JP4486854B2 - 位相差フィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、位相差フィルムの製造方法に関する。
位相差フィルムは、各種駆動モードのカラーTFT液晶表示装置などにおいて、広視野角で高コントラストを得る目的、または、カラーシフトを改善する目的で広く使用されている。さらに、近年の画面の大型化、駆動モードの多様化に伴い、位相差フィルムに要求される特性についても、3次元屈折率分布の制御が非常に重要になっている。
従来、フィルム法線方向の屈折率が、フィルム面内の屈折率の最小値よりも大きいような(即ち、nx>nz>nyとなる)二軸性フィルムは、位相差値が視野角によらずほぼ一定であり、このような位相差フィルムを用いることによって液晶表示装置の視野角特性が大幅に改善することが知られている。
ところで、位相差フィルムは、通常、ポリカーボネートやポリスルフォンなどの熱可塑性高分子フィルムがキャスティング法や押し出し法等により作製されるが、これらの熱可塑性高分子フィルムは、未延伸状態においてはフィルム法線方向の屈折率がフィルム面内の屈折率の最小値よりも小さくなる(即ち、nx>ny>nzとなる)ことが一般的であるため、一般的な延伸方法として知られるロール延伸法や、テンター延伸法などでは、フィルム法線方向の屈折率が、フィルム面内の屈折率の最小値よりも大きな(即ち、nx>nz>nyとなる)二軸性の位相差フィルムを作製することができなかった。
そこで、フィルム法線方向の屈折率がフィルム面内の屈折率の最小値よりも大きな二軸性フィルムを作製するための方法として、ポリカーボネート等の樹脂ペレットを棒状となるように押し出し成形し、この棒状体を薄い板状に切り取り、さらにその両面を研磨した後、延伸することにより、位相差フィルムを得る方法が提案されている(特許文献1)。
しかしながら、特許文献1記載の方法は、製造工程が極めて煩雑であるために位相差フィルムを低コストで生産することが困難であり、とりわけ、この方法で大面積の位相差フィルムを生産するのは極めて困難である。
また、他の方法として、ポリカーボネート等の樹脂フィルムに熱収縮性フィルムを貼り付けて積層体とし、該積層体を延伸し、その後、熱収縮フィルムを剥がすことによって得られるフィルムを位相差フィルムとして用いる方法が提案されている(特許文献2)。
しかしながら、該特許文献2記載の方法では、ポリカーボネートフィルムの他に熱収縮フィルムや粘着剤などが必要であり、低コストで位相差フィルムを生産するのが難しいという問題がある。また、剥離された多量の熱収縮性フィルムが産業廃棄物になるという問題をも有している。
特開平2−160204号公報 特開平5−157911号公報
斯かる従来技術の問題点に鑑み、本発明は、フィルム法線方向の屈折率が、フィルム面内の屈折率の最小値よりも大きな二軸性の位相差フィルムを低コストで作製することができ、しかも、このような二軸性の位相差フィルムを大面積のものとして製造する際にも好適であるような位相差フィルムの製造方法を提供することを一の課題とする。
前記課題を解決すべく、本発明者らは、高分子フィルムの3次元屈折率を制御する方法および光学フィルムに用いられる高分子材料について鋭意研究を重ねた結果、フィルム面内の遅相軸方向の屈折率nx、面内の遅相軸に垂直な方向の屈折率ny、及び厚み方向の屈折率nzとしたときに、nz>nx≒nyの特性を有するフィルムを加熱しながら延伸することによってnx>nz>nyの関係を有する位相差フィルムが得られることを見出し、本発明に至った。
即ち、本発明は、面内方向の屈折率nx、nyおよび厚み方向の主屈折率nzについて、nz>nx≒nyの関係を有する熱可塑性高分子フィルムを加熱しながら延伸し、前記屈折率がnx>nz>nyの関係を有する位相差フィルムを得ることを特徴とする位相差フィルムの製造方法を提供する。
尚、本発明において、nx,nyおよびnzは、熱可塑性高分子フィルム又は位相差フィルムのX軸、Y軸およびZ軸方向における屈折率を示し、X軸は熱可塑性高分子フィルム又は位相差フィルムの面内において最大の屈折率を示す方向、Y軸は前記面内において前記X軸と直交する方向、Z軸は前記X軸とY軸に直交する方向を示す。
また、nx≒nyとは、熱可塑性高分子フィルム面内の屈折率nxとnyとが、略等しいことを意味し、より具体的には、熱可塑性高分子フィルムの面内位相差Reが、0〜10nmの範囲内である場合を意味する。
尚、熱可塑性高分子フィルムの面内位相差Reは、波長590nmで測定されるものであり、下記式に従って算出されるものである。
Re=(nx−ny)×d
(式中、dは該熱可塑性高分子フィルムの厚み(nm)である。)
また、位相差の測定は、王子計測機器製のKOBRA−21ADHを用い、25℃にて行った。測定機器および温度については、以下の位相差の測定においても同様とする。
尚、一般的に、熱可塑性高分子フィルムの厚みdは20〜200μmであり、屈折率の差(nx−ny)は0.005未満である。
本発明によれば、nz>nx≒nyの関係を有する熱可塑性高分子フィルムを加熱しながら延伸するという簡易な方法によってnx>nz>nyの関係を有する位相差フィルムが得ることができる。よって、この方法によればnx>nz>nyの関係を有する位相差フィルムを低コストに作製することが可能となり、また、大面積のフィルムの製造にも適したものとなる。
また、本発明の位相差フィルムの製造方法においては、前記熱可塑性高分子フィルムとして、下記一般式(1)で表される構造を有するポリイミドを含んでなるものを好適に使用することができる。
Figure 0004486854
(式(1)中、X1は、水素、ハロゲン、フェニル基、1〜4個の水素がハロゲン若しくは炭素数1〜10のアルキル基で置換されたフェニル基、および炭素数1〜10のアルキル基からなる群から選択される原子または基であって、互いに同一であるか又は異なるものを意味し、Arは、下記式(2)〜(5)から選択される基を意味し、
Figure 0004486854
〔但し、式(5)中、X1は上記と同義である。〕
Rは、下記式(6)〜(8)から選択される基を意味する。
Figure 0004486854
〔但し、式(6)〜(8)中、X2は、水素、ハロゲン、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、ニトロ基、シアノ基、チオアルキル基、アルコキシ基、アリール基、置換アリール基、アルキルエステル基、および置換アルキルエステル基からなる群から選択される原子又は基であって、互いに同一であるか又は異なるものを意味する。〕)
