JP4487816B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
触媒成分が担持された第1のセラミックフィルタにて選択的に含炭素浮遊微粒子を捕集し、第1のセラミックフィルタの下流側に配置され、触媒成分が担持された第2のセラミックフィルタにて第1のセラミックフィルタをすり抜けた含炭素浮遊微粒子を捕集する装置が知られている(特許文献1参照)。また、内燃機関から排出される排気ガス中にはナノ粒子が含まれていることが知られている(非特許文献1参照)。その他、本発明に関連する先行技術文献として特許文献2〜4が存在する。
特開2002−364339号公報 特開平10−54268号公報 特開平09−273628号公報 実開昭63−069760号公報 「自動車研究」、2000年6月、第22巻、第6号、p.5−10
ナノ粒子の一部はセラミックフィルタをすり抜けるため、従来の装置では、ナノ粒子が十分に捕集されていないおそれがある。なお、ナノ粒子とは、一般に粒径が50nm以下の粒子のことを指す。より詳しく説明すると、ナノ粒子は、燃料中の高沸点成分や内燃機関の潤滑油成分に由来するもので、潤滑油が燃焼した後の形態あるいは潤滑油凝集成分、もしくは燃焼成分と未燃焼成分の凝集体との見解もある。
そこで、本発明は、ナノ粒子の大気中への排出を抑制することが可能な内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
本発明の内燃機関の制御装置は、内燃機関の筒内に燃料を供給して前記筒内にナノ粒子よりも径の大きい粒子状物質を生成する燃料供給手段と、前記内燃機関の減速時又はアイドル運転時に前記筒内に前記粒子状物質が生成されるように前記燃料供給手段の動作を制御する動作制御手段と、前記内燃機関の運転状態が減速又はアイドル運転か否か判定することにより前記筒内の圧力が筒外の圧力より低下して前記筒内に潤滑油が吸引され、前記筒内において潤滑油に由来するナノ粒子成分が生成されているか否かを判定する状態判定手段と、を備え、前記状態判定手段は、前記内燃機関の減速時における前記内燃機関の回転数の変化に基づいて前記内燃機関の減速度を判定し、前記動作制御手段は、前記状態判定手段が前記内燃機関の運転状態が減速又はアイドル運転と判断して前記筒内において潤滑油に由来するナノ粒子成分が生成されていると判断した場合に、前記状態判定手段により判定された減速度が大きいほど前記筒内に前記粒子状物質が多く生成されるように前記燃料供給手段を動作させることにより、上述した課題を解決する(請求項1)。
本発明の内燃機関の制御装置によれば、内燃機関の減速時又はアイドル運転時に筒内に粒子状物質を生成させ、筒内で発生したナノ粒子を筒内において粒子状物質に付着させることができる。そのため、内燃機関の筒内(以下、気筒内と記述することもある。)から排出されるナノ粒子の量を低減させることができる。即ち、ナノ粒子をナノ粒子よりも径の大きい粒子状物質に付着させることで、ナノ粒子と呼称される大きさの粒径で排出されるナノ粒子の量を低減させることができる。ナノ粒子よりも径の大きい粒子状物質は、例えばセラミックフィルタなどの排気浄化装置で捕集できるので、内燃機関の下流にこのような排気浄化装置を設けることでナノ粒子の大気中への排出を抑制することができる。
なお、本発明において粒子状物質とは、ナノ粒子よりも径の大きい粒子のことを指す。このような粒子状物質には、例えばスス(soot)及び可溶性有機物質(SOF)が含まれる。
燃機関の減速時又はアイドル運転時は筒内の圧力が低下し易いため、潤滑油が筒内に吸引されて燃焼し易い。そのため、筒内において潤滑油に由来するナノ粒子成分が発生し易い。そこで、状態判定手段によって内燃機関の筒内において潤滑油に由来するナノ粒子成分が生成されていると判断された場合は、筒内に粒子状物質を生成させてナノ粒子をこの粒子状物質に付着させることで、筒内から排出されるナノ粒子を低減させる。
