2004−3635394号公報
しかし、リモート方式は、被処理物を一対の電極間の放電空間に導入して処理を行なうダイレクト式と比べ処理能力が十分でない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、
処理ガスを、放電空間に通して吹出し口から吹出し、被処理物に当てるプラズマ処理装置であって、
前記放電空間を形成する一対の電極を含むプラズマ生成ユニットを備え、
このプラズマ生成ユニットが、前記被処理物と対向すべき被処理物対向面を有し、この被処理物対向面に前記吹出し口が開口されるとともに、
前記被処理物対向面に沿う前記吹出し口から被処理物対向面の端部までの処理ガスの到達時間を延長する延長手段を設けたことを第1の特徴とする。
前記延長手段として、例えば被処理物対向面の前記吹出し口から前記端部までの長さを大きくする。前記被処理物が、前記プラズマ生成ユニットに対し相対移動されるようになっている場合には、前記被処理物対向面における前記吹出し口を挟んで前記被処理物移動方向の順方向側の部分と逆方向側の部分のうち少なくとも順方向側の部分を前記移動方向に長くするのが好ましい。
すなわち、本発明は、処理ガスを放電空間に通したうえで吹出し口から吹出すとともに、被処理物を前記放電空間から離して配置し、かつ前記放電空間に対し移動方向の順方向に相対移動させながら前記吹出された処理ガスに当てるプラズマ処理装置であって、
前記放電空間を形成する一対の電極及びこれら電極を保持するホルダを含むプラズマ生成ユニットを備え、
このプラズマ生成ユニットが、前記被処理物と対向して処理通路を形成すべき被処理物対向面を有し、この被処理物対向面に前記吹出し口が開口され、前記処理ガスが、前記被処理物に真向かいから吹き付けられ、前記被処理物に沿って前記吹出し口から前記移動方向の前記順方向及び逆方向の2方向へ流れるようになっており、前記被処理物対向面における前記吹出し口から前記順方向の端部までの部分が、前記処理通路における前記処理ガスを前記順方向に流す順方向側通路部を形成し、前記被処理物対向面における前記吹出し口から前記逆方向の端部までの部分が、前記処理通路における前記処理ガスを前記逆方向に流す逆方向側通路部を形成し、前記順方向側通路部が、前記逆方向側通路部より前記移動方向に1.1〜2倍長いことを特許請求する特徴とする。
プラズマ生成ユニットに被処理物対向面延長部材を設けてもよい。
前記延長手段として、前記被処理物対向面に凸部又は凹部を設け、処理ガスの流れに抵抗を付与することにしてもよい。
すなわち、本発明は、処理ガスを、放電空間に通したうえで吹出し口から吹出し、前記放電空間から離して配置した被処理物に当てるプラズマ処理装置であって、
前記放電空間を形成する一対の電極及びこれら電極を保持するホルダを含むプラズマ生成ユニットを備え、
このプラズマ生成ユニットが、前記被処理物と対向すべき被処理物対向面を有し、この被処理物対向面に前記吹出し口が開口され、前記被処理物対向面が、前記被処理物との間に前記処理ガスを前記吹出し口から一方向に流す処理通路を形成し、
複数の凸部又は複数の凹部を、前記被処理物対向面における前記吹出し口から前記一方向の下流側の端部までの間の部分の略全体に分散させて設けたことを特許請求しない他の特徴とする。
複数の前記凸部又は凹部が、前記被処理物対向面における前記吹出し口から前記一方向の下流側の端部までの間の部分の略全体に略均等に分散して配置されていることが、より望ましい。
第3の特徴において、前記被処理物は、前記プラズマ生成ユニットに対し静止して処理されるようになっていてもよく、前記プラズマ生成ユニットに対し相対移動されるようになっていてもよい。前記被処理物が、前記プラズマ生成ユニットに対し相対移動されるようになっている場合、前記凸部又は凹部が、前記被処理物対向面における前記吹出し口を挟んで前記被処理物移動方向の順方向側の部分と逆方向側の部分のうち少なくとも順方向側の部分に設けられているのが望ましい。
前記凸部又は凹部は、前記移動方向と直交する向きに延びていてもよく、前記凸部又は凹部は、小片状ないしはスポット状になっていてもよい。
本発明は、処理ガスを、放電空間に通して吹出し口から吹出し、被処理物に当てるプラズマ処理装置であって、
