JP4490131B2 - ラドル - Google Patents

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Description

本発明はラドルに関する。更に詳しくは、溶湯の酸化を抑制できるラドル及び溶湯を取出する際に不純物層が混入することを効果的に防止するラドルに関する。
ラドルは、一般に溶湯を保持炉から取出し、更に、鋳型機及び鋳型等まで移動する間溶湯を保持する目的で用いられる。ラドルで溶湯を取出する際、溶湯表面に形成された不純物層が混入しないよう取出することが重要である。不純物層が混入した鋳物は品質(強度、圧漏れ及び逃げ巣等)が低下しがちだからである。従来より、この不純物層をかき分けて不純物層下の溶湯を取出しようとする技術が多く知られているが、この方法では膜状の不純物層をかき分けようにも、かき分けた部分へは次々と周辺の不純物層が移動するため、実際にはかき分けることは難しく、不純物層下の溶湯を取出できないという問題がある。
上記以外にも種々の方法で不純物層の混入を防止しようとする技術が開示されている。例えば、下記特許文献1及び特許文献2等である。
特開平7−88629号公報 特開平7−328759号公報
上記特許文献1のラドルは、不純物層を取出しないために開閉扉を備えるものである。このため不純物がラドル内に入り込むことを効果的に防止できる点で優れている。しかし、このような可動部を有するラドルは、溶湯を保持して移動する間や、溶湯を鋳型内等に注湯した後に、可動部が所定の位置まで戻る間等に、可動部に接している溶湯が放熱等により固化し、可動部が固着する場合があるという問題がある。この問題は容量の小さいラドル(例えば、容量が1リットル未満)、金属材料からなるラドル、及び、気温が低いときの使用等で特に顕著となる。
また、特許文献1及び特許文献2のいずれのラドルも、溶湯導入口及び溶湯注湯口以外に大きな開放部分を有する形状である。従来のラドルはこれらと同様に上部が開放されているものが一般的である。しかし、上部が開放されていると放熱が早く、移動時に溶湯が固化することが多く好ましくない。この問題も容量の小さいラドル、金属材料からなるラドル、及び、気温が低いときの使用等で特に顕著となる。
この問題は保持炉内の溶湯の温度をより高温に保持することで解決することもできる。しかし、そのために保持炉で消費されるエネルギーは大きくなり、製造コストがかさむこととなる。また、高温に保たれた溶湯を鋳造機及び鋳型等に注湯すると、鋳型を開けるまでの時間を長くする必要がある。低温の溶湯を注湯した場合と同様の時間では鋳物に形崩れを生じる場合があるからである。即ち、上記の問題を解決するために、保持炉内の溶湯の温度をより高温に保持することはエネルギー消費を大きくし、作業効率の低下を招くこととなる。
更に、ラドルを用いてダイカスト等を得る場合に用いる溶湯の多くは、軽金属、軽金属合金、亜鉛、及び亜鉛合金(真鍮等)である。これらの金属は一般に非常に酸化され易く、ラドルを用いて移動する際に酸化は進行し、鋳型等内に酸化物が混入し易いという問題もある。
本発明は上記問題を解決するものであり、溶湯の酸化を抑制でき、保温性に優れるラドル及びその使用方法、並びに、溶湯を取出する際に不純物層が混入することを効果的に防止でき、保温性に優れるラドルを提供することを目的とする。
本発明は、以下に示す通りである。
(1) 底壁と側壁と天井壁を有し、溶湯を保持する本体部と、
溶湯導入口を有し該本体部に連接された溶湯導入部と、
溶湯注湯口を有し該本体部に連接された溶湯注湯部と、
上記天井壁に設けられ、本ラドル内に不活性ガスを供給する給気口と、
上記給気口に取り付けられ、不活性ガスの給気用ホースを接続するためのアダプタと、を備え、
該溶湯導入口、該溶湯注湯口及び該給気口以外の開口部を有さないラドルであって、
上記溶湯導入部は、前記本体部から突出した形状をなし、2つの開口を備えるとともに、これらの2つの開口を繋ぐ中空の空間を有し、その空間が溶湯導入経路とされ、上記溶湯導入部の一端の開口が上記溶湯導入口であるとともに、他端の開口において上記本体部の側壁に設けられた孔と連接されて、上記溶湯導入経路と上記本体部の内部空間とが連通しており、
上記本体部の底壁には、上記本体部の内部空間に突出する形態の突状部が形成されておらず、
上記天井壁は、上記給気口のみで開口していることを特徴とするラドル。
(2) 椀型壁と天井壁を有し、溶湯を保持する本体部と、
溶湯導入口を有し該本体部に連接された溶湯導入部と、
溶湯注湯口を有し該本体部に連接された溶湯注湯部と、
上記天井壁に設けられ、本ラドル内に不活性ガスを供給する給気口と、
上記給気口に取り付けられ、不活性ガスの給気用ホースを接続するためのアダプタと、を備え、
該溶湯導入口、該溶湯注湯口及び該給気口以外の開口部を有さないラドルであって、
上記溶湯導入部は、前記本体部から突出した形状をなし、2つの開口を備えるとともに、これらの2つの開口を繋ぐ中空の空間を有し、その空間が溶湯導入経路とされ、上記溶湯導入部の一端の開口が上記溶湯導入口であるとともに、他端の開口において上記本体部の椀型壁に設けられた孔と連接されて、上記溶湯導入経路と上記本体部の内部空間とが連通しており、
