JP4488651B2 - 熱プラズマによるセラミック又は金属の球状粉末の製造方法および装置 - Google Patents

熱プラズマによるセラミック又は金属の球状粉末の製造方法および装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミックや金属などの高融点材料の球状の粉末を製造する製造方法および製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
金属などの粉末の製造方法としては、水アトマイズ法、ガスアトマイズ法、回転電極法、酸素火炎法など多くの方法が用いられている。
【0003】
しかし、これらの方法で得られる粉末は偏平や角張った形状などをなし、球状の粉末を製造するのは困難である。
【0004】
そこで、金属などの粉末を粉末状態のまま溶融球状化する方法が採用された。とくに高融点の材料を不純物の混入がなく球状化する方法として熱プラズマによる溶融球状化が行われるようになった(特開平6−25717号公報など)。
【0005】
この方法は、金属などの粉末を粉末状態で熱プラズマにより溶融して表面張力により球状化させ、ガスや空気雰囲気の冷却塔で落下中に冷却させて球状粉末を得るものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の気体雰囲気の冷却塔では、溶融球状化した粒子が冷却塔で落下中に相互結合したり、完全に凝固しない状態で冷却塔の壁や底部に当たって粒子が偏平になるなど、完全な球状が得られないという問題点があった。とくに、作業性を増すためにプラズマ能力や装置が大型化した製造装置ではこの傾向が大きくなる。
【0007】
そこで本発明は、上記問題点を解決して、大型の装置においても真球に近い完全な球状の粉末が得られる熱プラズマによるセラミック又は金属の球状粉末の製造方法と装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の熱プラズマによるセラミック又は金属の球状粉末の製造方法は、セラミック又は金属の原料粉末を高周波熱プラズマにより加熱溶融して球状化し、該球状化した溶融粒子を冷却塔において水噴霧雰囲気を通過させて冷却することにより球状粉末を得ることを特徴とするものである。 また、前記冷却塔の内壁に冷却水を流す壁冷却手段が設けられ、前記溶融粒子が前記冷却塔の内壁に接する前に冷却凝固するようにして球状粉末を得ることが望ましい。
【0009】
すなわち、本発明の球状粉末の製造方法は、熱プラズマにより溶融球状化した粒子が落下中に水噴霧により冷却されて球状の状態で冷却凝固するので、真球に近い球状粉末が得られる。また、冷却塔の内壁に冷却水を流す壁冷却手段が設けられ、前記溶融粒子が前記冷却塔の内壁に接する前に冷却凝固するので、従来方法のように粒子が溶融状態で冷却塔の壁や底部に接して偏平に変形したり、粒子同志が接触して相互結合するなどのことがない。これにより安定して均一な真球に近い球状粉末が得られる。また、セラミック又は金属の原料粉末をプラズマフレームで粉末粒子のまま加熱溶融して急冷するので、原料粉末の粒度を変えることにより自由に所用の粒径の成品粉末が得られる。
【0010】
本発明の球状粉末の製造方法は、粉末状態で溶融して球状化するので、所要粒度の成品粉末を得るためには原料粉末の粒度が重要である。そのために前記セラミック又は金属の原料粉末について、所望の化合物の粉末原料や所望の粒径の粉末原料が入手困難の場合には、セラミック又は金属を焼結したブロックを粉砕して、溶融球状化したとき製品球状粉末の粒度になるように分級して原料粉末にすることが望ましい。こうすれば簡易に原料の粒度を任意に調製することができるので、原料粒度を選ぶことにより所用の粒度の成品粉末が得られる。
ここで、原料粒度の溶融球状化したとき製品球状粉末の粒度になるような粒度は、当業者の経験と実験により定められる。
【0011】
あるいは、前記セラミック又は金属の原料粉末は、セラミック又は金属の粉末を造粒機により溶融球状化したとき製品球状粉末の粒度になるように造粒した粉末であることが望ましい。こうすれば、市販の原料粉を使用して熱を加えないで任意の粒度の原料粉末が得られる。
【0012】
