JP4486992B2 - 多入力システムにおける無線通信装置及びチャンネル推定及び分離方法 - Google Patents

多入力システムにおける無線通信装置及びチャンネル推定及び分離方法 Download PDF

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Description

本発明は、MIMO(Multiple input Multiple Output: 多入力多出力)-OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)を利用する無線LAN、移動通信、デジタル放送などにおける無線通信装置、及びチャンネル推定及び分離方法に関し、特に、チャンネルの伝達関数を高精度に推定及び分離することができる無線通信装置、及びチャンネル推定及び分離方法に関する。
MIMO(Multiple input Multiple Output)システムは、多入力・多出力システムの総称であり、通信分野では、送受信の双方にアレーアンテナを用いて情報伝送を行うシステムを指し、現状、無線LANや移動通信に用いられ、将来的には広帯域ワイヤレス通信への応用が期待されている。
広帯域な情報信号をMIMOで取り扱うために、周波数選択性フェージングに強く、周波数利用効率の高い直交周波数分割多重(OFDM : Orthogonal Frequency Division Multiplexing)を利用したMIMO-OFDM無線通信システムの研究も進んでいる。
MIMO-OFDM無線通信システムにおいて、伝送路によって生じるサブキャリア毎の振幅及び位相の変動を推定するために、チャンネル伝達関数を推定する必要がある。MIMO-OFDMにおけるチャンネル推定は、送信されたパイロットシンボル(トレーニングシンボル)と受信された信号を用いて、各アンテナからのパイロットシンボルの周波数サブキャリア毎の振幅及び位相の理想状態からの乖離を測定することで求められる。高精度なチャンネル推定を行うことができない場合には、MIMO-OFDMシステムで信頼性のあるデータを復調することが不可能である。
従来技術では、いくつかのチャンネル推定方法が知られている。非特許文献1(Y. Li“Simplified channel estimation for OFDM systems with multiple transmit antennas”(IEEE Trans. Wireless Commun., vol. 1, pp. 67-75, January.2002))は、事前に多くの乗算と多くのIFFT が必要になり、演算量が膨大である。また、非特許文献2(G. Auer "Channel Estimation for OFDM with Cyclic Delay Diversity"(Proc. IEEE PIMRC 2004, Vol.3, pp. 1792-1796, Sept. 2004))は、最小平均二乗誤差(MMSE)を求める時間領域でのWiener filter を使って、チャンネル推定精度の改善を図ると同時にチャンネル分離もできる。MMSE Filter (Wiener filter) はチャンネルの事前統計特性が必要であるが、推定により求めることもできる。しかし、受信側は一般的にチャンネルの既知統計特性を知らない。チャンネルの統計特性の推定は、相関などの計算が必要になり、演算が複雑となり、演算量も多い。また、雑音と干渉などが大きい場合は、推定精度の問題もある。なお、本願発明に係る先行技術文献としては、以下の文献に開示されたものがある。
Y. Li, "Simplified channel estimation for OFDM systems with multiple transmit antennas", "IEEE Trans. Wireless Commun.", vol.1, pp. 67-75, January.2002 G. Auer, "Channel Estimation for OFDM with Cyclic Delay Diversity", "Proc. IEEE PIMRC2004", Vol.3, pp.1792-1796, Sept.2004 特開2004−180313号公報
そこで、本発明の目的は、MIMO-OFDM 無線通信において、簡単な方法で高精度のチャンネル推定とチャンネル分離が可能な無線通信装置、及びチャンネル推定及び分離方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の無線通信装置は、複数の送信アンテナからそれぞれ送信される複数の信号を受信アンテナで受信する多入力システムにおける無線通信装置において、前記受信アンテナで受信された信号をフーリエ変換し、あらかじめ与えられたパイロット信号に基づいて各送信アンテナとの間の各チャンネルの伝達関数が多重された伝達関数を推定するチャンネル推定手段と、前記推定された伝達関数を逆フーリエ変換し、時間領域のインパルス応答に変換し、ローパスフィルタ特性を有する窓関数を用いて、当該インパルス応答を各信号のチャンネルインパルス応答に分離するチャンネル分離手段とを備え、前記チャンネル推定手段は、当該各チャンネルのインパルス応答をフーリエ変換して、各チャンネルの伝達関数を推定することを特徴とする。
