JP4494136B2 - 金型装置 - Google Patents

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Description

本発明は、薄板材料をプレス加工することにより、オフセットフィンを形成する金型装置に係り、特にオフセットフィンの形成の工程を、複数の段階の工程に分けることにより、安定的にオフセットフィンの形成を行うことのできる金型装置に関するものである。
オフセットフィンとは、波状のフィンであって、板幅方向の山谷が板の長手方向の所定のピッチごとに、板幅方向に半山ずれて千鳥状に形成されたフィンのことをいい、オイルクーラ等の熱交換器に用いられているものである。
このオフセットフィンは、一般には、金型装置によるプレス加工によって形成される。従来の金型装置には、図10(a)に示すように、上型パンチで被加工薄板材料をダイに押し込み、オフセットフィンの形状に曲げながら、同時にオフセット部を切り裂く加工を加工部101で行う金型装置がある。また、図10(b)に示すように、オフセット部を第1の加工部102であらかじめ切断した後、第2の加工部103で、オフセットフィンの形状に曲げる加工を行う金型装置がある。
また、他のオフセットフィンの製造装置としては、オフセット部を切り裂く加工にYAGレーザーを用いる装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開平10−58240号公報
しかし、オフセットフィンの形状に曲げながら、同時にオフセット部を切り裂く加工では、被加工薄板材料の板厚減少が大きく、被加工薄板材料が破損するおそれがある。したがって、被加工薄板材料の破損を防ぐためには、加工スピードを大幅に下げなければならない。
また、被加工薄板材料を切り裂く加工であるために、細かい切り屑が大量に生じ、後工程での被加工薄板材料の洗浄に時間と手間がかかってしまう。
また、オフセット部を予め切断した後、オフセットフィンの形状に曲げる加工では、被加工薄板材料のロットが変わると、被加工薄板材料の成分および板厚が多少変化するため、同一の加工条件で加工を行っても、オフセットフィンのピッチにバラツキが生じてしまう。その結果、所望の外形精度を有するオフセットフィンの製造ができない。
また、YAGレーザーによるオフセット部切断では、被加工薄板材料の切断に時間がかかるため、やはり加工スピードは遅くなってしまう。また、金型のみで装置を構成する場合と比較して、装置が複雑かつ高価なものとなってしまう。
本発明は、このような従来の問題を解決するためになされたもので、オフセットフィンの形成の工程を複数の段階の工程に分けることにより、オフセットフィンの形成を安定的かつ高速に行うことのできる金型装置を提供しようとするものである。
本願請求項1に記載の発明は、被加工薄板材料を装置内で一定方向に搬送し、前記被加工薄板材料にオフセットフィンを形成する金型装置であって、前記被加工薄板材料を波状に形成する予備曲げ部と、前記予備曲げ部の搬送方向の下流に配置され、所定の間隔で切断部が配置されたオフセット切断パンチと、前記被加工薄板材料の波形を支持する曲面を有する支持部と前記被加工薄板材料に干渉しない逃げ部とを交互に有するオフセット切断ダイと、を有し、プレス時に前記逃げ部に前記切断部が一定長さ入り込み、前記被加工薄板材料の波状の斜面に曲げ展開長を変化させない程度の破断に必要な最低限の変形を伴って千鳥状に切断するオフセット切断部と、前記オフセット切断部の搬送方向の下流に配置され、前記被加工薄板材料にオフセットフィンを形成する曲げ加工部とを有することを特徴とする金型装置である。
本発明の金型装置によれば、オフセットフィンを複数の工程に分割し加工を行うことにより、被加工薄板材料への加工時の負担が少なくなり、潤滑性は劣るが洗浄のいらない揮発性の油を付着させ加工を行っても、被加工薄板材料の板厚減少が押さえられ、曲げ部分に割れが入ることもなく、従来の数倍の加工スピードで生産を行うことができる。そして、揮発性の油を使用できるため、被加工材の洗浄の手間が省け、環境対応のニーズにこたえるものである。
