JP4487626B2 - 基板処理装置及びこの基板処理装置を用いた基板処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は基板処理装置及びこの基板処理装置を用いた基板処理方法に関し、特に半導体基板の清浄化を行う基板処理装置及びこの基板処理装置を用いた基板処理方法に関する。
従来、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)等のデバイスにはトレンチを形成した半導体基板が広く利用されている。近年では、デバイスの高耐圧化等の要求から、より高アスペクト比のトレンチの高精度な形成も必要になってきている。
トレンチは、通常、半導体基板に反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching,RIE)等のドライエッチングを行って形成される。このようなドライエッチングで半導体基板にトレンチ形成を行う場合、形成されるトレンチの内壁には、エッチング生成物(以下、単に「生成物」という。)が残る。そのため、従来は、ドライエッチング後にその半導体基板をHF(フッ酸)溶液等の薬液に浸漬し、薬液をトレンチに浸入させて生成物をエッチング除去する方法(薬液エッチング)が一般的に用いられている。HF溶液等を用いた薬液エッチング後の半導体基板は、純水を用いて洗浄され、スピンドライヤ等で乾燥される。
図10は半導体基板の従来の清浄化方法の説明図であって、(A)は処理中の半導体基板をその表面側から見た図、(B)は処理中の半導体基板をその側面側から見た図、(C)はD部の拡大図である。
この図10(A),(B)に示すように、薬液洗浄の際、トレンチエッチング後の半導体基板100は、保持具に収容され、その面を略垂直に立てた状態で洗浄槽101内に配置される。薬液102は、通常、洗浄槽101の下部から上部に向かって流され、その間に半導体基板100が洗浄される。純水洗浄も別の洗浄槽を用いて同様に行われる。なお、この方法の場合、薬液エッチングおよび純水洗浄のいずれも、半導体基板100に形成されているトレンチ100aの形成面が重力方向に対して横向きに配置されることになる。
ドライエッチング後の半導体基板を清浄化するための装置については、特に半導体基板に形成されているトレンチを清浄化することを目的として、これまでにいくつかの提案がなされている。
例えば、ドライエッチング後の半導体基板をその面を略垂直にして処理槽内に配置し、処理槽下部から上部に向かって洗浄液を流す際、その洗浄液を減圧沸騰させ、これを用いて半導体基板を洗浄するものが提案されている(特許文献1参照)。さらに、ドライエッチング後の半導体基板を減圧した処理槽内に配置し、ここにあらかじめ脱気しておいた洗浄液を供給し、これを用いて半導体基板を洗浄するものも提案されている(特許文献2参照)。
このほか、半導体基板を配置した処理槽内に洗浄液を横方向に流す装置について、その処理槽内の全液深で均一な流速を得るために、半導体基板の上流側に通水抵抗の異なる2つの整流板を用いたものが提案されている(特許文献3参照)。これを用いて洗浄を行う際には、処理槽内に半導体基板をその面を略水平にして配置するとともに、これを洗浄液の上流側に向かって移動させながら洗浄を行う。
特開2001−269634号公報(段落番号〔0007〕〜〔0013〕、図1、図2) 特開平11−97401号公報(段落番号〔0016〕、図1) 特開平11−76956号公報(段落番号〔0027〕〜〔0029〕、図1〜図3)
しかし、近年の要求に伴って半導体基板に形成されるトレンチが深くなり、そのアスペクト比が高くなると、従来のような方法では薬液や純水をトレンチに浸入させにくく、また、その内壁から除去された生成物をトレンチの外へ排出できずにトレンチ内に残渣が残り、半導体基板の十分な清浄化を図れない場合があった。
その原因のひとつとして、薬液エッチングや純水洗浄の処理中、半導体基板はその面が液の流通方向と略平行になるよう、通常は洗浄槽内に略垂直あるいは略水平に配置されるが、処理中のトレンチ形成面の向きまでは考慮されていなかったということが挙げられる。
