JP2002371780A - 水平コントロールボーリング工法及びその装置 - Google Patents
水平コントロールボーリング工法及びその装置Info
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- JP2002371780A JP2002371780A JP2001180335A JP2001180335A JP2002371780A JP 2002371780 A JP2002371780 A JP 2002371780A JP 2001180335 A JP2001180335 A JP 2001180335A JP 2001180335 A JP2001180335 A JP 2001180335A JP 2002371780 A JP2002371780 A JP 2002371780A
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Abstract
正確な位置を検出すると共に、掘削方向の修正が可能な
水平コントロールボーリング工法及びその装置の提供す
る。 【解決手段】 内管と外管7とからなる2重以上の多重
管で構成し、内管を外管に対して軸方向の相対移動可能
で回転方向の相対回転不可に追従用キー9を介して係合
し、外管の先端内径部に内管を偏心させる制御ウエッジ
8を突設し、内管の先端部に掘削ビット1を駆動する駆
動装置2を取り付けて、掘削ビットを駆動して掘進し、
内管の駆動装置の後方にクラッチ4を介して姿勢変化を
検出するジャイロスコープを取り付け、その姿勢検出信
号と挿入量とから掘削位置をリアルタイムで測定し、位
置が所定範囲から外れたら内管を引き戻し追従用キーに
よる外管との係合を解除し、クラッチを切り内外管をそ
れぞれ回動し、掘削ビットを制御ウエッジにより偏心さ
せて内管と外管とを係合し、軌道を修正して掘進する。
Description
を利用して掘進方向を検出し、掘削装置の位置を計測し
てボーリングを行う水平ボーリング工法及びその装置に
関する。
量とから掘削装置の掘削位置を特定し、ボーリングを行
う工法は従来から知られている。
によって掘削ビットとジャイロスコープを蔽う外管との
間で相対捩じれが発生し、ジャイロスコープによる計測
に誤差が生じて位置検出の精度を低下させていた。
盤との摩擦に起因するロッドの捻れ等によって生じた微
小な誤差が常に発生する。上述の位置決定の手法によれ
ば、その様な微少な誤差も積分されてしまい、その結
果、積分誤差として大きな誤差が発生してしまう。従来
技術では、このような積分誤差については、対処が不可
能であった。そして、この様な誤差やその他の原因で掘
削方向の軌道修正が必要になった場合には、一旦、掘削
装置を引き戻し、再挿入する必要があった。
に対処するものであり、掘削距離の長短に関わらず、リ
アルタイムで正確な掘削位置を検出して穿孔を行う水平
長尺コントロールボーリング工法及びその装置の提供を
目的とする。そして、リアルタイムの位置検出によって
計画との誤差が検出された場合に、容易に軌道修正が可
能な水平コントロールボーリング工法及びその装置の提
供を目的とする。
ルボーリング工法は、ジャイロスコープを利用して掘進
方向を検出し、掘削位置を計測してボーリングを行う水
平ボーリング工法において、少なくとも内管と外管とか
らなる2重以上の多重管で構成し、その内管を外管に対
して軸方向の相対移動可能でかつ回転方向の相対回転不
可に追従用キーを介して係合し、外管の先端内径部に内
管を偏心させるウエッジを突設し、内管の先端部に掘削
ビットを駆動する駆動装置を取り付けて、その掘削ビッ
トを駆動して掘進し、内管の前記駆動装置の後方にクラ
ッチを介して姿勢変化を検出するジャイロスコープを取
り付け、そのジャイロスコープの姿勢検出信号と挿入量
とから掘削位置をリアルタイムで測定し、掘削位置が所
定範囲から外れたら内管を引き戻し追従用キーによる外
管との係止を解除し、クラッチを切って外管と内管とを
それぞれ回動して内管を押し出し、掘削ビットを前記外
管先端部のウエッジによって偏心させて内管と外管とを
係合し、軌道を修正して掘削を行うことを特徴とする。
グ装置は、ジャイロスコープを利用して掘進方向を検出
し、掘削位置を計測してボーリングを行う水平ボーリン
グ装置において、少なくとも内管と外管とからなる2重
