JP4492909B2 - 水平コントロールボーリング工法及びその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ジャイロスコープを利用して掘進方向を検出し、掘削装置の位置を計測してボーリングを行う水平ボーリング工法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ジャイロスコープによる姿勢検出と挿入量とから掘削装置の掘削位置を特定し、ボーリングを行う工法は従来から知られている。
【0003】
しかし、この方法では、掘削ビットの駆動によって掘削ビットとジャイロスコープを蔽う外管との間で相対捩じれが発生し、ジャイロスコープによる計測に誤差が生じて位置検出の精度を低下させていた。
【0004】
掘削に際して、掘削ビットの回転や掘削地盤との摩擦に起因するロッドの捻れ等によって生じた微小な誤差が常に発生する。上述の位置決定の手法によれば、その様な微少な誤差も積分されてしまい、その結果、積分誤差として大きな誤差が発生してしまう。従来技術では、このような積分誤差については、対処が不可能であった。
そして、この様な誤差やその他の原因で掘削方向の軌道修正が必要になった場合には、一旦、掘削装置を引き戻し、再挿入する必要があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に対処するものであり、掘削距離の長短に関わらず、リアルタイムで正確な掘削位置を検出して穿孔を行う水平長尺コントロールボーリング工法及びその装置の提供を目的とする。
そして、リアルタイムの位置検出によって計画との誤差が検出された場合に、容易に軌道修正が可能な水平コントロールボーリング工法及びその装置の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の水平コントロールボーリング工法は、ジャイロスコープを利用して掘進方向を検出し、掘削位置を計測してボーリングを行う水平ボーリング工法において、少なくとも内管と外管とからなる2重以上の多重管で構成し、その内管を外管に対して軸方向の相対移動可能でかつ回転方向の相対回転不可に追従用キーを介して係合し、外管の先端内径部に内管を偏心させるウエッジを突設し、内管の先端部に掘削ビットを駆動する駆動装置を取り付けて、その掘削ビットを駆動して掘進し、内管の前記駆動装置の後方にクラッチを介して姿勢変化を検出するジャイロスコープを取り付け、そのジャイロスコープの姿勢検出信号と挿入量とから掘削位置をリアルタイムで測定し、掘削位置が所定範囲から外れたら内管を引き戻し追従用キーによる外管との係止を解除し、クラッチを切って外管と内管とをそれぞれ回動して内管を押し出し、掘削ビットを前記外管先端部のウエッジによって偏心させて内管と外管とを係合し、軌道を修正して掘削を行うことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の水平コントロールボーリング装置は、ジャイロスコープを利用して掘進方向を検出し、掘削位置を計測してボーリングを行う水平ボーリング装置において、少なくとも内管と外管とからなる2重以上の多重管で構成し、その内管は外管に対して軸方向の相対移動可能でかつ回転方向の相対回動不可に追従用キーを介装して係合し、外管の先端内径部には内管を偏心させるウエッジを突設し、そして内管の先端部に掘削ビットを駆動する駆動装置を取り付け、その駆動装置の後方にクラッチを介装して姿勢変化を検出するジャイロスコープを取り付け、そのジャイロスコープの姿勢検出信号と挿入量とから掘削位置をリアルタイムで測定する掘削位置測定手段と、掘削位置が所定範囲から外れたら内管を引き戻して追従用キーによる外管との係合を解除し、クラッチを切って外管と内管とをそれぞれ回動し、内管を再び押し出して内管を前記ウエッジで偏心させて前記キーで外管に係合する軌道修正手段とを設けていることを特徴とする。
【0008】
そして、前記駆動装置とクラッチとの間に多数の弾性体と樹脂材とを積層して構成された緩衝部材を設けるのが好ましい。
【0009】
このように構成された水平コントロールボーリング工法によれば、ジャイロスコープの姿勢検出信号と挿入量とから掘削位置がリアルタイムで測定され、例えば計画線に対するずれが所定量を越えた場合などに、掘削装置の内外管を相対移動させることでキーとキー溝との係合状態を解除し、クラッチを切って互いに回動可能とし、外管内径面に突設されたウエッジの方向を変えることで内管(掘削ロッド)を偏心させて軌道を修正するができ、正確に長尺水平ボーリングを施工することができる。
【0010】
また、掘削ビットの反力などで内外管にねじれが生じた場合においても、クラッチを切って内管または外管を回動し、修正することも可能である。
