JPH0774427A - 半導体レーザ素子とレーザモジュール - Google Patents

半導体レーザ素子とレーザモジュール

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JPH0774427A
JPH0774427A JP16060594A JP16060594A JPH0774427A JP H0774427 A JPH0774427 A JP H0774427A JP 16060594 A JP16060594 A JP 16060594A JP 16060594 A JP16060594 A JP 16060594A JP H0774427 A JPH0774427 A JP H0774427A
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JP
Japan
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semiconductor laser
laser device
dielectric film
refractive index
resonator
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Application number
JP16060594A
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English (en)
Inventor
Akihiko Kasukawa
秋彦 粕川
Norihiro Iwai
則広 岩井
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 温度上昇に起因したレーザ発振閾値電流の増
加、量子効率の低下を防止することのできる半導体レー
ザ素子を提供し、温度特性のよいレーザモジュールを小
型化、低額化して提供する。 【構成】 半導体レーザ素子21の場合は、共振器22
の一端面または両端面にある反射鏡23または26が、
当該素子21の使用温度により変化する波長の範囲(λ
1 〜λ2 )内において、波長とともに増加する反射率を
有している。レーザモジュール31の場合は、このよう
な半導体レーザ素子21を主体にして構成されている。 【効果】 半導体レーザ素子21の場合は、共振器損失
が温度上昇に応じて低下するので、その温度特性(温度
依存性)が改善される。レーザモジュール31の場合も
これと同様である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信、光計測、光情
報処理などの技術分野において光源として用いられる半
導体レーザ素子に関する。本発明は、また、このような
半導体レーザ素子とその関連部品とを備えたレーザモジ
ュールに関する。
【0002】
【従来の技術】周知のとおり、半導体レーザ素子は、光
通信、光計測、光情報処理など、これの適用領域が広い
ために各分野で広範囲に利用されており、現在も、可視
光を含む波長領域の拡大とともに、高性能化、高機能化
が進められている。その一環として、レーザ発振時の低
閾値電流を期待することのできる量子井戸半導体レーザ
素子が提供されている。
【0003】一般に、量子井戸半導体レーザ素子の場合
は、他の半導体レーザ素子と同様に閾値電流が温度に依
存する。すなわち、周囲温度が上昇したときに量子効率
が低下して閾値電流が増加する。以下、この点を既知の
事項に基づいて説明する。
【0004】光通信用の光源として用いられる波長1.
3〜1.55μm帯の半導体レーザ素子においては、閾
値電流の温度依存性が近似的に下記(1)式のようにあ
らわされる。 Ith∝exp(T/T0 )‥‥‥‥(1) (1)式において、T〔K〕は活性層の温度、T0
〔K〕は温度依存性の目安として使われる特性温度をそ
れぞれ示し、通常の使用ではT0 が45〜60Kにな
る。したがって、上記のような波長帯の半導体レーザ素
子であると、T0 が比較的小さいために、周囲温度の影
響を受けてその半導体レーザ素子の特性が敏感に変化す
る。半導体レーザ素子は、共振器の利得が全損失を越え
たときにレーザ発振する。この際の発振条件は、活性層
内の光閉じ込め係数をΓ、レーザ共振器内の利得をG、
共振器損失をαtotal とした場合に下記(2)式ように
あらわされる。さらに、(2)式のαtotal は、活性領
域の内部損失をαin、共振器端面の反射率損失をαm
した場合に下記(3)式ようにあらわされ、(3)式の
αm は、共振器の両端面反射率をR1 、R2 、共振器を
Lとした場合に下記(4)式ようにあらわされる。 ΓG=αtotal ‥‥‥‥‥(2) αtotal =αin+αm ‥‥‥‥(3) αm =(1/2L)×ln(1/R1 ・R2 )‥‥‥‥(4)
【0005】図8は、量子井戸型半導体レーザ素子の利
得Gを測定した結果を示している。この測定においては
測定温度がパラメータである。測定対象は、量子井戸数
