JP4494008B2 - ヘッド圧調整装置 - Google Patents

Description

本発明は、プラテンローラとの間に印字媒体とインクリボンとを挟持してインクリボンから印字媒体にインクを転写させて印字を行うサーマルヘッドのヘッド圧を調整するヘッド圧調整装置に関し、特にサーマルヘッドのヘッド圧の左右バランスを調整するヘッド圧調整装置に関する。

プラテンローラとサーマルヘッドとの間に印字媒体とインクリボンとを挟持してインクリボンから印字媒体にインクを転写させて印字を行う熱転写式の印字装置においては、サーマルヘッドをプラテンローラに所定のヘッド圧で押圧しながら印字が行われるが、印字装置が片寄せ構造、すなわち左側もしくは右側に設けた基準面で印字媒体の位置あわせを行う場合には、印字媒体の幅が変わるとヘッド圧の左右バランスが崩れ、印字媒体の蛇行の発生や印字品質に悪影響を与えてしまう。そこで、印字媒体の幅が変わってもヘッド圧の左右バランスが崩れないように、サーマルヘッドのヘッド圧を左右、すなわちプラテンローラの軸方向で調整することができる調整機構を設けた印字装置が存在している（例えば、特許文献１参照）。

しかしながら、従来技術では、ヘッド圧の左右バランスを調整する際には、工具を用いる必要があると共に、ヘッド圧の左右バランスをどのように調整するかは、作業者に任されているため、ヘッド圧の左右バランスの調整に熟練した作業者以外では、ヘッド圧の左右バランスの調整作業を行うことが困難であり、幅が異なる多様な印字媒体を用いる場合には、印字媒体毎にヘッド圧の左右バランスの調整作業を行うことが実質できないという問題点があった。
特開２００１−２１３０１８号公報

本発明は斯かる問題点を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ユーザが簡単にヘッド圧の左右バランスを調整でき、幅が異なる多様な印字媒体を用いる場合にも、印字媒体毎にヘッド圧の左右バランスの調整作業を行うことができるヘッド圧調整装置を提供する点にある。

本発明は上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。
請求項１記載の発明の要旨は、プラテンローラとの間に印字媒体とインクリボンとを挟持して前記インクリボンから前記印字媒体にインクを転写させて印字を行うサーマルヘッドのヘッド圧を調整するヘッド圧調整装置であって、前記プラテンローラの軸方向の複数箇所で前記サーマルヘッドを前記プラテンローラに向けてそれぞれ押圧する複数の押圧手段と、該押圧手段毎の押圧力をそれぞれ設定するヘッド圧設定手段と、該ヘッド圧設定手段を操作する操作手段と、を具備し、前記押圧手段は、係止部が周設されている円柱状の円柱部材と、前記円柱部材に環装された円筒部材と、前記係止部と前記円筒部材との間に介装された弾性部材を有し、前記弾性部材の付勢力によって前記サーマルヘッドを前記プラテンローラに向けて押圧させ、前記ヘッド圧設定手段は、前記押圧手段と当接する当接位置を変位させることにより前記弾性部材の付勢力を設定させ、さらに前記ヘッド圧設定手段は、複数の当接面が形成されている調整カムを具備し、前記操作手段による操作により、該調整カムの当接面と、前記円筒部材の上面の当接面と、には前記当接位置をスムーズに前記軸方向へ変位させるテーパー面が形成されていることを特徴とするヘッド圧調整装置に存する。
また請求項２記載の発明の要旨は、前記調整カムは、回転軸に環装されており、前記操作手段による操作によって前記回転軸を回転させることにより前記調整カムの前記当接面が変更されることを特徴とする請求項１記載のヘッド圧調整装置に存する。

本発明のヘッド圧調整装置は、プラテンローラの軸方向の複数箇所に設けられた押圧部の押圧力の組み合わせを複数用意し、押圧力の組み合わせのいずれかを選択できるように構成することにより、ユーザが簡単にヘッド圧の左右バランスを調整でき、幅が異なる多様な印字媒体を用いる場合にも、印字媒体毎にヘッド圧の左右バランスの調整作業を行うことができるという効果を奏する。

さらに、本発明のヘッド圧調整装置は、複数の当接面が形成されている調整カムを回転軸に環装し、回転操作部によって回転軸を回転させて調整カムの当接面を変更することで、ヘッド圧の左右バランスの調整ができるように構成することにより、ヘッド圧の左右バランスの調整作業を大幅に簡略化することができるという効果を奏する。