また、本発明は、前記一般式(1)で表される構造を有するポリイミドを含むポリイミド溶液をプラスチック基板上に塗布し、該ポリイミド溶液を乾燥することによって面内方向の屈折率nx、nyおよび厚み方向の主屈折率nzについて、nz>nx≒nyの関係を有するポリイミドフィルムを作製し、該ポリイミドフィルムをプラスチック基板とともに加熱しながら延伸し、該ポリイミドフィルムの前記屈折率をnx>nz>nyとし、該ポリイミドフィルムと前記プラスチック基板とが積層されてなる位相差フィルムを得ることを特徴とする位相差フィルムの製造方法を提供する。
さらに、本発明は、上記何れかの位相差フィルムの製造方法によって得られることを特徴とする位相差フィルムを提供する。
該位相差フィルムとしては、波長590nmで測定した面内位相差Re(590)が下記式(9)を満たすもの、
120nm < Re(590) < 160nm (9)
又は、下記式(10)を満たすもの。
240nm < Re(590) < 320nm (10)
が好ましい。
本発明の偏光フィルムの製造方法によれば、フィルム法線方向の屈折率が、フィルム面内の屈折率の最小値よりも大きな二軸性の位相差フィルムを容易に且つ低コストで作製することができ、しかも大面積の位相差フィルムであっても比較的容易に且つ低コストで製造することが可能となる。
以下、本発明に係る位相差フィルムの製造方法について説明する。
(A)材料
(A−1)熱可塑性高分子フィルム
本発明において、nz>nx≒nyの関係を有する熱可塑性高分子フィルムとして用いられる材料は、特に限定はなく、例えば、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、酢酸セルロース、ポリエステル、ポリアリレート、ポリオレフィン等の従来公知の熱可塑性高分子樹脂が使用できる。
熱可塑性高分子樹脂の分子量は、特に限定はないが、重量平均分子量(Mw)として、5,000〜1,000,000が好ましく、20,000〜500,000がより好ましい。分子量が高すぎるとポリマーがゲル化しやすく溶剤に対する溶解性が著しく低下するので好ましくない。
尚、重量平均分子量は、下記の実施例に記載した方法により測定されるものである。
また、熱可塑性高分子樹脂は、ガラス移転点が80℃〜350℃であるものを好適に使用できる。
前記熱可塑性高分子フィルムの材料は、位相差値、屈折率分布、波長分散特性を調整する目的で、他のモノマーと共重合したもの、或いは2種類以上の熱可塑性高分子樹脂、異方性低分子化合物、無機化合物の微結晶などを混合したものであってもよい。
混合される高分子樹脂としては、セルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリ(エーテルスルホン)樹脂、ポリ(エーテルケトン)樹脂、ポリ(アミドイミド)樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリスチレン系樹脂、ノルボルネン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、アセテート系樹脂、ポリメチルメタクリレート系樹脂等が挙げられる。
また、混合される異方性低分子化合物や無機化合物としては、(社)高分子学会編「オプティカルポリマー材料の開発・応用技術」200頁および201頁に記載のものが適宜使用できる。即ち、異方性低分子化合物としては、例えば、トランス−スチルベン、トラン、トランス,トランス−1,4−ジフェニル1,3−ブタジエン、1,8−ジフェニル−1,3,5,7−オクタテトラエン、カルバゾール、フルオレン、ジベンゾフラン、及びそれらの誘導体である。また、無機化合物の微結晶としては、例えば、炭酸ストロンチウムの針状結晶が挙げられる。これらの配合量は、主成分となる前記熱可塑性高分子樹脂の特性を損なわない範囲とすることが好ましい。
また、本発明の位相差フィルムは、光学用部材であるので、出来る限り無色透明である材料が望ましい。好ましくは、400nm〜800nmの波長領域の透過率が80%以上となるものが用いられる。特に好ましくは、90%以上のものが用いられる。
これらの熱可塑性高分子樹脂のうち、中でも、特に好ましくは、下記一般式の構造を有するポリイミドが用いられる。
Figure 0004486854
(式(1)中、X1は、水素、ハロゲン、フェニル基、1〜4個の水素がハロゲン若しくは、炭素数1〜10のアルキル基で置換されたフェニル基、および炭素数1〜10のアルキル基からなる群から選択される原子または基であって、互いに同一であるか又は異なるものを意味する。
尚、上記式(1)において、Arは、下記式(2)〜(5)ら選択される基である。
Figure 0004486854
但し、式(5)中、X1は上記と同義である。
また、上記式(1)において、Rは下記式(6)〜(8)から選択される基である。
Figure 0004486854
但し、上記式(6)〜(8)中、X2は、水素、ハロゲン、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、ニトロ基、シアノ基、チオアルキル基、アルコキシ基、アリール基、置換アリール基、アルキルエステル基、および置換アルキルエステル基からなる群から選択される原子又は基であって、互いに同一であるか又は異なるものである。
さらに、前記ポリイミドとして、特に好ましくは、下記式(11)又は(12)の構造を有するものが用いられる。
Figure 0004486854
(A−2)基板
本発明においては、上記のような熱可塑性高分子樹脂を溶媒に溶解させて塗工溶液とし、該塗工溶液を基板上に塗布し、乾燥することによって面内方向の屈折率nx、nyおよび厚み方向の主屈折率nzについて、nz>nx≒nyの関係を有する熱可塑性高分子フィルムを作製することが好ましい。
この場合に用いる基板の材料としては、特に制限はなく、シリコンウエハやガラス板、ステンレスベルト等の、従来公知のものが使用できる。
(A−3)プラスチック基板