上記本体部の椀型壁には、上記本体部の内部空間に突出する形態の突状部が形成されておらず、
上記天井壁は、上記給気口のみで開口していることを特徴とするラドル。
) 上記溶湯導入部は、該溶湯導入口が下方に開放されている上記(1)又は(2)に記載のラドル。
) 底壁と側壁と天井壁を有し、溶湯を保持する本体部と、
溶湯導入口を有し該本体部に連接された溶湯導入部と、
溶湯注湯口を有し該本体部に連接された溶湯注湯部と、を備え、
上記溶湯導入部は、前記本体部から突出した形状をなし、2つの開口を備えるとともに、これらの2つの開口を繋ぐ中空の空間を有し、その空間が溶湯導入経路とされ、上記溶湯導入部の一端の開口が上記溶湯導入口であるとともに、他端の開口において上記本体部の側壁に設けられた孔と連接されて、上記溶湯導入経路と上記本体部の内部空間とが連通しており、
該溶湯導入口は下方に開放され、且つ、該溶湯導入口及び該溶湯注湯口のみにおいて外気に開放されているラドルであって、
上記本体部の底壁には、上記本体部の内部空間に突出する形態の突状部が形成されておらず、
上記天井壁は、開口していないことを特徴とするラドル。
(5) 椀型壁と天井壁を有し、溶湯を保持する本体部と、
溶湯導入口を有し該本体部に連接された溶湯導入部と、
溶湯注湯口を有し該本体部に連接された溶湯注湯部と、を備え、
上記溶湯導入部は、前記本体部から突出した形状をなし、2つの開口を備えるとともに、これらの2つの開口を繋ぐ中空の空間を有し、その空間が溶湯導入経路とされ、上記溶湯導入部の一端の開口が上記溶湯導入口であるとともに、他端の開口において上記本体部の椀型壁に設けられた孔と連接されて、上記溶湯導入経路と上記本体部の内部空間とが連通しており、
該溶湯導入口は下方に開放され、且つ、該溶湯導入口及び該溶湯注湯口のみにおいて外気に開放されているラドルであって、
上記本体部の椀型壁には、上記本体部の内部空間に突出する形態の突状部が形成されておらず、
上記天井壁は、開口していないことを特徴とするラドル。
) 一体に焼成されたセラミックスからなる上記(1)乃至()のうちのいずれかに記載のラドル。
) 上記溶湯は、軽金属、軽合金、亜鉛及び亜鉛合金のうちのいずれかを主成分とし、
前記軽金属は、アルミニウム、マグネシウム及びチタンからなる群より選ばれ、
前記軽合金は、アルミニウム−マグネシウム合金、アルミニウム−チタン合金及びチタン−マグネシウム合金からなる群より選ばれる上記(1)乃至()のうちのいずれかに記載のラドル。
) 上記天井壁は、湾曲している上記(1)乃至()のうちのいずれかに記載のラドル。
本体部と溶湯導入部と溶湯注湯部と給気口とを備え、且つ、溶湯導入口、溶湯注湯口及び給気口以外の開口部を有さない本発明のラドルによれば、溶湯の酸化を抑制することができ、また、保温効果が高い。更に、使い勝手がよく、作業効率の向上を図ることができる。
溶湯導入口が下方に開放された溶湯導入経路を備える場合は、保持炉から溶湯を取出する際に不純物層の混入を効果的に防止できる。
本体部と溶湯導入口が下方に開放された溶湯導入部と溶湯注湯部とを備え、且つ、溶湯導入口及び溶湯注湯口のみにおいて外気に開放されている本発明の他のラドルによれば、保持炉から溶湯を取出する際に不純物層の混入を効果的に防止でき、また、保温効果が高い。更に、使い勝手がよく、作業効率の向上を図ることができる。
一体に焼成されたセラミックスからなる場合は、特に保温効果が高く、また、製造が容易である。特に分割成形した後、貼り合わせて一体に焼成できるため、鋳造するのが困難である複雑な形状であっても容易に製造できる。
溶湯が軽金属、軽合金、亜鉛及び亜鉛合金のうちのいずれかを主成分とする場合は、特に効果的に不純物層の混入を防止でき、得られる鋳物の品質を安定化させることができる。
本発明について、以下詳細に説明する。
[1]ラドル
本発明のラドル(図1〜図4に例示)は給気口を有するものである。一方、本発明の他のラドル(図5及び図6に例示)は給気口を有さず溶湯導入口が下方に開放されたラドルである。本発明の他のラドルは、後述する給気口を有さない以外は、溶湯導入口が下方に開放された形態の本発明のラドルと同じである。
上記「本体部」は、溶湯を保持できる部分である。本体部の形状は溶湯を保持することができる形状であればよく特に限定されない。例えば、椀形、箱形及び樽形等とすることができるが、溶湯の導入時及び注湯時に溶湯が通過する部位が滑らかな曲線形状であることが好ましい。従って、上記の中では椀形等が適する。また、本体部の大きさは特に限定されないが、通常、溶湯を0.15リットル以上(通常15リットル以下)保持できるものである。更に、本体部の厚さも特に限定されないが、通常、5mm以上(好ましくは5〜20mm、より好ましくは8〜15mm)である。5mm以上であれば十分な機械的強度及び耐熱衝撃性を発揮させることができる。尚、ラドルの厚さは各所で変化させることができる。即ち、例えば、ラドルの底部は、上部に比べて50%以下の範囲で厚くすることができる。これにより、給湯時に溶湯に衝突する衝撃、及び、繰り返し使用による摩耗に対して十分な耐久性を保持することができる。
