JP4485250B2 - フレッシュコンクリートの製造装置およびその製造方法 - Google Patents

フレッシュコンクリートの製造装置およびその製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、フレッシュコンクリートの製造時における各材料の配合設計に関し、特に、コンクリートプラントにおける配合設計に関するものである。
様々な種類の構成材料を混合して生成される一般的な複合物の配合設計を行うにあたり、複合物の目標とする品質を満たすために、暫定的に配合を決定し、その配合に基づいて試験的に生成した試験材料の品質試験を繰り返し行うことが従来から行われている。つまり、試験的に生成した試験材料の品質試験の結果を考慮して、目標とする品質を満たすように配合を修正している。
例えば、「セメント、混和材、混和剤(高品質AE減水剤、AE助剤)、細骨材、粗骨材、練混ぜ水」を混合してフレッシュコンクリートを生成しようとする場合、目標品質(所定の充填高さ、スランプフローなど)を満たすように暫定配合「液体量(練混ぜ水量+混和剤量)、粉体量(セメント量+混和材量)、細骨材量、粗骨材量」を決定する。そして、暫定配合にしたがって試し練りが行われ、生成されたフレッシュコンクリートの品質が実験的に測定される。例えば、ボックス形またはU形充填装置を用いた間隙通過性試験により充填高さを測定し、また、所定規格のスランプコーンによるスランプフロー試験により、スランプフローを測定する。
なお、コンクリートの配合設計における「粗骨材量、細骨材量、細骨材容積比、水粉体容積比」などの算出式は、特開平07−60742号公報、セメント・コンクリート論文集、土木学会第52回年次学術講演会などに開示されている(特許文献1、非特許文献1、非特許文献2参照)。
特開平07−60742号公報
セメント・コンクリート論文集、NO.52、1998、「フレッシュコンクリートの細骨材料の設定方法に関する一考察」
土木学会第52回年次学術講演会、平成9年9月、「自己充填コンクリートの配合設計法に関する一提案」。
しかしながら、複合物および構成材料は、それぞれ材料特有の品質を有し、その品質が、配合設計の精度に影響を及ぼす場合が多く、また、製造時の気温・湿度などの気候条件によって品質が変わってしまう場合があり、高精度で配合設計を行うのが困難である。
特に、コンクリートプラントにおけるフレッシュコンクリートの配合設計では、バッチ毎にフレッシュコンクリートの充填高さなどの品質を実験的に測定するのは面倒である。このため、コンクリートプラントにおいては、リアルタイムで配合を修正して目標品質のフレッシュコンクリートを迅速に製造することが困難であった。
この発明は、第1の配合設計を行って生成したフレッシュコンクリートの試験品質情報を算出し、これを以降に排出されるバッチにおける配合条件に反映させた第2の配合設計を行うことにより、所望の品質を有するフレッシュコンクリートを迅速に製造することを目的とするものである。
(1)この発明のコンクリート製造装置は、
コンクリートを構成する構成材料についての配合条件情報、当該構成材料の構成材料基本情報およびコンクリートの目標品質情報を受けて、これらに基づいて第1の配合設計情報を決定する第1の配合設計手段、
決定された第1の配合設計情報を配合設計情報とし、当該配合設計情報に基づいて各構成材料を計量する計量手段、
計量された各構成材料を混練してフレッシュコンクリートを製造する混練手段、
底部に位置する排出弁を有し、当該排出弁を開閉することにより、混練して製造したフレッシュコンクリートを排出する排出手段、
前記排出手段に設けられ、フレッシュコンクリートが排出され始めた時点から、所定量のフレッシュコンクリートが排出されるまでの排出時間を測定する排出時間測定手段、
前記排出時間に基づいて試験品質情報記憶部を参照し、前記排出時間に関連付けて予め記憶された試験品質情報を取得する試験品質情報取得手段、
前記試験品質情報取得手段が取得したフレッシュコンクリートの試験品質情報およびコンクリートの目標品質情報に基づいて、第2の配合設計情報を決定する第2の配合設計手段、
を備えたことを特徴とする。
したがって、一回目の配合設計(第一の配合設計)では目標性能を有するフレッシュコンクリートを生成することができない場合に、試験材料の性能に基づく二回目の配合設計(第二の配合設計)を行うことによって、目標性能を満たす(または目標性能に近づく)配合設計情報を得ることができる。また、二回目の配合設計によっても、目標性能を満たす配合設計情報を得ることができない場合には、その配合設計情報に基づく試験材料の性能情報を用いて再度配合設計を行うことにより、目標性能を満たす(または目標性能に近づく)配合設計情報を得ることができる。さらに、フレッシュコンクリートの品質を実験的に測定することなく、フレッシュコンクリートの排出時間に基づいて試験材料の性能情報を簡単に得ることが可能となるため、リアルタイムで配合を修正することができる。
(2)この発明のコンクリート製造装置は、
前記第2の配合設計手段が、 前記試験品質情報取得手段が取得したフレッシュコンクリートの試験品質情報およびコンクリートの目標品質情報との関係に基づいて予め設定しておいた修正配合調整値を考慮して修正配合条件情報を算出し、当該修正配合条件情報に基づいて第1の配合条件情報を修正することにより第2の配合設計情報を前記計量手段において用いる前記配合設計情報として決定することを特徴とする。
これにより、修正配合条件情報は、複合物の目標性能と試験材料の性能に基づいた情報になるため、第二の配合設計情報をより精度の高い配合設計情報とすることができる。
(3)この発明のコンクリート製造装置は、さらに、
前記第1の配合設計情報に基づいて製造したフレッシュコンクリートの試験品質が、所定の目標品質を満たすか否かを判別する品質判別手段を備え、
前記第2の配合設計手段が、前記品質判別手段により、フレッシュコンクリートの試験品質情報がコンクリートの目標品質を満たさないと判別された場合に、前記第2の配合設計情報を決定することを特徴とする。
これにより、試験材料の性能が目標性能を満たさない場合に、第二の配合設計情報を得ることができる。
(4)この発明のコンクリート製造装置は、
前記品質判別手段が、フレッシュコンクリートの前記品質情報として算出された数値が、前記目標品質情報として予め設定された数値範囲内に含まれるか否かを判断することにより、フレッシュコンクリートの試験品質情報がコンクリートの目標品質を満たすか否かを判別することを特徴とする。
したがって、複合物の目標性能値として数値範囲を設定することにより、その数値範囲に基づいた判別処理を行うことができる。
(5)この発明のコンクリート製造装置は、
前記修正配合条件情報が、コンクリートの目標品質情報とフレッシュコンクリートの試験品質情報との間の品質値差に応じて変動することを特徴とする。
これにより、複合物の目標性能値と試験材料の性能値の差に応じた第二の配合設計情報を得ることができる。
(8)この発明の複合物製造装置は、
複合物を構成する構成材料についての配合条件情報、当該構成材料の構成材料基本情報および複合物の目標品質情報を受けて、これらに基づいて第1の配合設計情報を決定する第1の配合設計手段、
決定された第1の配合設計情報に基づいて各構成材料を計量する計量手段、
計量された各構成材料を混練して複合物を製造する混練手段、
混練して製造した複合物を排出する排出手段、
所定量の複合物が排出手段から排出される排出時間を測定する排出時間測定手段、
少なくとも前記排出時間に基づいて、試験品質情報を算出する試験品質情報算出手段、
前記試験品質情報算出手段が算出した複合物の試験品質情報および予め設定した目標品質情報に基づいて第2の配合設計情報を決定する第2の配合設計手段、
を備えたことを特徴とする。