すなわち、トレンチ形成面が重力方向に対して横向きあるいは逆向きになるような半導体基板の配置になっていると、トレンチ内の液の入替(循環)が良くなく、さらに、薬液に完全に溶解されなかった遊離の生成物がトレンチ内に発生した場合には、それがトレンチ外へ排出されずにそのまま中に留まり、残渣として残ってしまうようになる。トレンチ内に残渣が残ると、特にトレンチゲート構造を用いたパワーデバイス等ではその耐圧が低下してしまうなど、デバイスの不良率が高くなるといった問題を引き起こす。
また、トレンチの清浄化を妨げる別の要因として、製造過程でトレンチ内に形成されてしまう酸化物の影響が挙げられる。
例えば、半導体基板をHF溶液の入った処理槽(HF槽)から取り出して純水の入った別の処理槽(水洗槽)に移す間や、水洗槽から取り出してスピンドライヤ等に移す間は、半導体基板が完全に乾燥されていない、いわゆる生乾きの状態になっている。そのため、半導体基板表面は酸化されやすく、特にトレンチには水分が溜まりやすいため酸化物が生成されやすい。トレンチ内にこのような酸化物が除去されないまま残ると、デバイスの耐圧低下等が引き起こされる場合もある。
また、半導体基板の清浄化を行う従来の装置には、一般的に、薬液の液性等を考慮してその処理槽にフッ素系樹脂が用いられる。しかし、このようなフッ素系樹脂の処理槽は、その樹脂に含まれている添加剤の影響のために不透明であり、処理中の半導体基板の状態を観察することはできない。そのため、処理の進行状況を把握することができず、浸漬時間等の処理条件の選定や実際の処理の条件変動に対応するための品質・工程管理には使いづらいものであった。その結果、半導体基板処理後でも実際には十分な清浄化ができていないということも起こり得る。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、基板を効果的に清浄化することができ、特にトレンチが形成されている半導体基板をこれが深いトレンチを有している場合であっても十分に清浄化することのできる基板処理装置を提供することを目的とする。
本発明では上記問題を解決するために、基板に処理液または処理ガスを供給して基板処理を行う基板処理装置において、支持台に支持される支持部のうち一の支持部で前記支持台に軸支され前記一の支持部を軸にして、内部に通じる連結部に着脱可能に連結した他の支持部が前記支持台と離接する方向に回動可能に構成された処理槽を有し、前記処理槽は、前記他の支持部を抜脱し、前記連結部から前記基板を内部にセットする時に前記基板のトレンチの形成面が重力方向に対して横向きになるように、前記他の支持部を前記支持台から離反した状態で保持可能であり、前記他の支持部の前記支持台との接触時に、内部にセットされた前記基板を前記形成面を重力方向に向けた状態で保持可能であることを特徴とする基板処理装置が提供される。
このような基板処理装置によれば、処理槽が、支持台に支持される支持部のうち、一の支持部で支持台に軸支され、この一の支持部を軸にして他の支持部が支持台と離接する方向に回動するようになっている。また、処理槽他の支持部を抜脱し、連結部から基板を内部にセットする時に基板のトレンチの形成面が重力方向に対して横向きになるように、他の支持部を支持台から離反した状態で保持可能となり、他の支持部の支持台との接触時に、基板を基板のトレンチの形成面を重力方向に向けた状態で保持可能となるようになっている。そのため、処理の段階や処理を行う基板の種類に応じて、処理槽を回動させることができる。
例えば、処理を行う基板が、トレンチを有する半導体基板である場合、処理槽を適当に回動させ、そのトレンチ形成面を重力方向に向けた状態にして処理を行うことも可能になる。このように半導体基板のトレンチ形成面が重力方向に向いた状態では、処理槽内の液の流れと重力の作用により、トレンチ内に浸入した液は、トレンチ形成面が重力方向に対して横向きや逆向きになっている場合に比べてトレンチの外に流れ出やすくなる。そのため、たとえトレンチ内に遊離の生成物が存在していても、液の流れと重力の作用により、その生成物は、トレンチ内の液が入れ替わる際に共にトレンチ外に排出されるようになる。
また、上記基板処理装置を用いて、前記基板処理として、前記連結部から内部にセットした前記基板の前記形成面が重力方向に対して横向きの状態で前記処理槽内に薬液を供給して、前記処理槽を回動し、前記基板を前記形成面を重力方向に向けた状態にして、前記基板のエッチング処理を行い、純水を供給して前記基板の洗浄処理を行い、またはガスを供給して前記基板の乾燥処理を行うことを特徴とする基板処理方法が提供される。