上記「溶湯導入部」は、溶湯導入口を有し、この溶湯導入口から溶湯をラドル内へ導き入れる部分である。このラドル導入部の配設位置は、通常、保持炉を下方とした場合に、ラドルの上方に形成される。また、ラドルを上方から下方へ見下ろした場合の溶湯導入部の配設位置(図9参照)は特に限定されない。保持炉の形状及び鋳造機の形態などによって適宜の位置とすることが好ましいが、溶湯注湯部が形成されている側を後方とした場合に、通常、本体部の中心よりも前方に形成される(図9のB1で示す角度の範囲内に溶湯導入口の中心が位置する)。また、溶湯注湯口に対向する位置から±45゜の範囲内(図9のB2で示す角度の範囲内に溶湯導入口の中心が位置する)であることが好ましい。即ち、図9に示すラドルである(図9のラドルは溶湯注湯部に対向する位置から45゜以下シフトした位置に形成されている例である)。更に、図1〜6に示すように溶湯注湯部と対向して設けることがより好ましい。溶湯導入部が溶湯注湯部からより遠い位置に形成されていることで、ラドルを保持炉内に保持された溶湯に入れるときに傾ける角度を小さくすることができ、作業効率がよいからである。
上記「溶湯導入口」は、ラドルの入口である。溶湯導入口の形状は特に限定されず、例えば、半円形、円形、矩形、三角形及びその他の多角形等とすることができる。これらの中でも溶湯の導入時に溶湯が通過する部位が滑らかな曲線形状であることが好ましい。従って、上記の中では半円形及び円形等が適する。また、溶湯導入口の開口面積は特に限定されないが、ラドルの容量に関わらず4秒以内(より好ましくは2〜4秒)で給湯できる開口面積を有することが好ましい。より具体的には、例えば、容量が0.5リットル以上2.5リットル未満のラドルでは15cm以上とすることが好ましく、容量が2.5リットルを超えて10リットル以下のラドルでは30cm以上とすることが好ましく、容量が10リットルを超えるラドルでは60cm以上とすることが好ましい。
また、溶湯導入部は、一端側が本体部に接合され、他端側が溶湯導入口である溶湯導入経路を備えることができる。溶湯導入経路を備えることで、溶湯導入口の開放方向を自在に設定でき、また、本体部から溶湯導入口までの距離を自在に設定できる。特に溶湯導入口の開放方向を下方にすることができる。
溶湯導入経路の概形は、管状をなしている。また、溶湯導入経路の断面形状特に限定されず、例えば、円形、半円形、矩形、三角形及びその他の多角形等とすることができる。
特に、上記「溶湯導入経路」を備えることで溶湯導入口を下方に開放できる。
上記「下方に開放」とは、ラドルを溶湯が保持された保持炉内に浸漬させた際に、溶湯が下方から上方へ向けて流入するように開放されていることである。
保持炉の表面には不純物層が形成されているが、通常、不純物層の厚さは2〜10mm程度である。この不純物層よりも下方の溶湯は純度の高い溶湯であるため、溶湯導入口を不純物層よりも下方へ侵入させ、後述する溶湯注湯口を圧抜孔として利用し、溶湯をラドル内へ吸い上げるように取出することで不純物層の混入をほぼ完全に防止できる。
また、溶湯導入口の開放方向は、溶湯を保持している保持炉内の溶湯表面に対して垂直であってもよい。通常、必要な開口面積の範囲内であれば、その開口面積と同じ大きさの不純物層が吸入されたとしても、得られる鋳物の品質不良を招くことはほとんど無く、使用上問題はないからである。しかし、更に確実に不純物層の混入を防止する場合は、溶湯導入口の開放方向が保持炉の溶湯表面に対して5゜以上(より好ましくは10〜90゜、更に好ましくは10〜45゜)傾いていることが好ましい。
但し、溶湯導入口の開放方向が、溶湯を貯留している保持炉内の溶湯表面に対して垂直なラドルであっても、保持炉内への侵入角度を変えることで同様に溶湯導入口の開口面を保持炉の溶湯表面に対して5゜以上とすることもできる。
この溶湯導入口を下方に開放させた場合の溶湯導入経路の経路長は特に限定されないが、溶湯導入口の全体を溶湯の表面(不純物層の表面)から不純物層の厚さ(通常2〜10mm程度)を超える深さまで侵入させられることが好ましい。即ち、溶湯導入経路の長さは、溶湯導入経路の設置角度及び使用方法(溶湯表面への侵入角度)等により様々なものとすることができるが、上記開口面積と同様に経路長に関わらず4秒以内(より好ましくは2〜4秒)で給湯できることが好ましい。より具体的には、例えば、容量が0.5リットル以上2.5リットル未満のラドルでは2.5〜4cmとすることが好ましく、容量が2.5リットルを超えて10リットル以下のラドルでは3〜6cmとすることが好ましく、容量が10リットルを超えるラドルでは6cm以上(通常10cm以下)とすることが好ましい。この経路長とは溶湯導入経路の長さ(図4及び図6におけるL1)である。
