JP4487170B2 - 偽造防止形成体及びその作成方法 - Google Patents

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Description

この発明は、偽造防止を必要とする偽造防止形成体に関し、特には、カラー複写機を用いた複写を防止する機能を備えた、紙、フィルム、プラスチック等から成る偽造防止形成体及びその作成方法に関する。
近年、カラー複写機の精度向上及び普及に伴い、各種の有価証券類を始めカード類の偽造が容易となっている。このような偽造を防止するための技術は従来から用いられている。例えば、透かし模様を偽造防止用紙に漉き込み、透かして視ることで、透かし模様の有無、形状を識別し、真偽が判別できるようにしている従来技術がある。
また、下記の特許文献1には、第1のトーン像及び第2のトーン像の一方がカラー複写機で再生可能な密度で、他方が再生不可能な密度で、それぞれ形成されており、肉眼で観察するとき、前記第1のトーン像及び第2のトーン像の一方を他方と区別して観察することはできないが、カラー複写機により複写された複写上には明瞭に現出して警告マークを構成する、不都合な再生を防止するための文書が開示されている。
特公昭58−47708号公報(第1頁、第3図)
しかしながら、偽造の手口の高度化に伴い、単独の偽造防止技術を用いるのみでは、十分な偽造防止効果が得られない。一方で、増加する偽造に迅速に対応するため、偽造しにくく、かつ偽造防止を容易に達成できる技術が求められる。さらには、偽造防止に費やす費用を低減することも望まれる。
本発明は、偽造防止を容易に達成できると共に、偽造防止効果を十分に発揮できる偽造防止形成体及びその作成方法を実現することを課題とするものである。
本発明は上記課題を解決するために、第1面と第2面とを表裏一体として有する偽造防止形成体であって、前記第1面には、第1の図形要素が表示された第1の単位面が、規則的に複数並んでおり、前記第2面には、第2の単位面が、規則的に複数並んでおり、前記第2の単位面上において、前記第1面に表示された第1の図形要素との間で鏡像関係にある第2の図形要素の全部若しくは一部に、並びに、前記第2の図形要素でない残りの部分の全部若しくは一部に、偽造防止パターン要素が形成されており、前記第1面又は前記第2面を手前にして、透かし視た状態において、前記偽造防止パターン要素又は前記第1の図形要素が透過像として視認されることにより、前記偽造防止パターン要素と前記第1面に表示された前記第1の図形要素とで、又は、前記偽造防止パターン要素と前記第1の単位面上の前記第1の図形要素でない残りの部分とで、偽造防止パターンを形成することを特徴とする偽造防止形成体を提供する。
前記第1の単位面上において、前記第1の図形要素及び/又は前記第1の図形要素でない残りの部分の全部若しくは一部は、第1の網点が印刷された第1の領域と、第2の網点が印刷された第2の領域とで構成されており、前記第1の領域と前記第2の領域とは等濃度で印刷されており、肉眼で観察すると前記第1の網点と前記第2の網点とを区別することはできないが、複写機により複写された複写物上には、前記第1の網点は現出し、前記第2の網点は消失することが好ましい。
前記第2の単位面上において、前記偽造防止パターン要素は、第1の網点が印刷された第1の領域と、第2の網点が印刷された第2の領域とで構成されており、
前記第1の領域と前記第2の領域とは等濃度で印刷されており、肉眼で観察すると前記第1の網点と前記第2の網点とを区別することはできないが、複写機により複写された複写物上には、前記第1の網点は現出し、前記第2の網点は消失することが好ましい。
前記第1の図形要素及び/又は前記第1の図形要素でない残りの部分の全部若しくは一部は、目視による前記第1面の余白の部分との区別がつかない色で形成されていることが好ましい。
前記偽造防止パターン要素は、目視による前記第2面の余白の部分との区別がつかない色で形成されていることが好ましい。
前記第1の単位面上において、前記第1の図形要素でない残りの部分が前記第1の図形要素を囲繞していることが好ましい。
前記第1の図形要素若しくは前記第1の単位面上の前記第1の図形要素でない残りの部分は、前記偽造防止パターン要素よりも低い濃度で形成されており、又は、前記偽造防止パターン要素は、前記第1の図形要素若しくは前記第1の単位面上の前記第1の図形要素でない残りの部分よりも低い濃度で形成されており、
前記第1面又は前記第2面を手前にして透かし視た状態において、前記第1の図形要素若しくは前記第1の単位面上の前記第1の図形要素でない残りの部分と、前記偽造防止パターン要素とが、同じ濃度で視認されることが好ましい。
前記第1の図形要素と、前記第1面を手前にして透かし視た状態において、透過像として視認される前記偽造防止パターン要素とは、点対称図形となることが好ましい。
前記第1の図形要素は、第1の構成要素と、前記第1の構成要素と点対称関係にある第2の構成要素を、表出するように形成された背景要素と、を備えていることが好ましい。
前記第1の図形要素は、第1の構成要素と、前記第1の構成要素と点対称関係にある第2の構成要素を含む、第3の構成要素を表出するように形成された背景要素と、を備えていることが好ましい。
また本発明は、第1面と第2面とを表裏一体として有する偽造防止形成体の作成方法であって、前記第1面には、第1の図形要素が表示された第1の単位面が、規則的に複数並んでおり、前記第2面には、第2の単位面が、規則的に複数並んでおり、前記第2の単位面上において、前記第1面に表示された第1の図形要素との間で鏡像関係にある第2の図形要素の全部若しくは一部に、並びに、前記第2の図形要素でない残りの部分の全部若しくは一部に、偽造防止パターン要素が形成されており、前記第1面又は前記第2面を手前にして、透かし視た状態において、前記偽造防止パターン要素又は前記第1の図形要素が透過像として視認されることにより、前記偽造防止パターン要素と前記第1面に表示された前記第1の図形要素とで、又は、前記偽造防止パターン要素と前記第1の単位面上の前記第1の図形要素でない残りの部分とで、偽造防止パターンを形成することを特徴とする偽造防止形成体の作成方法を提供する。
以上の構成から成る本発明に係る偽造防止形成体及びその作成方法によると、偽造防止を容易に達成できると共に、偽造防止効果を十分に発揮することができる
本発明に係る偽造防止形成体及びその作成方法の最良の形態を実施例に基づいて図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る偽造防止形成体1の全体構成を表す平面図である。図1(a)には、偽造防止形成体1の表面1a全体が示され、図1(b)には、偽造防止形成体1の裏面1b全体が示されている。偽造防止形成体1は、第1面である表面1aと第2面である裏面1bとを表裏一体として有する。この偽造防止形成体1を部分的に拡大した図を図2に示す。図2(a)は、図1(a)に示される偽造防止形成体1の表面1aを部分的に拡大した図であり、図2(b)は、図1(b)に示される偽造防止形成体1の裏面1bを部分的に拡大した図である。また、図2(c)は、偽造防止形成体1の表面1aを手前にして透かし視た状態を示す表面1aを部分的に拡大した図である。
偽造防止形成体1の表面1aには、第1の単位面2が規則的に複数並んでいる。図1(a)では、各々の第1の単位面2の境界線(区切り)を図示していないが、各々の第1の単位面2は例えば正方形である。複数並ぶ第1の単位面2の外側、つまり、偽造防止形成体1の表面1aの外周辺には、余白4が設けられている。
各々の第1の単位面2上には、第1の図形要素3が表示されている。第1の図形要素3は、本実施例では曲玉形状の図形である。第1の図形要素3は所定の色で塗布又は印刷される等して形成されている(図1では黒色で、図2では斜線で示す)。図2(a)では、偽造防止形成体1の部分的な拡大図として、このような第1の図形要素3が表示された第1の単位面2がそれぞれ6つ示されている。なお、第1の図形要素3を表示するため及び説明の便宜上、図1及び図2では、各々の第1の単位面2内に円5が描かれ、この円5を曲玉形状の図形2つで構成するように描かれている。実際の偽造防止形成体1では、図1に描かれているような円5の輪郭や、図2に描かれているような円5及び第1の単位面2の輪郭は表示されていなくてもよい。