また、金型への負担が減るため金型のメンテナンスの頻度も少なくなりメンテナンスにかかる時間と費用を節約することができる。さらに、切り裂き加工時に出ていた切り屑も少なくなり被加工薄板材料および金型の清掃の頻度を減らすことができ、安定した生産ができる。また、被加工薄板材料の搬送方向の寸法の変化も小さいため順送金型装置での安定した生産が可能である。
以下、本発明の実施形態である金型装置について、図を参照して詳細に説明をする。
本実施形態では、被加工薄板材料(ワーク)に、順送金型装置によってオフセットフィンを形成する加工を行っている。順送金型装置とは、複数の段階の工程を、同一の金型装置内に所定のピッチで順番に配置し、送り装置で、プレス機械の1ストローク毎に材料を1ピッチずつ送り、次の工程へとワークを順送りする装置のことをいう。ワークは、供給装置により連続供給され、連続自動運転により、加工完了品が順送金型装置から順次排出される。
図1は、本実施形態の金型装置の概略構成図である。1は、リール等に巻き取られたアルミ板やステンレス板等のワークである。
2は、ワーク1をストックしておく巻出装置である。3は、巻出装置2に巻き取られているワーク1をプレス機4へ供給する順送装置である。この順送装置3は、プレス機4内へワーク1をピッチ送りや定速送り等のモードで、材料の供給を行う順送機能を備えている。なお、本実施形態の金型装置では巻出装置2と順送装置3とプレス機4とは公知の装置を使用している。
プレス機4は、ワーク1にオフセットフィンを形成する加工を行う加工部4aを有し、この加工部4aに、金型装置を構成する上型20と下型30とが取り付けられている。そして、ワーク1は、加工部4aの上型20と下型30との間へ順送装置3により供給され、プレス加工が行われる。
下型30は、プレス機4の加工部4aに固定される。そして、上型20は、プレス機4の不図示のクランクに取り付けられ、上下に動作する。ワーク1の加工時には、上型20は、プレス位置(下死点)まで降下し、上型20と下型30とでワーク1を挟みこみ、プレス加工を行う。
図2は、本実施形態の金型装置の上型20と下型30の側面図である。上型20が下死点に達し、プレスを行っている状態を示している。本実施形態の金型装置には、後述する予備曲げ部50とオフセット切断部60とオフセットフィン形成部70が、ワーク搬送方向の上流から順に配置されている。
図3は、本実施形態の金型装置に用いられる上型20の構成図である。上型20には、ワーク1の搬送方向上流から順に、予備曲げパンチ21とオフセット切断パンチ22とオフセットフィン形成パンチ23が設けられている。ストリッパープレート24が、ワーク1を挟持固定し、上記各パンチ21〜23が、ストリッパープレート24の下面より突出し、ワーク1のプレス加工を行う。
図4は、本実施形態の金型装置に用いられる下型30の構成図である。
下型30には、ワーク1の搬送方向上流から順に、予備曲げダイ31とオフセット切断ダイ32とオフセットフィン形成ダイ33が設けられている。
そして、図2に示すように、予備曲げダイ31と予備曲げパンチ21とで予備曲げ部50を構成し、オフセット切断ダイ32とオフセット切断パンチ22とでオフセット切断部60を構成し、オフセットフィン形成ダイ33とオフセットフィン形成パンチ23でオフセットフィン形成部70を構成する。
なお、上型20と下型30には、保持部(パンチプレート、ダイプレート、ケース、リテーナ等)、補助部(ストリッパ、ゲージ、クッション、プレッシャ等)、位置決め部(ロケートピン、ガイドピン、ガイドブッシュ等)など公知の金型機構が設けられている。