また、本発明においては、上記のような熱可塑性高分子樹脂を溶媒に溶解させて塗工溶液とし、該塗工溶液をプラスチック基板上に塗布し、乾燥することによって面内方向の屈折率nx、nyおよび厚み方向の主屈折率nzについて、nz>nx≒nyの関係を有する熱可塑性高分子樹脂フィルムを作製した後、さらに該フィルムをプラスチック基板とともに加熱しながら延伸することが好ましい。プラスチック基板とともに加熱しながら延伸すると、屈折率がnx>nz>nyである熱可塑性高分子フィルムとプラスチック基板とが積層されてなる位相差フィルムを得ることができる。
斯かるプラスチック基板の材料としては、透明性に優れるものが好ましく、たとえば、トリアセチルセルロース(TAC)等のセルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリ(エーテルスルホン)樹脂、ポリ(エーテルケトン)樹脂、ポリ(アミドイミド)樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリスチレン系樹脂、ノルボルネン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、アセテート系樹脂、ポリメチルメタクリレート系樹脂等が挙げられる。
また、従来公知の光学フィルムを使用することもできる。具体的には、富士写真フィルム(株)製の商品名「フジタック」や日本ゼオン(株)製の商品名「ゼオノア」、JSR(株)製の商品名「アートン」などが挙げられる。また、特開2001−343529号公報(WO01/37007)に記載のポリマーフィルムが挙げられる。このポリマー材料としては、例えば、側鎖に置換または非置換のイミド基を有する熱可塑性樹脂と、側鎖に置換または非置換のフェニル基ならびにニトリル基を有する熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物が使用でき、例えば、イソブテンとN−メチルマレイミドからなる交互共重合体と、アクリロニトリル・スチレン共重合体とを有する樹脂組成物が挙げられる。
また、これらプラスチック基板の厚みは、通常12〜200μmとし、好ましくは20〜150μm、より好ましくは25〜100μmとする。厚みを12μm以上とすれば、後述する塗工工程における塗工精度がより一層優れたものとなり、また厚みを200μm以下とすれば、例えば、液晶セルに実装した際の外観をより一層向上させることができる。
尚、該プラスチック基板の光学特性については特に限定されず、既に伸張且つ/又は収縮処理を行い光学的に異方性を有するものであって良いし、そのような光学特性を有しないものであっても良い。また、市販のものをそのまま用いても良い。延伸する前の該プラスチック基板の位相差値については、特に好ましい範囲はない。
(A−4)溶剤
前記塗工溶液を調製する際に用いる溶剤としては、前記熱可塑性高分子樹脂を十分に溶解するものであれば特に制限はない。好ましくは、例えば、塩化メチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、テトラクロロエタン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、ジグライム、N−メチルピロリドン、酢酸エチル、テトラヒドロフランなどの適宜なものを用いることができる。特に好ましくは、シクロペンタノン(CPN)、シクロヘキサノン(CHN)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、メチルエチルケトン(MEK)等のケトン系溶剤である。また、成膜されるポリマー層の平滑性を高めるために、任意の溶剤を2種類以上混合して用いても良い。
塗工溶液の濃度としては、粘度が塗工方式に適した範囲となる濃度が好ましく、例えば溶媒100重量部に対して、前記熱可塑性高分子樹脂5〜50重量部、好ましくは10〜40重量部を混合して用いるのがよい。
(A−5)添加剤
前記塗工溶液には、必要に応じて適宜、添加剤を添加することができる。添加剤としては、特に限定はないが、紫外線吸収剤、劣化防止剤(例えば、酸化防止剤、過酸化物分解剤、ラジカル禁止剤、金属不活性剤、酸捕獲剤、アミン)、可塑剤、帯電防止剤等のほか、支持体であるプラスチック基板との密着性を確保するためなどの、任意の目的を満たす添加剤が使用できる。配合部数は、位相差板の特性を損なわない範囲が好ましい。
(B)製造方法
(B−1)塗工・乾燥条件
塗工溶液の塗工方法は、特に制限されず、例えばスピンコート法、ロールコート法、フローコート法、プリントコート法、ディップコート法、流延成膜法、バーコート法、グラビア印刷法等が挙げられる。なお、前記塗工溶液の塗工量は、所望の位相差値等に応じて、適宜決定できる。
塗工膜の固定化方法としては、本発明に該当する製造方法であれば、特に限定はなく、使用する高分子樹脂の種類やその配合部数、またプラスチック基板の材質によって適宜決定できる。
乾燥方法としては、好ましくは、自然乾燥や加熱処理(例えば、40℃〜350℃)が挙げられる。前記乾燥工程は、二段階で行うことが好ましく、例えば、40〜140℃(好ましくは40〜120℃)の温度で第一の乾燥処理(前キュア処理ともいう)を施し、続いて、150℃〜350℃の温度で第二の乾燥処理(後キュア処理ともいう)を施すことが好ましい。前キュア処理を前記温度範囲で行えば、より一層外観均一性に優れたものとすることができ、また、後キュア処理を前記温度範囲で行えば、フィルムの均一性や透明性をより向上させることができる。
また、紫外線などの光で硬化する光重合性の官能基をもった樹脂を用いた場合には、加熱処理を行うことにより、ある程度溶剤を揮発させた後、可視光又は紫外光を照射することによって、塗工膜を固定化することができる。
前記固定化された塗工膜の厚みは、通常0.2〜50μmとし、好ましくは1〜30μmとし、より好ましくは2〜25μmとする。厚みが0.2μm未満の場合は、得られる位相差値が小さいため好ましくない。50μmを超える場合は、塗布や乾燥時にムラができ不均一なフィルムとなるおそれがあるため、好ましくない。
(B−2)塗工、乾燥後の熱可塑性高分子フィルムの特性
このような製造方法によって得られた熱可塑性高分子フィルムは、nz>nx≒nyの特性を有するものとなる。
一方、該熱可塑性高分子フィルムのnzは、nxおよびnyよりも大きな値を示すものであるが、具体的には、該熱可塑性高分子フィルムの厚み方向位相差(Rth)が、−200nm〜−10nmとなる範囲、好ましくは−150nm〜−20nmとなる範囲とする。
尚、熱可塑性高分子フィルムの厚み方向位相差Rthは、波長590nmで測定されるものであり、下記式に従って算出されるものである。