前記放電空間を形成する一対の電極を含むプラズマ生成ユニットを備え、
このプラズマ生成ユニットが、前記被処理物と対向すべき被処理物対向面を有し、この被処理物対向面に前記吹出し口が開口されるとともに、
前記被処理物対向面と被処理物との間に形成されるべき処理通路における処理ガスの流れ方向に沿って前記吹出し口から前記被処理物対向面の端部までの距離が、前記吹出し口からのプラズマ発光の前記処理通路内への延出長さより大きいことを第4の特徴とする。前記プラズマ発光は可視光であることが望ましい。
第4の特徴において、前記被処理物は、前記プラズマ生成ユニットに対し静止して処理されるようになっていてもよく、前記プラズマ生成ユニットに対し相対移動されるようになっていてもよい。前記被処理物が、前記プラズマ生成ユニットに対し相対移動されるようになっており、処理ガスが吹出し口から前記被処理物移動方向の順方向と逆方向に分かれて流れるようになっている場合、少なくとも前記吹出し口から前記順方向に沿って前記被処理物対向面の端部までの距離が、前記吹出し口からのプラズマ発光の前記順方向側の処理通路内への延出長さより大きいことが望ましい。
本発明は、処理ガスを、放電空間に通して吹出し口から吹出し、被処理物に当てるプラズマ処理装置であって、
前記放電空間を形成する一対の電極を含むプラズマ生成ユニットを備え、
このプラズマ生成ユニットが、前記被処理物と対向すべき被処理物対向面を有し、この被処理物対向面に前記吹出し口が開口されるとともに、
前記被処理物対向面と被処理物との間に形成されるべき処理通路における処理ガスの流れ方向に沿って前記吹出し口から前記被処理物対向面の端部までの距離が、前記吹出し口の幅の約10倍〜200倍であることを第5の特徴とする。
第5の特徴において、前記被処理物は、前記プラズマ生成ユニットに対し静止して処理されるようになっていてもよく、前記プラズマ生成ユニットに対し相対移動されるようになっていてもよい。前記被処理物が、前記プラズマ生成ユニットに対し相対移動されるようになっており、処理ガスが吹出し口から前記被処理物移動方向の順方向と逆方向に分かれて流れるようになっている場合、前記吹出し口から前記被処理物対向面の前記順方向側の端部と逆方向側の端部のうち少なくとも順方向側の端部までの距離が、前記第5特徴を満たしていればよい。
前記吹出し口から前記被処理物対向面の順方向側の端部までの距離Lは、好ましくは約20mm〜300mmであり、より好ましくは約20mm〜200mmであり、更に好ましくは約60mm〜150mmである。前記吹出し口から前記被処理物対向面の逆方向側の端部までの距離Lは、上記順方向側距離Lの約1/1.1〜1/2倍が好ましく、具体的には約10mm〜270mmが好ましく、約10mm〜180mmがより好ましく、約30mm〜135mmが更に好ましい。
前記吹出し口の直下での処理ガスの処理レベルに対し、前記被処理物対向面の順方向側の端部での処理レベルは、1%〜10%程度であることが望ましい。
前記被処理物対向面の順方向側の部分の大きさを、当該順方向側部分と被処理物との間に形成されるべき順方向側処理通路部の容積Cが前記放電空間の容積Cに対し所定倍(例えばC≒3×C〜50×C)になるように設定してもよい。ここで、前記放電空間の容積Cは、前記一対の電極の対向面どうし間の空間の容積であり、一対の電極が同じ大きさの場合、各電極の対向面の面積Sと対向面間のギャップすなわち放電空間の厚さLの積(C=S×L)である。
本発明は、略常圧(大気圧近傍の圧力)の環境下でのプラズマ処理に適している。本発明における略常圧とは、1.013×104〜50.663×104Paの範囲を言い、圧力調整の容易化や装置構成の簡易化を考慮すると、1.333×104〜10.664×104Paが好ましく、9.331×104〜10.397×104Paがより好ましい。
本発明によれば、放電空間でプラズマ化され吹出し口から吹出された処理ガスを、被処理物と長く接触させ十分な反応を起こさせることができ、処理能力を高めることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、被処理物90の表面をプラズマ洗浄するプラズマ処理装置1を示したものである。被処理物90は、例えば液晶画面用のITO(インジウム酸化錫)ガラスである。このITOガラス90の表面にプラズマガスが照射されると、表面の活性状態が変化し、濡れ性が向上する。これにより、液晶の製造において次工程がスムーズに進むことになる。ここで、濡れ性が良いとは、被処理物90の表面に液滴を垂らしたときの接触角が小さいことを意味し、処理レベルが高いことを意味する。