本発明の熱プラズマによるセラミック又は金属の球状粉末の製造装置は、原料粉末を加熱溶融するプラズマトーチと、該プラズマフレームに原料粉末を供給する原料供給手段と、該プラズマフレームにより加熱溶融されて球状化した溶融粒子を冷却して回収する冷却塔とを備えたプラズマにより溶融球状化する球状粉末の製造装置において、該冷却塔に該冷却塔内を通過する溶融球状化された粒子を水噴霧により冷却する噴霧冷却手段が設けられたことを特徴とするものである。
【0013】
すなわち、本発明の球状粉末の製造装置は、原料粉末粒子がプラズマフレームにより加熱溶融されて表面張力により球状化し、この溶融球状粒子が冷却塔内を落下しながら冷却される際に水噴霧により冷却されるものである。溶融粒子が気体中で冷却される従来の装置の場合には、プラズマの能力が大きくなってプラズマの溶解熱量が増加すると、溶融粒子が完全冷却しないうちに、反応塔の側壁や底部に当たって球形が偏平に変形したり他の粒子と相互結合するするという問題点があった。本発明の装置によれば、溶融粒子は冷却塔内を落下中に水噴霧で完全冷却されて凝固するので、上記の従来の問題点が解消し真球に近い形の球状粉末が得られる。
【0014】
前記製造装置には、前記溶融粒子が前記冷却塔の内壁に接する前に冷却凝固するように、前記冷却塔の内壁に冷却水を流す壁冷却手段が設けられることが望ましい。こうすれば、冷却塔の内壁に当たる溶融粒子が冷却水により冷却凝固した後に内壁に当たるので、球形が変形することがない。
【0015】
前記壁冷却手段は、前記プラズマトーチと前記冷却塔の接続部近傍の開口部の内側に設けられた水ガイドリングと前記冷却塔の開口部との隙間から前記冷却塔の内壁に沿わせて冷却水を流すようになっていることにより、簡易に内壁の冷却が達成できる。
【0016】
さらに、本発明の球状粉末の製造装置は、球状化して冷却された球状粒子を冷却水と共にスラリ状にして回収する回収手段を備えることにより連続操業が容易になり装置の生産性を上げることができる。
【0017】
なお、ここで冷却水というのは、必ずしも水に限定するものでなく、他の冷却液の使用も可能である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の一実施形態について具体的に説明する。図1は本発明の熱プラズマによるセラミック又は金属の球状粉末の製造装置の全体の構成図、図2はその主要部の正面断面図、図3は図2の側面断面図、図4は冷却塔の内壁に冷却水を流す壁冷却手段の拡大図である。
【0019】
これらの図に基づき、まず本発明の製造装置の全体構成について説明する。本発明の製造装置はプラズマトーチ11、原料供給手段21、冷却塔31、壁冷却手段41、噴霧冷却手段44および回収手段47により構成されている。
【0020】
全体の流れを説明すると、原料供給手段21からプラズマトーチ11に供給された原料粉末は、プラズマフレームにより加熱溶解されて球状化し冷却塔31内に落下する。溶融した球状粉末は冷却塔31内で落下中に壁冷却手段41、噴霧冷却手段44により冷却され、冷却塔下部の粉末溜33に蓄積する。粉末溜33に蓄積した球状粉末は冷却水と一緒に回収管48を通って回収水槽50に入り、ここで回収され乾燥される。これにより回収手段47が構成される。
【0021】
以下、図2から図4を用いて個々の部分について詳細説明する。プラズマトーチ11は水冷される二重管構造の石英管12の外周に高周波誘導コイル17が巻かれ、高周波電源40から端子17a及び17bを介して高周波電流が付加される。石英管12の上部にはコアガス供給管13、シースガス供給管14が設けられガスボンベ15からArガスが供給される。これらのガス供給管の周囲は水冷トーチヘッド16により、石英管12の下部は水冷ジャケット18により冷却されている。
【0022】
冷却塔31は横型の円筒形をなし、円筒部32の両側に側蓋35が設けられ、円筒部32の上側に開口部34が設けられている。開口部34に接続フランジ25が連結され、接続フランジ25の上部にプラズマトーチ11の下部の水冷ジャケット18が固定されて、プラズマトーチ11が冷却塔31上に搭載される。
【0023】
冷却手段は壁冷却手段41と噴霧冷却手段44の2系統からなる。壁冷却手段41は、詳細を図4に示すように接続フランジ25のプラズマ接続部26の内周に嵌装された水ガイドフランジ43からなり、配管42から供給される冷却水がプラズマ接続部26の内周と水ガイドフランジ43の外周との隙間43aから流出し、接続フランジ25の内周から冷却塔円筒部32の内壁を伝って流れるようになっている。
【0024】
