JP4793611B2 - コンクリート材料の計量方法及びプログラム並びに記録媒体 - Google Patents

コンクリート材料の計量方法及びプログラム並びに記録媒体 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として表面水の状態が異なる複数の骨材及び水を計量するコンクリート材料の計量方法及びプログラム並びに記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンクリートを現場配合する際、水量がコンクリート強度等に大きな影響を及ぼすため、練混ぜ時に十分管理する必要があるが、配合材料である骨材は、その貯蔵状況や気候条件等によって含水状態が異なり、湿潤状態の骨材を用いるとコンクリート中の水量が骨材の表面水の量だけ増加し、乾燥状態の骨材を用いるとコンクリート中の水量は有効吸水量だけ減少する。
【0003】
そのため、骨材の乾湿程度に応じて練混ぜ時の水量を補正し示方配合通りのコンクリートを製造することが、コンクリートの品質を維持する上できわめて重要な事項となる。
【0004】
ここで、湿潤状態における表面水の水量(細骨材の表面に付着している水量)を表乾状態(表面乾燥飽水状態)の細骨材の質量で除した比率を表面水率と呼んでいるが、貯蔵されている骨材、特に細骨材は一般に濡れていることが多いため、かかる表面水率を骨材の乾湿程度の指標として予め測定し、その測定値に基づいて練混ぜ水量を調整するのが一般的である。
【0005】
そして、このような表面水率の測定は、従来、細骨材が貯蔵されたストックビンと呼ばれる貯蔵容器から少量の試料を採取してその質量及び絶乾状態での質量を計測し、次いで、これらの計測値と予め測定された表乾状態の吸水率とを用いて算出していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような測定方法では、わずかな試料から全体の表面水率を推測しているにすぎないため、精度の面でどうしても限界がある一方、絶乾状態の質量を計測するにはバーナー等による加熱作業が必要となるため、実際に使用する量に近い量を採取してこれを試料とすることは、経済性や時間の面で非現実的であるという問題を生じていた。
【0007】
また、このような問題を補うべく、練混ぜ状況をオペレータが目視で確認したり、ミキサの負荷電流を参考にすることによって練混ぜ水量の調整を行うといった方法を採用することがあるが、かかる方法自体が精度の低いものであり、結局、強度面で20%近い大きな安全率を見込まざるを得なくなり、不経済な配合となるという問題も生じていた。
【0008】
特に、密度、粒度などの種類が異なる複数の骨材を混ぜ合わせる場合には、上述した問題はさらに深刻となる。
【0009】
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、骨材及び水の質量を該骨材の表面水を考慮しつつ正確に計測することが可能なコンクリート材料の計量方法及びプログラム並びに記録媒体を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係るコンクリート材料の計量方法は請求項1に記載したように、第i(i=1,2,3・・・N)の骨材の投入が終了した時点における水浸骨材の目標質量Mdi(i=1,2,3・・・N)を設定し、第1の骨材及び水を該第1の骨材が水面から出ない水浸骨材となるように所定の計量槽に投入し、前記水浸骨材の全質量Mf1を計測し、前記水浸骨材の全容量Vf1を計測し、前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1及び水の密度ρwを、前記水浸骨材の前記全質量Mf1及び全容量Vf1とともに下式、
a1=ρa1(Mf1−ρw・Vf1)/(ρa1−ρw) (1)
に代入して前記第1の骨材の表乾状態の質量Ma1を求め、第2の骨材を該第2の骨材が水面から出ない水浸骨材となるように前記計量槽に投入し、前記水浸骨材の全質量Mf2を計測し、前記水浸骨材の全容量Vf2を計測し、前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1、前記第2の骨材の表乾状態における密度ρa2及び水の密度ρwを前記全質量Mf2及び前記水浸骨材の全容量Vf2とともに、下式、
a2=ρa2((Mf2−Ma1)−ρw(Vf2−Ma1/ρa1))/(ρa2−ρw) (2)
に代入して前記第2の骨材の表乾状態の質量Ma2を求め、以下、上述の手順を繰り返して第(N―1)の骨材の表乾状態における質量Ma(N-1)までを順次算出し、最後に、第Nの骨材を該第Nの骨材が水面から出ない水浸骨材となるように前記計量槽に投入し、前記水浸骨材の全質量MfNを計測し、前記水浸骨材の全容量VfNを計測し、前記第iの骨材(i=1,2,3,・・N)の表乾状態における密度ρai(i=1,2,3,・・N)及び水の密度ρwを前記全質量MfN及び前記水浸骨材の全容量VfNとともに下式、
aN=ρaN((MfN−ΣMai(i=1,2,3,・・(N-1)))−ρw(VfN−Σ(Mai/ρai)(i=1,2,3,・・(N-1))))/(ρaN−ρw) (3)
w=ρw(ρaN(VfN−Σ(Mai/ρai)(i=1,2,3,・・(N-1)))−(MfN−ΣMai(i=1,2,3,・・(N-1))))/(ρaN−ρw) (4)
に代入して前記第Nの骨材の表乾状態の質量MaN及び水の質量Mwを求めるコンクリート材料の計量方法であって、前記計量槽への前記第i(i=1,2,3・・・N)の骨材の投入を所定速度で連続的に又は断続的に行いつつ、前記水浸骨材の全質量Mfi(i=1,2,3・・・N)の計測をリアルタイム又は所定時間間隔で行い、前記第i(i=1,2,3・・・N)の骨材のうち、第jの骨材投入中に水浸骨材の全質量Mfjが第jの骨材の投入が終了した時点における水浸骨材の目標質量Mdjに達したとき、該第jの骨材投入を終了するものである。
【0011】
また、本発明に係るコンクリート材料の計量方法は請求項2に記載したように、第i(i=1,2,3・・・N)の骨材の投入が終了した時点における水浸骨材の目標質量Mdi(i=1,2,3・・・N)を設定し、第1の骨材及び水を該第1の骨材が水面から出ない水浸骨材となるように所定の計量槽に投入し、前記水浸骨材の全質量Mf1を計測し、前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1及び水の密度ρwを前記水浸骨材の前記全質量Mf1及び予め設定された第1の水位に対して求められる水浸骨材の全容量Vf1とともに下式、
a1=ρa1(Mf1−ρw・Vf1)/(ρa1−ρw) (1)
に代入して前記第1の骨材の表乾状態の質量Ma1を求め、第2の骨材を該第2の骨材が水面から出ない水浸骨材となるように前記計量槽に投入し、前記水浸骨材の全質量Mf2を計測し、前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1、前記第2の骨材の表乾状態における密度ρa2及び水の密度ρwを前記全質量Mf2及び予め設定された第2の水位に対して求められる水浸骨材の全容量Vf2とともに、下式、
a2=ρa2((Mf2−Ma1)−ρw(Vf2−Ma1/ρa1))/(ρa2−ρw) (2)
