JP4494596B2 - 眼科装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、被検眼の所定の特性を測定する眼科装置に関し、特に、測定光学系の光軸と被検眼とのアライメントの状態が所定の許容範囲内にあるか否かを検出するためのアライメント検出手段を備えるとともに、固視微動等の影響によってアライメントが完了するのが困難な場合に、より広い許容範囲に変更することができるようにした眼科装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、眼科装置においては、被検眼と光学系との間のアライメントが重要であることから、その多くは光学系と被検眼との間のアライメントの状態が所定の許容値内にあるか否かを検出するためのアライメント検出系を有している。
【0003】
このアライメント検出系は、アライメントの状態が所定の許容値で設定された許容範囲(以下、「アライメント許容範囲」と称する。)内に入った場合に測定を開始するようにしている。
【0004】
一方、眼科装置のうち、非接触式眼圧計や角膜内皮細胞撮影装置等は、測定精度や写真の画質向上のため、アライメント許容範囲が他の眼科装置に比べ非常に狭く設定されている。
【0005】
しかしながら、このようにアライメント許容範囲が狭く設定されていると、いわゆる固視微動が激しい被検眼の場合に、なかなかアライメントが完了しないという問題が生ずる。
【0006】
こうした場合に対応するため、特開昭63−283620号公報等に開示されているように、アライメント許容範囲に関する許容値が複数設定されており、状況に応じて許容値を変更可能としたものが知られている。
【0007】
例えば、アライメントの完了を受光センサの受光位置と光量レベルとで検出すると共に、図10に示すように、アライメント許容範囲に関する許容値をレベルAとした場合、図の線分aで示すように、アライメントを開始してから所定時間Toが経過してもアライメントが完了しない(レベルAに達しない)場合には、アライメント許容範囲に関する許容値をレベルAからレベルBへと引き下げ、この引き下げられたレベルBの許容値に対応したアライメント許容範囲に入っていればアライメントを完了して測定を開始するものである。
【0008】
また、レベルAからレベルBへと許容値を下げた場合には、当然ながら得られる測定値は、許容値を下げずに(レベルAで)測定された測定値に比べ、多くの誤差を含むことになる。このため、特開昭63−283620号公報に開示の装置では、どの許容値において測定がなされたかを表示する手段を設け、これにより検者に対し測定値の信頼性を報知している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、所定時間内にアライメント許容範囲に被検眼が入らず、許容値がレベルAからレベルBに下げられた場合であっても、測定の最中にはアライメント状態がレベルAに達しているような場合もあり得る。このような場合、得られた測定値の信頼性は高いということができる。
【0010】
しかしながら、特開昭63−283620号公報に開示の装置では、許容値を下げた場合には、上述した測定の最中にアライメントの状態がレベルAに達して信頼性の高い測定値を得られたにも関わらず、測定値の信頼性が低いという表示をすることになる。
【0011】
本発明は、上記問題を解決するため、得られた測定値が本当に信頼性の高いものであるか低いものであるのかを認識させることができる眼科装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
その目的を達成するため、請求項1に記載の眼科装置は、被検眼に関する所定の測定を行うための測定光学系と、該測定光学系と被検眼との相対位置関係が所定のアライメント許容範囲内にあるか否かを検出するためのアライメント検出手段と、アライメント許容範囲に関する許容値を設定すると共に所定の条件に応じて許容値を変更する許容値変更手段と、該許容値変更手段により設定・変更された許容値でのアライメント許容範囲に応じて前記測定光学系により得られた被検眼に関する測定結果の信頼度を表示する信頼度表示手段とを備えた眼科装置において、