以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。

図１は、本発明に係るヘッド圧調整装置の実施の形態が用いられる印字装置の構成を示す概略構成図であり、図２は、本発明に係るヘッド圧調整装置の実施の形態の構成を示す分解斜視図であり、図３は、図１に示すヘッド圧調整装置のカバー取り付け前の構成を示す斜視図であり、図４は、図１に示すヘッド圧調整装置のカバー取り付け後の構成を示す斜視図であり、図５は、図２に示すヘッド圧調整装置の構成を示す正面図である。図６は、図５に示す左側に位置する調整部の構成を示す図であり、（ａ）は、薄紙用調整カムの図５に示すＯ−Ｏ’断面図であり、（ｂ）は、厚紙用調整カムの図５に示すＰ−Ｐ’断面図であり、（ｃ）は、中央カムの正面図である。図７は、図５に示す中央に位置する調整部の構成を示す図であり、（ａ）は、薄紙用調整カムの図５に示すＱ−Ｑ’断面図であり、（ｂ）は、厚紙用調整カムの図５に示すＲ−Ｒ’断面図であり、（ｃ）は、中央カムの正面図である。図８は、図５に示す右側に位置する調整部の構成を示す図であり、（ａ）は、薄紙用調整カムの図５に示すＳ−Ｓ’断面図であり、（ｂ）は、厚紙用調整カムの図５に示すＴ−Ｔ’断面図であり、（ｃ）は、中央カムの正面図である。

本実施の形態のヘッド圧調整装置１が用いられる印字装置は、図１を参照すると、シールが台紙に等間隔で仮着されているロール状のシール連続体等の印字媒体２が装着される印字媒体供給リール３と、ロール状のインクリボン４が装着されるリボン供給リール５と、印字媒体２およびインクリボン４を搬送するプラテンローラ６と、プラテンローラ６との間に印字媒体２とインクリボン４とを挟持してインクリボン４から印字媒体２にインクを転写させて印字を行うサーマルヘッド７と、転写後のインクリボン４を巻き取る巻き取りリール８とからなり、ヘッド圧調整装置１によって、支持軸９に軸支されたヘッド支持体１０に取り付けられているサーマルヘッド７をプラテンローラ６に向けて押圧する構成になっている。なお、図１中の符号１１、１２は、インクリボン４の搬送をガイドするガイドローラである。

ヘッド圧調整装置１は、図２を参照すると、サーマルヘッド７をプラテンローラ６に向けて押圧する３本の押圧部１３と、押圧部１３の押圧力を設定するヘッド圧設定部１４とからなる。

押圧部１３は、係止部が周設されている円柱状の円柱部材１３１と、円柱部材１３１に環装された円筒部材１３２と、円柱部材１３１の係止部と円筒部材１３２との間に介装された弾性部材であるバネ１３３とからなり、バネ１３３によって伸縮自在に構成されている。

サーマルヘッド７は、支持軸９に軸支され、上面に３つの開口１５２が形成されたケース１５に覆われており、ケース１５に形成された３つの開口１５２に３本の押圧部１３がそれぞれ嵌装されている。３つの開口１５２の形成位置は、印字媒体２およびインクリボン４の搬送方向と直交する向きに、印字範囲の中央と、左右対称の位置とにそれぞれ形成されており、３つの開口１５２にそれぞれ嵌装された３本の押圧部１３によってサーマルヘッド７をプラテンローラ６に向けて押圧するように構成されている。

ケース１５には、両壁が上方に延出されて一対の支持板１５１が形成されていると共に、プラテンローラ６が取り付けられている筐体側のアイ（図示せず）と係着され、ケース１５とプラテンローラ６との距離を決めるフック１５３が設けられている。

ヘッド圧設定部１４は、回転軸１４１と、調整部１４２〜１４４と、回転操作部１４５と、スライド操作部１４６とからなり、回転軸１４１に、調整部１４２〜１４４と、回転操作部１４５と、スライド操作部１４６が環装された状態で、ケース１５に形成された３つの開口１５２に嵌装された３本の押圧部１３の上方に調整部１４２〜１４４がそれぞれ位置するように、ケース１５の両壁が延出されて形成されている一対の支持板１５１に回転自在に架設されている。調整部１４２〜１４４と、スライド操作部１４６とは、回転軸１４１の回転方向のみ位置決めされ、軸方向には、調整部１４２〜１４４およびスライド操作部１４６が一体でスライド可能になっており、回転操作部１４５は、回転軸１４１に固定されている。