したがって、一回目の配合設計(第一の配合設計)では目標性能を有する複合物を生成することができない場合に、試験材料の性能に基づく二回目の配合設計(第二の配合設計)を行うことによって、目標性能を満たす(または目標性能に近づく)配合設計情報を得ることができる。また、二回目の配合設計によっても、目標性能を満たす配合設計情報を得ることができない場合には、その配合設計情報に基づく試験材料の性能情報を用いて再度配合設計を行うことにより、目標性能を満たす(または目標性能に近づく)配合設計情報を得ることができる。さらに、複合物の品質を実験的に測定することなく、複合物の排出時間に基づいて試験材料の性能情報を簡単に得ることが可能となるため、リアルタイムで配合を修正することができる。
以下の実施形態において、「複合物」とは、2以上の構成材料から生成されるものであり、下記の実施形態では、フレッシュコンクリートが該当する。なお、「複合物」は、物理的に生成されるものに限らず、化学反応を伴って生成されるものも含む概念である。
「構成材料」とは、複合物を構成するための材料であり、下記の実施形態では、「セメント、混和材、混和剤(高品質AE減水剤、AE助剤)、細骨材、粗骨材、練混ぜ水」が該当する。
「試験材料」とは、第一の配合設計情報に基づいて生成したものであり、下記の実施形態では、基本配合により生成されたフレッシュコンクリートが該当する。なお、フレッシュコンクリートは、その状態において、良好な材料分離抵抗性を維持し、また、流動性が高く、自重のみで型枠の隅々まで充填する自己充填性を有するものである。
なお、フレッシュコンクリートの「自己充填性」は、フレッシュコンクリートの状態で、ボックス形またはU形充填装置を用いた間隙通過性試験による「充填高さ」で評価される。また、その「流動性」は、フレッシュコンクリートの品質である「スランプフロー、500mmフロー到達時間」で評価されるものである。この「スランプフロー」とは、所定規格のスランプコーンによるスランプフロー試験を行ったときの、試料の水平的な広がりの程度を示すものである。
「第一の配合設計手段」とは、第一の配合設計情報を決定する手段であり、下記の実施形態では、CPU120が実行する図4に示すステップS20、図13に示すステップS102の処理が該当する。「第二の配合設計手段」とは、第二の配合設計情報を決定する手段であり、下記の実施形態では、CPU120が実行する図4に示すステップS24、図13に示すステップS117の処理が該当する。
「試験品質情報取得手段」とは、試験材料の品質情報(試験品質情報)を取得する手段であり、下記の実施形態では、CPU120が試験品質情報記憶部162を参照等して結果試験品質情報を取得する処理(図15に示すステップS156)が該当する。「品質判別手段」とは、試験材料の品質が複合物の目標品質を満たすか否かを判別する手段であり、下記の実施形態では、CPU120が実行するフレッシュコンクリートの品質判定処理(図13に示すステップS136、図18に示すステップS200、S204、S208)が該当する。
「構成材料基本情報」とは、構成材料についての材料情報(例えば、材料の物理的または化学的品質など)であり、下記の実施形態では、図6に示す材料情報記憶部160に登録される材料情報が該当する。
「配合条件情報」とは、配合に関する情報であり、下記の実施形態では、使用材料(セメント、混和剤など)、その各材料に関する情報(混合割合、添加率など)の他、その各材料に関する情報から算出される情報(水粉体容積比など)も該当する。
「目標品質情報」とは、複合物の目標とする品質に関する情報であり、下記の実施形態では、目標品質として設定した「充填高さ、空気量、スランプフロー、500mmフロー到達時間」の値が該当する(図10の配合基本条件パネルにおいて設定)。
「第一の配合設計情報」とは、配合条件情報、構成材料基本情報および目標品質情報に基づいて決定された配合に関する情報であり、下記の実施形態では、基本配合が該当する。「第二の配合設計情報」とは、目標品質情報および試験材料の品質情報(試験品質情報)に基づいて決定された配合に関する情報であり、下記の実施形態では、修正配合が該当する。
「修正配合条件情報」とは、配合設計情報を修正するために、複合物の目標品質情報と試験材料の品質情報との関係に基づいて設定される修正配合調整値を考慮して算出される情報であり、下記の実施形態では、混合剤(高品質AE減水剤、AE助剤)添加率、水粉体容積比の修正値(図13に示すステップS136、図19に示すステップS202、S206、S210にて算出)が該当する。
「粉体量」とは、セメント量と混和材量の和であり、「液体量」とは、練混ぜ水量と混和剤量(高品質AE減水剤量+AE助剤量)の和である。
「プログラム」とは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、一旦他の記録媒体(ハードディスク等)にインストールすることによって実行可能となるようなプログラム、ソース形式のプログラム、圧縮処理がされたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む概念である。
1.コンクリート製造装置のハードウェア構成
図1aに、この発明のコンクリート製造装置のハードウェア構成を示す。図1aに示すように、コンクリート製造装置であるコンクリートプラント2は、計量手段である計量ビン4、混練手段であるミキサー6、排出時間測定手段であるロードセル8、排出手段であるホッパー10、試験品質情報取得手段である配合設計コンピュータ100を備えている。


図1aに示すように、計量ビン4、ミキサー6、ロードセル8、ホッパー10はそれぞれ配合設計コンピュータ100に接続されており、目標品質を満たすフレッシュコンクリートを製造するために、以下のように制御される。
図1aに示すように、計量ビン4(4a〜4dなど)は、「セメント、混和剤、粗骨材、細骨材」などの各コンクリート製造材料をそれぞれ種別に貯蔵しており、各コンクリート製造材料を計量してミキサー6に供給するように、配合設計コンピュータ100によって制御される。なお、配合設計コンピュータ100は、配合設計情報(後述する基本配合または修正配合)に基づいて、計量ビン4(4a〜4dなど)による計量動作を制御する。
図1bは、図1aに示す粗骨材を貯蔵した計量ビン4aの詳細を示すα方向から見た断面図である。なお、細骨材など、他の計量ビン4b〜4dの構造もほぼ同じである。
図1bに示すように、計量ビン4aは貯蔵ビン41、引出し用輸送機42、計量ビン本体43を備えている。貯蔵ビン41は粗骨材を貯蔵するための容器であり、引出し用輸送機42は貯蔵ビン41から計量ビン本体43に粗骨材を輸送するための装置である。なお、引出し用輸送機42としては、輸送物に応じて、ベルトコンベア、スクリューコンベア、ウォーターポンプが用いられる。計量ビン本体43は、配合設計コンピュータ100が配合設計情報として算出した所定分量の粗骨材をミキサー6に供給するための装置である。
図1bに示すように、引出し用輸送機42の一端は貯蔵ビン41の下部開口部に繋がれており、他端には計量ビン本体43に粗骨材を供給するための排出口が設けられている。配合設計コンピュータ100により、引出輸送駆動部42a(例えば、モーター)が制御されることにより、引き出し用輸送機42が作動し、計量ビン本体43に粗骨材が供給される(図1bの矢印方向)。その間、配合設計コンピュータ100は計量用ロードセル431により粗骨材の重量を測定し、所定分量の粗骨材が計量ビン本体43に供給されるか否かを判断する。所定分量の粗骨材が計量ビン本体43に供給されると、配合設計コンピュータ100により引出輸送駆動部42aが制御されることにより引き出し用輸送機42の作動が停止し、さらに、計量排出駆動部43aが制御されることにより排出弁432が開放する。このようにして、配合設計コンピュータ100により算出された所定分量の粗骨材が各計量ビン4a〜4dなどからミキサー6に供給されることになる。
図1aに示すミキサー6は、配合設計コンピュータ100によって制御され、各計量ビン4から供給されたコンクリート製造用材料を混練して、フレッシュコンクリートを製造する。このフレッシュコンクリートがさらにホッパー10に供給される。