噴霧冷却手段44は図3に示すように、冷却塔31の両側の側蓋35の覗窓39の位置に噴射ノズル46a,46bが設けられ、配管45a,45bから供給された冷却水が冷却塔内に噴霧されて溶融粒子を冷却する。
【0025】
円筒部32の下部には粉末溜33が設けられ、回収管48を介して回収水槽50に接続されている。粉末溜33に溜まった球状粉末を冷却水と一緒に回収水槽50に流れ込ませ、ここで球状粉末を回収するようになっている。
【0026】
回収水槽50の冷却水はポンプ51により循環され、浄化装置52を通過して清浄にされた後、配管53を介して前記壁冷却手段41、噴霧冷却手段44の配管42、45a,45bに送られる。浄化装置52の詳細は省略する。
【0027】
冷却塔31内のガスは、プラズマ着火前のガス置換のために円筒部32の側面に接続された排気ポンプ38により排気される。
【0028】
原料供給手段21は、原料ホッパ22と原料供給管23と原料供給ノズル24からなり、原料供給ノズル24からプラズマトーチ11に原料粉末が供給される。原料ホッパ22には、反応ガス供給管19から分岐されたキャリアガス管20が接続され、ガスにより原料粉末を送給する。
【0029】
以下、上記構成の球状粉末の製造装置を用いて球状粉末を製造する動作について説明する。本発明の方法は原料粉末を粉末の状態で溶融して球状化するものであるから、所定の球径の球状粉末を得るには、まず球径の揃った原料粉末を調製しなければならない。市販のセラミック又は金属の粉末は粒径が一定しないので、所定の粒度の球状粉末を得るために粒径を揃えた原料粉末を調製する必要がある。
【0030】
この粒径調製の一方法として、原料を溶解したインゴットを粉砕分級して粒度を揃える方法がある。本実施形態では、市販粉末を焼結して、この焼結したブロックを粉砕分級して粒度を揃えて原料粉末を調製した。本焼結方法によれば複合化合物の球状粒子の製造も可能になる。
【0031】
また本発明の他の方法として、市販粉末又は上記方法で製造した粉末を造粒機により所定の径に造粒して原料粉末を調製する方法がある。この方法によれば、容易に所用の球径の粉末を得ることができ、熱を使用しないので一層エネルギが少なくて済む。このときバインダを使用するが、球状化処理前に電気炉などで脱脂処理を行う。
【0032】
上記により調製した所定の粒径の原料粉末を、本発明の装置を用いて以下のようにして球状粉末を得る。まず、プラズマトーチ11のコアガス供給管13、シースガス供給管14からArガスを流入しながら高周波誘導コイル17に高周波電力を掛けると、石英管12内に図の鎖線で示すプラズマ2が発生し石英管12の下部側から噴出する。
【0033】
キャリアガス供給管20のArガスにより、原料ホッパ22の原料粉末3を原料供給管23を介して原料供給ノズル24からプラズマフレーム2に供給する。すると、原料粉末は粉末のままプラズマフレームにより加熱溶融されて球状になり、この球状溶融粒子が冷却塔31内に落下する。
【0034】
このとき、冷却塔31内には噴射ノズル46から冷却水が噴射されているので、溶融粒子は下部の粉末溜33に落下するまでに冷却凝固しており、粒子が底に当たっても球形が変形することがない。また、接続フランジ25と水ガイドフランジ43との隙間43aから流出した冷却水が冷却塔の内面を伝って流れているので、冷却塔の壁面に当たる溶融粒子も冷却凝固しており球形が変形することがない。
【0035】
粉末溜33に溜まった球状粉末は冷却水と一緒に回収水槽50に流れる。この動作中も溶解球状化の作業は継続される。球状化した成品粉末は回収水槽50から取り出され、乾燥して成品粉末にされる。
【0036】
このように、本発明の製造方法および装置によれば、溶解作業を継続しながら成品粉末の回収ができるので、連続操業が可能で作業効率が上がる。
【0037】
前述のように、本発明の方法によれば、原料粉末の粒度を選択することにより任意の粒度の球状化した粉末が得られ、溶解された粒子は球状化後に水冷により急冷されて完全冷却された後に冷却塔に接するので、球状形が変形したり、他の粒子と相互結合して異形になるようなことがなく、綺麗な揃った球形の粉末が得られる。
【0038】
[実施例1]
実施例1は、Al2 3 について、造粒機により粒径を揃えて造粒する実験と、その造粒したAl2 3 の原料粉末を用いて、本発明の方法と従来の乾式雰囲気で冷却する方法とにより球状化する比較実験を行った。
【0039】
