以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。この実施の形態は、例えば光ディスク、光磁気ディスク等のディスク状光記録媒体(以下、代表して光ディスクと称する)に情報を記録する光ディスク記録装置や、光ディスクに記録されている情報を再生する光ディスク再生装置で用いられるサーボ制御装置である。このサーボ制御装置は、光学ヘッドの二軸アクチュエータのフォーカスサーボ系、トラッキングサーボ系、又はニアフィールドにおいて用いられる光学ヘッドの二軸アクチュエータのギャップサーボ系に適用される。
図1はサーボ制御装置1の構成図である。サーボ制御装置1には入力端子2から目標信号r(t)が与えられる。また、入力端子9から外乱信号d(t)が与えられる。出力端子10からは観測信号y(t)が出力される。
目標信号r(t)は、光ディスク記録又は再生装置では一定値であり、一般にゼロである。外乱信号d(t)は、例えば、フォーカスサーボ系ならば面ぶれ、トラッキングサーボ系ならば偏芯に相当する。観測信号y(t)は、例えば、光ディスク記録装置のフォトディテクタで検出されたフォーカスエラー信号又はトラッキングエラー信号に相当する。
入力端子2から入力された目標信号r(t)は、減算器3に供給される。減算器3には、後述の加算器8から出力された観測信号y(t)も供給される。
主制御器(C(s))5は、加算器6を介して制御対象(P(s))7に接続している。制御対象(P(s))7は、光ディスク記録/再生装置の場合、2軸アクチュエータに相当する。制御対象(P(s))7の出力は加算器8に供給される。加算器8には外乱信号d(t)も供給されている。加算器8は、制御対象(P(s))7の出力に外乱信号d(t)を加算して観測信号y(t)を出力端子10から導出すると共に、観測信号y(t)を減算器3にフィードバックする。
減算器3は、目標信号r(t)から観測信号y(t)を減算し、(r(t)−y(t))からなる取れ残りエラー信号e(t)を主制御器(C(s))5に供給する。減算器3は、主制御器(C(s))5と並列に接続された補助制御器4にも取れ残りエラー信号e(t)を供給する。
補助制御器4は、取れ残りエラー信号e(t)を抑制するために、適応フィルタ(FA(z))11を有し、この適応フィルタ(FA(z))11で取れ残りエラー信号e(t)から回転同期成分を抽出し、係数乗算器12にて適当な係数を乗算したのち、この乗算出力を主制御器(C(s))5と並行に、被制御対象(P(s))7に、加算器6を介して印加している。
適応フィルタ(FA(z))11は、ディレイmに基づいて適応線スペクトル強調器(Adaptive Line Enhancer:ALE)又は適応線予測器として動作する。図2は適応フィルタ(FA(z))11の構成を示した図であるが、連続信号を離散化信号に変換する部分、離散化信号を連続信号に変換する部分については省略している。適応フィルタ(FA(z))11は、入力端子15を介して供給される取れ残りエラー信号erpt(t)を遅延器(Z-m)16により遅延してから適応フィルタ(Fadp(z))17でフィルタリングし、フィルタリング出力信号ea(n)として出力する。このフィルタリング出力信号は、減算器18に供給される。減算器18は、上記取れ残りエラー信号erpt(t)信号から上記フィルタリング出力信号を減算し、減算結果ε(n)を適応フィルタ(Fadp(z))17に供給する。これにより、減算器18は、適応フィルタ(Fadp(z))17側から取れ残りエラー信号erpt(t)信号を遅延し適応フィルタによりフィルタリングした出力信号と、遅延させずまたフィルタリングもされない取れ残りエラー信号erpt(t)信号との相関部分を抜き出し、減算結果ε(n)として出力することになる。この減算結果であるエラー信号ε(n)を0とするように、適応フィルタ(Fadp(z))17は、遅延器(Z-m)16の遅延出力である遅延エラー信号erpt(t)信号を適応的にフィルタリングし、フィルタ出力エラー信号ea(n)を出力端子19から図1中の乗算器12に出力する。
図2中の遅延器(Z-m)16にあって、遅延mが1ならば、つまりm=1であると適応フィルタ(Fadp(z))17は適応線形予測器として動作する。また、遅延mが1より大ならば、つまりm>1であると適応フィルタ(Fadp(z))17は適応線スペクトル強調フィルタとして動作する。
以下、適応フィルタ(Fadp(z))17の設定について説明する。図3は遅延mに基づいて処理手順を異ならせる適応フィルタ(Fadp(z))17のフローチャートである。ステップS1にて遅延m=1であるとき、ステップS2に進み、フィルタ出力エラー信号ea(n)とエラー信号erpt(t)信号との差である誤差信号ε(n)の2乗誤差を求める。そして、ステップS3にて誤差信号ε(n)の2乗誤差に基づいて適応フィルタ(Fadp(z))17を決定する。