w=4、Nw =6、Nw =8の各素子である。図8の
測定結果からして、量子井戸型半導体レーザ素子の利得
Gが下記(5)式のようにあらわせることがわかる。 G=G0 {1+ln(J/J0 )}‥‥‥‥‥(5) (5)式中、G0 は利得係数、J0 は透明化係数、Jは
注入電流密度である。
【0006】図9は、上記G0 、J0 の温度依存性を示
している。図9を参照して、G0 、J0 は温度上昇とと
もに劣化していることがわかる。したがって、半導体レ
ーザ素子の温度が上昇した場合は、(2)(3)式より
レーザ発振時の閾値電流が増加する。
【0007】図10は、波長1.3〜1.55μm帯の
量子井戸半導体レーザ素子として公知のものを示してい
る。図10に示された半導体レーザ素子1は、量子井戸
層からなる活性層を有するほか、反射率損失αm を低減
するために、共振器2の端面に誘電体多層膜からなる高
反射膜3が設けられたものである。この場合の高反射膜
3は、発振波長範囲に対して95%以上の高い反射率を
もつように構成されている。
【0008】図11は、上記半導体レーザ素子1を主体
にして構成されたレーザモジュールに注入信号を入力し
た場合の電流−光出力−温度の関係を示している。図1
1を参照して明らかなように、温度が30℃のときはP
1 の光出力が得られるが、温度が70℃に上昇すると、
2 のように、平均出力および下記(6)式であらわさ
れる消光比γがいずれも低下する。 γ=10logPmax /Pmin ‥‥‥‥‥(6) これの解決手段として、温度測定手段、ペルチェ素子を
介してレーザ素子の温度を一定に保つことが行なわれて
いるが、この場合は、ペルチェ素子が非常に高額である
ために、レーザモジュール、ひいては、これを用いたシ
ステムのコストアップが避けられない。
【0009】図12は、既成の半導体レーザ素子を備え
たレーザモジュールを示している。図12に示されたレ
ーザモジュール11は、AGC(Automatic Gain Contro
l)回路部12、モニタ受光器(フォトディテクタ)13
を含む閉ループ型の駆動回路14が、半導体レーザ素子
1に搭載されたものであり、半導体レーザ素子1に対し
てバイアス電流、変調電流が印加できるようになってい
る。図12のレーザモジュール11は、半導体レーザ素
子1の裏面出射光であるモニタ光をモニタ受光器13に
より検出し、平均出力および消光比をAGC回路部12
により一定に保持する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】図10に示された量子
井戸半導体レーザ素子(波長1.3〜1.55μm帯)
の場合は、既述の内容から明らかなように、周囲温度の
上昇に起因してレーザ発振時の閾値電流が増加し、量子
効率が低下する。これは、他の半導体レーザ素子にも共
通する課題である。この対策のために、実際のシステム
にはAPC(Automatic Power Control) のごとき外部回
路が装備されており、かかる外部回路により、上記温度
変化に起因したレーザ素子特性上の悪影響を排除してい
るが、外部回路に依存する場合は、このような回路を用
いた分だけシステム構成が複雑化し、システムもコスト
アップする。したがって、半導体レーザ素子の温度対策
としては、外部回路に依存しない手段が望まれる。しか
しながら、既存の技術にあっては、外部回路に依存しな
い半導体レーザ素子を得るために、素子の使用温度と発
振波長との関係を技術的に解明して、かかる観点から共
振器端面の反射鏡に改良を加えたもの、さらには、その
反射鏡について細部まで最適化したものがみられない。
【0011】図12に示されたレーザモジュールの場合
は、高速化された変調電流のピックアップと高速処理と
が要求されるために、この要求を満たすべき制御回路が
大型化かつ高額化する。
【0012】[発明の目的]本発明はかかる技術的課題
を解決するために共振器端面の反射鏡を改善して、温度
上昇に起因したレーザ発振閾値電流の増加および量子効
率の低下を防止することのできる半導体レーザ素子を提
供し、かつ、このような半導体レーザ素子に基づき、温
度特性のよいレーザモジュールを小型化かつ低額化して
提供する。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は所期の目的を達
成するために、活性層、共振器を含む半導体レーザ素子
において、当該素子の使用下限温度における発振波長を
λ1 、使用上限温度における発振波長をλ2 とした場合
に、共振器の光出射端の反対端にある反射鏡が前記発振
波長λ1 〜λ2 の範囲内において波長とともに増加する
反射率を有していることを特徴とする。
【0014】本発明は所期の目的を達成するために、活
性層、共振器を含む半導体レーザ素子において、当該素
子の使用下限温度における発振波長をλ1 、使用上限温
度における発振波長をλ2 とした場合に、共振器の光出
射端およびその反対端にある両反射鏡が、前記発振波長
λ1 〜λ2 の範囲内において波長とともに増加する反射