図5は、本実施形態の金型装置の予備曲げ部50の詳細図である。予備曲げダイ31と予備曲げパンチ21とでワーク1をプレスすることにより、ワーク1に波形を形成する加工が行われる。
予備曲げパンチ21の先端部は、略U字状の断面を有し、所定の曲率をもつ曲線で構成されている。また、予備曲げダイ31の形状は、略U字状の断面の溝であって、予備曲げパンチ21の形状に対し、ワーク1の厚さ程度のクリアランスを有する曲線で構成されている。そして、予備曲げダイ31の溝の上部には、所定の曲線部を有する、入り勝手部が形成されている。
予備曲げパンチ21及び予備曲げダイ31の形状が、略U字状の曲線である理由は、予備曲げ加工時にワーク1に応力集中が生じることを防ぎ、ワーク1の割れや破損を防ぐためである。また、予備曲げ加工時には、ワーク1が平板状から、波形へ変形することに伴い、波形の形成に必要な長さのワークの引き込みが、予備曲げ部50に生じることとなる。この引き込みにより、予備曲げダイ31のワーク入口側や予備曲げパンチ21の先端部にワーク1との摺動摩擦が発生する。この摩擦力を減少させ、ワーク1を予備曲げ部50に引き込みやすくするために、予備曲げパンチ21及び予備曲げダイ31の入り勝手部等の各部を滑らかな曲線で構成している。
予備曲げ部50でワーク1に形成される波形のピッチは、最終的に形成されるオフセットフィンのピッチと略同一である。これにより、以後のワーク1の加工は、このピッチでの順送加工が可能となる。なお、波形のピッチの調整は順送装置3の送りピッチを設定することにより行う。
また、ワーク1に形成される波形の高さは、最終的に形成されるオフセットフィンの高さと略同一か若干高くするのがよい。これにより、後述する後工程でのワークの加工部への引き込みが生じにくくなり、波形のピッチのずれが生じにくくなる。具体的には、予備曲げダイ31の略U字状の溝の高さを、オフセットフィンの高さと略同一か若干高く構成する。
図6は、本実施形態の金型装置の予備曲げ加工時の金型の動作図である。図6(a)は、予備曲げ加工の前段階の金型を示す図である。上型20が下降すると、まず、スプリング52により下方向に付勢されているストリッパープレート24が、ワーク1に当接し、ストリッパープレート24と下型30とによりワーク1を挟持し固定する。
ストリッパープレート24には、ワーク押さえ駒51が設けられている。このワーク押さえ駒51には、予備曲げ部50で形成されたワーク1の波形に嵌合する波形が形成されている。また、下型31にも、ワーク押さえ駒51の波形に対して、ワーク1の厚さ程度のクリアランスを有する波形が形成されている。このワーク押さえ駒51は、予備曲げ加工位置からワーク搬送方向の下流の位置に隣接して設けられており、このワーク押さえ駒51と下型30とでワーク1を挟持することにより、予備曲げ加工時に、ワーク1が、搬送方向上流の予備曲げ部50に引き戻されることを防止している。
図6(b)は、予備曲げ加工時の金型を示す図である。上型20は、さらに下降し下死点に到達する。このとき、ワーク押さえ代L5だけ、上型20がさらに沈み込み、ストリッパープレート24と摺動可能に上型20に取り付けられた予備曲げパンチ21が、ストリッパープレート24の下面から突出して、ワーク1をプレスし、予備曲げ加工を行う。
このとき、予備曲げ加工によるワーク1の変形に伴い、予備曲げ部50へのワーク1の引き込みが生じるが、ワーク1の搬送方向下流の部分は、ワーク押さえ駒51により挟持されているため、ワーク1の搬送方向の上流側の部分のみが、引き込まれ加工される。これにより、ワーク1のすでに波形が形成された部分が、再度、予備曲げ部50に引き込まれることはなく、再度の加工による波形ピッチのずれの発生を防ぐことができる。
このプレス加工の後、ワーク1は、波形のピッチの長さでピッチ送りされ、さらにプレス加工により、ワーク1上の次位置に波形が形成され、以後、連続的に波形が形成されてゆく。