また、ステップS1にて遅延m>1であるとき、ステップS4に進み、erpt(n-m)信号とエラー信号erpt(n)信号との差である誤差信号ε(n)の2乗誤差を求める。そして、ステップS5にて誤差信号ε(n)の2乗誤差に基づいて適応フィルタ(Fadp(z))17を決定する。
図4は、遅延m=1のときの適応フィルタ(Fadp(z))17の構成図である。入力端子15から入力されたエラー信号erpt(n)信号は遅延器(Z-1)16−1により遅延されてerpt(n-1)信号となる。このerpt(n-1)信号は、適応フィルタ(Fadp(z))17に供給される。適応フィルタ(Fadp(z))17のフィルタリング出力ea(n)はエラー信号erpt(n)信号から減算器18により減算されて誤差信号ε(n)が適応フィルタ(Fadp(z))17に供給される。適応フィルタ(Fadp(z))17は、誤差信号ε(n)の2乗誤差が0となるように、適応線形予測器のFadp(z)を決定して、フィルタリング出力ea(n)を出力端子19から図1中の係数乗算器12に出力する。
この遅延m=1のときの適応フィルタ(Fadp(z))17の各タップ係数をf(i)とすると、上記erpt(n)は下記の(1)式となる。
この(1)式によれば過去のerpt(t)から現在の信号e^rpt(t)を推定していることになるので、適応フィルタ(Fadp(z))17は適応線形予測器と呼ばれいる。この構成では、上述したように、ea(n)とerpt(t)との2乗誤差が最小となるように適応フィルタ(Fadp(z))17が決定される。
適応フィルタ(Fadp(z))17のタップ数は有限であることから、結局ホワイトノイズ成分(下記(2)式のv(n))は、予測できず、元の信号erpt(n)から上記ノイズ分がカットされた信号ea(n)を得ることができ、所望のローパスフィルタを得ることができる。
図5は、遅延m=3のときの適応フィルタ(Fadp(z))17の構成図である。このとき遅延mは、遅延させない信号と遅延させた信号との相関がないように選ばれる。入力端子15から入力されたエラー信号erpt(n)信号は遅延器(Z-3)16−3により遅延されてerpt(n-3)信号となる。このerpt(n-3)信号は、適応フィルタ(Fadp(z))17に供給される。適応フィルタ(Fadp(z))17のフィルタリング出力ea(n-3)はエラー信号erpt(n)信号から減算器18により減算されて誤差信号ε(n)が適応フィルタ(Fadp(z))17に供給される。
erpt(n)は、回転同期信号と回転非同期信号とからなり、次の(2)式のように表現される。
このようなノイズ(本例の場合、ホワイトノイズ成分v(n))を含む周期信号から、ノイズを低減もしくは抑制して、周期信号成分を得るのが適応線スペクトル強調器である。
図5において、erpt(n-3)とerpt(n)の差ε(n)の2乗誤差が最小になるように、適応フィルタ(Fadp(z))17の各タップ係数が決定される。erpt(n-3)とerpt(n)とは、相関がないことから、結局、(2)式において相関のある回転同期信号成分を適応フィルタ(Fadp(z))17が出力することになり、v(n)は適応フィルタ(Fadp(z))17により阻止されることになる。この意味で、適応フィルタ(Fadp(z))17はm>1のとき線スペクトル強調器と呼ばれ、所望のローパスフィルタを適応的に得ることから、適応線スペクトル強調器と呼ばれている。
次に、図1に示した、サーボ制御装置1を導きだすに至った原理を、いくつかの比較例と比較しながら説明する。
図6は、一般的な光ディスクのフォーカスサーボ、又はトラッキングサーボ機構のようなサーボ制御装置(比較例1)20の構成図である。このサーボ制御装置20は、図1に示したサーボ制御装置1から補助制御器4と加算器6とを除いた構成である。
サーボ制御装置20には入力端子2から目標信号r(t)が与えられる。また、入力端子9から外乱信号d(t)が与えられる。出力端子10からは観測信号y(t)が出力される。
入力端子2から入力された目標信号r(t)は、減算器3に供給される。減算器3には、加算器8から出力された観測信号y(t)も供給されており、フィードバック制御ループを構成している。したがって、減算器3は、目標信号r(t)から観測信号y(t)を以下の(3)式に示すように減算してエラー信号e(t)を出力する。
この(3)式にあって、目標信号r(t)をゼロとすると、r(t)=0であり、下記(4)式が得られる。
図6に示すフィードバック制御では、エラー信号e(t)=0となるように、制御器(C)5から制御量が制御対象(P)7に出力され、2軸アクチュエータのような制御対象(P)6を動作させ、外乱d(t)に追従させる。言い換えると、例えばフォトディテクタのような検出器によって検出された検出信号をフィードバックすることによって、検出信号中の外乱d(t)を抑制するようにサーボを掛けて、エラー信号e(t)が0になるように制御する。エラー信号e(t)は、動作誤差に相当し、エラー信号e(t)を減算器3にフィードバックさせることで、理論的にはe(t)=0となる。