以下、複数の第1の単位面2のうち、図2(a)に示されるように、上下に隣接する2つの第1の単位面2a、2bを例に挙げて説明する。第1の単位面2a内に描かれている円5aは、第1の図形要素3aである一つの曲玉形状の図形と、もう一つの曲玉形状の図形6aとで構成されている。同様に、第1の単位面2b内に描かれている円5bは、第1の図形要素3bである一つの曲玉形状の図形と、もう一つの曲玉形状の図形6bとで構成されている。そして、円5aを構成する第1の図形要素3aともう一つの曲玉形状の図形6aとは互いに点対称の図形となっており、同様に、円5bを構成する第1の図形要素3bともう一つの曲玉形状の図形6bとは互いに点対称の図形となっている。既に述べたように、第1の図形要素3a、3bの全部は、塗布や印刷等されることにより所定の色で形成されている(図2では斜線で示す)。
一方、偽造防止形成体1の裏面1bには、表面1aの第1の単位面2に対応して、第2の単位面12が規則的に複数並んでいる。つまり、ここでいう「対応して」とは、図1に示されるように表面1aと裏面1bとの2つの面を横に並べた状態を想定したとき、図1の紙面を折り曲げて、表面1aに裏面1bを重ね合わせた場合に、表面1a上の規則的に複数並ぶ第1の単位面2に、裏面1b上の規則的に複数並ぶ第2の単位面12がそれぞれ重なって一致する関係にあるという意味である。図1(b)では、各々の第2の単位面12の境界線を全て図示していないが、第2の単位面12も、第1の単位面2と同様に正方形である。複数並べられた第2の単位面12の外側、つまり、偽造防止形成体1の裏面1bの外周辺にも、同様に余白14が設けられている。
各々の第2の単位面12には、第2の図形要素13が示されている。第2の図形要素13は、第1の図形要素3と同様に曲玉形状の図形である。また、第2の図形要素13は、第1の図形要素3との間で鏡像関係にある。つまり、ここでいう鏡像関係にあるという意味は、前述したように、例えば図1の紙面を折り曲げて、表面1aと裏面1bとを重ね合わせた場合に、第1の単位面2と第2の単位面12とが重なって一致する結果、第1の図形要素3と第2の図形要素13とが重なって一致するという意味を含む。さらに、本実施例のように、第1の図形要素3と第2の図形要素13とが全て重なって一致する場合の他、第1の図形要素3と第2の図形要素とが一部において重なる部分が生じる場合も含まれる。
図2(b)では、偽造防止形成体1の裏面1bを部分的に拡大した図として、このような第2の図形要素13が表示された第2の単位面12がそれぞれ6つ示されている。偽造防止形成体1の裏面1bについても、説明の便宜上、図1及び図2では、各々の第2の単位面12内に円15が描かれ、この円15を曲玉形状の図形2つで構成するように描かれている。なお、実際の偽造防止形成体1では、これらの円15や第2の単位面12の輪郭は表示されず、したがって、円15によって輪郭が表されている第2の図形要素13(例えば第2の図形要素13b)も、表示されない。
以下、複数の第2の単位面12のうち、図2(b)に示されるように、上下に隣接する第2の単位面12a、12bを例に上げて説明する。裏面1bにおいては、第1の図形要素3aとの間で鏡像関係にある曲玉形状の第2の図形要素13aと、もう一つの曲玉形状の図形16aとで、円15aを構成している。同様に、第1の図形要素3bとの間で鏡像関係にある曲玉形状の第2の図形要素13bと、もう一つの曲玉形状の図形16bとで、円15bを構成している。
第2の単位面12a上において、所定の色で例えば塗布や印刷等することにより、第2の図形要素13a全て(全部)に、偽造防止パターン要素17aが形成されている。また、第2の単位面12b上においては、第2の図形要素13bでない残りの部分の一部、即ち、もう一つの曲玉形状の図形16bを、同様に所定の色で例えば塗布や印刷等することにより、偽造防止パターン要素18bが形成されている。
なお、本実施例では、第2の図形要素13aの全部に偽造防止パターン要素17aが形成されているが、第2の図形要素13aの一部に偽造防止パターン要素17aを形成することにしても良い。また、第2の図形要素13bでない残りの部分の一部(もう一つの曲玉形状の図形16b)に偽造防止パターン要素18bが形成されているが、第2の単位面12b上において、第2の図形要素13bでない残りの全部に偽造防止パターン要素18bを形成しても良い。
(原理、作用)
次に、上記のような構成を有する偽造防止形成体1の原理(作用)について説明する。偽造防止形成体1を、第1面である表面1aを手前にして、透かし視た状態におく。この状態の偽造防止形成体1の部分的な拡大図が図2(c)に示される。この透かし視た状態においては、偽造防止形成体1のうち所定の色で形成されている部分には、裏面1bから表面1aに光が透過せず、所定の色で形成されていない部分にのみ光が透過する。したがって、所定の色で形成することにより表面1aに形成された第1の図形要素3(3a、3b)には光が透過せず(光を遮り)、陰となった第1の図形要素3を視認することができる。
この透かし視た状態においては、裏面1bに形成された第2の図形要素13a(偽造防止パターン要素17a)の位置が、表面1aに形成された第1の図形要素3aの位置に一致する。第1の図形要素3aは所定の色で形成(塗布や印刷等)されているため、偽造防止形成体1の裏面1bから表面1aに光が透過せず、裏面1bの第2の図形要素13a(偽造防止パターン要素17a)は表面1a上に透過像として視認されない。
一方、裏面1bに形成された偽造防止パターン要素18bの位置は、表面1aの曲玉形状の図形6bの位置に一致する。そして、曲玉形状の図形6bは所定の色で形成されていないため、裏面1bの偽造防止パターン要素18bが光を遮って陰となり透過像として視認される(図2(c)に斜線で示す)。
既に述べたように、第1の図形要素3bと、曲玉形状の図形6bとは、点対称図形である。したがって、第1の図形要素3bと、曲玉形状の図形6bの位置に一致して透過像として視認される偽造防止パターン要素18bとは、点対称図形となる。
上記のように、第2の図形要素13a、つまり偽造防止パターン要素17a、及び、偽造防止パターン要素18bの位置と、第1の図形要素3a、3bの位置との関係によって、偽造防止パターン要素18bを透過像として視認させ、偽造防止パターン画素を形成することができる。つまり、偽造防止パターン要素18bが透過像として視認されることにより、偽造防止パターン要素18bと第1の図形要素3bとで、偽造防止パターン画素を形成し、この偽造防止パターン画素の集合体が第1の図形要素3aと共に偽造防止パターンを形成するのである。
つまり、上記のように透過像として視認される偽造防止パターン要素18bを複数形成する。これにより、透かし視た状態において、第1の図形要素3と透過像として視認される複数の偽造防止パターン要素とで、例えば所定の文字や図形や模様等を構成することができる。
偽造防止形成体1の表面1aに形成される複数の第1の図形要素3と裏面1bに形成される偽造防止パターン要素とで、偽造防止パターンを形成することにより、偽造を有効に防止することができる。
したがって、第1の図形要素3は、単に、偽造防止形成体1上に模様や図形を構成するもととなる要素であるという意味だけでなく、裏面1bに形成される偽造防止パターン要素と同様に、偽造防止パターンを形成する役割を有する。要するに、表面1aに形成された第1の図形要素3と裏面1bに形成された偽造防止パターン要素とが合体して、偽造防止パターンの画素を作るのである。