潤滑油は、例えばピストンリングの隙間などを通過して内燃機関の筒内に侵入するため、筒内の圧力が低いほど侵入し易い。内燃機関の減速度が大きい場合は、内燃機関の減速度が小さい場合よりも筒内の圧力が低下し易いので筒内に侵入する潤滑油の量が増加するおそれがある。そのため、内燃機関の減速度が大きい場合は、減速度が小さい場合よりも潤滑油に由来するナノ粒子成分の発生量が増加するおそれがある。そこで、このように内燃機関の減速度に応じて粒子状物質の生成量を調整し、ナノ粒子の発生量に応じて粒子状物質の生成量を適切に調整する。これにより、過剰な粒子状物質の生成を抑制しつつ、ナノ粒子の大気への放出を抑制することができる。
本発明の内燃機関の制御装置において、前記状態判定手段は、前記内燃機関の減速時又はアイドル運転時に前記筒内の状態が前記筒内に潤滑油が吸引され易い状態か否か前記内燃機関の減速度に基づいて判断し、前記内燃機関の減速度が大きいほど前記筒内に潤滑油が吸引され易い状態であると判断するとともに前記筒内において潤滑油に由来するナノ粒子成分が多く生成されていると推定してもよい(請求項2)。上述したようにナノ粒子の一部は潤滑油が燃焼したものと考えられているため、筒内に潤滑油が吸引され易い場合は筒内に吸引される潤滑油量が増加し、筒内にて燃焼する潤滑油量が増加すると考えられる。そのため、潤滑油に由来するナノ粒子成分が多く生成されると推定することができる。
本発明の内燃機関の制御装置は、前記筒内の圧力が上昇するように前記内燃機関の排気通路又は吸気通路の圧力を上昇させて前記筒内において燃焼する潤滑油量を低減させる潤滑油燃焼量低減手段をさらに備え、前記動作制御手段は、前記内燃機関の減速時又はアイドル運転時に前記筒内において燃焼する潤滑油量を低減すべく前記内燃機関の排気通路又は吸気通路の圧力が上昇して前記筒内の圧力が上昇するように前記潤滑油燃焼量低減手段の動作を制御してもよい(請求項3)。この場合、潤滑油燃焼量低減手段によって筒内で燃焼する潤滑油の量を低減することができるので、潤滑油に由来するナノ粒子成分の生成量を低減できる。そのため、筒内にて生成されるナノ粒子の量を低減させ、筒内から排出されるナノ粒子の量をさらに低減させることができる。
本発明の内燃機関の制御装置は、前記内燃機関の排気通路に酸化能を有する排気浄化触媒が設けられ、前記動作制御手段は、前記内燃機関の減速時又はアイドル運転時に、前記排気浄化触媒を通過する排気ガスの流量が予め設定された判定流量よりも多い場合、又は前記排気浄化触媒の温度が前記排気浄化触媒の触媒活性温度域に基づいて予め設定された判定温度よりも低い場合のうちの少なくともいずれか一方の場合に、前記筒内に前記粒子状物質が生成されるように前記燃料供給手段を動作させてもよい(請求項4)。排気浄化触媒を通過する排気ガス流量が多い場合、又は排気浄化触媒の温度が低い場合は、排気浄化触媒の排気浄化性能を高い状態に維持し難い。そこで、このような場合に燃料供給手段を動作させ、排気浄化触媒に流入するナノ粒子の量を低減させる。これにより、排気浄化触媒の排気浄化性能に応じて排気浄化触媒に流入するナノ粒子の量を調整することができる。
以上に説明したように、本発明によれば、筒内に粒子状物質を生成し、この粒子状物質にナノ粒子を付着させることで、筒内から排出されるナノ粒子の量を低減させることができる。そのため、大気中へのナノ粒子の放出を抑制することができる。
図1は、本発明の制御装置を内燃機関としてのディーゼルエンジン1に適用した一形態を示している。エンジン1は車両に走行用動力源として搭載されるもので、その気筒2には吸気通路3及び排気通路4が接続されている。吸気通路3には、吸入空気量を調整するためのスロットルバルブ5、ターボチャージャ6のコンプレッサ6a、及び吸気を冷却するインタークーラ7が設けられている。排気通路4には、ターボチャージャ6のタービン6b、排気の流れを絞るための排気絞り弁8、及び排気を浄化するための排気浄化装置9が設けられている。排気浄化装置9は、吸蔵還元型NOx触媒10、パティキュレートフィルタ11、及び酸化能を有する排気浄化触媒としての酸化触媒12を備えている。また、排気浄化装置9には、排気ガスの温度に対応した信号を出力する温度センサ13及び排気ガスの空燃比に対応した信号を出力するA/Fセンサ14が設けられている。排気通路4と吸気通路3とはEGR通路15で接続され、EGR通路15にはEGRクーラ16及びEGRバルブ17が設けられている。