しかしながら、安定性を確保するためのサーボ帯域の制限から、完全にエラー信号e(t)=0とすることは、実際には難しく、何らかの取れ残りが生じる。光ディスク記録/再生装置を例とすると、例えばフォーカスサーボの場合では、焦点深度内に入っていれば、フォーカスずれの影響はないので、取れ残り許容量は焦点深度以下と規定される。例えば、CDでは±1.9μm、DVDでは±0.9μm程度である。また、トラッキングサーボの場合は、RF信号処理にも依存する。例えば、トラックピッチの±3-4%程度である。
一方で、光ディスク記録/再生装置では、転送レートの向上を目指し、高速回転の要求が高まっている。この場合、高速回転に応じて、サーボ帯域を向上させることにより、取れ残りを許容量以下にすることができる場合がある。しかし、アクチュエータの特性(2次共振等)の制約により、サーボ帯域を上げられない場合もある。
この場合、エラー信号は取れ残り量が増え、例えば図7に示すようになり、フォーカスエラー、トラッキングエラーの許容誤差を超えてしまう。図7は目標信号r(t)に対する観測信号y(t)の差として求めたエラー信号e(t)の時間(sec)に対する振幅レベル変化を示している。目標値r(t)に対するエラー信号の取れ残り量の変動が大きいのが明らかである。
光ディスク記録/再生装置の場合は、光ディスクを回転させる回転システムであることから、一般に、取れ残りエラー信号は、回転同期成分と回転非同期成分やノイズ成分からなる。つまり、次の(5)式のようにである。
この(5)式において、es(t)は、回転同期信号で、n(t)は、それ以外の信号、つまり、回転非同期信号やノイズ信号である。
上記の取れ残りエラーe(t)を抑制するには、(5)式において、es(t)を抽出して、主制御器(C(s))5と並列に被制御対象(P(s))7に印加すればよい。しかしながら、(5)式において、es(t)を抽出する際のフィルタの設定を自動的に行うことは、上記課題でも触れたように未だ考えられておらず、人為的に試行錯誤にて設定していた。
以上に説明したような現状から、上記es(t)を抽出する際のフィルタの設定を自動的に、エラー信号に適応して設計するために、図1に示したサーボ制御装置1を具体例とする本発明を導き出したわけである。
次に、図1〜図5を参照して上述したサーボ制御装置1の中の適応フィルタ(Fadp(z))17の具体例について図8〜図10を用いて説明する。
図8は、m>1の場合に適応フィルタ(Fadp(z))17として用いることのできるFIRフィルタの具体例を示す図である。FIRフィルタは、位相特性に直線位相特性を持つことができる。また、安定性を保証することができる。
入力端子15から供給されたエラー信号erpt(n)信号は遅延器(z-m)1601によってm>1だけ遅延されてから遅延器(z-1)1602及び係数h0の乗算器1701に供給される。遅延器(z-1)1602はmだけ遅延されたエラー信号erpt(n)信号をさらに遅延(-1)してから遅延器(z-1)1603及び係数h1の乗算器1702に供給する。遅延器(z-1)1603は遅延器(z-1)1602の遅延出力をさらに遅延(-1)してから次段に接続された遅延器(z-1)及び係数h2の乗算器1703に供給する。この後、破線で省略した後段の遅延器(z-1)によって遅延された出力は最終段に接続された遅延器(z-1)1604及び係数hMの乗算器1704に供給される。
乗算器1701、乗算器1702、乗算器1703・・・乗算器1704は、遅延器(z-m)1601、遅延器(z-1)1602 、遅延器(z-1)1603 ・・・遅延器(z-1)1604によって遅延された各出力に係数修正アルゴリズム実行部1708によって実行される係数修正アルゴリズムに従って修正された係数h0、係数h1 、係数h2 ・・・係数hMを乗算する。
乗算器1701、乗算器1702、乗算器1703・・・乗算器1704の各乗算出力は、加算器1705、加算器1706・・・加算器1707によって加算され、エラー信号ea(n)として出力されるとともに減算器18に供給される。減算器18は遅延させずまたフィルタリングもされないエラー信号erpt(n)信号からエラー信号ea(n)を減算したε(n)を係数修正アルゴリズム1708に供給する。
係数修正アルゴリズム1708 は、上記ε(n)の例えば2乗誤差が最小となるように乗算器1701、乗算器1702、乗算器1703・・・乗算器1704の係数h0、係数h1 、係数h2 ・・・係数hMを修正する。つまり、適応フィルタ(Fadp(z))17は、乗算器1701、乗算器1702、乗算器1703・・・乗算器1704の係数h0、係数h1 、係数h2 ・・・係数hMを自動的に修正しながら決定することができる。そして、乗算器1701、乗算器1702、乗算器1703・・・乗算器1704は、自動的に修正された係数h0、係数h1 、係数h2 ・・・係数hMを用いて元の信号erpt(n)からホワイトノイズ分がカットされた信号ea(n)を得て出力端子19から出力できる。