以上の多重管で構成し、その内管は外管に対して軸方向
の相対移動可能でかつ回転方向の相対回動不可に追従用
キーを介装して係合し、外管の先端内径部には内管を偏
心させるウエッジを突設し、そして内管の先端部に掘削
ビットを駆動する駆動装置を取り付け、その駆動装置の
後方にクラッチを介装して姿勢変化を検出するジャイロ
スコープを取り付け、そのジャイロスコープの姿勢検出
信号と挿入量とから掘削位置をリアルタイムで測定する
掘削位置測定手段と、掘削位置が所定範囲から外れたら
内管を引き戻して追従用キーによる外管との係合を解除
し、クラッチを切って外管と内管とをそれぞれ回動し、
内管を再び押し出して内管を前記ウエッジで偏心させて
前記キーで外管に係合する軌道修正手段とを設けている
ことを特徴とする。
多数の弾性体と樹脂材とを積層して構成された緩衝部材
を設けるのが好ましい。
ーリング工法によれば、ジャイロスコープの姿勢検出信
号と挿入量とから掘削位置がリアルタイムで測定され、
例えば計画線に対するずれが所定量を越えた場合など
に、掘削装置の内外管を相対移動させることでキーとキ
ー溝との係合状態を解除し、クラッチを切って互いに回
動可能とし、外管内径面に突設されたウエッジの方向を
変えることで内管(掘削ロッド)を偏心させて軌道を修
正するができ、正確に長尺水平ボーリングを施工するこ
とができる。
じれが生じた場合においても、クラッチを切って内管ま
たは外管を回動し、修正することも可能である。
とも2重以上の多重構造を有する多重管の外側から2番
目の管に取り付けられたジャイロスコープのローリング
角を検出する工程と、ローリング角が所定角度以上とな
った際に、掘削ロッドに設けられたクラッチを断切状態
にして掘削ロッド先端の掘削ビットをボーリングマシン
からの回転伝達を遮断するクラッチ断切工程と、ボーリ
ングマシンによって多重管の外側から2番目の管をロー
リング角がゼロに相当する状態まで捩るローリング角除
去工程、とを有する掘削位置検出方法(図14)と組み
合わせて実施されることが好ましい。
トが交換を必要とするか否かを判断する工程と、掘削ロ
ッド及びジャイロスコープが取り付けられた管を引き抜
く工程と、掘削ビットを交換した掘削ロッド及びジャイ
ロスコープが取り付けられた管を再挿入する工程と、該
再挿入する工程に際して、ジャイロスコープが計測した
姿勢角度及びジャイロスコープが取り付けられた管の挿
入量から再挿入完了時のジャイロスコープ位置を演算・
決定する位置決定工程、とを含む掘削位置検出方法(図
14)と組み合わせて実施されることが好ましい。
を有する多重管と、多重管の内側管内に挿入され且つ先
端に掘削ビットを有する掘削ロッドと、該掘削ロッド先
端の掘削ビットをボーリングマシンからの回転伝達を遮
断するためのクラッチと、前記多重管の外側から2番目
の管に取り付けられたジャイロスコープと、多重管の外
側から2番目の管或いは前記ジャイロスコープのローリ
ング角を検出するローリング角検出手段と、制御手段を
有し、前記制御手段は、ローリング角検出手段で検出さ
れたローリング角が所定角度以上となった際に、前記ク
ラッチを断切状態として、前記ボーリングマシンにより
多重管の外側から2番目の管をローリング角度がゼロに
相当する状態まで捩らせる様に構成されている掘削位置
検出装置(図16〜図22)と組み合わせて実施される
のが好ましい。
した箇所に設けられ、多数の弾性体と樹脂材とを積層し
て構成された緩衝部材を有するのが好ましい(図23〜
図28)。
組み合わせれば、ローリング角が所定角度以上となった
際に、ボーリングマシンによってジャイロスコープが取
り付けられている管(多重管の外側から2番目の管)を
ローリング角がゼロに相当する状態まで捩ることによ
り、ローリング角を解消することが出来る。
ている際にジャイロスコープが取り付けられている管を
捩ることは困難であった。しかし、上述した構成であれ
ば、掘削ロッドに設けられたクラッチを断切状態にして
掘削ロッド先端の掘削ビットをボーリングマシンからの
回転伝達を遮断する様に構成されているので、クラッチ
を断切した後にジャイロスコープが取り付けられている
管を捩れば良い。即ち、ローリング角による誤差は解消
される。
となり、掘削ロッドを引き抜き、再挿入するに際して、
再挿入時に、ジャイロスコープが計測した姿勢角度及び
ジャイロスコープが取り付けられた管の挿入量から、ジ
