JP4494569B2 - 容器と蓋の係止構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、飲料用ペット(PET)ボトル等に適用され、無断で蓋を操作するとその証拠が残るタンパーエビデンス特性が確保された容器と蓋の係止構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のタンパーエビデンス特性が確保される容器と蓋の係止構造としては、実開平5−95862号公報に記載のものが知られている。
【0003】
この従来公報には、図6に示すように、天面部101の周縁から垂下し、容器の開口部内壁に密接するインナープラグ109と、前記天面部101の周縁から垂下し内側に容器口部のネジ108と螺合するネジ部110を有するスカート部102と、その下端から切断可能な弱化部103を介して垂下するタンパーエビデンスリング104と、その下端部から薄肉部107aを介して内側に折り返された係止用リング107とを備えた蓋(キャップ)が記載されている。この蓋の係止用リング107は、容器に設けられた環状突出部106に係合し、この状態のまま蓋の螺合を緩めていくと、スカート部102は上昇しようとするが、係止用リング107は環状突出部106によって上昇を阻止されているので、弱化部103に張力が加わり、弱化部103が切断されることで、タンパーエビデンスリング104が容器口部に残る。これにより、消費者が開封事実を認識することができる構造となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術においては、図7に示すように、蓋の係止リング107の先端部が平面状(平面部107b)に形成されているのみである。よって、容器口部に蓋を螺合する時、蓋の係止リング107が容器の環状突出部106を乗り越える際に、図8(イ)に示すように、薄肉部107aが支点となって外周方向に押し広げられる。この押し広げられた係止リング107の先端の平面部107bは、その最小径部の位置が上方に上がる。その際に、環状突出部106と係止リング107との強い摩擦抵抗によりタンパーエビデンスリング104全体が下降し難くなり、一方、スカート部102及びその上方部分は螺合に伴い一定量下降するので、弱化部103の隙間111を狭くするようにタンパーエビデンスリング上端から上方に設けられている凸状部103bの上端面とスカート部102の下端面とが接触して他の部分の隙間111が狭くなる。そして、係止リング107の平面部107bの最小径部が完全に容器口部の環状突出部106の最大外径部106aを乗り越えるまで蓋を閉めると、図8(ロ)に示すように、押し広げられた係止リング107が薄肉部107aを支点として内側に元の状態に戻り、係止リング107の平面部107bの位置が下方に下がる。
【0005】
すると、容器口部の環状突出部106の下端に形成された略水平面部106bと蓋の係止リング107の平面部107bとに隙間が生じ、生じた隙間の分だけ蓋を開ける際に、弱化部103が切れるまでに必要な蓋のネジ回転数が増加する。また、その分容器口部と蓋の縦方向の長さが長くなり、材料や包装のコストアップにつながるという問題がある。
【0006】
また、蓋を開けるまでのネジ回転数が増加した分、消費者は無駄に蓋を回さなければならず煩わしいという問題があった。
【0007】
本発明は上述の従来の問題点に着目してなされたもので、タンパーエビデンス性を有する容器と蓋の係止構造において、蓋を開ける際に、弱化部が切れるまでに必要な蓋のネジ回転数を増加させることなく、容器や蓋をコンパクトにすることができる容器と蓋の係止構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する手段として、請求項1記載の発明では、ネジ部と該ネジ部の下に環状突出部が設けられた容器の口部に、螺旋状態で被冠し容器口部の開口部を密封させる蓋であって、天面部の内面側に設けられた容器の開口部壁に密接する環状密封部と、前記天面部の周縁から垂下し内側に容器口部のネジに螺合するネジ部を有するスカート部と、該スカート部の下端から切断可能な弱化部を介して形成されたタンパーエビデンスリングと、該タンパーエビデンスリングの下端部から薄肉部を介して内側に折り返された係止リングとを備えた前記蓋を、前記容器口部に完全に螺合させた後、
