JP4494942B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents

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本発明は、プラズマ放電部の外部に配置した被処理物にプラズマガスを吹き付ける所謂リモート式のプラズマ処理装置に関する。
例えば、特許文献1には、所謂リモート式のプラズマ処理装置が記載されている。この装置は、一対の電極の対向面に固体誘電体板をそれぞれ設け、これら固体誘電体板どうし間にプロセスガスを通してプラズマ化し、下方の被処理物吹き付け、表面処理を行なうようになっている。
特許文献2には、リモート式プラズマ処理装置において、一対の電極間のプロセスガス通路に原料ガスを通すとともに片側の電極の内部に導入口を別途形成し、この導入口から酸素・窒素含有ガスを原料ガスに混入することが記載されている。
特開平09−92493号公報 特開2003−59924号公報
プロセスガスは、複数種のガス成分を混合して使用される場合が少なくない。ガス混合には混合機を用いるが、流量計や電磁弁等も必要となり、設備が大掛かりになってしまう。
上掲特許文献2では、電極に酸素・窒素含有ガスを混入用の穴を形成してあるが、この穴の周辺で異常放電が起きるおそれがある。
発明者は、プロセスガスの添加成分が、雰囲気ガス成分と同じ場合には、雰囲気ガスを添加すればよいとの着想を得た。
本発明は、上記着想の下になされたものであり、プロセスガスを、プラズマ放電部を主部とするプロセスガス通路に通して吹出し、被処理物に当ててプラズマ処理を行なう装置であって、
前記プラズマ放電部を形成するための一対の電極と、これら電極を対向させ、間に前記プロセスガス通路が形成されるように保持する保持部とを有し、前記保持部には、雰囲気ガスに面する外面から延びて前記プロセスガス通路のプラズマ放電部より上流側の部分に連通する雰囲気導入路が形成され、前記プロセスガス通路におけるプロセスガスの流れによって雰囲気ガスが雰囲気導入路を経てプロセスガス通路に引き込まれるようになっており、前記一対の電極のうち少なくとも1の電極の対向面には、固体誘電体の板が設けられ、この固体誘電体板が、前記プロセスガス通路を画成するとともに前記電極よりプロセスガス通路の上流側へ突出し、この突出部分に前記雰囲気導入路のプロセスガス通路への連通路が形成されていることを第1の特徴とする。
これによって、雰囲気ガスをプロセスガスに混入でき、プロセスガス源として雰囲気ガスと同成分を用意する必要がなく、混合機や流量計や電磁弁等の混合用装置も不要になり、設備の簡素化を図ることができる。また、プラズマ放電部より上流で混合を行なうことにより、雰囲気ガス成分をもプラズマ放電部においてプラズマ化できる。雰囲気導入路のプロセスガス通路への連通部分は、プラズマ放電部より上流側に離れているので、この連通部分で異常放電が起きるおそれがない。
また、本発明は、プロセスガスを、プラズマ放電部を主部とするプロセスガス通路に通して吹出し、被処理物に当ててプラズマ処理を行なう装置であって、
前記プラズマ放電部を形成するための一対の電極と、これら電極を対向させ、間に前記プロセスガス通路が形成されるように保持する保持部とを有し、前記保持部には、雰囲気ガスに面する外面から延びて前記プロセスガス通路のプラズマ放電部より下流側の部分に連通する雰囲気導入路が形成され、前記プロセスガス通路におけるプロセスガスの流れによって雰囲気ガスが雰囲気導入路を経てプロセスガス通路に引き込まれるようになっており、前記一対の電極のうち少なくとも1の電極の対向面には、固体誘電体の板が設けられ、この固体誘電体板が、前記プロセスガス通路を画成するとともに前記電極よりプロセスガス通路の下流側へ突出し、この突出部分に前記雰囲気導入路のプロセスガス通路への連通路が形成されていることを第2の特徴とする。
これによって、雰囲気ガスをプラズマ化したプロセスガスに混入でき、プロセスガス源として雰囲気ガスと同成分を用意する必要がなく、混合機や流量計や電磁弁等の混合用装置も不要になり、設備の簡素化を図ることができる。また、雰囲気導入路のプロセスガス通路への連通部分は、プラズマ放電部より下流側に離れているので、この連通部分で異常放電が起きるおそれがない。
第1特徴又は第2の特徴において、前記雰囲気導入路が、前記プロセスガス通路に対し該プロセスガス通路の下流側へ向かって斜めに連なっていることが望ましい。