ャイロスコープ位置を演算・決定し、これを積算するこ
とにより位置を決定することが出来る。そして、再挿入
時には、一度に現掘削位置まで挿入するので、掘削時の
様に(微小な)誤差が積算されて大きな誤差となってし
まうことが防止出来る。
明とを組み合わせれば、ローリング角を解消することが
出来るので、ローリング角による誤差の発生が無い。ま
た、ビット交換をして掘削ビットを再挿入する度に誤差
が解消されて、正確な位置が決定されるので、現掘削位
置に関するデータを訂正・更新も可能となる。従って、
掘削距離が長くなっても、常に正確な掘削位置を決定出
来るのである。
明の実施形態を説明する。図1は、本発明の水平コント
ロールボーリング装置の全体構成を示している。図にお
いて、符号10は、後記の図2及び図3にて説明する掘
削装置を示し、その他端(坑外)には、掘削装置10を
作動するボーリングマシン20が設置され、油圧ユニッ
ト22及び水ポンプ23、そして中央制御盤31、操作
ユニット32、及びコンピュータ33で構成される制御
ユニット30が設置されている。
(ケーシング)7内に内管(削孔ロッド)11が挿入さ
れ、その内管11の先端部(図の右方)には、掘削ビッ
ト(図示例では拡径ビットが示されている)1を取り付
けた駆動装置(例えば、循環流体を原動力としたダウン
ホールモータ)2が設けられている。内管11と外管7
とは、図4に示すように、キー溝7aに追従用キー9が
係止され、軸方向の相対移動可能でかつ回転方向の相対
回動不可に係合されており、推力を伝達するように構成
されている。
ことにより穿孔が行われ、外管7には回転は与えられ
ず、また、外管7と内管11とは、ボーリングマシン2
0の駆動により個々に軸方向(掘進方向)に移動でき
る。
装置2の後方には、ダンパー部3、クラッチ部4、及び
ジャイロ部5が構成されており、ジャイロ部5のジャイ
ロスコープによる(ローリング・ピッチング・ヨーイン
グの)計測信号は、伝送部6を介してケーブル13によ
って制御ユニット30に伝送されている。ダンパー部3
には多数の弾性体と樹脂材とが積層されて構成された緩
衝部材が挿入されており、掘削ビット1による掘削の際
に生じる衝撃がジャイロスコープに伝達されないように
されている。また、クラッチ部4は、ボーリングマシン
20側からと駆動装置2側からとの回転伝達を接続・遮
断する機能を有している。
テーパ状に内方に突出した制御ウエッジ8が形成されて
おり、内管11に偏心を与えるようになっている。この
制御ウエッジ8は、図5の断面図に示すように、半月状
に突設されたもの、あるいは図6に示すように、偏心円
8Aで形成されたもののいずれでもよいが、偏心円状8
Aの方が(直角方向の)ガタがなく好ましい。
油圧ユニット22で発生させた油圧によって運転制御さ
れるボーリングマシン20の操作を主に行う操作ユニッ
ト32と、ジャイロスコープの姿勢検出信号や掘削装置
10の挿入量などの信号を受信して掘削位置をリアルタ
イムで計測しディスプレイする掘削位置測定手段、ある
いは後記する軌道修正の制御を行う軌道修正手段を含む
種々の制御を行う中央制御盤31及びコンピュータ33
とが主な構成である。
表示される計測画面の一例が示されている。掘削位置の
座標、計画線に対する掘削のズレなどの表示と共に、各
種機器類の運転状態などが表示され、この情報をもとに
エンジニアが操作指示を行う。勿論、各制御は、自動、
手動のいずれであってもよい。
を説明する。まず、直線掘削時を、図8を参照して説明
する。図は、掘削装置10の先端部を示しており、符号
Dは回転部、符号Fは非回転部を示している。まず、外
管7のキー溝7aに内管11のキー9をセットし、駆動
装置(ダウンホールモータの場合は水を送って)を駆動
して掘削ビット1を回転(R)させ、掘進する。そし
て、外管7と内管11とをボーリングマシン20で同時
に押し込む(P、Q)。
従して大きな押圧力を必要とせず、かつ偏心回転がない
ので地山の損傷が少なく、掘進することができる。そし
て、掘進位置は、ジャイロスコープの姿勢(ローリング
・ピッチング・ヨーイング)の検出及び挿入量から制御
ユニット30において逐次積分して求め、リアルタイム
でコンピュータ33に表示して制御する。
ついて説明する。ジャイロスコープによる計測結果はリ
アルタイムで表示されており、軌道修正が必要となった
場合、まず内管11を引き込む(Q1)。この際、拡径