予備曲げ部50を設け、ワーク1にあらかじめ波形を形成することにより、以後の加工工程においてのワーク1の搬送方向の寸法の変動が抑制でき、後工程において、安定したオフセットフィンの加工が可能となる。そして、ワーク1の搬送方向の寸法の変動が少ないため、安定したワークのピッチ送りが可能となり、順送金型装置での加工に適する。
また、予備曲げがされているため、オフセットフィン形成加工時には、曲げ抵抗が少ない加工が可能となり、引っ張り強さの小さい材料でも、板厚減少が少なく、ワークの破損のおそれの低い、オフセットフィンの形成加工が可能となる。
図7は、本実施形態の金型装置のオフセット切断部60の詳細図である。図7(a)は、オフセット切断部60の斜視図である。オフセット切断パンチ22とオフセット切断ダイ32とで、ワーク1をプレスすることにより、オフセット部の切断加工が行われる。
オフセット切断パンチ22は、パンチ22aとパンチ22bとが、ワークの搬送方向と垂直な方向に交互に組み合わされることにより構成されている。パンチ22aとパンチ22bの先端の形状は、搬送方向の前後に、2つの面が略山形に組み合わさることにより構成されている。そして、山形の一方の面に、切断部となるワーク1の波形の谷の斜面に噛み合う、ほぼ外側に凸の曲面22cが形成され、他方の面に、プレス時にワーク1に形成された波形に干渉することのない、斜面22dが形成されている。
また、オフセット切断パンチ22の山形の頂上部には、プレス時に、ワーク1に形成された波形の頂部に干渉することのない曲面で構成される逃げ部22eが設けられている。また、パンチ22aとパンチ22bの先端部の幅は、ワーク1に形成されるオフセットフィンの幅と略同一である。
そして、パンチ22aとパンチ22bとは、切断部である曲面22cを互いに逆方向に向けて交互に配置されている。
この構成により、オフセット切断パンチ22は、オフセット切断パンチ22の一面と他面とにおいて交互に、かつ、ワーク1に形成されるオフセットフィンと略同一のピッチで切断部22cを向けることとなる。
オフセット切断ダイ32は、ダイ32aとダイ32bとを対向して組み合わせることにより構成される。ダイ32aには、ワーク1に形成された波形状の斜面を支持可能な曲面を有する支持部32cと、プレス時にワーク1の波形に干渉することのない逃げ部32dとが、所定のピッチで交互に設けられている。
また、支持部32cの山頂部には、ワーク1の波形に干渉することのない曲面で構成される逃げ部32eが設けられている。支持部32cと逃げ部32dとの幅は、ワーク1に形成されるオフセットフィンの幅と略同一である。
同様に、ダイ32bにも、ダイ32aと同一形状の支持部32cと逃げ部32dとが交互に設けられている。
そして、ダイ32aとダイ32bとは互いの支持部32cと逃げ部32dとを対向させ組み合わさり、オフセット切断ダイ32を構成する。
図7(b)は、オフセット切断部の正面図である。
オフセット切断パンチ22の逃げ部22eと、オフセット切断ダイ32の逃げ部32eとが存在することにより、プレス時に、山頂部60aと谷底部60bの部分は、ワーク1に形成された波形に当接することはない。そして、この逃げ部により、ワーク1に一定の切り残し部が残存することとなる。この切断されない部分は、後工程でのオフセットフィン形成時に、隣接するオフセットフィン同士を接続する部分となる。
そして、プレス下死点時に、オフセット切断パンチ22の切断部の曲面22cが、オフセット切断ダイ32の逃げ部32dに、一定の長さ入り込むことにより、オフセット切断パンチ22とオフセット切断ダイ32とが噛み合い、ワーク1の波形の斜面の対向する斜面を千鳥状に切断し、ワーク1に切断部を形成する。
オフセット切断パンチ22は、表面と裏面との交互の位置に、切断部の曲面22cを有するため、ワーク1の波形の対向する面の交互の位置に、千鳥状に切断部を形成することとなる。
このプレス加工の後、ワーク1はピッチ送りされ、さらに、プレス加工により、ワーク1上の次位置のオフセット部の切断加工が行われ、以後、連続的に切断加工が行われてゆく。