なお、図２および図４に示す符号１６は、ヘッド圧調整装置１をカバーする前面カバーであり、符号１７は、ガイドローラ１２をカバーするガイドローラカバーである。前面カバー１６は、ケース１５に取り付けた状態で、図４に示すように、回転操作部１４５を除くヘッド圧設定部１４を前面側から覆う形状になっており、スライド操作部１４６を前面側から操作するための開口１６１と、スライド操作部１４６が係止される係止部１６２とが形成されている。

図５を参照すると、図中左側に位置する調整部１４２は、中央カム１４２ｃと、中央カム１４２ｃの左側に位置する３つの薄紙用調整カム１４２ａと、中央カム１４２ｃの右側に位置する３つの厚紙用調整カム１４２ｂとからなり、図中中央に位置する調整部１４３は、中央カム１４３ｃと、中央カム１４３ｃの左側に位置する３つの薄紙用調整カム１４３ａと、中央カム１４３ｃの右側に位置する３つの厚紙用調整カム１４３ｂとからなり、図中右側に位置する調整部１４４は、中央カム１４４ｃと、中央カム１４４ｃの左側に位置する３つの薄紙用調整カム１４４ａと、中央カム１４４ｃの右側に位置する３つの厚紙用調整カム１４４ｂとからなる。なお、調整部１４２〜１４４の各調整カムは、回転軸１４１の軸方向に分割して形成されているが、これは、プラスチック成形で作製した場合の精度向上を図るためであり、精度に問題がなければ、一体成形するようにしても良い。また、本実施の形態においては、図５に示す左側に印字媒体２を位置決めする基準面が存在するものとする。

薄紙用調整カム１４２ａおよび厚紙用調整カム１４２ｂは、図６に示すように、押圧部１３（円筒部材１３２）と当接する複数の当接面（Ａ〜Ｅ面とスライド面）が形成されており、回転操作部１４５を操作して回転軸１４１を回転させることにより、当接面が切り替わるように構成されている。薄紙用調整カム１４２ａは、図６（ａ）に示すように、全ての当接面が回転軸１４１の軸心から距離Ｘに設定されており、厚紙用調整カム１４２ｂは、図６（ｂ）に示すように、全ての当接面が回転軸１４１の軸心から距離Ｘよりも長い距離Ｘ’に設定されている。また、中央カム１４２ｃは、図６（ｃ）に示すように、薄紙用調整カム１４２ａと厚紙用調整カム１４２ｂとの段差を解消するためのテーパー面が形成されている。

薄紙用調整カム１４３ａおよび厚紙用調整カム１４３ｂは、図７に示すように、押圧部１３（円筒部材１３２）と当接する複数の当接面（Ａ〜Ｅ面とスライド面）が形成されている。薄紙用調整カム１４３ａは、図７（ａ）に示すように、Ａ〜Ｃ面とスライド面とが回転軸１４１の軸心から距離Ｘに、Ｄ面が回転軸１４１の軸心から距離Ｘよりも短い距離Ｙに、Ｅ面が回転軸１４１の軸心から距離Ｙよりも短い距離Ｚにそれぞれ設定されており厚紙用調整カム１４３ｂは、図７（ｂ）に示すように、Ａ〜Ｃ面とスライド面とが回転軸１４１の軸心から距離Ｘよりも長い距離Ｘ’に、Ｄ面が回転軸１４１の軸心から距離Ｙよりも長い距離Ｙ’に、Ｅ面が回転軸１４１の軸心から距離Ｚよりも長い距離Ｚ’にそれぞれ設定されている。なお、距離Ｘ：距離Ｘ’、距離Ｙ：距離Ｙ’および距離Ｚ：距離Ｚ’は、全て同じになるように設定されている。また、中央カム１４３ｃは、図７（ｃ）に示すように、薄紙用調整カム１４３ａと厚紙用調整カム１４３ｂとの段差を解消するためのテーパー面が形成されている。