このような基板処理方法によれば、処理槽が、支持台に支持される支持部のうち、一の支持部で支持台に軸支され、この一の支持部を軸にして他の支持部が支持台と離接する方向に回動し、連結部から基板を内部にセットした基板の形成面が重力方向に対して横向きの状態で処理槽内に薬液が供給され、処理槽が回動し、基板を形成面を重力方向に向けた状態で、基板のエッチング処理が行われ、純水を供給して基板の洗浄処理が行われ、またはガスを供給して基板の乾燥処理が行われるようになっている。
本発明の基板処理装置は、処理液や処理ガスを供給して基板処理を行う処理槽を回動可能な構成にした。これにより、トレンチを有する半導体基板の基板処理の際、半導体基板をそのトレンチ形成面を重力方向に向けた状態で処理することができるようになり、処理槽内の流体の流れと重力の作用を利用して、たとえそのトレンチが深い場合であっても、半導体基板を効果的に清浄化することができるようになる。その結果、半導体装置の高品質化を図ることができ、特にトレンチゲート構造を有する半導体装置にあっては、その耐圧低下を抑え、高品質・高信頼性の半導体装置を高歩留まりで製造することができるようになる。
また、処理時に基板を大気から遮断することにより、基板への酸化物の生成を抑えることができ、半導体装置の高品質化が図られる。さらに、処理槽を透明性を有する材料を用いて中の基板を視認することができるようにすることで、基板処理に伴う条件選定や工程管理が行いやすくなる。
以下、本発明の実施の形態を、トレンチを有する半導体基板の清浄化を例に、図面を参照して詳細に説明する。
図1は基板処理装置の要部側面図、図2は基板処理装置の要部平面図、図3は図1のE部拡大図である。
この図1および図2に示す基板処理装置10は、薬液に対して耐性を有し、密閉された中に半導体基板1をセットできる処理槽11を有しており、この処理槽11の一端側には処理槽11内にHF溶液や純水などの液体または窒素(N2)などの気体を供給する供給口12が、またその他端側には処理槽11内に供給された液体または気体をポンプ等を用いて排出する排出口13が、それぞれ設けられるようになっている。
処理槽11は、その外側でその供給口12側および排出口13側の2箇所の支持部14a,14bにおいてそれぞれ支持台14に取り付けられ、さらに、この支持台14がベース板15に固定されて支持されている。
処理槽11の両端には、それぞれ供給口12、排出口13との間に、回転方向可動軸16が設けられており、処理槽11は、支持部14a,14bを支持台14に支持された状態で、その中に液体や気体を供給、排出しながら360°回転可能に構成されている。
また、処理槽11内には、供給口12の下流側であって半導体基板1の上流側に整流板17が設けられている。図4は整流板の構成例である。整流板17には、複数の貫通孔17aが形成されており、供給口12から供給される液体または気体は、半導体基板1に到達する前に、この貫通孔17aを通過する。これにより、供給される流体の処理槽11内における流速分布の偏りの発生が抑制されるようになっている。
ドライエッチングでトレンチ1aを形成した半導体基板1は、例えば図3に示すように、そのトレンチ1a形成面を重力方向に向けた状態で基板保持具2に固定されて処理槽11内に配置される。
処理槽11は、その排出口13、支持部14bおよび回転方向可動軸16側の部分(「処理槽排出口側ユニット」という。)18が処理槽11の残りの部分(本体)と着脱可能に構成されており、半導体基板1の処理槽11内へのセットあるいは処理槽11内からの取出は、この処理槽排出口側ユニット18を処理槽11本体から取り外して行われる。処理槽排出口側ユニット18と処理槽11本体の連結部19には、薬液に対して耐性を有するOリング、例えばフッ素系Oリングを使用し、連結状態で処理槽11が密閉されるように構成されている。