上記「溶湯注湯部」は、溶湯注湯口を有し、この溶湯注湯口から鋳型内等へ注湯するための部分である。また、この溶湯注湯部は、正確に注湯を行い、また、注湯し易いように溶湯注湯経路を備えることができる。注湯経路を備える(溶湯注湯部が上方に開放されていない)ことにより、溶湯注湯部が上方に開放されているラドルに比べて、注湯の際の作業効率が向上する(特に注湯時間を短縮できる)。これは、注湯時にラドルを傾け過ぎることによるオーバーフローを注意する必要がなくなるからである。
上記「溶湯注湯口」は、ラドルの出口である。溶湯注湯口の形状は特に限定されず、溶湯導入口と同様に種々の形状することができる。同様に半円形及び円形等が適する。また、溶湯注湯口の開口面積は特に限定されないが、ラドルの容量に関わらず4秒以内(より好ましくは2〜4秒)で注湯できる開口面積を有することが好ましい。より具体的には、例えば、容量が0.5リットル以上2.5リットル未満のラドルでは15cm以上とすることが好ましく、容量が2.5リットルを超えて10リットル以下のラドルでは30cm以上とすることが好ましく、容量が10リットルを超えるラドルでは60cm以上とすることが好ましい。
上記「給気口」は、ラドル内に給気するために設けられた孔である。この給気口は、ラドル内に溶湯を保持した際に、この保持された溶湯の酸化を防止する目的で不活性ガスを導入するための孔であり、使用時に外気に開放されないものである。給気口の数は特に限定されず、1つのみであってもよく、2つ以上を備えていてもよい。更に、ラドル外側における開口部は1つであって、ラドル内側における開口部は複数に分岐したものであってもよい(図10参照)。特にラドル内側で分岐開口させる場合には、少なくとも2方向(より好ましくは4方向、更に好ましくは5方向)へ不活性ガスが吐出されることが好ましく、更に、この開口方向は、溶湯導入口及び溶湯注湯口を除く方向であることが好ましい(図1、図3及び図9参照)。上記4方向の場合には、溶湯導入口及び溶湯注湯口を除き、溶湯表面に対して水平な方向(図10におけるC1及びC2方向等)であり、且つ、壁面に沿って拡散され易い方向であることが好ましい。また、上記5方向の場合には、上記4方向に加えて、溶湯表面に対して垂直な方向(図10におけるC3方向)であることが好ましい。
給気口の位置は、通常、溶湯を保持した際に保持した溶湯内に浸らない位置であり、更に、溶湯を溶湯保持炉内から取出する際の保持炉内の溶湯にも浸らない位置であることが好ましい。従って、ラドル内において溶湯を保持した際に保持された溶湯の上方に設けられ、本発明では、ラドルの天井部(天井壁)であり、更には、天井部の溶湯導入口寄りの位置に比べて、溶湯注湯口寄りの位置に形成されることが好ましい。
また、給気口の開口形状は特に限定されず、円形、半円形、矩形、三角形及びその他の多角形等とすることができる。また、給気口の大きさも特に限定されないが、例えば、実際にラドル内に連通している最も細径な部分の開口面積(複数の場合には合計開口面積)は0.2mm以上(より好ましくは7mm以上、更に好ましくは7〜40mm、通常50mm以下)であることが好ましい。更に、例えば、ラドル内側における開口部が円形である場合には、この1つの開口部は直径0.5mm以上(より好ましくは直径1mm以上、更に好ましくは1〜2mm)とすることができる。また、ラドルの給気口の周辺部分は肉厚に形成して補強することができる。
本発明のラドル(図1〜4に例示)及び本発明の他のラドル(図5及び図6に例示)は、各々使用時に開放されているのは溶湯導入口及び溶湯注湯口のみである。従って、上部の大部分が開放されている従来のラドルに比べて、溶湯を保持炉内にラドルを浸漬するときに、浸漬する深さが過度に深くならないように注意する必要が無く、短時間で浸漬できる。即ち、使い勝手が良く、作業効率を向上させることができる。
本発明の他のラドルとしては、前記図5及び図6に示すラドルが一例として挙げられる。更に、他例として図14及び図15のラドル(1f)が挙げられる。
図14は、図15のIV−IVにおける模式的な断面である。また、図15は、図14のIII−IIIにおける模式的な断面である。
このラドル(1f)は、天井部(14)と溶湯を保持する本体部(17)とを別体に成形した後、離型し、接合する工程を経て製造されたラドル(例えば、セラミック製ラドル)である。
このラドルの天井部(14)は、図15に示すようにほぼIV−IVを中心として湾曲した形状となっている。この湾曲の形状は特に限定されないが、例えば、天井部(14)と本体部(17)とが接するP1とP2とを結ぶ線分X−Xを想定し、このX−Xに対して垂直2等分する線分IV−IVを想定した場合に、線分IV−IVと天井部(14)の外表面とが接するP3を想定する。次いで、このP3とP1とからなる線分P3−P1を垂直2等分(即ち、弧P3−P1を2等分)する線分Y−Yを想定し、この線分Y−Yが天井部(14)の外表面と接するP4が接点となるように、線分X−X上の点から引かれた接線Z−Zを想定する。このようにして想定された上記線分X−Xと上記線分Z−Zとの角度Fは、0゜<F≦45゜(より好ましくは0゜<F≦15゜)であることが好ましい。これにより、天井部(14)の外表面に溶湯が固化して金属が堆積することを効果的に防止できる。