に代入して前記第2の骨材の表乾状態の質量Ma2を求め、以下、上述の手順を繰り返して第(N―1)の骨材の表乾状態における質量Ma(N-1)までを順次算出し、最後に、第Nの骨材を該第Nの骨材が水面から出ない水浸骨材となるように前記計量槽に投入し、前記水浸骨材の全質量MfNを計測し、前記第iの骨材(i=1,2,3,・・N)の表乾状態における密度ρai(i=1,2,3,・・N)及び水の密度ρwを前記全質量MfN及び予め設定された第Nの水位に対して求められる水浸骨材の全容量VfNとともに下式、
aN=ρaN((MfN−ΣMai(i=1,2,3,・・(N-1)))−ρw(VfN−Σ(Mai/ρai)(i=1,2,3,・・(N-1))))/(ρaN−ρw) (3)
w=ρw(ρaN(VfN−Σ(Mai/ρai)(i=1,2,3,・・(N-1)))−(MfN−ΣMai(i=1,2,3,・・(N-1))))/(ρaN−ρw) (4)
に代入して前記第Nの骨材の表乾状態の質量MaN及び水の質量Mwを求めるコンクリート材料の計量方法であって、前記計量槽への前記第i(i=1,2,3・・・N)の骨材の投入を所定速度で連続的に又は断続的に行いつつ、前記水浸骨材の全質量Mfi(i=1,2,3・・・N)の計測をリアルタイム又は所定時間間隔で行い、前記第i(i=1,2,3・・・N)の骨材のうち、第jの骨材投入中において、そのときの水浸骨材の水位が予め設定された第jの水位を越えないように余剰水を排水しながら、前記水浸骨材の全質量Mfjが水浸骨材の目標質量Mdjに達したとき、該第jの骨材投入を終了するとともに、そのときの水浸骨材の水位が予め設定された第jの水位に達していないときには該第jの水位になるように水を補充した上で前記水浸骨材の全質量Mfjの再計測、前記第jの骨材の表乾状態の質量Majの再演算及び前記水の質量Mwの再演算を行うものである。
【0012】
また、本発明に係るコンクリート材料の計量方法は、前記計量槽への給水量MI及び前記計量槽からの排水量MOを累積値として計測し、前記計量槽への給水量MI、前記計量槽からの排水量MO及び全質量Mfi(i=1,2,3・・・N)を、次式、
ΣMawj(j=1,2,3,・・i)=Mfi―(MI―MO) (5)
に代入してΣMawj(j=1,2,3,・・i)を求め、
ΣMawj(j=1,2,3,・・i)―ΣMawj(j=1,2,3,・・(i-1)) (6)
を算出し、該Mawiを、次式、
(Mawi―Mai)/Mai (7)
に代入して前記第i(i=1,2,3,・・N)の骨材の表面水率を求めるものである。
【0013】
また、本発明に係るコンクリート材料の計量方法は、前記水浸骨材内の空気量をa(%)とし、前記Vfi(i=1,2,3,・・N)に代えて、Vfi(i=1,2,3,・・N)・(1―a/100)を用いるものである。
【0014】
また、本発明に係るコンクリート材料の計量演算を実行させるためのプログラムは請求項5に記載したように、所定の入力手段を介して第i(i=1,2,3・・・N)の骨材の表乾状態における密度ρai(i=1,2,3・・・N)、水の密度ρw及び第i(i=1,2,3・・・N)の骨材の投入が終了した時点における水浸骨材の目標質量Mdi(i=1,2,3・・・N)を入力して記憶手段に記憶させ、第1の骨材及び水を該第1の骨材が水面から出ない水浸骨材となるように所定の計量槽に投入し、前記水浸骨材の全質量Mf1を計測し、前記水浸骨材の全容量Vf1を計測し、前記記憶手段に予め記憶された前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1及び水の密度ρwを該記憶手段から読み出し、読み出された前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1及び水の密度ρwを、前記水浸骨材の前記全質量Mf1及び全容量Vf1とともに下式、
a1=ρa1(Mf1−ρw・Vf1)/(ρa1−ρw) (1)
に代入して前記第1の骨材の表乾状態の質量Ma1を求める演算を演算手段で行うとともに演算結果を前記記憶手段に記憶させ、第2の骨材を該第2の骨材が水面から出ない水浸骨材となるように前記計量槽に投入し、前記水浸骨材の全質量Mf2を計測し、前記水浸骨材の全容量Vf2を計測し、前記記憶手段に予め記憶された前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1、前記第2の骨材の表乾状態における密度ρa2及び水の密度ρwを該記憶手段から読み出し、読み出された前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1、前記第2の骨材の表乾状態における密度ρa2及び水の密度ρwを、前記全質量Mf2及び前記水浸骨材の全容量Vf2とともに、下式、
a2=ρa2((Mf2−Ma1)−ρw(Vf2−Ma1/ρa1))/(ρa2−ρw) (2)
に代入して前記第2の骨材の表乾状態の質量Ma2を求める演算を演算手段で行うとともに演算結果を前記記憶手段に記憶させ、以下、上述の手順を繰り返して第(N―1)の骨材の表乾状態における質量Ma(N-1)までを前記演算手段で順次演算するとともに演算結果を前記記憶手段に記憶させ、最後に、第Nの骨材を該第Nの骨材が水面から出ない水浸骨材となるように前記計量槽に投入し、前記水浸骨材の全質量MfNを計測し、前記水浸骨材の全容量VfNを計測し、前記記憶手段に予め記憶された前記第iの骨材(i=1,2,3,・・N)の表乾状態における密度ρai(i=1,2,3,・・N)及び水の密度ρwを該記憶手段から読み出し、読み出された前記第iの骨材(i=1,2,3,・・N)の表乾状態における密度ρai(i=1,2,3,・・N)及び水の密度ρwを、前記全質量MfN及び前記水浸骨材の全容量VfNとともに下式、
aN=ρaN((MfN−ΣMai(i=1,2,3,・・(N-1)))−ρw(VfN−Σ(Mai/ρai)(i=1,2,3,・・(N-1))))/(ρaN−ρw) (3)
w=ρw(ρaN(VfN−Σ(Mai/ρai)(i=1,2,3,・・(N-1)))−(MfN−ΣMai(i=1,2,3,・・(N-1))))/(ρaN−ρw) (4)
に代入して前記第Nの骨材の表乾状態の質量MaN及び水の質量Mwを求める演算を前記演算手段で行うコンクリート材料の計量演算を実行させるためのプログラムであって、前記計量槽への前記第i(i=1,2,3・・・N)の骨材の投入を所定速度で連続的に又は断続的に行いつつ、前記水浸骨材の全質量Mfi(i=1,2,3・・・N)の計測をリアルタイム又は所定時間間隔で行い、前記第i(i=1,2,3・・・N)の骨材のうち、第jの骨材投入中に水浸骨材の全質量Mfjが水浸骨材の目標質量Mdjに達したとき、該第jの骨材投入を終了するものである。
【0015】
また、本発明に係るコンクリート材料の計量演算を実行させるためのプログラムは請求項6に記載したように、所定の入力手段を介して第i(i=1,2,3・・・N)の骨材の表乾状態における密度ρai(i=1,2,3・・・N)、水の密度ρw及び第i(i=1,2,3・・・N)の骨材の投入が終了した時点における水浸骨材の目標質量Mdi(i=1,2,3・・・N)を入力して記憶手段に記憶させ、第1の骨材及び水を該第1の骨材が水面から出ない水浸骨材となるように所定の計量槽に投入し、前記水浸骨材の全質量Mf1を計測し、前記記憶手段に予め記憶された前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1及び水の密度ρwを該記憶手段から読み出し、読み出された前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1及び水の密度ρwを、前記水浸骨材の前記全質量Mf1及び予め設定された第1の水位に対して求められる水浸骨材の全容量Vf1とともに下式、