【0011】
上述した構成を具備する本発明は、少なくとも2重以上の多重構造を有する多重管の外側から2番目の管に取り付けられたジャイロスコープのローリング角を検出する工程と、ローリング角が所定角度以上となった際に、掘削ロッドに設けられたクラッチを断切状態にして掘削ロッド先端の掘削ビットをボーリングマシンからの回転伝達を遮断するクラッチ断切工程と、ボーリングマシンによって多重管の外側から2番目の管をローリング角がゼロに相当する状態まで捩るローリング角除去工程、とを有する掘削位置検出方法(図14)と組み合わせて実施されることが好ましい。
【0012】
また本発明は、掘削ロッド先端の掘削ビットが交換を必要とするか否かを判断する工程と、掘削ロッド及びジャイロスコープが取り付けられた管を引き抜く工程と、掘削ビットを交換した掘削ロッド及びジャイロスコープが取り付けられた管を再挿入する工程と、該再挿入する工程に際して、ジャイロスコープが計測した姿勢角度及びジャイロスコープが取り付けられた管の挿入量から再挿入完了時のジャイロスコープ位置を演算・決定する位置決定工程、とを含む掘削位置検出方法(図14)と組み合わせて実施されることが好ましい。
【0013】
本発明は、少なくとも2重以上の多重構造を有する多重管と、多重管の内側管内に挿入され且つ先端に掘削ビットを有する掘削ロッドと、該掘削ロッド先端の掘削ビットをボーリングマシンからの回転伝達を遮断するためのクラッチと、前記多重管の外側から2番目の管に取り付けられたジャイロスコープと、多重管の外側から2番目の管或いは前記ジャイロスコープのローリング角を検出するローリング角検出手段と、制御手段を有し、前記制御手段は、ローリング角検出手段で検出されたローリング角が所定角度以上となった際に、前記クラッチを断切状態として、前記ボーリングマシンにより多重管の外側から2番目の管をローリング角度がゼロに相当する状態まで捩らせる様に構成されている掘削位置検出装置(図16〜図22)と組み合わせて実施されるのが好ましい。
【0014】
ここで前記掘削装置は、掘削ビットに連続した箇所に設けられ、多数の弾性体と樹脂材とを積層して構成された緩衝部材を有するのが好ましい(図23〜図28)。
【0015】
このように構成された掘削位置検出方法と組み合わせれば、ローリング角が所定角度以上となった際に、ボーリングマシンによってジャイロスコープが取り付けられている管(多重管の外側から2番目の管)をローリング角がゼロに相当する状態まで捩ることにより、ローリング角を解消することが出来る。
【0016】
ここで、従来技術では掘削ビットが稼動している際にジャイロスコープが取り付けられている管を捩ることは困難であった。しかし、上述した構成であれば、掘削ロッドに設けられたクラッチを断切状態にして掘削ロッド先端の掘削ビットをボーリングマシンからの回転伝達を遮断する様に構成されているので、クラッチを断切した後にジャイロスコープが取り付けられている管を捩れば良い。即ち、ローリング角による誤差は解消される。
【0017】
また、掘削ロッド先端の掘削ビットが交換となり、掘削ロッドを引き抜き、再挿入するに際して、再挿入時に、ジャイロスコープが計測した姿勢角度及びジャイロスコープが取り付けられた管の挿入量から、ジャイロスコープ位置を演算・決定し、これを積算することにより位置を決定することが出来る。そして、再挿入時には、一度に現掘削位置まで挿入するので、掘削時の様に(微小な)誤差が積算されて大きな誤差となってしまうことが防止出来る。
【0018】
この様な掘削位置検出方法及び装置と本発明とを組み合わせれば、ローリング角を解消することが出来るので、ローリング角による誤差の発生が無い。
また、ビット交換をして掘削ビットを再挿入する度に誤差が解消されて、正確な位置が決定されるので、現掘削位置に関するデータを訂正・更新も可能となる。
従って、掘削距離が長くなっても、常に正確な掘削位置を決定出来るのである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の水平コントロールボーリング装置の全体構成を示している。図において、符号10は、後記の図2及び図3にて説明する掘削装置を示し、その他端(坑外)には、掘削装置10を作動するボーリングマシン20が設置され、油圧ユニット22及び水ポンプ23、そして中央制御盤31、操作ユニット32、及びコンピュータ33で構成される制御ユニット30が設置されている。
【0020】