プラズマ処理装置1は、プラズマ生成ユニット10と、搬送手段50を備えている。
搬送手段50は、例えばローラコンベアにて構成されている。図1の白抜き太矢印にて示すように、この搬送手段50によって被処理物90が左側から右方向に移動されるようになっている。
なお、搬送手段50はローラ式に限定されずベルト式であってもよい。被処理物90が枚葉のものであれば、搬送ロボット等の搬送系を用いてもよい。この他にも、バッチ対応の搬送系、マガジン−マガジン対応の搬送系を用いてもよく、複数種の搬送系を組み合わせてもよい。プラズマ処理部の前側又は後側にガイドローラを設置してもよく、しわ対策用のテンションコントロール機構やクラウンロールを設置してもよい。
被処理物90が静止される一方、プラズマ生成ユニット10が移動させるようになっていてもよい。
ローラコンベア50の上方には、図示しない架台にて支持されたプラズマ生成ユニット10が配置されている。プラズマ生成ユニット10とコンベア上の被処理物90の上面との間の距離は数mmになるようになっている。
プラズマ生成ユニット10は、左右一対の電極11,12と、これら電極11,12を保持するホルダ15を有している。ホルダ15は、樹脂等の絶縁性材料にて構成されている。
電極11,12は、平行平板型の電極が用いられているが、その形状は平板状に限定されるものではなく、円柱形状等の他の種々の形状をなしていてもよい。電極11,12は、鉄、銅、アルミニウム等の金属単体、ステンレス、真鍮等の合金、金属間化合物等にて構成される。図示は省略するが、各電極11,12の内部には水等の冷却用媒体を通す冷却路が設けられている。
左側(一方)の電極11は、電源30に接続されている。電源30は、Vpp=10〜30kVの高電圧を印加するようになっている。これにより、左側の電極11がホット電極になっている。右側(他方)の電極12は、電気的に接地され、アース電極となっている。
これら電極11,12の対向面は、アルミナ、パイレックス(登録商標)、石英ガラス等の誘電体からなる層13で被覆されている。誘電体層13は、電極11,12に固着されていてもよく、両誘電体層13,13の間にスペーサをかませることにより各誘電体層13,13が電極11,12に押し付けられるようにしてもよい。固着手段としてセラミックコーティング等の溶着やホーロー処理が挙げられる。電極11,12に押し付ける場合には、誘電体層13を石英板、ガラス板、アルミナ板などのセラミック板にて構成するとよい。誘電体層13の厚さは、0.1〜5mmが好ましい。
隣り合う電極11,12の誘電体層13,13間にスリット状の空間14が形成されている。電源30の電圧印加によって上記空間14内で大気圧グロー放電等のプラズマ放電が発生し、上記空間14が放電空間となる。
図1の仮想線で示すように、プラズマ生成ユニット10の上側部にはガス導入ユニット22が設けられている。処理ガス源20からの処理ガス供給路21が上記ガス導入ユニット22に接続され、このガス導入ユニット22が、放電空間14の上端部(上流端)の全長に連なっている。図示は省略するが、ガス導入ユニット22には、チャンバやスリット等からなるガス均一化路が設けられ、処理ガス源20からの処理ガスを均一化して、放電空間14の長手方向に均一に導入するようになっている。
プラズマ洗浄用の処理ガスとしては、例えば希ガス、窒素等を用いるのが好ましい。微量の酸素を添加すると、より好ましい。
プラズマ生成ユニット10の電極ホルダ15の下端面には、底板17が設けられている。底板17は、金属などの導電材料からなる平らな板にて構成され、電気的に接地されている。これによって、底板17は、被処理物90にアークが落ちないように避雷針(アース板)の役割を果たしている。なお、底板17は少なくともホット電極11の下側に配置されていればよく、アース電極12側についてはホルダ15の下面が露出されていてもよい。