更に、図14に示すように、天井部(14)は、溶湯注湯部(13)が付設された側から溶湯導入部(12)が付設された側へ向かって傾斜されている。この傾斜の角度は特に限定されないが、例えば、カラーを付設した場合に、カラーに形成されているピン孔(351)(ダイキャストマシーンにラドルを固定する為に形成されている固定用ピン挿入用の孔である)に挿通される固定用ピンの軸方向を垂直(線分G−G)と想定し、次いで、これ(線分G−G)に対して垂直な線分H−Hを想定する。更に、天井部(14)と本体部(17)とが接する部位に平行な線分H−Hを想定する。このようにして想定された上記線分と線分とで形成される角度Eは0゜<E≦20゜(より好ましくは0<E≦10゜)であることが好ましい。これにより、天井部(14)の外表面に溶湯が固化して金属が堆積することを効果的に防止できる。
これらの角度F及び角度Eは、いずれか一方のみであっても効果が得られるが、各々の組合せとすることもできる。即ち、0゜<F≦45゜であり、且つ、0゜<E≦10゜(好ましくは0゜<F≦15゜であり、且つ、0゜<E≦10゜)とすることができる。
また、溶湯導入口の開口面積S1と、溶湯導入経路の本体部側端の開口面積S2との大きさの関係は特に限定されないが、S1に対してS2は、同じ大きさであるか、又は、大きいことが好ましい。即ち、例えば、1≦(S2/S1)≦5{好ましくは1≦(S2/S1)≦3}とすることができる。これにより、本体部の内底部が損傷を受けることをより効果的に抑制できる。従って、より寿命の長いラドルを得ることができる。また、溶湯がラドル内に導入される際に空気及び各種ガス等の気体を巻き込むことを効果的に抑制できる。従って、得られる製品内に巻き込まれた気体に起因する空隙等が生じることが抑制され、製品品質を向上させることができる。
更に、本体部の底部の形状も特に限定されないが、図2及び図4等に示す形状に対して、図14及び図15に示すように曲面形状とすることができる。図2及び図4等に示すように底部が平面状である場合に比べて、図14及び図15に示す曲面状である場合には、特に溶湯をラドル内から排出する際によりスムーズに行うことができる。
尚、上記では、例えば、カラーに挿通されるピンの軸方向を垂直と想定した場合の上記角度Eの最適な角度を示しているが、ピンの軸方向が異なるラドルに対しても同様な効果が得られる範囲で種々角度Eを変更することができる。更に、図14及び図15に示したラドルには、給気口を設けることで、そのまま本発明のラドルとすることができる。
本発明のラドル及び本発明の他のラドルを構成する材料は特に限定されない。また、ラドルの各々の部分で異なる材料から構成されていてもよいが、通常、1種の材料からその全体が構成されている。これにより、機械的強度及び耐熱衝撃性等にムラを生じないからである。ラドルを構成する材料は、金属(例えば、鉄、鉄合金及び鋼等)であってもよいが、セラミックスであることが好ましい。
セラミックスは、熱伝導率が小さく、金属製のラドルに比べて重量が小さいという特性を有するからである。本発明のラドル及び本発明の他のラドルは、開放部分が従来のラドルに比べて少ないため保温性に優れているが、セラミックスから形成されているものでは、極めて高い保温性を発揮できる。また、鋳造品に比べて、製造が容易である。特に本発明のラドルのうち溶湯導入経路を有するものは形状が複雑となりがちであり、鋳造することが困難である場合もある。これに対して、セラミックスは分割成形した後、これらをつなぎ合わせて一体に焼成することができるからである。
ラドルを構成するセラミックスは、特に限定されず種々のものを用いることができるが、溶湯に対する耐食性に優れ、低熱膨張率(例えば、0〜1000℃の間における熱膨張率が0.3%以下)であり、熱伝導率が小さいものであることが好ましい。例えば、3kcal/m・h・c以下(約3.49W/m・k)であることが好ましく、更には、1.5kcal/m・h・c以下(約1.74W/m・k)であることがより好ましい。
このセラミックスの種類は特に限定されないが、例えば、SiO−Al−MgO系組成のセラミックスを用いることができる。更に、このSiO−Al−MgO系組成のセラミックスは、粘土(カオリナイト系、ハロイサイト系、スメクタイト系、パイロフィライト系、セリサイト系及びタルク系等の各種粘土鉱物を主成分とするもの等)、これらの粘土を用いたシャモット、石英(溶融石英)、コーディエライト、ムライト、アルミナ、フォルステライト及びスピネル等のうちの1種又は2種以上を焼成して得ることができる。
更に、このラドルには、溶湯が冷却されてなる固形物がラドルの内外表面に付着することを防止できる周知のコート層を設けることができる。
本発明のラドル及び本発明の他のラドルで扱うことができる溶湯は特に限定されないが、特に軽金属、軽合金、亜鉛及び亜鉛合金の溶湯に好適である。