まず、Al2 3 の素材粉末にバインダを添加して造粒機により造粒し、この造粒粉末を加熱して脱脂し、約250μmの粒径に造粒したものを原料粉末とした。図5は造粒前の素材粉末の形状、図6は造粒した原料粉末の形状のSEMによる写真を示す。図6に見られるように造粒した原料粉末は約0.2mmの揃った球形をしている。このように、粗形の素材粉末を造粒機により造粒して原料粉末を作製することにより、所要の粒径の成品粉末を得るための任意の粒径の原料粉末を容易に得ることができた。
【0040】
次に、この造粒機により造粒した図6に示す原料粉末を用いて、本発明の製造方法と従来方法とについて球状化の比較実験した。
【0041】
上記の原料粉末を原料ホッパー22に装入し、下記のプラズマ条件で加熱して溶融球状化した。加熱の条件は、4MHz,入力150kWでAr,O2 ガスをそれぞれ30l/min,100l/min流した。
【0042】
その結果を図7、図8に示す。図7は従来の方法により球状化した粉末の形状、図8は本発明方法により球状化した粉末の形状のSEMによる写真を示す。前記図6の原料粉末をプラズマにより溶解球状化した成品粉末は図7及び8に見られるようにほぼ同じ大きさの球形をしている。しかし、図7の従来方法の球状化粉末には楕円形に変形した粒子や複数の粒子が相互結合した粗形粒子が存在する。これに対し図8の本発明方法では綺麗に揃った真球状の球状粉末が得られている。
【0043】
このように、従来方法で粒子が楕円形に変形するのは、溶融した粒子が完全に凝固する前に冷却塔の壁や底部に衝突するからである。また、粒子が粗形になるのは、落下中の粒子が凝固する前に他の溶解した状態の粒子と接触して相互結合するからである。これに対して、本発明方法によれば真円球状の球状化粉末が得られるが、これは落下中の粒子が水噴霧による冷却により少なくとも表面が完全に凝固してから底部に達し、また冷却塔の壁部を伝って冷却水が流されているので、溶融状態の粒子も壁に当たる前に冷却凝固するからである。そのため球状化した粒子が変形することがない。
【0044】
[実施例2]
実施例2は、焼結したブロックを粉砕して分級した原料粉末を用いて球状化した実験結果である。すなわち、Al2 3 の粉末を焼結し、この焼結ブロックを粉砕して約400μmの粒径に分級して原料粉末を作製した。この原料粉末を実施例1と同条件のプラズマで加熱して溶融球状化した。実験結果を図9および図10に示す。
【0045】
図9は原料粉末の形状、図10は溶融球状化した球状粒子の形状を示すSEM写真である。。図9の原料粉末は400μm前後の大きさも形状も揃わない粗形粒であるが、図10の造粒後は300〜500μmの揃った真球に近い球状粉末が得られ、本発明の効果が認められた。
【0046】
以上述べたように、本発明実施形態の熱プラズマによるセラミック又は金属の球状粉末の製造方法および装置は、高周波熱プラズマにより溶融球状化させた溶融粒子を、水噴霧により冷却して球状粉末を得るので、溶融状態の粒子が冷却塔の壁や底部に接することがなく、球形が偏平に変形するなどのことがなく安定して均一な真球に近い球状粉末が得られる。
【0047】
また、原料粉末を粉末粒子のままプラズマフレームで加熱溶融して急冷するので、原料粉末の粒度を変えることにより自由に所要の粒径の球状粉末が得られる。
【0048】
このセラミック又は金属の原料粉末は、焼結したブロックを粉砕して所定粒度に分級した粉末か、造粒機により所定粒度に造粒した粉末を用いることにより、所要の大きさの球状粉末が容易に得られ、かつ省エネルギが達成できる。
【0049】
また、本発明の球状粉末の製造装置は、冷却塔に溶融粒子を水噴霧により冷却する噴霧冷却手段と冷却塔の内壁に冷却水を流す壁冷却手段とが設けられており、溶融粒子は冷却塔内を落下中に完全に凝固し、また冷却凝固した後に内壁に当たるので球形が変形することがない。
【0050】
また、球状化した粒子を、冷却水と共にスラリ状にして回収する回収手段を備えるので、連続操業ができ、装置の効率を上げることができる。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の熱プラズマによる球状粉末の製造方法および装置によれば、セラミック又は金属の所要の粒径を有する真球に近い球状粉末が連続して得られるので、粉末成形部品などへの応用の道が拡大する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施形態の球状粉末の製造装置の全体構成を示す図である。