また、上記目的を達成するための本発明のチャンネル推定及び分離方法は、多入力システムにおけるチャンネル推定及び分離方法において、複数の送信アンテナからそれぞれ送信される複数の信号を受信アンテナで受信するステップと、前記受信アンテナで受信された複数の信号をフーリエ変換し、あらかじめ与えられたパイロット信号に基づいて各送信アンテナとの間の各チャンネルの伝達関数が多重された伝達関数を推定するステップと、前記推定された伝達関数を逆フーリエ変換して時間領域のインパルス応答に変換し、ローパスフィルタ特性を有する窓関数を用いて、当該インパルス応答を各チャンネルのインパルス応答に分離するステップと、当該各チャンネルのインパルス応答をフーリエ変換し、各チャンネルの伝達関数を推定するステップとを備えることを特徴とする。
上記本発明の無線通信装置、及びチャンネル推定及び分離方法において、好ましくは、送信アンテナから送信される複数の信号は、直交周波数分割多重(OFDM)変調される。
また、上記目的を達成するための本発明の無線通信装置は、受信アンテナで受信された信号をフーリエ変換し周波数領域の信号に変換する変換手段と、この変換された周波数領域の信号及び既知のパイロット信号に基づいて、複数の送信アンテナの各々と上記受信アンテナとの間の各チャンネルに関する伝達関数が多重された伝達関数を推定する第一推定手段と、この推定された伝達関数を逆フーリエ変換し時間領域のインパルス応答に変換する逆変換手段と、上記受信アンテナで受信された信号の受信品質を測定する品質測定手段と、この測定された受信品質に応じて切り替えられる窓関数を用いて、前記インパルス応答を各チャンネル成分のインパルス応答に分離するチャンネル分離手段と、この分離された各チャンネル成分のインパルス応答をそれぞれフーリエ変換することにより各チャンネルの伝達関数をそれぞれ推定する第二推定手段とを備えるというものである。
本発明では、品質測定手段により受信信号の受信品質が測定され、この受信品質に応じて、チャンネル分離手段で用いられる窓関数が切り替えられる。この受信品質は、変換手段により変換された周波数領域の信号、既知のパイロット信号及び第一推定手段により推定された伝達関数を用いて求められる信号対雑音比が利用されるようにしてもよい。
チャンネル分離手段では、切り替えられた窓関数が用いられることにより、各チャンネル成分が多重されるインパルス応答から各チャンネル成分のインパルス応答が分離される。この分離された各チャンネル成分のインパルス応答は、最終的にそれぞれフーリエ変換されることにより各チャンネルの伝達関数としてそれぞれ出力される。このチャンネル分離手段による窓関数の切り替えは、当該受信品質が所定の閾値より良い場合に方形窓関数が用いられ、当該受信品質が所定の閾値より悪い場合にローパスフィルタ特性を有する窓関数が用いられるように切り替えられるようにしてもよい。
このように、本発明によれば、受信品質に応じた特性に合う窓関数が利用されることで各チャンネル成分のインパルス応答が分離されるため、どのような受信環境下においても精度の高いチャンネル推定を行うことができる。例えば、受信品質が良い(信号対雑音比が大きい)場合には方形窓関数が利用されるため、ローパルフィルタ特性を有する窓関数を用いた場合のチャンネル推定値の歪みを低減させることができる。
なお、本発明は、以上の何れかの機能をコンピュータに実現させる方法であってもよい。また、本発明は、以上の何れかの機能を実現させるプログラムであってもよい。
本発明の無線通信装置、及びチャンネル推定及び分離方法により、より簡単な方法で高精度のチャンネル推定とチャンネル分離が可能となる。また、これにより、MIMOシステムにおける無線通信装置のコストと消費電力の低減を図ることができる。
2つの送信アンテナT1、T2及び2つの受信アンテナR1、R2を有するMIMOシステムの概念図を示す図である。 2つ送信アンテナを有するMIMO-OFDMシステムにおけるフレームフォーマットを示す図である。 本発明の実施の形態例における第一のチャンネル推定及び分離方法を説明するブロック構成図である。 時間領域におけるチャンネル分離を説明する図である。 4つの送信アンテナT1、T2、T3、T4及び2つの受信アンテナR1、R2、R3、R4を有するMIMOシステムの概念図を示す図である。 4つ送信アンテナを有するMIMO-OFDMシステムにおけるフレームフォーマットを示す図である。 本発明の実施の形態例における第二のチャンネル推定及び分離方法を説明するブロック構成図である。 MIMOシステムにおける受信側無線通信装置の概略ブロック図を示す図である。 2つの送信アンテナT1、T2及び1つの受信アンテナR1を有するMISO(Multiple input Single output:多入力単出力)システムの概念図を示す図である。 本発明の実施の形態例における第三のチャンネル推定及び分離方法を実現する機能部の構成を示すブロック図である。 第三の方法におけるSNRが小さい場合のチャンネル分離を説明する図である。 第三の方法におけるSNRが大きい場合のチャンネル分離を説明する図である。 本実施形態における各チャンネル推定及び分離方法のシミュレーション結果を示すグラフである。
符号の説明