率を有していることを特徴とする。
【0015】上記における活性層は、一例として量子井
戸層からなり、他の一例として歪量子井戸層からなる。
上記における各反射鏡の反射率は、発振波長λ1 におい
て50%以下であり、発振波長λ2 において70%以上
であることが望ましい。上記半導体レーザ素子の全使用
温度領域において、共振器の光出射端にある反射鏡の反
射率が、その反対端にある反射鏡の反射率よりも低いこ
ともある。この例の場合は、共振器の光出射端にある反
射鏡の反射率が、発振波長λ1 において40%以下、発
振波長λ2 において70%以上であることが望ましく、
かつ、その反対端にある反射鏡の反射率が、発振波長λ
1 において50%以下、発振波長λ2 において80%以
上であることが望ましい。
【0016】上記の反射鏡は、誘電体多層膜からなるこ
とが望ましい。この場合の一例として、反射鏡を構成し
ている誘電体多層膜は、高屈折率誘電体膜と低屈折率誘
電体膜とを含むこれら誘電体膜の積層構造からなる。誘
電体膜の積層構造には、高屈折率誘電体膜、低屈折率誘
電体膜を一対とする誘電体膜ペアが複数対含まれている
ことが望ましい。上記において、各高屈折率誘電体膜の
屈折率をn1 、各低屈折率誘電体膜の屈折率をn2 、こ
れら誘電体膜における発振波長をλとした場合に、各高
屈折率誘電体膜の膜厚がλ/4n1 、低屈折率誘電体膜
の膜厚がλ/4n2 、これら誘電体膜積層構造のほぼ中
央に、膜厚λ/2n2 の低屈折率誘電体膜が配置されて
いることも望ましい。高屈折率誘電体膜の材質として、
a−Si(アモルファスシリコン)をあげることがで
き、低屈折率誘電体膜の材質として、SiOx 、SiN
x 、Al23などをあげることができる。
【0017】本発明に係るレーザモジュールは所期の目
的を達成するために、使用下限温度における発振波長を
λ1 、使用上限温度における発振波長をλ2 とした場合
に、共振器の光出射端および/またはその反対端にある
反射鏡が前記発振波長λ1 〜λ2 の範囲内において波長
とともに増加する反射率を有している半導体レーザ素子
と、半導体レーザ素子に電流を注入するための電流印加
手段と、半導体レーザ素子への注入電流を制御するため
に当該素子温度を測定するための測定手段、または、半
導体レーザ素子への注入電流を制御するために当該素子
の電流電圧特性を測定するための測定手段と、その測定
手段に基づいて半導体レーザ素子への注入電流を制御す
るための制御手段とを含んでいることを特徴とする。
【0018】本発明の上記レーザモジュールは、半導体
レーザ素子の活性層、共振器端面の反射鏡、その他に関
する技術的事項が、上記の技術的事項と同一か、また
は、これに準ずるものである。
【0019】
【作用】半導体レーザ素子の共振器がファブリペロー型
である場合に、この共振器の発振波長は、当該素子が4
〜5Å/℃の温度係数で温度上昇するにしたがい、長波
長側へシフトする。このような場合は、レーザ発振時の
閾値電流が増加し、量子効率が低下するばかりか、前記
(2)式の利得Gも温度上昇にともなって低下する。こ
れを回避するためには、共振器損失αtotal を温度上昇
の影響分に応じて下げなければならない。
【0020】本発明に係る半導体レーザ素子おいては、
前記(3)(4)式における共振器端面の反射率R1
2 が半導体レーザ素子の温度上昇とともに増加する。
すなわち、本発明に係る半導体レーザ素子は、共振器端
面の反射鏡が、当該素子の使用温度により変化する波長
の範囲(λ1 〜λ2 )内において、波長とともに増加す
る反射率を有しているので、共振器損失αtotal が温度
上昇に応じて低下することとなり、かくて、上記の事態
を回避することができる。とくに、共振器端面の反射鏡
が誘電体多層膜からなる場合は、このような特性をもつ
半導体レーザ素子として、より高精度のものが得られ
る。それに、誘電体多層膜からなる反射鏡は、エネルギ
反射率の波長依存性に極小点をもつので、この極小点の
波長をλ1 以下に設定した場合に、上記の条件を満たす
ものとなる。
【0021】本発明に係るレーザモジュールは、本発明
において改善された半導体レーザ素子を主体にして構成
されているので、その半導体レーザ素子の温度または電
流電圧特性を測定し、これに基づきバイアス電流のみを
制御すればよく、したがって光出力の制御易度が飛躍的
に向上する。もちろん、消光比は、上記において発光効
率が変化しないから、半導体レーザ素子への変調電流を
制御せずとも殆ど変化しない。その他、本発明に係るレ
ーザモジュールにおいては、半導体レーザ素子の温度依
存性が小さいために、すなわち、レーザ発振時の閾値電
流が低いものであるために、温度変化に対応した制御を
省略することもできる。このような場合でも、本発明に
係るレーザモジュールは、その平均出力、消光比が大き
く変動しないので、十分実用に供することができる。本
発明に係るレーザモジュールは、このような特性を有す
るので、既存のレーザモジュールにおいて不可欠である