これによって、雰囲気ガスを確実にプロセスガス通路に引き込ませることができる。
本発明は、プロセスガスを、プラズマ放電部を主部とするプロセスガス通路に通して吹出し、被処理物に当ててプラズマ処理を行なう装置であって、前記プラズマ放電部を形成するための一対の電極と、これら電極を対向させ、間に前記プロセスガス通路が形成されるように保持する保持部とを有し、前記保持部には、雰囲気ガスに面する外面から延びて前記プロセスガス通路のプラズマ放電部より上流側の部分に連通する雰囲気導入路が形成され、前記プロセスガス通路におけるプロセスガスの流れによって雰囲気ガスが雰囲気導入路を経てプロセスガス通路に引き込まれるようになっており、前記一対の電極のうち少なくとも1の電極の対向面には、固体誘電体の板が設けられ、この固体誘電体板が、前記プロセスガス通路を画成するとともに前記電極よりプロセスガス通路の上流側へ突出し、この突出端面が、前記プロセスガス通路の側を向く斜面をなし、一方、前記保持部には、この固体誘電体板の突出端面と略平行に対向する斜面が形成され、両斜面によって前記雰囲気導入路のプロセスガス通路への連通路が形成されていることを他の特徴とする。固体誘電体板を保持部の前記斜面に接近離間可能にすれば、前記連通路の厚さを調節でき、雰囲気ガスの混入量を調節することができる。
上記の各特徴において、第1前記プロセスガス通路が、前記雰囲気導入路との連通部を境に下流側が上流側より拡開されていてもよい。
これによって、雰囲気ガスを確実にプロセスガス通路に引き込ませることができる。
上記の各特徴において、前記雰囲気導入路の保持部外面への開口部に、詰め部材が取り外し可能に設けられ、この詰め部材に外端面から奥端面へ貫通する透孔が形成されていることが望ましい。これによって、透孔の大きさが互いに異なる詰め部材を複数用意しておき、付け替えることによって、雰囲気ガスの混入量を簡単に調節することができる。
本発明のプラズマ処理は、好ましくは、大気圧近傍の圧力下(略常圧)で実行される。ここで、大気圧近傍とは、1.013×104〜50.663×104Paの範囲を言い、圧力調整の容易化や装置構成の簡便化を考慮すると、1.333×104〜10.664×104Paが好ましく、9.331×104〜10.397×104Paがより好ましい。
本発明によれば、プロセスガスの流れに伴って雰囲気ガスを雰囲気導入路からプロセスガス通路に引き込み、雰囲気ガスをプロセスガスに混入することができる。よって、プロセスガス源として雰囲気ガスと同成分を用意する必要がなく、設備の簡素化を図ることができる。雰囲気導入路のプロセスガス通路への連通部分がプラズマ放電部より上流側又は下流側に離れているので、この連通部分で異常放電が起きるおそれがない。
以下、本発明の第1実施形態を図面にしたがって詳述する。
図1は、例えばフィルム、ガラス、シリコンウェハ等を被処理物Wとし、この被処理物Wの表面改質等を行なうリモート式常圧プラズマ処理装置Aを示したものである。プラズマ処理装置Aは、ガス導入ユニット10と放電処理ユニット20とを備えている。
ガス導入ユニット10にはプロセスガス源2が接続されている。プロセスガス源2は、処理目的に応じたガスが貯えられている。この実施形態では、洗浄や表面改質用のプロセスガスとして窒素ガスが貯えられている。この窒素ガスが、ガス導入ユニット10内のガス均一化室11に送られて均一化され、後記プロセスガス通路20aに均一に導入されるようになっている。
ガス導入ユニット10の下側に上記放電処理ユニット20が設けられている。
放電処理ユニット20は、左右一対の電極31,31と、これら電極31,31を保持する保持部21を有している。電極31,31は、ステンレスやアルミ等の金属にて構成されている。図1及び図2に示すように、これら電極31,31は、断面四角形状をなして前後(図1の紙面直交方向)に延び、互いに左右に対向して配置されている。片側(図において左側)のホット電極31は、電源3に接続され、反対側(右側)のアース電極31は電気的に接地されている。
図1に示すように、保持部21は、左右一対のフレーム22,22と、各フレーム22,22の下端にそれぞれ取り付けられた一対のロアカバー23,23を有している。これら保持部構成部材22,23は、合成樹脂(例えばMCナイロン、テフロン(登録商標)、ユニレート、塩化ビニル)等の絶縁性材料にて構成され、電極31,31を絶縁している。各フレーム22は、断面逆L字状をなし、対応する電極31の上面と背面(他方の電極31との対向面とは逆側の面)に宛がわれている。このフレーム22と電極31の下面に跨るようにロアカバー23が宛がわれている。