10:高速フーリエ変換部
12:LSチャンネル推定部
14:逆高速フーリエ変換部
16:窓関数
18、18A、18B:高速フーリエ変換部
20:加算器
22:減算器
100:ガードインターバル除去部
102:スイッチ
104:高速フーリエ変換部
106:コヒーレント検出部
108:チャンネル推定部
110:最大比合成部
112:FECデコーダ
51:信号対雑音比(SNR)推定部
52A、52B:窓関数選択/演算部
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。しかしながら、かかる実施の形態例が、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
本発明は、MIMO-OFDMシステムにおいてCyclic delay preambleを利用する場合、フーリエ変換(具体的には、DFT (Discrete Fourier Transform:離散フーリエ変換)若しくはFFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換))の特性を利用して、時間領域で簡単なLow pass filter 特性を持つwindow 関数(窓関数)を使用することにより、計算が簡単であり且つチャンネルの統計特性からの影響も小さく、マルチアンテナのチャンネルインパルス応答の分離と高精度のチャンネル推定を同時に実現することを可能にする。
図1は、2つの送信アンテナT1、T2及び2つの受信アンテナR1、R2を有するMIMOシステムの概念図を示す図である。図1の構成では、送信アンテナT1と受信アンテナR1との間のチャンネルH11、送信アンテナT2と受信アンテナR1との間のチャンネルH21、送信アンテナT1と受信アンテナR2との間のチャンネルH12、送信アンテナT2と受信アンテナR2との間のチャンネルH22が存在する。
図2は、2つ送信アンテナを有するMIMO-OFDMシステムにおけるフレームフォーマットを示す図である。各フレームフォーマットにおけるShort Sequence(SS)、Long Sequence(LS)、Signalは、プリアンブルであり、プリアンブルの後ろに、データ(Data)が続く。Long Sequence、Signal及びDataには、ガードインターバル(GI)が付されている。一方のアンテナ(図2における送信アンテナT2)から送信される信号フレームフォーマットのプリアンブルは、他方のアンテナ(図2における送信アンテナT1)から送信される信号フレームフォーマットと識別されるために、送信アンテナT1のフレームフォーマットに対して所定長さ分サイクリックシフト(CS)されている。
図3は、本発明の実施の形態例における第一のチャンネル推定及び分離方法を説明するブロック構成図である。具体的には、図3は、2つ送信アンテナを有するMIMO-OFDMシステムにおける受信側無線通信装置のいずれか一つの受信アンテナ(ここでは、一例として、受信アンテナR1とする)で受信される信号に対するチャンネル推定及び分離の機能ブロック図である。
まず、受信アンテナR1が送信アンテナT1、T2から送信される信号を受信する。受信アンテナR1は、2つの送信アンテナT1、T2からそれぞれ送信される信号が混合された状態で信号を受信する。
受信側無線通信装置における高速フーリエ変換部(FFT)10は、受信信号のLong Sequenceを高速フーリエ変換し、LSチャンネル推定部(LS Estimate)12が、あらかじめ与えられているLong sequenceに基づいて、最小二乗法(Least Square(LS))を用いてチャンネル推定を行う。すなわち、LSチャンネル推定部(LS Estimate)12には、既知のパイロット信号として、正しいLong sequenceがあらかじめ与えられており、LSチャンネル推定部(LS Estimate)12は、既知のパイロット信号に基づいて、受信した信号に含まれるLong sequenceに対する最小二乗法演算を施し、チャンネル推定を行う。これにより得られる周波数応答(伝達関数)は、2つの送信アンテナT1、T2と受信アンテナR1とのそれぞれのチャンネルH11、H21の周波数応答が重なっている。
続いて、逆高速フーリエ変換部(IFFT)14が、チャンネル推定部(LS Estimate)12で推定された周波数応答(チャンネルH11、H21の周波数応答が重なった伝達関数)を時間領域のインパルス応答に変換する。DFT若しくはFFT の特性により、2つのチャンネルのインパルス応答は、時間領域で分離される。ただし、この段階の分離は、各インパルス応答に雑音などが含まれ、2つのインパルス応答は完全に分離されていない。
そして、窓関数演算部(Window)16は、分離されたインパルス応答に対して、ローパスフィルタ(Low pass filter)特性を有するWindow関数(窓関数)を用いて、チャンネルごとのインパルス応答に分離する。
DFT若しくはFFT の特性により、時間領域の乗算(Window)は周波数領域の畳込み(フィルタ特性)であるので、このローパスフィルタ特性を有するWindow 関数を用いることにより、2つの送信アンテナからのチャンネルインパルス応答の分離と雑音などの低減を同時に実現できる。