前記蓋の螺合を緩めることにより前記係止リングが前記容器口部の環状突出部に係合し、前記弱化部が破断し、タンパーエビデンスリングが容器口部に残るように形成されたタンパーエビデンス性を有する容器と蓋の係止構造において、
前記弱化部が、スカート部の下端面とタンパーエビデンスリングの上端面との間に形成された隙間の部分の円周方向の数カ所に、該スカート部下端面と該タンパーエビデンスリングの上端面とを連結する薄肉部を設けることによって形成されており、更に、前記隙間の薄肉部が設けられていない部分のタンパーエビデンスリングの上端面には、他の部分よりも上方へ突出した凸状部が数カ所設けられており、
前記容器口部の環状突出部の下面が略水平面状に形成されており、前記蓋が容器口部に係止されて行く過程における前記係止リングの先端部の容器口部側に、前記係止リングが前記環状突出部を乗り越える際のガイドとなる面取り部が設けられていると共に、この面取り部は、前記タンパーエビデンスリングの凸状部の上端面と前記スカート部の下端面との隙間と略同一の垂直方向長さを有しており、
前記蓋が容器口部に係止されていく過程において、前記面取り部の下端最小径部の位置が環状突出部の最大径部を乗り越える時には、係止リングが外周方向に押し広げられながら、薄肉部が変形し、前記凸状部の上端面とスカート部の下端面とが密着するまで隙間が狭くなり、一方、前記面取り部の上端部が環状突出部を乗り越えて該環状突出部の下面に係合するときには、前記隙間が広がることで、面取り部が環状突出部を乗り越えやすくなる手段とした。
【0009】
請求項2記載の発明では、前記蓋の環状密封部が、弱化部の破断の後まで前記容器の開口部壁と密接状態を継続しうる長さを備えていることを特徴とする手段とした。
【0010】
【発明の作用および効果】
請求項1記載の発明にあっては、容器口部の環状突出部の下面を略水平面状に形成させ、蓋体のタンパーエビデンスリングに設けられた係止リングの先端部の容器口部側に、係止リングが環状突出部の下面に係合する際のガイド面となる面取り部が設けられており、容器口部に蓋を螺合する時、蓋の係止リングが容器の環状突出部を乗り越える際に、薄肉部が支点となって外周方向に押し広げられるので、押し広げられた係止リング先端部の容器口部側に設けられている内側下方向に傾斜する面取り部の最下端位置となる最小径部の位置が上方に上がる。
前記弱化部が、スカート部の下端面とタンパーエビデンスリングの上端面との間に形成された隙間の部分の円周方向の数カ所に、該スカート部下端面と該タン パーエビデンスリングの上端面とを連結する薄肉部を設けることによって形成されており、更に、前記隙間の薄肉部が設けられていない部分のタンパーエビデン スリングの上端面には、他の部分よりも上方へ突出した凸状部が数カ所設けられており、前記蓋が容器口部に係止されていく過程において、前記面取り部の下端 最小径部の位置が環状突出部の最大径部を乗り越える時には、係止リングが外周方向に押し広げられながら、薄肉部が変形し、前記凸状部の上端面とスカート部 の下端面とが密着するまで隙間が狭くなる。
そして、面取り部の最下端位置となる最小径部の位置が面取りされていない部分より下方に位置しているので、容器の環状突出部の最大径部を係止リングの面取り部の最小径部が乗り越えるまで蓋を閉めると、押し広げられた係止リングが薄肉部を支点として元の状態(内側方向に)に戻り始め、面取り部の上端に位置する先端部の面取りされていない部分の位置が下方に下がり、面取り部の上端が環状突出部の下面側に降下する際、即ち、前記面取り部の上端部が環状突出部を乗り越えて該環状突出部の下面に係合するときには、前記隙間が広がることで、面取り部が環状突出部を乗越えやすくなる。
【0011】