a1=ρa1(Mf1−ρw・Vf1)/(ρa1−ρw) (1)
に代入して前記第1の骨材の表乾状態の質量Ma1を求める演算を演算手段で行うとともに演算結果を前記記憶手段に記憶させ、第2の骨材を該第2の骨材が水面から出ない水浸骨材となるように前記計量槽に投入し、前記水浸骨材の全質量Mf2を計測し、前記記憶手段に予め記憶された前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1、前記第2の骨材の表乾状態における密度ρa2及び水の密度ρwを該記憶手段から読み出し、読み出された前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1、前記第2の骨材の表乾状態における密度ρa2及び水の密度ρwを、前記全質量Mf2及び予め設定された第2の水位に対して求められる水浸骨材の全容量Vf2とともに、下式、
a2=ρa2((Mf2−Ma1)−ρw(Vf2−Ma1/ρa1))/(ρa2−ρw) (2)
に代入して前記第2の骨材の表乾状態の質量Ma2を求める演算を演算手段で行うとともに演算結果を前記記憶手段に記憶させ、以下、上述の手順を繰り返して第(N―1)の骨材の表乾状態における質量Ma(N-1)までを前記演算手段で順次演算するとともに演算結果を前記記憶手段に記憶させ、最後に、第Nの骨材を該第Nの骨材が水面から出ない水浸骨材となるように前記計量槽に投入し、前記水浸骨材の全質量MfNを計測し、前記記憶手段に予め記憶された前記第iの骨材(i=1,2,3,・・N)の表乾状態における密度ρai(i=1,2,3,・・N)及び水の密度ρwを該記憶手段から読み出し、読み出された前記第iの骨材(i=1,2,3,・・N)の表乾状態における密度ρai(i=1,2,3,・・N)及び水の密度ρwを、前記全質量MfN及び予め設定された第Nの水位に対して求められる水浸骨材の全容量VfNとともに下式、
aN=ρaN((MfN−ΣMai(i=1,2,3,・・(N-1)))−ρw(VfN−Σ(Mai/ρai)(i=1,2,3,・・(N-1))))/(ρaN−ρw) (3)
w=ρw(ρaN(VfN−Σ(Mai/ρai)(i=1,2,3,・・(N-1)))−(MfN−ΣMai(i=1,2,3,・・(N-1))))/(ρaN−ρw) (4)
に代入して前記第Nの骨材の表乾状態の質量MaN及び水の質量Mwを求める演算を前記演算手段で行うコンクリート材料の計量演算を実行させるためのプログラムであって、前記計量槽への前記第i(i=1,2,3・・・N)の骨材の投入を所定速度で連続的に又は断続的に行いつつ、前記水浸骨材の全質量Mfi(i=1,2,3・・・N)の計測をリアルタイム又は所定時間間隔で行い、前記第i(i=1,2,3・・・N)の骨材のうち、第jの骨材投入中において、そのときの水浸骨材の水位が予め設定された第jの水位を越えないように余剰水を排水しながら、前記水浸骨材の全質量Mfjが水浸骨材の目標質量Mdjに達したとき、該第jの骨材投入を終了するとともに、そのときの水浸骨材の水位が予め設定された第jの水位に達していないときには該第jの水位になるように水を補充した上で前記水浸骨材の全質量Mfjの再計測、前記第jの骨材の表乾状態の質量Majの再演算及び前記水の質量Mwの再演算を行うものである。
【0016】
また、本発明に係るコンクリート材料の計量演算を実行させるためのプログラムは、前記計量槽への給水量MI及び前記計量槽からの排水量MOを累積値として計測するとともに計測結果を前記記憶手段に記憶させ、前記計量槽への給水量MI、前記計量槽からの排水量MO及び全質量Mfi(i=1,2,3・・・N)を前記記憶手段から読み出し、次式、
ΣMawj(j=1,2,3,・・i)=Mfi―(MI―MO) (5)
に代入してΣMawj(j=1,2,3,・・i)を求める演算を前記演算手段で行うとともに演算結果を前記記憶手段に記憶させ、次に、
ΣMawj(j=1,2,3,・・i)―ΣMawj(j=1,2,3,・・(i-1)) (6)
を前記演算手段で演算してMawiを求め、該Mawiを、次式、
(Mawi―Mai)/Mai (7)
に代入して前記第i(i=1,2,3,・・N)の骨材の表面水率を求める演算を前記演算手段で行うものである。
【0017】
また、本発明に係るコンクリート材料の計量演算を実行させるためのプログラムは、前記水浸骨材内の空気量をa(%)とし、前記Vfi(i=1,2,3,・・N)に代えて、Vfi(i=1,2,3,・・N)・(1―a/100)を用いるものである。
【0018】
また、本発明に係るコンピュータ読み取り可能な記録媒体は請求項9に記載したように、請求項5乃至請求項8のいずれか一記載のコンクリート材料の計量演算を実行させるためのプログラムを記録したものである。
【0019】
請求項1の発明に係るコンクリート材料の計量方法においては、まず、第i(i=1,2,3・・・N)の骨材の投入が終了した時点における水浸骨材の目標質量Mdi(i=1,2,3・・・N)を設定する。
【0020】
次に、第1の骨材及び水を該第1の骨材が水面から出ない水浸骨材となるように所定の計量槽に投入する。
【0021】
計量槽に骨材と水を投入するにあたり、いずれを先行させるかは任意であるが、水を先行投入し、しかる後に骨材を投入するようにすれば、特に細骨材の場合に水浸骨材への気泡混入をかなり抑制することが可能となる。
【0022】
次に、前記水浸骨材の全質量Mf1を計測する。水浸骨材の全質量Mf1を計測するには、水浸骨材で満たされたときの計量槽の質量から計量槽のみの質量を差し引けばよい。
【0023】
次に、前記水浸骨材の全容量Vf1を計測する。水浸骨材の全容量Vf1については、例えば水浸骨材の液位を計測する液位計測手段、具体的には電極式変位センサを用いて計測するようにすればよい。
【0024】
次に、前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1及び水の密度ρwを、前記水浸骨材の前記全質量Mf1及び全容量Vf1とともに(1)式に代入して前記第1の骨材の表乾状態の質量Ma1を求める。
【0025】
次に、第1の骨材と同様にして、第2の骨材を該第2の骨材が水面から出ない水浸骨材となるように前記計量槽に投入し、次いで、前記水浸骨材の全質量Mf2を計測し、さらに前記水浸骨材の全容量Vf2を計測する。
【0026】
次に、前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1、前記第2の骨材の表乾状態における密度ρa2及び水の密度ρwを前記全質量Mf2及び前記水浸骨材の全容量Vf2とともに、(2)式に代入して前記第2の骨材の表乾状態の質量Ma2を求める。
【0027】
以下、上述の手順を繰り返して第(N―1)の骨材の表乾状態における質量Ma(N-1)までを順次算出し、最後に、第Nの骨材を該第Nの骨材が水面から出ない水浸骨材となるように前記計量槽に投入する。
【0028】
次に、上述したと同様、前記水浸骨材の全質量MfNを計測し、さらに前記水浸骨材の全容量VfNを計測する。
【0029】
次に、前記第iの骨材(i=1,2,3,・・N)の表乾状態における密度ρai(i=1,2,3,・・N)及び水の密度ρwを前記全質量MfN及び前記水浸骨材の全容量VfNとともに(3)式及び(4)式に代入して前記第Nの骨材の表乾状態の質量MaN及び水の質量Mwを求める。
【0030】