ローパスフィルタ特性を有するWindow 関数は、例えば、信号処理分野でよく知られているBlackman WindowやHamming Windowなどである。
図4は、時間領域におけるチャンネル分離を説明する図である。横軸は時間、縦軸は振幅を表す。図4に示されるように、ローパスフィルタ特性を有するWindow関数(一例として、Blackman Window)により、チャンネルH11、H21が分離される。
そして、窓関数(Window)16において完全に分離された時間領域の二つのチャンネルインパルス応答は、再度、高速フーリエ変換部(FFT)18 により周波数応答に変換される。これにより、2つのチャンネルそれぞれに分離された周波数応答(伝達関数)を推定及び分離することができる。得られたチャンネルの伝達関数はチャンネルの等化などに用いられる。
図5は、4つの送信アンテナT1、T2、T3、T4及び4つの受信アンテナR1、R2、R3、R4を有するMIMOシステムの概念図を示す図である。図5の構成においても、図1の構成と同様に、各送信アンテナと各受信アンテナ間に16のチャンネルH11、H12、…、H43、H44が存在する。なお、図示の都合上、16のチャンネルすべてに参照符号が付されていない。
図6は、4つ送信アンテナを有するMIMO-OFDMシステムにおけるフレームフォーマットを示す図である。各フレームは、図2と同様に、Short Sequence(SS)、Long Sequence(LS)、Signalを含むプリアンブルを有し、プリアンブルの後ろに、データ(Data)が続く。Long Sequence、Signal及びDataには、ガードインターバル(GI)が付されている。また、4つのフレームフォーマットをそれぞれ識別するために、プリアンブルに2つのLong Sequence(LS)(Part 1, Part 2)が設けられ、送信アンテナT1に対して、送信アンテナT2、T3、T4のLS は、Part 1及びPart 2共に、それぞれ1600ns、100ns、1700nsサイクリックシフト(CS)され、さらに、送信アンテナT3、T4のLS Part 2は、マイナス符号が付され反転状態にされる。
図7は、本発明の実施の形態例における第二のチャンネル推定及び分離方法を説明するブロック構成図である。具体的には、図7は、4つ送信アンテナを有するMIMO-OFDMシステムにおける受信側無線通信装置のいずれか一つの受信アンテナ(ここでは、一例として、受信アンテナR1とする)で受信される信号に対するチャンネル推定及び分離の機能ブロック図である。
まず、受信アンテナR1が送信アンテナT1、T2、T3、T4から送信される信号を受信する。受信アンテナR1は、4つの送信アンテナT1、T2、T3、T4からそれぞれ送信される信号が混合された状態で信号を受信する。
受信側無線通信装置における高速フーリエ変換部(FFT)10Aは、受信信号のLong Sequence (LS) Part 1を高速フーリエ変換し、高速フーリエ変換部(FFT)10Bは、受信信号のLong Sequence (LS) Part 2を高速フーリエ変換する。そして、LSチャンネル推定部(LS Estimate)12Aは、あらかじめ与えられているLong sequence (LS) Part 1に基づいて、最小二乗法(Least Square(LS))を用いてチャンネル推定を行い、LSチャンネル推定部(LS Estimate)12Bは、あらかじめ与えられているLong sequence (LS) Part 2に基づいて、最小二乗法(Least Square (LS))を用いてチャンネル推定を行う。図3の構成と同様に、各LSチャンネル推定部(LS Estimate)12A、12Bには、既知のパイロット信号として、それぞれ正しいLong sequence (LS) Part 1、Part 2があらかじめ与えられており、LSチ
ャンネル推定部(LS Estimate)12A、12Bは、既知のパイロット信号に基づいて、受信した信号に含まれるLong sequenceに対する最小二乗法演算を施し、チャンネル推定を行う。これにより得られる周波数応答(伝達関数)は、4つの送信アンテナT1、T2、T3、T4と受信アンテナR1とのそれぞれのチャンネルH11、H21、H31、H41の周波数応答が重なっている。
続いて、逆高速フーリエ変換部(IFFT)14A、14Bが、それぞれLSチャンネル推定部(LS Estimate)12A、12Bで推定された周波数応答(チャンネルH11、H21、H31、H41の周波数応答が重なった伝達関数)を時間領域のインパルス応答に変換する。逆フーリエ変換により、4つのチャンネルのインパルス応答は、時間領域で分離される。ただし、この段階の分離は、各インパルス応答に雑音などが含まれ、4つのインパルス応答を完全に分離しきれていない。
逆フーリエ変換部14A、14Bからの出力は、それぞれ、加算器(addition)20、減算器(Subtraction)22に入力される。図5に示したように、送信アンテナT3、T4から送信される信号のLong sequence (LS)は、Part 1とPart 2で符号が反対である。従って、逆高速フーリエ変換部(IFFT)14A、14Bからの出力を加算することで、送信アンテナT3、T4とのチャンネルH31、H41成分は消去され、加算器(addition)20からは、送信アンテナT1、T2とのチャンネル成分H11、H21を含むインパルス応答が出力される。なお、逆フーリエ変換部14A、14Bからの2つの出力が合算されているため、加算器(addition)20による合算値は、2で除算され、出力される。