Rth=(nx−nz)×d
また、熱可塑性高分子フィルムの残存溶剤量は、次の延伸工程における延伸条件によって適宜決定されるため、特に限定はないが、残存溶剤量として1〜10重量%が好ましく、2〜5重量%がより好ましい。残存溶剤量が極端に少ないと延伸することが困難となりやすく、残存溶剤量が10重量%より多い場合は、その量に比例して熱可塑性高分子フィルムの光学特性が、時間の経過と共に変動しやすくなるため、好ましくない。
(B−3)延伸条件
延伸方法としては、例えば、熱可塑性高分子フィルムを長手方向に一軸延伸する自由端縦延伸、フィルムの長手方向を固定した状態で幅方向に延伸する固定端横延伸、長手方向および幅方向の両方に延伸を行う逐次または同時二軸延伸等の方法が挙げられる。
延伸処理は、前記固定化した塗工膜を基板から剥離してから行ってもよく、また、固定化した塗工膜とプラスチック基材との両方を共に引っ張ることによって行ってもよい。さらに、固定化した塗工膜とプラスチック基材とを共に延伸し、固定化した塗工膜を、別のプラスチック基材に接着剤等を利用して転写してもよい。固定化した塗工膜とプラスチック基材とを共に延伸した場合には、固定化した塗工膜だけでなく、プラスチック基材にも位相差が発生するため、より大きな位相差を得ることができる。
延伸する際には、通常、該熱可塑性高分子フィルムを加熱しながら行う。加熱温度は、一般的に100〜250℃であるが、好ましくは150〜250℃、より好ましくは180〜220℃とする。
(B−4)延伸後の熱可塑性高分子フィルムの特性
延伸後の熱可塑性高分子フィルムは、屈折率の特性がnx>nz>nyという二軸性を示すものとなる。この場合の波長590nmで測定した面内の位相差Reは、好ましくは30nm以上とし、より好ましくは30〜600nmとし、特に好ましくは30nm〜400nmとする。
本発明の位相差フィルムは、屈折率がnx>nz>nyという二軸性の熱可塑性高分子フィルムのみから構成されたもの、又は、該熱可塑性高分子フィルムと延伸されたプラスチック基板との積層体として構成されたものである。
本発明の位相差フィルム(プラスチック基板との積層体である場合を含む。以下同じ)は、液晶表示装置等において各種光学補償用に使用することができ、また、λ/4板、λ/2板としても使用することができる。
本発明の位相差フィルムをλ/4板として使用する場合は、波長590nmで測定した面内位相差Re(590)が、120〜160nmであることが好ましい。また、λ/2板として使用する場合は、Re(590)が240〜320nmであることが好ましい。
さらに、該位相差フィルムの位相差の波長分散特性としては、0.80<Re(450)/Re(550)<1.20であることが好ましく、0.80<Re(450)/Re(550)<1.10であることがより好ましく、0.80<Re(450)/Re(550)<1.00であることが更に好ましい。
位相差がこのような範囲であれば、液晶表示装置や画像表示装置に使用した際に、カラーシフトが小さいという効果がある。
尚、Re(450)およびRe(550)は、それぞれ、波長450nmおよび550nmで測定した面内位相差である。
また、波長550nmで測定した位相差の光弾性係数:C(m2/N)としては、その絶対値が小さい方が好ましく、より好ましくは、1×10-13<C<5×10-10とし、さらに好ましくは1×10-12<C<5×10-11とする。
光弾性係数が上記のような範囲であれば、位相差フィルムに作用する応力にムラがある場合であっても、位相差が変化しにくいという効果がある。
(B−4)延伸後のプラスチック基材の特性
延伸後のプラスチック基材の特性としては、波長590nmで測定した面内位相差Re(590)が30nm以上であることが好ましく、30〜400nmであることがより好ましく、30nm〜300nmであることが更に好ましい。
(C)他の光学部材との組合せ
本発明の位相差フィルムの構成は、上記のような二軸性の熱可塑性高分子フィルムを備えていれば特に限定されず、各種光学用途に応じて、前記位相差フィルムのみからなるものを単独で使用してもよいし、又は、さらに他の光学部材と組み合わせた構成のもの使用してもよい。
(C−1)偏光板
本発明の偏光板は、前記位相差フィルムと偏光素子とが積層されたものである。位相差フィルムと偏光素子とを備えていれば、その他の構成については特に制限はない。位相差フィルムと偏光素子とは、直接貼り合わされてもよく、他の部材を介して積層されてもよい。
偏光素子としても特に制限されず、従来公知の方法により、各種フィルムに、ヨウ素や二色性染料等の二色性物質を吸着させて染色し、延伸、架橋、乾燥することによって調製したもの等が使用できる。中でも、自然光を入射させると直線偏光を透過するフィルムが好ましく、光透過率や偏光度に優れるものが好ましい。前記二色性物質を吸着させる各種フィルムとしては、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)系フィルム、部分ホルマール化PVA系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム、セルロース系フィルム等の親水性高分子フィルム等が挙げられ、これらの他にも、例えば、PVAの脱水処理物やポリ塩化ビニルを塩酸処理等したポリ塩化ビニル系配向フィルムなども使用できる。これらの中でも、好ましくはPVA系フィルムである。また、前記偏光素子の厚みは、通常、1〜80μmの範囲であるが、この範囲には限定されない。
本発明の偏光板の具体例としては、偏光素子と、該偏光素子の表裏両面にそれぞれ積層された透明保護フィルムと、さらに、該透明保護フィルムの少なくとも何れか一方に積層された前記位相差フィルムとを備えたものが挙げられる。また、他の具体例としては、偏光素子の表裏両面に透明保護フィルムを積層する代わりに、偏光素子の一方の面には透明保護フィルムを積層し、他方の面には透明保護フィルムに代えて本発明の位相差フィルムを直接積層したものを挙げることができる。即ち、後者の場合には、本発明の位相差フィルムは、偏光素子の透明保護フィルムとしても機能することとなり、より一層薄層化された偏光板を得ることができる。
(C−2)透明保護フィルム