ビットは閉じて外管7内に引き込まれる(図9)。そし
て、ボーリングマシン20で外管7を回動(R1)さ
せ、ウエッジ8の位置を変える(図10)。
内管のキー9と外管のキー溝7aとを合わせて押し出す
(Q2)と、内管11の先端部は外管内径部の制御ウエ
ッジ8によって偏心し、拡径ビット1は開いて押し出さ
れる(図11)。さらに、クラッチを切って内管(の後
部)11を回動(R3)しジャイロスコープの計測許容
範囲に入れてクラッチを繋ぐ。このとき制御ウエッジ8
の位置がコンピュータに記憶される(図12)。
を駆動(R4)し、内管11と外管7とをボーリングマ
シン20で押し込んで行く(P4、Q4)と、制御ウエ
ッジ8とは反対(矢印T)方向に軌道修正される(図1
3)。こうして、位置検出手段により掘削位置を把握し
て掘削を続ける。
と好適に組み合わせることが出来る掘削位置検出方法及
び装置について説明する。図15において、掘削位置検
出装置全体は多重管Bと、該多重管Bの先端の回転部で
ある掘削ビット1と、ボーリングマシンEとを含む掘削
装置Aと、制御装置Cを含む掘削位置検出装置と、前記
掘削装置Aと前記制御装置Cを接続する信号線L、とか
ら構成されている。
端部1との総称:ここで「掘削ロッドD」とはモータ収
納部2、ダンパ部3、クラッチ部4、ジャイロ収納部
5、非回転伸張部6の総称である)を拡大した前記掘削
ビット1と多重管Bの構成を示す部分断面概要図であ
る。
削ビット1から、後方(図示しない地上側)へ順に、掘
削ビット1を回転されるためのモータの収納部2、掘削
時等に加わる衝撃を緩和するためのダンパ部3、ボーリ
ングマシンEの前記掘削ビット1への回転力を断接する
ためのクラッチ部4、ジャイロスコープ51(図17)
を収納するジャイロスコープ収納部5、伝送ユニット収
納部等を含む非回転伸長部6(上述した様に、上記部材
2、3、4、5、6が、掘削ロッドDを構成している)
が設けられている。そして外管7が、上記部材2、3、
4、5、6(掘削ロッドD)を覆っている。
ロスコープ収納部5にはジャイロスコープ51が収納さ
れている。明確には示されていないが、ジャイロスコー
プ51はジャイロスコープ収納部5に固定されており、
ジャイロスコープ収納部5(及びジャイロスコープ5
1)は、掘削装置Aにより、(クラッチ部4が断切状態
であれば)外官7内で当該外官7に対して回転すること
が出来る。ここで、ジャイロスコープ収納部5は「外側
から2番目の管」に該当し、ジャイロスコープ51は
「外側から2番目の管に取り付けられたジャイロスコー
プ」に相当する。
の雌スプライン43(図18)と、ジャイロスコープ収
納部5側の雄スプライン45(図18)とにより構成さ
れている。クラッチ部4は、図示しない手段による非回
転伸長部6の伸長・縮退動作によって、接続或いは断切
される構成である。なお、図16では、クラッチが接続
された状態を示している。
19)を用いた掘削位置の検出メカニズムについて、説
明する。図15、図16、図18、図20において、掘
削装置Aの先端の掘削ビット1からジャイロスコープ収
納部5までは機能上、剛体に近い剛性を有するものであ
り、当然掘削ビット1からジャイロスコープ51(図1
5、図16、図18、図20においてはジャイロ収納部
5のみを示す)までの距離も決定されている。一方、詳
細を図17、図19、図21で示すジャイロスコープ5
1は、ローリング、ピッチング、ヨーイングの3軸の角
度を検出するもので、明確には図示されてはいないが、
ジャイロ姿勢角度(単位時間での水平面での方角及び水
平に対するジャイロの傾き角の総称)は、常に記録出来
るように構成されている。 掘削開始時点の位置を認識
しておれば、単位時間毎の前記掘削ロッドDの送り量と
前述の姿勢角度との積を積分することにより、ジャイロ
スコープ51の位置、即ち掘削ビット1の位置を特定出
来る。
に近い場所では、掘削による反動トルクと、掘削ビット
1とモータ収納部2との間の摩擦とにより、掘削ロッド
Dは捩じられてしまい、外管7とは回転位相差、即ちロ
ーリング角α(図19、図21)が生じてしまう。
イロ51のローリング角αとの関係について、図16〜
図21を用いて説明する。前述の図16は、通常掘削時
で掘削抵抗による反動トルクが小さな場合の状態を示す
ものである。この場合におけるジャイロスコープ収納部