図1cは、図1aに示すミキサー6周辺部の詳細図である。図1cに示すように、ミキサー6は、ミキサー回転駆動部6aとミキサー排出駆動部6bを備えており、それぞれが配合設計コンピュータ100に接続されている。これにより、計量ビン4からコンクリート製造用材料が供給された後、配合設計コンピュータ100によりミキサー回転駆動部6aに回転始動信号が与えられて混練動作が所定時間行われる。さらに、混練動作の終了後、配合設計コンピュータ100からミキサー排出駆動部6bに排出開始信号が与えられ、ミキサー6からフレッシュコンクリートが排出されることになる。
ロードセル8は、配合設計コンピュータ100によって所定のタイミングでホッパー10の荷重を測定するように制御される。これにより、配合設計コンピュータ100が、ホッパー10から所定量のフレッシュコンクリートが排出されるまでの時間を計測したり、ホッパー10内にあるフレッシュコンクリートの質量を測定することが可能となる。
ホッパー10は、下部に設けた排出弁を開閉してフレッシュコンクリートを所定量毎に排出するように配合設計コンピュータ100によって制御され、ホッパー10内のフレッシュコンクリートはアジテータ車12に排出される。図1cに示すように、具体的には、配合設計コンピュータ100からホッパー弁駆動部10aに排出開始信号が与えられることによりフレッシュコンクリートの排出が行われる。なお、ホッパー10から排出されたフレッシュコンクリートは、アジテータ車12によって工事現場などに搬送されることになる。
配合設計コンピュータ100は、「セメント、混和剤、粗骨材、細骨材」などの各コンクリート製造材料の量を示す配合設計情報(基本配合または修正配合)などを算出する処理やコンクリートプラント2を構成するミキサー6などの制御を行う。
2.配合設計コンピュータ100のハードウエア構成
図1aに示す配合設計コンピュータ100のハードウエア構成を図2に示す。なお、以下の実施形態では、「セメント、混和材、混和剤(高品質AE減水剤、AE助剤)、細骨材、粗骨材、練混ぜ水」を混合して生成されるフレッシュコンクリートの配合設計を実行する場合について説明する。
図2に示すように、CPU120は、バスラインを介してハードディスク122、マウス・キーボード124、ディスプレイ126、メモリ128、フレキシブルディスク・ドライブ(FDD)130、CD−ROMドライブ132、I/O136などに接続されている。ハードディスク122には、配合設計処理を行うための配合設計プログラム150、配合基本条件記憶部152、使用材料記憶部154、配合情報記憶部156、修正配合調整値記憶部158、材料情報記憶部160、試験品質情報記憶部162が記憶されており、その他、オペレーティングシステム(OS)なども記憶されている。
CPU120は、配合設計プログラム150に従って、図4に示す配合設計処理(ステップS20〜S24)を実行する。すなわち、順に、第1の配合設計情報を決定する処理(ステップS20)、フレッシュコンクリートがホッパー10から排出時間を計測し、フレッシュコンクリートの排出時間から試験品質情報を算出する処理(ステップS22)、第2の配合設計情報を決定する処理(ステップS24)を行う。なお、図4のステップS20〜S24に示す各処理の詳細については、後述する。
図5Aに示すように、配合基本条件記憶部152には、配合基本条件情報(配合名称、計算方法、目標品質情報など)が記憶される。ここで、目標品質情報とは、目標とするコンクリートの品質(充填性レベル、空気量、スランプフロー、500mmフロー到達時間)の値である。
図5Bに示すように、使用材料記憶部154には、使用材料に関する情報(使用材料の名称、混合割合、添加率など)が記憶される。
図5Cに示すように、配合情報記憶部156には、配合設計プログラム150により算出される基本配合、修正配合の配合情報(単位粉体量、単位液体量など)が記憶される。
修正配合調整値記憶部158には、複合物の目標品質情報と試験材料の品質情報(試験品質情報)との関係に基づいて設定される修正配合調整値(図12を参照)が記憶される。材料情報記憶部160には、予め登録した各材料(セメント、混和材、混和剤、細骨材、粗骨材)の材料情報(材料の名称、品質)が記憶される(図6を参照)。
試験品質情報記憶部162には、配合設計プログラム150がロードセル8により測定したフレッシュコンクリートの排出時間に関連付けられた試験品質情報(充填高さ等の値)が記録されている(図示せず)。これにより、所定量のフレッシュコンクリートがホッパー10から排出される時間が得られれば、試験品質情報記憶部162を参照することで、これに関連付けられた試験品質情報「充填高さ、スランプフロー、500mmフロー到達時間」の具体的な値を得ることができる。フレッシュコンクリートの排出時間に関連付けられた試験品質情報「充填高さ、スランプフロー、500mmフロー到達時間」の値は、予め実験データを測定することにより取得され、試験品質情報記憶部162に記憶される。なお、試験品質情報のうち「空気量」の値については、製造したフレッシュコンクリートをサンプリングして実験的に測定したり、あるいはホッパー10内にあるフレッシュコンクリートの質量と容積の関係に基づいて導き出すことができる。
入出力装置であるI/O136には、図1bに示す引出輸送駆動部42a、計量用ロードセル431、軽量排出駆動部43aや、図1cに示すミキサー回転駆動部6a、ミキサー排出駆動部6b、ロードセル8、ホッパー弁駆動部10aが接続されている。
ハードディスク122に記憶されている配合設計プログラム150等は、CD−ROMドライブ132を介してCD−ROM134等からインストールされる。なお、この配合設計プログラム150等は、FDD130を介して、フレキシブルディスクから取り込んでもよく、ネットワーク等を介して他のコンピュータから得たものであってもよい。また、配合設計プログラム150は、オペレーティングシステム(OS)と連携して、以下に示す配合設計処理を実行する。
3.コンクリートプラント2における製造工程を示すフローチャート
図1aに示すコンクリートプラント2におけるフレッシュコンクリートの製造工程について、図3を用いて以下に説明する。
まず、計量ビン4は、CPU120(図2)の制御により、配合設計コンピュータ100から取得した各コンクリート製造用材料の分量(配合設計情報)に基づいて計量を行う(ステップS10)。具体的には、図1bに示すように、CPU120(図2)の制御により、各計量ビン4(4a等)の引出輸送駆動部42aに始動信号が与えられ、引き出し用輸送機42が作動して計量ビン本体43に供給される。さらに、計量用ロードセル431により測定した重量に基づいて、計量ビン本体43に所定分量の材料が供給されたと判断すると、CPU120の制御により、引出輸送駆動部42aに始動信号が与えられて引き出し用輸送機42の作動が停止し、計量排出駆動部43aに開放信号が与えられて排出弁432が開放される。
つぎに、ミキサー6は、CPU120の制御により、コンクリート製造用材料の練り混ぜを行う(ステップS12)。具体的には、配合設計コンピュータ100によりミキサー回転駆動部6aに回転始動信号が与えられて混練動作が所定時間行われる。さらに、混練動作の終了後、配合設計コンピュータ100からミキサー排出駆動部6bに排出開始信号が与えられ、ミキサー6からフレッシュコンクリートが排出される。
さらに、ホッパー10は、CPU120の制御により、ホッパー弁駆動部10aを制御してフレッシュコンクリートの排出を行う。この間、配合設計コンピュータ100は、排出弁を開き始めてから所定量のフレッシュコンクリートが排出されるまでの時間やロードセル8の荷重に基づいてホッパー10内にあるフレッシュコンクリートの質量を測定し、これらのデータに基づいてフレッシュコンクリートの試験品質情報を算出する(ステップS14)。なお、試験品質情報の算出処理については図4などを用いて後で説明する。
さらに、CPU120の制御により、算出した試験品質情報に基づいて、フレッシュコンクリートの試験品質が予め設定した目標品質を満たすか否かを判別する(ステップS16)。