前記アライメント検出手段は被検眼に関する所定の測定開始前に前記相対位置関係についての第一の検出を行うと共に測定中又は測定完了直後の少なくとも何れか一方において前記相対位置関係についての第二の検出を行い、前記信頼度表示手段は前記第一及び前記第二の検出結果に応じたアライメント状態に基づいて信頼度の表示を行うことを要旨とする。
【0013】
このような請求項1に記載の構成においては、測定開始前のみならず、測定中又は測定完了直後の少なくとも何れか一方におけるアライメント状態を検出し、その検出結果に基づいて被検眼の測定に関する信頼性の判断を行う。
【0014】
請求項2に記載の眼科装置は、前記信頼度表示手段は、前記許容範囲設定変更手段により許容値が下げられた場合であって、前記アライメント検出手段により前記第二の検出結果がもとの許容値を満たしていることの検出結果を得たときには、もとの許容値に応じた信頼度を表示することを要旨とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係る眼科装置の実施の形態を、眼圧計に適用して図面に基づいて説明する。尚、この実施の形態の説明では、眼圧計に適用して説明するが、例えば、角膜内皮細胞撮影装置などの他の眼科装置であってもよいことは勿論である。
【0016】
(実施の形態1)
図1において、装置本体Sは、被検眼Eの前眼部を観察するための前限部観察系10、XY方向のアライメント検出及び被検眼Eの角膜変形検出(圧平検出)のために指標光束を被検眼Eの角膜Cに正面から投影するXYアライメント指標投影光学系20、被検眼Eに固視標を提供する固視標投影光学系30、XYアライメント指標光の角膜Cによる反射光を受光して後述する装置本体Sと角膜CのXY方向の位置関係を検出するXYアライメント検出光学系40、XYアライメント指標光の角膜Cによる反射光を受光し角膜Cの変形量を検出する角膜変形検出光学系50を備えている。
【0017】
また、装置本体Sは、図2に示すように、角膜Cに斜めからZ方向のアライメント用指標光を投影するZアライメント指標投影光学系60、Zアライメント指標光の角膜Cによる反射光を前眼部観察光学系10の光軸O1に対して対称な方向から受光し装置本体Sと角膜CのZ方向の位置関係を検出するZアライメント検出光学系70を備えている。
【0018】
XYアライメント指標投影光学系20とXYアライメント検出光学系40とでXYアライメント検出手段が構成され、Zアライメント指標投影光学系60とZアライメント検出光学系70とでZアライメント検出手段が構成される。
【0019】
前眼部観察光学系10は、被検眼Eの左右に位置して前眼部をダイレクトに照明する複数個の前眼部照明光源11、気流吹き付けノズル12、前眼部窓ガラス13、チャンバー窓ガラス14、ハーフミラー15、対物レンズ16、ハーフミラー17,18、CCDカメラ19を備えている。なお、前眼部窓ガラス13とチャンバー窓ガラス14とは気流吹き付けノズル12から気流を吹き付けるためのシリンダー12aの一部を構成しており、このシリンダー12aには圧力センサ12bが設けられている。
【0020】
前眼部照明光源11によって照明された被検眼Eからの反射光束は、気流吹き付けノズル12の内外を通り、前眼部窓ガラス13、チャンバー窓ガラス14、ハーフミラー15をこの順に透過し、対物レンズ16により集束されつつハーフミラー17,18を透過してCCDカメラ19上に結像される。
【0021】
XYアライメント指標投影光学系20は、赤外光を出射するXYアライメント用光源21、集光レンズ22、開口絞り23、ピンホール板24、ダイクロイックミラー25、ピンホール板24に焦点を一致させるように光路上に配置された投影レンズ26、ハーフミラー15、チャンバー窓ガラス14、気流吹き付けノズル12を有する。
【0022】
XYアライメント用光源21から出射された赤外光は、集光レンズ22により集束されつつ開口絞り23を通過し、ピンホール板24に導かれる。そして、ピンホール板24を通過した光束は、ダイクロイックミラー25で反射され、投影レンズ26によって平行光束となってハーフミラー15で反射された後に、チャンバー窓ガラス14を透過して気流吹き付けノズル12の内部を通過し、図3に示すようにXYアライメント指標光Kを形成する。
【0023】
図3において、XYアライメント指標光Kは、角膜Cの頂点Pと角膜Cの曲率中心との中間位置に輝点像Rを形成するようにして角膜表面Tで反射される。なお、開口絞り23は投影レンズ26に関して角膜頂点Pと共役な位置に設けられている。
【0024】