透明保護フィルムとして用いる際のプラスチック基材としては、従来公知の材料が使用できる。たとえば、トリアセチルセルロース(TAC)等のセルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリ(エーテルスルホン)樹脂、ポリ(エーテルケトン)樹脂、ポリ(アミドイミド)樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリスチレン系樹脂、ノルボルネン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、アセテート系樹脂、ポリメチルメタクリレート系樹脂等が挙げられる。
また、透明保護フィルムとしては、従来公知の光学フィルムを使用することができる。具体的には、富士写真フィルム(株)製、商品名「フジタック」や日本ゼオン(株)製、商品名「ゼオノア」、JSR(株)製、商品名「アートン」などが挙げられる。また、特開2001−343529号公報(WO01/37007)に記載のポリマーフィルムが挙げられる。このポリマー材料としては、例えば、側鎖に置換または非置換のイミド基を有する熱可塑性樹脂と、側鎖に置換または非置換のフェニル基ならびにニトリル基を有する熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物が使用でき、例えば、イソブテンとN−メチルマレイミドからなる交互共重合体と、アクリロニトリル・スチレン共重合体とを有する樹脂組成物が挙げられる。これらの光学フィルムの厚みは、通常12〜200μmとし、好ましくは20〜150μm、より好ましくは25〜100μmとする。
(C−3)表面処理
また、前記透明保護フィルムは、例えば、該透明保護フィルムの少なくとも一方の面に、ハードコート処理、反射防止処理、スティッキング防止や拡散、アンチグレア等を目的とする表面処理が施されたものであってもよい。前記ハードコート処理とは、偏光板表面の傷付き防止等を目的とし、例えば、前記透明保護フィルムの表面に、硬化型樹脂から構成される、硬度や滑り性に優れた硬化被膜を形成する処理である。前記硬化型樹脂としては、例えば、シリコーン系、ウレタン系、アクリル系、エポキシ系等の紫外線硬化型樹脂等が使用でき、前記処理は、従来公知の方法によって行うことができる。前記スティッキング防止とは、隣接する層との密着防止を目的とするものである。前記反射防止処理とは、偏光板表面での外光の反射防止を目的とし、従来公知の反射防止層等の形成により行うことができる。前記アンチグレア処理は、偏光板表面において外光が反射することによる、偏光板透過光の視認妨害を防止することを目的とし、例えば、従来公知の方法によって、前記透明保護フィルムの表面に、微細な凹凸構造を形成することによって行うことができる。
位相差フィルムと偏光板(又は偏光素子)との積層方法については特に限定されず、従来公知の方法によって行うことができる。一般には、粘着剤や接着剤等が使用でき、その種類は、位相差フィルムの材質等によって適宜決定できる。前記接着剤としては、例えば、アクリル系、ビニルアルコール系、シリコーン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリエーテル系等のポリマー製感圧接着剤や、ゴム系感圧接着剤が挙げられる。また、グルタルアルデヒド、メラミン、シュウ酸等のビニルアルコール系ポリマーの水溶性架橋剤等から構成される接着剤等も使用できる。これらの接着剤や粘着剤としては、例えば、温度や熱の影響によっても剥がれ難く、光透過率や偏光度にも優れるものが好ましい。具体的には、前記偏光素子がPVA系フィルムの場合、例えば、接着処理の安定性等の点から、PVA系接着剤が好ましい。これらの接着剤や粘着剤は、例えば、偏光素子や透明保護フィルムの表面に塗布してもよいし、前記接着剤や粘着剤から構成されたテープやシートのような層を前記表面に配置してもよい。
(C−4)位相差板
また、本発明の位相差フィルムおよび偏光板は、他の位相差板との組み合わせて使用することができる。他の位相差板との積層方法としては、特に限定されず、通常、他の位相差板は接着剤層、粘着剤層で貼り合わせることができる。前記接着剤層または粘着剤層としては、特に限定はなく、例えば、アクリル系、ビニルアルコール系、シリコーン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリエーテル系等のポリマー製感圧接着剤や、ゴム系感圧接着剤が使用できる。また、これらの材料に、微粒子を含有させて光拡散性を示す接着剤層等としてもよい。これらの中でも、前記接着剤または粘着剤としては、例えば、吸湿性や耐熱性に優れる材料が好ましい。このような性質であれば、例えば、液晶表示装置に使用した場合に、吸湿による発泡や剥離、熱膨張差等による光学特性の低下や、液晶セルの反り等を防止でき、高品質で耐久性にも優れる表示装置となる。
組み合わせる他の位相差板としては、ポリマーフィルム又は液晶材料を挙げることができる。
ポリマーフィルムとしては、光透過率が80%以上であるポリマーフィルムを用いることが好ましい。また、該ポリマーフィルムとしては、外力により複屈折が生じにくいものが好ましい。ポリマーフィルムの例としては、セルロース系樹脂、JSR社製の商品名アートンおよび日本ゼオン(株)社製の商品名ゼオノアなどのノルボルネン系樹脂、およびポリメチルメタクリレートなどが挙げられる。セルロース系樹脂としては、セルロールエステルが好ましい。また、これらのフィルムは紫外線吸収剤等と含むことが好ましい。また、ポリマーフィルムの接着性を改善するために、ポリマーフィルムに表面処理(例、グロー放電処理、コロナ放電処理、紫外線処理)を施してよい。また、ポリマーフィルム上に接着層を設けても良い。接着層の厚みは、0.1〜2.0μmであることが好ましく、0.2〜1.0μmであることが更に好ましい。上記ポリマーフィルムとしては、用いる液晶表示装置の特性に合わせて、一軸延伸、二軸延伸、Z軸配向処理を施したものを適宜用いることができる。
一方、液晶材料としては、ディスコティック液晶、ネマチック液晶、コレステリック液晶、スメクチック液晶、重合性液晶、ライオトロピック液晶等を挙げることができる。具体的な構造として、例えば、シッフ系液晶、アゾキシ系液晶、アルキルシアノビフェニル系液晶、アルキルシアノターフェニル系液晶、アルキルシアノクオーターフェニル液晶、シアノフェニルシクロヘキサン系液晶、シアノフェニルエステル系液晶、安息香酸フェニルエステル系液晶、フェニルピリミジン系液晶、フェニルジオキサン系液晶等が挙げられるがこれらに限定されない。また、液晶の誘電率異方性、屈折率異方性は負でも正でも良い。また、上記液晶は2種類以上の混合物からなっても良く、混合物の場合は、混合物がある温度領域で液晶相を発現するか、または、混合物を形成する化合物のうち少なくとも1つの化合物がそれ単独である温度領域で液晶相を発現すればよい。かかる液晶が1種類の化合物からなる場合には、その化合物がある温度範囲で液晶相を発現すればよい。