また、処理槽11は、2つの支持部14a,14bのうち一方の支持部14aで支持台14に軸支されており、この支持部14aを軸にして他方の支持部14bが支持台14と離接する方向に回動可能に構成されている。処理槽11は、薬液エッチングや純水洗浄の処理中は、図1および図2に示したように流体の流れが横方向となるようベース板15に対して水平に配置され、また、半導体基板1の処理前のセットや処理後の取出の際には、支持部14aを軸にして回動されて垂直に配置される。なお、処理槽11は、水平に配置されているときには、支持部14a,14bによって支持台14に固定され、垂直に配置されているときには、支持部14aのみによって支持台14に固定されるようになっている。
このような基板処理装置10の処理槽11は、ここでは、処理に用いる薬液に対して耐性を有する透明な材料を用いて形成されている。例えば、透明性を有し、かつ、耐薬品性、特に耐フッ酸性を有している材料自体で処理槽11を形成する、あるいはこのような材料を透明なプラスチックや各種ガラスにコーティングしたものを用いて処理槽11を形成することもできる。なお、このような材料としては、例えばポリカーボネートを用いることができる。
図5は基板処理装置の構成例である。
基板処理装置10は、半導体基板1がセットされた処理槽11に、例えば、エッチングの薬液としてHF溶液を、洗浄液として純水を、基板乾燥のための処理ガスとしてN2ガスを、それぞれ用いることとした場合、フッ酸供給制御部20、純水供給制御部30およびN2ガス供給制御部40を有する。
フッ酸供給制御部20は、処理槽11へ所定濃度のHF溶液を供給するため高濃度HF溶液原料が貯蔵されたフッ酸タンク・ポンプ21を有している。フッ酸タンク・ポンプ21内のHF溶液は、フィルタ22を介して流量計23に送られる。フッ酸供給制御部20では、この流量計23の値に応じてバルブ24の開度が調節され、所定量のHF溶液が純水供給制御部30へ供給される。
純水供給制御部30では、半導体基板1の純水洗浄の際には、純水がバルブ32の開度に応じて純水供給口31から供給され、フィルタ33を介して流量計34に送られる。さらに、逆止弁35および開度調節されたバルブ36を経由して処理槽11に供給される。逆止弁35は、HF溶液が純水供給口31側へ逆流するのを防止し、バルブ36は、HF溶液と純水の切換えを行う。
2ガス供給制御部40では、N2ガスがバルブ42の開度に応じてN2ガス供給口41から供給され、流量計43、ヒータ44、フィルタ45、逆止弁46を順に経由して処理槽11に供給される。流量計43の値に応じてバルブ42の開度が調節される。また、基板乾燥時の処理条件に応じ、N2ガスの温度がヒータ44によって調節される。逆止弁46は、HF溶液や純水などの液体がN2ガス供給口41側に混入するのを防止する。
このような構成の基板処理装置10において、フッ酸供給制御部20、純水供給制御部30およびN2ガス供給制御部40は、各流体の流量や供給時間をプログラマブルコントローラ50によってコントロールされるようになっている。
次に、上記構成を有する基板処理装置10を用いた半導体基板1の清浄化処理について説明する。
図6は処理槽を垂直にしたときの基板処理装置の要部側面図、図7は処理槽を垂直にしたときの基板処理装置の要部正面図である。
まず、ドライエッチングによりトレンチ1aを形成した半導体基板1に対してHF溶液による薬液エッチングを行う場合には、この図6および図7(あるいは図1および図2)に示したように水平に配置されている処理槽11を、支持部14aを軸にして回動させ、垂直にする。そして、処理槽排出口側ユニット18を処理槽11本体から取り外し、半導体基板1をセット可能な状態にする。
ここで、半導体基板1の処理槽11内へのセット方法について説明する。
図8は半導体基板保持方法の説明図、図9は半導体基板セット方法の説明図である。
半導体基板1を処理槽11内にセットする際には、まず、垂直に起こした処理槽11本体から中の基板保持具2を引き抜き、図8に示すように、半導体基板1を基板保持具2に固定する。この基板保持具2には、半導体基板1の固定位置に図示しない所定の溝加工が施されており、基板保持具2に半導体基板1をその溝に沿って挿入することにより、ネジなどの器具を使用しなくても半導体基板1が基板保持具2に挟持されるようになっている。
続いて、このように基板保持具2に固定された半導体基板1を処理槽11内にセットする。その場合、図9に示したように、垂直に起こされた処理槽11本体に対し、基板保持具2に固定された半導体基板1を挿入する。この基板処理装置10は、基板保持具2が処理槽11本体の上端部に形成されている溝の底に当接することによって、半導体基板1が処理槽11のほぼ中央にセットされるように構成されている。半導体基板1のセット後は、上記図6および図7に示した処理槽排出口側ユニット18を取外と逆の手順で処理槽11本体に連結する。