固視標光学系30は、可視光を出射する固視標用光源31、ピンホール板32、ダイクロイックミラー25、投影レンズ26、ハーフミラー15、チャンバー窓ガラス14、気流吹き付けノズル12を有する。
【0025】
固視標用光源31から出射された固視標光は、ピンホール板32、ダイクロイックミラー25を経て、投影レンズ26により平行光束とされハーフミラー15で反射された後に、チャンバー窓ガラス14を透過し、気流吹き付けノズル12の内部を通過して被検眼Eに導かれる。被検者はその固視標を固視目標として注視することにより視線が固定される。
【0026】
XYアライメント検出光学系40は、気流吹き付けノズル12、チャンバー窓ガラス14、ハーフミラー15、対物レンズ16、ハーフミラー17,18、センサ41を有する。
【0027】
また、角膜変形検出光学系50は、気流吹き付けノズル12、チャンバー窓ガラス14、ハーフミラー15、対物レンズ16、ハーフミラー17、ピンホール板51、センサ52を有する。
【0028】
XYアライメント指標投影光学系20により角膜Cに投影され、角膜表面Tで反射された反射光束は、気流吹き付けノズル12の内部を通りチャンバー窓ガラス14、ハーフミラー15を透過し、対物レンズ16により集束されつつハーフミラー17でその一部が透過し、ハーフミラー18でその一部が反射される。ハーフミラー18で反射された光束は、センサ41上に輝点像R’1を形成する。センサ41はPSDのような位置検出可能な受光センサである。
【0029】
ハーフミラー18を透過した角膜Cによる反射光束は、CCDカメラ19上に輝点像R’2を形成する。CCDカメラ19は画面Gに画像信号を出力し、図1,図4に示すように、被検眼Eの前眼部像E’、XYアライメント指標光の輝点像R’2が画面Gに表示される。尚、符号Hは図示しない画像生成手段によって生成されて画面G上にてアライメント許容範囲を示すアライメント補助マークである。
【0030】
また、ハーフミラー17によって反射された一部の光束は、ハーフミラー17に反射され、ピンホール板51を通過してセンサ52に導かれる。センサ52はフォトダイオードのような光量検出の可能な受光センサである。
【0031】
Zアライメント指標投影光学系60は、Z方向についてのアライメント状態を検出するための指標光束を投影するためのものであり、赤外光を出射するZアライメント用光源61、集光レンズ62、開口絞り63、ピンホール板64、ピンホール板64に焦点を一致させるように光路上に配置された投影レンズ65を有する。なお、O2はその光軸である。
【0032】
Zアライメント光源61を出射した赤外光は、集光レンズ62により集光されつつ開口絞り63を通過してピンホール板64に導かれる。ピンホール板64を通過した指標光束Fは、投影レンズ65によって平行光束Fとされ角膜Cに導かれ、図5に示すように、輝点像Qを形成するようにして角膜表面Tにおいて反射される。なお、開口絞り63は投影レンズ65に関して角膜頂点Pと共役な位置に設けられている。
【0033】
Zアライメント検出光学系70は、結像レンズ71、Y方向にパワーを持ったシリンドリカルレンズ72、センサ73を有し、O3はその光軸である。
【0034】
Zアライメント指標投影光学系60によって投影された指標光Fの角膜表面Tにおける反射光束は、結像レンズ71によって集束されつつシリンドリカルレンズ72を介してセンサ73上に輝点像Q’を形成する。センサ73はラインセンサやPSDのような位置検出可能な受光センサである。
【0035】
なおXZ平面内においては、輝点像Qとセンサ73は結像レンズ71に関して共役な位置関係にあり、YZ平面内においては、角膜頂点Pとセンサ73が結像レンズ71、シリンドリカルレンズ72に関して共役な位置関係にある。つまりセンサ73は開口絞り63と共役関係にあり(このときの倍率は、開口絞り63の像がセンサ73の大きさより小さくなるように選んである)、Y方向に角膜Cがずれたとしても角膜表面Tにおける反射光束は効率良くセンサ73に入射するようになる。また、Y方向に長いスリット光を投影することによっても効率は落ちるが同様な効果を得ることができる。
【0036】
一方、各センサ12b,41,52,73から出力された各信号は、圧力検出回路81,XYアライメント検出回路82,圧平検出回路84,Zアライメント検出回路83を経由して演算制御回路80に出力される。
【0037】