詳細な図示は省略するが、左右のフレーム22,22は、図1の紙面と直交する前後方向の両端部に通されたボルト締め付けによって互いに連結されている。
なお、ロアカバー23は、一体物に限られず、図6(a)に示すように、外側のロアカバー部材23Aと、内側(他方のロアカバーとの対向側)のロアカバー部材23Bとに分かれていてもよい。この場合、外側のロアカバー部材23Aは、合成樹脂にて構成する一方、内側のロアカバー部材23Bは、石英やアルミナ等の耐プラズマ性を有する絶縁材料にて構成するとよい。
図1に示すように、2つの電極31,31の対向面には、石英ガラスやアルミナ等の固体誘電体からなる板33,33がそれぞれ当接されている。これら固体誘電体板33,33の厚さは、1mm〜2mm程度である。なお、固体誘電体板33に代えて、アルミナ等の固体誘電体を溶射等で被膜することにしてもよい。固体誘電体板33,33の上下両端部は、それぞれ電極31,31より上下に突出されている。
図2に示すように、一対の固体誘電体板33,33の間の前後両端部(図2において上下)には、絶縁体からなる薄板状のスペーサ24がそれぞれ挟まれている。これら固体誘電体板33,33どうしの間にスペーサ24の厚さ分のプロセスガス通路20aがスリット状に形成されている。図1に示すように、プロセスガス通路20aの上端部(上流端)は、上記ガス導入部10のガス均一化室11に連なっている。
一対の固体誘電体板33,33の下端面は、ロアカバー23の下面と面一をなしている。これにより、プロセスガス通路20aの下端部(下流端)が、放電処理ユニット20の底面に開口され、プラズマ吹出し口20cを構成している。
なお、図6(a)に示すように、固体誘電体板33の下端部をロアカバー23の中途の高さに位置させてもよい。また、同図(b)に拡大して示すように、固体誘電体板33の下端面33bをプロセスガス通路20aの側を向く斜面にしてもよい。そして、ロアカバー23Bのプロセスガス通路20a形成面に固体誘電体板33の下端部を嵌める断面クサビ状の溝23cを形成し、この溝23cの斜面をなす下端面23dに固体誘電体板33の下端斜面33bを押し当て係止するようにしてもよい。これによって、固体誘電体板33をしっかり固定することができるとともに、電極31と固体誘電体板33の密着性を向上させることができ、これら電極31と固体誘電体板33どうしの間に隙間が形成されるのを確実に防止できる。これによって、電極31と固体誘電体板33の間にアークが発生するのを防止でき、パーティクルの発生を防止することができる。
図1に示すように、放電処理ユニット20の左右のフレーム22,22には、雰囲気導入路25がそれぞれ形成されている。雰囲気導入路25は、フレーム22の外面から延びる導孔25aと、この導孔25aに連なるチャンバー25bと、このチャンバー25bに連なる連通路25cとを有している。
図2に示すように、導孔25aは、フレーム22の前後方向に離れて3つ形成されているが、3つに限定されるものではなく、1つまたは2つでもよく、4つ以上でもよい。
図4及び図5に示すように、導孔25aのフレーム外面側への開口部25dは、拡径され、その内周面に雌ネジが形成されている。この開口部25dに詰め部材40が取り付けられている。詰め部材40の外周面には雄ネジが形成されており、開口部25dの雌ネジに螺合されるようになっている。詰め部材40には、透孔41が外端面から奥端面へ貫通形成されている。この透孔41を介して雰囲気導入路25が外部と連通するようになっている。
図5に示すように、プラズマ処理装置Aには、透孔41の径が互いに異なる複数種類の詰め部材40A,40B,40Cが用意されている。これら詰め部材40A,40B,40Cの1つが選択されて開口部25dに取り付けられている。勿論、他の詰め部材40A,40B,40Cに適宜付け替え可能になっている。
なお、詰め部材40を設けず、開口部25dをそのまま外部に連通させてもよく、開口部25dを導孔25aと同径にしてもよい。
図1及び図2に示すように、各導孔25aの奥端は、チャンバー25bに連なっている。チャンバー25bは、電極31の上面と固体誘電体板33の背面とフレーム22に形成された凹部22bとによって画成され、前後に延びている。