オフセット切断部60を設け、オフセット部の切断を独立した工程で加工を行うことにより、従来の加工法のようなオフセットフィン形成と同時にオフセット部を切り裂く加工を行うことがなくなる。これにより、プレス時にワークに無理な負荷がかからず、ワークが破損するおそれが減少する。また、切断カスの減少が図られ、型やワークの洗浄の手間を省くことができる。また、金型への負荷が減少するため、金型の寿命が延びる。このため、メンテナンスの手間が減ると同時に、金型の交換費用を低くすることができる。
また、オフセット切断時のワーク1への抵抗が低くなるため、加工油が少量で済む。そして、潤滑性は低いが洗浄のいらない揮発性の油を使用することが可能となる。また、切断抵抗が低くなるため、加工速度の高速化を図ることができ、単位時間あたりのオフセットフィンの生産量を増大することができる。
図8は、本実施形態の金型装置のオフセットフィン形成部70の詳細図である。
本形成部70において、オフセットフィン形成パンチ23とオフセットフィン形成ダイ33とでワーク1をプレスすることにより、オフセットフィンを形成する加工が行われる。
オフセット形成パンチ23は、同一形状の略長方形の断面を有するパンチ部23aとパンチ部23bとが、ワーク搬送方向である、オフセット形成パンチ23の幅方向に所定の長さだけずれて、ワーク搬送方向と垂直な方向であるオフセット形成パンチ23の長手方向に、交互に配置されている。パンチ部23aとパンチ部23bとの幅は、ワーク1に形成されるオフセットフィンの板幅方向に半山ずれて千鳥状に形成されたフィンの幅とと略同一である。
オフセット形成ダイ33は、ダイ33aとダイ33bとを対向させて組み合わせることにより構成される。ダイ33aは、櫛形断面を有し、ワーク1を支持可能な支持部33cと、オフセット形成パンチ23と干渉しない逃げ部33dとが、交互に設けられている。また、支持部33cと逃げ部33dの幅は、オフセットフィンの板幅方向に半山ずれて千鳥状に形成されたフィンの幅と略同一である。
また、同様にダイ33bも櫛形断面を有し、ダイ33aと同一形状の支持部33cと逃げ部33dとが、交互に設けられている。
ダイ33aとダイ33bとは、互いの支持部33cと逃げ部33dとを、所定の間隔をもって、対向させて組み合わさり、オフセット形成ダイ33を構成している。
オフセット形成パンチ23とオフセット形成ダイ33とは、嵌合時にワーク1の厚さ程度のクリアランスが生じるよう、各々の断面形状、及び、ダイ33aと33bとの間隔が定められている。そして、プレス下死点時に、オフセット形成パンチ23が、オフセット形成ダイ33の逃げ部33dに、略オフセットフィンの高さ分、入り込むことにより、オフセット形成パンチ23とオフセット形成ダイ33とが噛み合い、ワーク1にオフセットフィンを形成する。
このプレス加工の後、ワーク1は所定の長さでピッチ送りされ、さらにプレス加工により、次位置にオフセットフィンが形成され、以後連続的にオフセットフィンが形成されていく。
すでに予備曲げがされ、オフセット部が切断されているため、オフセットフィン形成加工時には曲げ抵抗が少ない加工が可能となる。また、引っ張り強さの小さいアルミのような材料でも板厚減少が少なく、ワークの破損のおそれの低い、オフセットフィンの形成加工が可能となる。
従来のオフセットフィンの形成加工では、板厚減少率は7〜8%となり、さらに、局部的にくびれがある部分では、板厚減少率は20%位となる。一方、本実施形態のオフセットフィンの形成加工では、板厚減少率は2%位で、局部的な板厚減少は生じない。
図9は、本実施形態の金型装置により加工されるワーク1を表した図である。順送装置3から供給されたシート状のワーク1は、プレス機4内をピッチ送りされることにより、図のようにワーク1の上流から加工が進んでゆく。