また、エンジン1は燃料供給装置18を備えている。燃料供給装置18は、各気筒2内に燃料を噴射する燃料供給手段としてのインジェクタ19と、インジェクタ19から噴射する高圧の燃料を蓄えるコモンレール20と、不図示の燃料タンクからコモンレール20に燃料を供給する燃料ポンプ21と、を備えている。また、燃料供給装置18は、排気通路4に燃料を供給するための燃料添加インジェクタ22を備えている。
排気絞り弁8、EGRバルブ17及び各インジェクタ19の動作はエンジンコントロールユニット(ECU)30により制御されている。ECU30は、マイクロプロセッサ、及びその動作に必要なRAM、ROM等の周辺機器を含んだコンピュータとして構成され、エンジン1の運転状態を制御する周知のコンピュータユニットである。ECU30は、例えばエンジン1の運転状態に基づいて気筒2内に供給すべき燃料量を算出し、この供給すべき燃料量が気筒2内に噴射されるように各インジェクタ19の動作を制御する。また、ECU30は、エンジン1の減速時でかつエンジン1の回転数が所定の回転数以上の場合は、気筒2内への燃料供給が停止されるように各インジェクタ19の動作を制御する。なお、以降、ECU30がエンジン1の減速時に気筒2内への燃料供給を停止させることを燃料カットと呼称する。この他、ECU30は、エンジン1の運転状態に応じて排気通路4から吸気通路3に適切な量の排気ガスが還流されるようにEGRバルブ17の開度を制御する。これらの制御を実行する際に参照するセンサとしてECU30には、例えばエンジン1の回転数に対応した信号を出力する回転数センサ31、温度センサ13、及びA/Fセンサ14が接続されている。なお、ECU30による制御対象はその他にも種々存在するが、ここでは図示を省略する。また、エンジン1には上述したセンサ以外にも各種のセンサが設けられるがそれらの図示も省略する。
本発明においてECU30が実行するナノ粒子低減ルーチンは図4に示すものであるが、まずはその図4のルーチンと共通の部分を有する参考例を図2を参照して説明する。エンジン1の減速時又はアイドル運転時は、気筒2内への燃料供給量が減少するため、気筒2内の圧力が低下して気筒2内に吸引される潤滑油量が増加し、気筒2内において潤滑油に由来するナノ粒子成分が生成されているおそれがある。そこで、ECU30は、図2のナノ粒子低減ルーチンを実行し、エンジン1の減速時又はアイドル運転時に気筒2から排出されるナノ粒子の量を低減させる。図2のルーチンは、エンジン1の運転中に所定の周期で繰り返し実行される。ECU30は、図2のルーチンを実行することにより、本発明の動作制御手段として機能する。
図2のナノ粒子低減ルーチンにおいてECU30は、まずステップS11にてエンジン1の運転状態が減速又はアイドル運転か否か判断する。エンジン1の運転状態が減速又はアイドル運転か否かは、例えばエンジン1の回転数及びアクセル開度に基づいて判定する。ECU30は、エンジン1の回転数が所定のアイドリング回転数域内で、かつアクセル開度が0%、即ちアクセルが踏み込まれていない場合にエンジン1の運転状態がアイドル運転であると判断する。また、ECU30は、エンジン1の回転数が所定の回転数(例えば1400rpm)を超え、かつアクセル開度が0%である場合にエンジン1の運転状態が減速状態であると判断する。また、エンジン1の回転数の変化量がマイナス、即ちエンジン1の回転数が低下している場合に減速していると判断してもよいし、エンジン1のトルクの変化量がマイナスの場合に減速していると判断してもよい。さらに、不図示のブレーキが踏まれていることを示すブレーキ信号がオンの場合に減速していると判断してもよい。エンジン1が減速状態又はアイドル運転状態ではないと判断した場合は、今回のルーチンを終了する。