圧力検出回路81は、圧力センサー12bからの出力信号に基づいてシリンダー12a内での気流の圧力を検出するためのもので、この検出結果により図10の線分bで示す圧力曲線を得ることができる。尚、この圧力曲線のピーク量並びにピーク位置に基づいて気流吹き付けノズル12から角膜Cに向けて吹き付ける気流の圧力を調整することもできる。
【0038】
XYアライメント検出回路82は、センサ41の出力を基にして、XY方向についての装置本体Sと角膜Cの位置関係、すなわち、X方向及びY方向に関するアライメントのずれ量Δx,Δyを演算し、その演算結果を演算制御回路80に出力する。
【0039】
Zアライメント検出回路83は、センサ73上の輝点像Q‘の結像位置に基づいて、装置本体Sと角膜CとのZ方向の位置関係、即ち、Z方向に関するアライメントのずれ量ΔZを演算し、この演算結果を演算制御回路80に出力する。
【0040】
圧平検出回路84は、圧平検出センサ52からの出力信号に基づいて角膜Cの眼圧値を検出するためのもので、この検出結果により図10の線分cで示す圧平曲線を得ることができる。
【0041】
演算制御回路80は、XYアライメント検出回路82から出力されたX方向及びY方向に関するアライメントのずれ量Δx、Δyとメモリ85に記憶された許容値Δxo、Δyoとを比較して、この比較の結果に応じてアライメント駆動系87を駆動するための制御信号を生成させ、アライメント駆動系87に向けて出力する。同様に、Zアライメント検出回路83から出力されたZ方向に関するアライメントのずれ量Δzとメモリ85に記憶された許容値Δzoとを比較して、この比較の結果に応じてアライメント駆動系87を駆動するための制御信号を生成させ、アライメント駆動系87に向けて出力する。許容値Δxo、Δyoは、自動アライメント開始から所定時間Toを経過した後も自動アライメントが完了しない場合にはより大きな許容量に変更される。固視微動等によりアライメント調整が困難になるのは、主にXY方向であるので、本実施例においてはΔzoは変更しないこととしている。もちろん、許容値Δxo、Δyoと同様にΔzoを変更するようにすることも可能である。
【0042】
図7は眼科装置Sの全体構成を示す側面図、図8は眼科装置Sの要部の平面図である。図において、100は電源が内蔵されたべースである。ベース100の上部には架台101がコントロールレバー102の操作により前後左右移動可能に設けられている。コントロールレバー102には手動スイッチ103が設けられ、この千動スイッチ103は手動モードのときに用いられる。架台101の上部にはモータ104、支柱105が設けられている。
【0043】
また、ベース100の右側部には、支柱140が設けられており、この支柱140には顎受け台141が設けられている。この顎受け台141は調整つまみ142によって上下方向(Y方向)に移動し、調整つまみ143によって左右方向(X方向)に移動するようになっている。144は額当てである。
【0044】
モータ104と支柱105とは図示を略すピニオン・ラックにより結合され、支柱105はモータ104によって上下方向(Y方向)に移動される。支柱105の上端にはテーブル106が設けられている。
【0045】
テーブル106には支柱107、モータ108が設けられている。支柱107の上端にはテーブル109が摺動可能に設けられている。テーブル109の後端にはラック110が設けられている。モータ108の出力軸にはピニオン111が設けられ、ピニオン111はラック110に噛み含わされている。また、テーブル109の上部にはモータ112と支柱113とが設けられている。モータ112の出力軸にはピニオン114が設けられている。支柱113の上部には装置本体Sの本体ケース115が摺動可能に設けられている。本体ケース115の側部にはラック116が設けられている。ラック116はピニオン114と噛み合わされている。なお、本体ケース115の内部には、図1および図2に示した光学系が収納されている。
【0046】
モータ104,108,112は、前述の演算制御回路80から出力される制御信号によって制御される。そして装置本体Sは、モータ104に制御信号が出力されたときはY方向の移動が、モータ108に制御信号が出力されたときはX方向の移動が、モー夕112に制御信号が出力されたときはZ方向の移動がそれぞれ制御され、これによって、アライメント調整が自動で行われる。
【0047】