順送装置3により供給されたワーク1は、まず、図2の予備曲げ部50に到達し、波状の形状に予備曲げ加工がされる。次にピッチ送りがなされ、オフセット切断部60に到達する。オフセット切断部60において、オフセット部が切断された後、さらにピッチ送りがなされ、オフセットフィン形成部70に到達し、オフセットフィン形成部70において、オフセットフィンの形成がされ、加工工程が完了する。
順送金型加工では、加工による板の変形の伴い、搬送方向のワークの寸法が変化する。これにより、搬送時にワークのピッチずれを起こすおそれがある。ピッチずれを防止するために、従来の順送金型装置で加工されるワークには、位置決め用のパイロット穴が、ワークの両端に設けられていた。しかしながら、パイロット穴を設けた部分の材料は加工されず、最終的には廃棄されることとなり、材料の無駄が生じることとなる。本実施形態に係る金型装置では、ワークの搬送方向寸法の変化が少ないため、ワークにパイロット穴を設ける必要がなく、材料を無駄なく加工できる。
以上説明したように、本実施形態によれば、ワークへの加工時の負担が少なくなり、潤滑性は劣るが洗浄のいらない揮発性の油を付着させ加工を行っても、ワークの板厚減少が押さえられ、曲げ部分に割れが入ることもなく、従来の数倍の加工スピードで生産を行うことができる。潤滑性は劣るが洗浄のいらない揮発性の油を使用できるため、被加工材の洗浄の手間が省け、また、環境対応のニーズにこたえるものである。
また、金型への負担が減るため、金型のメンテナンスの頻度も少なくなり、メンテナンスにかかる時間と費用を節約することができる。さらに、切り裂き加工時に出ていた切り屑も少なくなり、被加工薄板材料及び金型の清掃の頻度を減らすことができ、安定した生産ができる。また、ワークの搬送方向の寸法の変化も小さいため、順送金型装置での安定した生産が可能である。
以上説明した実施形態は、様々な変更や改良が加えられて実施されるものである。
以下に本発明の実施例を示す。
(実施例1)
材質はアルミ(JIS規格:A3003)、幅190mm、板厚0.1mmのワークに、オフセットフィンを形成する加工を行った。予備曲げ部において、波形のピッチが3mm、波形の高さが1.95mmである予備曲げを行い、切断部において、1mm間隔でオフセット部を切断し、オフセットフィン形成部では、オフセットフィンの高さ1.55mm、オフセットフィンのピッチが3mmのオフセットフィンを形成した。また、加工時に使用する油は、従来の潤滑性の高い絞り油に代え、潤滑性は劣るが洗浄のいらない揮発性の油を使用した。
本実施例において、加工速度を従来の速度である80spmから500spmに上げることが可能となった。また、金型の寿命(刃付研削を行う間隔)は、従来の100万〜120万ショットに対して、6000万〜8000万ショットへと大きく延びた。
(実施例2)
材質はアルミ(JIS規格:A3003)、幅220mm、板厚0.3mmのワークに、オフセットフィンを形成する加工を行った。予備曲げ部において、波形のピッチが3.9mm、波形の高さが6mmである予備曲げを行い、切断部において、3mm間隔でオフセット部を切断し、オフセットフィン形成部では、オフセットフィンの高さ6mm、オフセットフィンのピッチが3.1mmのオフセットフィンを形成した。また、加工時に使用する油は、従来の潤滑性の高い絞り油に代え、潤滑性は劣るが洗浄のいらない揮発性の油を使用した。
本実施例において、加工速度を、従来の速度である130spmから、600spmに上げることが可能となった。また、金型の寿命(刃付研削を行う間隔)は、従来の100万〜170万ショットに対して、6000万〜8000万ショットへと大きく延びた。
(実施例3)