一方、エンジン1が減速状態又はアイドル運転状態であると判断した場合はステップS12に進み、ECU30は酸化触媒12の温度が所定の判定温度よりも低いか否か判断する。酸化触媒12の温度は、例えば温度センサ13の出力信号を参照して取得してもよいし、エンジン1の回転数や負荷などに基づいて推定してもよい。所定の判定温度は、酸化触媒12の触媒活性温度域に応じて適宜設定され、例えばこの触媒活性温度域の下限値が設定される。酸化触媒12の温度が所定の判定温度よりも低いと判断した場合はステップS13をスキップし、ステップS14に処理を進める。一方、酸化触媒12の温度が所定の判定温度以上であると判断した場合はステップS13に進み、ECU30は排気ガス流量が所定の判定流量以上であるか否か判断する。排気ガス流量は、例えばエンジン1の回転数、負荷及びEGRガスに基づいて推定する。所定の判定流量には、例えば酸化触媒12を通過する排気ガス流量が多く、酸化触媒12の排気浄化性能を高い状態に維持できないような排気ガス流量が設定される。排気ガス流量が所定の判定流量未満であると判断した場合は、今回のルーチンを終了する。
排気ガス流量が所定の判定流量以上であると判断した場合はステップS14に進み、ECU30は気筒2内に供給すべき燃料量を増加させ、この増加させた燃料量が供給されるようにインジェクタ19の動作を制御する。気筒2内に供給すべき燃料量は、上述したようにエンジン1の運転状態に基づいて設定されている。そこで、この処理では、まず図2のルーチンの実行開始時におけるエンジン1の運転状態に基づいて燃料供給量を算出し、次にこの算出した燃料供給量を初期値としてECU30に設けられたRAMに記憶させるとともにこの初期値に所定の増加分を加えて気筒2に供給すべき燃料量を増加させる。なお、所定の増加分は、例えば増量後の燃料量を気筒2内に供給した際、エンジン1で発生するトルクがゼロ以下に維持されるように設定される。
続くステップS15においてECU30は、気筒2内に粒子状物質としてのススが生成されたか否か判断する。ススが生成されたか否かは、例えば気筒2内における燃料の燃焼によって判断し、気筒2内において燃料が燃焼した場合にススが生成されたと判断する。例えば、ECU30により燃料カットが行われている場合、即ち燃料供給量がゼロに設定されている場合は、気筒2内への燃料供給量を徐々に増加させ、気筒2内において燃料が燃焼した場合にススが生成されたと判断する。そこで、例えばECU30に設けられたROMにエンジン1の回転数と気筒2内において燃料が燃焼する燃料供給量の最小値との関係を予め実験などにより求めてマップとして記憶させ、このマップを参照してススが生成されたか否か判断する。また、ススの生成量は、気筒2内への燃料供給量及び噴射時期とそれぞれ相関関係を有している。図3(a)は気筒2内への燃料供給量とススの生成量との関係の一例を、図3(b)は気筒2内への燃料の噴射時期とススの生成量との関係の一例をそれぞれ示している。なお、図3(b)では、燃料の噴射時期をクランク角度で示している。そこで、図3(a)、(b)に示した関係をECU30に設けられたROMにマップとして記憶させておき、ECU30はこれらのマップを参照してススが生成されたか否か判断してもよい。その他、排気中のススの量に応じた信号を出力するセンサを排気通路4に設け、このセンサの出力信号を参照して気筒2内にススが生成されたか否かを判断してもよい。なお、このようなセンサとしては、例えばレーザー誘起白熱センサ(LII、Laser Induced Incandescence)、フォトアコースティックセンサ(PAS、Photo Acoustic spectroscopy)などがある。
気筒2内にススが生成されていないと判断した場合はステップS14に戻り、ECU30はステップS14及びS15の処理を繰り返す。一方、気筒2内にてススが生成されたと判断した場合はステップS16に進み、ECU30は気筒2内への燃料噴射量を増量する前の初期値に戻す。その後、今回のルーチンを終了する。