5のX1-X1断面 を図17に示す。なお、掘削ビット
1の回転方向は、図18の矢印Gで示す。
トルクが小さな場合におけるジャイロスコープ収納部5
の横断面)において、外管7の内部には、管状のジャイ
ロスコープ収納部5が、当該外管7と相対回転自在に収
納されている。ここで、回転方向の基準位置55は、管
状のジャイロスコープ収納部5において、図17中真上
の位置に配置されている。ジャイロスコープ収納部5内
には、図示せぬ手段によって支持された状態で、ジャイ
ロスコープ51が収納され配置されている。図16、図
17で示す場合、すなわち通常掘削時で掘削抵抗による
反動トルクが小さな場合には、管状のジャイロスコープ
収納部5には捩れが生じないので、前記基準位置55は
図17中で真上に位置したままである。
が大きな場合は、図18、図19(図18のX2-X2
断面)で示されている。 図18において、クラッチ部
4は図16と同様に接続状態である。上述した通り、図
18の状態では掘削ビット1に発生した反動トルクが大
きいので、掘削ビット1とモータ収納部2との間の抵抗
によって、クラッチ部4のダンパ側(ビット1側)の雌
スプライン43にも、捩れによる回転変位(或いはロー
リング角)αが生じてしまう。尚、図18においても、
掘削ビット1の回転方向は矢印Gで示されている。
前記クラッチ部4のジャイロスコープ側の雄スプライン
45及びジャイロスコープ収納部5も、図19で示す様
に、回転変位αを生じる。ジャイロスコープ51おい
て、この回転変位αすなわちローリング角αが一定以上
になると、ジャイロスコープ51によるジャイロ姿勢角
度の検出精度が悪化してしまい、掘削位置の検出精度も
低下してしまう。これに対して図示の実施形態では、図
20、図21を参照して説明する態様にて、ジャイロス
コープ51のローリング角を解消するべく修正を行う。
回転伸長部6が縮退動作をおこない、そのためダンパ3
側の雌スプライン43とジャイロスコープ側の雄スプラ
イン45は接続が解かれ、クラッチ部4は断切状態とな
って、スプライン43と45とは相対回転自在となる。
雌スプライン43と雄スプライン45とが相対回転自在
となれば、掘削ビット1と掘削地盤との摩擦の影響を受
けること無く、ジャイロスコープ51と共にジャイロス
コープ収納部5を、地上側から掘削装置A(或いはボー
リングマシンE)により回転することが可能となる。従
って、クラッチ部4が断切状態となる直前(図19の状
態)のローリング角αの状態から、図21の矢印CCW
で示す方向へ、ジャイロスコープ収納部5を(ジャイロ
スコープ51と共に)回転して、掘削位置の決定に誤差
を与える原因となるローリング角αを解消することが出
来る。
ャイロスコープ収納部5を(ジャイロスコープ51と共
に)回転する機構として、例えば、掘削装置Aを用い
て、ローリング角αを解消する回転CCWを与えれば良
い。
て、ローリング角αが許容値以上になったことが判明し
た場合には、図20で示す様にクラッチ4を切り、掘削
装置A(図15)により、ジャイロスコープ収納部5及
びジャイロスコープ51を、ローリング角αを解消する
方向へ回転する。これにより、掘削ビット1の回転動作
及び掘削地盤との摩擦に起因して生じたローリング角α
を除去して、ジャイロスコープ位置の検出精度を向上す
ることが出来る。ローリング角αが解消したならば、再
度図示しない手段によって掘削ロッドDを伸長し、クラ
ッチ4を接続し(雌スプライン43と雄スプライン45
とで最も近い歯同士を組み合わせて)、再び掘削作業を
続行する。
ャイロスコープ位置の修正、即ち、座標の補正を行う態
様を示している。以下、図22を参照して、座標補正手
順を説明する。
す。通常掘削に際しては、掘削作業中における単位時間
毎に、前記掘削ロッドDの送り量と前述の姿勢角度との
積から当該単位時間における掘削ビットの位置変化を決
定し、その変化量を積分すれば、ジャイロスコープ51
の位置、即ち掘削ビット1の位置を決定している。上述
した通り、掘削ビット1の回転により微細な誤差が生
じ、その誤差が積分されて所謂「積分誤差」が発生して
しまうが、通常の掘削時において当該積分誤差を解消す
ることは困難である。
2(ロ)、(ハ)、(ニ)で示す処理により、上述した
積分誤差を解消して、掘削位置の座標を補正している。
図22(ロ)の段階では、所定の掘削時間が経過したた
め、掘削ビット1を交換するべく、掘削ロッドDを引き