図3に示すように、固体誘電体板33の上端面33aは、プロセスガス通路20aを向く斜面をなしている。一方、フレーム22には、固体誘電体板33の上側に被さる断面逆三角形状の突部26が一体に形成されている。突部26は、図3の紙面直交方向に延びている。突部26の固体誘電体板33との対向面26aは、固体誘電体板33の斜面をなす上端面33aと平行な斜面になっている。この固体誘電体板33の上端斜面33aと突部26の斜面26aとによって、上記雰囲気導入路25の連通路25cが形成されている。連通路25cは、チャンバー25bから斜め下に延び、プロセスガス通路20aのプラズマ放電部20bより上側(上流側)の通路部分20eに連なっている。
装置Aの周りの雰囲気ガス(空気)が、詰め部材40の透孔41を介して雰囲気導入路25の導孔25aに入り込み、チャンバー25bに充填され、さらに連通路25cに入り込んでいる。
上記プラズマ処理装置によって被処理物Wの表面処理を行なう方法を説明する。
電源3からホット電極31に電圧供給を行なう。これによって、図3に示すように、一対の電極31,31間に常圧グロー放電が起き、プロセスガス通路20aの主部(背部に電極31が配置された部分)が、プラズマ放電部20b(図3の散点模様で示した部分)となる。
併行して、プロセスガス源2のプロセスガス(窒素)を、ガス導入部10を経てプロセスガス通路20aの上側通路部分20eに導入し、下方へ流す。このプロセスガスが雰囲気導入路25との連通部を通過するのに伴い、雰囲気導入路25と通路部分20eとの間に圧力差が生じ、雰囲気導入路25の雰囲気ガス(空気)が通路部分20e内に引き込まれる。特に、雰囲気導入路25の連通路25cが下に向かって斜めになっているので、プロセスガスが雰囲気導入路25に逆進入することがなく、雰囲気ガスの引き込みをスムーズかつ確実に行なうことができる。
これによって、プロセスガス(窒素)中に雰囲気ガス(空気)が小量混入され、窒素を主成分とし、酸素を微小量添加したプロセスガスが出来ることになる。したがって、プラズマガス源2として酸素ソースを用意する必要が無い。混合機や流量計や電磁弁等の混合用装置も不要であり、設備構成の簡素化を図ることができる。
雰囲気ガス混入後のプロセスガスは、上側通路部分20eからプラズマ放電部20bに流れ込み、プラズマ化される。このプラズマガスが、プラズマ吹出し口20cから吹出され、被処理物Wの表面に吹き付けられる。これによって、被処理物Wの表面改質等のプラズマ表面処理を行なうことができる。上記の空気混入による微小酸素によって処理性能を大きく向上させることができる。
雰囲気導入路25の開口部25dの詰め部材40を、透孔41の径が異なるものに付け替えることによって、雰囲気導入路25からプロセスガス通路20aへの混入空気量ひいては添加酸素量を調節することができる。
雰囲気導入路25の連通路25cは、プラズマ放電部20bより上流側に離れて位置されているので、この連通路25cの周辺で異常放電が起きるおそれがない。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。この実施形態において、上記第1実施形態と重複する構成に関しては、図面に同一符号を付して説明を省略する。
図7に示すように、この第2実施形態のリモート式常圧プラズマ処理装置Bでは、雰囲気導入路27が、電極31より上側のフレーム22に代えて下側のロアプレート23に設けられている。雰囲気導入路27は、細孔状をなし、ロアプレート23の外側面から固体誘電体板33との当接面へまっすぐ水平に延び、更に、固体誘電体板33の貫通孔33cを貫通してプロセスガス通路20aのプラズマ放電部20bより下側(下流側)の通路部分20fに達している。固体誘電体板33の貫通孔33cは、雰囲気導入路27のプロセスガス通路部分20fへの連通路を構成している。
図8に示すように、雰囲気導入路27は、左右のロアプレート23,23にそれぞれ複数設けられている。各ロアプレート23の雰囲気導入路27,27,…は、互いに前後に離れて配置されている。しかも、左側の雰囲気導入路27,27,…と右側の雰囲気導入路27,27,…とは、互い違いに配置されている。なお、互い違いにせず、揃えることにしてもよい。