フレッシュコンクリートの試験品質が目標品質を満たさない場合(ステップS16のNo)、CPU120の制御により、配合設計コンピュータ100は修正配合調整値を考慮して配合設計情報が修正される(ステップS18)。フレッシュコンクリートの試験品質が目標品質を満たす場合には(ステップS16のYes)、配合設計情報が修正されることはなく、次回の製造時(ステップS10、S12など)においても同じ配合設計情報に基づいてフレッシュコンクリートが製造される。
4.配合設計プログラム150に基づく処理を示すフローチャート
図2に示す配合設計プログラム150に基づいてCPU120が実行する各処理の詳細について、図4などを用いて以下に説明する。なお、配合設計を決定する前提として、予め(1)材料情報の登録処理(2)配合基本条件などの設定処理が行われ、その後、図4に示す(3)第1の配合設計(ステップS20)、(4)試験品質情報の算出処理(ステップS22)、(5)第2の配合設計(ステップS24)が行われることになる。
(1)材料情報の登録処理
図7に、材料情報の登録処理を示す。CPU120は、操作者により材料登録の指令を受けて、各種材料の登録画面を表示する(図7のステップS30、S32)。例えば、図8に示すセメントの登録画面において、操作者は、「セメントの名称(セメントA、セメントB)、密度、拘束水比」を入力する(図7のステップS34)。CPU120は、セメントA、セメントBの材料情報を、図6に示す材料情報記憶部160に登録する(図7のステップS36)。同様に、各種材料の登録画面において、「混和材の名称、密度、拘束水比」、「混和剤の名称、希釈倍率」、「細骨材の名称、表乾密度」、「粗骨材の名称、表乾密度」が入力され、これらの材料情報が図6に示す材料情報記憶部160に登録される。
(2)配合基本条件、使用材料・混合割合、修正配合調整値の設定処理
図9に、配合基本条件、使用材料・混合割合の設定処理、修正配合調整値の設定処理を示す。CPU120は、操作者により配合設計の指令を受けて、図10に示す配合設定画面の配合基本条件パネルを表示する(図9のステップS40、S42)。なお、この配合設計設定画面は、配合基本条件パネル、材料表パネル、修正配合調整値パネルを備える。
操作者は、「配合名称、計算方法(自己充填性に基づく方法)」と、目標品質情報として「充填性レベル:レベル2、スランプフロー:675mm、スランプフロー範囲:±25mm(スランプフロー:650〜700mm)、空気量:2%、空気量範囲:±1%(空気量:1〜3%)」を設定する(図9のステップS44)。CPU120は、これらの配合基本条件を図5Aに示す配合基本条件記憶部152に登録する(図9のステップS46)。
ここで、充填性レベルは、ボックス型またはU型充填装置を用いた間隙通過性試験によるコンクリートの充填高さのレベルであり、障害鉄筋5本の条件下で300mm以上のものをレベル1、障害鉄筋3本の条件下で300mm以上のものをレベル2、障害鉄筋3本の条件下で300mm未満のものをレベル3としている。
次に、操作者により「材料表」タブがクリックされると、CPU120は、図6に示す材料情報記憶部160に登録された材料情報に基づいて、図11に示す材料表パネルを表示する(図9のステップS40、S48)。操作者は、「使用材料(セメント、混和材、混和剤、細骨材、粗骨材)、各材料の混合割合または添加率」などを設定する(図9のステップS50)。
例えば、セメント欄のプルダウンメニューにて、図6に示す材料情報記憶部160に登録された「セメントA、セメントB」から、使用するセメントを選択する。この実施形態では、使用する材料として、「セメントA、混和剤E(高品質AE減水剤)、混和剤F(AE助剤)、細骨材G、粗骨材I」が選択され、混和材は混合されないものとする(セメントの混合割合100%、混和材の混合割合0%)。また、操作者は、セメント、混和材、細骨材、粗骨材の混合割合と、混和剤の添加率などの数値を入力する(図11の各数値参照)。CPU120は、使用材料、各材料の混合割合または添加率などを、図5Bに示す使用材料記憶部154に登録する(図9のステップS52)。
次に、操作者により「修正配合調整値」タブがクリックされると、CPU120は、図12に示す修正配合調整値パネルを表示する(図9のステップS40、S54)。このパネルでは、後述する試験品質が目標品質を満たさない場合に、どれだけ混和剤量(高品質AE減水剤、AE助剤)や水粉体容積比を修正するかを設定する(図9のステップS56)。
図12に示すような各調整値が設定された場合に、例えば、試験品質情報として得られたスランプフロー値が、目標品質「スランプフロー設定範囲(650〜700mm)」未満である場合には、その差に応じて高品質AE減水剤量の添加率を増加修正させる(10mmごとに+0.1%)。また、目標品質「スランプフロー設定範囲(650〜700mm)」を超える場合には、その差に応じて高品質AE減水剤量の添加率を減少修正させる(10mmごとに−0.1%)。同様に、水粉体容積比、AE助剤についても、試験品質情報と目標品質情報との関係で、その調整値を設定する。CPU120は、各調整値を修正配合調整値記憶部158(図示せず)に登録し、終了指令を受けて、配合基本条件の設定処理等を終了する(図9のステップS58、S60)。
なお、この実施形態では、「配合基本条件、使用材料・混合割合の設定処理、修正配合調整値の設定処理」の順に処理を実行しているが、この順序に限られるものではない。
(3)第1の配合決定処理(基本配合の計算)(図3に示すステップS24の詳細)
以下に、第1の配合決定処理(基本配合の計算)について説明する。CPU120は、例えば、図12に示す配合設計設定画面にて、操作者により「配合計算」ボタンがクリックされると、CPU120は、下記に示すように(イ)単位粗骨材量、(ロ)単位細骨材量、(ハ)水粉体容積比、(ニ)単位粉体量、(ホ)単位液体量、(ヘ)混和剤量を算出して、配合計算処理を実行する(図13のステップS100、S102)。
(イ)単位粗骨材量
下記の数式1に基づいて、単位粗骨材絶対容積Vgを算出する。コンクリート中の空気量「2%」、粗骨材の実積率「65.0%」であるため(図5Aの配合基本条件記憶部152、図5Bの使用材料記憶部154参照)、単位粗骨材絶対容積Vg「0.319m3/m3」が算出され、CPU120は、図5Cに示す配合情報記憶部156にこれを記憶する。
数式(1)
Figure 0004485250
下記の数式2に基づいて、単位粗骨材重量Gを算出する。表乾密度「2.65g/cm3」、単位粗骨材絶対容積Vg「0.319m3/m3」であるため(図6の材料情報記憶部160参照)、単位粗骨材重量G「845kg/m3」が算出され、CPU120は、図5Cに示す配合情報記憶部156にこれを記憶する。
数式(2)
Figure 0004485250
(ロ)単位細骨材量
下記の数式3に基づいて、「空気量を除いたコンクリート中のモルタル容積Vm」を算出する。単位粗骨材絶対容積Vg「0.319m3/m3」、コンクリート中の空気量「2%」であるため、空気量を除いたコンクリート中のモルタル容積Vm「0.661m3/m3」が算出され、CPU120は、図5Cに示す配合情報記憶部156にこれを記憶する。
数式(3)
Figure 0004485250
下記の数式4に基づいて、「単位細骨材絶対容積(90μm以下の微粒子を含まない)Vs」を算出する。細骨材の実積率「61.0%」、細骨材の粒形判定実積率「56.0%」、細骨材の粗粒率「2.60」、空気量を除いたコンクリート中のモルタル容積「Vm:0.661m3/m3」であるため(図5Bの使用材料記憶部154参照)、単位細骨材絶対容積(90μm以下の微粒子を含まない)Vs「0.304m3/m3」が算出され、CPU120は、図5Cに示す配合情報記憶部156にこれを記憶する。なお、Vs/Vmが0.4未満のときは、Vs=0.4×VmによりVsを算出する。
数式(4)
Figure 0004485250
下記の数式5に基づいて、「単位細骨材絶対容積(90μm以下の微粒子を含む)Vs’」を算出する。洗い試験における洗い損失量「1.0%」であるため(図5Bの使用材料記憶部154参照)、単位細骨材絶対容積(90μm以下の微粒子を含む)Vs’「0.304m3/m3(=Vs)」が算出され、CPU120は、図5Cに示す配合情報記憶部156にこれを記憶する。