なお、本実施例では、偽造防止形成体1の表面1aを手前にして、透かし見た状態においた場合を作用として説明した。このような本実施例で、透過像として視認される裏面1bに形成された偽造防止パターン要素と表面1aに形成される第1の図形要素3とで、形成される偽造防止パターンは、例えば正像として視認される。一方、裏面1bを手前にして透かし見た状態においても、形成された偽造防止パターンを視認することができる。つまり、この場合、表面1aを手前にして正像が視認されるとき、裏面1bを手前にして透かし見ると、透過像として視認される表面1aに形成された第1の図形要素3と裏面1bに形成された偽造防止パターン要素とで、形成される偽造防止パターンは、逆像(左右反転像)として視認される。したがって、第2の単位面における偽造防止パターン要素の位置を本実施例と左右反転関係にあるように配置すれば、裏面1bを手前にして形成される偽造防止パターンが正像として視認される
また、第1の図形要素3は、偽造防止形成体1の表面1a上で所定の色が塗布や印刷等により形成されていない部分、つまり、表面1aの例えば余白4の部分との目視による区別がつきにくい色で形成されることが望ましい。同様に、上述の偽造防止パターン要素は、偽造防止形成体1の裏面1b上で所定の色が形成されていない部分、つまり、裏面1bの例えば余白14の部分との目視による区別がつきにくい色で形成されることが望ましい。
例えば、偽造防止形成体1の表面1aや裏面1bの余白4、14の色が、例えば黄色や淡い有色ならば、第1の図形要素3や偽造防止パターン要素は、目視による区別がつかないように黄色や淡い有色で形成される。
さらには、偽造防止形成体1の表面1aを手前にして透かし視た状態において、直接視認される第1の図形要素3と、透過像として視認される偽造防止パターン要素とが、同じ濃度となるように、第1の図形要素3と上記偽造防止パターン要素とが、上述した所定の色でそれぞれ形成されることが望ましい。ここでいう濃度とは、第1の図形要素3や偽造防止パターン要素により光を遮って視認される濃度のことである。
つまり、偽造防止形成体1の表面1aを手前にして透かし視た状態のときに、所定の色で形成されることにより光を遮る第1の図形要素3と、同様に所定の色で形成されることにより光を遮って透過像として視認される偽造防止パターン要素と、の双方の陰の濃度が同じとなることが望ましい。この陰の濃度が同じとなるように、第1の図形要素3や偽造防止パターン要素を所定の色で形成することにより、偽造防止形成体1を透かし視たとき、形成される偽造防止パターンの視認性が向上する。
表面1aの第1の図形要素3と、裏面1bの偽造防止パターン要素とを、同一の有色色材を用い同じ濃度(面積率)の所定の色で形成した場合、表面1aを手前にして透かし視た状態のときには、表面1aに形成された第1の図形要素3よりも、裏面1bに形成され、かつ透過像として視認される偽造防止パターン要素の方が、目視する者にとって通常薄く感じられる。つまり、例えばこの発明の実用的な適用例として、ごく淡い階調の暗色色材を採用し、表面1aの第1の図形要素3と、裏面1bの偽造防止パターン要素とを同じ濃度(面積率)の所定の色で形成した場合、表面1aの第1の図形要素3と、透過像として視認される偽造防止パターン要素との間には、面積率にして約5%程度の濃度差が生じる。
したがって、表面1aを手前にして透かし視た状態のときに正像が視認される場合は、表面1aの第1の図形要素3を裏面1bの偽造防止パターン要素よりも、低い濃度で、具体的には、実用的な淡い色調のパターン濃度を採用した場合、例えば面積率にして約5%〜10%程度の濃度差を保つように所定の色で形成する。同様に、裏面1bを手前にして透かし視た状態のときに正像として視認される場合は、裏面1bの偽造防止パターン要素を表面1aの第1の図形要素3よりも、低い濃度で、具体的には、面積率にして約5%〜10%程度の濃度差を保つように所定の色で形成する。これにより、上記した陰の濃度が同じとなる、なお、例外的に白色や黄色のような高明度の色材を採用する場合には、この関係は逆転する。ここでいう面積率とは、印刷等により任意の要素を領域に形成する場合に、この領域が占める総面積に対する、この要素が占有する総面積の割合である。
図3は、実施例2に係る偽造防止形成体21、31を示す部分的な拡大図である。図3(a)(b)にはそれぞれ、実施例2にかかる偽造防止形成体21、31の表面21a、31aを部分的に拡大した図が示されている。偽造防止形成体21、31の表面21a、31aの全体構成は、実施例1の偽造防止形成体1と類似する。つまり、偽造防止形成体21、31はそれぞれ、偽造防止形成体1と同様に、第1面である表面21a、31aに規則的に複数並んだ第1の単位面22、32を有し、各々の第1の単位面22、32は例えば正方形である。また、各々の第1の単位面22、23には、偽造防止形成体1と同様の曲玉形状の第1の図形要素23、33が表示されている。なお、偽造防止形成体21、31の第2面である裏面については、実施例1の偽造防止形成体1と同様であるため、ここでは図示及び説明を省略する。
偽造防止形成体21、31が実施例1の偽造防止形成体1と異なる点は、偽造防止形成体21、31の表面21a、31aに複写防止パターンが形成されていることである。具体的には、偽造防止形成体21、31の表面21a、31aに形成されている第1の図形要素23、33は、第1の網点(ドット)が印刷された第1の領域と、第2の網点(ドット)が印刷された第2の領域とで構成されている。
図3を参照しつつ、複写防止パターンの原理と共に、以下にさらに詳しく説明する。図3(a)には、偽造防止形成体21の表面21aに形成された複数の第1の単位面22のうち、隣接する3つの第1の単位面22a、22b、22cが、拡大されて図示されている。このうち第1の単位面22a、22cに形成された第1の図形要素23a、23cはそれぞれ、第1の網点24が印刷された第1の領域25a、25cで構成されている。また、第1の単位面22bに形成された第1の図形要素23bは、第2の網点26が印刷された第2の領域25bで構成されている。
第1の領域25a、25cと第2の領域25bとは、等濃度で印刷されている。つまり、面積率(具体的には、第1の領域及び第2の領域が占める総面積に対する、第1の網点24及び第2の網点26が占有する総面積の割合)は、例えば10%である。第1の網点24及び第2の網点26は共に、例えば丸い形状であり、第1の網点24は、第2の網点26に比べて大きい。第1の網点24の大きさは、例えば100〜200ミクロンであり、第2の網点26の大きさは、例えば20〜50ミクロンである。ただし、偽造防止形成体22の表面21a全体を肉眼で観察しても、この第1の網点24と第2の網点26とは、区別して観察することが困難である。なお、図3に示される第1の網点24と第2の網点26とは、説明を分かりやすくするために、拡大されて図示されているものである。
しかし、カラー複写機等の印刷装置(複写機)によりこの偽造防止形成体21の表面21aが複写された複写物上には、第1の網点24は現出するのに対し、第2の網点26は消失する。これが複写防止パターンの原理となる。
偽造防止形成体21の表面21aが複写された場合、第1の網点24が印刷されている第1の領域25a、25cは、複写物上に現出する。このため、第1の領域25a、25cで構成されている第1の図形要素23a、23cは、複写物上に複写される。一方、第2の網点26が印刷されている第2の領域25bは、複写物上で消失する。このため、第2の領域25bで構成されている第1の図形要素23bは、複写物上に複写されない。
上記のような複写防止パターンの原理を用いることにより、偽造防止形成体21の表面21aに規則的に複数並ぶ第1の図形要素について、第1の領域と第2の領域とを組み合わせて構成する。要するに、第1の領域と第2の領域とを組み合わせることにより、複写物上において、第2の領域が消失し、第1の領域が現出して所定の文字や図形等の複写防止パターンを表出するように構成しておく。このようにして、偽造防止形成体21の表面21aには、第1の網点24が印刷された第1の領域と、第2の網点26が印刷された第2の領域とで構成された、複写物上で表出すべき複写防止パターンが形成される。要するに、原本である偽造防止形成体1では形成された複写防止パターンを視認できないが、偽造防止形成体1の複写物上では、この複写防止パターンが表出するという意味である。