【図2】本発明実施形態の球状粉末の製造装置の主要部の正面断面図である。
【図3】図2の側面断面図である。
【図4】本発明実施形態の壁冷却手段の詳細断面図である。
【図5】実施例1のAl2 3 の造粒前の素材粉末の形状を示す写真である。
【図6】実施例1のAl2 3 の造粒後の原料粉末の形状を示す写真である。
【図7】実施例1のAl2 3 原料粉末を従来方法で球状化した成品粉末の形状を示す写真である。
【図8】実施例1のAl2 3 原料粉末を本発明方法で球状化した成品粉末の形状を示す写真である。
【図9】実施例2のAl2 3 の焼結ブロックを粉砕分級した原料粉末の形状を示す写真である。
【図10】実施例2のAl2 3 原料粉末を本発明方法により球状化した成品粉末の形状を示す写真である。
【符号の説明】
1 球状化装置、2 プラズマフレーム、3 原料粉末、4 成品粉末、11プラズマトーチ、12 石英管、13 コアガス供給管、14 シースガス供給管、15 ガスボンベ、16 トーチヘッド、17 高周波誘導コイル、18水冷ジャケット、19 反応ガス供給管、20 キャリアガス管、21 原料供給手段、22 原料ホッパ、23 原料供給管、24 原料供給ノズル、25接続フランジ、26 プラズマ接続部、31 冷却塔、32 円筒部、33 粉末溜、34 開口部、35 側蓋、38 エアポンプ、39 覗窓、40 高周波電源、41 壁冷却手段、42 配管、43 水ガイドリング、44 噴霧冷却手段、45 配管、46 噴霧ノズル、47 回収手段、48 回収管、50 回収水槽、51 ポンプ、52 浄化装置、53 配管、

Claims (8)

  1. セラミック又は金属の原料粉末を高周波熱プラズマにより加熱溶融して球状化し、該球状化した溶融粒子を冷却塔において水噴霧雰囲気を通過させて冷却することにより球状粉末を得ることを特徴とする熱プラズマによるセラミック又は金属の球状粉末の製造方法。
  2. 前記冷却塔の内壁に冷却水を流す壁冷却手段が設けられ、前記溶融粒子が前記冷却塔の内壁に接する前に冷却凝固するようにして球状粉末を得ることを特徴とする請求項1に記載の熱プラズマによるセラミック又は金属の球状粉末の製造方法。
  3. 前記セラミック又は金属の原料粉末は、セラミック又は金属を焼結したブロックを粉砕して、溶融球状化したとき製品球状粉末の粒度になるように分級した粉末であることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱プラズマによるセラミック又は金属の球状粉末の製造方法。
  4. 前記セラミック又は金属の原料粉末は、セラミック又は金属の粉末を造粒機により溶融球状化したとき製品球状粉末の粒度になるように造粒した粉末であることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱プラズマによるセラミック又は金属の球状粉末の製造方法。
  5. 原料粉末を加熱溶融するプラズマトーチと、該プラズマフレームに原料粉末を供給する原料供給手段と、該プラズマフレームにより加熱溶融されて球状化した溶融粒子を冷却して回収する冷却塔とを備えたプラズマにより溶融球状化する球状粉末の製造装置において、該冷却塔に該冷却塔内を通過する溶融球状化された粒子を水噴霧により冷却する噴霧冷却手段が設けられたことを特徴とする熱プラズマによるセラミック又は金属の球状粉末の製造装置。
  6. 前記溶融粒子が前記冷却塔の内壁に接する前に冷却凝固するように、前記冷却塔の内壁に冷却水を流す壁冷却手段が設けられたことを特徴とする請求項に記載の熱プラズマによるセラミック又は金属の球状粉末の製造装置。
  7. 前記壁冷却手段は、前記プラズマトーチと前記冷却塔の接続部近傍の開口部の内側に設けられた水ガイドリングと前記冷却塔の開口部との隙間から前記冷却塔の内壁に沿わせて冷却水を流すようになっていることを特徴とする請求項に記載の熱プラズマによるセラミック又は金属の球状粉末の製造装置。
  8. 前記球状化して冷却された球状粒子を、前記冷却水と共にスラリ状にして回収する回収手段を備えたことを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載の熱プラズマによるセラミック又は金属の球状粉末の製造装置。
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