このように基板処理装置10では、半導体基板1の基板保持具2への固定を処理槽11の外で行う構成であり、また、半導体基板1の基板保持具2への固定も容易であり、さらにまた、垂直にした状態で半導体基板1を処理槽11内に挿入する構成であるため、半導体基板1を傷めることなく処理槽11内に容易にセット可能である。
垂直の処理槽11内に半導体基板1をセットすると、そのトレンチ1a形成面は重力方向に対して横向きの状態になる。そして、この状態で処理槽11内を純水またはHF溶液で満たす。それにより、処理槽11内およびトレンチ1a内に残る気泡を取り除くことができる。
なお、半導体基板1を処理槽11内にセットする際には、半導体基板1のトレンチ1a形成面が、処理槽11が再び図6および図7(あるいは図1および図2)に示した水平の状態に戻されたときに、重力方向を向くようにセットするようにする。
半導体基板1の処理槽11内へのセット後は、処理槽11を支持部14aを軸にして回動させてベース板15側へ倒し、上記図1および図2に示した水平の状態に戻す。このとき、処理槽11内の半導体基板1は、上記図3に示したように、そのトレンチ1a形成面が重力方向を向くようになる。ここでは処理槽11の向きをこの状態に固定して以降の処理を行う。
処理槽11を水平に戻した後は、処理槽11に、所定濃度、例えば0.5%のHF溶液を、半導体基板1がHF溶液に浸漬された状態で流通させる。
このように、半導体基板1をそのトレンチ1a形成面を重力方向に向けた状態でHF溶液に浸漬させることで、トレンチ1a内に浸入したHF溶液は、その流れと重力の作用によって、トレンチ1a形成面が重力方向に対して横向きや逆向きになっている場合に比べてトレンチ1aの外に流れ出やすくなる。そのため、トレンチ1a内の生成物を溶解した後のHF溶液は、トレンチ1a内のHF溶液が入れ替わる際にトレンチ1a外に排出される。さらに、たとえトレンチ1a内に溶解しきれなかった遊離の生成物が存在していても、同じくHF溶液の流れと重力の作用によって、その生成物は、トレンチ1a内のHF溶液が入れ替わる際にHF溶液と共にトレンチ1a外に排出される。
HF溶液によるエッチング処理後は、純水を用いて半導体基板1を洗浄する。この場合、まず、HF溶液によるエッチング終了後に処理槽11内のHF溶液を排出口13から排出し、HF溶液排出後、処理槽11内に純水を供給する。その際は、HF溶液を、処理槽11に大気を流入させないようにして排出し、そのまま半導体基板1を大気にさらすことなく処理槽11に純水を供給する。例えば、HF溶液の供給停止後に、処理槽11にN2ガスを供給しながら処理後のHF溶液を抜き出す。
あるいは、HF溶液によるエッチング後、このように処理槽11からHF溶液を排出せずに、HF溶液の入った処理槽11にそのまま純水を供給し、処理槽11内のHF濃度を徐々に薄めていくようにすることもできる。
このようにHF溶液によるエッチングから純水洗浄に移行する際に半導体基板1を大気から遮断することにより、そのトレンチ1aにSiOx等の酸化物が生成されるのを防止することができ、いっそうの清浄化が図れる。
この純水洗浄においても、処理槽11を水平にして半導体基板1のトレンチ1a形成面が重力方向を向いていることで、処理槽11内の純水の流れと重力の作用によって、エッチング後の半導体基板1表面に残るHF溶液、特にトレンチ1a内に残るHF溶液も純水で置換され、トレンチ1aが効果的に洗浄される。また、このときなおトレンチ1a内に残っている残渣が洗浄されることもある。
純水による洗浄処理後は、N2を用いて半導体基板1を乾燥する。乾燥にはドライN2を用い、処理槽11内に供給口12からドライN2を供給し、排出口13から排出する。このように処理槽11内にドライN2を流通させることによって純水洗浄後の半導体基板1を乾燥させる。