数式(5)
Figure 0004485250
下記の数式6に基づいて、単位細骨材重量Sを算出する。表乾密度「2.62g/cm3」、単位細骨材絶対容積Vs’「0.304m3/m3」であるため、単位細骨材重量S「796kg/m3」が算出され、CPU120は、図5Cに示す配合情報記憶部156にこれを記憶する。
数式(6)
Figure 0004485250
(ハ)水粉体容積比
下記の数式7に基づいて、水粉体容積比Vw/Vcを算出する。表乾密度「2.62g/cm3」、単位細骨材絶対容積(90μm以下の微粒子を含まない)Vs「0.304m3/m3」、空気量を除いたコンクリート中のモルタル容積Vm「0.661m3/m3」、使用するセメントAの拘束水比「0.95」であるため(図6の材料情報記憶部160参照)、水粉体容積比Vw/Vc「1.02」が算出され、CPU120は、図5Cに示す配合情報記憶部156にこれを記憶する。
数式(7)
Figure 0004485250
(ニ)単位粉体量
下記の数式8に基づいて、単位粉体容積Vcを算出する。コンクリート中の空気量「2%」、単位粗骨材絶対容積Vg「0.319m3/m3」、単位細骨材絶対容積(90μm以下の微粒子を含む)Vs’「0.304m3/m3」、水粉体容積比Vw/Vc「1.02」であるため、単位粉体量Vc「0.177m3/m3」が算出され、CPU120は、図5Cに示す配合情報記憶部156にこれを記憶する。
数式(8)
Figure 0004485250
下記の数式9に基づいて、単位粉体量Cを算出する。セメントの密度「3.23」、単位粉体量Vc「0.177」、Vs=Vs’であるため、単位粉体量C「572kg/m3」が算出され、CPU120は、図5Cに示す配合情報記憶部156にこれを記憶する。
数式(9)
Figure 0004485250
(ホ)単位液体量
下記の数式10に基づいて、単位液体量Wを算出する。コンクリート中の空気量「2%」、単位粗骨材絶対容積Vg「0.319m3/m3」、単位細骨材絶対容積(90μm以下の微粒子を含まない)Vs「0.304m3/m3」、単位粉体容積Vc「0.177m3/m3」であるため、単位液体量W「180kg/m3」が算出され、CPU120は、図5Cに示す配合情報記憶部156にこれを記憶する。
数式(10)
Figure 0004485250
(ヘ)単位混和剤量(単位高品質AE減水剤量、単位AE助剤量)
単位高品質AE減水剤量は、単位粉体量C「572kg/m」と高品質AE減水剤添加率「1%」の積により算出される。単位AE助剤量は、単位粉体量C「572kg/m3」とAE助剤添加率「0.5%」の積により算出される。また、単位練混ぜ水量(=単位液体量−単位高品質AE減水剤量−単位AE助剤量)も算出され、CPU120は、これらを図5Cに示す配合情報記憶部156に記憶する。
以上のように算出した基本配合「単位粗骨材量、単位細骨材量、単位粉体量、単位液体量(練混ぜ水量+高品質AE減水剤量+AE助剤量)」の値が、図14に示す製造配合計算パネルの示方配合欄に表示される。
さらに、フレッシュコンクリートの製造配合が、図14に示す製造配合計算パネルの示方配合欄に表示された示方配合(基本配合)の値に基づいて算出される。つまり、図14に示す製造配合計算パネルにて、操作者は、「バッチ容量(リットル)、骨材の表面水率」を入力し、再計算ボタンをクリックする(図13のステップS106、S108)。なお、これらの値を予め設定しておき、操作者の入力を省略することも可能である。
CPU120は、骨材の表面水率を考慮したバッチ当たりの製造配合「液体量、粉体量、細骨材量、粗骨材量」を算出し、図14の製造配合計算パネルに表示する(図13のステップS110)。
(4)フレッシュコンクリートの製造および試験品質情報の算出処理(図4に示すステップS22の詳細)
製造配合が表示されると、操作者の指令により一時処理を終了し(図13のステップS124)、図15のフローチャートに示す試験品質情報の算出処理を行うプログラムが起動する。なお、このプログラムは、図2の配合処理プログラム150にモジュールとして組み込まれている。
図14に示す製造配合「液体量、粉体量、細骨材量、粗骨材量」にしたがってCPU120が、計量ビン4、ミキサー6を制御してフレッシュコンクリートが製造された後(図3に示すステップS10、S12)、さらに、CPU120がロードセル8の荷重を測定することによりフレッシュコンクリートの試験品質情報が算出される(図4に示すステップS22、図15のステップS150〜S156)。
例えば、フレッシュコンクリートの排出速度に基づいて試験品質情報「充填高さ、スランプフロー、500mmフロー到達時間」の値が、以下のように算出される。なお、試験品質情報のうち「空気量」の値については、ロードセル8の荷重から測定したフレッシュコンクリートの質量と、ミキサー6から供給されるフレッシュコンクリートの容積との関係(図14に示すバッチ容量として設定した容積とその容積に対応するフレッシュコンクリートの質量との関係)に基づいて算出することができる。
図15〜図17を用いて、図1aのロードセル8を用いて、ホッパー10から所定量のフレッシュコンクリートが排出される時間を測定する方法について説明する。なお、図15は、試験品質情報の算出処理を示すフローチャートである。図16は、ホッパー10にフレッシュコンクリートを供給し始めてから、所定量のフレッシュコンクリートを排出し終わるまでの工程を説明する図である。図17は、ホッパー10からの排出時間とロードセル8にかかる荷重の関係を示すグラフである。
まず、図16の工程1に示すように、CPU120(図2)の制御により、ミキサー6で生成(図3のステップS12)されたフレッシュコンクリートがホッパー10に供給され、フレッシュコンクリートがホッパー10内に供給された時点でロードセル8により荷重が測定される(図15のステップS150)。これにより、例えば、図17に示すように、ロードセル8の荷重として100kgが測定される。なお、フレッシュコンクリートの供給は、予め図14においてバッチ容量として設定した容積が全てホッパー10内に供給されるまで行われる。
上記の状態が、図17のグラフに示すα1〜α2状態に対応する。図17に示すように、ロードセル8の荷重は、所定量のフレッシュコンクリートが全てホッパー10に供給されるα2状態まで増加しつづけ、その後、α3から排出が開始されることになる。
つぎに、図16の工程2に示すように所定量のフレッシュコンクリートがホッパー10に全て供給された後、CPU120(図2)の制御により、ホッパー10底部に位置する排出弁が開かれ、ホッパー10からアジテータ車12にフレッシュコンクリートの排出が開始される(図15のステップS152)。このとき、CPU120は排出開始時間t’を記録している。
上記状態が、図17に示すα3〜α5に対応する。図17のグラフに示すように、全てのフレッシュコンクリートがホッパー10から排出されるα5まで、ロードセル8の荷重は減少し続ける。
さらに、CPU120(図2)により、ロードセル8の荷重が経時的に測定され、ホッパー10からフレッシュコンクリートが排出され始めた時点t’から、ロードセル8の荷重が計時基準値に達するt’’までの時間Δtが測定される(図15のS154)。すなわち、図17のグラフにおいて、ホッパー10底部に位置する排出弁が開かれたα3の状態から、計時する基準となる荷重α4の状態(図16の工程3に示す)に達するまでの時間Δt=t’’−t’を測定する。例えば、本実施形態においては、図17のグラフに示すように、20kgが計時基準として設定されている。
CPU120は、排出時間Δtに基づいて試験品質情報記憶部162を参照することにより、試験品質情報「充填性レベル、スランプフロー、500mmフロー到達時間」の値を算出する(図15のステップS156)。なお、前述のように、図2に示す試験品質情報記録部162には、前述のように既知のフレッシュコンクリートについての試験品質情報「充填性レベル、スランプフロー、500mmフロー到達時間」の値に対応する排出時間Δtが予め記録されている。