図3(b)には、他の例に係る偽造防止形成体31の表面31aの部分的な拡大図を示す。図3(a)に示した偽造防止形成体21と同様に、偽造防止形成体31の表面31aに形成された複数の第1の単位面32のうち、隣接する3つの第1の単位面32a、32b、32cが、拡大されて図示されている。
以下、偽造防止形成体31が偽造防止形成体21と異なる点のみを説明し、同様の点については説明を省略する。偽造防止形成体31では、図3(b)に示されるように、第1の単位面32aに形成された第1の図形要素33a自体が、第1の網点24が印刷された第1の領域35aと第2の網点26が印刷された第2の領域36aとで構成されている。第1の図形要素33aでは、第2の領域36aが第1の領域35aよりも広い領域となっている例である。
同様に、第1の単位面32bに形成された第1の図形要素33b自体が、第1の網点24が印刷された第1の領域35bと、第2の網点26が印刷された第2の領域36bとで構成されている。そして、第1の単位面32cに形成された第1の図形要素33c自体も、第1の網点24が印刷された第1の領域35cと、第2の網点26が印刷された第2の領域36c、37cとで構成されている。第1の図形要素33bでは、第2の領域36bの方が第1の領域35bよりも狭い例である。また、第1の図形要素33cでは、第2の領域36c、37cが、第1の領域35cを挟んで二つに分かれている例である。
図3(b)に示されるように、本実施例の特徴は、隣り合う第1の単位面32a、32b、32c同士の境界において、第1の図形要素33a、33b、33c同士が接しており、この境界付近において、隣り合って接している第1の図形要素33a、33b、33c同士には、同じ種類の領域(同じ種類の網点)が連続して配置(構成)されていることである。具体的には、隣り合う第1の単位面32a及び第1の単位面32bの境界において、第1の図形要素33aと第1の図形要素33bとが接している。この隣り合う第1の図形要素33a、33b同士が接している境界付近では、第1の網点24で構成された同じ種類の領域である第1の領域35aと第1の領域35bとが連続して配置されている。隣り合う第1の単位面32b及び第1の単位面32cの境界においても同様に、第1の図形要素33b、33c同士が接している境界付近では、第2の網点26で構成された、同じ種類の領域である第2の領域36bと第2の領域36cとが連続して配置されている。
偽造防止形成体31の表面31aに規則的に並ぶ複数の第1の図形要素33全てについて、第1の図形要素33a、33b、33cと同様に、第1の領域と第2の領域とで構成されている。このような構成を有する偽造防止形成体31の表面31aに、偽造防止形成体21と同様に、複写防止パターンを形成することができる。
なお、偽造防止形成体21に表示したような、第1の領域又は第2の領域から構成される第1の図形要素23a、23b、23cと、偽造防止形成体31に表示したような、第1の領域と第2の領域との2つの領域から構成される第1の図形要素33a、33b、33cとの、両方を有する偽造防止形成体を作成してもよい。
(作用)
上記のような構成を有する偽造防止形成体21、31を複写した場合の作用について説明する。偽造防止形成体21、31の表面21a、31aを複写すると、複写物上には、規則的に複数並ぶ第1の図形要素23、33のうち、第1の領域から構成されている第1の図形要素のみが複写される。つまり、第2の領域から構成されている第1の図形要素は又はその部分(つまり、第1の図形要素のうち第2の領域から構成されている一部)は複写されない。したがって、複写された第1の図形要素の配列や形状により構成されている所定の文字や図形等の複写防止パターンが複写物上に現出する。
複写防止パターンが現出すると同時に、図3に示されるように、第2の領域25b、36a、36b、36c、37cは複写されないので、第2の領域で構成されている第1の図形要素23bの形状の全部、又は第1の図形要素33a、33b、33cの形状の一部が消失し複写されない。偽造防止形成体21、31の表面21a、31aに規則的に複数並ぶ第1の図形要素全体について同様に、第1の図形要素の形状の全部又は一部が消失し複写されない。第1の図形要素の形状の全部又は一部が消失することにより、偽造防止形成体21、31の表面21a、31aに表示されている複数の第1の図形要素と、偽造防止形成体21、31の裏面(図示せず)に形成されている偽造防止パターン要素(図示せず)とで、透かし視た状態のときに形成されるはずの所定の偽造防止パターンが、複写物上には形成されず、視認されない。
このように、偽造防止形成体21、31は複写されると、複写物上に複写防止パターンが現出すると共に、偽造防止パターンが形成されないので、複写物では原本性が失われ、偽造防止に相乗効果を発揮することができる。よって、カラー複写機等の複写機による偽造を確実に防止することができる。
本実施例においても、実施例1と同様に、第1の図形要素23、33は、表面21a、31aの余白の部分との目視による区別がつきにくい所定の色で形成されていることが望ましい。さらに、実施例1と同様に、偽造防止形成体21、31の表面21a,31aを手前にして透かし視た状態において、第1の図形要素23、33と、透過像として視認される偽造防止パターン要素とが、同じ濃度で視認されるように、両者、つまり、第1の図形要素23、33と偽造防止パターン要素とが形成されていることが望ましい。又は、偽造防止形成体23、33の裏面(図示せず)を手前にして透かし視た状態においても、偽造防止パターン要素と、透過像として視認される第1の図形要素23、33とが、同じ濃度で視認されるように形成されていてもよい。
なお、本実施例では、第1の網点24及び第2の網点26は、丸い形状としているが、他の形、例えば星形、針状、矩形、又は、数字、かたかな、アルファベット、記号等の有意味図形等でもよい。
上述したように本実施例では、偽造防止形成体21、31の表面(第1面)21a、31aにおいて、第1の単位面22、32上に表示された第1の図形要素23、33を、第1の網点24が印刷された第1の領域と第2の網点26が印刷された第2の領域とで構成した。さらに、偽造防止形成体21、31の裏面(第2面)(図示せず)においても、第2の単位面上に形成される偽造防止パターン要素(図示せず)を第1の網点24が印刷された第1の領域と第2の網点26が印刷された第2の領域とで構成してもよい。この場合には、偽造防止形成体21、31の裏面を複写すれば、偽造防止形成体21、31の表面21a、31aを複写した場合と同様の作用、効果を得ることができる。
また、白色や黄色の色材を採用する場合のように偽造防止形成体の表面(第1面)に表示された第1の図形要素は、第1の領域と第2の領域とで構成せず、偽造防止形成体の裏面(第2面)に他の有色色材によって形成された第2の図形要素及び偽造防止パターン要素のみを、第1の網点24が印刷された第1の領域と第2の網点26が印刷された第2の領域とで構成することにしてもよい。
図4は、本発明の実施例3に係る偽造防止形成体51の全体構成を表す平面図である。図4には、偽造防止形成体51の表面51aの全体構成が示されている。偽造防止形成体51は、上記各実施例1、2の偽造防止形成体1、21、31と同様に、第1面である表面51aと第2面である裏面(図示せず)とを表裏一体として有する。また、偽造防止形成体51の表面51aには、他の各実施例1、2の偽造防止形成体1、21、31と同様に、曲玉形状の第1の図形要素53が表示された第1の単位面が、規則的に複数並んでいる。各々の第1の単位面は例えば正方形であり、偽造防止形成体51の表面51aの外周辺には、余白54が設けられている。なお、第1の単位面の境界線(区切り)は、図4では示されていない。