ここで、前記計量槽に前記第i(i=1,2,3・・・N)の骨材をそれぞれ累加投入していくにあたっては、所定速度で連続的に又は断続的に行いつつ、前記水浸骨材の全質量Mfi(i=1,2,3・・・N)の計測をリアルタイム又は所定時間間隔で行い、前記第i(i=1,2,3・・・N)の骨材のうち、第jの骨材投入中に水浸骨材の全質量Mfjが第jの骨材の投入が終了した時点における水浸骨材の目標質量Mdjに達したとき、該第jの骨材投入を終了する。なお、引き続いて累加投入すべき骨材が存在する場合、すなわち累加投入すべき骨材が複数であってかつ最後の骨材でない場合には、上述したと同様にして第(j+1)の骨材の投入を引き続き行う。
【0031】
このようにして、第i(i=1,2,3・・・N)の骨材及び水を計量したならば、かかる計量結果を、示方配合に従って設定された当初の現場配合と比較し、必要に応じて現場配合を修正する。すなわち、計量された骨材質量と当初設定された現場配合の骨材質量とを比較し、その比率に応じて1バッチの練混ぜ量を修正するとともに、かかる比率に応じて水の不足分を二次水として補充し、又は水の過剰分を排水するとともに、セメントや混和剤といった他のコンクリート材料についても上述した比率に応じて当初の現場配合を修正して計量し、これらを混練ミキサーに投入して練り混ぜる。
【0032】
このように、骨材の表面水は、湿潤状態が異なる骨材ごとのばらつきが考慮された状態で水の質量Mwの一部として間接的に算出されるとともに、骨材の質量は、表乾状態のときの質量Mai(i=1,2,3,・・N)として把握される。すなわち、骨材や水の質量が示方配合と同等の条件で把握されることとなるので、湿潤状態が異なる骨材を用いても、示方配合通りにコンクリートを製造することが可能となる。
【0033】
さらに、前記計量槽への前記第i(i=1,2,3・・・N)の骨材の投入を所定速度で連続的に又は断続的に行いつつ、前記水浸骨材の全質量Mfi(i=1,2,3・・・N)の計測をリアルタイム又は所定時間間隔で行い、前記第i(i=1,2,3・・・N)の骨材のうち、第jの骨材投入中に水浸骨材の全質量Mfjが第jの骨材の投入が終了した時点における水浸骨材の目標質量Mdjに達したとき、該第jの骨材投入を終了するようにしたので、第i(i=1,2,3・・・N)の骨材の投入量を正確に管理して現場配合を修正し、結果として、示方配合通りのコンクリートを製造することが可能となる。
【0034】
また、それに加えて、密度、粒度等が異なる複数の骨材であっても、湿潤状態の違いによる表面水の影響を最終的な水量の一部として正確に把握しつつ、一つの計量槽内で効率よくしかも高い精度で計量することが可能となる。
【0035】
請求項2の発明に係るコンクリート材料の計量方法においては、まず、第i(i=1,2,3・・・N)の骨材の投入が終了した時点における水浸骨材の目標質量Mdi(i=1,2,3・・・N)を設定する。
【0036】
次に、第1の骨材及び水を該第1の骨材が水面から出ない水浸骨材となるように所定の計量槽に投入する。
【0037】
計量槽に骨材と水を投入するにあたり、いずれを先行させるかは任意であるが、水を先行投入し、しかる後に骨材を投入するようにすれば、特に細骨材の場合に水浸骨材への気泡混入をかなり抑制することが可能となる。
【0038】
次に、前記水浸骨材の全質量Mf1を計測する。水浸骨材の全質量Mf1を計測するには、水浸骨材で満たされたときの計量槽の質量から計量槽のみの質量を差し引けばよい。
【0039】
次に、前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1及び水の密度ρwを、前記水浸骨材の前記全質量Mf1及び予め設定された第1の水位に対して求められる水浸骨材の全容量Vf1とともに(1)式に代入して前記第1の骨材の表乾状態の質量Ma1を求める。
【0040】
第1の水位は、例えば所定深さ位置にて水浸骨材中の水を計量槽からオーバーフローさせたり、吸引排水したりすることで予め設定することが可能である。
【0041】
次に、第1の骨材と同様にして、第2の骨材を該第2の骨材が水面から出ない水浸骨材となるように前記計量槽に投入し、次いで、前記水浸骨材の全質量Mf2を計測する。
【0042】
次に、前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1、前記第2の骨材の表乾状態における密度ρa2及び水の密度ρwを前記全質量Mf2及び予め設定された第2の水位に対して求められる水浸骨材の全容量Vf2とともに、(2)式に代入して前記第2の骨材の表乾状態の質量Ma2を求める。
【0043】
第2の水位についても、所定深さ位置にて水浸骨材中の水を計量槽からオーバーフローさせたり、吸引排水したりすることで予め設定することが可能である。
【0044】
以下、上述の手順を繰り返して第(N―1)の骨材の表乾状態における質量Ma(N-1)までを順次算出し、最後に、第Nの骨材を該第Nの骨材が水面から出ない水浸骨材となるように前記計量槽に投入する。
【0045】
次に、上述したと同様、前記水浸骨材の全質量MfNを計測する。
【0046】
次に、前記第iの骨材(i=1,2,3,・・N)の表乾状態における密度ρai(i=1,2,3,・・N)及び水の密度ρwを前記全質量MfN及び予め設定された第Nの水位に対して求められる水浸骨材の全容量VfNとともに(3)式及び(4)式に代入して前記第Nの骨材の表乾状態の質量MaN及び水の質量Mwを求める。第Nの水位については、上述した第1、第2の水位と同様に設定可能である。
【0047】
ここで、前記計量槽に前記第i(i=1,2,3・・・N)の骨材をそれぞれ累加投入していくにあたっては、前記計量槽への前記第i(i=1,2,3・・・N)の骨材の投入を所定速度で連続的に又は断続的に行いつつ、前記水浸骨材の全質量Mfi(i=1,2,3・・・N)の計測をリアルタイム又は所定時間間隔で行い、前記第i(i=1,2,3・・・N)の骨材のうち、第jの骨材投入中において、そのときの水浸骨材の水位が予め設定された第jの水位を越えないように余剰水を排水しながら、前記水浸骨材の全質量Mfjが水浸骨材の目標質量Mdjに達したとき、該第jの骨材投入を終了する。
【0048】
一方、そのときの水浸骨材の水位が予め設定された第jの水位に達していないときには該第jの水位になるように水を補充した上で前記水浸骨材の全質量Mfjの再計測、前記第jの骨材の表乾状態の質量Majの再演算及び前記水の質量Mwの再演算を行う。
【0049】
なお、引き続いて累加投入すべき骨材が存在する場合、すなわち累加投入すべき骨材が複数であってかつ最後の骨材でない場合には、上述したと同様にして第(j+1)の骨材の投入を引き続き行う。
【0050】
このようにして、第i(i=1,2,3・・・N)の骨材及び水を計量したならば、セメントや混和剤といった他のコンクリート材料についても適宜計量し、これらとともに混練ミキサーに投入して練り混ぜることとなるが、ここで、水浸骨材の水位が予め設定された第jの水位を越えないように余剰水を排水しながら、前記水浸骨材の全質量Mfjが水浸骨材の目標質量Mdjに達したときには、前記第iの骨材の表乾状態の質量Mai(i=1,2,3・・・N)は、当初設定した値と等しくなるため、現場配合を修正する必要はない。
【0051】