一方、図6に示したように、送信アンテナT1、T2から送信される信号のLong sequence (LS)の符号は、Part 1とPart 2で同一である。従って、逆高速フーリエ変換部(IFFT)14A、14Bからの出力を減算することで、送信アンテナT1、T2とのチャンネルH11、H21成分は消去され、減算器(subtraction)22からは、送信アンテナT3、T4とのチャンネル成分H31、H41を含むインパルス応答が出力される。なお、減算器(subtraction)22においても、逆フーリエ変換部14A、14Bからの2つの出力が合算されているため、減算器(addition)20による合算値は、2で除算され、出力される。
そして、窓関数演算部(Window)16A、16Bは、分離されたインパルス応答に対して、ローパスフィルタ(Low pass filter)特性を有するWindow関数(窓関数)を用いて、チャンネルごとのインパルス応答に分離する。具体的には、窓関数演算部(Window)16Aは、加算器(Addition)20からの出力に含まれるチャンネルH11、H21のインパルス応答を分離し、窓関数演算部(Window)16Bは、減算器(Subtraction)22からの出力に含まれるチャンネルH31、H41のインパルス応答を分離する。
上記第一の実施の形態と同様に、FFT の特性により、時間領域の乗算(Window)は周波数領域の畳込み(フィルタ特性)であるので、このローパスフィルタ特性を有するWindow 関数を用いることにより、それぞれ2つの送信アンテナからのチャンネルインパルス応答の分離と雑音などの低減を同時に実現できる。また、ローパスフィルタ特性を有するWindow関数は、例えば、Blackman WindowやHamming Windowなどである。
窓関数(Window)16A、16Bにおいて完全に分離された時間領域の4つのチャンネルインパルス応答は、それぞれ、高速フーリエ変換部(FFT)18A、18B により再度周波数応答に変換される。これにより、4つのチャンネルそれぞれに分離された周波数応答(伝達関数)を推定及び分離することができる。
図8は、MIMOシステムにおける受信側無線通信装置の概略ブロック図を示す図である。図8は、一例として2つの受信アンテナを有する無線通信装置の構成が示される。各受信アンテナで受信された信号は、まず、ガードインターバル除去部(GI Removal)100A、100Bにより、ガードインターバル(GI)が除去される。スイッチ(SW)102A、102Bは、受信信号のうちのLong sequence (LS)とそれ以外の部分を識別し、Long sequence (LS)をチャンネル推定部108に出力し、それ以外の部分を高速フーリエ変換部(FFT)104A、104Bに出力するように切り替わる。
チャンネル推定部(Channel Estimation)108は、上述の図3または図7の構成を有し、受信したLong sequence (LS)に対して、あらかじめ与えられているLong sequence (LS)に基づいて、チャンネルの推定及び分離を実施する。
コヒーレント検出部(Coherent Detection)106A、106Bは、それぞれ高速フーリエ変換部(FFT)104A、104Bからの出力に対して、チャンネル推定部108で得られた伝達関数を用いて、各受信アンテナでの受信信号に対応する元の送信信号を求める。そして、コヒーレント検出部106A、106Bからの出力は、最大比合成部(Maximum Ratio Combining)110に入力され、受信電力に応じた重み付き合成、すなわち最大比合成される。
そして、FEC(Forward Error Correction)復号部(FEC Decoder)112により、誤り訂正復号され、送信信号のデータ系列が再生される。FEC復号部(FEC Decoder)112における復号は、例えば、ビタビ復号が用いられる。ビタビ復号におけるパスメトリック(path metric) は各チャンネルの周波数応答による重み付けが行われてもよい。
上述の実施形態例における第一及び第二のチャネル推定及び分離方法では、窓関数演算部(Window)16、16A、16Bが、分離されたインパルス応答に対してBlackman WindowやHamming Window等のローパスフィルタ(Low pass filter)特性を有するWindow関数(窓関数)を用いることにより、チャンネルごとのインパルス応答に分離していた。以下に述べる第三のチャネル推定及び分離方法では、この窓関数演算部(Window) 16、16A、16Bで利用される窓関数を信号対雑音比(以降、SNR(Signal Noise Ratio)と表記する)に応じて切り替えるようにするものである。