このように図8に示したFIRフィルタは、直線位相特性を持ち、さらに安定性が保証された上で、乗算器1701、乗算器1702、乗算器1703・・・乗算器1704の係数h0、係数h1 、係数h2 ・・・係数hMを自動的に修正しながら決定して、上記信号ea(n)を出力端子19から出力できる。
また、FIR型フィルタと異なり直線位相特性や安定性は保証されないものの、FIRと比べて低次数にて同等の周波数ゲイン特性を得られるものとしてIIR型も考えられる。IIR型の場合でも、次数を抑えて実現することも可能である。
図9には、m>1の場合に適応フィルタ(Fadp(z))17として用いることのできるバイクワッド直接I型のIIR型フィルタを示す。入力端子15から供給されたエラー信号erpt(n)信号は遅延器(z-m)1605によってm>1だけ遅延されてから、遅延器(z-m)1605と並列に接続された遅延器(z-1)1606及び係数a0の乗算器1709に供給される。遅延器(z-1)1606 は、mだけ遅延されたエラー信号erpt(n)信号をさらに遅延(-1)してから遅延器(z-1)1607及び係数a1の乗算器1710に供給する。遅延器(z-1)1607は遅延器(z-1)1606の遅延出力をさらに遅延(-1)してから次段に接続された遅延器(z-1)及び係数a2の乗算器1711に供給する。この後、破線で省略した後段の遅延器(z-1)によって遅延された出力は遅延器(z-1)1608及び係数aMの乗算器1712に供給される。
乗算器1709、乗算器1710、乗算器1711・・・乗算器1712は、遅延器(z-m)1605、遅延器(z-1)1606 、遅延器(z-1)1607 ・・・遅延器(z-1)1608によって遅延された各出力に係数修正アルゴリズム実行部1716によって実行される係数修正アルゴリズムに従って修正された係数a0、係数a1 、係数a2 ・・・係数aMを乗算する。
乗算器1709、乗算器1710、乗算器1711・・・乗算器1712の各乗算出力は加算器1717に供給される。
この加算器1717の加算出力となるエラー信号ea(n)は、並列に接続された遅延器(z-1)1609に供給される。遅延器(z-1)1609 は、遅延されたエラー信号ea(n)をさらに遅延(-1)してから遅延器(z-1)1610及び係数b0の乗算器1713に供給する。遅延器(z-1)1610は遅延器(z-1)1609の遅延出力をさらに遅延(-1)してから次段に接続された遅延器(z-1)及び係数b1の乗算器1714に供給する。この後、破線で省略した後段の遅延器(z-1)によって遅延された出力は遅延器(z-1)1611及び係数bMの乗算器1715に供給される。
乗算器1713、乗算器1714、・・・乗算器1715は、遅延器(z-m)1609、遅延器(z-1)1610 、 ・・・遅延器(z-1)1611によって遅延された各出力に対して係数修正アルゴリズム実行部1716によって実行される係数修正アルゴリズムに従って修正された係数b0、係数b1 ・・・係数bMを乗算する。乗算器1713、乗算器1714、・・・乗算器1715の乗算出力は加算器1717に戻される。
加算器1717は、加算出力をエラー信号ea(n)として出力するとともに減算器18に供給する。減算器18は遅延させずまたフィルタリングもされないエラー信号erpt(n)信号からエラー信号ea(n)を減算したε(n)を係数修正アルゴリズム1716に供給する。
係数修正アルゴリズム1716 は、上記ε(n)の例えば2乗誤差が最小となるように乗算器1709、乗算器1710、乗算器1711・・・乗算器1712の係数a0、係数a1 、係数a2 ・・・係数aMを修正する。また、乗算器1713、乗算器1714、・・・乗算器1715の係数b0、係数b1 ・・・係数bMを修正する。つまり、適応フィルタ(Fadp(z))17は、乗算器1709、乗算器1710、乗算器1711・・・乗算器1712の係数a0、係数a1 、係数a2 ・・・係数aM、乗算器1713、乗算器1714、・・・乗算器1715の係数b0、係数b1 ・・・係数bMを自動的に修正しながら決定することができる。そして、乗算器1709、乗算器1710、乗算器1711・・・乗算器1712と、乗算器1713、乗算器1714、・・・乗算器1715は自動的に修正された係数a0、係数a1 、係数a2 ・・・係数aM、係数b0、係数b1 ・・・係数bMを用いて元の信号erpt(n)からホワイトノイズ分がカットされた信号ea(n)を得て出力端子19から出力できる。
このように図9に示したIIRフィルタは、FIR型フィルタとは異なり直線位相特性や安定性は保証されないものの、位相遅れがなければ、FIRと比べて低次数にて同等の周波数ゲイン特性を得ることができる。