また、CPU120は、ロードセル8の荷重からフレッシュコンクリートの質量を得て、フレッシュコンクリートの容積との関係から試験品質情報「空気量」の値を算出する(図15のステップS156)。フレッシュコンクリートの容積はホッパー10にレベル計を設置しておけば(図示せず)算出することができる。なお、試験品質情報「空気量」の値は、製造したフレッシュコンクリートをサンプリングして実験的に測定して取得してもよい。
ステップS156において取得した試験品質情報「充填性レベル、スランプフロー、500mmフロー到達時間、空気量」の各値は、図2に示す配合設計コンピュータ100のメモリ128に一旦記憶される(図15のステップS158)。
(5)第2の配合決定処理(基本配合により生成したフレッシュコンクリートの品質判定処理、修正値の算出処理)(図3に示すステップS24の詳細)
以下に、図13、図18を用いて、第2の配合決定処理(フレッシュコンクリートの品質判定処理、修正値の算出処理)を説明する。ここで、上記品質情報の算出結果として、試験品質「充填高さ:270mm、スランプフロー:600mm、500mmフロー到達時間:5秒、空気量:2%」が得られた場合を例として説明する。
まず、操作者の指令により、図19に示す配合修正パネルが表示される(図13のステップS130)。さらに、操作者が「試験品質情報表示」ボタンをクリックする(図13のステップS131)。これにより、CPU120は、図15のステップS158でメモリ128に記録した試験品質情報を取得して(図13のステップS132)、図19に示すように配合修正パネルに試験品質情報(充填高さ「270mm」など)を表示する(図13のステップS133)。
次に、操作者が「自動判定」ボタンをクリックする(図13のステップS134)。これにより、CPU120は、上述の試験品質情報として算出される試験品質が、目標品質「充填性レベル:300mm以上、スランプフロー:650〜700mm、500mmフロー到達時間:5〜10秒、空気量:1〜3%」を満たしているか否かを判別し、満たしていない場合には、混和剤添加率(高品質AE減水剤添加率、AE助剤添加率)、水粉体容積比の修正値(修正配合条件情報)を算出する(図13のステップS136)。この品質判定処理および修正値の算出処理を、図18を用いて説明する。
まず、CPU120は、試験品質「スランプフロー:600mm」が、目標品質「スランプフロー:650〜700mm」を満たしているか否かを判別する(図18のステップS200)。スランプフローについて品質を満たしていないため、修正配合調整値記憶部158に登録された混和剤(高品質AE減水剤)添加率の修正配合調整値に基づいて、高品質AE減水剤添加率の修正値を算出する(図18のステップS202)。つまり、スランプフローが50mm足りないため、修正配合調整値「スランプフロー設定範囲未満のとき、10mmごとに+0.1%(図12の修正配合調整値パネル参照)」に基づいて、高品質AE減水剤添加率の修正値「0.1%×5=0.5%」の修正値が算出される。このように、試験品質と目標品質の差に対する修正配合調整値が設定されているため、混和剤添加率の修正値は、その差に応じた値となる。
次に、CPU120は、試験品質「空気量:2%」が、目標品質「空気量:1〜3%」を満たしているか否かを判別する(図18のステップS204)。この実施形態では、空気量について品質を満たしていると判別する。なお、空気量について品質を満たしていないと判別すると、修正配合調整値記憶部158に登録された混和剤(AE助剤)添加率の修正配合調整値に基づいて、AE助剤添加率の修正値を算出する(図18のステップS206)。
次に、CPU120は、試験品質「充填高さ:270mm、500mmフロー到達時間:5秒」が、目標品質「充填高さ:300mm以上、500mmフロー到達時間:5〜10秒」を満たしているか否かを判別する(図18のステップS208)。充填高さについて品質を満たしていないため、修正配合調整値記憶部158に登録された水粉体容積比の修正配合調整値に基づいて、水粉体容積比の修正値を算出する(図18のステップS210)。つまり、充填高さが30mm足りないため、修正配合調整値「充填高さ300mm未満、500mmフロー到達時間5秒以上10秒以下のとき、充填高さ10mmごとに−0.1%(図12の修正配合調整値パネル参照)」に基づいて、水粉体容積比の修正値「−0.1%×3=−0.3%」が算出される。
このように算出した高品質AE減水剤添加率、水粉体容積比の修正値などの配合条件情報を、図19に示す配合修正パネルに表示する(図18のステップS212)。
なお、水粉体容積比は、単位細骨材量および単位粗骨材量を変更しないで、単位液体量および単位粉体量の割合だけを変更させることにより修正される。また、この実施形態では、「高品質AE減水剤添加率、AE助剤添加率、水粉体容積比」の順に修正配合調整値を算出しているが、この順序に限られるものではない。
以上のように、修正配合条件情報である混和剤(高品質AE減水剤、AE助剤)添加率、水粉体容積比の修正値が算出されると、再度フレッシュコンクリートの生成を行うために、以下に示す修正配合を決定する処理が行われる。
操作者は、図19に示す配合修正パネルにおいて「新しい修正配合を作る」をチェックし、OKボタンをクリックする。CPU120は、修正後の配合設定値(高品質AE減水剤添加率:1.50%、水粉体容積比:0.72%)に基づいて、修正配合「単位液体量、単位粉体量、単位細骨材量、単位粗骨材量」を算出する(図13のステップS117)。
さらに、CPU120は、修正後の配合設定値(混和剤の添加率、水粉体容積比など)を、配合設定値パネル(図示せず)に表示する(図13のステップS104、S118)。また、CPU120は、上記の修正配合を示方配合欄に表示する(図13のステップS120、S122)。なお、配合計算画面の容積配合パネルには、容積配合「単位液体容積Vw、単位粉体容積Vc、単位細骨材絶対容積Vs、単位粗骨材絶対容積Vg」が表示され(図示せず、図13のステップS122)、示方配合パネルには、重量配合(上述の基本配合、修正配合)が表示される(図示せず、図13のステップS120)。
上記と同様に、CPU120は、操作者から指令を受けて、示方配合(上記の修正配合)に基づいて製造配合を計算して(図13ステップS108、S110)、コンクリートプラント2においてさらにフレッシュコンクリートの製造が行われる。2回目の試験品質情報が、目標品質を満たす場合には、配合設計を終了する(図13のステップS124)。また、目標品質を満たさない場合には、再度、上述のフレッシュコンクリートの品質判定処理、修正値の算出処理を実行する。つまり、「フレッシュコンクリートの製造、品質判定処理、修正値の算出処理」を繰り返す。
以上のように、上記の機能を備えた配合設計コンピュータ100を用いれば、材料情報、目標品質情報などを入力することにより配合情報を得ることができ、さらに、その配合情報に基づいて製造したフレッシュコンクリートから得られた試験品質情報に基づいて、より有用な配合情報(改良された配合情報)を得ることができる。つまり、一回目の配合設計では、目標品質情報を有するフレッシュコンクリートを生成できない場合に、試験品質情報を利用した二回目の配合設計を行うことにより、目標品質を満たす(または目標品質情報に近づく)配合情報を得ることができる。また、試験品質情報を利用して、配合設計を繰り返し実行するため、配合設計処理の効率化および配合設計の精度の向上を図ることができる。
5.水粉体容積比の修正について
以下に、水粉体容積比の修正配合調整値および修正値の算出処理について詳細に説明する(図3のステップS14、図13のステップS126)。図20に、水粉体容積比と充填高さの関係、および水粉体容積比と500mmフロー到達時間の関係を示す。上述の水粉体容積比の修正値の算出処理(図18のステップS210)により、目標品質「充填高さ:300mm以上、500mmフロー到達時間:5〜10秒」を満たすように、水粉体容積比が修正される。例えば、図20に示すように、1回目の試験品質であるA状態から、水粉体容積比が修正されて、2回目(または2回目以降)の試験品質においてB状態に移行する。