抜く。そして、図22(ハ)で示す様に、掘削ビット1
を交換した後に、掘削ロッドDを挿入する。
位挿入量と姿勢角よりロッドD或いは掘削ビット1の変
位量が計算され、計算された変位量を積分することによ
り、ロッドD或いは掘削ビット1の位置が決定される。
そして、掘削ビット1交換後の掘削ロッドD再挿入の場
合には、掘削ビット1の回転掘削は行われないので、挿
入量と姿勢角度の積或いはその積分値に誤差が生じる恐
れが無い。すなわち、図22(イ)の通常掘削時とは異
なり、図22(ハ)の再挿入時には、掘削ビット1の回
転による微細な誤差は生じないので、挿入量と姿勢角度
の積による位置決定が極めて高精度に行われる。
位置(図22の(イ)の位置)まで、掘削ビット1及び
掘削ロッドDを挿入(再挿入)した状態を示している。
図22(ハ)でも述べた様に、再挿入時には掘削ビット
1の回転による微細な誤差は生じない。従って、掘削ビ
ット1及び掘削ロッドDの所定挿入量(予め定められた
最小単位の挿入量)と姿勢角度の積算値を求め、当該積
算値を積分することにより、掘削ビット1及び掘削ロッ
ドDの位置が、正確に決定されるのである。
ト1及び掘削ロッドDの位置は、掘削ビット1の回転に
よる微小誤差が積分されたものを包含しているので、不
正確である。図22(ニ)の段階で掘削ビット1及び掘
削ロッドDの正確な位置が定されたならば、地上側の制
御装置C(図15)に記憶された不正確な位置データ
(図22(イ)の段階の位置データ)を、図22(ニ)
の段階の正確なデータに補正する。具体的には、誤差を
含んだ座標データを図22(ニ)の段階で決定された正
確な座標データに補正する。
置検出システムについて、図14をも参照して、さらに
説明する。図14のフローチャートにおいて、スタート
し、ステップS1においてクラッチ4を繋ぎ(クラッチ
ON)、ステップS2に進み、掘削作業の開始と共に掘
削距離の計測が行われ、次のステップS3においてジャ
イロスコープ51(図17、図19、図21)により掘
削ロッドDのローリング角が検出される。
りローリング角が許容範囲以内か否かが判断される。許
容範囲以内であれば(ステップS4においてYES)、
ステップS8に進み、許容範囲を超していれば(ステッ
プS4においてNO)、ステップS5に進む。
了するか否かを判断して、終了する場合は(ステップS
5においてYES)、制御を完了する。制御を終了しな
いのであれば(ステップS5においてNO)、ステップ
S6に進む。ステップS6ではクラッチ4を切り(クラ
ッチOFF)、そしてステップS7に進む。ステップS
7では、図20、図21を参照して前述した態様で、許
容範囲以上のローリング角を解消する。すなわち、掘削
装置A或いはボーリングマシンEによってジャイロスコ
ープ収納部5を(ジャイロスコープ51と共に)回転
し、以ってローリング角(図19、図21において、符
号「α」で示す角度)を解消し、或いはジャイロスコー
プ51で検出されるローリング角を許容範囲内に戻す。
そして、ステップS2に戻る。
1で検出されたローリング角が許容範囲内であれば、例
えば制御装置Cにより、掘削ビット1の交換が必要か否
かを判断する。掘削ビット1の交換が必要でない場合
(ステップS8においてNO)、ステップS2に戻る。
一方、掘削ビット1の交換が必要な場合(ステップS8
においてYES)、ステップS9に進み、掘削ロッドD
を引き抜く(図22(ロ)参照)。そして、掘削ビット
1を交換し(ステップS10)、ステップS11に進
む。
(ニ)で説明した様に、掘削ロッドDを挿入しながら、
挿入量及び姿勢角度の積算値を積分することにより、掘
削ビット1及び掘削ロッドDの位置を計測する。掘削ビ
ット1及び掘削ロッドDをビット交換前の位置に戻した
ならば座標データを補正し、ステップS12に進む。ス
テップS12では制御装置Cは作業を終了するのか否か
を判断する。作業を終了する場合(ステップS12にお
いてYES)には、掘削ビット1及び掘削ロッドDの位
置座標を補正した(ステップS13)後、制御を終了す
る。作業を終了しないのであれば(ステップS12にお
いてNO)、ステップS14に進む。
再挿入時には誤差の累積が無いため、再挿入時に挿入量
と姿勢角度の積算値を積分することにより、正確な位置
が決定されるので、ビット1及びロッドDの現在位置に
関する座標データを訂正・更新も可能となる。また、ビ