次に、図10には、m>1の場合に適応フィルタ(Fadp(z))17として用いることのできるバイクワッド直接II型のIIR型フィルタを示す。入力端子15から供給されたエラー信号erpt(n)信号は遅延器(z-m)1612によってm>1だけ遅延されてから加算器1718に供給される。加算器1718の加算出力は加算器1718と並列に接続された遅延器(z-1)1613及び係数a0の乗算器1722に供給される。遅延器(z-1)1613 は、mだけ遅延されたエラー信号erpt(n)信号をさらに遅延(-1)してから遅延器(z-1)1614、係数b1の乗算器1719及び係数a1の乗算器1723に供給する。遅延器(z-1)1614は、遅延器(z-1)1613による遅延出力をさらに遅延(-1)してから次段に接続された遅延器(z-1)、係数b2の乗算器1720及び係数a2の乗算器1724に供給する。この後、破線で省略した後段の遅延器(z-1)によって遅延された出力は遅延器(z-1)1615 、係数bMの乗算器1721及び係数aMの乗算器1725に供給する。
乗算器1719、乗算器1720・・・乗算器1721は、遅延器(z-1)1615、遅延器(z-1)1614 ・・・遅延器(z-1)1615によって遅延された各出力に係数修正アルゴリズム実行部1726によって実行される係数修正アルゴリズムに従って修正された係数b1、係数b2 ・・・係数bMを乗算する。また、乗算器1722、乗算器1723、乗算器1724・・・乗算器1725は、加算器1718を介した遅延器(z-m)1612、遅延器(z-1)1613 、遅延器(z-1)1614 ・・・遅延器(z-1)1615によって遅延された各出力に係数修正アルゴリズム実行部1726によって実行される係数修正アルゴリズムに従って修正された係数a0、係数a1 、係数a2 ・・・係数aMを乗算する。
乗算器1719、乗算器1720・・・乗算器1721の各乗算出力は加算器1718に供給される。また、乗算器1722、乗算器1723、乗算器1724・・・乗算器1725の各乗算出力は加算器1727に供給される。
加算器1727の加算出力となるエラー信号ea(n)は、出力端子19に供給されると共に減算器18に供給される。減算器18は遅延させずまたフィルタリングもされないエラー信号erpt(n)信号からエラー信号ea(n)を減算したε(n)を係数修正アルゴリズム1726に供給する。
係数修正アルゴリズム1726は、上記ε(n)の例えば2乗誤差が最小となるように乗算器1719、乗算器1720・・・乗算器1721の係数b1 、係数b2 ・・・係数bMを修正する。また、乗算器1722、乗算器1723、乗算器1724・・・乗算器1725の係数a0、係数a1、係数a2 ・・・係数aMを修正する。つまり、適応フィルタ(Fadp(z))17は、乗算器1719、乗算器1720・・・乗算器1721の係数b1 、係数b2 ・・・係数bM、乗算器1722、乗算器1723、乗算器1724・・・乗算器1725の係数a0、係数a1、係数a2 ・・・係数aMを自動的に修正しながら決定することができる。そして、乗算器1719、乗算器1720・・・乗算器1721と乗算器1722、乗算器1723、乗算器1724・・・乗算器1725は自動的に修正された係数b1 、係数b2・・・係数bMと、係数a0、係数a1 、係数a2 ・・・係数aMを用いて元の信号erpt(n)からホワイトノイズ分がカットされた信号ea(n)を得て出力端子19から出力できる。
このように図10に示したバイクワッド直接II型のIIRフィルタでも、FIR型フィルタとは異なり直線位相特性や安定性は保証されないものの、位相遅れがなければ、FIRと比べて低次数にて同等の周波数ゲイン特性を得ることができる。また、図9に示したバイクワッド直接I型のIIRフィルタに比して遅延器の数を半分にすることができる。
上記図8、図9及び図10に構成を示した各フィルタにあって各係数は、実際の信号erpt(n)とフィルタ出力ea(n)との誤差ε(n)の2乗平均誤差が最小になるように各係数修正アルゴリズム実行部1708、1716、1726で実行される係数修正アルゴリズムにより決定される。誤差ε(n)の2乗平均誤差を最小値とするのを実現するための適応アルゴリズムとしては、周知の最小2乗アルゴリズムに基づくRLS(Recursive Least squares)アルゴリズムや、逐次修正アルゴリズムに基づくLMSアルゴリズムが用いられる。
例えば、LMSアルゴリズムでは、上記図8、図9及び図10に構成を示した各フィルタ毎に、次の(6)〜(8)式により各係数が決定される。
図8のFIR型フィルタの場合は(6)式により係数が決定される。
図9、図10のIIRフィルタの場合の係数akと係数bkは(7)式、(8)式により決定される。
なお、上記(6)式、(7)式、(8)式において、μは係数の収束速度を決めるパラメータである。