実施例3に係る偽造防止形成体51の特徴は、第1の単位面上において、第1の図形要素53でない残りの部分の占める面積が、第1の図形要素53の占める面積よりも大きく、かつ、この第1の図形要素53でない残りの部分が背景要素として第1の図形要素53を囲繞していることである。そして、具体的には、第1の単位面上の第1の図形要素53でない残りの部分が、所定の色で塗布や印刷等により形成されている(図4では、所定の色で形成されている部分を黒で示す)。この上記の特徴について、偽造防止形成体51の部分的に拡大された図5を参照しつつ、さらに詳しく説明する。
図5(a)には、偽造防止形成体51の表面51aの部分的な拡大図として隣接する第1の単位面52が6つ示されている。図5(b)には、偽造防止形成体51の裏面51bの部分的な拡大図として、図5(a)で示された第1の単位面52に対応する第2の単位面62が6つ示されている。また、図5(c)には、偽造防止形成体51の表面51aを手前にして透かし視た状態における、表面51aの部分的な拡大図が示されている。
図5(a)に示されるように、各々の第1の単位面52には、曲玉形状の第1の図形要素53が表示されている。なお、図5では、分かりやすくするため及び説明の便宜上、各々の第1の単位面52内に円55が描かれ、この円55を曲玉形状の第1の図形要素53ともう一つの曲玉形状の図形とで互いに点対称図形を構成するように描かれている。具体的には、複数の第1の単位面52のうち、2つの第1の単位面52a、52bを例に挙げて説明すると、第1の単位面52a、52bにおいて、第1の図形要素53a、53bと、点対称図形であるもう一つの曲玉形状の図形56a、56bとで、円55a、55bをそれぞれ構成している。上記これらの構成については、実施例1(図2参照)や実施例2(図3参照)と同様である。
本実施例の特徴は、図5(a)に示されるように、複数の第1の単位面52(52a、52b)上の、第1の図形要素53(53a、53b)でない残りの部分が、所定の色で形成されていることである。所定の色で形成されている部分が、図5(a)では斜線で示されている。つまり、第1の単位面52上において、所定の色で形成された第1の図形要素53でない残りの部分の占める面積が、第1の図形要素53の占める面積よりも大きくなっている。そして、第1の図形要素53でない残りの部分が背景要素として第1の図形要素53を囲繞している。
一方、図5(b)の部分的に拡大された裏面51bには、規則的に複数並んだ第2の単位面62が示されている。そして、第1の図形要素53と鏡像関係にある第2の図形要素63が描かれている。図5(b)においても、便宜上、各々の第2の単位面62内に円65が描かれ、この円65を曲玉形状の第2の図形要素63ともう一つの曲玉形状の図形66とで互いに点対称図形を構成するように描かれている。複数の第2の単位面62のうち、隣接する2つの第2の単位面62a、62bを例に挙げて、以下、説明する。第2の単位面62a、62bにおいて、第2の図形要素63a、63bと、点対称図形であるもう一つの曲玉形状の図形66a、66bとで、円65a、65bをそれぞれ構成している。なお、実際の偽造防止形成体51では、図5に描かれた円55、65や第1の単位面51や第2の単位面62それぞれの輪郭線が表示されない点は、実施例1と同様である。
本実施例では、第2の単位面62a上において、第2の図形要素63aでない残りの部分の一部、即ち、もう一つの曲玉形状の図形66aに偽造防止パターン要素67aが、塗布や印刷等により所定の色で形成されている。また、第2の単位面62b上においては、第2の図形要素63bの全部を所定の色で塗布や印刷等を行うことにより、偽造防止パターン要素68bが形成されている。即ち、偽造防止パターン要素68bは第2の図形要素63bと同形である。同様に、他の複数の第2の単位面62上においても、第2の図形要素63等の所定の部分に偽造防止パターン要素が形成されている。(図5(b)では、所定の色で形成された偽造防止パターン要素を斜線で示す。)
なお、本実施例では第2の図形要素63bの全部に偽造防止パターン要素68bを形成しているが、第2の図形要素63bの一部に偽造防止パターン要素68bを形成してもよい。
上記のような構成を有する偽造防止形成体51を第1面である表面51aを手前にして透かし視た状態におく。この透かし視た状態における偽造防止形成体51の表面51aの部分的な拡大図が、図5(c)に示される。つまり、偽造防止形成体51の表面51aの部分的な拡大図である図5(a)の単位面52を透かし視た状態が、図5(c)に示されている。
本実施例の作用について以下に説明する。図5(c)に示される状態では、第1の単位面52aにおいて、偽造防止形成体51の裏面51bに形成された偽造防止パターン要素67aの位置が、表面51aに形成されたもう一つの曲玉形状の図形56a(第1の図形要素53aでない残りの部分の一部)の位置に一致する。そして、裏面51bに形成された第2の図形要素63aの位置が、表面51aに形成された第1の図形要素53aの位置に一致する。
曲玉形状の図形56aは所定の色で形成されているため、偽造防止形成体51の裏面51bから表面51aに光が透過せず、裏面51bの偽造防止パターン要素67aは表面51a上に透過像として視認されない。そして、表面51aに形成された第1の図形要素53a、及び、裏面51bに形成された第2の図形要素63aは共に、所定の色で形成されていないため、裏面51bから表面51aに光が透過する。このため、所定の色で形成されている第1の図形要素53aでない残りの部分(曲玉形状の図形56aを含む)が光を遮り陰となって、光が透過する第1の図形要素53aの輪郭が浮かび上がる。
一方、第1の単位面52bにおいては、裏面51bに形成された偽造防止パターン要素68bの位置は、表面51aの第1の図形要素53bの位置に一致する。第1の図形要素53bは所定の色で塗布等により形成されていないため、裏面51bの偽造防止パターン要素68bが光を遮って陰となり透過像として視認される(図5(c)に斜線で示す)。本実施例では、透過像として視認される偽造防止パターン要素68bと、第1の単位面52b上の第1の図形要素53bでない残りの部分とが、光を遮って陰となる。
第1の単位面52が規則的に複数並んだ偽造防止形成体51全体についても、同様に、透過像として視認される偽造防止パターン要素と第1の図形要素でない残りの部分とが光を遮って陰となり、光が透過する第1の図形要素の輪郭が浮かび上がる。このようにして、本実施例では、透過像として視認される偽造防止パターン要素と第1の図形要素でない残りの部分とが光を遮って陰となる結果、光が透過して輪郭が浮かび上がる第1の図形要素により、偽造防止パターンの輪郭が視認されることとなる。即ち、本実施例においては、偽造防止パターンの画素は、光が透過して輪郭が浮かび上がる第1の図形要素により構成される。本実施例のような場合には、偽造防止パターン要素と第1の図形要素でない残りの部分とで、偽造防止パターンを形成する。
また、本実施例の場合では、第1の図形要素53でない残りの部分が、裏面51bに形成される偽造防止パターン要素とともに、偽造防止パターンの背景部を形成する。要するに、表面51aに形成された第1の図形要素53でない残りの部分と、裏面51bに形成された偽造防止パターン要素とが合体して、光を遮る陰を作り、その結果、光が透過して浮かび上がる第1の図形要素による偽造防止パターンの画素を形成し、この画素の集合体が偽造防止パターンを形成する。本実施例の場合も、偽造を有効に防止できる。
本実施例においても、上記各実施例1、2と同様に、第1の図形要素53でない残りの部分に形成されている所定の色は、表面51aの余白の部分、例えば余白54との目視による区別がつかない色であることが望ましい。さらに、偽造防止形成体51の表面51a又は裏面51bを手前にして透かし視た状態において、第1の図形要素53でない残りの部分と、偽造防止パターン要素とが同じ陰の濃度で視認できるように、これら第1の図形要素53でない残りの部分と上記偽造防止パターン要素とが、所定の色で形成されることが望ましい。