図9に示すように、プロセスガス(窒素)は、通路20a内のプラズマ放電部20bでプラズマ化された後、そこより下側の通路部分20fへ流れていく。この下側通路部分20fでのプロセスガスの流れによって、雰囲気導入路17と通路部分20fとの間に圧力差が生じ、雰囲気導入路17内の雰囲気ガス(空気)が通路部分20f内に引き込まれる。これによって、窒素プラズマに空気中の酸素を微小量添加することができ、処理性能を向上させることができる。第1実施形態と同様に、酸素ソースや混合装置等が不要であり、設備の簡素化を図ることができる。また、雰囲気導入路27の連通路33cは、プラズマ放電部20bより下流側に離れて位置されているので、この連通路33cの周辺で異常放電が起きるおそれがない。
図10に拡大して示すように、装置Bにおいては、フレーム22の上側部に固体誘電体33の上端部を嵌め込む断面クサビ状の溝22cが形成されている。この溝22cの斜面をなす上端面22dに固体誘電体板33の上端斜面33aが押し当てられ、係止されている。これによって、固体誘電体板33をしっかり固定できるとともに、電極31と固体誘電体板33の密着性を向上させ、アークひいてはパーティクルの発生を確実に防止できる。
図11は、第2実施形態の変形例を示したものである。この変形例では、固体誘電体33の下端部に段差33dが形成されている。この段差33dを境に、プロセスガス通路20aの下側通路部分20fひいては吹出し口20cがプラズマ放電部20bより拡幅されている。ロアカバー23の固体誘電体板当接面は、この段差33dの分だけ外側へ引っ込んでいる。
雰囲気導入路27の通路部分20fへの連通路33cは、段差33dと略同じ高さに位置されている。
これによって、プラズマ放電部20bでプラズマ化されたプロセスガス(窒素)は、下側通路部分20fへ出た時、急膨張し、圧力が降下する。このため、雰囲気導入路27から雰囲気ガス(空気)を確実に引き込むことができる。ひいては、酸素を確実に添加でき、処理性能を確実に向上させることができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の改変をなすことができる。
例えば、雰囲気導入路25,27は、左右何れか片側のフレーム22又はロアカバー23にだけ設けることにしてもよい。
第1実施形態において、雰囲気導入路25のプロセスガス通路への連通路は、斜めになっていなくてもよく、水平になっていてもよい。
第2実施形態において、固体誘電体板33の貫通孔33c(雰囲気導入路のプロセスガス通路への連通路)をプロセスガス通路の下流側へ向かうように斜めにしてもよい。
また、第1実施形態において、プロセスガス通路20aにおける雰囲気導入路25との連通部より下流側を上流側より拡幅させてもよい。
プロセスガスは、窒素に限られず、処理目的に応じて種々のガス成分を用いることができる。処理目的は、表面改質に限られず、洗浄、エッチング、アッシング、成膜等の種々の処理内容を採用できる。
雰囲気ガスは、空気に限られず、不活性ガス等を用いることもできる。勿論、本発明は、プロセスガスの添加成分が雰囲気ガス成分と同じである場合に有効である。
本発明は、例えばフィルム、ガラス、シリコンウェハを親水化等の表面改質するのに適用可能である。
本発明の第1実施形態に係るリモート式常圧プラズマ処理装置を示す正面断面図である。 図1のII−II線に沿う上記装置の放電処理ユニットの平面断面図である。 上記装置の雰囲気導入路の連通部分を拡大して示す断面図である。 (a)は、詰め部材の正面図であり、(b)は、雰囲気導入路の開口部を拡大して示す断面図である。 図4(b)において、複数種の詰め部材とフレームを分離して示す断面図である。 上記装置の底部構造の変形例を示す正面断面図である。 図6(a)の要部拡大図である。 本発明の第2実施形態に係るリモート式常圧プラズマ処理装置を示す正面断面図である。 図7のVIII−VIII線に沿う上記装置の放電処理ユニットの平面断面図である。 図7の装置の雰囲気導入路の連通部分を拡大して示す断面図である。 図7の装置の固体誘電体板の上端部支持構造を示す拡大断面図である。 第2実施形態の変形例を示す図9相当の断面図である。
符号の説明
W 被処理物
A,B リモート式常圧プラズマ処理装置
20 放電処理ユニット
20a プロセスガス通路
20b プロセスガス通路のプラズマ放電部
20c 吹出し口
20e プラズマ放電部より上流側のプロセスガス通路部分
20f プラズマ放電部より下流側のプロセスガス通路部分
21 保持部
26a 連通路を形成する斜面