以下、本発明の実施の形態例における第三のチャネル推定及び分離方法について図10を用いて説明する。図10は、本発明の実施の形態例における第三のチャンネル推定及び分離方法を実現する機能部の構成を示すブロック図である。以下の説明では、2つの送信アンテナを有するMIMO-OFDMシステムにおける受信側無線通信装置を例に挙げる(図1参照)。図10には、当該受信側無線通信装置のいずれか一つの受信アンテナ(ここでは、一例として、受信アンテナR1とする)で受信される信号に対し、第三のチャンネル推定及び分離の機能を担う各機能部(回路部)が示されている。第三のチャネル推定及び分離方法を実現する機能部としては、SNR推定部51(本発明の品質測定手段に相当)が新たに設けられ、窓関数演算部16に代え窓関数選択/演算部(Window Selection)52A及び52B(本発明のチャンネル分離手段に相当)が設けられたことを除いては、第一及び第二の方法の場合と同様である。なお、高速フーリエ変換部10は本発明の変換手段に相当し、LSチャンネル推定部12が本発明の第一推定手段に相当し、逆高速フーリエ変換部14が本発明の逆変換手段に相当し、高速フーリエ変換部18、18A及び18Bが本発明の第二推定手段に相当する。
受信アンテナR1には、送信側無線通信装置の2つの送信アンテナT1、T2からそれぞれ送信される信号が混合された信号が受信され、この受信信号のうちのLong Sequence(図2参照)(以降、LS信号と表記する)が高速フーリエ変換部10に入力される。高速フーリエ変換部10は、入力されたLS信号をFFT若しくはDFTにより周波数領域の信号に変換する。このとき、変換された信号は、各サブキャリアに対応する信号成分に分離することができる。各サブキャリアに対応するLS信号(図10に示すy(k)。kはサブキャリア番号を示す)はそれぞれSNR推定部51及びLSチャンネル推定部12に入力される。
LSチャンネル推定部12は、高速フーリエ変換部10から渡されるLS信号の元となるLS信号、すなわち、送信側無線通信装置が送信したものと同じLS信号を各サブキャリアについて予めそれぞれ保持している(図10に示すp(k))。この元となるLS信号は、例えば既知のパイロット信号として予め保持される。LSチャンネル推定部12は、この予め保持されるLS信号p(k)に基づいて、高速フーリエ変換部10から出力される各サブキャリアに対応するLS信号y(k)を最小二乗法(Least Square(LS))演算し、チャンネル推定を行う。これにより得られる各サブキャリアの周波数応答(伝達関数)(図10に示すH(k))は、2つの送信アンテナT1、T2と受信アンテナR1との間のチャンネルH11及びH21の周波数応答が重なった状態のものである。この周波数応答H(k)は、逆高速フーリエ変換部(IFFT)14及びSNR推定部51に渡される。
信号対雑音比(SNR)推定部51は、LSチャンネル推定部12と同様に、既知の信号としてLS信号p(k)を予め保持している。SNR推定部51は、保持されているLS信号p(k)、高速フーリエ変換部10から出力されるLS信号y(k)、及びLSチャンネル推定部12から出力される周波数応答H(k)に基づき、SNRを算出する。このSNR推定部51によるSNR算出手法を下記式(1)に示す。下記式(1)におけるKは使用されているサブキャリア数を示す。算出されたSNRは、各窓関数選択/演算部(Window Selection)52A及び52Bにそれぞれ入力される。
Figure 0004486992
逆高速フーリエ変換部(IFFT)14は、LSチャンネル推定部12から渡された各サブキャリアについての周波数応答(チャンネルH11及びH21の周波数応答が重なった伝達関数)をIFFT若しくはIDFTにより時間領域の信号(インパルス応答)に変換する。変換されたインパルス応答は、各窓関数選択/演算部(Window Selection)52A及び52Bにそれぞれ入力される。
なお、この時点でのインパルス応答は、DFT若しくはFFTの特性により、2つのチャンネル成分に分離することができる。しかし、この段階では、各チャンネルのインパルス応答にそれぞれ雑音成分等が含まれているため完全な分離をすることができない。よって、チャンネル毎のインパルス応答に完全に分離させるため以降の窓関数選択/演算部52A及び52Bにより処理される。
窓関数選択/演算部52A及び52Bは、逆高速フーリエ変換部14から受けた各サブキャリアについてのチャンネルインパルス応答に所定の窓関数(Window関数)をそれぞれ掛け合わせる。このとき、窓関数選択/演算部52A及び52Bは、SNR推定部51から受けたSNRに基づいて、掛け合わせるべき窓関数を選択する。具体的には、窓関数選択/演算部52A及び52Bは、SNR閾値(例えば、30デシベル(dB))を保持しており、SNR推定部51から受けたSNRが当該SNR閾値より大きいか否かを判断し、大きい場合には方形窓(Rectangular Window)を選択し、小さい場合にはBlackman WindowやHamming Window等のローパスフィルタ(Low pass filter)特性を有する窓関数を選択する。
一般的に、方形窓は主成分の周波数分解能に優れ、Hamming Window等は主成分から少し離れた小さな信号成分の周波数分解能に優れるという特性があることが知られている。窓関数選択/演算部52A及び52Bは、これら窓関数の特性に応じて、そのときの受信信号のインパルス応答に合う窓関数を選択する。