掘削装置10は、図2に示すように外管(ケーシング)7内に内管(削孔ロッド)11が挿入され、その内管11の先端部(図の右方)には、掘削ビット(図示例では拡径ビットが示されている)1を取り付けた駆動装置(例えば、循環流体を原動力としたダウンホールモータ)2が設けられている。内管11と外管7とは、図4に示すように、キー溝7aに追従用キー9が係止され、軸方向の相対移動可能でかつ回転方向の相対回動不可に係合されており、推力を伝達するように構成されている。
【0021】
したがって、掘削ビット1を回転駆動することにより穿孔が行われ、外管7には回転は与えられず、また、外管7と内管11とは、ボーリングマシン20の駆動により個々に軸方向(掘進方向)に移動できる。
【0022】
そして、図3に示すように内管11の駆動装置2の後方には、ダンパー部3、クラッチ部4、及びジャイロ部5が構成されており、ジャイロ部5のジャイロスコープによる(ローリング・ピッチング・ヨーイングの)計測信号は、伝送部6を介してケーブル13によって制御ユニット30に伝送されている。
ダンパー部3には多数の弾性体と樹脂材とが積層されて構成された緩衝部材が挿入されており、掘削ビット1による掘削の際に生じる衝撃がジャイロスコープに伝達されないようにされている。
また、クラッチ部4は、ボーリングマシン20側からと駆動装置2側からとの回転伝達を接続・遮断する機能を有している。
【0023】
図2に戻って、外管7の先端内径部には、テーパ状に内方に突出した制御ウエッジ8が形成されており、内管11に偏心を与えるようになっている。
この制御ウエッジ8は、図5の断面図に示すように、半月状に突設されたもの、あるいは図6に示すように、偏心円8Aで形成されたもののいずれでもよいが、偏心円状8Aの方が(直角方向の)ガタがなく好ましい。
【0024】
制御ユニット30は、図1に示すように、油圧ユニット22で発生させた油圧によって運転制御されるボーリングマシン20の操作を主に行う操作ユニット32と、ジャイロスコープの姿勢検出信号や掘削装置10の挿入量などの信号を受信して掘削位置をリアルタイムで計測しディスプレイする掘削位置測定手段、あるいは後記する軌道修正の制御を行う軌道修正手段を含む種々の制御を行う中央制御盤31及びコンピュータ33とが主な構成である。
【0025】
図7にコンピュータ33のディスプレイに表示される計測画面の一例が示されている。掘削位置の座標、計画線に対する掘削のズレなどの表示と共に、各種機器類の運転状態などが表示され、この情報をもとにエンジニアが操作指示を行う。勿論、各制御は、自動、手動のいずれであってもよい。
【0026】
以下、図8〜図13を参照し、掘進の態様を説明する。
まず、直線掘削時を、図8を参照して説明する。図は、掘削装置10の先端部を示しており、符号Dは回転部、符号Fは非回転部を示している。
まず、外管7のキー溝7aに内管11のキー9をセットし、駆動装置(ダウンホールモータの場合は水を送って)を駆動して掘削ビット1を回転(R)させ、掘進する。そして、外管7と内管11とをボーリングマシン20で同時に押し込む(P、Q)。
【0027】
したがって、外筒7は、掘削ビット1に追従して大きな押圧力を必要とせず、かつ偏心回転がないので地山の損傷が少なく、掘進することができる。
そして、掘進位置は、ジャイロスコープの姿勢(ローリング・ピッチング・ヨーイング)の検出及び挿入量から制御ユニット30において逐次積分して求め、リアルタイムでコンピュータ33に表示して制御する。
【0028】
次に、図9〜図13を参照し、方向修正について説明する。
ジャイロスコープによる計測結果はリアルタイムで表示されており、軌道修正が必要となった場合、まず内管11を引き込む(Q1)。この際、拡径ビットは閉じて外管7内に引き込まれる(図9)。
そして、ボーリングマシン20で外管7を回動(R1)させ、ウエッジ8の位置を変える(図10)。
【0029】
次に、内管11全体を回動(R2)させ、内管のキー9と外管のキー溝7aとを合わせて押し出す(Q2)と、内管11の先端部は外管内径部の制御ウエッジ8によって偏心し、拡径ビット1は開いて押し出される(図11)。
さらに、クラッチを切って内管(の後部)11を回動(R3)しジャイロスコープの計測許容範囲に入れてクラッチを繋ぐ。このとき制御ウエッジ8の位置がコンピュータに記憶される(図12)。
【0030】
そして、駆動装置2によって掘削ビット1を駆動(R4)し、内管11と外管7とをボーリングマシン20で押し込んで行く(P4、Q4)と、制御ウエッジ8とは反対(矢印T)方向に軌道修正される(図13)。こうして、位置検出手段により掘削位置を把握して掘削を続ける。
【0031】
次に、図14〜図28を参照して、本発明と好適に組み合わせることが出来る掘削位置検出方法及び装置について説明する。
