JP4488559B2 - 半導体レーザ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信システムや光情報処理システム等における光源として用いられる半導体レーザ素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体レーザ素子のしきい値電流や外部微分量子効率は温度に強く依存するので、温度変化に伴い半導体レーザ素子から出射されるレーザ光強度は変動する。レーザ光強度をほぼ一定に保つためには、APC(Automatic power control)と呼ばれる外部フィードバック回路により注入電流を制御したり、ぺルチェ素子を用いて温度変化を小さくするなどの対策がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記対策には、構成の複雑化や部品数の増加によるコストアップの問題があった。
【0004】
また、特開平7−74427号公報には、半導体レーザ素子のしきい値電流と外部微分量子効率の両方の温度依存性を同時に改善させる対策が開示されている。しかし、ここに開示された素子は、発振波長が長くなるほど反射率が増加する反射率制御膜のみを用いているので、光出射端の反対側に備えられた反射率制御膜の反射率を非常に大きく変化させる(発振波長が30nm(1.30μmから1.33μmに)変化する間に反射率を20%から80%に変化させる)必要があり、このような反射率制御膜の作製は困難なものであった。
【0005】
そこで、本発明は、上記した従来技術の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、温度変化に伴うレーザ光強度の変動を低く抑えることができ、構成が単純で製造が容易な半導体レーザ素子を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る半導体レーザ装置は、互いに反対側に位置する第一の端面及び第二の端面を持ち、駆動電流が注入されてレーザ光を発生する光共振器と、上記第一の端面上に備えられ、上記光共振器で発生するレーザ光の発振波長が長くなると該レーザ光に対する反射率が低下する特性を持つ第一の反射鏡と、上記第二の端面上に備えられ、上記光共振器で発生するレーザ光の発振波長が長くなると該レーザ光に対する反射率が増加する特性を持つ第二の反射鏡と、上記光共振器に第一の値の上記駆動電流を注入する駆動手段とを有し、上記光共振器は、上記光共振器の温度上昇に応じて、上記光共振器で発生するレーザ光の発振波長が長くなり、且つ、上記光共振器のレーザ発振に要求されるしきい値電流が高くなる特性を有し、上記第一の反射鏡及び上記第二の反射鏡は、上記共振器の温度が上昇すると、上記光共振器に注入される上記駆動電流の単位増加量に対する上記第一の反射鏡を通して出射されるレーザ光強度の増加量が増加し、且つ、上記光共振器の温度が変化しても上記第一の反射鏡を通して出射されるレーザ光の強度を変化させない上記光共振器の駆動電流の第二の値が存在するように構成され、上記駆動手段は、上記駆動電流の上記第一の値を上記第二の値に設定したことを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
実施の形態1
図1は、本発明の実施の形態1に係る半導体レーザ素子の構成を概略的に示す図である。図1に示されるように、実施の形態1の半導体レーザ素子は、互いに反対側に位置する前端面1a及び後端面1bを持つ光共振器1と、前端面1a上に備えられた反射率制御膜としての前端面反射鏡2と、後端面1b上に備えられた反射率制御膜としての後端面反射鏡3とを有する。
【0013】
光共振器1は、基板(図示せず)と、活性層4と、この活性層4を挟むクラッド層5,6と、活性層4に電流を注入するための電極膜(図示せず)とを有する。光共振器1としては、ダブルヘテロ構造のもの、埋め込みへテロ構造のもの、リッジ構造のもの等の各種構造を採用できる。尚、一般に、光共振器1における発振光の発振波長λは、光共振器1の温度上昇に伴って長くなる特性を持つ。