(C−5)その他の部材
また、本発明の位相差フィルムおよび偏光板は、その他の部材として、拡散制御フィルムや輝度向上フィルム等と組み合わせて使用することができる。
拡散制御フィルムとしては、視野角を制御するための拡散、散乱、屈折を利用したフィルムや、解像度に関わるキラツキ、散乱光等を制御する拡散、散乱、屈折を利用したフィルムなどを挙げることができる。また、輝度向上フィルムとしては、コレステリック液晶の選択反射とλ/4板を用いた輝度向上フィルム、偏光方向による異方性散乱を利用した散乱フィルム、ワイヤーグリド型偏光子等を挙げることができ、市販品としては住友スリーエム社製の商品名「D−BEF」を挙げることができる。
(D)液晶表示装置
本発明の液晶表示装置は、前記偏光板が、液晶セルの少なくとも片側に配されてなるものである。液晶表示装置としては、透過型液晶表示装置または反射型液晶表示装置が用いられる。透過型液晶表示装置の例としては、TN(Twisted nematic)モード、VA(Vertical aligned)モード、OCB(Optically compensated bend)モードの液晶表示装置が挙げられる。これらの液晶表示装置は、液晶セルおよびその両側に配置された二枚の偏光板とを備えて構成される。透過型液晶表示装置の液晶セルは、二枚の電極基板の間に液晶を坦持したものである。また、反射型液晶表示装置は、液晶セルを偏光板と反射板との間に挟持したものである。
(D−1)VAモード液晶セル
VAモードの液晶セルでは、電圧無印加時に棒状液晶性分子が実質的に垂直に配向している。VAモードの液晶セルとしては、(1)棒状液晶性分子を電圧無印加時に実質的に垂直に配向させ、電圧印加時に実質的に水平に配向させる狭義のVAモードの液晶セル(特開平2−176625号公報記載)に加えて、(2)視野角拡大のため、VAモードをマルチドメイン化した(MVAモード)液晶セル(SID97、Digest of tech.Papers(予稿集)28(1997)845頁記載)、(3)棒状液晶性分子を電圧無印加時に実質的に垂直配向させ、電圧印加時にねじれマルチドメイン配向させるモード(n−ASMモード)の液晶セル(日本液晶討論会の予稿集58〜59頁(1998)記載)および(4)SURVAIVALモードの液晶セル(LCDインターナショナル98で発表)が例示される。
(D−2)OCBモード液晶セル
OCBモードの液晶セルは、棒状液晶性分子を液晶セルの上部と下部とで実質的に逆の方向に(対称的に)配向させるベンド配向モードの液晶セルを用いた液晶表示装置であり、例えば、米国特許4583825号、同5410422号の各明細書に開示されたものである。棒状液晶性分子が液晶セルの上部と下部とで対称的に配向しているため、ベンド配向モードの液晶セルは、自己光学補償機能を有する。そのため、この液晶モードは、OCB(Optically Compensated Bend)液晶モードとも呼ばれる。ベンド配向モードの液晶表示装置は、応答速度が速いとの利点がある。OCBモードの液晶表示装置の場合、本発明の偏光板に加え、更に、円盤状化合物もしくは棒状液晶化合物を含む光学補償層を組み合わせることが好ましい。
(D−3)TNモード液晶セル
TNモードの液晶セルでは、電圧無印加時に棒状液晶性分子が実質的に水平配向し、さらに60乃至120°にねじれ配向したものである。TNモードの液晶セルは、カラーTFT液晶表示装置として最も多く利用されており、多数の文献に記載がある。
(E)画像表示装置
また、本発明の位相差フィルムおよび偏光板は、有機エレクトロルミネセンス装置のような他の画像表示装置においても用いることができる。
有機エレクトロルミネセンス装置は、例えば、電圧の印加によって発光する有機発光層の表面側に透明電極を備えるとともに、該有機発光層の裏面側に金属電極を備えてなるものである。斯かる構成の有機エレクトロルミネセンス装置においては、例えば、透明電極の表側に偏光素子を設けることや、透明電極と偏光素子との間に位相差フィルムを設けることができる。よって、このような位相差フィルムとして、本発明に係る位相差フィルムを使用することができ、また、位相差フィルムと偏光素子との積層体として、本発明に係る偏光板を使用することができる。
以下、本発明の実施例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
尚、実施例で用いた各分析方法は以下の通りである。
(化学構造式決定)
400MHzの1H−NMRである日本電子製LA400を用いた。試料50mgを採取し、重ジメチルスルホキシド(重DMSO)0.6mLに溶解させて測定を行った。
(分子量測定)
重量平均分子量は、各試料を0.1%DMF溶液に調整し、0.45μmメンブレンフィルターにてろ過した後、GPC本体として東ソー製HLC−8120GPCを用い、検出器としてRI(GPC本体に内蔵)を用いて測定した。具体的には、カラム温度40℃、ポンプ流量0.80mL/分とし、データ処理は、あらかじめ分子量が既知の標準ポリエチレンオキサイドの検量線を用いて、ポリエチレンオキサイド換算分子量より分子量を得た。尚、使用カラムは、GMHx1(径7.8mm×30cm)、GMHx1(同前)およびG2500Hx1(径7.8mm×30cm)を直列につないだものを用い、移動相としては、10mmolのLiBrと10mmolのリン酸とをメスフラスコに入れ、DMFで全量を1Lとしたものを用いた。
(位相差・波長分散測定)
王子計測機器(株)製 自動複屈折計 KOBRA−21ADHを用いた。面内位相差(Re590)は、波長590nmの測定光をサンプル法線から0度で入射させて測定した値である。位相差の波長分散特性は、波長450nmで測定した面内位相差(Re450)と波長550nmで測定した面内位相差(Re550)の比を示す。
(膜厚測定)大塚電子(株)製 瞬間マルチ測光システムMCPD−2000を用いた。
<実施例1>
(モノマーの合成)