一方、水浸骨材の水位が予め設定された第jの水位に達していないときには該第jの水位になるように水を補充するため、実測された前記第jの骨材の表乾状態の質量Majは、当初設定されたものとは異なる値となるため、請求項1に係る発明と同様、計量結果を示方配合に従って設定された当初の現場配合と比較し、必要に応じて現場配合を修正する。すなわち、計量された骨材質量と当初設定された現場配合の骨材質量とを比較し、その比率に応じて1バッチの練混ぜ量を修正するとともに、かかる比率に応じて水の不足分を二次水として補充し、又は水の過剰分を排水するとともに、セメントや混和剤といった他のコンクリート材料についても上述した比率に応じて当初の現場配合を修正して計量し、これらを混練ミキサーに投入して練り混ぜる。
【0052】
このように、骨材の表面水は、湿潤状態が異なる骨材ごとのばらつきが考慮された状態で水の質量Mwの一部として間接的に算出されるとともに、骨材の質量は、表乾状態のときの質量Mai(i=1,2,3,・・N)として把握される。すなわち、骨材や水の質量が示方配合と同等の条件で把握されることとなるので、湿潤状態が異なる骨材を用いても、示方配合通りにコンクリートを製造することが可能となる。
【0053】
また、水浸骨材の全質量Mfjが水浸骨材の目標質量Mdjに達したとき、該第jの骨材投入を終了するとともに、そのときの水浸骨材の水位が予め設定された第jの水位に達していないときには該第jの水位になるように水を補充した上で前記水浸骨材の全質量Mfjの再計測、前記第jの骨材の表乾状態の質量Majの再演算及び前記水の質量Mwの再演算を行うようにしたので、水浸骨材の全容量Vfi(i=1,2,3・・・N)の計測は、既知の値となって計測する必要がなくなるとともに、第i(i=1,2,3・・・N)の骨材の投入量を正確に管理し、結果として、示方配合通りのコンクリートを製造することが可能となる。
【0054】
また、それに加えて、密度、粒度等が異なる複数の骨材であっても、湿潤状態の違いによる表面水の影響を最終的な水量の一部として正確に把握しつつ、一つの計量槽内で効率よくしかも高い精度で計量することが可能となる。
【0055】
なお、請求項1又は請求項2に係るコンクリート材料の計量方法において、前記計量槽への給水量MI及び前記計量槽からの排水量MOを累積値として計測し、前記計量槽への給水量MI、前記計量槽からの排水量MO及び全質量Mfi(i=1,2,3・・・N)を、次式、
ΣMawj(j=1,2,3,・・i)=Mfi―(MI―MO) (5)
に代入してΣMawj(j=1,2,3,・・i)を求め、
ΣMawj(j=1,2,3,・・i)―ΣMawj(j=1,2,3,・・(i-1)) (6)
を算出し、該Mawiを、次式、
(Mawi―Mai)/Mai (7)
に代入するようにすれば、前記第i(i=1,2,3,・・N)の骨材の表面水率を求めることができる。
【0056】
ここで、計量槽への給水量MIの累積値は、必ずしも増加するとは限らず、最初に投入した水量がその累積値となる、つまり累積値が変動せずに一定となる場合が考えられる。また、計量槽からの排水量MOは、必ずしも排水されるとは限らず、累積値が零のままという場合も考えられる。
【0057】
また、前記水浸骨材内の空気量をa(%)とし、前記Vfi(i=1,2,3,・・N)に代えて、Vfi(i=1,2,3,・・N)・(1―a/100)を用いるようにすれば、空気量を考慮したさらに精度の高い計量が可能となる。
【0058】
請求項5の発明に係るコンクリート材料の計量演算を実行させるためのプログラムにおいては、例えばパソコンで実行させることが可能であり、まず、キーボード、マウスといった所定の入力手段を介して第i(i=1,2,3・・・N)の骨材の表乾状態における密度ρai(i=1,2,3・・・N)、水の密度ρw及び第i(i=1,2,3・・・N)の骨材の投入が終了した時点における水浸骨材の目標質量Mdi(i=1,2,3・・・N)を入力し、これらをハードディスク等で構成された記憶手段に記憶させる。
【0059】
次に、第1の骨材及び水を該第1の骨材が水面から出ない水浸骨材となるように所定の計量槽に投入する。
【0060】
計量槽に骨材と水を投入するにあたり、いずれを先行させるかは任意であるが、水を先行投入し、しかる後に骨材を投入するようにすれば、特に細骨材の場合に水浸骨材への気泡混入をかなり抑制することが可能となる。
【0061】
次に、前記水浸骨材の全質量Mf1を計測する。水浸骨材の全質量Mf1を計測するには、水浸骨材で満たされたときの計量槽の質量から計量槽のみの質量を差し引けばよい。
【0062】
次に、前記水浸骨材の全容量Vf1を計測する。水浸骨材の全容量Vf1については、例えば水浸骨材の液位を計測する液位計測手段、具体的には電極式変位センサを用いて計測するようにすればよい。
【0063】
次に、前記記憶手段に予め記憶された前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1及び水の密度ρwを該記憶手段から読み出し、読み出された前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1及び水の密度ρwを、前記水浸骨材の前記全質量Mf1及び全容量Vf1とともに(1)式に代入して前記第1の骨材の表乾状態の質量Ma1を求める演算を演算手段で行うとともに、演算結果を前記記憶手段に記憶させる。
【0064】
次に、第1の骨材と同様にして、第2の骨材を該第2の骨材が水面から出ない水浸骨材となるように前記計量槽に投入し、次いで、前記水浸骨材の全質量Mf2を計測し、前記水浸骨材の全容量Vf2を計測する。
【0065】
次に、前記記憶手段に予め記憶された前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1、前記第2の骨材の表乾状態における密度ρa2及び水の密度ρwを該記憶手段から読み出し、読み出された前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1、前記第2の骨材の表乾状態における密度ρa2及び水の密度ρwを、前記全質量Mf2及び前記水浸骨材の全容量Vf2とともに、(2)式に代入して前記第2の骨材の表乾状態の質量Ma2を求める演算を演算手段で行うとともに、演算結果を前記記憶手段に記憶させる。
【0066】
以下、上述の手順を繰り返して第(N―1)の骨材の表乾状態における質量Ma(N-1)までを前記演算手段で順次演算するとともに演算結果を前記記憶手段に記憶させ、最後に、第Nの骨材を該第Nの骨材が水面から出ない水浸骨材となるように前記計量槽に投入する。
【0067】
次に、上述したと同様、前記水浸骨材の全質量MfNを計測し、さらに前記水浸骨材の全容量VfNを計測する。
【0068】
次に、前記記憶手段に予め記憶された前記第iの骨材(i=1,2,3,・・N)の表乾状態における密度ρai(i=1,2,3,・・N)及び水の密度ρwを該記憶手段から読み出し、読み出された前記第iの骨材(i=1,2,3,・・N)の表乾状態における密度ρai(i=1,2,3,・・N)及び水の密度ρwを、前記全質量MfN及び前記水浸骨材の全容量VfNとともに(3)式及び(4)式に代入して前記第Nの骨材の表乾状態の質量MaN及び水の質量Mwを求める演算を前記演算手段で行う。
【0069】
ここで、前記計量槽に前記第i(i=1,2,3・・・N)の骨材をそれぞれ累加投入していくにあたっては、所定速度で連続的に又は断続的に行いつつ、前記水浸骨材の全質量Mfi(i=1,2,3・・・N)の計測をリアルタイム又は所定時間間隔で行い、前記第i(i=1,2,3・・・N)の骨材のうち、第jの骨材投入中に水浸骨材の全質量Mfjが水浸骨材の目標質量Mdjに達したとき、該第jの骨材投入を終了する。
【0070】