図15において、掘削位置検出装置全体は多重管Bと、該多重管Bの先端の回転部である掘削ビット1と、ボーリングマシンEとを含む掘削装置Aと、制御装置Cを含む掘削位置検出装置と、前記掘削装置Aと前記制御装置Cを接続する信号線L、とから構成されている。
【0032】
図16は図15のF部(掘削ロッドDと先端部1との総称:ここで「掘削ロッドD」とはモータ収納部2、ダンパ部3、クラッチ部4、ジャイロ収納部5、非回転伸張部6の総称である)を拡大した前記掘削ビット1と多重管Bの構成を示す部分断面概要図である。
【0033】
図16において、多重管Bは前記先端の掘削ビット1から、後方(図示しない地上側)へ順に、掘削ビット1を回転されるためのモータの収納部2、掘削時等に加わる衝撃を緩和するためのダンパ部3、ボーリングマシンEの前記掘削ビット1への回転力を断接するためのクラッチ部4、ジャイロスコープ51(図17)を収納するジャイロスコープ収納部5、伝送ユニット収納部等を含む非回転伸長部6(上述した様に、上記部材2、3、4、5、6が、掘削ロッドDを構成している)が設けられている。
そして外管7が、上記部材2、3、4、5、6(掘削ロッドD)を覆っている。
【0034】
図17、図19、図21において、ジャイロスコープ収納部5にはジャイロスコープ51が収納されている。明確には示されていないが、ジャイロスコープ51はジャイロスコープ収納部5に固定されており、ジャイロスコープ収納部5(及びジャイロスコープ51)は、掘削装置Aにより、(クラッチ部4が断切状態であれば)外官7内で当該外官7に対して回転することが出来る。
ここで、ジャイロスコープ収納部5は「外側から2番目の管」に該当し、ジャイロスコープ51は「外側から2番目の管に取り付けられたジャイロスコープ」に相当する。
【0035】
前記クラッチ部4は、例えば、ダンパ3側の雌スプライン43(図18)と、ジャイロスコープ収納部5側の雄スプライン45(図18)とにより構成されている。クラッチ部4は、図示しない手段による非回転伸長部6の伸長・縮退動作によって、接続或いは断切される構成である。
なお、図16では、クラッチが接続された状態を示している。
【0036】
次に、ジャイロスコープ51(図17、図19)を用いた掘削位置の検出メカニズムについて、説明する。
図15、図16、図18、図20において、掘削装置Aの先端の掘削ビット1からジャイロスコープ収納部5までは機能上、剛体に近い剛性を有するものであり、当然掘削ビット1からジャイロスコープ51(図15、図16、図18、図20においてはジャイロ収納部5のみを示す)までの距離も決定されている。
一方、詳細を図17、図19、図21で示すジャイロスコープ51は、ローリング、ピッチング、ヨーイングの3軸の角度を検出するもので、明確には図示されてはいないが、ジャイロ姿勢角度(単位時間での水平面での方角及び水平に対するジャイロの傾き角の総称)は、常に記録出来るように構成されている。 掘削開始時点の位置を認識しておれば、単位時間毎の前記掘削ロッドDの送り量と前述の姿勢角度との積を積分することにより、ジャイロスコープ51の位置、即ち掘削ビット1の位置を特定出来る。
【0037】
実際に掘削作業を進める場合、掘削ビットに近い場所では、掘削による反動トルクと、掘削ビット1とモータ収納部2との間の摩擦とにより、掘削ロッドDは捩じられてしまい、外管7とは回転位相差、即ちローリング角α(図19、図21)が生じてしまう。
【0038】
掘削抵抗による反動トルクの大小と、ジャイロ51のローリング角αとの関係について、図16〜図21を用いて説明する。
前述の図16は、通常掘削時で掘削抵抗による反動トルクが小さな場合の状態を示すものである。この場合におけるジャイロスコープ収納部5のX1-X1断 面 を図17に示す。
なお、掘削ビット1の回転方向は、図18の矢印Gで示す。
【0039】
図17(通常掘削時で掘削抵抗による反動トルクが小さな場合におけるジャイロスコープ収納部5の横断面)において、外管7の内部には、管状のジャイロスコープ収納部5が、当該外管7と相対回転自在に収納されている。ここで、回転方向の基準位置55は、管状のジャイロスコープ収納部5において、図17中真上の位置に配置されている。
ジャイロスコープ収納部5内には、図示せぬ手段によって支持された状態で、ジャイロスコープ51が収納され配置されている。図16、図17で示す場合、すなわち通常掘削時で掘削抵抗による反動トルクが小さな場合には、管状のジャイロスコープ収納部5には捩れが生じないので、前記基準位置55は図17中で真上に位置したままである。
【0040】