次に、図11には、図8に示したFIRフィルタによる適応線スペクトル強調器を用いて、適応させた場合のフィルタ(Fadp(s))17の周波数に対するゲインの大きさの変化と、位相の変化特性を示す。図11に示すように、得られたフィルタの周波数特性は、カットオフ周波数を103Hz付近とするローパスフィルタとなっていることがわかる。また、FIR型であることから直線位相特性を示していることもわかる。
また、図12には、本実施の形態による効果の例を示す。図12(a)は、回転非同期信号を含むフォーカスエラー原信号である。図12(b)は、本発明によるALEを用いた適応フィルタを通した後のフォーカスエラー信号である。図12(c)は、図12(a)と図12(b)の差分信号であり、回転非同期成分である。
本発明によるALEを用いた適応フィルタにより、自動的に、適応的にデジタルフィルタが設計され、結果的に図11に示した特性のローパスフィルタが得られ、また、その結果、回転非同期成分が低減された信号(図12(c))が得られていることがわかる。なお、図12において、0〜0.02secまでは、適応フィルタが定常な出力を行うまでの過渡現象である。過渡現象の時間は、(6)〜(8)式で示す係数の収束速度を決めるパラメータμで決まる。図12に示す例では、過渡現象期間は1周期である。
図13には、本発明を用いない場合と、用いる場合のボード線図を示す。図13より、本発明の補助制御器4により、20Hz〜2kHzの成分が平均して約5dB程度改善し、かつ安定性は損なわれていないことが確認できる。
図14には、本発明を用いない場合と、用いる場合のボード線図のエラー信号を示す。図14より、エラー振幅が20%程度改善していることがわかる。
なお、図15に示すように、図12に示す適応の過渡期間を過ぎて、適応フィルター出力が安定してから適応フィルター出力をフィードバックしても構わない。
この図15に示す他の実施の形態のサーボ制御装置1’は、図1に示したサーボ制御装置1の補助制御器4に代えて、補助制御器4’を主制御器5に対して並列になるように組み込んだ構成である。この補助制御器4’は、係数乗算器12と加算器6との間にスイッチ30を設けている。
このサーボ制御装置1’は、上記取れ残りエラー信号が定常状態になり、適応フィルタ出力が安定した状態で抽出した回転同期成分を、加算器6を介して、主制御器5に並行に制御対象7に印加するため、スイッチ30を備えている。つまり、スイッチ30は、上記取れ残りエラー信号が定常状態になり、適応フィルタ出力が安定した時点で、オンとなり、加算器6に上記適応フィルタ出力を供給する。
このような構成にすることにより、図15に示したサーボ制御装置1’は、過度現象の影響を受けることなく、回転同期成分を抽出することができ、よってさらに高精度にサーボ制御を行うことができる。
以上に説明したように、本発明の実施の形態によれば、回転非同期信号も含むエラー信号から、適応線スペクト強調器又は適応線形予測器によるフィルタにより回転同期信号を抽出することができる。そして、この抽出信号を制御対象7に対して、主制御器5に並行に供給することにより、取れ残りエラー信号の低域成分を用いて、低域ゲインを大きくし、サーボの取れ残り量を改善している。また、上記フィルタは、適応的に、自動的に入力エラー信号に応じて設定することができる。また、これにより、人為的ではないので、設計者に依存しない、一定品質のフィルタを設計することができる。また、上記フィルター出力を、主制御部5に並行して、制御対象7に供給するので、エラー信号の回転同期成分を抑制した、サーボ制御を行うことができる。
また、本発明の他の実施の形態によれば、さらに上記補助制御出力を、主制御器5に並行に、制御対象7に印加する際に、適応フィルタ出力が定常状態になってから行うことで、過渡応答の影響をなくすことができる。
次に、上記サーボ制御装置1をニアフィールドにおいて用いられる光学ヘッドの二軸アクチュエータ(上記図1等に示した制御対象(P(s))7の具体例)のギャップサーボを制御する制御システムに適用した光ディスク記録装置について説明する。図16に示す光ディスク記録装置50は、着脱自在とされたディスク状記録媒体(以下、光ディスクという)40を図示しない装着部に装着し、装着した光ディスク40に、ニアフィールド(近接場)において検出されるエバネセント光を照射して情報を記録する。
光ディスク記録装置50は、光ディスク40に記録する情報を供給する情報源51と、APC(Auto Power Controller)52と、レーザダイオード(LD)53と、コリメータレンズ54と、ビームスプリッタ(BS)55と、ミラー56と、光ヘッド57と、集光レンズ68と、フォトデイテクタ(PD)62と、スピンドルモータ64と、送り台65と、送りモータ66と、ポテンションメータ67と、制御システム(図1に示したサーボ制御装置1の適用対象)63とを備えている。