しかも、面取り部が前記隙間と略同一の垂直方向長さを有している(即ち、面取り部は、前記タンパーエビデンスリングの凸状部の上端面と前記スカート部の下端面との隙間と略同一の垂直方向長さを有している)ので、面取り部が環状突出部を乗越えた直後に、面取りされていない部分は容器の環状突出部下面の略水平面部と概ね接触するような係止状態となり、その結果、容器口部の環状突出部下端の略水平面部と蓋の係止リングの先端部とに隙間がほとんど生じないので、蓋を開ける際に、弱化部が切れるまでに必要な蓋のネジ回転数を増加させる必要がなく、消費者は無駄に蓋を回す必要がなく、容器や蓋もコンパクトになり材料や包装の合理化につながる。
【0012】
つまり、図8(イ),(ロ)に示す従来の技術では、環状突出部の最大外径部を係止リングの最小径部(最小内径部)が通過しないと係止リングが環状突出部の下面に入り込めないが、図3(イ),(ロ)に示す本発明では、従来の技術よりも早い時期に面取り部の下端である最小径部が通過すると、次第に係止リングが環状突出部の下面に入り込み始める。その結果、面取りしていない部分が環状突出部の最大外径部を早期に通過する。従って、図3(ロ)に示すように環状突出部の下面と係止リングとの隙間が、従来(図8(ロ))に比べて非常に少ない結果となる。
【0013】
請求項2記載の発明にあっては、蓋の環状密封部において、弱化部の破断の後まで容器の開口部壁と密接状態を継続しうる長さが備えられている。つまり、蓋の天面部の内側に設けられた環状密封部の長さを、蓋を緩める方向へ回動させて弱化部が切断させた後まで容器の開口部壁と環状密封部との密接状態が継続し得る長さにしてあるので、容器内に飲料を充填し、蓋を容器口部に螺合して係止リングを環状突出部に係止させて密封した容器を出荷し、店頭に陳列されている場合に、その容器を手 に取った消費者が、仮に、蓋を緩める方向へ回動させて弱化部を破断させる直前で止めてその商品を元の陳列棚に戻したとしても、その容器の密封性は維持されているので、飲料が漏れたり、腐敗したりすると言う問題はない。従って、タンパーエビデンスリングの破断の有無を確認して商品を購入すれば、確実に開封の有無が確認できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を図面に基づいて詳細に説明する。
【0015】
(実施の形態1)
実施の形態1は請求項1に記載の発明に対応する容器と蓋の係止構造である。
【0016】
まず、構成を説明する。
図1は実施の形態1における容器と蓋の係止構造を示す図で、容器Aは、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂やポリプロピレン樹脂等の合成樹脂製2軸延伸ブロー成形品で、飲料やその他の液体等が収納される。なお、図1に示すようなネジ部とその下方に周方向に延びている突出部を備えた口部を有していれば、容器Aとしては、通常の合成樹脂製のブロー成形品やガラス瓶や金属缶等であっても良い。
容器Aの口部には、ネジ部8と、該ネジ部8の下に環状突出部6が設けられている。この環状突出部6は、容器側の係止構造であり、最大外径部6aと下面の略水平面部6bを有する。
【0017】
蓋Bは、ポリエチレンやポリプロピレン等の合成樹脂製の射出成形品で、前記容器Aの口部に、螺旋状態で被冠し容器口部の開口部を密封させる。
【0018】
この蓋Bは、天面部1の内面から垂下し容器の開口部内壁に密封するインナープラグ5と、前記天面部1の周縁から垂下し内側に容器Aの口部のネジ8に螺合するネジ部9を有するスカート部2と、該スカート部2の下端から切断可能な弱化部3を介して一体的に形成されたタンパーエビデンスリング4と、該タンパーエビデンスリング4の下端部から薄肉部7aを介して内側に折り返された係止リング7とを備えている。
【0019】
スカート部2の下端面とタンパーエビデンスリング4の上端面との間に形成された隙間11の部分の円周方向の数カ所に、スカート部2の下端面とタンパーエビデンスリング4の上端面とを連結する薄肉部3aを設けることによって形成されており、更に、隙間11の薄肉部3aが設けられていない部分のタンパーエビデンスリング4の上端面には、他の部分よりも上方へ突出した凸状部3bが数カ所設けられており、これらの部分は隙間11が狭くなっている。弱化部3は、射出成形により同時形成する。