純水洗浄からこの基板乾燥に移行する際には、前述のHF溶液によるエッチングから純水洗浄に移行する場合におけるのと同様に、純水洗浄後、その処理後の液を処理槽11に大気を流入させないようにして排出し、そのまま半導体基板1を大気にさらすことなく処理槽11内にドライN2等を供給する。例えば、処理槽11にドライN2を供給しながら純水洗浄後の液を排出するようにする。このようにすることで、純水洗浄から基板乾燥に移行する際に、半導体基板1のトレンチ1aにSiOx等が生成されるのを防止することができる。
また、基板乾燥の際、ドライN2の温度は常温でも効果があるが、ヒータ44を用いてより高温にすれば乾燥時間を短縮することが可能になる。さらに、ドライN2を処理槽11内に供給する際、イソプロピルアルコール(IPA)等の揮発性液体の蒸気を同時に供給するようにすれば、いっそう乾燥時間を短縮することができるようになる。
2ガス等による乾燥処理後は、半導体基板1を処理槽11から取り出す。半導体基板1の取出は、セットのときと同様にして行うことができる。すなわち、基板乾燥後、水平の処理槽11を、支持部14aを軸して回動させ、垂直にする。そして、処理槽排出口側ユニット18を処理槽11本体から取り外し、半導体基板1を基板保持具2と共に取り出す。半導体基板1は、基板保持具2から取り外され、次の工程に送られる。
続けて別の半導体基板の処理を行う場合には、それを基板保持具2に固定して処理槽11内にセットし、上記手順に従って処理を行う。また、別の半導体基板の処理を行わない場合には、基板保持具2および処理槽排出口側ユニット18を取り付けて処理槽11を水平に戻す。
以上説明したように、この基板処理装置10は、半導体基板1が配置される処理槽11が水平から垂直の範囲で回動可能になっている。それにより、垂直にした処理槽11内に半導体基板1を配置した後、処理槽11を半導体基板1のトレンチ1a形成面側へ水平になるまで回動することにより、そのトレンチ1a形成面を重力方向に向けた状態にすることができる。このような状態でHF溶液によるエッチングを行うと、処理槽11内のHF溶液の流れと重力の作用により、トレンチ1a内に浸入した液が外に流れ出やすく、トレンチ1aが深い場合であっても、トレンチ1a内の生成物を効果的に溶解して除去することができる。また、たとえトレンチ1a内にHF溶液で完全に溶解されなかった遊離の生成物が存在していても、処理槽11内の液の流れと重力の作用により、その生成物をトレンチ1a内の液が入れ替わる際に共にトレンチ1a外に排出することができる。
また、この基板処理装置10は、透明性を有する材料を用いて処理槽11を構成しているので、エッチング、洗浄、乾燥の各処理の状況を観察することができ、処理条件の選定や処理中に発生する異常などを処理槽11外部から視認することができる。
さらにまた、この基板処理装置10は、エッチング、洗浄、乾燥の各処理を、半導体基板1を大気に晒すことなく連続して行うことができるようになっているので、各処理間でのSiOx等の酸化物の発生を防止することができる。
このような基板処理装置10を用いることにより、半導体基板1の生成物を効果的に除去し、トレンチ1aを清浄化することができる。このようにして清浄化された半導体基板1を用いてデバイスを形成することにより、その高品質化を図ることができ、特にトレンチゲート構造を有するデバイスにあっては、その耐圧低下を抑え、高品質・高信頼性の半導体装置を高歩留まりで製造することが可能になる。
なお、以上の説明においては、トレンチ1a内の生成物を除去するために用いる薬液としてHF溶液を用いたが、HFを含んでいれば薬液の種類はこれに限定されない。例えば、バッファドフッ化水素(BHF)や界面活性剤を含有したHF溶液であっても同様の効果を得ることができる。
また、上記説明では、処理槽11全体を透明に構成する場合について述べたが、処理槽11の一部にのみ内部を視認することができるような窓を形成するようにしても構わない。
また、上記説明では、垂直に起こした処理槽11内に半導体基板1をセットする際、あらかじめそのトレンチ1a形成面が処理槽11を水平に戻したときに重力方向を向くようにセットするようにしたが、前後の工程の流れ上、これとは逆向きに半導体基板1がセットされるような場合でも、処理槽11が水平に戻される前または戻された後に、回転方向可動軸16を利用して処理槽11を180°回転させ、トレンチ1a形成面を重力方向に向けるようにすることも可能である。