以上の構成において、図6(A)に示すように、角膜Cの位置がZ方向にΔZずれた場合、センサ73上で輝点像Q’の位置がΔZ×sinθ×mだけ移動する。ここでθは光軸O1と光軸O2および光軸O1と光軸O3のなす角度、mはZアライメント光学系70の結像倍率である。角膜CがZ方向にずれただけであればセンサ73上での輝点像Q1の移動量から、角膜CのZ方向についてのアライメントずれ量は容易に算出できる。
【0048】
しかし、図6(B)に示すように、Zアライメント指標投影光学系の光軸O2およびZアライメント検出光学系70の光軸O3を含む面と平行な方向であるX方向について、アライメントのずれ量Δxが生じた場合もセンサ73上で輝点像Q1の位置がΔx×cosθ×mだけ移動する。このため、ずれ量Δxが大きい場合にはZ方向のアライメント検出誤差が大となり、自動アライメント機構が正常に機能しない。
【0049】
このため、本実施の形態においては、Z方向のアライメント検出精度に影響がない程度までX方向のアライメントずれ量Δxが小さくならない限り、Z方向のアライメント駆動を許可しないように構成している。
【0050】
即ち、演算制御回路80は、XYアライメント検出回路82が検出したX方向のアライメントずれ量Δxに基づいてZアライメント検出回路83の検出結果が信頼性が有ると判断する信頼性判断手段としての機能と、モータ112に制御信号を出力して装置本体SのZ方向のアライメントを行わせる駆動許可手段としての機能を有している。
【0051】
次に、この実施形態の眼科装置の動作を図9に示すフロー図を参照しながら説明する。尚、図面では、便宜上各ステップを○付き数字で示している。また、図10に各ステップのタイミングの一部を○付き数字で示している。
【0052】
先ず検者は、モニタ画面Gに表示される前眼部像E’を観察しながら、輝点像R’2がアライメント補助マークH内に入るように装置本体SをXY方向に手動で移動するという基本操作を行う。また、この操作が完了すると自動アライメントが開始される。
【0053】
(ステップ1)
ステップ1では、上述した基本操作により、受光センサ41に輝点像R11が受光されるようになると、自動アライメントが開始されてステップ2へと移行する。すなわち、演算制御回路80は、XYアライメント検出回路82の出力に基づいて、モータ108に制御信号を出力し、装置本体SをX方向に移動させ、アライメントのずれ量Δx、Δyがそれぞれ所定の許容値Δxo、Δyoよりも小さいか否かが監視される。ここでは、許容値Δxo,Δyoの初期値が、それぞれΔxof、Δyofに設定されているものとする。
【0054】
(ステップ2)
ステップ2では、ステップ1の開始と同時に、タイマがスタートすると共に自動アライメントが開始され、この開始に連動して時間Tの計時が開始されてステップ3へと移行する。また、ずれ量Δx、Δyが継続して監視される。
【0055】
(ステップ3)
ステップ3では、タイマによる計時時間Tが所定時間Toより大きいか否か、即ち、所定時間Toが経過したか否か判断され、アライメントのずれ量Δx、Δyが許容値Δxo、Δyoよりも大きいまま所定時間Toが経過した場合にはステップ4へと移行する。ここで、所定時間Toは、固視微動の小さい被検限を測定する場合に、自動アライメントのために要する時間よりも十分長い時間に設定する。また、所定時間Toが経過する前であればタイマによる計時時間Tの計時を継続したままステップ5に移行する。
【0056】
(ステップ4)
ステップ4では、自動アライメントによる位置合わせが困難と判断し、許容値Δxo、Δyoを、それぞれ初期値Δxof、Δyofに値αを加算した大きい変更値(実質的にはレベル値を下げる)に変更してステップ5へと移行する。これにより、アライメントのずれ量Δx、Δyの許容値が大きくなり、アライメントの完了が容易になる。尚、値αは時間の経過と共に段階的或いは連続的に加算する構成、即ち、レベルAからレベルBへの移行を段階的或いは連続的としても良い。
【0057】
(ステップ5)
ステップ5では、X方向のアライメントのずれ量Δx、Y方向のアライメントのずれ量Δyが許容値Δxo、Δyo以上であるか否かが監視される。Δx>ΔxoまたはΔy>Δyxoの場合にはステップ6へと移行し、Δx≦ΔxoまたはΔy≦Δyxoとなった場合にはステップ7へと移行する。
【0058】
(ステップ6)