【0020】
前記係止リング7は、成形後、薄肉部7aを支点として内側に折り返された環状リングで、図1及び図2に示すように、蓋Bが容器口部に係止される状態における先端部が、円周方向に略水平又は水平面から±20度の範囲で傾斜している平面部7bとして形成されると共に、該平面部7bの内側端部から内側下方向に傾斜する面取りをした面取り部7cが円周方向に設けられており、該面取り部7cの内周端が最小内径部7dとされている。この面取り部7cは、タンパーエビデンスリング4の凸状部3bの上端面とスカート部2の下端面との隙間11に近い垂直方向長さを有するように面取りされているのが、環状突出部6の下面との隙間を少なくするという観点から好ましく、また係止リング7と環状突出部6との係合力を強くして蓋のタンパーエビデンス性をより確実にするという観点からは、平面部7bの半径方向幅は0.3mm以上にするのが好ましい。
【0021】
次に、作用を説明する。
【0022】
[容器口部への蓋螺合作用]
図3に基づいて容器口部への蓋Bの螺合作用について説明すると、容器Aに内容物を充填した後、容器口部に蓋Bを螺合する時、蓋Bの係止リング7が容器Aの環状突出部6を乗り越える際に、図3(イ)に示すように、薄肉部7aが支点となって外周方向に押し広げられるので、押し広げられた係止リング7の先端の平面部7bから内側下方向に傾斜する面取り部7cの最下端位置となる最小径部7dの位置が上方にあがる。また、このとき、環状突出部6と係止リング7との間に発生する強い摩擦抵抗により、タンパーエビデンスリング4全体が下降し難くなり、一方、スカート部2とそれより上方部分は、螺合に伴って一定量ずつ下降するので、タンパーエビデンスリング4とスカート部2の境界にある弱化部3の隙間11は、凸状部3bの上端面がスカート部2の下端面と接触する位置まで狭くなる。
【0023】
そして、面取り部7cの最下端位置となる最小径部7dの位置が平面部7bより下方に位置しているので、容器Aの環状突出部6の最大外径部6aを係止リング7の面取り部7cの最小径部7dが乗り越えるまで蓋Bを閉めると、押し広げられた係止リング7が薄肉部7aを支点として内側に戻り始めると同時に、環状突出部6と係止リング7との摩擦抵抗が弱まるので、タンパーエビデンスリング4全体が下降し始め(隙間11が元の間隔に戻り始め)、図3(ロ)に示すように、係止リング7の平面部7bが容器の環状突出部6の略水平面部6bと概ね接触するような係止状態(0.5mm以内の僅かな間隙は生ずることがある。)となる。
【0024】
すなわち、面取り部7cを形成したことで、面取り部7cの最下端位置が最小径部7dとなり、図8に示す従来構造のように、係止リング107の平面部107bの内端を最小径部とする場合に比べ、最小径部7dの位置が下方となるため、蓋Bを閉めるストローク量が少ないうちに係止リング7が戻りを開始し、容器口部の環状突出部6の下端に形成された略水平面部6bと蓋Bの係止リング7の平面部7bとに大きな隙間が生じることがない(図3(ロ)参照)。
【0025】
[開蓋作用]
図4に基づいてタンパーエビデンス作用について説明すると、蓋Bの螺合を緩めると、図4(イ)に示すように、係止リング7の平面部7bと環状突出部6の略水平面部6bとが係合を保ったまま、蓋Bのスカート部2のみが上方に移動し、弱化部3に集中応力が作用する。この蓋Bの螺合をさらに緩めてゆくと、図4(ロ)に示すように、弱化部3が弾性限界に至るまでは伸び変形し、ついには、図4(ハ)に示すように、弱化部3が破断し、タンパーエビデンスリング4が容器口部に残る。その後の蓋Bの開閉は、タンパーエビデンスリング4を容器口部に残したままで行われることになる。尚、略水平面部6bと蓋Bの係止リング7の平面部7bとの間に僅かな隙間がある場合でも、螺合を緩める方向に蓋を回動させ始めると直ちに両者は係合するので、蓋Bの回動量はあまり変わらない。
【0026】