以上に説明したように、図2のルーチンではエンジン1の減速時に気筒2内にススを生成させるので、気筒2内のナノ粒子をこのススに付着させることで、気筒2から排出されるナノ粒子の量を低減させることができる。また、気筒2内で燃料を燃焼させることにより、気筒2内の圧力を上昇させることができるので、気筒2内に吸引される潤滑油量を減少させることができる。そのため、潤滑油に由来するナノ粒子成分の生成量を低減させることができる。図2のルーチンでは、排気ガス流量が所定の判定流量以上の場合、又は酸化触媒12の温度が所定の判定温度よりも低い場合の少なくとも一方の場合に、気筒2内に燃料を噴射するので、燃料の消費量を抑えつつ、気筒2から排出されるナノ粒子の量を低減させることができる。なお、ステップS11の処理を実行し、気筒2内において潤滑油に由来するナノ粒子成分が生成されているか否か判断することによって、ECU30は本発明の状態判定手段として機能する。また、インジェクタ19から気筒2内に燃料を供給して気筒2内にススを生成することで、インジェクタ19は本発明の粒子状物質生成手段として機能する。
図4は、本発明においてECU30が実行するナノ粒子低減ルーチンを示している。気筒2内に吸引される潤滑油の量が増加すると、この潤滑油に由来するナノ粒子成分の発生量が増加し、気筒2内で発生するナノ粒子の量が増加するおそれがある。このように、気筒2内で生成されるナノ粒子の量は気筒2内に吸引された潤滑油の量と相関関係を有しており、この潤滑油の量はエンジン1の減速度と相関関係を有している。そこで、エンジン1の減速時に気筒2内に供給する燃料供給量をエンジン1の減速度に応じて変化させる。なお、図4において図2と同一の処理には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図4のルーチンにおいてECU30は、まずステップS13まで図2のルーチンと同様の処理を行う。続くステップS21においてECU30は、減速時におけるエンジン1の回転数の変化に基づいてエンジン1の減速度を取得する。次のステップS22においてECU30は、取得したエンジン1の減速度に基づいて気筒2内に供給する燃料供給量を取得する。エンジン1の減速度が大きいほど気筒2内の圧力が低下し易いため、気筒2内に潤滑油が吸引され易い。そのため、気筒2内に吸引される潤滑油量が増加し、潤滑油に由来するナノ粒子成分の発生量が増加すると推定される。そこで、ECU30は例えば図5に示したマップを参照し、エンジン1の減速度に応じた燃料供給量を取得する。図5は、エンジン1の減速度と気筒2内に供給する燃料供給量との関係の一例を示している。このような関係は、予め実験などによって求め、ECU30に設けられたROMにマップとして記憶させておく。ECU30は、図5のマップを参照し、エンジン1の減速度が大きいほど気筒2内に潤滑油が吸引され易い状態であると判断し、気筒2内において潤滑油に由来するナノ粒子成分が多く生成されていると推定する。そこで、ECU30は、図5のマップを参照し、エンジン1の減速度が大きいほど気筒2に供給される燃料供給量を増加させる。すなわち、エンジン1の減速度が大きいほど気筒2内に生成するススの量を増加させる。
次のステップS15においてECU30は気筒2内にススが生成されたか否か判断する。気筒2内にススが生成されていないと判断した場合はステップS21に戻り、ECU30はステップS21、S22及びS15の処理を繰り返す。一方、ススが生成されたと判断した場合はステップS23に進み、ECU30は気筒2に供給する燃料供給量をエンジン1の回転数などに基づいて設定する。その後、今回のルーチンを終了する。
図4のルーチンでは、エンジン1の減速度に応じて気筒2内に供給する燃料供給量を設定するため、ナノ粒子の発生量に応じてススの発生量を調整することができる。そのため、ススの過剰な生成を抑制し、気筒2から排出されるススの量を低減させることができる。図4のステップS22の処理では、ECU30がエンジン1の減速度を判定し、この減速度が大きい場合に気筒2内に潤滑油が吸引され易い状態であると判断しているが、気筒2内に潤滑油が吸引され易い状態であるか否かは、例えば各気筒2に気筒2内の圧力に対応した信号を出力する圧力センサを設け、この圧力センサの出力信号に基づいて判断してもよい。