次に、掘削時で掘削抵抗による反動トルクが大きな場合は、図18、図19(図18のX2-X2断面)で示されている。 図18において、クラッチ部4は図16と同様に接続状態である。上述した通り、図18の状態では掘削ビット1に発生した反動トルクが大きいので、掘削ビット1とモータ収納部2との間の抵抗によって、クラッチ部4のダンパ側(ビット1側)の雌スプライン43にも、捩れによる回転変位(或いはローリング角)αが生じてしまう。
尚、図18においても、掘削ビット1の回転方向は矢印Gで示されている。
【0041】
ここで、クラッチは接続状態にあるので、前記クラッチ部4のジャイロスコープ側の雄スプライン45及びジャイロスコープ収納部5も、図19で示す様に、回転変位αを生じる。
ジャイロスコープ51おいて、この回転変位αすなわちローリング角αが一定以上になると、ジャイロスコープ51によるジャイロ姿勢角度の検出精度が悪化してしまい、掘削位置の検出精度も低下してしまう。
これに対して図示の実施形態では、図20、図21を参照して説明する態様にて、ジャイロスコープ51のローリング角を解消するべく修正を行う。
【0042】
図20において、図示しない手段により非回転伸長部6が縮退動作をおこない、そのためダンパ3側の雌スプライン43とジャイロスコープ側の雄スプライン45は接続が解かれ、クラッチ部4は断切状態となって、スプライン43と45とは相対回転自在となる。
雌スプライン43と雄スプライン45とが相対回転自在となれば、掘削ビット1と掘削地盤との摩擦の影響を受けること無く、ジャイロスコープ51と共にジャイロスコープ収納部5を、地上側から掘削装置A(或いはボーリングマシンE)により回転することが可能となる。従って、クラッチ部4が断切状態となる直前(図19の状態)のローリング角αの状態から、図21の矢印CCWで示す方向へ、ジャイロスコープ収納部5を(ジャイロスコープ51と共に)回転して、掘削位置の決定に誤差を与える原因となるローリング角αを解消することが出来る。
【0043】
明確には示されていないが、地上側からジャイロスコープ収納部5を(ジャイロスコープ51と共に)回転する機構として、例えば、掘削装置Aを用いて、ローリング角αを解消する回転CCWを与えれば良い。
【0044】
ジャイロスコープ51の検出結果に基づいて、ローリング角αが許容値以上になったことが判明した場合には、図20で示す様にクラッチ4を切り、掘削装置A(図15)により、ジャイロスコープ収納部5及びジャイロスコープ51を、ローリング角αを解消する方向へ回転する。これにより、掘削ビット1の回転動作及び掘削地盤との摩擦に起因して生じたローリング角αを除去して、ジャイロスコープ位置の検出精度を向上することが出来る。
ローリング角αが解消したならば、再度図示しない手段によって掘削ロッドDを伸長し、クラッチ4を接続し(雌スプライン43と雄スプライン45とで最も近い歯同士を組み合わせて)、再び掘削作業を続行する。
【0045】
図22では、掘削ビット1の交換時に、ジャイロスコープ位置の修正、即ち、座標の補正を行う態様を示している。以下、図22を参照して、座標補正手順を説明する。
【0046】
図22の(イ)は、通常掘削時の状態を示す。
通常掘削に際しては、掘削作業中における単位時間毎に、前記掘削ロッドDの送り量と前述の姿勢角度との積から当該単位時間における掘削ビットの位置変化を決定し、その変化量を積分すれば、ジャイロスコープ51の位置、即ち掘削ビット1の位置を決定している。
上述した通り、掘削ビット1の回転により微細な誤差が生じ、その誤差が積分されて所謂「積分誤差」が発生してしまうが、通常の掘削時において当該積分誤差を解消することは困難である。
【0047】
これに対して、図示の実施形態では、図22(ロ)、(ハ)、(ニ)で示す処理により、上述した積分誤差を解消して、掘削位置の座標を補正している。図22(ロ)の段階では、所定の掘削時間が経過したため、掘削ビット1を交換するべく、掘削ロッドDを引き抜く。そして、図22(ハ)で示す様に、掘削ビット1を交換した後に、掘削ロッドDを挿入する。
【0048】
ここで、掘削ロッドDの挿入に際して、単位挿入量と姿勢角よりロッドD或いは掘削ビット1の変位量が計算され、計算された変位量を積分することにより、ロッドD或いは掘削ビット1の位置が決定される。そして、掘削ビット1交換後の掘削ロッドD再挿入の場合には、掘削ビット1の回転掘削は行われないので、挿入量と姿勢角度の積或いはその積分値に誤差が生じる恐れが無い。
すなわち、図22(イ)の通常掘削時とは異なり、図22(ハ)の再挿入時には、掘削ビット1の回転による微細な誤差は生じないので、挿入量と姿勢角度の積による位置決定が極めて高精度に行われる。
【0049】