底板17には、吹出し口16が形成されている。この吹出し口16が、上記一対の誘電体層13,13間の放電空間14の下端部(下流端)に連なっている。
底板17は、プラズマ生成ユニット10の下端部を構成し、被処理物90と対向するようになっている。すなわち、底板17の下面は、プラズマ生成ユニット10における被処理物90と対向すべき被処理物対向面170を構成している。底板17の下面すなわち被処理物対向面170は、吹出し口16の形成部分を除き、平らになっている。この被処理物対向面170と被処理物90との間に処理通路19が形成されるようになっている。
プラズマ生成ユニット10の左右両側部には、吸引口42が設けられている。吸引口42は、吸引路41を介して排気ポンプ等の吸引手段40に接続されている。
吹出し口16から吹出された処理ガスは、処理通路19の吹出し口16より左側の通路部19bと右側の通路部19aの二手に分かれ、それぞれ左右の吸引口42,42から吸引排気されるようになっている。上述したように、被処理物90は左から右へ移動されるため、左側の処理通路部19bは被処理物移動方向の逆方向側の通路部となり、右側の処理通路部19aは順方向側の通路部となる。
プラズマ生成ユニット10の放電空間14を挟んで右側の部分は、左側の部分より左右方向の寸法が大きくなっている。すなわち、ホルダ15の放電空間14を挟んで右側の部分は、左側の部分より左右に厚くなっている。底板17の吹出し口16を挟んで右側の部分は、左側の部分より左右に長くなっている。したがって、被処理物対向面170の吹出し口16より右側部分すなわち前記被処理物移動方向の順方向側部分171の左右長さLは、左側部分すなわち逆方向側部分172の左右長さLより大きくなっている。よって、被処理物対向面170の全体と被処理物90とが対向する状態では、処理通路19における順方向側通路部19aは、逆方向側通路部19bより長くなるようになっている。
底板17の右側部分すなわち被処理物対向面170の順方向側部分171の左右長さLは、逆方向側部分172の左右長さLの約1.1〜2倍(L≒1.1×L〜2×L)であるのが望ましい。具体的には、L≒20mm〜300mmが好ましく、L≒20mm〜200mmがより好ましく、L≒60mm〜150mmが更に好ましい。逆方向側部分の長さLは、L≒10mm〜270mmが好ましく、L≒10mm〜180mmがより好ましく、L≒30mm〜135mmが更に好ましい。
または、順方向側部分171の左右長さLは吹出し口16の左右幅Lの約10〜200倍(L≒10×L〜200×L)であってもよい。吹出し口16の左右幅Lは、0.5mm〜5mmが好ましい。
底板17の右端部(被処理物対向面170の順方向側の端部)での処理レベルは、吹出し口16の直下での処理レベルの1〜10%程度であることが望ましい。
放電空間14のプラズマエネルギーが、処理通路部19aに拡散されて処理が行なわれるので、プラズマエネルギー供給部分14の容積と、実際に処理が行なわれる部分19aの容積との間には関連性がある。そこで、被処理物対向面170の順方向側部分171の大きさを、処理通路部19aの容積Cが放電空間14の容積Cに対し所定倍(例えばC≒3×C〜50×C)になるように設定してもよい。
また、放電空間14ではグロー放電プラズマが形成され、発光が起きるのであるが、このプラズマ発光の一部は、処理ガスの流れに伴って吹出し口16から出て左右両側の処理通路部19a,19bに延出する。吹出し口16から被処理物対向面170の右端部(順方向側の端部)までの長さは、上記プラズマ発光の処理通路部19a内への延出長さより大きくなるように設定するのが望ましい。吹出し口16から被処理物対向面170の左端部(逆方向側の端部)までの長さについても、プラズマ発光の処理通路部19b内への延出長さより大きくなるように設定してもよい。
上記構成において、ITOガラス等の被処理物90が搬送ローラ50にてプラズマ生成ユニット10の左側から搬送されて来る。併せて、処理ガス源20からの処理ガスが、ガス導入ユニット22を経て電極11,12間の空間14に均一に導入される。また、電源30からホット電極11への電界印加により空間14内にプラズマ放電が起き、処理ガスがプラズマ化される。このプラズマガスが、放電空間14の下端に連なる吹出し口16から吹出される。そして、約半分が逆方向側通路部19b内を左方向へ流れるとともに、残り約半分が順方向側通路部19a内を右方向へ流れながら、それぞれ被処理物90に接触する。これによって、被処理物90の表面をプラズマ洗浄することができ、濡れ性を向上させることができる。さらに、被処理物90が右方向へ移動されることによって被処理物90の全面を処理できる。