APC2は、記録時において、情報源51から供給される情報に応じて後段に備えられたレーザダイオード53から出射されるレーザ光を変調させるように制御する。
レーザダイオード53は、APC52からの制御に応じて、所定の波長のレーザ光を出射する。例えば、レーザダイオード53は、赤色半導体レーザ、青紫色半導体レーザなどである。
コリメータレンズ54は、レーザダイオード53から出射されたレーザ光を光軸に平行な光ビームとして出射する。
ビームスプリッタ55は、コリメータレンズ54から出射された光ビームを透過してミラー56に出射する。また、ビームスプリッタ55は、ミラー56で反射された光ヘッド57からの戻り光を反射して集光レンズ68に出射する。
ミラー56は、ビームスプリッタ55から出射された光ビームを反射して、光ヘッド57へ出射する。また、ミラー56は、光ヘッド57からの戻り光を反射してビームスプリッタ55に出射する。
光ヘッド57は、ミラー56から出射された光ビームを集束させ、光ディスク40の情報記録面に照射する。光ヘッド57が情報記録面に照射する光は、レンズの回折限界以上のスポットサイズで、情報の記録又は再生が可能なエバネセント光である。
図17に示すように、光ヘッド57は、対物レンズ58と、SIL(Solid Immersion Lens)59と、レンズフォルダ60と、アクチュエータ61とを備えている。
対物レンズ58は、レーザダイオード53から出射され、コリメータレンズ54、ビームスプリッタ55、ミラー56を介して入射された光ビームを集束してSIL59に供給する。
SIL59は、球形レンズの一部を平面にして切り取った形状をした高屈折率のレンズである。SIL59は、対物レンズ58を透過して集光された光ビームを、球面側から入射し、球面と反対側の面(端面)の中央部に集光させる。
また、SIL59に代えて、反射ミラーが形成され、SIL59と同等の機能を有するSIM(Solid Immersion Mirror)を用いてもよい。
レンズフォルダ60は、対物レンズ58とSIL59とを所定の位置関係で一体に保持している。SIL59は、レンズフォルダ60によって、球面側が対物レンズ58と対向するように、また、球面と反対側の面(端面)が光ディスク40の情報記録面と対向するように保持される。
このように、レンズフォルダ60を用いて、対物レンズ58と光ディスク40の情報記録面との間に高屈折率のSIL59を配置することで、対物レンズ58のみの開口数よりも大きな開口数を得ることができる。一般に、レンズから照射される光ビームのスポットサイズは、レンズの開口数に反比例することから、対物レンズ58、SIL59によって、より一層、微小なスポットサイズの光ビームとすることができる。
アクチュエータ61は、制御システム63から制御信号として出力される制御電流に応じてフォーカス方向及び/又はトラッキング方向にレンズフォルダ60を駆動変位する。
光ヘッド57において、エバネセント光は、SIL59の端面に臨界角以上の角度で入射され全反射した光ビームの反射境界面から滲みだした光である。SIL59の端面が、光ディスク40の情報記録面から、後述するニアフィールド(近接場)内にある場合に、SIL59の端面より滲み出したエバネセント光は、情報記録面に照射されることになる。
続いて、ニアフィールドについて説明をする。一般に、ニアフィールドは、レンズに入射される光の波長をλとすると、上記レンズの光ビーム出射面からの距離dが、d≦λ/2までの領域である。
図17に示す、光ヘッド57と、光ディスク40とで考えると、光ヘッド57が備えるSIL59の端面から、光ディスク40の情報記録面までの距離(ギャップ)dが、SIL59に入射された光ビームの波長λによってd≦λ/2と定義される領域がニアフィールドである。光ディスク40の情報記録面と、SIL59の端面との距離で定義されるギャップdが、d≦λ/2を満たし、SIL59の端面からエバネセント光が光ディスク40の情報記録面に滲み出す状態をニアフィールド状態といい、ギャップdが、d>λ/2を満たし、上記情報記録面にエバネセント光が滲み出さない状態をファーフィールド状態という。
ところで、ファーフィールド状態である場合、SIL59の端面に臨界角以上の角度で入射された光ビームは、全て、全反射されて戻り光となる。したがって、図18に示すようにファーフィールド状態での全反射戻り光量は、一定値となっている。
一方、ニアフィールド状態である場合、SIL59の端面に臨界角以上の角度で入射された光ビームの一部は、上述したように、SIL59の端面つまり反射境界面において、エバネセント光として光ディスク40の情報記録面に滲み出す。したがって、図18に示すように全反射された光ビームの全反射戻り光量は、ファーフィールド状態のときより減少することになる。図18に示すように、ニアフィールド状態における全反射戻り光量は、光ディスク40の情報記録面に近づく程、指数関数的に減少していることが分かる。