なお、引き続いて累加投入すべき骨材が存在する場合、すなわち累加投入すべき骨材が複数であってかつ最後の骨材でない場合には、上述したと同様にして第(j+1)の骨材の投入を引き続き行う。
【0071】
このようにして、第i(i=1,2,3・・・N)の骨材及び水を計量したならば、かかる計量結果を、示方配合に従って設定された当初の現場配合と比較し、必要に応じて現場配合を修正する。すなわち、計量された骨材質量と当初設定された現場配合の骨材質量とを比較し、その比率を記憶手段に記憶するとともに、該比率を随時記憶手段から読み出し、該比率に応じて1バッチの練混ぜ量を修正するとともに、かかる比率に応じて水の不足分を二次水として補充し、又は水の過剰分を排水するとともに、セメントや混和剤といった他のコンクリート材料についても上述した比率に応じて当初の現場配合を修正して計量し、これらを混練ミキサーに投入して練り混ぜる。
【0072】
このように、骨材の表面水は、湿潤状態が異なる骨材ごとのばらつきが考慮された状態で水の質量Mwの一部として間接的に算出されるとともに、骨材の質量は、表乾状態のときの質量Mai(i=1,2,3,・・N)として把握される。すなわち、骨材や水の質量が示方配合と同等の条件で把握されることとなるので、湿潤状態が異なる骨材を用いても、示方配合通りにコンクリートを製造することが可能となる。
【0073】
さらに、前記計量槽への前記第i(i=1,2,3・・・N)の骨材の投入を所定速度で連続的に又は断続的に行いつつ、前記水浸骨材の全質量Mfi(i=1,2,3・・・N)の計測をリアルタイム又は所定時間間隔で行い、前記第i(i=1,2,3・・・N)の骨材のうち、第jの骨材投入中に水浸骨材の全質量Mfjが第jの骨材の投入が終了した時点における水浸骨材の目標質量Mdjに達したとき、該第jの骨材投入を終了するようにしたので、第i(i=1,2,3・・・N)の骨材の投入量を正確に管理して現場配合を修正し、結果として、示方配合通りのコンクリートを製造することが可能となる。
【0074】
また、それに加えて、密度、粒度等が異なる複数の骨材であっても、湿潤状態の違いによる表面水の影響を最終的な水量の一部として正確に把握しつつ、一つの計量槽内で効率よくしかも高い精度で計量することが可能となる。
【0075】
請求項6の発明に係るコンクリート材料の計量演算を実行させるためのプログラムにおいては、請求項5に係る発明と同様、例えばパソコンで実行させることが可能であり、まず、キーボード、マウスといった所定の入力手段を介して第i(i=1,2,3・・・N)の骨材の表乾状態における密度ρai(i=1,2,3・・・N)、水の密度ρw及び第i(i=1,2,3・・・N)の骨材の投入が終了した時点における水浸骨材の目標質量Mdi(i=1,2,3・・・N)を入力し、これらをハードディスク等で構成された記憶手段に記憶させる。
【0076】
次に、第1の骨材及び水を該第1の骨材が水面から出ない水浸骨材となるように所定の計量槽に投入する。
【0077】
計量槽に骨材と水を投入するにあたり、いずれを先行させるかは任意であるが、水を先行投入し、しかる後に骨材を投入するようにすれば、特に細骨材の場合に水浸骨材への気泡混入をかなり抑制することが可能となる。
【0078】
次に、前記水浸骨材の全質量Mf1を計測する。水浸骨材の全質量Mf1を計測するには、水浸骨材で満たされたときの計量槽の質量から計量槽のみの質量を差し引けばよい。
【0079】
次に、前記記憶手段に予め記憶された前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1及び水の密度ρwを該記憶手段から読み出し、読み出された前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1及び水の密度ρwを、前記水浸骨材の前記全質量Mf1及び予め設定された第1の水位に対して求められる水浸骨材の全容量Vf1とともに(1)式に代入して前記第1の骨材の表乾状態の質量Ma1を求める演算を演算手段で行うとともに、演算結果を前記記憶手段に記憶させる。
【0080】
第1の水位は、例えば所定深さ位置にて水浸骨材中の水を計量槽からオーバーフローさせたり、吸引排水したりすることで予め設定することが可能である。
【0081】
次に、第1の骨材と同様にして、第2の骨材を該第2の骨材が水面から出ない水浸骨材となるように前記計量槽に投入し、次いで、前記水浸骨材の全質量Mf2を計測する。
【0082】
次に、前記記憶手段に予め記憶された前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1、前記第2の骨材の表乾状態における密度ρa2及び水の密度ρwを該記憶手段から読み出し、読み出された前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1、前記第2の骨材の表乾状態における密度ρa2及び水の密度ρwを、前記全質量Mf2及び予め設定された第2の水位に対して求められる水浸骨材の全容量Vf2とともに(2)式に代入して前記第2の骨材の表乾状態の質量Ma2を求める演算を演算手段で行うとともに、演算結果を前記記憶手段に記憶させる。
【0083】
以下、上述の手順を繰り返して第(N―1)の骨材の表乾状態における質量Ma(N-1)までを前記演算手段で順次演算するとともに演算結果を前記記憶手段に記憶させ、最後に、第Nの骨材を該第Nの骨材が水面から出ない水浸骨材となるように前記計量槽に投入する。
【0084】
次に、上述したと同様、前記水浸骨材の全質量MfNを計測する。
【0085】
次に、前記記憶手段に予め記憶された前記第iの骨材(i=1,2,3,・・N)の表乾状態における密度ρai(i=1,2,3,・・N)及び水の密度ρwを該記憶手段から読み出し、読み出された前記第iの骨材(i=1,2,3,・・N)の表乾状態における密度ρai(i=1,2,3,・・N)及び水の密度ρwを、前記全質量MfN及び予め設定された第Nの水位に対して求められる水浸骨材の全容量VfNとともに(3)式及び(4)式に代入して前記第Nの骨材の表乾状態の質量MaN及び水の質量Mwを求める演算を前記演算手段で行う。
【0086】
ここで、前記計量槽に前記第i(i=1,2,3・・・N)の骨材をそれぞれ累加投入していくにあたっては、前記計量槽への前記第i(i=1,2,3・・・N)の骨材の投入を所定速度で連続的に又は断続的に行いつつ、前記水浸骨材の全質量Mfi(i=1,2,3・・・N)の計測をリアルタイム又は所定時間間隔で行い、前記第i(i=1,2,3・・・N)の骨材のうち、第jの骨材投入中において、そのときの水浸骨材の水位が予め設定された第jの水位を越えないように余剰水を排水しながら、前記水浸骨材の全質量Mfjが水浸骨材の目標質量Mdjに達したとき、該第jの骨材投入を終了する。
【0087】
一方、そのときの水浸骨材の水位が予め設定された第jの水位に達していないときには該第jの水位になるように水を補充した上で前記水浸骨材の全質量Mfjの再計測、前記第jの骨材の表乾状態の質量Majの再演算及び前記水の質量Mwの再演算を行う。
【0088】
なお、引き続いて累加投入すべき骨材が存在する場合、すなわち累加投入すべき骨材が複数であってかつ最後の骨材でない場合には、上述したと同様にして第(j+1)の骨材の投入を引き続き行う。
【0089】