さらに、上記説明では、処理槽11を水平にして半導体基板1をそのトレンチ1a形成面を重力方向に向けた状態のまま薬液エッチング、純水洗浄、N2乾燥の各処理を行うようにしたが、いずれの処理中であっても、回転方向可動軸16を利用して水平状態にある処理槽11を任意に回転させるようにしてもよい。例えば、ドライN2やIPA等を用いた乾燥時に、処理槽11を回転させて半導体基板1に残っている液滴を振り切るようにしてもよい。
また、上記説明では、1枚の半導体基板1のみを処理する基板処理装置10を例にして述べたが、基板処理装置を、処理槽のサイズや基板保持具の変更等により、複数枚の半導体基板1を1バッチで同時に処理可能な構成とすることも可能である。
以上説明した基板処理装置10は、上記のようなトレンチ1aを有する半導体基板1のほか、種々の基板に対する様々なウェット処理にも適用可能である。
基板処理装置の要部側面図である。 基板処理装置の要部平面図である。 図1のE部拡大図である。 整流板の構成例である。 基板処理装置の構成例である。 処理槽を垂直にしたときの基板処理装置の要部側面図である。 処理槽を垂直にしたときの基板処理装置の要部正面図である。 半導体基板保持方法の説明図である。 半導体基板セット方法の説明図である。 半導体基板の従来の清浄化方法の説明図であって、(A)は処理中の半導体基板をその表面側から見た図、(B)は処理中の半導体基板をその側面側から見た図、(C)はD部の拡大図である。
符号の説明
1 半導体基板
1a トレンチ
2 基板保持具
10 基板処理装置
11 処理槽
12 供給口
13 排出口
14 支持台
14a,14b 支持部
15 ベース板
16 回転方向可動軸
17 整流板
17a 貫通孔
18 処理槽排出口側ユニット
19 連結部
20 フッ酸供給制御部
21 フッ酸タンク・ポンプ
22,33,45 フィルタ
23,34,43 流量計
24,32,36,42 バルブ
30 純水供給制御部
31 純水供給口
35,46 逆止弁
40 N2ガス供給制御部
41 N2ガス供給口
44 ヒータ
50 プログラマブルコントローラ

Claims (6)

  1. 基板に処理液または処理ガスを供給して基板処理を行う基板処理装置において、
    支持台に支持される支持部のうち一の支持部で前記支持台に軸支され前記一の支持部を軸にして、内部に通じる連結部に着脱可能に連結した他の支持部が前記支持台と離接する方向に回動可能に構成された処理槽を有し、
    前記処理槽は、前記他の支持部を抜脱し、前記連結部から前記基板を内部にセットする時に前記基板のトレンチの形成面が重力方向に対して横向きになるように、前記他の支持部を前記支持台から離反した状態で保持可能であり、
    前記他の支持部の前記支持台との接触時に、内部にセットされた前記基板を前記形成面を重力方向に向けた状態で保持可能であることを特徴とする基板処理装置。
  2. 前記一の支持部及び前記他の支持部を結ぶ線方向であって、前記処理槽の一方に供給口を、他方に排出口をそれぞれ備えることを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。
  3. 前記他の支持部の前記支持台との接触時に、
    前記処理槽の両側であって、前記供給口及び前記排出口の間に、前記処理槽を回転可能に軸支する可動軸を備えることを特徴とする請求項2記載の基板処理装置。
  4. 前記処理槽は、透明性を有する材料を用いて構成されていることを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。
  5. 前記基板処理として、前記連結部から内部にセットした前記基板の前記形成面が重力方向に対して横向きの状態で前記処理槽内に薬液を供給して、
    前記処理槽を回動し、前記基板を前記形成面を重力方向に向けた状態にして、前記基板のエッチング処理を、純水を供給して前記基板の洗浄処理を、ガスを供給して前記基板の乾燥処理を順に行うことを特徴とする請求項1記載の基板処理装置を用いた基板処理方法。
  6. 前記エッチング処理と前記洗浄処理と前記乾燥処理とを、前記基板を大気から遮断した状態で連続して行うことを特徴とする請求項5記載の基板処理方法。
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