ペルチェ素子、モニタ受光器、高速処理用の制御回路な
どが省略できるようになり、その省略分に応じて、レー
ザモジュールの小型化、コストダウンをはかることがで
きる。
【0022】
【実施例】はじめに、本発明に係る半導体レーザ素子に
ついて、図1の実施例を参照して説明する。図1に例示
された半導体レーザ素子21の主たる構成は、共振器2
2の一端面にある反射鏡23を除き、公知ないし周知で
ある。本発明に係る半導体レーザ素子21においては、
光導波路にて活性層を兼ねるものが大半であり、かつ、
キャリア注入−閉じ込め機構と光電界分布の閉じ込め導
波機構とをもつダブルヘテロ構造のものが多用されてい
る。上記キャリア注入には、ヘテロ接合とpn接合、二
次元ヘテロ接合などが採用され、上記光電界分布の閉じ
込めには、一次元ヘテロ構造の利得型導波路、一次元ヘ
テロ構造と屈折率型導波路との組み合わせ、二次元ヘテ
ロ構造による二次元屈折率型導波路(BH型:Buried H
etero Structure )などが採用される。
【0023】半導体レーザ素子21のタイプとして、つ
ぎのようなものがあげられる。 [プレーナ型と狭ストライプ型とを含む利得導波型] (1)拡散ストライプ型半導体レーザ素子 (2)プロトンストライプ型半導体レーザ素子 (3)V溝型半導体レーザ素子 (4)狭ストライプ型半導体レーザ素子 [屈折率導波型] (1)TJS型半導体レーザ素子(Transverse Junction St
ripe) (2)BMQW型半導体レーザ素子(Buried MultiQuantam
Well Hetero-structure) (3)SCD型半導体レーザ素子(Semicylindrical Zn-Dif
fused Stripe) (4)VSIS型半導体レーザ素子(V-channeled Substrat
e Stripe) (5)SF−VSIS型半導体レーザ素子(Stress free V-
channeled SubstrateInner Stripe) (6)ECO型半導体レーザ素子(Embedded Confining Lay
er on Opticalguide) (7)CNS型半導体レーザ素子(channeled Narrow Strip
e) (8)CSP型半導体レーザ素子(channeled Substrate Pl
anar Structure) (9)IRW型半導体レーザ素子(Inverted Rib Waveguid
e) (10)PCW型半導体レーザ素子(Plano Cnvex Waveguid
e) (11)CDH型半導体レーザ素子(Constricted Doble Het
ero Junction) [屈折率導波型] (1)BTRS型半導体レーザ素子(Buried Twin-Ridge Su
bstrate) (2)TRS型半導体レーザ素子(Twin-Ridge Substrate) (3)TS型半導体レーザ素子(Terraced Substrate)
【0024】本発明に係る半導体レーザ素子21は、半
導体基板(半絶縁性基板)の上に活性層が形成され、こ
の活性層の周囲に、光閉じ込め層、電流狭窄層、下部ク
ラッド層、ガイド層、上部クラッド層、コンタクト層、
キャップ層、その他、これらのうちの必要な層が形成さ
れる。さらに、半導体レーザ素子21の所定の位置にp
電極、n電極が設けられる。活性層としては、単一量子
井戸層、多重量子井戸層、単一歪量子井戸層、多重歪量
子井戸層のような量子井戸層が望ましく、光閉じ込め層
としては、SCH構造、GRIN−SCH構造を有する
ものも採用することができる。半導体基板としては、I
nP系、または、GaAs系を含む公知ないし周知のも
のが用いられる。半導体基板上の各層としては、混晶を
含むIII −V族のp型層、n型層、ドープ層、ノンドー
プ層、および、これらの組み合わせによるものが適材適
所で用いられる。p電極、n電極としてはAuを含む合
金が主に用いられる。ちなみに、p電極としてAu−Z
n、Au−Be、Au−Cr、Au−Pt−Tiをあげ
ることができ、n電極としてAu−Ge−Ni、Au−
Snをあげることができる。
【0025】このような半導体レーザ素子21は、たと
えば、MOCVD法(有機金属熱分解成長法)を含むV
PE法(気相エピタキシャル法)、LPE法(液相エピ
タキシャル法)、MBE法(分子線エピタキシャル法)
のいずれかと、フォトリソグラフィ技術を含む乾式エッ
チング法および/または湿式エッチング法と、金属のボ
ンディング法とを介して作製される。
【0026】図1に例示された半導体レーザ素子21に
おいて、共振器22の一端面(光出射端の反対端)にあ
る反射鏡23は、Siを主成分とする非晶質の誘電体膜
からなる。この場合の反射鏡23は、単一の誘電体膜か
らなるものでもよいが、誘電体多層膜からなるものがよ
り望ましい。さらに、誘電体多層膜からなる反射鏡23
としては、高屈折率誘電体膜24と低屈折率誘電体膜2
5とを含む積層構造であることが望ましい。図1の反射
鏡23は、これを実現するために、高屈折率誘電体膜2