図22の(ニ)では、掘削ビット交換前の位置(図22の(イ)の位置)まで、掘削ビット1及び掘削ロッドDを挿入(再挿入)した状態を示している。図22(ハ)でも述べた様に、再挿入時には掘削ビット1の回転による微細な誤差は生じない。従って、掘削ビット1及び掘削ロッドDの所定挿入量(予め定められた最小単位の挿入量)と姿勢角度の積算値を求め、当該積算値を積分することにより、掘削ビット1及び掘削ロッドDの位置が、正確に決定されるのである。
【0050】
図22(イ)の段階で決定された掘削ビット1及び掘削ロッドDの位置は、掘削ビット1の回転による微小誤差が積分されたものを包含しているので、不正確である。図22(ニ)の段階で掘削ビット1及び掘削ロッドDの正確な位置が定されたならば、地上側の制御装置C(図15)に記憶された不正確な位置データ(図22(イ)の段階の位置データ)を、図22(ニ)の段階の正確なデータに補正する。具体的には、誤差を含んだ座標データを図22(ニ)の段階で決定された正確な座標データに補正する。
【0051】
図15−図22を参照して説明した掘削位置検出システムについて、図14をも参照して、さらに説明する。
図14のフローチャートにおいて、スタートし、ステップS1においてクラッチ4を繋ぎ(クラッチON)、ステップS2に進み、掘削作業の開始と共に掘削距離の計測が行われ、次のステップS3においてジャイロスコープ51(図17、図19、図21)により掘削ロッドDのローリング角が検出される。
【0052】
次にステップS4に進み、制御装置Cによりローリング角が許容範囲以内か否かが判断される。許容範囲以内であれば(ステップS4においてYES)、ステップS8に進み、許容範囲を超していれば(ステップS4においてNO)、ステップS5に進む。
【0053】
ステップS5では、制御装置Cは作業を終了するか否かを判断して、終了する場合は(ステップS5においてYES)、制御を完了する。制御を終了しないのであれば(ステップS5においてNO)、ステップS6に進む。
ステップS6ではクラッチ4を切り(クラッチOFF)、そしてステップS7に進む。ステップS7では、図20、図21を参照して前述した態様で、許容範囲以上のローリング角を解消する。すなわち、掘削装置A或いはボーリングマシンEによってジャイロスコープ収納部5を(ジャイロスコープ51と共に)回転し、以ってローリング角(図19、図21において、符号「α」で示す角度)を解消し、或いはジャイロスコープ51で検出されるローリング角を許容範囲内に戻す。そして、ステップS2に戻る。
【0054】
ステップS4においてジャイロスコープ51で検出されたローリング角が許容範囲内であれば、例えば制御装置Cにより、掘削ビット1の交換が必要か否かを判断する。掘削ビット1の交換が必要でない場合(ステップS8においてNO)、ステップS2に戻る。
一方、掘削ビット1の交換が必要な場合(ステップS8においてYES)、ステップS9に進み、掘削ロッドDを引き抜く(図22(ロ)参照)。そして、掘削ビット1を交換し(ステップS10)、ステップS11に進む。
【0055】
ステップS11では、図22(ハ)、(ニ)で説明した様に、掘削ロッドDを挿入しながら、挿入量及び姿勢角度の積算値を積分することにより、掘削ビット1及び掘削ロッドDの位置を計測する。掘削ビット1及び掘削ロッドDをビット交換前の位置に戻したならば座標データを補正し、ステップS12に進む。
ステップS12では制御装置Cは作業を終了するのか否かを判断する。作業を終了する場合(ステップS12においてYES)には、掘削ビット1及び掘削ロッドDの位置座標を補正した(ステップS13)後、制御を終了する。
作業を終了しないのであれば(ステップS12においてNO)、ステップS14に進む。
【0056】
この様に構成することにより、ロッドDの再挿入時には誤差の累積が無いため、再挿入時に挿入量と姿勢角度の積算値を積分することにより、正確な位置が決定されるので、ビット1及びロッドDの現在位置に関する座標データを訂正・更新も可能となる。また、ビット交換の度に誤差が解消されて、掘削距離が長くなっても、常に正確な位置決めが可能である。
【0057】
ステップS14以下の工程では、上述したステップS5−S7と同様な処理を実行する。すなわち、制御装置Cはジャイロスコープ51で検出されるローリング角が許容範囲以内であるか否かを判断し(ステップS14)、許容範囲以内であれば(ステップS14においてYES)、ステップS11に戻る。
【0058】
一方、計測されたローリング角が許容範囲を超えれば(ステップS14においてNO)、ステップS15に進む。ステップS15では、クラッチ4を切り(クラッチOFF)、ステップS16に進み、ボーリングマシンEで掘削ロッドDを回し、ジャイロ51を計測許容範囲以内に戻し、ステップS11に戻る。
【0059】