【0014】
基板としては、例えば、GaAs基板又はInP基板が用いられる。活性層4及びクラッド層5,6としては、例えば、波長0.5μm〜0.98μm程度の光を発生するのに適したAlGaAs系混晶材料やAlGaInP系混晶材料が用いられる。また、活性層4及びクラッド層5,6としては、例えば、波長1.2μm〜1.6μm程度の光を発生するのに適したInGaAsP系混晶材料やAlGaInAs混晶材料を用いることもできる。また、活性層4の構成は、バルク型、量子井戸型、歪量子井戸型など、任意のものでよい。
【0015】
例えば、InP基板上に作成されたAlGaInAs系歪量子井戸を活性層4とした発振波長1.3μm帯のリッジ型半導体レーザ素子の場合には、AlGaInAs歪量子井戸は、厚さが7nmで1%圧縮歪みがかかったAlGaInAs層(バンドギャップ波長:約1.4μm)を井戸とし、これがバンドギャップ波長1.0μmで厚さが10nmの無歪AlGaInAsバリア層で挟まれている。この素子においては、井戸の層数は7であり、横方向の閉じこめ構造は幅2.5μmのリッジ構造であり、共振器長は350μmである。
【0016】
また、光共振器1の前端面1a及び後端面1bは、結晶を劈開することにより形成される平行な2つの端面である。但し、エッチングなどの他の方法によって、前端面1a及び後端面1bを形成してもよい。
【0017】
前端面反射鏡2は、例えば、高屈折率誘電体膜としてのアモルファスシリコン膜(a−Si膜)7と、低屈折率誘電体膜としての窒化シリコン膜(SiN膜)8の繰り返し積層構造からなる誘電体多層膜である。実施の形態1においては、3対のa−Si膜7とSiN膜8が光共振器1側から順にSiN膜7、a−Si膜8、SiN膜7、a−Si膜8、SiN膜7、a−Si膜8の順になるように積層されている。実施の形態1においては、各a−Si膜7の厚さ〔μm〕を、0.916/{4×n(a−Si)}とし、各SiN膜8の厚さ〔μm〕を、0.916/{4×n(SiN)}としている。ここで、n(a−Si)は、a−Si膜7の屈折率を示し、n(SiN)は、SiN膜8の屈折率を示す。ただし、上記した前端面反射鏡2の材質、厚さ、及び誘電体膜の数は、一例に過ぎず、前端面反射鏡2として、発振波長が長くなるほど反射率が低下する機能を持つ他の構成を採用してもよい。前端面反射鏡2の他の構成としては、例えば、誘電体薄膜と空気とを交互に配列した構成がある。また、低屈折率誘電体膜の材質は、SiNに代えて、SiOxやAl2O3等を使用することができる。
【0018】
後端面反射鏡3は、高屈折率誘電体膜としてのアモルファスシリコン膜(a−Si膜)9と、低屈折率誘電体膜としての窒化シリコン膜(SiN膜)10の繰り返し積層構造からなる誘電体多層膜である。実施の形態1においては、2対のa−Si膜9とSiN膜10が光共振器1側から順にSiN膜10、a−Si膜9、SiN膜10、a−Si膜9の順になるように積層されている。実施の形態1においては、各a−Si膜の厚さ〔μm〕は、1.76/{4×n(a−Si)}であり、SiN膜10の厚さ〔μm〕が1.76/{4×n(SiN)}である。ここで、n(a−Si)は、a−Si膜9の屈折率を示し、n(SiN)は、SiN膜10の屈折率を示す。ただし、上記した後端面反射鏡3の材質、厚さ、及び誘電体膜の数は、一例に過ぎず、後端面反射鏡3として、発振波長が長くなるほど反射率が増加する機能を持つ他の構成を採用してもよい。後端面反射鏡3の他の構成としては、例えば、誘電体薄膜と空気とを交互に配列した構成がある。また、低屈折率誘電体膜の材質は、SiNに代えて、SiOxやAl2O3等を使用することができる。
【0019】