このようにして、第i(i=1,2,3・・・N)の骨材及び水を計量したならば、セメントや混和剤といった他のコンクリート材料についても適宜計量し、これらとともに混練ミキサーに投入して練り混ぜることとなるが、ここで、水浸骨材の水位が予め設定された第jの水位を越えないように余剰水を排水しながら、前記水浸骨材の全質量Mfjが水浸骨材の目標質量Mdjに達したときには、前記第iの骨材の表乾状態の質量Mai(i=1,2,3・・・N)は、当初設定した値と等しくなるため、現場配合を修正する必要はない。
【0090】
一方、水浸骨材の水位が予め設定された第jの水位に達していないときには該第jの水位になるように水を補充するため、実測された前記第jの骨材の表乾状態の質量Majは、当初設定されたものとは異なる値となるため、請求項5に係る発明と同様、計量結果を示方配合に従って設定された当初の現場配合と比較し、必要に応じて現場配合を修正する。すなわち、計量された骨材質量と当初設定された現場配合の骨材質量とを比較し、その比率に応じて1バッチの練混ぜ量を修正するとともに、かかる比率に応じて水の不足分を二次水として補充し、又は水の過剰分を排水するとともに、セメントや混和剤といった他のコンクリート材料についても上述した比率に応じて当初の現場配合を修正して計量し、これらを混練ミキサーに投入して練り混ぜる。
【0091】
このように、骨材の表面水は、湿潤状態が異なる骨材ごとのばらつきが考慮された状態で水の質量Mwの一部として間接的に算出されるとともに、骨材の質量は、表乾状態のときの質量Mai(i=1,2,3,・・N)として把握される。すなわち、骨材や水の質量が示方配合と同等の条件で把握されることとなるので、湿潤状態が異なる骨材を用いても、示方配合通りにコンクリートを製造することが可能となる。
【0092】
また、水浸骨材の全質量Mfjが水浸骨材の目標質量Mdjに達したとき、該第jの骨材投入を終了するとともに、そのときの水浸骨材の水位が予め設定された第jの水位に達していないときには該第jの水位になるように水を補充した上で前記水浸骨材の全質量Mfjの再計測、前記第jの骨材の表乾状態の質量Majの再演算及び前記水の質量Mwの再演算を行うようにしたので、水浸骨材の全容量Vfi(i=1,2,3・・・N)の計測は、既知の値となって計測する必要がなくなるとともに、第i(i=1,2,3・・・N)の骨材の投入量を正確に管理し、結果として、示方配合通りのコンクリートを製造することが可能となる。
【0093】
また、それに加えて、密度、粒度等が異なる複数の骨材であっても、湿潤状態の違いによる表面水の影響を最終的な水量の一部として正確に把握しつつ、一つの計量槽内で効率よくしかも高い精度で計量することが可能となる。
【0094】
なお、請求項5又は請求項6に係るコンクリート材料の計量演算を実行させるためのプログラムにおいて、前記計量槽への給水量MI及び前記計量槽からの排水量MOを累積値として計測するとともに計測結果を前記記憶手段に記憶させ、前記計量槽への給水量MI、前記計量槽からの排水量MO及び全質量Mfi(i=1,2,3・・・N)を前記記憶手段から読み出し、次式、
ΣMawj(j=1,2,3,・・i)=Mfi―(MI―MO) (5)
に代入してΣMawj(j=1,2,3,・・i)を求める演算を前記演算手段で行うとともに演算結果を前記記憶手段に記憶させ、次に、
ΣMawj(j=1,2,3,・・i)―ΣMawj(j=1,2,3,・・(i-1)) (6)
を前記演算手段で演算してMawiを求め、該Mawiを、次式、
(Mawi―Mai)/Mai (7)
に代入するようにすれば、前記第i(i=1,2,3,・・N)の骨材の表面水率を求めることができる。
【0095】
ここで、計量槽への給水量MIの累積値は、必ずしも増加するとは限らず、最初に投入した水量がその累積値となる、つまり累積値が変動せずに一定となる場合が考えられる。また、計量槽からの排水量MOは、必ずしも排水されるとは限らず、累積値が零のままという場合も考えられる。
【0096】
また、前記水浸骨材内の空気量をa(%)とし、前記Vfi(i=1,2,3,・・N)に代えて、Vfi(i=1,2,3,・・N)・(1―a/100)を用いるようにすれば、空気量を考慮したさらに精度の高い計量が可能となる。
【0097】
請求項9に係るコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、かかる記録媒体がFD、CD―ROM、CDR、MO等、媒体の種類を問わないことは言うまでもない。
【0098】
本発明の骨材は、主として複数の骨材を対象とするが、単一の骨材に対する適用を排除するものではない。また、本発明の骨材は、細骨材のみならず粗骨材も含むものであって、粗骨材の計量にも本発明を適用することができるが、コンクリートを構成する材料には、実際には細骨材も粗骨材も必要であるし、細骨材や粗骨材についても、密度が互いに異なるものや粒度が互いに異なるものを複数使う場合が想定される。特に、粒度が互いに異なる複数の骨材を適当な割合で混ぜ合わせることによって、所望の粒度をもつ骨材をあらたに作り出すことがコンクリートの配合上、重要となることが多い。
【0099】
本発明は、このように主として密度及び粒度の少なくともいずれかが互いに異なる複数の骨材を計量する場合にきわめて有効な計量方法となる。
【0100】
なお、本発明で複数の骨材と言うときは、すべてが細骨材である場合、すべてが粗骨材である場合及び細骨材と粗骨材とを任意に含む場合のすべてを包摂するものとする。また、上述したように、複数の骨材とは、密度や粒度が互いに異なるものをはじめ、産地、強度、ヤング係数、耐久性、天然骨材か人工骨材か副産骨材かあるいは天然骨材でも海砂か山砂かという産出状況その他骨材に関する分類指標が互いに異なるものを言うものとする。
【0101】
また、例えば、ΣMi(i=1,2,3,・・N)と表記したときには、総和、すなわち、M1+M2+・・・・+MNを表すものとする。また、第i(i=1,2,3,・・N)の骨材と表記したときには、第1の骨材、第2の骨材、第3の骨材、・・・・及び第Nの骨材を意味するものとする。
【0102】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るコンクリート材料の計量方法及びプログラムの実施の形態について、添付図面を参照して説明する。なお、従来技術と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。また、各実施形態では、骨材である2つの細骨材A,細骨材Bを順次累加投入することを前提として説明する。
【0103】
(第1実施形態)
【0104】
図1及び図2は、第1実施形態に係るコンクリート材料の計量方法の処理手順を示したフローチャートである。同図でわかるように、本実施形態に係るコンクリート材料の計量方法においては、まず、細骨材A,細骨材Bの投入が終了した時点における水浸骨材の目標質量Mdi(i=1,2)を設定する(ステップ101)。
【0105】
目標質量Mdi(i=1,2)を設定するにあたっては、まず、水と細骨材の総容量に占める細骨材の容量比である水浸細骨材充填率Fを設定するとともに1バッチの練混ぜ量N0を設定し、かかる水浸細骨材充填率F及び1バッチの練混ぜ量N0に基づいて細骨材の容積を設定し、次いで、細骨材A,細骨材Bの混合比率及びそれらの表乾状態における密度から細骨材A,細骨材Bの表乾状態における目標投入質量を定め、次いで、最初に投入される水(一次計量水)に細骨材Aが投入された状態の質量を水浸骨材の目標質量Md1、かかる水浸骨材にさらに細骨材Bが投入された状態の質量を水浸骨材の目標質量Md2とすればよい。なお、水浸骨材の目標質量Mdi(i=1,2)を定めるにあたり、できるだけ適切な表面水率を設定し、これを一次計量水の中に含めるようにしておけば、計量後の補正が少なくて済む。