図6のルーチンは、ECU30が気筒2内にて燃焼する潤滑油の量を低減させるために実行する潤滑油燃焼量低減ルーチンを示している。潤滑油は気筒2内の圧力が低いほど吸引され易い。そこで、このルーチンでは、気筒2内の圧力を上昇させて気筒2内に吸引される潤滑油量を低減させる。なお、図6において図2と同一の処理には同一の参照符号を付し、説明を省略する。図6のルーチンもエンジン1の運転中に所定の周期で繰り返し実行される。
図6のルーチンにおいてECU30は、まずステップS13まで図2のルーチンと同様の処理を行う。続くステップS31においてECU30は、排気絞り弁8の開度を閉じ側に制御する。この際、排気絞り弁8は、エンジン1の運転状態が急に変化しないような開度分閉じ側に制御される。次のステップS32においてECU30は、排気絞り弁8よりも上流側の排気通路4の圧力が所定の判定圧力以上に上昇したか否か判断する。所定の判定圧力には、例えば気筒2内に吸引される潤滑油の量が略ゼロになるような圧力が設定される。吸引される潤滑油が略ゼロになるような圧力は、エンジン1の運転状態に応じて変化するため、例えばエンジン1の回転数に応じて所定の判定圧力を変化させてもよい。排気通路4の圧力は、例えば排気通路4の圧力に対応した信号を出力するセンサを設けて検出してもよいし、エンジン1の回転数及び気筒2内への燃料供給量に基づいて推定してもよい。
排気通路4の圧力が所定の判定圧力未満であると判断した場合はステップS31に戻り、ECU30はステップS31及びS32の処理を繰り返す。一方、排気通路4の圧力が所定の判定圧力以上であると判断した場合はステップS33に進み、ECU30は排気絞り弁8の開度を開き側に制御し、排気絞り弁8の開度を閉じ側に制御する前の開度(初期値)に戻す。その後、今回のルーチンを終了する。
図6のルーチンでは、エンジン1の減速時に排気絞り弁8を閉じ側に制御して排気通路4の圧力を上昇させ、気筒2内の圧力を上昇させる。これにより、気筒2内に吸引される潤滑油の量を低減させることができるので、潤滑油に由来するナノ粒子成分の発生量を低減させてナノ粒子の発生量を低減させることができる。このようにエンジン1の減速時に排気絞り弁8を閉じ側に制御し、気筒2内において燃焼する潤滑油量を低減させることで、排気絞り弁8は本発明の潤滑油燃焼量低減手段として機能する。なお、気筒2内の圧力を上昇させる方法は、上述した排気絞り弁8の開度を閉じ側に制御する方法に限定されない。例えば、EGRバルブ17を開いて吸気通路3と排気通路4とを連通させることで吸気通路3の圧力を上昇させることができるので、気筒2内の圧力の低下を抑制することができる。また、例えば減速時に、各気筒2に設けられる吸気弁及び排気弁のうちの少なくとも一方を開状態に維持して気筒2内の圧力の低下を抑制してもよい。ターボチャージャ6のタービン6bに可変ノズルが設けられている場合は、この可変ノズルを閉じ側に制御して排気通路4の圧力を上昇させてもよい。このようにして気筒2内の圧力の低下を抑制した場合は、EGRバルブ17、吸気弁、排気弁、及び可変ノズルがそれぞれ本発明の潤滑油燃焼量低減手段として機能する。
本発明における図2や図4に示したナノ粒子低減ルーチン及び図6に示した潤滑油燃焼量低減ルーチンは、各々個別に実行してもよいし、これらのルーチンを並列的に実行してもよい。これらのルーチンを並列的に実行することで、エンジン1の減速時におけるエンジンブレーキの効きの低下を抑制しつつ、ナノ粒子の排出量を減少させることができる。
上述した実施形態では、ナノ粒子を付着させるスス等の粒子状物質を気筒2内にて生成させているが、本発明において粒子状物質を生成する場所や供給する場所はエンジン1の気筒2内に限定されない。例えばエンジン1の排気系の外部で炭素粒子を生成し、この炭素粒子をエンジン1の排気系に供給してもよい。
本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、種々の形態にて実施してよい。例えば、本発明が適用される内燃機関はディーゼルエンジンに限定されず、ガソリンその他の燃料を利用する各種の内燃機関に適用してよい。