本実施例においては、偽造防止形成体51の表面51aにおいて、複数の第1の単位面52上の、第1の図形要素53でない残りの部分が、所定の色で形成されているが、実施例2と同様に、これらの第1の図形要素53でない残りの部分を、第1の網点が印刷された第1の領域と第2の網点が印刷された第2の領域とで構成することができる。なお、第1の網点が印刷された第1の領域と第2の網点が印刷された第2の領域については、実施例2と同様であるため、説明を省略する。
上記したように、偽造防止形成体51では、第1の単位面52上において、所定の色で形成された第1の図形要素53でない残りの部分の占める面積が、第1の図形要素53の占める面積よりも大きくなっており、かつ、第1の図形要素53でない残りの部分が第1の図形要素53を囲繞している。従って、第1の図形要素53でない残りの部分を第1の領域と第2の領域とで構成すると、複数並ぶ第1の単位面52全ての面積に対して、第1の領域及び第2の領域全ての占める割合が例えば50%以上100%未満となる。このようにすることにより、偽造防止形成体51の表面51aに、第1の領域と第2の領域とを組み合わせて成るさまざまな文字や図形や記号等の複写防止パターンが形成し易くなる。このため、複写防止機能の実行を一層高めることができる。
なお、上記実施例では、第1の図形要素53でない残りの部分を第1の領域と第2の領域とで構成して、第1の単位面全てに占める割合を50%以上100%未満とした。一方逆に、第1の単位面上において、第1の図形要素が占める面積の方を、第1の図形要素でない残りの部分の占める面積よりも大きくすることが考えられる。この場合は、第1の図形要素でない残りの部分が第1の図形要素を囲繞する割合が減ずることによって、複写防止パターンを形成する領域が減少する。
図6は、実施例4に係る偽造防止形成体の部分的な拡大図である。実施例4に係る偽造防止形成体が偽造防止パターンを形成する原理は、実施例3の偽造防止形成体51が偽造防止パターンを形成する原理と類似し、同様の点については説明を省略する。実施例4に係る偽造防止形成体では、第1の単位面に形成される第1の図形要素の形状が、実施例3に係る偽造防止形成体51の第1の単位面52に形成される第1の図形要素53の形状と異なる。
図6(a)には、実施例4にかかる偽造防止形成体の表面を部分的に拡大した図として、拡大された一つの第1の単位面72’aが示されており、図6(b)には、実施例4にかかる偽造防止形成体の裏面を部分的に拡大した図として、一つの第2の単位面82’aが示されている。図6(c)には、実施例4に係る偽造防止形成体の表面を手前にして透かし視た状態を示す表面を部分的に拡大した図が示されている。つまり、図6(a)の第1の単位面72’aを手前にして第1の単位面72’a及び第2の単位面82’aを透かし視た状態が、図6(c)に示されている。
本実施例は、実施例3の偽造防止形成体51が偽造防止パターンを形成する原理と類似するため、実施例3と同様の点については説明を省略し、以下、本実施例が実施例3と異なる点のみについて説明する。本実施例では、第1の単位面72’a上に、三角形の第1の図形要素74’aが表示されている。そして、第1の図形要素74’aでない残りの部分73’aの全部が所定の色で塗布(形成)されており、斜線で示されている(図6(a))。一方、第2の単位面82’a上には、第1の図形要素74’aと鏡像関係にある三角形の第2の図形要素87’bが、図6(b)に示されるように破線で描かれている。そして、この第2の図形要素87’bの一部87aに、偽造防止パターン要素88aが塗布や印刷等により所定の色で形成されている(図6(b)に斜線で示されている。)。偽造防止パターン要素88aは、第1の図形要素74a’の相似形であることが望ましい。
本実施例においても、実施例3と同様に、実施例4に係る偽造防止形成体の例えば表面を手前にして透かし視た状態では、偽造防止パターン要素88aが透過像として視認される(図6(c)に斜線で示される)。そして、この偽造防止パターン要素88aと第1の図形要素でない残りの部分73’aとで、偽造防止パターンの背景部を形成する(図6(c))。要するに、実施例3と同様に、表面、つまり、第1の単位面72a’に形成された第1の図形要素でない残りの部分73’aと、裏面、つまり、第2の単位面82’aに形成された偽造防止パターン要素88aとが合体して、光を遮る陰を作り、その結果、光が透過して輪郭が浮かび上がる第1の図形要素74’aによる偽造防止パターンの画素を形成し、この画素の集合体が偽造防止パターンを形成する。本実施例の場合も、偽造を有効に防止できる。
ここで、もし、偽造防止パターン要素88aの形状が第1の図形要素74’aの相似形と著しく異なる場合には、第2の単位面82’aにおいて、偽造防止パターンを構成している領域(他の領域とは明らかに異質な図像領域)が視認されてしまい、つまり、一見して偽造防止パターンが判別されてしまい、発明の効果が減ずる。しかし、本実施例では、偽造防止パターン要素88aの形状が第1の図形要素74’aの相似形であるため、そのようなことが無く、偽造防止パターンとしての効果を有効に発揮できる。
図7は、実施例5に係る偽造防止形成体の部分的な拡大図である。実施例5に係る偽造防止形成体が偽造防止パターンを形成する原理は、実施例1の偽造防止形成体が偽造防止パターンを形成する原理と類似する。ただし、実施例5に係る偽造防止形成体は、第1の単位面72aに形成される第1の図形要素74aの形状が、実施例4に係る偽造防止形成体の第1の単位面72’aに形成される第1の図形要素74’aの形状と同様である例を示す。
つまり、図7(a)には、実施例5にかかる偽造防止形成体の表面を部分的に拡大した図として、拡大された一つの第1の単位面72aが示されており、図7(b)には、実施例5にかかる偽造防止形成体の裏面を部分的に拡大した図として、一つの第2の単位面82aが示されている。図7(c)には、実施例5に係る偽造防止形成体の表面を手前にして透かし視た状態を示す表面を部分的に拡大した図が示されている。即ち、図7(a)の第1の単位面72aを手前にして第1の単位面72a及び第2の単位面82aを透かし視た状態が、図7(c)に示されている。
本実施例は、実施例1の偽造防止形成体1が偽造防止パターンを形成する原理と類似するため、実施例1と同様の点については説明を省略し、以下、本実施例が実施例1と異なる点のみについて説明する。
実施例5に係る偽造防止形成体では、第1の単位面72aにおいて、三角形で示される、第1の図形要素74aの全部に、所定の色が形成され、斜線で示されている(図7(a))。本実施例では、第1の図形要素74aの面積が占める割合が、所定の色が形成された第1の図形要素でない残りの部分73aの面積が占める割合よりも小さい。
図7(b)に示される第2の単位面82a上では、第1の図形要素74aと鏡像関係にある三角形の第2の図形要素87bが破線で描かれている。本実施例では、第2の図形要素87bの一部89b及び第2の図形要素でない残りの部分の一部89aに、偽造防止パターン要素90aが所定の色で形成されている(図7(b)に斜線で示されている。)。偽造防止パターン要素90aは、第1の図形要素74aの形状と相似形であることが望ましい。
本実施例においても、実施例1と同様に、本実施例の偽造防止形成体の例えば表面を手前にして透かし視た状態では、図7(c)に示されるように、偽造防止パターン要素90aが第1の図形要素でない残りの部分73aと重なった部分、つまり、第2の図形要素でない残りの部分の一部89aが透過像として視認される。このようにして、偽造防止パターン要素90aと第1の図形要素74aとで、偽造防止パターンを形成する(図7(c))。
(実施例6、7、8)
図8(a)(b)(c)はそれぞれ、実施例6、7、8に係る偽造防止形成体の部分的な拡大図である。これらの実施例6、7、8に係る偽造防止形成体の全体の構成は、実施例1の偽造防止形成体1の構成と類似し、実施例1及び他の既に述べた各実施例と同様の点については説明を省略する。実施例6、7、8に係る偽造防止形成体ではそれぞれ、第1の単位面に形成される第1の図形要素の形状が、実施例1や他の各実施例に係る偽造防止形成体の第1の単位面に形成される第1の図形要素の形状と異なる。