4、低屈折率誘電体膜25を一対とする誘電体膜ペアを
複数対含み、これら誘電体膜24、25が積層構造をな
している。高屈折率誘電体膜24は、一例としてa−S
i(アモルファスシリコン)からなり、低屈折率誘電体
膜25は、一例としてSiOx 、SiNx 、Al23
のうちから選択された任意の一つからなる。上記におい
て、各高屈折率誘電体膜24の屈折率をn1 、各低屈折
率誘電体膜25の屈折率をn2 、これら誘電体膜24、
25における発振波長をλとした場合に、各高屈折率誘
電体膜24の膜厚がλ/4n1 、図1の(x)にある低
屈折率誘電体膜25の膜厚がλ/2n2 、残る低屈折率
誘電体膜25の膜厚がλ/4n2 であり、膜厚λ/2n
2 の低屈折率誘電体膜25は、これら誘電体膜積層構造
のほぼ中央に配置されている。高屈折率誘電体膜24、
低屈折率誘電体膜25の積層構造からなる反射鏡23
は、たとえば、光学モニタを備えた電子ビーム蒸着装置
を介して共振器22の端面に形成される。
【0027】図1に例示された半導体レーザ素子21の
具体例を以下に説明する。共振器22は長さ300μm
である。InP半導体基板上に形成された活性層は、厚
さ120Å、バンドギャップ波長λg=1.1 μm のGaI
nAsPバリア層と、厚さ80Å、バンドギャップ波長
λg=1.37μm のGaInAsP井戸層とからなる量子井
戸型である。この具体例の半導体レーザ素子21は、使
用温度範囲が25〜85℃である場合に、使用下限温度
25℃における発振波長λ1 が1.30μm、使用上限
温度85℃における発振波長λ2 が1.33μmであ
る。反射鏡23は、高屈折率誘電体膜24と低屈折率誘
電体膜25とによる誘電体膜ペアを3対含んでおり、各
高屈折率誘電体膜24がa−Si、各低屈折率誘電体膜
25の膜厚がSiO2 からなる。さらに、これら誘電体
膜24、25は、λ/4n1 、λ/2n2 、λ/4n2
においてλ(=1.30μm)、n1 、n2 より定まる
膜厚を有する。
【0028】図2は、図1の具体例における半導体レー
ザ素子21の反射鏡23に関して、その反射率の波長依
存性と反射率損失とを示したものである。図2を参照し
て明らかなように、この具体例での反射鏡23の反射率
は、使用温度25℃、発振波長1.30μmにおいて約
20%であり、使用温度85℃、発振波長1.33μm
において約75%である。また、この反射鏡23を共振
器22の一端面にもつ半導体レーザ素子21の場合は、
使用温度25℃のとき反射率損失≒46cm-1、使用温
度85℃のとき反射率損失≒23cm-1である。
【0029】図3は、この具体例の半導体レーザ素子2
1、従来例の両面劈開半導体レーザ素子に関して、これ
らの発振閾値電流の温度依存性を示したものである。図
3を参照して明らかなように、本発明の具体例の場合
は、温度上昇にもかかわらず閾値電流がほぼ一定の値を
とるが、従来例の場合は温度上昇にともなう閾値電流の
上昇が顕著にあらわれている。さらに本発明の具体例の
場合は、使用温度範囲内において、T0 =100K、微
分量子効率η比{η(85℃)/η(25℃)}=0.
95であるのに対し、従来例のそれは、T0 =50K、
η比=0.6にとどまる。したがって、本発明に係る半
導体レーザ素子21は、従来の半導体レーザ素子と比
べ、温度特性が大幅に改善されている。なお、高屈折率
誘電体膜24、低屈折率誘電体膜25の積層構造を形成
している誘電体膜ペアは、1対でもよく、2対でもよ
く、また、4対以上でもよい。したがって、図1の具体
例における反射鏡23は、誘電体膜ペアのペア数に関し
て、この図示例のものよりも増減されることがある。
【0030】つぎに、本発明に係る半導体レーザ素子に
ついて、図4の実施例を参照して説明する。図4に例示
された半導体レーザ素子21は、共振器22の両端面
(光出射端とその反対端)に反射鏡23、26が設けら
れている点を除き、前記図1に例示されたものと同じで
ある。さらに、一方の反射鏡23については、前記図1
を参照して述べた技術的事項の全てが採用され、他方の
反射鏡26についても、一方の反射鏡23に関する技術
的事項が互換性のある範囲内で全て採用される。したが
って、図4に例示された半導体レーザ素子21に関して
以下に述べる事項は一例にすぎなず、また、以下におい
て説明が省略された事項は、既述の内容と同一かこれに
準ずるものである。
【0031】図4に例示された半導体レーザ素子21に
おいて、共振器22の一端面(光出射端の反対端)にあ
る反射鏡23は、前記と同じ高屈折率誘電体膜24、前
記と同じ低屈折率誘電体膜25を一対とする誘電体膜ペ
アを複数対含み、これら誘電体膜24、25が積層構造
をなしている。上記において、各高屈折率誘電体膜24
の屈折率をn1 、各低屈折率誘電体膜25の屈折率をn
2 、これら誘電体膜24、25における発振波長をλと
した場合に、各高屈折率誘電体膜24の膜厚がλ/4n
1 、図4の(x1 )にある低屈折率誘電体膜25の膜厚
がλ/2n2 、残る低屈折率誘電体膜25の膜厚がλ/