エンジン1が、ピストンに潤滑油を供給するためのオイルジェット装置を備えている場合、ECU30はエンジン1の減速時にこのオイルジェット装置の動作を停止させてもよい。このようにエンジン1の減速時にオイルジェット装置を停止させることで、気筒2内に吸引される潤滑油量をさらに低減させることができる。
本発明の制御装置をディーゼルエンジンに適用した一形態を示す図。 参考例のナノ粒子低減ルーチンを示すフローチャート。 気筒内への燃料供給パラメータとススの生成量との関係を示す図で、(a)が気筒内への燃料供給量とススの生成量との関係の一例を示し、(b)が気筒内への燃料の噴射時期とススの生成量との関係の一例を示す。 本発明のナノ粒子低減ルーチンを示すフローチャート。 エンジンの減速度と気筒内への燃料供給量との関係の一例を示す図。 ECUが実行する潤滑油燃焼量低減ルーチンを示すフローチャート。
符号の説明
1 ディーゼルエンジン(内燃機関)
2 気筒
4 排気通路
9 排気絞り弁(潤滑油燃焼量低減手段)
12 酸化触媒(排気浄化触媒)
17 EGRバルブ(潤滑油燃焼量低減手段)
19 インジェクタ(粒子状物質生成手段、燃料供給手段)
30 エンジンコントロールユニット(動作制御手段、状態判定手段)

Claims (4)

  1. 内燃機関の筒内に燃料を供給して前記筒内にナノ粒子よりも径の大きい粒子状物質を生成する燃料供給手段と、前記内燃機関の減速時又はアイドル運転時に前記筒内に前記粒子状物質が生成されるように前記燃料供給手段の動作を制御する動作制御手段と、前記内燃機関の運転状態が減速又はアイドル運転か否か判定することにより前記筒内の圧力が筒外の圧力より低下して前記筒内に潤滑油が吸引され、前記筒内において潤滑油に由来するナノ粒子成分が生成されているか否かを判定する状態判定手段と、を備え、
    前記状態判定手段は、前記内燃機関の減速時における前記内燃機関の回転数の変化に基づいて前記内燃機関の減速度を判定し、
    前記動作制御手段は、前記状態判定手段が前記内燃機関の運転状態が減速又はアイドル運転と判断して前記筒内において潤滑油に由来するナノ粒子成分が生成されていると判断した場合に、前記状態判定手段により判定された減速度が大きいほど前記筒内に前記粒子状物質が多く生成されるように前記燃料供給手段を動作させることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記状態判定手段は、前記内燃機関の減速時又はアイドル運転時に前記筒内の状態が前記筒内に潤滑油が吸引され易い状態か否か前記内燃機関の減速度に基づいて判断し、前記内燃機関の減速度が大きいほど前記筒内に潤滑油が吸引され易い状態であると判断するとともに前記筒内において潤滑油に由来するナノ粒子成分が多く生成されていると推定することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記筒内の圧力が上昇するように前記内燃機関の排気通路又は吸気通路の圧力を上昇させて前記筒内において燃焼する潤滑油量を低減させる潤滑油燃焼量低減手段をさらに備え、
    前記動作制御手段は、前記内燃機関の減速時又はアイドル運転時に前記筒内において燃焼する潤滑油量を低減すべく前記内燃機関の排気通路又は吸気通路の圧力が上昇して前記筒内の圧力が上昇するように前記潤滑油燃焼量低減手段の動作を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記内燃機関の排気通路に酸化能を有する排気浄化触媒が設けられ、
    前記動作制御手段は、前記内燃機関の減速時又はアイドル運転時に、前記排気浄化触媒を通過する排気ガスの流量が予め設定された判定流量よりも多い場合、又は前記排気浄化触媒の温度が前記排気浄化触媒の触媒活性温度域に基づいて予め設定された判定温度よりも低い場合のうちの少なくともいずれか一方の場合に、前記筒内に前記粒子状物質が生成されるように前記燃料供給手段を動作させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
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