上記のように、容器口部へ蓋Bを螺合させる際、容器口部の環状突出部6の下端に形成された略水平面部6bと蓋Bの係止リング7の平面部7bとに大きな隙間が生じることがないため、蓋Bを開ける際に、弱化部3が切れるまでに必要な蓋Bのネジ回転数を増加させる必要がないので、消費者は無駄に蓋Bを回す必要がなくなり、煩わしさが解消される。
【0027】
さらに、弱化部3が切れるまでに必要な蓋Bのネジ回転数が減少するし、また、インナープラグ5を短くしても弱化部3が切れる前にインナープラグ5と容器Aの開口部内壁10とのシール切れ(インナープラグ5と開口部内壁10との密接状態が解除される状態)が発生してタンパーエビデンス機能が損なわれることはなく、従来に比べて容器口部と蓋Bの縦方向の長さを短くでき、容器Aや蓋Bがコンパクトになる。
【0028】
次に、効果を説明する。
タンパーエビデンス性を有する容器Aと蓋Bの係止構造において、蓋Bのタンパーエビデンスリング4に設けられた係止リング7の先端部を円周方向に平面部7bに形成し、更に該平面部7bの内側端部から内側下方向に傾斜する面取り部7cを円周方向に設け、容器口部の環状突出部6の下面を略水平面状6bに形成させたため、部品点数を増加させることなく面取り部7cを追加しただけでありながら、蓋Bを開ける際に、弱化部3が切れるまでに必要な蓋Bのネジ回転数を増加させることなく、容器Aや蓋Bをコンパクトにすることができる容器Aと蓋Bの係止構造を提供することができる。
【0029】
(その他の実施の形態)
【0030】
以上、本発明を実施の形態1により説明してきたが、具体的な構成はこれに限られるものでなく、少なくとも請求項1に記載の構成を備えている限り、様々な変更や追加が施されても請求項1に記載された発明に含まれる。
【0031】
例えば、実施の形態1では、面取り部として平面で面取りした断面形状を持つものを示したが、曲面で面取りしても良い。
【0032】
実施の形態1では、係止リングが円周方向に環状で設けられた例を示したが、係止リングが円周方向に等間隔で複数設けられるような分割タイプのものにも適用することができる。
【0033】
実施の形態1では、蓋のネジ部を有するスカート部とタンパーエビデンスリングを一体成形した構成のものを示したが、実開昭60−123353号公報、特開昭63−44461号公報、実開平2−138148号公報に開示されているような、容器の開口部との密封面を形成する部分とネジ部を有するスカート部を備えた蓋とタンパーエビデンスリングとをそれぞれ別に成形した後、両者を嵌合等の適宜手段で一体化させたものでもよい。
【0034】
また、容器口部の開口部を密封する環状密封部は、開口部の内壁と密接するインナープラグ5に限らず、特表平9−501636号公報に開示されているような、開口部の頂面及び外壁と密接する環状密封部でも良いし、または実開昭61−27844号公報や実開平4−91845号公報に開示されているような、開口部の頂面と密接する環状密封部でも良いし、更には実開昭62−99539号公報の第4〜5図に開示されているような、開口部の外壁と密接する環状密封部でもよい。但し、何れのタイプの蓋であっても、蓋を緩める方向へ回動させて弱化部が破断するまでは、密封状態を維持し続けるような長さを備えた環状密封部であることが、保管中及び店頭陳列中の容器の密封性の維持と内容物の品質の劣化を防止するという観点及びタンパーエビデンス性能を確実に発揮させるという観点からは好ましい。
【0035】
更にまた、環状密封部は図5の(イ),(ロ),(ハ)に示されているような、蓋本体とは別体の中蓋Cの天板内面から垂下させても良い。即ち、図6(イ)は、タンパーエビデンスリング4の係止リング7の先端部が環状突出部6の下面に係合している状態を示し、図5(ロ)は、蓋Bを緩める方向に回動させて蓋Bの天面部内面と中蓋Cの天板外面とが離れた状態を示し、図5(ハ)は、蓋Bを更に緩める方向に回動させて弱化部3を破断させた状態を示す。この状態では中蓋Cのインナープラグ5が開口部の内壁と密接しているので、開口部の密封状態は維持されている。更に蓋Bを回動させて容器口部から取り外すと、蓋Bの内面側に形成されているネジ部の内径が中蓋Cの天板の外径よりも大径となっているため、中蓋Cも一緒に外れるので、開口部の密封が解除される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1における容器と蓋の係止構造を示す図である。