4n2 であり、膜厚λ/2n2 の低屈折率誘電体膜25
は、これら誘電体膜積層構造のほぼ中央に配置されてい
る。図4に例示された半導体レーザ素子21において、
共振器22の他端面(光出射端)にある反射鏡26は、
高屈折率誘電体膜27、低屈折率誘電体膜28を一対と
する誘電体膜ペアを複数対含み、これら誘電体膜27、
28が積層構造をなしている。上記において、各高屈折
率誘電体膜27の屈折率をn1 、各低屈折率誘電体膜2
8の屈折率をn2 、これら誘電体膜27、28における
発振波長をλとした場合に、各高屈折率誘電体膜27の
膜厚がλ/4n1 、図4の(x2 )にある低屈折率誘電
体膜28の膜厚がλ/2n2 、残る低屈折率誘電体膜2
8の膜厚がλ/4n2 であり、膜厚λ/2n2 の低屈折
率誘電体膜28は、これら誘電体膜積層構造のほぼ中央
に配置されている。なお、高屈折率誘電体膜27は高屈
折率誘電体膜24と同じ材質からなり、低屈折率誘電体
膜28は低屈折率誘電体膜25と同じ材質からなる。
【0032】上記において、一方の反射鏡26の反射率
は、他方の反射鏡23の反射率よりも低いことが望まし
い(これは不可欠の事項でない)。一例として、反射鏡
26の反射率は、発振波長λ1 において40%以下、発
振波長λ2 において70%以上であり、反射鏡23の反
射率は、発振波長λ1 において50%以下、発振波長λ
2 において80%以上である。
【0033】図4に例示された半導体レーザ素子21の
具体例を以下に説明する。共振器22は長さ300μm
である。InP半導体基板上に形成された活性層は、厚
さ120Å、バンドギャップ波長λg=1.1 μm のGaI
nAsPバリア層と、厚さ80Å、バンドギャップ波長
λg=1.37μm のGaInAsP井戸層とからなる量子井
戸型である。この具体例の半導体レーザ素子21は、使
用温度範囲が20〜120℃である場合に、使用下限温
度20℃における発振波長λ1 が1.310μm、使用
中間温度70℃における発振波長が1.325μm、使
用上限温度120℃における発振波長λ2 が1.340
μmである。一方の反射鏡23は、高屈折率誘電体膜2
4と低屈折率誘電体膜25とによる誘電体膜ペアを4対
含んでおり、各高屈折率誘電体膜24がa−Si、各低
屈折率誘電体膜25の膜厚がSiO2 からなる。これら
誘電体膜24、25は、λ/4n1 、λ/2n2 、λ/
4n2 においてλ(=1.30μm)、n1 、n2 より
定まる膜厚を有する。他方の反射鏡26は、高屈折率誘
電体膜27と低屈折率誘電体膜28とによる誘電体膜ペ
アを3対含んでおり、各高屈折率誘電体膜27がa−S
i、各低屈折率誘電体膜28の膜厚がSiO2 からな
る。これら誘電体膜27、28も、λ/4n1 、λ/2
2 、λ/4n2 においてλ(=1.55μm)、n
1 、n2 より定まる膜厚を有する。
【0034】図5は、図4の具体例における半導体レー
ザ素子21の両反射鏡23、26に関して、これらの反
射率の波長依存性と反射率損失とを示したものである。
図5を参照して、この具体例における両反射鏡23、2
6の反射率は、使用温度20℃、発振波長1.310μ
mのとき、反射鏡23の反射率≒50%、反射鏡26の
反射率≒20%であり、使用温度70℃、発振波長1.
325μmのとき、反射鏡23の反射率≒90%、反射
鏡26の反射率≒45%であり、使用温度120℃、発
振波長1.340μmのとき、反射鏡23の反射率≒9
7%、反射鏡26の反射率≒80%である。また、これ
ら両反射鏡23、26を共振器22の両端面に有する半
導体レーザ素子21の場合は、使用温度20℃のとき反
射率損失≒約38cm-1、使用温度70℃のとき反射率
損失≒約15cm-1、使用温度120℃のとき反射率損
失≒約4cm-1である。図4の半導体レーザ素子21に
おいてこのような好結果が得られた理由は、使用時の温
度上昇にともなって損なわれる利得G、閾値電流密度J
0 などの各パラメータが、低温側において反射鏡23、
高温側において反射鏡26によりそれぞれ補償されたか
らである。さらに、図4の半導体レーザ素子21は、共
振器22が反射鏡23のほかに反射鏡26をも備えてい
るので、T0 、η比が図1のものよりも改善される。
【0035】なお、図4の具体例における両反射鏡2
3、26も、各誘電体膜積層構造を形成している誘電体
膜ペアに関して、これらのペアが、この図示例のものよ
りも増減されることがある。
【0036】つぎに、本発明に係るレーザモジュールに
ついて、図6の実施例を参照して説明する。図6に例示
されたレーザモジュール31は、一例として、図1に例
示された半導体レーザ素子21と、電流印加手段32
と、測定手段33と、制御手段34とを備え、これらが
電気的ないし電子的に接続されて開ループ型の駆動回路
を構成している。上記における電流印加手段32は、周
知のとおり、半導体レーザ素子21に電流を注入するた
めのものであり、これは公知ないし周知の電気回路から
なる。上記における測定手段33は、半導体レーザ素子