ット交換の度に誤差が解消されて、掘削距離が長くなっ
ても、常に正確な位置決めが可能である。
ステップS5−S7と同様な処理を実行する。すなわ
ち、制御装置Cはジャイロスコープ51で検出されるロ
ーリング角が許容範囲以内であるか否かを判断し(ステ
ップS14)、許容範囲以内であれば(ステップS14
においてYES)、ステップS11に戻る。
を超えれば(ステップS14においてNO)、ステップ
S15に進む。ステップS15では、クラッチ4を切り
(クラッチOFF)、ステップS16に進み、ボーリン
グマシンEで掘削ロッドDを回し、ジャイロ51を計測
許容範囲以内に戻し、ステップS11に戻る。
構成された緩衝部材を有するダンパ部3について、図2
3〜図28を用いて説明する。 図23のダンパ部品組
付け図において、前述の外管7(図23では図示しな
い)に内接して、内管31(掘削ロッドDの全長に及
ぶ)が設けられ、該内管31のダンパ部3の図中左端に
は図示せぬモータ収納部2を取り付ける接続金具32が
外周面に設けられたねじで係合され、該接続金具32の
図中右端にはスプリングシート33が当接している。
3には円周部と平面部よりなるシート面33bが形成さ
れており、このシート面に緩衝材の一つであるコイルス
プリング34の左端面が当接されている。図23におい
て、該コイルスプリング34の右端面には図25に詳細
を示すように、フランジ35a、シート面35b、スリ
ーブ35c、雌インロー35eよりなる管状体の第一の
フランジ付き緩衝材シート35の前記シート面35bが
当接されている。
シート35の雌インロー35eには、図26に詳細を示
すように、フランジ36a、シート面36b、スリーブ
36c、雄インロー36d、雌インロー36eよりなる
管状体における第二のフランジ付き緩衝材シート36の
雄インロー36dが緩く嵌合されている。
緩衝材シート35におけるフランジ35aの外周面と、
第二のフランジ付き緩衝材シート36におけるスリーブ
36cの外周面には、夫々、図28に詳細を示すよう
に、シート面39a、スリーブ39b、雄インロー部3
9c、内径面39dよりなる連続付き合わせ管状体39
のスリーブ39bの内周面と、内径面39dとに緩やか
に嵌合され、軸方向に摺動自在に組付けられている。
ト35の雌インロー35eには第二のフランジ付き緩衝
材シート36の雄インロー36dが緩く嵌合されてい
る。第二のフランジ付き緩衝材シート36(組付け順に
36イ、36ロ、36ハ、36ニ)が互いに、雌インロ
ー36e、と雄インロー36dとによって互いに嵌合し
合っている。一方、図示では組付け順に39イ、39
ロ、39ハ、39ニ、39ホの5個の前記連続付き合わ
せ管状体39が雄インロー39cとスリーブ39bの内
壁とによって互いに嵌合し合っている。尚、最右に位置
する管状体39ホの雄インロー39cと前記内管31の
堰31aの内径側が係合し、連続付き合わせ管状体39
の集合体の左行を阻止している。
(36ニ)の雌インロー36eと、図27に詳細を示す
ように、中央フランジ37a、シート面37b、スリー
ブ37c、雄インロー37d、延長軸部37fよりなる
管状体の第三のフランジ付き緩衝材シート37の雄イン
ロー39dとが緩やかに嵌合している。
二のフランジ付き緩衝材シート36のシート面36bと
の間、若しくは前記管状体39のシート面39aと前記
第三のフランジ付き緩衝材シート37のシート面37b
との間には樹脂製の緩衝材38が5箇所で挟持されてい
る。
の延長軸部37fは図示しないクラッチ4の本体と摺動
自在に嵌合されており、図示しない手段によって図面上
左右方向に伸長・縮退可能に構成されている。
イロスコープ収納部6を介して非回転伸長部6の伸長運
動や、掘削ビット1からの過大な衝撃力を受けた場合に
は、前記コイルスプリング34と複数の樹脂製の緩衝材
38が撓むことにより、衝撃力は緩和され、位置検出時
に影響を及ぼさない。この場合、樹脂製の緩衝材の数を
増すことにより衝撃力を分散することが出来、より衝撃
緩和効果を高められる。
置検出方法及び装置によれば、誤差の累積が無く、正確
な位置が決定出来る。そして、再挿入時に正確な位置が
決定されるので、現掘削位置に関するデータを訂正・更
新も可能となる。また、上記掘削位置検出方法及び装置
によれば、ビット交換の度に誤差が解消されて、掘削距