【図2】実施の形態1における係止構造のうち蓋側の係止リングを示す拡大断面図である。
【図3】実施の形態1の係止構造を備えた容器で容器口部に蓋を螺合する作用を説明する図である。尚、図中の破線は凸状部3bの高さ位置を示すための想像線である。
【図4】実施の形態1の係止構造を備えた容器で開蓋作用を説明する図である。
【図5】環状密封部として蓋本体とは別体の中蓋の天板内面から垂下した他の実施の形態の容器と蓋の係止構造を示す図である。
【図6】従来の容器と蓋の係止構造を示す図である。
【図7】従来の係止構造のうち蓋側の係止リングを示す拡大断面図である。
【図8】従来の係止構造を備えた容器で容器口部に蓋を螺合する作用を説明する図である。尚、図中の破線は凸状部103bの高さ位置を示すための想像線である。
【符号の説明】
1 天面部
2 スカート部
3 弱化部
4 タンパーエビデンスリング
5 インナープラグ(環状密封部)
6 環状突出部
6a 最大外径部
6b 略水平面部
7 係止リング
7a 薄肉部
7b 略水平面部
7c ガイド部
7d 最小内径部
8 ネジ部
9 ネジ部
10 開口部内壁
Claims (2)
- ネジ部と該ネジ部の下に環状突出部が設けられた容器の口部に、螺旋状態で被冠し容器口部の開口部を密封させる蓋であって、天面部の内面側に設けられた容器の開口部壁に密接する環状密封部と、前記天面部の周縁から垂下し内側に容器口部のネジに螺合するネジ部を有するスカート部と、該スカート部の下端から切断可能な弱化部を介して形成されたタンパーエビデンスリングと、該タンパーエビデンスリングの下端部から薄肉部を介して内側に折り返された係止リングとを備えた前記蓋を、前記容器口部に完全に螺合させた後、
前記蓋の螺合を緩めることにより前記係止リングが前記容器口部の環状突出部に係合し、前記弱化部が破断し、タンパーエビデンスリングが容器口部に残るように形成されたタンパーエビデンス性を有する容器と蓋の係止構造において、
前記弱化部が、スカート部の下端面とタンパーエビデンスリングの上端面との間に形成された隙間の部分の円周方向の数カ所に、該スカート部下端面と該タンパーエビデンスリングの上端面とを連結する薄肉部を設けることによって形成されており、更に、前記隙間の薄肉部が設けられていない部分のタンパーエビデンスリングの上端面には、他の部分よりも上方へ突出した凸状部が数カ所設けられており、
前記容器口部の環状突出部の下面が略水平面状に形成されており、前記蓋が容器口部に係止されて行く過程における前記係止リングの先端部の容器口部側に、前記係止リングが前記環状突出部を乗り越える際のガイドとなる面取り部が設けられていると共に、この面取り部は、前記タンパーエビデンスリングの凸状部の上端面と前記スカート部の下端面との隙間と略同一の垂直方向長さを有しており、
前記蓋が容器口部に係止されていく過程において、前記面取り部の下端最小径部の位置が環状突出部の最大径部を乗り越える時には、係止リングが外周方向に押し広げられながら、薄肉部が変形し、前記凸状部の上端面とスカート部の下端面とが密着するまで隙間が狭くなり、一方、前記面取り部の上端部が環状突出部を乗り越えて該環状突出部の下面に係合するときには、前記隙間が広がることで、面取り部が環状突出部を乗り越えやすくしたことを特徴とするタンパーエビデンスリング機能を有する容器と蓋の係止構造。 - 前記蓋の環状密封部が、前記蓋の弱化部の破断の後まで前記容器の開口部壁との密接状態を継続し得る長さを備えていることを特徴とする請求項1に記載のタンパーエビデンスリング機能を有する容器と蓋の係止構造。
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JP2000008635A JP4494569B2 (ja) | 2000-01-18 | 2000-01-18 | 容器と蓋の係止構造 |
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