21への注入電流を制御するためのものであり、その一
例として、半導体レーザ素子21の温度を測定するため
の温度測器(公知ないし周知)をあげることができ、他
の一例として、半導体レーザ素子21の電流電圧特性を
測定するための測定器(公知ないし周知)をあげること
ができる。上記における制御手段34も公知ないし周知
のものであり、これの一例としてAGC回路をあげるこ
とができる。
【0037】図6に例示されたレーザモジュール31の
場合は、電流印加手段33により半導体レーザ素子21
へ電流注入してレーザ発振させ、かつ、レーザ発振時の
半導体レーザ素子21の温度を測定手段33で測定し、
その測定信号を受けた制御手段34により半導体レーザ
素子21へのバイアス電流を制御する。
【0038】上記レーザモジュール31において、一端
面に反射鏡23(λ=1.3μm)をもつ半導体レーザ
素子21の使用温度範囲が30〜70℃であるとき、半
導体レーザ素子21が5℃上昇するごとに変化する注入
電流とレーザ出力との関係は図7のようになる。このレ
ーザモジュール31は、改善された半導体レーザ素子2
1を備えているので、レーザ発振するときに、上記のよ
うに半導体レーザ素子21の温度を測定し、これに基づ
いてバイアス電流のみを制御するだけで足りる。それ
に、半導体レーザ素子21の発光効率が変化しないか
ら、当該素子21への変調電流を制御しない場合でも、
消光比が殆ど変化しない。
【0039】上記において、半導体レーザ素子21の温
度に代えて同素子21の電流電圧特性を測定手段33で
測定し、かつ、その測定信号を受けた制御手段34によ
り半導体レーザ素子21へのバイアス電流を制御するこ
とも有効である。さらに、本発明のレーザモジュール3
1が、図1の半導体レーザ素子21の代わりに図4の半
導体レーザ素子21を備えている場合は、図4の半導体
レーザ素子21が図1の半導体レーザ素子21よりも優
れているので、より高性能化、より高機能化を期待する
ことができる。
【0040】
【発明の効果】本発明に係る半導体レーザ素子は、共振
器端面(光出射端の反対端)にある反射鏡が、当該素子
の使用温度により変化する波長の範囲(λ1 〜λ2 )内
において、波長とともに増加する反射率を有しており、
共振器損失が温度上昇に応じて低下するので、温度特性
(温度依存性)が改善される。したがって、本発明に係
る半導体レーザ素子は、外部回路に依存せずともレーザ
発振時の閾値電流が増加せず、かつ、量子効率、利得が
低下しないばかりか、外部回路を要しない分だけ、半導
体レーザ素子の小型化、コストダウンをはかることがで
き、簡易な制御性も得られる。
【0041】本発明に係る半導体レーザ素子は、共振器
両端面(光出射端とその反対端)にある両反射鏡が、当
該素子の使用温度により変化する波長の範囲(λ1 〜λ
2 )内において、波長とともに増加する反射率を有して
おり、これに基づき共振器損失が温度上昇に応じて低下
するので、温度特性(温度依存性)が前記よりも改善さ
れることとなり、したがって、レーザ発振時の閾値電流
の増加防止、量子効率の低下防止、利得の低下防止に関
して前記を上回り、素子の小型化、コストダウン、制御
性に関しても前記を上回る。
【0042】本発明に係るレーザモジュールは、既述の
改善された半導体レーザ素子を主体にして構成されてい
るので、レーザ発振時の閾値電流が低く、平均出力、消
光比も大きく変動しないほか、半導体レーザ素子の温度
または電流電圧特性を測定してバイアス電流のみを制御
すればよいものとなる。したがって、本発明に係るレー
ザモジュールは、光出力の制御易度が向上し、ペルチェ
素子、モニタ受光器、高速処理用の制御回路なども省略
できるので、高機能化、高性能化とともに小型化、コス
トダウンをはかることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明半導体レーザ素子の一実施例を略示した
断面図である。
【図2】本発明半導体レーザ素子の一実施例における反
射鏡について反射率の波長依存性と反射率損失との関係
を示した図である。
【図3】本発明半導体レーザ素子および従来のレーザ素
子について発振閾値電流の温度依存性を示した図であ
る。
【図4】本発明半導体レーザ素子の他実施例を略示した
断面図である。
【図5】本発明半導体レーザ素子の他実施例における反
射鏡について反射率の波長依存性と反射率損失との関係
を示した図である。
【図6】本発明レーザモジュールの一実施例を略示した
断面図である。
【図7】本発明レーザモジュールの一実施例における電
流対光出力の温度特性を示した図である。
【図8】量子井戸型半導体レーザ素子における利得の測
定結果を示した図である。
【図9】量子井戸型半導体レーザ素子における利得係
数、透明化係数の温度依存性を示した図である。
【図10】従来の半導体レーザ素子を略示した断面図で
ある。
【図11】従来のレーザモジュールおいて注入信号を入
力した場合の電流−光出力−温度の関係を示した図であ
る。
【図12】従来のレーザモジュールを略示した図であ