吹出し口16より右側(順方向側)の処理通路部19aでは、処理ガスの流れ方向と被処理物90の移動方向が同じである。しかも、順方向側の処理通路部19aは、逆方向側の処理通路部19bより長くなっている。したがって、処理ガスが被処理物90の表面上に在る時間が、左側(逆方向側)の処理通路部19bより十分に長くなり、より十分な反応を起こさせることができる。これによって、被処理物90を十分に表面処理することができ、高い処理能力を確保することができる。一方、プラズマ生成ユニット10の左側の部分が短いため、全体としてコンパクトにすることができる。
図2は、吹出し口16から被処理物対向面170の順方向側の端部までの長さLに応じた処理能力を接触角(C/A)で測定した結果を示したものである。同図に示すように、長さLが大きくなるにしたがって接触角(C/A)が小さくなり、処理能力が大きくなることが判明した。L=65mmのときとL=120mmのときでは、接触角ひいては処理能力が2倍違う(L=65mmのときC/A=8°、L=120mmのときC/A=4°)ことが判明した。なお、電源30の出力は2.0kW、周波数は35kHz、処理ガスは、N 450L/min、O 100mL/min、被処理物90の移動速度は2m/min、処理前接触角は40°であった。ワーキングディスタンス(処理通路19の厚さ)は、L=65mmのとき2.5mm、L=120mmのとき3.0mmであった。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。以下の実施形態において既述の実施形態と重複する構成に関しては図面に同一符号を付して説明を省略する。
図3〜図6に示すように、プラズマ生成ユニット10の底板17の下面すなわち被処理物対向面170に、流通抵抗手段として凹凸173,174を設けることにしてもよい。凸部173や凹部174は、吹出し口16から底板17の左右端部までの中途部に複数均等に配置するのが好ましい。
例えば、図3(a)では、底板17の下面に凸部173Aが複数形成されている。凸部173Aは、断面四角形状をなし、被処理物90の移動方向と直交する前後方向に直線状に延びるとともに、互いに左右に等間隔ごとに離れて配置されている。凸部173Aは、被処理物対向面170の吹出し口16を挟んで順方向側部分171にも逆方向側部分172にも配置されている。
特許請求しない第2実施形態のプラズマ生成ユニット10では、被処理物対向面170の順方向側部分171と逆方向側部分172が同じ大きさになっているが、第1実施形態と同様に順方向側部分171を逆方向側分172より左右に長くしてもよい。
吹出し口16から吹出された処理ガスは、これら直線状の凸部173Aによってスムーズな流れを妨げられ、被処理物対向面170と被処理物90(図示省略)との間の処理通路19内に長く留まることになる。これによって、処理ガスが処理通路19を通過する時間を長くでき、処理レベルを高くすることができる。
線状凸部173Aの断面形状は、四角形に限定されるものではなく、例えば図3(b)に示すように、断面半円形状になっていてもよい。
図4(a)に示すように、凸部173は、直線状に延びていなくてもよく、小片状になっていてもよい。小片状凸部173Bは、小さな立方体形状をなし、被処理物対向面170の略全体に多数均一に分散して配置されている。
小片状凸部173Bの形状は、立方体形状に限定されず、種々改変できる。例えば、図4(b)に示すように、半球形状になっていてもよい。
流通抵抗手段は、凸部173に代えて凹部174であってもよい。すなわち、図5(a)に示す被処理物対向面170には、凹部174Aが形成されている。凹部174Aは、断面四角形の凹部であって、被処理物90の移動方向と直交する前後方向に直線状に延びるとともに、互いに左右に等間隔ごとに離れて複数配置されている。
直線状凹部174Aの断面形状は、四角形に限定されず、図5(b)に示すように、半円形状の断面をなしていてもよい。