薄紙用調整カム１４４ａおよび厚紙用調整カム１４４ｂは、図８に示すように、押圧部１３（円筒部材１３２）と当接する複数の当接面（Ａ〜Ｅ面とスライド面）が形成されている。薄紙用調整カム１４４ａは、図８（ａ）に示すように、Ａ面とスライド面とが回転軸１４１の軸心から距離Ｘに、Ｂ面が回転軸１４１の軸心から距離Ｘよりも短い距離Ｙに、Ｃ〜Ｅ面が回転軸１４１の軸心から距離Ｙよりも短い距離Ｚにそれぞれ設定されており、厚紙用調整カム１４４ｂは、図８（ｂ）に示すように、Ａ面とスライド面とが回転軸１４１の軸心から距離Ｘよりも長い距離Ｘ’に、Ｂ面が回転軸１４１の軸心から距離Ｙよりも長い距離Ｙ’に、Ｃ〜Ｅ面が回転軸１４１の軸心から距離Ｚよりも長い距離Ｚ’にそれぞれ設定されている。また、中央カム１４４ｃには、図８（ｃ）に示すように、薄紙用調整カム１４４ａと厚紙用調整カム１４４ｂとの段差を解消するためのテーパー面が形成されている。

回転操作部１４５を操作して回転軸１４１を回転させ、調整部１４２〜１４４のスライド面が押圧部１３（円筒部材１３２）と当接した状態では、図４に示すように、スライド操作部１４６が前面カバー１６の係止部１６２に係止され、前面カバー１６に形成された開口１６１からスライド操作部１４６を操作することが可能になる。この状態で、スライド操作部１４６を操作して回転軸１４１の軸方向にスライドさせることにより、押圧部１３（円筒部材１３２）に当接する調整カムを薄紙用調整カム１４２ａ、薄紙用調整カム１４３ａおよび薄紙用調整カム１４４ａと、厚紙用調整カム１４２ｂ、厚紙用調整カム１４３ｂおよび厚紙用調整カム１４４ｂとのいずれかに選択できる構成になっている。

なお、調整部１４２〜１４４の回転軸１４１の軸方向にスライドさせる際には、円筒部材１３２の上面（調整部１４２〜１４４との当接面）には、テーパー加工が施されており、さらに中央カム１４２ｃ、中央カム１４３ｃおよび中央カム１４４ｃにもテーパー面が形成されているため、スムーズにスライドさせることができる。

次に、本実施の形態のヘッド圧調整動作について図９を参照して詳細に説明する。
図９は、本発明に係るヘッド圧調整装置の実施の形態のヘッド圧調整動作によって調整されたヘッド圧のバランスおよび強さを説明するための図である。

プラテンローラ６が取り付けられている筐体側のアイ（図示せず）と、ケース１５のフック１５３とが係着され、ケース１５とプラテンローラ６との距離が決定された状態で、回転操作部１４５を操作して回転軸１４１を回転、もしくはスライド操作部１４６を調整部１４２〜１４４の回転軸１４１の軸方向にスライドさせ、調整部１４２〜１４４の押圧部１３（円筒部材１３２）との当接面を変更させることにより、押圧部１３のバネ１３３の伸縮状態が変化し、結果として押圧部１３によるサーマルヘッド７をプラテンローラ６に向けて押圧する押圧力が変化する。すなわち、調整部１４２〜１４４の当接面における回転軸１４１の軸心からの距離が長いほど、押圧部１３のバネ１３３が縮められサーマルヘッド７をプラテンローラ６に向けて押圧する押圧力が強くなり、調整部１４２〜１４４の当接面における回転軸１４１の軸心からの距離が短いほど、押圧部１３のバネ１３３が伸びてサーマルヘッド７をプラテンローラ６に向けて押圧する押圧力が弱くなる。

従って、回転操作部１４５を操作して回転軸１４１を回転させて押圧部１３（円筒部材１３２）に当接する当接面をＡ〜Ｅ面のいずれかに選択することにより、図９に示すように、サーマルヘッド７をプラテンローラ６に向けて押圧する押圧力をプラテンローラ６の軸方向で変化させることができ、サーマルヘッド７のヘッド圧の左右バランス、すなわちプラテンローラ６の軸方向のバランスを調整することができる。なお、図９に示す数値は、大きいヘッド圧が高いことを表すものであるが、具体的な単位に基づくものではない。