図2は、光発振器1における発振光の発振波長λの変化に伴って変動する前端面反射鏡2及び後端面反射鏡3の反射率Rf及びRrを示すグラフである。図2に示される曲線(破線)からわかるように、上記構成を有する前端面反射鏡2は、発振波長λが長くなるほど反射率Rfが低下するように設計されている。半導体レーザ素子の温度が20℃である場合の発振波長1.3μmにおけるこの前端面反射鏡2の反射率Rfは約30%であり、この値は、前端面反射鏡2を備えない場合の反射率(光共振器1の前端面1aの反射率)とほぼ等しい。半導体レーザ素子の温度が80℃である場合の発振波長1.33μmにおける前端面反射鏡2の反射率Rfは約16%であり、この値は、前端面反射鏡2を備えない場合の反射率より低い。
【0020】
また、図2に示される曲線(実線)からわかるように、上記構成を有する後端面反射鏡3は、発振波長λが長くなるほど反射率Rrが増加するように設計されている。半導体レーザ素子の温度が20℃である場合の発振波長1.3μmにおけるこの後端面反射鏡3の反射率Rrは約30%であり、この値は、後端面反射鏡3を備えない場合の反射率(光共振器1の後端面1bの反射率)とほぼ等しい。半導体レーザ素子の温度が80℃である場合の発振波長1.33μmにおける後端面反射鏡3の反射率Rrは約45%であり、この値は、後端面反射鏡3を備えない場合の反射率より高い。
【0021】
図3は、図1の半導体レーザ素子における注入電流Iとレーザ光強度Lとの関係を素子温度が20℃の場合と80℃の場合について示すグラフである。以下に図3の関係が導出される過程を示す。一般に、半導体レーザ素子の前端面1aからの光出力の外部微分量子効率ηfは、以下の式(1)のように表される。
【0022】
【数1】
【0023】
ここで、ηtotalは、前後両端面からの総光出力に対する外部微分量子効率である。
【0024】
例えば、AlGaInAs歪量子井戸リッジ型半導体レーザ素子の場合は、20℃における総光出力に対する外部微分量子効率ηtotalの典型値は約0.5であり、80℃における総光出力に対する外部微分量子効率ηtotalの典型値は20℃における値の約0.82倍、即ち、約0.41であることが実験的に確認されている。図2において、素子温度が20℃の場合には{Rf、Rr}={0.3、0.3}であり、素子温度が80℃の場合には{Rf、Rr}={0.16、0.45}である。従って、式(1)を用いて計算すると、20℃における前端面1aからの光出力の外部微分量子効率ηf20は約0.25であり、80℃における前端面1aからの光出力の外部微分量子効率ηf80は約0.295となる。
【0025】
また、半導体レーザ素子のしきい値電流Ithは、一般に、以下の式(2)のように表すことができる。
【0026】
【数2】
【0027】
ここで、Ith20は、20℃におけるしきい値電流、T0は、しきい値電流の特性温度、δTは、20℃からの温度変化分を示す。実施の形態1の半導体レーザ素子の場合には、特性温度T0におけるしきい値電流I0は15mA程度、T0は90K程度であるので、80℃におけるしきい値電流Ith80は約29mAとなる。以上の結果より、実施の形態1に係る半導体レーザ素子の電流−光出力(I−L)特性は、20℃の場合には、(I,L)=(15,0)の点を通り傾斜が約0.25の直線A(実線)となり、80℃の場合には、(I,L)=(29,0)の点を通り傾斜が約0.295の直線B(破線)となる。
【0028】
図3に示されるように、実施の形態1に係る半導体レーザ素子の温度が20℃から80℃に上昇すると、しきい値電流Ithは15mAから29mAに上昇してしまうが、前端面1aからの光出力の外部微分量子効率ηfは0.25から0.295へと改善される。図3に示される特性を持つ実施の形態1の半導体レーザ素子においては、例えば、光共振器1への注入電流を約110mA(即ち、直線AとBの交点)にすれば、半導体レーザ素子の温度が20℃から80℃に上昇しても光出力Lはほとんど変化しない。従って、この半導体レーザ素子の場合は、駆動電流を110mA付近にして使用すれば、温度変化に伴う光出力の変動はほとんどない。
【0029】
尚、上述の例は、InP基板上に作製した1.3μm帯AlGaInAs歪量子井戸リッジ型半導体レーザ素子の実際の特性を例にしたものであるが、構成材料や構造によって、しきい値電流や外部微分量子効率、特性温度などは異なってくるので、それらに合わせて反射率スペクトルの設計をする必要がある。以下に、より一般的な設計の指針を示す。