攪拌機を備えた300mlフラスコに、100mLの濃硫酸(85%)を加え、次いで、フルオレン3.60gと、N−ブロモスクシンイミド(NBS)7.12gとを加えた。この溶液を、25分間室温で攪拌した後、氷水に注いだ。析出した黄色の沈殿物をろ過し、24時間、減圧乾燥した。粗精製物は、エタノールと酢酸エチルで再結晶して精製した。こうして、5.16gの黄色の粉末(2,7−ジブロモ−9−フルオレノン)を得た。
攪拌機、冷却機、窒素供給装置を備えた1Lの三口フラスコに、2.40gの2,7−ジブロモ−9−フルオレノンと、5.00gの塩化水素アリニンと、42.0mlのアニリンと、50mlのベンゼンを加えた。溶液を窒素雰囲気下で加熱し、還流状態で約8時間攪拌した。その間、ベンゼンと水の混合液を蒸留によって取り除いた。次に、溶液を攪拌しながら、室温まで冷却し、10%の炭酸ナトリウム溶液と、200mlの水を加えた。その後、再び溶液を加熱し、還流状態で攪拌した。析出した茶色の沈殿をろ過し、24時間、減圧乾燥した。粗精製物は、トルエンで再結晶して精製した。こうして、1.98gの茶色の粉末(4,4’−[9−(2,7−ジブロモ)フルオロニリデン]ジアニリン)を得た。さらに同様の操作をあと2回繰り返して行い、合計約6gの粉末(4,4’−[9−(2,7−ジブロモ)フルオロニリデン]ジアニリン)を得た。
攪拌機、冷却機、窒素供給装置を備えた300mlの三口フラスコに、5.06gの4,4’−[9−(2,7−ジブロモ)フルオロニリデン]ジアニリンと、0.192gのビス(ベンゾニトリル)ジ塩素化パラジウムと、2.62gのトリフェニルホスフィンと、0.0908gの酢酸銅水和物と、110mlのジイソプロピルアミンと、45mlのアニリンとを加え、100℃に加熱攪拌して溶解させた。次に、溶液を室温まで冷却し、2.45gのフェニルアセチレンを室温で滴下した。滴下終了後、再び、溶液を加熱して約8時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を、展開溶媒としてヘキサンと酢酸エチルの混合溶媒を用いたシリカゲル充填カラムにて精製した。最後に、2.29gの目的とするモノマー、(4,4’−[9−(2,7−ジフェニルエチニル)フルオレニリデン]ジアニリン)を得た。
(ポリイミドの合成)
1.7mmolの4,4’−[9−(2,7−ジフェニルエチニル)フルオレニリデン]ジアニリンをm−クレゾールに完全に溶解させた後、1.7mmolの2,2’−ビス(3,4’−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(6FDA)と、固形分濃度が、10wt%となるように適量のm−クレゾールを加え、窒素雰囲気下で3時間攪拌した。その後、イソキノリンを5滴加え、暫くしてから反応容器をシリコンオイルの中に浸し、200℃付近で加熱攪拌した。このとき、イミド化反応によって生じる水は、少量のm−クレゾールと共に蒸留される。その後、溶液を室温にまで冷却し、m−クレゾールを加えて、5wt%まで希釈した。希釈溶液は、激しく攪拌した5倍量のメタノールに滴下した。析出したファイバー状のポリイミドをろ過した。このポリイミドを再び純度の高いメタノールに浸漬し、ろ過する操作を2回繰り返した。最後に、ろ過したポリイミドを、150〜200℃のオーブンで24時間乾燥した。ポリイミドの収率は、91〜95%であった。該ポリイミドの化学構造を分析したところ、下記構造式(13)を有するポリイミドであることが確認された。
Figure 0004486854
(位相差フィルムの作製)
得られたポリイミドをシクロペンタノンに溶解し、その溶液をガラス基板上に塗布し、50℃で1時間乾燥した後、150℃で30分乾燥させ、ガラス基板上に厚み25μmのポリイミドフィルムを形成した。ポリイミドフィルムをガラス基板上から剥離して、200℃で10分間加熱したのち、前記ポリイミドフィルムの屈折率分布を測定したところ、面内方向の主屈折率nx、ny、および厚み方向の主屈折率nzが、
nx=1.6671、ny=1.6670、nz=1.6713
であり、nz>nx≒nyの関係を満たすことが確認された。
その後、該ポリイミドフィルムを250℃に加熱しながら長手方向に20%一軸延伸したところ、
nx=1.6721、ny=1.6645、nz=1.6688
であり、nx>nz>nyの関係を有する二軸性フィルムを得ることができた。
<実施例2>
(モノマーの合成)
攪拌機を備えた300mlフラスコに、50mLの濃硫酸(90%)を加え、次いで、1.80gのフルオレンと、4.50gのN−ヨードスクシンイミドを加え、40℃で攪拌した。この溶液を、約1時間室温で攪拌した後、氷水に注いだ。析出した黄色の沈殿物をろ過し、24時間、減圧乾燥した。粗精製物は、展開溶媒としてベンゼンを用いたシリカゲル充填カラムにて、精製した。こうして、2.67gの黄色の粉末(2,7−ジヨード−9−フルオレン)を得た。
攪拌機、冷却機、ディーンスターク装置を備えた1Lの三口フラスコに、1.83gの2,7−ジヨード−9−フルオレンと、9.06gの塩化水素アニリンと、17.4mLのアニリンと、50mLのベンゼンとを加えた。溶液を窒素雰囲気下で加熱し、還流状態で約8時間加熱攪拌した。その間、ベンゼンと水の混合液を蒸留によって取り除いた。次に、溶液を攪拌しながら、室温まで冷却し、10%の炭酸ナトリウム溶液と、200mLの水を加えた。その後、再び溶液を加熱し、還流状態で攪拌した。析出した茶色の沈殿をろ過し、24時間減圧乾燥した。粗精製物は、トルエンで再結晶して精製した。こうして、1.53gの茶色の粉末(4,4’−[9−(2,7−ジヨード)フルオレニリデン]ジアニリン)を得た。さらに同様の操作をもう1回繰り返して行い、合計約3gの粉末(4,4’−[9−(2,7−ジヨード)フルオレニリデン]ジアニリン)を得た。
攪拌機、冷却機、窒素供給装置を備えた1Lの三口フラスコに、1.65gの4,4’−[9−(2,7−ジヨード)フルオレニリデン]ジアニリンと、150mlのトルエンを加え、窒素雰囲気化で、50℃に加熱し、攪拌した。次いで、1.28gの炭酸ナトリウムと、0.19gのPd(PPh34を溶解した水溶液を加えた。約20分間、攪拌したのち、10mLのエタノールに溶解した1.70gの3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルブロミック酸を加え、窒素雰囲気下で、還流状態まで加熱し、24時間攪拌した。溶液を室温まで冷却し、沈殿物をろ過した。ろ液を減圧下で取り除き、残渣を、展開溶媒として塩化メチレンを用いたシリカゲル充填カラムにて精製した。こうして、1.65gの目的とするモノマー、4,4’−[9−{2,7−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]}フルオレニリデン]ジアニリンを得た。