図8(a)には、実施例6にかかる偽造防止形成体の表面を部分的に拡大した図として、拡大された一つの第1の単位面92aが示されている。また、図8(b)には、実施例7にかかる偽造防止形成体の表面を部分的に拡大した図として、拡大された一つの第1の単位面102aが示されている。また、図8(c)には、実施例8に係る偽造防止形成体の表面を部分的に拡大した図として、拡大された一つの第1の単位面112aが示されている。
実施例6では、第1の単位面92a上に形成されている第1の図形要素93aは、第1の構成要素94aと、背景要素95aとを備える。背景要素95aは、図8(a)に示されるように、第1の構成要素94aと点対称関係にある第2の構成要素96aを、表出するように形成されている。要するに、第1の構成要素94aと第2の構成要素96aとは点対称関係にある。そして、第2の構成要素96aを背景要素95aで取り囲むようにして形成することにより、第2の構成要素96aが表出する。本実施例では、第1の構成要素94aは、例えば曲玉形状である。したがって、第2の構成要素96aも、曲玉形状であり、第1の構成要素94aと点対称関係の位置にある。上記のようにして構成される第1の図形要素93aは、塗布や印刷等により所定の色で形成されている(図8(a)では、斜線で示される)。
なお、本実施例では、第1の構成要素94a及び第2の構成要素96aは、それぞれ一つのみ構成されているが、それぞれ複数構成することにしてもよい。
実施例7では、図8(b)に示されるように、第1の単位面102a上には、例えばJPの文字形状が形作られた第1の図形要素103aが形成されている。具体的には、第1の図形要素103aは、Jの文字が形作られた第1の構成要素104aと、Pの文字が形作られた他の構成要素107aとから構成されている。この他の構成要素107aの中に、第2の構成要素106aが含まれている。そして、第2の構成要素106aは第1の構成要素104aと点対称関係にある。つまり、他の構成要素107aは、第1の構成要素104aと点対称関係にある第2の構成要素106aと、残りの構成要素105aとで、Pの文字形状になるように構成されている。このようにして構成される第1の図形要素103aは、塗布や印刷等により所定の色で形成されている(図8(b)では、斜線で示される)。
実施例8は、実施例7と類似し、同一の箇所には同一の符号を付して説明を省略する。実施例8では、図8(c)に示されるように、第1の図形要素103aは、第1の構成要素104aと、背景要素115aとを備える。背景要素115aは、第3の構成要素118を表出するように形成されている。第3の構成要素118は、第1の構成要素104aと点対称関係にある第2の構成要素106aを含む。つまり、第3の構成要素118は、第2の構成要素106aと残りの構成要素105aとから成る。さらに具体的には、Jの文字に形作られている第1の構成要素104aと、点対称関係にある第2の構成要素106aは、図8(c)に示されるように、逆さ方向にしたJの文字に形作られている。この逆さ方向にしたJの文字に形作られた第2の構成要素106aと、残りの構成要素105aとで、Pの文字が形作られた第3の構成要素118が形成されている。
第1の単位面112a上において、第1の図形要素103a、つまり、第1の構成要素104aと背景要素115aとが所定の色で形成されている。要するに、Jの文字が形作られた第1の構成要素104aと、Pの文字が形作られた第3の構成要素118が表出するように、背景要素115aとが所定の色で形成されている。
上記各実施例6、7、8で示されたような形状の第1の図形要素を有する偽造防止形成体によっても、実施例1を始め、他の各実施例で述べたのと同様の効果
を発揮できる。
(実施例9、10)
図9(a)(b)はそれぞれ、実施例9、10に係る偽造防止形成体121、131を示す部分的な拡大図である。実施例9、10はそれぞれ、実施例2、実施例3に類似する変形例である。図9(a)に示される実施例9は、図3(b)に示される実施例2に類似し、図3(b)の実施例2と同一の部分には同一の参照符号を付して説明を省略する。また、図9(b)に示される実施例10は、図5に示される実施例3に類似し、図5の実施例3と同一の部分には同一の参照符号を付して説明を省略する。
図9(a)で示されるように、実施例9に係る偽造防止形成体121の特徴は、第1の単位面32(32a、32b、32c)において、第1の図形要素33(33a、33b、33c)だけでなく、第1の図形要素33でない残りの部分の一部123、124、125も、第1の網点24が印刷された第1の領域123a、124a、125aと、第2の網点26が印刷された第2の領域123b、124b、125bとで構成されていることである。
図9(b)で示されるように、実施例10に係る偽造防止形成体131の特徴は、第1の単位面52(52a、52b、52c)において第1の図形要素53でない残りの部分(残りの部分の全部)132(132a、132b、132c)が、第1の網点24が印刷された第1の領域で構成されており、さらに、第1の図形要素53(53a、53b、53c)が、第2の網点26が印刷された第2の領域で構成されていることである。このように構成することにより、本実施例の偽造防止形成体131の表面131aでは、第1の単位面52上の全てが、第1の領域又は第2の領域から構成されることとなる。
偽造防止形成体131の第1の単位面52全てに、第1の領域と第2の領域とが等濃度で印刷されているため、肉眼で観察すると、第1の網点24と第2の網点26とを区別できない。しかし、この偽造防止形成体131を複写機で複写した複写物上では、第1の網点24が現出し第2の網点26が消失する。したがって、複写物上では、第1の図形要素でない残りの部分(残りの部分の全部)132を構成している第1の領域が現出し、第1の図形要素53を構成していた第2の領域が消失する。このとき、第1の図形要素53は、第1の図形要素でない残りの部分132に囲繞されているため、第1の図形要素53(第1の図形要素53の形状)が表出する。つまり、偽造防止形成体131の表面131aを複写した複写物では、肉眼によると、実施例3の図5(及び図4)で示したように、第1の図形要素53でない残りの部分が所定の色で形成されている偽造防止形成体51の表面51aと同様の構成のように見える。
上記各実施例9、10の偽造防止形成体121、131によっても、実施例1、2、3で述べたのと同様の効果を発揮できる。
本発明の上記各実施例に係る偽造防止形成体は、例えば、紙、プラスチック、フィルム等から成る。また、このような偽造防止形成体の材質は、不透明、透明、半透明のいずれであってもよいが、少なくとも透過光により、透過像を視認できる材質であることが必要である。偽造防止形成体の具体例としては、商品券、株券、小切手、手形等の有価証券類や、銀行、百貨店等で用いられている各種のカード類、各種証明書、権利証書、機密文書等、偽造防止を必要とするものへの適用が可能である。本発明によれば、これら全ての偽造防止に有効である。
なお、本発明において、第1の図形要素は、迷路の出入り口と迷路を構成する壁とが等間隔に配置された迷路状図形であってもよい。この場合、この迷路状図形において、迷路と迷路を構成する壁との面積がほぼ等しい。
以上、本発明に係る偽造防止形成体の最良の形態を実施例に基づいて説明したが、本発明は特にこのような実施例に限定されることなく、特許請求の範囲記載の技術的事項の範囲内でいろいろな実施例があることはいうまでもない。
本発明の活用例として、商品券、株券、小切手、手形等の有価証券類や、銀行、百貨店等で用いられている各種のカード類、各種証明書、権利証書、機密文書等、偽造防止を必要とするものへの適用が可能である。