【0030】
温度i〔℃〕におけるしきい値電流をIthi〔mA〕、温度i〔℃〕における光共振器1の前端面1aからの光出力の外部微分量子効率をηfiとすると、光出力L〔mW〕における駆動電流はIopi〔mA〕は、
Iopi=Ithi+L/ηfi …式(3)
と表わすことができる。ここで、Iop20≧Iop80であれば、図3に示されるように、20℃におけるI−L曲線Aと、80℃におけるI−L曲線Bが交差する。このように、I−L曲線AとBとが交差するための条件は、上記式(1)及び式(2)から、以下の式(4)のように表すことができる。
【0031】
【数3】
【0032】
ここで、r=ηt80/ηt20であり、Rfi及びRriはそれぞれ温度i〔℃〕における前端面反射膜2及び後端面反射膜3の反射率である。
【0033】
式(4)において等号が成り立つ場合は、20℃におけるI−L曲線Aと、80℃におけるI−L曲線Bが交差する条件である。式(4)における各値r、ηth20、Ith20、T0は、すべて半導体レーザ素子の構成材料や構造に基づいて決定される特性値であるから、これら既知の値と式(4)を用いて反射率Rri、Rfiを決定すればよい。但し、一般に後端面1bからの光出力より前端面1aからの出力の方を大きくしたい場合が多いので、Rfi<Rriとすることが好ましい。
【0034】
以上のように、実施の形態1によれば、図2に示されるように、発振光の波長が長くなるほど後端面反射鏡3の反射率が増大すると同時に、前端面反射鏡3の反射率が減少するように構成している。このため、各反射鏡2,3における反射率変化を極端に大きくすることなく(即ち、波長λが30nm変化する間に反射率が15%程度変化すればよく)、前端面1aからの光出力の外部微分量子効率ηfを温度上昇に伴って増大させることができる。
【0035】
また、しきい値電流は温度とともに上昇してしまうものの、前端面1aからの光出力の外部微分量子効率ηfを温度上昇に伴って増大させることができるので、例えば、電流約110mAの一定電流で半導体レーザ素子を駆動すれば光出力がほとんど変化しない状況を実現できる。従って、この動作条件で半導体レーザ素子を使用すれば、APC回路やぺルチェ素子を用いなくとも光出力を一定に保つことができ低コストモジュールを実現することができる。
【0036】
尚、図2及び図3に示す特性は、光共振器1がレーザ光を発生させる温度範囲において(少なくとも使用最低温度(例えば、−20℃)における発振波長λ1から使用最高温度(例えば、85℃)における発振波長λ2までの範囲内において)、備えることが望ましい。
【0037】
実施の形態2
上記実施の形態1においては、i〔℃〕における前端面反射鏡2の反射率Rfiとi〔℃〕における後端面反射鏡3の反射率Rriとの間に、Rfi<Rriなる関係が成立すること、及び、式(4)を満たすことを要求していたが、i〔℃〕における反射率RfiとRriは、それぞれ独立に決定しうるパラメータであった。
【0038】
しかし、(Rfi×Rri)が温度上昇に伴って小さくなる場合には(この場合においても上記実施の形態1で説明したような動作は実現可能であるが)、しきい値電流の特性温度T0が、両端面に反射鏡を備えない場合の特性温度T0よりも小さくなってしまい、しきい値電流が温度上昇に伴って大きく上昇してしまい、応用上問題になる場合がある。
【0039】
そこで、実施の形態2においては、光共振器1がレーザ光を発生させる温度範囲において、又は、少なくとも使用最低温度(例えば、−20℃)における発振波長λ1から使用最高温度(例えば、85℃)における発振波長λ2までの範囲内において、(Rfi×Rri)が一定になるように設計することにより、両端面に反射鏡を備えない場合と同じ特性温度T0を示す状態で実施の形態1と同様の効果を得ることができる。また、発振光の波長が長くなるほど(Rfi×Rri)が大きくなるように設計することにより、両端面に反射鏡を備えない場合より大きな特性温度T0を示す状態で実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0040】