上記「軽金属」には、アルミニウム、マグネシウム及びチタンが含まれる。また、上記「軽合金」には、アルミニウム、マグネシウム及びチタンを含有する合金が含まれる。即ち、例えば、アルミニウム−マグネシウム合金、アルミニウム−チタン合金、チタン−マグネシウム合金等が含まれる。更に、上記「亜鉛合金」には、亜鉛を含有する合金(例えば、真鍮等)が含まれる。
ラドルの使用方法は、給気口を備える本発明のラドルにおいて、給気口からラドル内へ不活性ガスを供給し、ラドル内に保持されている溶湯の酸化を防止するものである。
「不活性ガス」としては、窒素、アルゴン及びヘリウム等が挙げられる。これらのなかでも、安価に得られ且つ安全性が高いことから窒素が最も好ましい。これらの不活性ガスは1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。更に、この不活性ガスの給気量は特に限定されず、扱う溶湯及びラドルの大きさ等により適宜調節することが好ましいが、通常、毎分1リットル以上とすることが好ましく、更には、1〜10リットルとすることができる。
本発明のラドル及び本発明の他のラドルは、通常、ラドルは給湯機等のアームに取り付けられて用いられる。このため、ラドルにはアームに取り付けるための取付部又は取付治具を備えることができる。金属製のラドルの場合は一体成形された取付部を備えてもよく、別体の取付治具を備えることもできる。セラミックス製の場合は、通常、別体の取付治具を備えるが、接着剤等により一体化されていてもよく、接着剤などを用いることなくボルト及びナット等を用いて固定されていてもよい。取付部及び取付治具の形状は特に限定されず、用いるアームの形状に適したものとすることが好ましい。
セラミックス製のラドルに用いられる取付治具としては、例えば、図11〜図13(図11及び図12には、細線でラドルの外形を示した)に示すものを挙げることができる。この取付治具(3)は、ラドルの溶湯注湯部の外周面に取り付けるものであり、上板部(31)と、一対の対向する側板部(32)と、これら側板部を繋ぐ帯部(33)と、一方の側板部から延設されたカラー(35)と、側板部(32)及びカラー(35)を連結する連結部(34)と、を備える。これらは側板部(32)に取り付けられたボルト(361)に、上板部の所定の切欠部を係合し、ナット(362)を用いて上下方向に締め付けることによりラドルに固定できる。また、ラドルの上面に凸部を設け、この凸部と上板部(31)に設けられた位置合わせ孔(311)とを係合することにより、正確且つ容易に位置合わせを行うことができると共に、ラドルと上板部とのずれを防止し、取付性を向上させることができる。更に、上板部(31)、側板部(32)及び帯部(33)のラドルと接する表面に接着剤を塗布し、ラドルに取り付けることにより、ラドルに一体的に取付治具を設けることができる。尚、カラー(35)は管状をなしており、このカラーに形成された貫通孔に給湯機が備えるアームの一部を接続することでラドルと給湯機のアームとを連動できる。また、この取付治具の各部はどのような材料から形成されていてもよいが、通常、金属が用いられる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
[1]ラドルの製造
実施例1
給気口を有し、溶湯導入口は上方に開放されたセラミックスからなるラドル(図1及び図2参照)である。
SiO−Al−MgO系組成となるセラミックス原料粉末に、溶剤、バインダ及び可塑剤を添加して混合し、ペースト状のラドル用未焼成材料を得た。得られたラドル用未焼成材料を成形型内に投入し、加圧して成形した。この際、未焼成ラドルは、未焼成本体部の一半分、未焼成本体部の他半分、溶湯導入口が上方開放される未焼成溶湯導入経路、給気口用の孔が形成された未焼成天井部、及び、給気口の5つの部分に分けて成形した後、これらを接合用スラリを用いて接着し、一体の未焼成ラドルを得た。その後、得られた未焼成ラドルを焼成して実施例1のラドルを得た。
図1及び図2に示す実施例1のラドル(1a)は、本体部(11)は略椀形状を呈する。この本体部の容量は約0.6リットルである。また、本体部の底部の厚さ(図2のD1)は約10mmである。溶湯導入部(12)は、上方に開放された溶湯導入口(121)を有し、その高さ(図2におけるA2)は約25mmであり、幅(図1におけるA3)は約40mmである。また、溶湯注湯部(13)は、本体部(11)の斜め上方に突出し、同様に斜め上方に開放された溶湯注湯口(131)を有する。更に、天井部(14)に、ラドル内で5方向に吐出方向が分離された給気口(15)を備え、更には、給気用ホースを接続するアダプタ(2)を備える。この天井部(14)の厚さ(図1におけるD2)は約6mmである。
給気口(15)は、外径が30mm(図10におけるL3)、高さが30mm(図10における天井部から外方に突出する長さL4が10mm、天井部から内方へ突出する長さL5が14mm)であり、上部にホースと接続するための金属製アダプタ(2)がモルタルで接着されるアダプタ用嵌合部(161)を有する。更に、天井部(14)よりも内方に突出する部分は、溶湯導入口及び溶湯注湯口に向かず、保持される溶湯表面に対して水平な4方向(図10におけるC1方向及びC2方向等)と、保持される溶湯表面に対して垂直な方向(図10におけるC3方向)の5つの方向に、各々口径1.5mmで開口されている。