したがって、SIL59の端面の位置がニアフィールド状態にあるときは、全反射戻り光量がギャップ長に応じて変化するリニアな部分をギャップエラー信号としてサーボ制御を行えば、SIL59の端面と、光ディスク40の情報記録面とのギャップを一定に制御することが可能となる。例えば、図18に示すように全反射戻り光量が制御目標値Pになるように制御を行えば、ギャップはdの距離に一定に保持されることになる。
再び、図16に示す光ディスク記録装置50の構成について説明をする。集光レンズ68は、光ヘッド57が備えるSIL59の端面で全反射され、ミラー56で反射され、ビームスブリッタ55で反射された戻り光をフォトデイテクタ62に集光する。
フォトデイテクタ62は、集光レンズ68によって集光された戻り光の光量を電流値として検出する。なお、フォトデイテクタ62で検出された電流値は、既にDC化されており、全反射戻り光量電圧値として制御システム63に供給される。
スピンドルモータ64には、当該スピンドルモータ64が一回転する間に一定数のFG信号と呼ばれるパルス信号を発生する図示しないエンコーダが備えられている。この図示しないエンコーダから発生されるFG信号をカウントすることで、光ヘッド57から光ディスク40に照射されている光ビームが、現在、光ディスク40の情報記録面の円周方向のどの位置を照射しているかが分かる。
このスピンドルモータ64に備えられた、図示しないエンコーダから出力されるFG信号を、光ヘッド57が光ディスク40の円周方向のどの位置にあるかを示す情報とする。図示しない上記エンコーダから出力されるFG信号は、制御システム63に供給される。
送り台65は、回転駆動系であるスピンドルモータ64を搭載し、図示しない装着部に装着された光ディスク40を半径方向に移動させる台である。送り台65は、送りモータ66によって光ディスク40の半径方向へ移動する。送りモータ66によって、送り台65を動作させることで、光ディスク40のトラック間移動を行うことができる。
ポテンションメータ67は、上記送りモータ66に取り付けられており、送りモータ66の回転角度を検出することで、上記送り台65がどれだけ移動したかが分かる。送り台65の移動量は、相対的に、光ヘッド57の光ディスク40の半径方向に対する移動量と同じである。したがって、ポテンションメータ67による検出量から、光ヘッド57が光ディスク40の半径方向のどの位置にあるかが分かる。
このポテンションメータ67から取得される検出値を光ヘッド57が光ディスク40の半径方向のどの位置にあるかを示す半径位置情報とする。ポテンションメータ67から出力される半径位置情報は、制御システム63に供給される。
制御システム63は、サーボ制御装置1を内蔵しており、光ディスク40の情報記録面と光学ヘッド57が備えるSIL59との距離であるギャップを制御する。
光ディスク記録装置50において用いる光ディスク40は、当該記録装置50に着脱自在な記録媒体である。したがって、装置内のディスク回転駆動機構に予め固定された記録媒体などに比較し、ディスク回転駆動機構に対する装着精度を高精度に維持できない。そのため、ディスク回転駆動機構に装着して回転駆動したとき、面ぶれの発生を抑えることが困難である。
そこで、サーボ制御装置1を内蔵している制御システム63は、主に、この面ぶれに起因する外乱に光学ヘッド57を追従するように二軸アクチュエータの制御量を決定して、ギャップサーボを行う。サーボ制御装置1は、上述したように、補助制御器4を主制御器5に対して並列になるように組み込み、内部の適応フィルタ部を適応線スペクトル強調器、又は適応線形予測器として動作させ、サーボエラー信号から非回転同期成分を低減したエラー信号(主に回転同期信号からなる)を抽出し、この抽出した信号を制御対象7に対して、主制御器5に並行に供給することにより、取れ残りエラー信号の低域成分を用いて、低域ゲインを大きくし、サーボの取れ残り量を改善している。また、上記フィルタは、適応的に、自動的に入力エラー信号に応じて設定することができる。また、これにより、人為的ではないので、設計者に依存しない、一定品質のフィルタを設計することができる。また、上記フィルター出力を、主制御部5に並行して、制御対象7に供給するので、エラー信号の回転同期成分を抑制した、サーボ制御を行うことができる。
したがって、光ディスク記録装置50は、サーボの品質を一定としたギャップサーボを実現することができる。もちろん、制御システム63は、サーボ制御装置1の代わりに、図15に示した他の実施の形態のサーボ制御装置を内蔵してもよい。この場合、光ディスク記録装置50は、過渡現象の影響を受けることがなく、迅速にギャップサーボを行うことができる。
1 サーボ制御装置、3 減算器、4 補助制御器、5 主制御器(C(s))、6 加算器、7 制御対象(P(s))、11 適応フィルタ(FA(z))、17 適応フィルタ(Fadp(z))、18 減算器