25 雰囲気導入路
25c 雰囲気導入路のプロセスガス通路への連通路
27 雰囲気導入路
31 電極
33 固体誘電体板
33a 固体誘電体板の上端斜面(上流側の突出端面)
33c 固体誘電体板の貫通孔(雰囲気導入路のプロセスガス通路への連通路)
40 詰め部材
41 透孔

Claims (6)

  1. プロセスガスを、プラズマ放電部を主部とするプロセスガス通路に通して吹出し、被処理物に当ててプラズマ処理を行なう装置であって、
    前記プラズマ放電部を形成するための一対の電極と、
    これら電極を対向させ、間に前記プロセスガス通路が形成されるように保持する保持部と
    を有し、前記保持部には、雰囲気ガスに面する外面から延びて前記プロセスガス通路のプラズマ放電部より上流側の部分に連通する雰囲気導入路が形成され、
    前記プロセスガス通路におけるプロセスガスの流れによって雰囲気ガスが雰囲気導入路を経てプロセスガス通路に引き込まれるようになっており、前記一対の電極のうち少なくとも1の電極の対向面には、固体誘電体の板が設けられ、この固体誘電体板が、前記プロセスガス通路を画成するとともに前記電極よりプロセスガス通路の上流側へ突出し、この突出部分に前記雰囲気導入路のプロセスガス通路への連通路が形成されていることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. プロセスガスを、プラズマ放電部を主部とするプロセスガス通路に通して吹出し、被処理物に当ててプラズマ処理を行なう装置であって、
    前記プラズマ放電部を形成するための一対の電極と、
    これら電極を対向させ、間に前記プロセスガス通路が形成されるように保持する保持部と
    を有し、前記保持部には、雰囲気ガスに面する外面から延びて前記プロセスガス通路のプラズマ放電部より下流側の部分に連通する雰囲気導入路が形成され、
    前記プロセスガス通路におけるプロセスガスの流れによって雰囲気ガスが雰囲気導入路を経てプロセスガス通路に引き込まれるようになっており、前記一対の電極のうち少なくとも1の電極の対向面には、固体誘電体の板が設けられ、この固体誘電体板が、前記プロセスガス通路を画成するとともに前記電極よりプロセスガス通路の下流側へ突出し、この突出部分に前記雰囲気導入路のプロセスガス通路への連通路が形成されていることを特徴とするプラズマ処理装置。
  3. 前記雰囲気導入路が、前記プロセスガス通路の下流側へ向かって斜めに連なっていることを特徴とする請求項1又2に記載のプラズマ処理装置。
  4. プロセスガスを、プラズマ放電部を主部とするプロセスガス通路に通して吹出し、被処理物に当ててプラズマ処理を行なう装置であって、
    前記プラズマ放電部を形成するための一対の電極と、
    これら電極を対向させ、間に前記プロセスガス通路が形成されるように保持する保持部と
    を有し、前記保持部には、雰囲気ガスに面する外面から延びて前記プロセスガス通路のプラズマ放電部より上流側の部分に連通する雰囲気導入路が形成され、
    前記プロセスガス通路におけるプロセスガスの流れによって雰囲気ガスが雰囲気導入路を経てプロセスガス通路に引き込まれるようになっており、前記一対の電極のうち少なくとも1の電極の対向面には、固体誘電体の板が設けられ、この固体誘電体板が、前記プロセスガス通路を画成するとともに前記電極よりプロセスガス通路の上流側へ突出し、この突出端面が、前記プロセスガス通路の側を向く斜面をなし、一方、前記保持部には、この固体誘電体板の突出端面と略平行に対向する斜面が形成され、両斜面によって前記雰囲気導入路のプロセスガス通路への連通路が形成されていることを特徴とするプラズマ処理装置。
  5. 前記プロセスガス通路が、前記雰囲気導入路との連通部を境に下流側が上流側より拡開されていることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載のプラズマ処理装置。
  6. 前記雰囲気導入路の保持部外面への開口部に、詰め部材が取り外し可能に設けられ、この詰め部材に外端面から奥端面へ貫通する透孔が形成されていることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載のプラズマ処理装置。
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