実施例2
給気口を有し、溶湯導入口は下方に開放され、付着防止層を備え、セラミックスからなるラドル(図3及び図4参照)である。
実施例1のラドルにおける溶湯導入口が下方開放される未焼成溶湯導入経路に変えて、溶湯導入口が側方開放される未焼成溶湯導入経路を成形し、これを用いた以外は実施例1と同様にして、給気口(15)を備え、溶湯導入口(121)が下方に開放されたセラミックスからなる本発明のラドルを得た。
図3及び図4に示す実施例2のラドル(1b)は、溶湯導入口(121)が下方に開放され、溶湯導入口の開口縦幅(図4におけるA1)は約35mmであり、開口横幅(図3におけるA3)は約40mmである。また、溶湯導入経路の本体部側端の開口高さ(図4におけるA2)は約25mmである(開口幅は図3におけるA3と同じ)。更に、溶湯導入経路(122)の長さ(図4におけるL1)は約75mmであり、幅(図3におけるL2)は50mmであり、厚さは約8mm(本体部と溶湯導入経路との間の厚さは約16mm)である。これら以外は上部実施例1のラドルと同様である。給気口(15)は実施例1と同じである。
実施例3
給気口を有さず、溶湯導入口は下方に開放され、付着防止層を備え、セラミックスからなるラドル(図5及び図6参照)である。
実施例2のラドルにおける給気口が形成された未焼成天井部に変えて、孔が形成されていない未焼成天井部を成形し、これを用いた以外は、実施例2と同様にして、給気口を有さず、溶湯導入口(121)が下方に開放されたセラミックスからなる本発明のラドルを得た。
図5及び図6に示す実施例3のラドル(1c)は、給気口を有さない以外は、実施例2のラドルと同様である。
[2]ラドルの評価
実施例3のラドルと、図7及び図8に示す比較例1のラドル(上部が開放されている)と、比較例1のラドルの開放部に金網を設置した比較例2のラドルを用いてアルミニウム(ADC12)の鋳造を行った。各ラドルはダイカストマシーン(東芝器械株式会社製、型締力250トン)のアームに取り付け(実施例3のラドルの取り付けには図11〜図13に示す取付治具(3)を用いた)、溶湯炉から溶湯を取出し、鋳型に湯量4kg(約1.5リットル)づつを注湯し、5万個の鋳造品を作製した。その後、得られた鋳造品に生じた不純物層の混入による不良品発生率を算出した。その結果は以下の通りであった。
実施例3による不良品発生率 : 1.2%
比較例1による不良品発生率 : 6.8%
比較例2による不良品発生率 : 4.5%
尚、比較例1のラドル(1d)の概形は、以下の通りである(図7及び図8参照)。即ち、ラドルの上部は開放されている。溶湯導入部(21)の高さ(図8におけるA1)は10mmであり、開口幅(図7におけるA3)は30mmである。また、底部における厚さ(図8におけるD1)は約7mmである。更に、このラドルは鋳鉄製であり一体に成形された取付部(16)を有する。
表1の結果より、鋳造機1を用いた場合であって、なんら不純物層の混入を防止する手段を有さない比較例1のラドルを用いた場合の不良品発生率は6.8%であった。これに対して、不純物層の混入を防止する金網を備える比較例2のラドルを用いた場合の不良品発生率は4.5%であり、発生率を低下させることができた。しかし、給湯中に金網が目詰まりして作業効率が低下するため度々金網を取り替える必要があった。一方、溶湯導入口が下方に開放された実施例3のラドルを用いた場合の不良品発生率は1.2%であり、比較例1に対して82%、比較例2に対して73%、各々発生率を低下させることができた。このように、本発明のラドルを用いると不純物層が混入することによる不良品の発生を極めて効果的に抑制することができることが分かる。
本発明は、金属関連分野において広く用いることができる。特に、ダイカスト製造分野において好適である。
本発明のラドルの一例の平面図である。 本発明のラドルの一例であり、図1のII−IIにおける断面図である。 本発明のラドルの他例の平面図である。 本発明のラドルの他例であり、図3のII−IIにおける断面図である。 本発明の他のラドルの一例の平面図である。 本発明の他のラドルの一例であり、図5のII−IIにおける断面図である。 比較例1のラドルの平面図である。 比較例1のラドルであり、図7のII−IIにおける断面図である。 本発明のラドルの更に他例の平面図である。 給気口及びアダプタを拡大して示した模式的な断面図である。 実施例で用いた取付治具の模式的な平面図である。 実施例で用いた取付治具の模式的な側面図である。 実施例で用いた取付治具の分解斜視図である。 本発明の他のラドルの他例であり、図15のIV-IVにおける断面図である。 本発明の他のラドルの他例であり、図14のIII-IIIにおける断面図である。
符号の説明