材質はアルミ(JIS規格:A3003)、幅230mm、板厚0.5mmのワークに、オフセットフィンを形成する加工を行った。予備曲げ部において、波形のピッチが4.7mm、波形の高さが4mmである予備曲げを行い、切断部において、4mm間隔でオフセット部を切断し、オフセットフィン形成部では、オフセットフィンの高さ3.2mm、オフセットフィンのピッチが4.7mmのオフセットフィンを形成した。また、加工時に使用する油は、従来の潤滑性の高い絞り油に代え、潤滑性は劣るが洗浄のいらない揮発性の油を使用した。
本実施例において、加工速度を、従来の速度である100spmから、600spmに上げることが可能となった。また、金型の寿命(刃付研削を行う間隔)は、従来の60万ショットに対して、5000万〜6000万ショットへと大きく延びた。
(実施例4)
材質はステンレス(JIS規格:SUS316)、幅60mm、板厚0.1mmのワークに、オフセットフィンを形成する加工を行った。予備曲げ部において、波形のピッチが2.1mm、波形の高さが0.92mmである予備曲げを行い、切断部において、0.5mm間隔でオフセット部を切断し、オフセットフィン形成部では、オフセットフィンの高さ0.7mm、オフセットフィンのピッチが2.1mmのオフセットフィンを形成した。また、加工時に使用する油は通常のステンレス加工油を使用した。
本実施例において、従来はオフセットフィンの形成が不可能であったステンレス材を、加工速度400spmで加工することが可能となった。また、金型の寿命(刃付研削を行う間隔)も1500万ショットあるため、ステンレス材にも安定的にオフセットフィンの形成をする加工が可能となった。
本実施形態の金型装置の概略構成図である。 本実施形態の金型装置の上型20と下型30の側面図である。 本実施形態の金型装置に用いられる上型20の構成図である。 本実施形態の金型装置に用いられる下型30の構成図である。 本実施形態の金型装置の予備曲げ部50の詳細図である。 本実施形態の金型装置の予備曲げ加工時の金型の動作図である。 本実施形態の金型装置のオフセット切断部60の詳細図である。 本実施形態の金型装置のオフセットフィン形成部70の詳細図である。 本実施形態の金型装置により加工されるワーク1を表した図である。 従来の金型装置により加工されるワークを表した図である。
符号の説明
1:被加工薄板材料
4:プレス装置
50:予備曲げ部
60:オフセット切断部
70:オフセットフィン形成部

Claims (3)

  1. 被加工薄板材料をプレス装置内で一定方向に搬送しながら段階的に加工し、オフセットフィンを形成する金型装置であって、
    前記被加工薄板材料に、搬送方向に所定のピッチで所定の形状の波形を、順次形成する予備曲げ部と、
    前記予備曲げ部の前記被加工薄板材料の搬送方向の下流に配置され、所定の間隔で切断部が配置されたオフセット切断パンチと、前記被加工薄板材料の波形を支持する曲面を有する支持部と前記被加工薄板材料に干渉しない逃げ部とを交互に有するオフセット切断ダイと、を有し、プレス時に前記逃げ部に前記切断部が一定長さ入り込み、前記被加工薄板材料の波形の斜面の対向する斜面に曲げ展開長を変化させない程度の破断に必要な最低限の変形を伴って千鳥状に切断部を形成するオフセット切断部と、
    前記オフセット切断部の前記被加工薄板材料の搬送方向の下流に配置され、前記オフセット部が切断された被加工薄板材料にオフセットフィンを形成するオフセットフィン形成部と、
    を有することを特徴とする金型装置。
  2. 前記予備曲げ部の前記被加工薄板材料の搬送方向の下流に、被加工薄板材料を挟持する挟持部をさらに有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の金型装置。
  3. 前記挟持部は、前記予備曲げ部に隣接していることを特徴とする請求項2に記載の金型装置。
JP2004256697A 2004-09-03 2004-09-03 金型装置 Active JP4494136B2 (ja)

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