ステップ6では、ステップ5によってΔx>ΔxoまたはΔy>Δyxoとなっていることから、XYアライメントが未だ完了していない、即ち、ずれ量ΔxまたはΔyの方が大きいと判断されたため、例えば、その差分に応じてアライメント許容範囲に近付くようにXYアライメント駆動系を駆動してアライメント動作を続行し、以下、アライメントが完了するまでステップ3からステップ6までのルーチンが繰り返される。
【0059】
(ステップ7)
する。NOの場合には、ステップ7に移行する。
【0060】
ステップ7では、ステップ3〜ステップ6までのアライメント状況に応じたルーチンによってXY方向のアライメントが完了したと判断されたため、今度はZ方向のアライメントを行うルーチンに移行したもので、先ず、Δz<Δzofとなっているかによって、現在のZ方向のアライメント状況が判断され、Δz>Δzofの場合にはZ方向のアライメントが完了していないと判断してステップ8へと移行し、Δz≦Δzofとなっている場合にはZ方向のアライメントが完了したとしてステップ9へと移行する。
【0061】
(ステップ8)
ステップ8では、ステップ7においてZ方向のアライメントが未だ完了していない、即ち、ずれ量Δzの方が許容値Δzofよりも大きいと判断されたため、例えば、その差分に応じてアライメント許容範囲に近付くようにZアライメント駆動系を駆動してアライメント動作を続行し、以下、Z方向のアライメントが完了するまでステップ7,8のルーチンが繰り返される。
【0062】
(ステップ9)
ステップ9では、ステップ3〜ステップ8までのアライメント状況に応じたルーチンによってXYZ方向の全てのアライメントが完了したと判断されたため、測定開始を指示するトリガ信号が演算制御回路80より出力されて気流吹き付けノズル12から気流が噴出され、ステップ10へと移行する。
【0063】
(ステップ10)
ステップ10では、トリガ信号の出力から所定時間Ts(例えば、10ms〜40msの範囲で設定)経過すると、XYアライメント検出回路82が、センサ41からの出力を再度サンプルホールドし、これに基づいてアライメントのずれ量Δx、Δyの再確認を行なう。また、ステップ10では、圧平検出センサ52及び圧力検出センサ12bの出力に基づいて圧平曲線(図10の線分c)、圧力曲線(図10の線分b)が取得され、演算制御回路80によって両センサからの出力を所定間隔でサンプリングすることにより曲線を得る。また、得られた曲線に基づき、眼圧値が測定されてステップ11へと移行する。
【0064】
尚、トリガ信号の出力からの所定時間Tsの設定は、例えば、トリガ信号の出力から気流吹き付けのためのピストン(図示せず)が実際に動き始めるまでの間のタイムラグ(20ms程度)等を考慮して設定される。この所定期間Tsは、適宜変更することが可能である。例えば、測定中のアライメント状態を圧平ピーク(図10のp1)を検出した際に測定するようにしてもよいし、気流吹き付けのためのエアパルス(図10の線分b)の圧力がピーク(図10のp2)に達する時間、又は吹き付け圧力が完全にゼロになる時間等で設定することにより、測定完了直後のアライメント状態を再確認するようにしてもよい。さらに、測定中と測定完了直後の両方のタイミングで行っても良い。
【0065】
(ステップ11)
ステップ11では、ステップ10で再確認したずれ量Δx、Δyが、初期値Δxof、Δyofで設定された許容値Δxo、Δyoに基づくものなのか変更値Δxof+α、Δyof+αで設定された許容値Δxo、Δyoに基づくものなのかが判断され、初期値Δxof、Δyofで設定された許容値Δxo、Δyoに基づく場合(YES)にはステップ12へと移行し、変更値Δxof+α、Δyof+αで設定された許容値Δxo、Δyoに基づく場合(NO)にはステップ13へと移行する。
【0066】
(ステップ12)
ステップ12では、アライメントが高い許容値で完了した状態であるときに得られた測定値であることから、測定値の信頼性が高いと判断して、演算制御回路80からモニタ装置88に信頼性の高い測定値であるとの出力信号が出力され、モニタGに得られた測定値がそのまま表示されて、測定に関するルーチンが終了する。
【0067】
このため、ステップ4において許容値が変更されていた場合であっても、ステップ10での判定次第では、信頼性のある測定値であるとして表示される。このため、無用な測定の回数が減り、検者・被検者の何れの負担も減る。
【0068】