また、スライド操作部１４６を調整部１４２〜１４４の回転軸１４１の軸方向にスライドさせ、押圧部１３（円筒部材１３２）に当接する調整カムを薄紙用調整カム１４２ａ、薄紙用調整カム１４３ａおよび薄紙用調整カム１４４ａと、厚紙用調整カム１４２ｂ、厚紙用調整カム１４３ｂおよび厚紙用調整カム１４４ｂとのいずれかを選択することにより、図９に示すように、サーマルヘッド７をプラテンローラ６に向けて押圧する押圧力の強さを変化させることができ、サーマルヘッド７のヘッド圧の強さを調整することができる。

例えば、印字媒体２として厚さが薄く、幅の広いものを使用する場合には、スライド操作部１４６を操作して薄紙用調整カム１４２ａ、薄紙用調整カム１４３ａおよび薄紙用調整カム１４４ａを押圧部１３（円筒部材１３２）に当接させると共に、回転操作部１４５を操作して薄紙用調整カム１４２ａ、薄紙用調整カム１４３ａおよび薄紙用調整カム１４４ａのＡ面を押圧部１３（円筒部材１３２）に当接させることにより、図９に示すように、サーマルヘッド７のヘッド圧をプラテンローラ６の軸方向で均一に「２」の強さに設定することができる。また、印字媒体２として厚さが厚く、幅の狭いものを使用する場合には、スライド操作部１４６を操作して厚紙用調整カム１４２ｂ、厚紙用調整カム１４３ｂおよび厚紙用調整カム１４４ｂを押圧部１３（円筒部材１３２）に当接させると共に、回転操作部１４５を操作して厚紙用調整カム１４２ｂ、厚紙用調整カム１４３ｂおよび厚紙用調整カム１４４ｂのＥ面を押圧部１３（円筒部材１３２）に当接させることにより、図９に示すように、サーマルヘッド７のヘッド圧を左側、すなわち基準面に近い箇所のみを「２．５」の強さに設定することができる。

次に、本発明の他の実施の形態について図１０を参照して詳細に説明する。
図１０は、本発明に係るヘッド圧調整装置の他の実施の形態の中央カムの構成を示す図であり、（ａ）は、断面図であり、（ｂ）は、正面図である。
他の実施の形態は、中央カム１４２ｃ、１４３ｃ、１４４ｃの内の少なくともいずれか１つを、図１０に示すようなスライド防止機能を有するスライド防止カム１４７に代えたものであり、スライド防止カム１４７は、Ａ〜Ｅ面に対応する箇所を回転軸１４１の軸心から距離Ｒの円板状に形成されている。距離Ｒは、調整カムの当接面中で最も回転軸１４１の軸心から距離が長い距離Ｘ’よりも長く設定されており、薄紙用調整カム１４２ａ、薄紙用調整カム１４３ａおよび薄紙用調整カム１４４ａと、厚紙用調整カム１４２ｂ、厚紙用調整カム１４３ｂおよび厚紙用調整カム１４４ｂとのいずれかのＡ〜Ｅ面が押圧部１３（円筒部材１３２）に当接している場合には、スライド防止カム１４７によって調整部１４２〜１４４の回転軸１４１の軸方向にスライドが防止され、印字装置の使用中にユーザが意図せずサーマルヘッド７のヘッド圧が変わってしまうことを防止することができる。

以上説明したように、本実施の形態によれば、プラテンローラ６の軸方向の複数箇所に設けられた押圧部１３の押圧力の組み合わせを複数用意し、押圧力の組み合わせのいずれかを選択できるように構成することにより、ユーザが簡単にヘッド圧の左右バランスを調整でき、幅が異なる多様な印字媒体２を用いる場合にも、印字媒体２毎にヘッド圧の左右バランスの調整作業を行うことができるという効果を奏する。

さらに、本実施の形態によれば、複数の当接面が形成されている調整部１４２〜１４４を回転軸１４１に環装し、回転操作部１４５によって回転軸１４１を回転させて調整部１４２〜１４４の当接面を変更することで、ヘッド圧の左右バランスの調整ができるように構成することにより、ヘッド圧の左右バランスの調整作業を大幅に簡略化することができるという効果を奏する。

なお、本発明が上記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、上記構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。なお、各図において、同一構成要素には同一符号を付している。