一般に、半導体レーザ素子のしきい値利得gthは、
Γgth=Γα+(1/2L)・ln(1/RrRf) …式(5)
で表すことができる。ここで、Γは所定の定数、αは損失、Lは共振器長を示す。従って、(Rfi×Rri)が小さくなればしきい値利得gthは上がってしまい、逆に(Rfi×Rri)が大きくなればしきい値利得gthは下がる。しきい値電流Ithはしきい値利得gthと正の相関があるので、端面に反射鏡を備えていない場合と同様に(Rfi×Rri)が一定であれば、(Rfi×Rri)が一定である温度範囲において、端面に反射鏡を備えていない場合と同じ特性温度T0を示す。(Rfi×Rri)が端面に反射鏡を備えていない場合より大きくなれば、より大きな特性温度T0を示す。
【0041】
従って、(Rfi×Rri)が波長λ1からλ2の範囲内で一定になるようにすれば両端面に反射鏡を備えない場合と同じ特性温度T0が確保されたまま、実施の形態1の場合と同様の効果を得ることができる。また、Rf80×Rr80>Rf20×Rr20の条件を満たすと同時に、式(4)の条件を満たす素子を作製すれば、両端面に反射鏡を備えない場合より大きな特性温度T0を示すと同時に、実施の形態1の場合と同様の効果を得ることができる。尚、実施の形態2において、上記以外の点は、上記実施の形態1と同一である。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による半導体レーザ素子によれば、発振光の波長が長くなるほど後端面反射鏡の反射率が増大すると同時に前端面反射鏡の反射率が減少するように構成しているので、温度変化に伴うレーザ光強度の変動を低く抑えることができる。
【0043】
また、レーザ光強度を安定させるための他の構成が不要であるので、構成が簡素になり、また、波長変動に伴う反射率変動を極端に大きくする必要がないので、後端面反射鏡と前端面反射鏡の製造が容易になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る半導体レーザ素子の構成を概略的に示す図である。
【図2】 図1の光発振器における発振波長の変化に伴って変動する前端面反射鏡及び後端面反射鏡の反射率を示すグラフである。
【図3】 図1の半導体レーザ素子における注入電流とレーザ光強度との関係を20℃と80℃について示すグラフである。
【符号の説明】
1 光共振器、 1a 前端面、 1b 後端面、 2 前端面反射鏡、 後3 後端面反射鏡、 7,9 アモルファスシリコン膜、 8,10 窒化シリコン膜。
Claims (1)
- 互いに反対側に位置する第一の端面及び第二の端面を持ち、駆動電流が注入されてレーザ光を発生する光共振器と、
上記第一の端面上に備えられ、上記光共振器で発生するレーザ光の発振波長が長くなると該レーザ光に対する反射率が低下する特性を持つ第一の反射鏡と、
上記第二の端面上に備えられ、上記光共振器で発生するレーザ光の発振波長が長くなると該レーザ光に対する反射率が増加する特性を持つ第二の反射鏡と、
上記光共振器に第一の値の上記駆動電流を注入する駆動手段と
を有し、
上記光共振器は、上記光共振器の温度上昇に応じて、上記光共振器で発生するレーザ光の発振波長が長くなり、且つ、上記光共振器のレーザ発振に要求されるしきい値電流が高くなる特性を有し、
上記第一の反射鏡及び上記第二の反射鏡は、上記共振器の温度が上昇すると、上記光共振器に注入される上記駆動電流の単位増加量に対する上記第一の反射鏡を通して出射されるレーザ光強度の増加量が増加し、且つ、上記光共振器の温度が変化しても上記第一の反射鏡を通して出射されるレーザ光の強度を変化させない上記光共振器の駆動電流の第二の値が存在するように構成され、
上記駆動手段は、上記駆動電流の上記第一の値を上記第二の値に設定した
ことを特徴とする半導体レーザ装置。
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