(ステップ13)
ステップ13では、アライメントが低い許容値で完了した状態であるときに得られた測定値であることから、測定値の信頼性が低いと判断して、演算制御回路80からモニタ装置88に信頼性の低い測定値であるとの出力信号が出力され、モニタGに得られた測定値が( )で括られて表示されて、測定に関するルーチンが終了する。尚、信頼性が低いとの認識ができれば測定値に下線をひいたものや、(セイド×)若しくは(精度×)のように文字を表示しても良い。また、上述したステップ4を経由していない場合でも、例えば、アライメント完了後にアライメントがずれてしまい、このずれたままステップ10で眼圧値が測定された場合にも得られた測定値の信頼性が低いとの表示がなされる。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の眼科装置は、アライメント検出手段は被検眼に関する所定の測定開始前に相対位置関係についての第一の検出を行うと共に測定中又は測定完了直後の少なくとも何れか一方において相対位置関係についての第二の検出を行い、信頼度表示手段は第一及び第二の検出結果に応じたアライメント状態に基づいて信頼度の表示を行うことにより、測定開始前のみならず、測定中又は測定完了直後の少なくとも何れか一方におけるアライメント状態を検出し、その検出結果に基づいて被検眼の測定に関する信頼性の判断を行うことができ、得られた測定値が本当に信頼性の高いものであるか低いものであるのかを認識させることができる。
【0070】
また、請求項2に記載の眼科装置は、信頼度表示手段は、許容範囲設定変更手段により許容値が下げられた場合であって、アライメント検出手段により第二の検出結果がもとの許容値を満たしていることの検出結果を得たときには、もとの許容値に応じた信頼度を表示することにより、測定中若しくは測定完了直後にはアライメント状態がもとの許容値を満たしたことを認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る眼科装置の光学系の要部の側面配置図である。
【図2】本発明に係る眼科装置の光学系の要部の平面配置図である。
【図3】角膜に正面から照射されたアライメント光束の反射の説明図である。
【図4】モニタに表示された前眼部像を示す図である。
【図5】角膜に斜め方向から照射されたアライメント光束の反射の説明図である。
【図6】角膜の位置がずれた場合の光束の入反射関係を示す図であって、(a)は角膜がZ方向にずれた場合の説明図、(b)は角膜がX方向にずれた場合の説明図である。
【図7】眼科装置の外観の側面図である。
【図8】眼科装置の要部の外観の平面図である。
【図9】演算制御部の処理ルーチンを示すフロー図である。
【図10】アライメント状態の検出例のグラフ図である。
【符号の説明】
S…眼科装置
E…被検眼
41…センサ(アライメント検出手段)
50…角膜変形検出光学系(測定光学系)
80…演算制御回路(許容値変更手段)
88…モニタ装置(信頼度表示手段)

Claims (2)

  1. 被検眼に関する所定の測定を行うための測定光学系と、該測定光学系と被検眼との相対位置関係が所定のアライメント許容範囲内にあるか否かを検出するためのアライメント検出手段と、アライメント許容範囲に関する許容値を設定すると共に所定の条件に応じて許容値を変更する許容値変更手段と、該許容値変更手段により設定・変更された許容値でのアライメント許容範囲に応じて前記測定光学系により得られた被検眼に関する測定結果の信頼度を表示する信頼度表示手段とを備えた眼科装置において、
    前記アライメント検出手段は被検眼に関する所定の測定開始前に前記相対位置関係についての第一の検出を行うと共に測定中又は測定完了直後の少なくとも何れか一方において前記相対位置関係についての第二の検出を行い、前記信頼度表示手段は前記第一及び前記第二の検出結果に応じたアライメント状態に基づいて信頼度の表示を行うことを特徴とする眼科装置。
  2. 前記信頼度表示手段は、前記許容範囲設定変更手段により許容値が下げられた場合であって、前記アライメント検出手段により前記第二の検出結果がもとの許容値を満たしていることの検出結果を得たときには、もとの許容値に応じた信頼度を表示することを特徴とする請求項1に記載の眼科装置。
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