本発明に係るヘッド圧調整装置の実施の形態が用いられる印字装置の構成を示す概略構成図である。 本発明に係るヘッド圧調整装置の実施の形態の構成を示す分解斜視図である。 図１に示すヘッド圧調整装置のカバー取り付け前の構成を示す斜視図である。 図１に示すヘッド圧調整装置のカバー取り付け後の構成を示す斜視図である。 図２に示すヘッド圧調整装置の構成を示す正面図である。 図５に示す左側に位置する調整部の構成を示す図であり、（ａ）は、薄紙用調整カムの図５に示すＯ−Ｏ’断面図であり、（ｂ）は、厚紙用調整カムの図５に示すＰ−Ｐ’断面図であり、（ｃ）は、中央カムの正面図である。 図５に示す中央に位置する調整部の構成を示す図であり、（ａ）は、薄紙用調整カムの図５に示すＱ−Ｑ’断面図であり、（ｂ）は、厚紙用調整カムの図５に示すＲ−Ｒ’断面図であり、（ｃ）は、中央カムの正面図である。 図５に示す右側に位置する調整部の構成を示す図であり、（ａ）は、薄紙用調整カムの図５に示すＳ−Ｓ’断面図であり、（ｂ）は、厚紙用調整カムの図５に示すＴ−Ｔ’断面図であり、（ｃ）は、中央カムの正面図である。 本発明に係るヘッド圧調整装置の実施の形態のヘッド圧調整動作によって調整されたヘッド圧のバランスおよび強さを説明するための図である。 本発明に係るヘッド圧調整装置の他の実施の形態の中央カムの構成を示す図であり、（ａ）は、断面図であり、（ｂ）は、正面図である。

符号の説明

１ ヘッド圧調整装置
２ 印字媒体
３ 印字媒体供給リール
４ インクリボン
５ リボン供給リール
６ プラテンローラ
７ サーマルヘッド
８ 巻き取りリール
９ 支持軸
１０ ヘッド支持体
１１、１２ ガイドローラ
１３ 押圧部（押圧手段）
１４ ヘッド圧設定部（ヘッド圧設定手段）
１５ ケース
１６ 前面カバー
１７ ガイドローラカバー
１３１ 円柱部材
１３２ 円筒部材
１３３ バネ(弾性部材）
１５２ 開口
１５１ 支持板
１５３ フック
１４１ 回転軸
１４２〜１４４ 調整部
１４２ａ、１４３ａ、１４４ａ 薄紙用調整カム
１４２ｂ、１４３ｂ、１４４ｂ 厚紙用調整カム
１４２ｃ、１４３ｃ、１４４ｃ 中央カム
１４５ 回転操作部（操作手段）
１４６ スライド操作部
１４７ スライド防止カム
１６１ 開口
１６２ 係止部

Claims (2)

1. プラテンローラとの間に印字媒体とインクリボンとを挟持して前記インクリボンから前記印字媒体にインクを転写させて印字を行うサーマルヘッドのヘッド圧を調整するヘッド圧調整装置であって、前記プラテンローラの軸方向の複数箇所で前記サーマルヘッドを前記プラテンローラに向けてそれぞれ押圧する複数の押圧手段と、該押圧手段毎の押圧力をそれぞれ設定するヘッド圧設定手段と、該ヘッド圧設定手段を操作する操作手段と、を具備し、前記押圧手段は、係止部が周設されている円柱状の円柱部材と、前記円柱部材に環装された円筒部材と、前記係止部と前記円筒部材との間に介装された弾性部材を有し、前記弾性部材の付勢力によって前記サーマルヘッドを前記プラテンローラに向けて押圧させ、前記ヘッド圧設定手段は、前記押圧手段と当接する当接位置を変位させることにより前記弾性部材の付勢力を設定させ、さらに前記ヘッド圧設定手段は、複数の当接面が形成されている調整カムを具備し、前記操作手段による操作により、該調整カムの当接面と、前記円筒部材の上面の当接面と、には前記当接位置をスムーズに前記軸方向へ変位させるテーパー面が形成されていることを特徴とするヘッド圧調整装置。
2. 前記調整カムは、回転軸に環装されており、前記操作手段による操作によって前記回転軸を回転させることにより前記調整カムの前記当接面が変更されることを特徴とする請求項１記載のヘッド圧調整装置。

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