次に、多数の弾性体と樹脂材とを積層して構成された緩衝部材を有するダンパ部3について、図23〜図28を用いて説明する。 図23のダンパ部品組付け図において、前述の外管7(図23では図示しない)に内接して、内管31(掘削ロッドDの全長に及ぶ)が設けられ、該内管31のダンパ部3の図中左端には図示せぬモータ収納部2を取り付ける接続金具32が外周面に設けられたねじで係合され、該接続金具32の図中右端にはスプリングシート33が当接している。
【0060】
図24に示すように該スプリングシート33には円周部と平面部よりなるシート面33bが形成されており、このシート面に緩衝材の一つであるコイルスプリング34の左端面が当接されている。
図23において、該コイルスプリング34の右端面には図25に詳細を示すように、フランジ35a、シート面35b、スリーブ35c、雌インロー35eよりなる管状体の第一のフランジ付き緩衝材シート35の前記シート面35bが当接されている。
【0061】
図23で、前記第一のフランジ付き緩衝材シート35の雌インロー35eには、図26に詳細を示すように、フランジ36a、シート面36b、スリーブ36c、雄インロー36d、雌インロー36eよりなる管状体における第二のフランジ付き緩衝材シート36の雄インロー36dが緩く嵌合されている。
【0062】
図23において、前記第一のフランジ付き緩衝材シート35におけるフランジ35aの外周面と、第二のフランジ付き緩衝材シート36におけるスリーブ36cの外周面には、夫々、図28に詳細を示すように、シート面39a、スリーブ39b、雄インロー部39c、内径面39dよりなる連続付き合わせ管状体39のスリーブ39bの内周面と、内径面39dとに緩やかに嵌合され、軸方向に摺動自在に組付けられている。
【0063】
また、前記第一のフランジ付き緩衝材シート35の雌インロー35eには第二のフランジ付き緩衝材シート36の雄インロー36dが緩く嵌合されている。
第二のフランジ付き緩衝材シート36(組付け順に36イ、36ロ、36ハ、36ニ)が互いに、雌インロー36e、と雄インロー36dとによって互いに嵌合し合っている。一方、図示では組付け順に39イ、39ロ、39ハ、39ニ、39ホの5個の前記連続付き合わせ管状体39が雄インロー39cとスリーブ39bの内壁とによって互いに嵌合し合っている。
尚、最右に位置する管状体39ホの雄インロー39cと前記内管31の堰31aの内径側が係合し、連続付き合わせ管状体39の集合体の左行を阻止している。
【0064】
前記第二のフランジ付き緩衝材シート36(36ニ)の雌インロー36eと、図27に詳細を示すように、中央フランジ37a、シート面37b、スリーブ37c、雄インロー37d、延長軸部37fよりなる管状体の第三のフランジ付き緩衝材シート37の雄インロー39dとが緩やかに嵌合している。
【0065】
前記管状体39のシート面39aと前記第二のフランジ付き緩衝材シート36のシート面36bとの間、若しくは前記管状体39のシート面39aと前記第三のフランジ付き緩衝材シート37のシート面37bとの間には樹脂製の緩衝材38が5箇所で挟持されている。
【0066】
前記第三のフランジ付き緩衝材シート37の延長軸部37fは図示しないクラッチ4の本体と摺動自在に嵌合されており、図示しない手段によって図面上左右方向に伸長・縮退可能に構成されている。
【0067】
かかる構成によれば、クラッチ部4、ジャイロスコープ収納部6を介して非回転伸長部6の伸長運動や、掘削ビット1からの過大な衝撃力を受けた場合には、前記コイルスプリング34と複数の樹脂製の緩衝材38が撓むことにより、衝撃力は緩和され、位置検出時に影響を及ぼさない。
この場合、樹脂製の緩衝材の数を増すことにより衝撃力を分散することが出来、より衝撃緩和効果を高められる。
【0068】
図14〜図28を参照して説明した掘削位置検出方法及び装置によれば、誤差の累積が無く、正確な位置が決定出来る。そして、再挿入時に正確な位置が決定されるので、現掘削位置に関するデータを訂正・更新も可能となる。
また、上記掘削位置検出方法及び装置によれば、ビット交換の度に誤差が解消されて、掘削距離が長くなっても、常に正確な位置決めが可能である。
さらに、複層の樹脂製の緩衝材を用いたダンパによって、掘削時等の衝撃が緩和され、位置検出時への影響を無くすことが出来る。
【0069】
【発明の効果】
本発明は、以上説明した構成により、以下に列挙する様な優れた効果を奏するものである。
(1) 掘削削位置がリアルタイムで把握でき、計画に対し誤差を生じた場合に容易に軌道修正ができていちいち引き戻す必要がない。
(2) 外管(ケーシング)が回転しないので地山を痛めない。
(3) したがって、長尺ボーリングを正確に施工できる。