このような窓関数選択/演算部52A及び52Bにより実行される時間領域での乗算(Window)は、周波数領域の畳み込み(フィルタ特性)であるので、窓関数選択/演算部52A及び52Bは、2つの送信アンテナからのチャンネルインパルス応答の完全分離と雑音などの低減とを同時に実現する。窓関数選択/演算部52Aは、逆高速フーリエ変換部14から受けた各サブキャリアに関するチャンネルインパルス応答から一つ目のチャンネル成分をそれぞれ分離させ、窓関数選択/演算部52Bは、同各サブキャリアに関するチャンネルインパルス応答から二つ目のチャンネル成分をそれぞれ分離させる。
図11は、第三の方法におけるSNRが小さい場合のチャンネル分離を説明する図である。図12は、第三の方法におけるSNRが大きい場合のチャンネル分離を説明する図である。両図とも横軸は時間(サンプル)、縦軸は振幅を示す。
窓関数選択/演算部52A及び52Bは、SNR推定部51から受けたSNRが当該SNR閾値より小さいと判断した場合には、図11に示されるように、ローパスフィルタ特性を有する窓関数を逆高速フーリエ変換部14から受けたチャンネルインパルス応答に掛け合わせることにより、チャンネルインパルス応答のチャンネル成分H11とチャンネル成分H21とを分離する。一方、窓関数選択/演算部52A及び52Bは、SNR推定部51から受けたSNRが当該SNR閾値より大きいと判断した場合には、図12に示されるように、方形窓関数を逆高速フーリエ変換部14から受けたチャンネルインパルス応答に掛け合わせることにより、チャンネル成分H11とチャンネル成分H21とを分離する。分離された各サブキャリアに関するチャンネルインパルス応答の各チャンネル成分は、それぞれ高速フーリエ変換部(FFT)18A及び18Bに入力される。
なお、このとき、掛け合わせる窓関数のサンプル幅は、図2に示すフレームフォーマットにより決まるため、窓関数選択/演算部52は、利用されるフレームフォーマットに合致するサンプル幅に関する情報を予め保持し、それを用いるようにしてもよい。同様に、2つ目のチャンネル情報(図11及び12の右側に示すサンプル)を分離させるための窓関数の開始位置についても予め保持されるようにしてもよい。図2に示されるフレームフォーマット例では、送信アンテナT2におけるLong Sequenceのサイクリックシフトが1600ナノ秒(ns)と決められているため、サンプリング間隔を20メガヘルツ(MHz)とした場合には上記サンプル幅は32と決められる。これにより、図12に示す方形窓が利用される場合には、窓関数選択/演算部52Aは、サンプル1からサンプル32までのサンプル幅で方形窓関数をチャンネルインパルス応答に掛け合わせ、窓関数選択/演算部52Bは、サンプル33からサンプル64までのサンプル幅で方形窓関数をチャンネルインパルス応答に掛け合わせる。
高速フーリエ変換部18A及び18Bは、窓関数選択/演算部52A及び52Bにおいて完全に分離された時間領域の二つのチャンネルインパルス応答を受け、それぞれFFT若しくはDFTにより各サブキャリアに関する各チャンネルの周波数応答に変換する(図10に示すH1x(k)及びH2x(k)。xは受信アンテナ番号となる)。このように、推定及び分離された各サブキャリアに関する各チャンネルの周波数応答(伝達関数)は、チャンネル等化等の他の機能部により利用される。
上述したように、第三のチャンネル推定及び分離方法では、SNR推定部51により、既知のLS信号p(k)、高速フーリエ変換部10から出力されるLS信号y(k)、及びLSチャンネル推定部12から出力される周波数応答H(k)に基づき、SNRが算出される。そして、このSNRとSNR閾値との関係により、各窓関数選択/演算部52A及び52Bにおいて、当該LS信号y(k)が逆高速フーリエ変換部14により変換されたチャンネルインパルス応答に掛け合わせるべき窓関数が選択される。SNRがSNR閾値より大きい場合には、方形窓が選択され、SNRがSNR閾値より小さい場合には、ローパスフィルタ特性を有する窓関数が選択される。チャンネルインパルス応答は選択された窓関数が掛け合わされることにより、それに含まれる各チャンネル成分に分離され、各高速フーリエ変換部18A及び18Bで各チャンネルの周波数応答に再変換される。
このように、第三のチャンネル推定及び分離方法によれば、SNRが小さい場合には、Blackman等のローパスフィルタ窓により雑音等を低減することができ、SNRが大きい場合には、方形窓を使うことによりローパルフィルタ窓を使った場合のチャンネル推定値の歪みを低減させることができるため、どのような受信環境下においても精度の高いチャンネル推定を行うことができる。また、空間インタリーブを行う通信システムにおいても、当該方法は有効である。
図13は、上記本実施形態における各チャンネル推定及び分離方法のシミュレーション結果を示すグラフである。図13の横軸はSNRを示し、縦軸はパケット誤り率(PER)を示す。このシミュレーションでは、図13の凡例に示すように以下に示す4つのモデルが用いられている。「Ideal Channel」が計算上の理想値を示し、「Adaptive」が第三の方法を示し、「Rectangle Window」が方形窓を用いた場合を示し、「Blackman Window」が第一及び第二の方法に対応するローパスフィルタ特性を有する窓関数を用いた場合を示している。