1a、1b、1c、1d、1e及び1f;ラドル、11;本体部、12;溶湯導入部、121;溶湯導入口、122;溶湯導入経路、13;溶湯注湯部、131;溶湯注湯口、14;天井部、15;給気口、16;取付部、2;アダプタ、3;取付治具、31;上板部、311;位置合わせ孔、32;側板部、33;帯部、34;連結部、35;カラー、351;ピン穴、361;ボルト、362;ナット。

Claims (8)

  1. 底壁と側壁と天井壁を有し、溶湯を保持する本体部と、
    溶湯導入口を有し該本体部に連接された溶湯導入部と、
    溶湯注湯口を有し該本体部に連接された溶湯注湯部と、
    上記天井壁に設けられ、本ラドル内に不活性ガスを供給する給気口と、
    上記給気口に取り付けられ、不活性ガスの給気用ホースを接続するためのアダプタと、を備え、
    該溶湯導入口、該溶湯注湯口及び該給気口以外の開口部を有さないラドルであって、
    上記溶湯導入部は、前記本体部から突出した形状をなし、2つの開口を備えるとともに、これらの2つの開口を繋ぐ中空の空間を有し、その空間が溶湯導入経路とされ、上記溶湯導入部の一端の開口が上記溶湯導入口であるとともに、他端の開口において上記本体部の側壁に設けられた孔と連接されて、上記溶湯導入経路と上記本体部の内部空間とが連通しており、
    上記本体部の底壁には、上記本体部の内部空間に突出する形態の突状部が形成されておらず、
    上記天井壁は、上記給気口のみで開口していることを特徴とするラドル。
  2. 椀型壁と天井壁を有し、溶湯を保持する本体部と、
    溶湯導入口を有し該本体部に連接された溶湯導入部と、
    溶湯注湯口を有し該本体部に連接された溶湯注湯部と、
    上記天井壁に設けられ、本ラドル内に不活性ガスを供給する給気口と、
    上記給気口に取り付けられ、不活性ガスの給気用ホースを接続するためのアダプタと、を備え、
    該溶湯導入口、該溶湯注湯口及び該給気口以外の開口部を有さないラドルであって、
    上記溶湯導入部は、前記本体部から突出した形状をなし、2つの開口を備えるとともに、これらの2つの開口を繋ぐ中空の空間を有し、その空間が溶湯導入経路とされ、上記溶湯導入部の一端の開口が上記溶湯導入口であるとともに、他端の開口において上記本体部の椀型壁に設けられた孔と連接されて、上記溶湯導入経路と上記本体部の内部空間とが連通しており、
    上記本体部の椀型壁には、上記本体部の内部空間に突出する形態の突状部が形成されておらず、
    上記天井壁は、上記給気口のみで開口していることを特徴とするラドル。
  3. 上記溶湯導入部は、該溶湯導入口が下方に開放されている請求項1又は2に記載のラドル。
  4. 底壁と側壁と天井壁を有し、溶湯を保持する本体部と、
    溶湯導入口を有し該本体部に連接された溶湯導入部と、
    溶湯注湯口を有し該本体部に連接された溶湯注湯部と、を備え、
    上記溶湯導入部は、前記本体部から突出した形状をなし、2つの開口を備えるとともに、これらの2つの開口を繋ぐ中空の空間を有し、その空間が溶湯導入経路とされ、上記溶湯導入部の一端の開口が上記溶湯導入口であるとともに、他端の開口において上記本体部の側壁に設けられた孔と連接されて、上記溶湯導入経路と上記本体部の内部空間とが連通しており、
    該溶湯導入口は下方に開放され、且つ、該溶湯導入口及び該溶湯注湯口のみにおいて外気に開放されているラドルであって、
    上記本体部の底壁には、上記本体部の内部空間に突出する形態の突状部が形成されておらず、
    上記天井壁は、開口していないことを特徴とするラドル。
  5. 椀型壁と天井壁を有し、溶湯を保持する本体部と、
    溶湯導入口を有し該本体部に連接された溶湯導入部と、
    溶湯注湯口を有し該本体部に連接された溶湯注湯部と、を備え、
    上記溶湯導入部は、前記本体部から突出した形状をなし、2つの開口を備えるとともに、これらの2つの開口を繋ぐ中空の空間を有し、その空間が溶湯導入経路とされ、上記溶湯導入部の一端の開口が上記溶湯導入口であるとともに、他端の開口において上記本体部の椀型壁に設けられた孔と連接されて、上記溶湯導入経路と上記本体部の内部空間とが連通しており、
    該溶湯導入口は下方に開放され、且つ、該溶湯導入口及び該溶湯注湯口のみにおいて外気に開放されているラドルであって、
    上記本体部の椀型壁には、上記本体部の内部空間に突出する形態の突状部が形成されておらず、
    上記天井壁は、開口していないことを特徴とするラドル。
  6. 一体に焼成されたセラミックスからなる請求項1乃至のうちのいずれかに記載のラドル。
  7. 上記溶湯は、軽金属、軽合金、亜鉛及び亜鉛合金のうちのいずれかを主成分とし、
    前記軽金属は、アルミニウム、マグネシウム及びチタンからなる群より選ばれ、
    前記軽合金は、アルミニウム−マグネシウム合金、アルミニウム−チタン合金及びチタン−マグネシウム合金からなる群より選ばれる請求項1乃至のうちのいずれかに記載のラドル。
  8. 上記天井壁は、湾曲している請求項1乃至のうちのいずれかに記載のラドル。
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