図6(a)に示すように、凹部174は、直線状に延びていなくてもよく、小片状になっていてもよい。小片状凹部174Bは、小さな立方体形状をなし、被処理物対向面170の略全体に多数均一に分散して配置されている。小片状凹部174Bの形状は上記立方体状凹部に限定されるものではなく、図6(b)に示すように、小さな半球状凹部にしてもよい。
本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の改変をなすことができる。
例えば、プラズマ生成ユニット10の下端部の側部に平板状の被処理物対向面延長部材を横付けすることにしてもよい。
複数の凸部173又は凸部173は、被処理物対向面170に不均等に配置することにしてもよい。被処理物対向面170に凸部173と凹部174の両方を形成することにしてもよい。凸部173又は凹部174は、被処理物対向面170の順方向側部分171と逆方向側部分172の両方に配置されているが、これら部分171,172の何れか一方にだけ、好ましくは順方向側部分171にだけ設けることにしてもよい。
本発明は、例えばITOガラスの濡れ性向上のためのプラズマ洗浄に適用可能である。
本発明の第1実施形態に係るプラズマ処理装置の断面図である。 第1実施形態と同様の装置により、吹出し口から被処理物対向面の順方向側の端部までの長さに応じた処理能力を接触角で測定した結果を示すグラフである。 本発明の第2実施形態を示し、プラズマ処理装置のプラズマ生成ユニットの底板を下から見た斜視図である。 第2実施形態の変形例を示し、プラズマ処理装置のプラズマ生成ユニットの底板を下から見た斜視図である。 第2実施形態の変形例を示し、プラズマ処理装置のプラズマ生成ユニットの底板を下から見た斜視図である。 第2実施形態の変形例を示し、プラズマ処理装置のプラズマ生成ユニットの底板を下から見た斜視図である。 第2実施形態の変形例を示し、プラズマ処理装置のプラズマ生成ユニットの底板を下から見た斜視図である。 第2実施形態の変形例を示し、プラズマ処理装置のプラズマ生成ユニットの底板を下から見た斜視図である。 第2実施形態の変形例を示し、プラズマ処理装置のプラズマ生成ユニットの底板を下から見た斜視図である。 第2実施形態の変形例を示し、プラズマ処理装置のプラズマ生成ユニットの底板を下から見た斜視図である。
符号の説明
1 プラズマ処理装置
10 プラズマ生成ユニット
11,12 電極
14 放電空間
16 吹出し口
17 底板
170 被処理物対向面
171 被処理物対向面の吹出し口より順方向側部分
172 被処理物対向面の吹出し口より逆方向側部分
173 凸部
173A 直線状凸部
173B 小片状凸部
174 凹部
174A 直線状凹部
174B 小片状凹部
19 処理通路
19a 順方向側処理通路部
19b 逆方向側処理通路部
50 搬送手段
90 被処理物

Claims (1)

  1. 処理ガスを放電空間に通したうえで吹出し口から吹出すとともに、被処理物を前記放電空間から離して配置し、かつ前記放電空間に対し移動方向の順方向に相対移動させながら前記吹出された処理ガスに当てるプラズマ処理装置であって、
    前記放電空間を形成する一対の電極及びこれら電極を保持するホルダを含むプラズマ生成ユニットを備え、
    このプラズマ生成ユニットが、前記被処理物と対向して処理通路を形成すべき被処理物対向面を有し、この被処理物対向面に前記吹出し口が開口され、前記処理ガスが、前記被処理物に真向かいから吹き付けられ、前記被処理物に沿って前記吹出し口から前記移動方向の前記順方向及び逆方向の2方向へ流れるようになっており、前記被処理物対向面における前記吹出し口から前記順方向の端部までの部分が、前記処理通路における前記処理ガスを前記順方向に流す順方向側通路部を形成し、前記被処理物対向面における前記吹出し口から前記逆方向の端部までの部分が、前記処理通路における前記処理ガスを前記逆方向に流す逆方向側通路部を形成し、前記順方向側通路部が、前記逆方向側通路部より前記移動方向に1.1倍〜2倍長いことを特徴とするプラズマ処理装置。
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