図12に示す修正配合調整値パネルにおいては、「充填高さ」と「500mmフロー到達時間」に関する値を相互に関連付けて、修正配合調整値を設定するようにしている。このため、「充填高さ」と「500mmフロー到達時間」のいずれかを目標品質として設定しない場合でも、他方の目標品質を設定しておけば、両者の品質を同時に満たすような配合設計を効率的に実行することができる。なお、上述の実施形態では、目標品質「充填高さ:300mm以上、500mmフロー到達時間:5〜10秒」としているため、図12に示す修正配合調整値パネルにおいて、「充填高さ:300mm超え、500mmフロー到達時間:5秒以上10秒以下」のときには修正する必要がないため、この条件下での修正配合調整値を設定していない。
例えば、500mmフロー到達時間を目標品質情報として設定せず、目標品質「充填高さ:300mm以上」である場合、図12に示す修正配合調整値パネルにおいて、「充填高さ:300mm超え、500mmフロー到達時間:5秒未満」および「充填高さ:300mm超え、500mmフロー到達時間:10秒超え」のとき、水粉体容積比を修正する必要がないため、これらの条件下での修正配合調整値「0」が設定される。つまり、目標品質「500mmフロー到達時間」については、図12に示す修正配合調整値パネルにおいて、「設定なし」、「5秒未満」、「5秒以上10秒以下」、「10秒超過」が設定できる。なお、これは一実施例であり、具体的な時間を数値入力することにより、目標品質「500mmフロー到達時間」を別に設定できるようにしてもよい。
6.その他の実施形態
なお、上記実施形態においては、排出時間測定手段としてロードセル8を用いたが、図21に示すように光センサー14を用いるようにしてもよい。光センサー14は、ホッパー10からフレッシュコンクリートが全て排出された時に排出弁から差す光を検出することができるような位置に設置される。
図21は、ホッパー10からの排出時間を光センサー14で検知する場合を説明する模式図である。図22は、ホッパー10からの排出時間と光センサー14で検出した光の明るさとの関係を示したグラフである。
まず、図21の工程1に示すように、フレッシュコンクリートの製造(図3のステップS12)の後、所定バッチ容量のフレッシュコンクリートがホッパー10に供給され始める(図22のβ1〜β2)。さらに、図21の工程2に示すように、所定量のフレッシュコンクリートがホッパー10に全て供給されると、配合設計コンピュータ100の制御により、ホッパー10底部に位置する排出弁が開かれ、工程3に示すようにホッパー10からアジテータ車12にフレッシュコンクリートの排出が開始される(図22のβ2)。このとき、CPU120は排出開始時間t’を記録している。なお、フレッシュコンクリートの供給は、予め図14においてバッチ容量として設定した容積のフレッシュコンクリートをホッパー10内に供給するまで行われる。さらに、CPU120は、フレッシュコンクリートがホッパー10から排出され始めた時点t’から、光センサー14が検出する光の明るさが増大するt’’までの時間Δtを測定する。すなわち、図22のグラフにおいて、ホッパー10底部に位置する排出弁が開かれたβ2の状態から、全てのフレッシュコンクリートが排出されたβ3の状態(図21の工程4)に達するまでの時間を測定する。
CPU120は、測定した排出時間Δtに基づいて試験品質情報記憶部162を参照などすることにより、試験品質情報「充填性レベル、スランプフロー、500mmフロー到達時間」などを算出する(図15のステップS156を参照)。
なお、上記実施形態では、ホッパー10から所定量のフレッシュコンクリートが排出されるまでの時間をロードセル8、光センサー14を用いて測定するようにしたが、ホッパー10内にあるフレッシュコンクリートのレベルを単位時間毎に測定するレベルセンサー(図示せず)を用いることにより、所定量のフレッシュコンクリートが排出される時間を測定するようにしてもよい。レベルセンサーを用いれば、測定するフレッシュコンクリートのホッパー10内のレベルを自在に設定することが可能である。
上述の実施形態では、セメントの混合割合100%、混和材の混合割合0%の場合(混和材を混合しない場合)を一例として説明している(図11の材料パネル参照)。しかしながら、混和材を混合する場合も、この発明を適用できる。図11の材料表パネルにおいて、例えば、「セメントの混合割合80%、混和材の混合割合20%」が設定された場合に、上述の数式9で算出された単位粉体量Cを用いて、「セメント量=C×0.8、混和材量=C×0.2」が算出される。
上述の実施形態では、使用する細骨材として、1種の材料(細骨材G)を設定した場合を一例として説明している(図11の材料表パネル参照)。しかしながら、何種類の材料を設定してもよい。例えば、使用する細骨材として「粗砂(混合割合:65%)、細砂(混合割合:35%)」が設定された場合に、上述の数式6で算出された単位細骨材重量Sを用いて、「粗砂量=S×0.65、細砂量=S×0.35」が算出される。同様に、使用する粗骨材として、何種類の材料を設定してもよい。
上述の実施形態では、数式1〜10に基づいて、「単位液体量、単位粉体量、単位細骨材量、単位粗骨材量」などを算出している。しかしながら、上記の数式に限られるものではない。また、品質グラフなどにより「単位液体量、単位粉体量、単位細骨材量、単位粗骨材量」を決定してもよい。
上述の実施形態では、材料情報記憶部160を備える場合を一例として説明しているが、これに限られるものではなく、図3のステップS12の使用材料・混合割合の設定処理にて、材料情報(例えば、セメントの密度、拘束水比など)を設定してもよい。
上述の実施形態では、試験品質情報記憶部162のデータを得るための試験として、ボックス形またはU形充填装置を用いた間隙通過性試験やスランプフロー試験などを一例として説明しているが、これらに限られるものではなく、例えば、ロート流下試験や回転翼型粘度計(Two−Point試験装置)を用いた試験により、かかるデータを得ることもできる。
上述の実施形態では、配合設計プログラム150等は、オペレーティングシステム(OS)と共同してその各機能を実現している。しかし、その一部または全部を、配合設計プログラム150等が単独で実現するようにしてもよい。
コンクリート製造装置のハードウェア構成を示す図である。 計量ビン4の断面図である。 ミキサー6周辺部の詳細図である。 配合設計コンピュータ100のハードウエア構成を示す図である。 コンクリートプラント2におけるフレッシュコンクリートの製造工程を示すフローチャートである。 配合設計コンピュータ100が実行する処理を示すフローチャートである。 配合基本条件記憶部152、使用材料記憶部154、配合情報記憶部156に記録されたデータの具体例を示す図である。 材料情報記憶部160に記録されたデータの具体例を示す図である。 材料情報の登録処理を示すフローチャートである。 材料情報登録画面の一例であるセメントの登録画面を示す図である。 配合基本条件、使用材料・混合割合、修正配合調整値の設定処理を示すフローチャートである。 配合設定画面の配合基本条件パネルを示す図である。 配合設定画面の材料表パネルを示す図である。 配合設定画面の修正配合調整値パネルを示す図である。 配合設計プログラム150が実行する配合設計処理を示すフローチャートである。 製造配合計算パネルを示す図である。 試験品質情報の算出処理を示すフローチャートである。 ホッパー10にフレッシュコンクリートの供給を開始してから、ロードセル8で排出時間を測定するまでの状態を示す図である。 ホッパー10からの排出時間とロードセル8にかかる荷重の関係を示すグラフである。 品質判定処理、修正値の算出処理を示すフローチャートである。 配合修正パネルを示す図である。 水粉体容積比と充填高さの関係、および水粉体容積比と500mmフロー到達時間の関係を示すグラフである。 ホッパー10にフレッシュコンクリートの供給を開始してから、光センサー14で排出時間を測定するまでの状態を示す図である。 ホッパー10からの排出時間とホッパー10内の明るさの関係を示すグラフである。