る。
【符号の説明】
21 半導体レーザ素子 22 共振器 23 反射鏡 24 高屈折率誘電体膜 25 低屈折率誘電体膜 26 反射鏡 27 高屈折率誘電体膜 28 低屈折率誘電体膜 31 レーザモジュール 32 電流印加手段 33 測定手段 34 制御手段

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性層、共振器を含む半導体レーザ素子
    において、当該素子の使用下限温度における発振波長を
    λ1 、使用上限温度における発振波長をλ2とした場合
    に、共振器の光出射端の反対端にある反射鏡が、発振波
    長λ1 〜λ2の範囲内において波長とともに増加する反
    射率を有していることを特徴とする半導体レーザ素子。
  2. 【請求項2】 活性層、共振器を含む半導体レーザ素子
    において、当該素子の使用下限温度における発振波長を
    λ1 、使用上限温度における発振波長をλ2とした場合
    に、共振器の光出射端およびその反対端にある両反射鏡
    が、発振波長λ1 〜λ2 の範囲内において波長とともに
    増加する反射率を有していることを特徴とする半導体レ
    ーザ素子。
  3. 【請求項3】 活性層が量子井戸層または歪量子井戸層
    からなり、共振器端面の光出射端および/またはその反
    対端にある反射鏡が、発振波長λ1 〜λ2 の範囲内にお
    いて波長とともに増加する反射率を有している請求項1
    または2記載の半導体レーザ素子。
  4. 【請求項4】 共振器の光出射端の反対端にある反射鏡
    の反射率が、発振波長λ1 において50%以下、発振波
    長λ2 において70%以上である請求項1〜3いずれか
    に記載の半導体レーザ素子。
  5. 【請求項5】 全使用温度領域において、共振器の光出
    射端にある反射鏡の反射率が、その反対端にある反射鏡
    の反射率よりも低くなっている請求項2または3記載の
    半導体レーザ素子。
  6. 【請求項6】 共振器の光出射端にある反射鏡の反射率
    が、発振波長λ1 において40%以下であるとともに発
    振波長λ2 において70%以上であり、その反対端にあ
    る反射鏡の反射率が、発振波長λ1 において50%以下
    であるとともに発振波長λ2 において80%以上である
    請求項5記載の半導体レーザ素子。
  7. 【請求項7】 反射鏡が誘電体多層膜からなる請求項1
    〜6いずれかに記載の半導体レーザ素子。
  8. 【請求項8】 反射鏡が、高屈折率誘電体膜と低屈折率
    誘電体膜との積層構造からなる請求項1〜7いずれかに
    記載の半導体レーザ素子。
  9. 【請求項9】 高屈折率誘電体膜、低屈折率誘電体膜を
    一対とする誘電体膜ペアが、誘電体膜の積層構造に複数
    対含まれている請求項8記載の半導体レーザ素子。
  10. 【請求項10】 各高屈折率誘電体膜の屈折率をn1
    各低屈折率誘電体膜の屈折率をn2 、これら誘電体膜に
    おける発振波長をλとした場合に、各高屈折率誘電体膜
    の膜厚がλ/4n1 、一つの低屈折率誘電体膜の膜厚が
    λ/2n2 、残る低屈折率誘電体膜の膜厚がλ/4n2
    であり、膜厚λ/2n2 の低屈折率誘電体膜が、これら
    誘電体膜積層構造のほぼ中央に配置されている請求項8
    または9記載の半導体レーザ素子。
  11. 【請求項11】 高屈折率誘電体膜がa−Siからな
    り、低屈折率誘電体膜がSiOx 、SiNx 、Al2
    3 のうちから選択された任意の一つからなる請求項7〜
    10記載いずれかに半導体レーザ素子。
  12. 【請求項12】 使用下限温度における発振波長をλ
    1 、使用上限温度における発振波長をλ2 とした場合
    に、共振器の光出射端および/またはその反対端にある
    反射鏡が前記発振波長λ1 〜λ2 の範囲内において波長
    とともに増加する反射率を有している半導体レーザ素子
    と、半導体レーザ素子に電流を注入するための電流印加
    手段と、半導体レーザ素子への注入電流を制御するため
    に当該素子温度を測定するための測定手段、または、半
    導体レーザ素子への注入電流を制御するために当該素子
    の電流電圧特性を測定するための測定手段と、その測定
    手段に基づいて半導体レーザ素子への注入電流を制御す
    るための制御手段とを含んでいることを特徴とするレー
    ザモジュール。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001111163A (ja) * 1999-10-06 2001-04-20 Oki Electric Ind Co Ltd 半導体レーザ素子
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