図13のシミュレーション結果では、SNRが小さい場合には方形窓の性能が劣化することを示しているが、SNRが大きい場合にはBlackman Windowの性能劣化が生じていることを示している。第三の方法「Adaptive」のようにSNRによる窓関数選択を用いればどんな状況においてもベストな性能をとることが分かる。
なお、第三のチャンネル推定及び分離方法に関する上述の例では、2つの送信アンテナを有するMIMO-OFDMシステムにおける受信側無線通信装置を挙げたが、第一及び第二の方法と同様に、4つの送信アンテナ及び4つの受信アンテナを有するシステム(図5参照)でも対応可能であることはいうまでもない。その場合には、Long Sequence Part1及びPart2に関しそれぞれSNRを算出するようにし、算出されたSNRに基づき各LSに関してそれぞれ窓関数選択/演算を行うようにすればよい。また、上述の例では、2種類の窓関数(方形窓関数及びローパルフィルタ特性を有する窓関数)を切り替える構成としたが、それ以上の種類の窓関数を特性に応じて切り替えるようにしてもよい。また、Long Sequenceについて、その使用するサブキャリアの数はIFFTの点数と同じにしてもよい。
上記本実施の形態例では、チャンネル推定処理のためにあらかじめ与えられる既知情報(パイロット信号)として、プリアンブルのLong Sequence (LS)を例に説明したが、パイロット信号は、Long Sequence (LS)に限られず、例えば、DATA内のサブキャリアとして、パイロット信号が与えられてもよい。また、FFT WINDOWのスタート位置がGI以内の場合、時間領域のWindowを右シフトして、各チャンネルのインパルス応答を抽出する。
上記本実施の形態例のMIMOシステムは、MIMO-OFDM無線通信システムについて説明したが、多入力単出力(MISO)−OFDM無線通信システムの実施形態(図9)にも適用可能である。また、変調方式は、OFDMに限られず、通常のFDM (Frequency Division Multiplexing:周波数分割多重)や他の適用可能な変調方式であってもよい。
本発明の無線通信装置は、無線LANや移動通信に適用可能な多入力システムに利用され、ローパスフィルタ特性を有する窓関数若しくは方形窓関数を用いることで、比較的簡単な演算で、高精度なチャンネル推定及び分離が可能となる。

Claims (4)

  1. 複数の送信アンテナからそれぞれ送信される複数の信号を受信アンテナで受信する無線通信装置において、
    前記受信アンテナで受信された信号をフーリエ変換し周波数領域の信号に変換する変換手段と、
    前記変換された周波数領域の信号及び既知のパイロット信号に基づいて、前記各送信アンテナと前記受信アンテナとの間の各チャンネルに関する伝達関数が多重された伝達関数を推定する第一推定手段と、
    前記推定された伝達関数を逆フーリエ変換し時間領域のインパルス応答に変換する逆変換手段と、
    前記受信アンテナで受信された信号の受信品質を測定する品質測定手段と、
    前記測定された受信品質に応じて切り替えられる、方形窓と緩やかに減衰する形状の窓とを用いて、前記インパルス応答を各チャンネル成分のインパルス応答に分離するチャンネル分離手段と、
    前記各チャンネル成分のインパルス応答をそれぞれフーリエ変換することにより各チャンネルの伝達関数をそれぞれ推定する第二推定手段と、
    を備える無線通信装置。
  2. 前記チャンネル分離手段は、前記受信品質が所定の閾値より良い場合に方形窓関数を用い、前記受信品質が所定の閾値より悪い場合に緩やかに減衰する形状の窓関数を用いるように切り替える請求項に記載の無線通信装置。
  3. 前記品質測定手段は、前記周波数領域の信号、前記パイロット信号及び前記第一推定手段により推定された伝達関数を用いて求められる信号対雑音比を前記受信品質として用いる請求項に記載の無線通信装置。
  4. 複数の送信アンテナからそれぞれ送信される複数の信号を受信アンテナで受信する無線通信装置におけるチャンネル推定及び分離方法において、
    前記受信アンテナで受信された信号をフーリエ変換し周波数領域の信号に変換するステップと、
    前記変換された周波数領域の信号及び既知のパイロット信号に基づいて、前記各送信アンテナと前記受信アンテナとの間の各チャンネルに関する伝達関数が多重された伝達関数を推定するステップと、
    前記推定された伝達関数を逆フーリエ変換し時間領域のインパルス応答に変換するステップと、
    前記受信アンテナで受信された信号の受信品質を測定するステップと、
    前記測定された受信品質に応じて切り替えられる、方形窓と緩やかに減衰する形状の窓とを用いて、前記インパルス応答を各チャンネル成分のインパルス応答に分離するステップと、
    前記各チャンネル成分のインパルス応答をそれぞれフーリエ変換することにより各チャンネルの伝達関数をそれぞれ推定するステップと、
    を備えるチャンネル推定及び分離方法。
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