(4) また、複層の樹脂製の緩衝部材材を用い、掘削時等の衝撃が緩和され、位置検出時への影響を無くすことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の構成を示す図。
【図2】掘削装置を示す断面図。
【図3】掘削装置の詳細を示す断面図。
【図4】キーを示す図2のa−a断面図。
【図5】制御ウエッジを示す図2のb−b断面図。
【図6】制御ウエッジの他の実施形態を示す断面図。
【図7】計測画面の一例を示す図。
【図8】直線掘削時を説明する図。
【図9】方向修正時に内管を引き込んだ状態を説明する図。
【図10】外管を回しウエッジの位置を変えた状態を説明する図。
【図11】内管を回動しキーを合わせ外管から押し出す状態を説明する図。
【図12】クラッチを切って内管を回転しジャイロ計測範囲に入れる状態を説明する図。
【図13】ビットを駆動し軌道修正をしている状態を説明する図。
【図14】本発明と組み合わせて用いられる掘削位置検出方法の計測・制御フローチャートを示す図。
【図15】本発明と組み合わせて用いられる掘削位置検出装置の全体構成図。
【図16】掘削ビットを含む多重管の概要図であって、掘削抵抗により外管に捩れが生じていない場合の状態図。
【図17】図16のX1-X1断面図。
【図18】掘削ビットを含む多重管の概要図であって、掘削抵抗により外管に捩れが生じている場合の状態図。
【図19】図18のX2-X2断面図。
【図20】掘削ビットを含む多重管の概要図であって、ジャイロ修正時の状態図。
【図21】図20のX3-X3断面図。
【図22】回転方向の座標を補正する手順を示す図。
【図23】本発明と組み合わせて用いられる掘削位置検出装置のダンパ部の部分断面詳細図。
【図24】ダンパ部の構成部品であるスプリングシートの断面詳細図。
【図25】ダンパ部の構成部品である第一のフランジ付き緩衝材シートの断面詳細図。
【図26】ダンパ部の構成部品である第二のフランジ付き緩衝材シートの断面詳細図。
【図27】ダンパ部の構成部品である第三のフランジ付き緩衝材シートの断面詳細図。
【図28】ダンパ部の構成部品である連続付き合わせ管状体の断面詳細図。
【符号の説明】
1・・・掘削ビット
2・・・モータ
3・・・ダンパ部
4・・・クラッチ部
5・・・ジャイロ収納部
6・・・伝送部
7・・・外管
8・・・制御ウエッジ10・・・掘削装置
20・・・ボーリングマシン
30・・・制御ユニット
31・・・中央制御盤
32・・・操作ユニット
33・・・コンピュータ

Claims (3)

  1. ジャイロスコープを利用して掘進方向を検出し、掘削位置を計測してボーリングを行う水平ボーリング工法において、少なくとも内管と外管とからなる2重以上の多重管で構成し、その内管を外管に対して軸方向の相対移動可能でかつ回転方向の相対回転不可に追従用キーを介して係合し、外管の先端内径部に内管を偏心させるウエッジを突設し、内管の先端部に掘削ビットを駆動する駆動装置を取り付けて、その掘削ビットを駆動して掘進し、内管の前記駆動装置の後方にクラッチを介して姿勢変化を検出するジャイロスコープを取り付け、そのジャイロスコープの姿勢検出信号と挿入量とから掘削位置をリアルタイムで測定し、掘削位置が所定範囲から外れたら内管を引き戻し追従用キーによる外管との係止を解除し、クラッチを切って外管と内管とをそれぞれ回動して内管を押し出し、掘削ビットを前記外管先端部のウエッジによって偏心させて内管と外管とを係合し、軌道を修正して掘削を行うことを特徴とする水平コントロールボーリング工法。
  2. ジャイロスコープを利用して掘進方向を検出し、掘削位置を計測してボーリングを行う水平ボーリング装置において、少なくとも内管と外管とからなる2重以上の多重管で構成し、その内管は外管に対して軸方向の相対移動可能でかつ回転方向の相対回動不可に追従用キーを介装して係合し、外管の先端内径部には内管を偏心させるウエッジを突設し、そして内管の先端部に掘削ビットを駆動する駆動装置を取り付け、その駆動装置の後方にクラッチを介装して姿勢変化を検出するジャイロスコープを取り付け、そのジャイロスコープの姿勢検出信号と挿入量とから掘削位置をリアルタイムで測定する掘削位置測定手段と、掘削位置が所定範囲から外れたら内管を引き戻して追従用キーによる外管との係合を解除し、クラッチを切って外管と内管とをそれぞれ回動し、内管を再び押し出して内管を前記ウエッジで偏心させて前記キーで外管に係合する軌道修正手段とを設けていることを特徴とする水平コントロールボーリング装置。
  3. 前記駆動装置とクラッチとの間に多数の弾性体と樹脂材とを積層して構成された緩衝部材を設けている請求項2の水平コントロールボーリング装置。
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