本発明の実施例1に係る偽造防止形成体の全体構成を表す平面図である。 実施例1に係る偽造防止形成体の部分的に拡大された図である。 実施例2に係る偽造防止形成体を示す部分的な拡大図である。 本発明の実施例3に係る偽造防止形成体の全体構成を表す平面図である。 実施例3に係る偽造防止形成体の部分的に拡大された図である。 実施例4に係る偽造防止形成体の部分的な拡大図である。 実施例5に係る偽造防止形成体の部分的な拡大図である。 図8(a)(b)(c)はそれぞれ、実施例6、7、8に係る偽造防止形成体の部分的な拡大図である。 図9(a)(b)はそれぞれ、実施例9、10に係る偽造防止形成体121、131を示す部分的な拡大図である。
符号の説明
1、21、31、51、121、131 偽造防止形成体
1a、21a、31a、51a 表面
1b、21b、31b、51b、131a 裏面
2、2a、2b、22、22a、22b、22c、32、32a、32b、32c、52、52a、52b、72a、72’a、92a、102a、112a 第1の単位面
3、3a、3b、23、23a、23b、23c、33、33a、33b、33c、53、53a、53b、74a、74’a、93a、103a 第1の図形要素
4、14、54 余白
5、5a、5b、15,15a、15b、55、55a、55b、65、65a、65b 円
6a、6b、16a、16b、56a、56b、66a 曲玉形状の図形
12、12a、12b、62、62a、62b、82a、82’a 第2の単位面
13、13a、13b、63、63a、63b、87b、87’b 第2の図形要素
17a、18b、67a、68b、88a、90a 偽造防止パターン要素
24 第1の網点
25a、25c、35a、35b、35c、123a、124a、125a 第1の領域
25b、36a、36b、36c、37c、123b、124b、125b 第2の領域
26 第2の網点
73’a、73a、132、132a、132b 第1の図形要素でない残りの部分
89a 第2の図形要素でない残りの部分の一部
83b 第2の図形要素でない残りの部分
87a、89b 第2の図形要素の一部
94a、104a 第1の構成要素
95a、115a 背景要素
105a 残りの構成要素
96a、106a 第2の構成要素
107a 他の構成要素
118 第3の構成要素
123、124、125 第1の図形要素でない残りの部分の一部

Claims (10)

  1. 第1面と第2面とを表裏一体として有する偽造防止形成体であって、
    前記第1面には、第1の図形要素が表示された第1の単位面が、規則的に複数並んでおり、
    前記第2面には、第2の単位面が、規則的に複数並んでおり、
    前記第2の単位面上において、前記第1面に表示された第1の図形要素との間で鏡像関係にある第2の図形要素の全部若しくは一部に、並びに、前記第2の図形要素でない残りの部分の全部または一部に、偽造防止パターン要素が形成されており、
    前記第1の図形要素若しくは前記第1の単位面上の前記第1の図形要素でない残りの部分は、前記偽造防止パターン要素よりも低い濃度で形成されており、又は、前記偽造防止パターン要素は、前記第1の図形要素若しくは前記第1の単位面上の前記第1の図形要素でない残りの部分よりも低い濃度で形成されており、
    前記第1面又は前記第2面を手前にして透かし視た状態において、前記偽造防止パターン要素と、前記第1の図形要素若しくは前記第1の単位面上の前記第1の図形要素でない残りの部分とが、同じ濃度の透過像として視認されることにより、前記偽造防止パターン要素と前記第1面に表示された前記第1の図形要素とで、又は、前記偽造防止パターン要素と前記第1の単位面上の前記第1の図形要素でない残りの部分とで、偽造防止パターンを形成することを特徴とする偽造防止形成体。
  2. 前記第1の単位面上において、前記第1の図形要素及び/又は前記第1の図形要素でない残りの部分の全部若しくは一部は、第1の網点が印刷された第1の領域と、第2の網点が印刷された第2の領域とで構成されており、
    前記第1の領域と前記第2の領域とは等濃度で印刷されており、
    肉眼で観察すると前記第1の網点と前記第2の網点とを区別することはできないが、複写機により複写された複写物上には、前記第1の網点は現出し、前記第2の網点は消失することを特徴とする請求項1記載の偽造防止形成体。
  3. 前記第2の単位面上において、前記偽造防止パターン要素は、第1の網点が印刷された第1の領域と、第2の網点が印刷された第2の領域とで構成されており、
    前記第1の領域と前記第2の領域とは等濃度で印刷されており、
    肉眼で観察すると前記第1の網点と前記第2の網点とを区別することはできないが、複写機により複写された複写物上には、前記第1の網点は現出し、前記第2の網点は消失することを特徴とする請求項1又は2に記載の偽造防止形成体。
  4. 前記第1の図形要素及び/又は前記第1の図形要素でない残りの部分の全部若しくは一部は、目視による前記第1面の余白の部分との区別がつかない色で形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の偽造防止形成体。
  5. 前記偽造防止パターン要素は、目視による前記第2面の余白の部分との区別のつかない色で形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の偽造防止形成体。
  6. 前記第1の単位面上において、前記第1の図形要素でない残りの部分が前記第1の図形要素を囲繞していることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の偽造防止形成体。
  7. 前記第1の図形要素と、前記第1面を手前にして透かし視た状態において、透過像として視認される前記偽造防止パターン要素とは、点対称図形となることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の偽造防止形成体。
  8. 前記第1の図形要素は、第1の構成要素と、
    前記第1の構成要素と点対称関係にある第2の構成要素を、表出するように形成された背景要素と、を備えていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の偽造防止形成体。
  9. 前記第1の図形要素は、第1の構成要素と、
    前記第1の構成要素と点対称関係にある第2の構成要素を含む、第3の構成要素を表出するように形成された背景要素と、を備えていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の偽造防止形成体。
  10. 第1面と第2面とを表裏一体として有する偽造防止形成体であって、
    前記第1面には、第1の図形要素が表示された第1の単位面が、規則的に複数並んでおり、
    前記第2面には、第2の単位面が、規則的に複数並んでおり、
    前記第2の単位面上において、前記第1面に表示された第1の図形要素との間で鏡像関係にある第2の図形要素の全部若しくは一部に、並びに、前記第2の図形要素でない残りの部分の全部または一部に、偽造防止パターン要素が形成されており、
    前記第1の図形要素若しくは前記第1の単位面上の前記第1の図形要素でない残りの部分は、前記偽造防止パターン要素よりも低い濃度で形成されており、又は、前記偽造防止パターン要素は、前記第1の図形要素若しくは前記第1の単位面上の前記第1の図形要素でない残りの部分よりも低い濃度で形成されており、
    前記第1面又は前記第2面を手前にして透かし視た状態において、前記偽造防止パターン要素と、前記第1の図形要素若しくは前記第1の単位面上の前記第1の図形要素でない残りの部分とが、同じ濃度の透過像として視認されることにより、前記偽造防止パターン要素と前記第1面に表示された前記第1の図形要素とで、又は、前記偽造防止パターン要素と前記第1の単位面上の前記第1の図形要素でない残りの部分とで、偽造防止パターンを形成することを特徴とする偽造防止形成体の作成方法。
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