(ポリイミドの合成)
ジアミンに代えて4,4’−[9−{2,7−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]}フルオレニリデン]ジアニリンを用いた以外は、実施例1と同様の方法で重合した。得られたポリイミドの化学構造を分析したところ、下記構造式(14)を有するポリイミドであることが確認された。
Figure 0004486854
(位相差フィルムの作製)
斯かるポリイミドをシクロペンタノンに溶解し、その溶液をガラス基板上に塗布、50℃で1時間乾燥した後、150℃で30分乾燥させ、ガラス基板上に厚み25μmのポリイミドフィルムを形成した。ポリイミドフィルムをガラス基板上から剥離して、200℃で10分間加熱したのち、前記ポリイミドフィルムの屈折率分布を測定したところ、面内方向の主屈折率nx,ny、および厚み方向の主屈折率nzが、
nx=1.5778、ny=1.5776、nz=1.5785
であり、nz>nx≒nyの関係を満たすことが確認された。その後、前記ポリイミドフィルムを250℃に加熱しながら長手方向に20%一軸延伸することにより、屈折率が、
nx=1.5828、ny=1.5751、nz=1.5760
であり、nx>nz>nyの関係を有する二軸性フィルムを得ることができた。また、該フィルムの位相差の波長分散特性を測定したところ、Re(450)/Re(550)=0.97であった。
<比較例>
(ポリイミドの合成)
ジアミンに代えて、4,4’−(3,3−ジメチル(9−フルオレニリデン))−ジアニリンを用いた以外は、実施例1と同様の方法で重合した。得られたポリイミドの化学構造を分析したところ、下記構造式(15)を有するポリイミドであることが確認された。
Figure 0004486854
(位相差フィルムの作製)
化学構造式(15)のポリイミドをシクロペンタノンに溶解し、その溶液をガラス基板上に塗布、50℃で1時間乾燥した後、150℃で30分乾燥させ、ガラス基板上に厚み25μmのポリイミドフィルムを形成した。ポリイミドフィルムをガラス基板上から剥離して、200℃で10分間加熱したのち、前記ポリイミドフィルムの屈折率分布を測定したところ、
nx=1.6272、ny=1.6270、nz=1.6241
であり、nx≒ny>nzの関係を有することが確認された。その後、前記ポリイミドフィルムを250℃に加熱しながら長手方向に20%一軸延伸したところ、屈折率は、
nx=1.6320 ny=1.6246 nz=1.6217
であり、nx>ny>nzの関係を有する二軸性フィルムであった。また、フィルムの位相差の波長分散特性を測定したところ、Re(450)/Re(550)=1.06であった。

Claims (3)

  1. 面内方向の屈折率nx、nyおよび厚み方向の主屈折率nzについて、nz>nx≒nyの関係を有する熱可塑性高分子フィルムを延伸し、前記屈折率がnx>nz>nyである位相差フィルムを得ることを特徴とする位相差フィルムの製造方法。
  2. 前記熱可塑性高分子フィルムが、下記一般式(1)で表される構造を有するポリイミドを含んでなることを特徴とする請求項1記載の位相差フィルムの製造方法。
    Figure 0004486854
    (式(1)中、X1は、水素、ハロゲン、フェニル基、1〜4個の水素がハロゲン若しくは炭素数1〜10のアルキル基で置換されたフェニル基、および炭素数1〜10のアルキル基からなる群から選択される原子または基であって、互いに同一であるか又は異なるものを意味し、Arは、下記式(2)〜(5)から選択される基を意味し、
    Figure 0004486854
    〔但し、式(5)中、X1は上記と同義である。〕
    Rは、下記式(6)〜(8)から選択される基を意味する。
    Figure 0004486854
    〔但し、式(6)〜(8)中、X2は、水素、ハロゲン、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、ニトロ基、シアノ基、チオアルキル基、アルコキシ基、アリール基、置換アリール基、アルキルエステル基、および置換アルキルエステル基からなる群から選択される原子又は基であって、互いに同一であるか又は異なるものを意味する。〕)
  3. 下記一般式(1)で表される構造を有するポリイミドを含むポリイミド溶液をプラスチック基板上に塗布し、該ポリイミド溶液を乾燥することによって面内方向の屈折率nx、nyおよび厚み方向の主屈折率nzについて、nz>nx≒nyの関係を有するポリイミドフィルムを作製し、該ポリイミドフィルムをプラスチック基板とともに延伸し、該ポリイミドフィルムの前記屈折率をnx>nz>nyとし、該ポリイミドフィルムと前記プラスチック基板とが積層されてなる位相差フィルムを得ることを特徴とする位相差フィルムの製造方法。
    Figure 0004486854
    (式(1)中、X1は、水素、ハロゲン、フェニル基、1〜4個の水素がハロゲン若しくは炭素数1〜10のアルキル基で置換されたフェニル基、および炭素数1〜10のアルキル基からなる群から選択される原子または基であって、互いに同一であるか又は異なるものを意味し、Arは、下記式(2)〜(5)から選択される基を意味し、
    Figure 0004486854
    〔但し、式(5)中、X1は上記と同義である。〕
    Rは、下記式(6)〜(8)から選択される基を意味する。
    Figure 0004486854
    〔但し、式(6)〜(8)中、X2は、水素、ハロゲン、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、ニトロ基、シアノ基、チオアルキル基、アルコキシ基、アリール基、置換アリール基、アルキルエステル基、および置換アルキルエステル基からなる群から選択される原子又は基であって、互いに同一または異なるものを意味する。〕)
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