離が長くなっても、常に正確な位置決めが可能である。
さらに、複層の樹脂製の緩衝材を用いたダンパによっ
て、掘削時等の衝撃が緩和され、位置検出時への影響を
無くすことが出来る。
下に列挙する様な優れた効果を奏するものである。 (1) 掘削削位置がリアルタイムで把握でき、計画に
対し誤差を生じた場合に容易に軌道修正ができていちい
ち引き戻す必要がない。 (2) 外管(ケーシング)が回転しないので地山を痛
めない。 (3) したがって、長尺ボーリングを正確に施工でき
る。 (4) また、複層の樹脂製の緩衝部材材を用い、掘削
時等の衝撃が緩和され、位置検出時への影響を無くすこ
とが出来る。
図。
明する図。
状態を説明する図。
範囲に入れる状態を説明する図。
明する図。
出方法の計測・制御フローチャートを示す図。
出装置の全体構成図。
掘削抵抗により外管に捩れが生じていない場合の状態
図。
掘削抵抗により外管に捩れが生じている場合の状態図。
ジャイロ修正時の状態図。
出装置のダンパ部の部分断面詳細図。
の断面詳細図。
き緩衝材シートの断面詳細図。
き緩衝材シートの断面詳細図。
き緩衝材シートの断面詳細図。
状体の断面詳細図。
Claims (3)
- 【請求項1】 ジャイロスコープを利用して掘進方向を
検出し、掘削位置を計測してボーリングを行う水平ボー
リング工法において、少なくとも内管と外管とからなる
2重以上の多重管で構成し、その内管を外管に対して軸
方向の相対移動可能でかつ回転方向の相対回転不可に追
従用キーを介して係合し、外管の先端内径部に内管を偏
心させるウエッジを突設し、内管の先端部に掘削ビット
を駆動する駆動装置を取り付けて、その掘削ビットを駆
動して掘進し、内管の前記駆動装置の後方にクラッチを
介して姿勢変化を検出するジャイロスコープを取り付
け、そのジャイロスコープの姿勢検出信号と挿入量とか
ら掘削位置をリアルタイムで測定し、掘削位置が所定範
囲から外れたら内管を引き戻し追従用キーによる外管と
の係止を解除し、クラッチを切って外管と内管とをそれ
ぞれ回動して内管を押し出し、掘削ビットを前記外管先
端部のウエッジによって偏心させて内管と外管とを係合
し、軌道を修正して掘削を行うことを特徴とする水平コ
ントロールボーリング工法。 - 【請求項2】 ジャイロスコープを利用して掘進方向を
検出し、掘削位置を計測してボーリングを行う水平ボー
リング装置において、少なくとも内管と外管とからなる
2重以上の多重管で構成し、その内管は外管に対して軸
方向の相対移動可能でかつ回転方向の相対回動不可に追
従用キーを介装して係合し、外管の先端内径部には内管
を偏心させるウエッジを突設し、そして内管の先端部に
掘削ビットを駆動する駆動装置を取り付け、その駆動装
置の後方にクラッチを介装して姿勢変化を検出するジャ
イロスコープを取り付け、そのジャイロスコープの姿勢
検出信号と挿入量とから掘削位置をリアルタイムで測定
する掘削位置測定手段と、掘削位置が所定範囲から外れ
たら内管を引き戻して追従用キーによる外管との係合を
解除し、クラッチを切って外管と内管とをそれぞれ回動
し、内管を再び押し出して内管を前記ウエッジで偏心さ
せて前記キーで外管に係合する軌道修正手段とを設けて
いることを特徴とする水平コントロールボーリング装
置。 - 【請求項3】 前記駆動装置とクラッチとの間に多数の
弾性体と樹脂材とを積層して構成された緩衝部材を設け
ている請求項2の水平コントロールボーリング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001180335A JP4492909B2 (ja) | 2001-06-14 | 2001-06-14 | 水平コントロールボーリング工法及びその装置 |
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JP2002371780A true JP2002371780A (ja) | 2002-12-26 |
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- 2001-06-14 JP JP2001180335A patent/JP4492909B2/ja not_active Expired - Lifetime
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