符号の説明
2・・・・コンクリートプラント
4・・・・計量ビン
6・・・・ミキサー
8・・・・ロードセル
10・・・・ホッパー
12・・・・アジテータ車
14・・・・光センサー
100・・・・配合設計コンピュータ
120・・・・CPU
122・・・・ハードディスク
124・・・・マウス・キーボード
126・・・・ディスプレイ
128・・・・メモリ
130・・・・フレキシブルディスク・ドライブ
132・・・・CD−ROMドライブ

Claims (9)

  1. 混練して製造したフレッシュコンクリートを排出手段から排出するためのコンクリート製造装置であって、
    コンクリートを構成する構成材料についての配合条件情報、当該構成材料の構成材料基本情報およびコンクリートの目標品質情報を受けて、これらに基づいて第1の配合設計情報を決定する第1の配合設計手段、
    決定された第1の配合設計情報を配合設計情報とし、当該配合設計情報に基づいて各構成材料を計量する計量手段、
    計量された各構成材料を混練してフレッシュコンクリートを製造する混練手段、
    底部に位置する排出弁を有し、当該排出弁を開閉することにより、混練して製造したフレッシュコンクリートを排出する排出手段、
    前記排出手段に設けられ、フレッシュコンクリートが排出され始めた時点から、所定量のフレッシュコンクリートが排出されるまでの排出時間を測定する排出時間測定手段、
    前記排出時間に基づいて試験品質情報記憶部を参照し、前記排出時間に関連付けて予め記憶された試験品質情報を取得する試験品質情報取得手段、
    前記試験品質情報取得手段が取得したフレッシュコンクリートの試験品質情報およびコンクリートの目標品質情報との関係に基づいて予め設定しておいた修正配合調整値を考慮して修正配合条件情報を算出し、当該修正配合条件情報に基づいて第1の配合条件情報を修正することにより第2の配合設計情報を前記計量手段において用いる前記配合設計情報として決定する第2の配合設計手段、
    を備えたことを特徴とするコンクリート製造装置。
  2. 請求項1のコンクリート製造装置において、さらに、
    前記第1の配合設計情報に基づいて製造したフレッシュコンクリートの試験品質が、所定の目標品質を満たすか否かを判別する品質判別手段を備え、
    前記第2の配合設計手段は、前記品質判別手段により、フレッシュコンクリートの試験品質情報がコンクリートの目標品質を満たさないと判別された場合に、前記第2の配合設計情報を決定することを特徴とするコンクリート製造装置。
  3. 請求項2のコンクリート製造装置において、
    前記品質判別手段は、フレッシュコンクリートの前記品質情報として算出された数値が、前記目標品質情報として予め設定された数値範囲内に含まれるか否かを判断することにより、フレッシュコンクリートの試験品質情報がコンクリートの目標品質を満たすか否かを判別すること、を特徴とするコンクリート製造装置。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載のコンクリート製造装置において、
    前記修正配合条件情報は、コンクリートの目標品質情報とフレッシュコンクリートの試験品質情報との間の品質値差に応じて変動すること、を特徴とするコンクリート製造装置。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載のコンクリート製造装置において、
    前記試験品質情報が、充填高さ、スランプフロー、フロー到達時間および空気量であり、
    前記充填高さ、スランプフローおよびフロー到達時間の値は、前記排出時間に基づいて試験品質情報記憶部を参照して取得され、
    前記空気量の値は、フレッシュコンクリートの質量と容積の関係から算出して取得されること、
    を特徴とするコンクリート製造装置。
  6. 混練して製造したフレッシュコンクリートを排出手段から排出するよう制御するためのコンクリート製造プログラムであって、
    コンピュータを、
    コンクリートを構成する構成材料についての配合条件情報、当該構成材料の構成材料基本情報およびコンクリートの目標品質情報を受けて、これらに基づいて配合設計情報である第1の配合設計情報を決定する第1の配合設計手段、
    底部に位置する排出弁を有し、当該排出弁を開閉することにより、混練して製造したフレッシュコンクリートを排出する排出手段からフレッシュコンクリートが排出され始めた時点から、所定量のフレッシュコンクリートが排出されるまでの排出時間を測定する排出時間測定手段、
    前記排出時間に基づいて試験品質情報記憶部を参照し、前記排出時間に関連付けて予め記憶された試験品質情報を取得する試験品質情報取得手段、
    前記試験品質情報取得手段が取得したフレッシュコンクリートの試験品質情報およびコンクリートの目標品質情報との関係に基づいて予め設定しておいた修正配合調整値を考慮して修正配合条件情報を算出し、当該修正配合条件情報に基づいて第1の配合条件情報を修正することにより第2の配合設計情報を前記配合設計情報として決定する第2の配合設計手段、
    として機能させることを特徴とするコンクリート製造プログラム。
  7. 請求項6のコンクリート製造プログラムにおいて、
    前記試験品質情報が、充填高さ、スランプフロー、フロー到達時間および空気量であり、
    前記充填高さ、スランプフローおよびフロー到達時間の値は、前記排出時間に基づいて試験品質情報記憶部を参照して取得され、
    前記空気量の値は、フレッシュコンクリートの質量と容積の関係から算出して取得されること、
    を特徴とするコンクリート製造プログラム。
  8. 混練して製造したフレッシュコンクリートを排出手段から排出するためのコンクリート製造方法であって、
    コンクリートを構成する構成材料についての配合条件情報、当該構成材料の構成材料基本情報およびコンクリートの目標品質情報を受けて、これらに基づいて第1の配合設計情報を決定する第1の配合設計ステップ、
    決定された第1の配合設計情報を配合設計情報とし、当該配合設計情報に基づいて各構成材料を計量する計量ステップ、
    計量された各構成材料を混練してフレッシュコンクリートを製造する混練ステップ、
    底部に位置する排出弁を有し、当該排出弁を開閉することにより、混練して製造したフレッシュコンクリートを排出する排出ステップ、
    前記排出手段に設けられた排出時間測定手段により、排出ステップでフレッシュコンクリートが排出され始めた時点から、所定量のフレッシュコンクリートが排出されるまでの排出時間を測定する排出時間測定ステップ、
    前記排出時間に基づいて試験品質情報記憶部を参照し、前記排出時間に関連付けて予め記憶された試験品質情報を取得する試験品質情報取得ステップ、
    前記試験品質情報取得ステップで取得したフレッシュコンクリートの試験品質情報およびコンクリートの目標品質情報との関係に基づいて予め設定しておいた修正配合調整値を考慮して修正配合条件情報を算出し、当該修正配合条件情報に基づいて第1の配合条件情報を修正することにより第2の配合設計情報を前記計量ステップにおいて用いる前記配合設計情報として決定する第2の配合設計ステップ、
    を実行することを特徴とするコンクリート製造方法。
  9. 請求項8のコンクリート製造方法において、
    前記試験品質情報が、充填高さ、スランプフロー、フロー到達時間および空気量であり、
    前記充填高さ、スランプフローおよびフロー到達時間の値は、前記排出時間に基づいて試験品質情報記憶部を参照して取得され、
    前記空気量の値は、フレッシュコンクリートの質量と容積の関係から算出して取得されること、
    を特徴とするコンクリート製造方法。
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