【0106】
次に、細骨材A及び水を該細骨材が水面から出ない水浸骨材となるように所定の計量槽に投入する(ステップ102)。計量槽に細骨材と水を投入するにあたっては、水浸骨材への気泡混入を抑制すべく、水を先行投入し、しかる後に細骨材を投入するのが望ましい。また、細骨材を計量槽に直接投入するのではなく、例えば電磁式振動体を備えた振動フィーダを用いて計量槽まで搬送するようにすれば、細骨材の団粒化、ひいては気泡混入を防止することができる。
【0107】
計量槽は、例えば、下方に行くほど内径が大きくなるよう、中空円錐台状に形成してあるものを用いることが考えられる。このようにすれば、バイブレータ等の振動器具を使用せずとも、計量が終わった水浸骨材を該計量槽内で閉塞させることなく、底蓋を開いただけで下方に自然落下させ、これを、別途計量されたセメントや粗骨材とともに、混練ミキサーに投入することができる。
【0108】
次に、水浸骨材の全質量Mf1を計測する(ステップ103)。水浸骨材の全質量Mf1を計測するには、水浸骨材で満たされたときの計量槽の質量から計量槽のみの質量を差し引けばよい。かかる質量計測は、例えば引張型のロードセルを用いて行うことができる。
【0109】
ここで、水浸骨材の全質量Mf1を計測するにあたっては、細骨材Aの投入を所定速度で連続的に又は断続的に行いつつ、水浸骨材の全質量Mf1の計測をリアルタイム又は所定時間間隔で行い、細骨材Aの投入中に水浸骨材の全質量Mf1が細骨材Aの投入が終了した時点における水浸骨材の目標質量Md1に達したとき、細骨材Aの投入を終了する。
【0110】
次に、水浸骨材の全容量Vf1を計測する(ステップ104)。水浸骨材の全容量Vf1については、例えば水浸骨材の液位を計測する液位計測手段、具体的には電極式変位センサを用いて計測するようにすればよい。
【0111】
次に、細骨材Aの表乾状態における密度ρa1及び水の密度ρwを、水浸骨材の前記全質量Mf1及び全容量Vf1とともに下式、
a1=ρa1(Mf1−ρw・Vf1)/(ρa1−ρw) (1)
に代入して細骨材Aの表乾状態の質量Ma1を求める(ステップ105)。
【0112】
次に、細骨材Aと同様にして、細骨材Bを該細骨材が水面から出ない水浸骨材となるように計量槽に投入し(ステップ106)、水浸骨材の全質量Mf2を計測する(ステップ107)。水浸骨材の全質量Mf2を計測するにあたっては、細骨材Aと同様、細骨材Bの投入を所定速度で連続的に又は断続的に行いつつ、水浸骨材の全質量Mf2の計測をリアルタイム又は所定時間間隔で行い、細骨材Bの投入中に水浸骨材の全質量Mf2が細骨材Bの投入が終了した時点における水浸骨材の目標質量Md2に達したとき、細骨材Bの投入を終了する。
【0113】
次に、水浸骨材の全容量Vf2を計測する(ステップ108)。水浸骨材の全容量Vf2については、例えば水浸骨材の液位を計測する液位計測手段、具体的には電極式変位センサを用いて計測するようにすればよい。
【0114】
かかる電極式変位センサは、典型的には例えば検知用電極の下端が計量槽内に収容された水浸骨材の液面に触れたときの通電状態の変化を監視することによって該水浸骨材の液位を計測できるように構成してある。
【0115】
次に、細骨材Aの表乾状態における密度ρa1、細骨材Bの表乾状態における密度ρa2及び水の密度ρwを前記全質量Mf2及び前記水浸骨材の全容量Vf2とともに下式、
a2=ρa2((Mf2−ΣMai(i=1,2))−ρw(Vf2−Σ(Mai/ρai)(i=1,2)))/(ρa2−ρw) (3)
w=ρw(ρa2(Vf2−Σ(Mai/ρai)(i=1,2))−(Mf2−ΣMai(i=1,2)))/(ρa2−ρw) (4)
に代入して細骨材Bの表乾状態の質量Ma2及び水の質量Mwを求める(ステップ109)。
【0116】
このようにして、細骨材A,細骨材B及び水を計量したならば、かかる計量結果を、示方配合に従って設定された当初の現場配合と比較し、現場配合を修正する(ステップ110)。
【0117】
すなわち、計量された骨材質量と当初設定された現場配合の骨材質量とを比較し、設定された細骨材A,Bの表乾状態の質量総和に対する実測された細骨材A,Bの表乾状態の質量総和の比率を算出し、例えばこれが0.9であれば、実測された細骨材A,Bの質量が10%少ないわけだから、1バッチの練混ぜ量N0そのものを10%減らして0.9・N0とする必要があり、それゆえ、セメント、混和材といった他のコンクリート材料についてもその比率を用いて当初の現場配合を修正し計量する。また、水についても、当初設定された水量と実測水量とを比較し、その不足分を二次水として補充し、又は水の過剰分を排水する。そして、これらのコンクリート材料を混練ミキサーに投入して練り混ぜる。
【0118】
以上説明したように、本実施形態に係るコンクリート材料の計量方法によれば、細骨材A,細骨材Bの表面水は、湿潤状態が異なる骨材ごとのばらつきが考慮された状態で水の質量Mwの一部として間接的に算出されるとともに、骨材の質量は、表乾状態のときの質量Mai(i=1,2)として把握される。すなわち、細骨材や水の質量が示方配合と同等の条件で把握されることとなるので、湿潤状態が異なる骨材を用いても、示方配合通りにコンクリートを製造することが可能となる。
【0119】
さらに、計量槽への細骨材A,細骨材Bの累加投入を所定速度で連続的に又は断続的に行いつつ、水浸骨材の全質量Mfi(i=1,2)の計測をリアルタイム又は所定時間間隔で行い、細骨材A,細骨材Bの投入中に水浸骨材の全質量Mf1、Mf2がそれぞれ水浸骨材の目標質量Md1、Md2に達したとき、細骨材A,細骨材Bの投入をそれぞれ終了するようにしたので、細骨材A,細骨材Bの投入量を正確に管理して現場配合を修正し、結果として、示方配合通りのコンクリートを製造することが可能となる。
【0120】
また、それに加えて、密度、粒度等が異なる複数の骨材であっても、湿潤状態の違いによる表面水の影響を最終的な水量の一部として正確に把握しつつ、一つの計量槽内で効率よくしかも高い精度で計量することが可能となる。
【0121】
本実施形態では特に言及しなかったが、計量槽への給水量MI及び計量槽からの排水量MOを累積値として計測し、計量槽への給水量MI、計量槽からの排水量MO及び全質量Mfi(i=1,2)を、次式、
ΣMawj(j=1,・・i)=Mfi―(MI―MO) (5)
に代入してΣMawj(j=1,・・i)を求め、
ΣMawj(j=1,・・i)―ΣMawj(j=1) (6)
を算出し、該Mawiを、次式、
(Mawi―Mai)/Mai (7)
に代入するようにすれば、細骨材A,細骨材Bの表面水率を求めることが可能となり、次の計量の設定値として活用することが可能となる。
【0122】
また、本実施形態では特に言及しなかったが、水浸骨材内の空気量をa(%)とし、Vfi(i=1,2)に代えて、Vfi(i=1,2)・(1―a/100)を用いるようにすれば、空気量を考慮したさらに精度の高い計量が可能となる。
【0123】
また、本実施形態では特に言及しなかったが、計量槽内に投入した細骨材が水面から出てしまい水浸骨材とならないおそれがある場合には、細骨材A、Bの投入中又は投入後にバイブレータを降下させ、かかる状態にて該バイブレータを作動させることで、計量槽内に投入された細骨材A、Bをバイブレータの振動によって平坦に均し、該細骨材が水面上に出なくするようにすることができる。なお、水浸骨材の質量を計量する際には、バイブレータを引き上げ、上昇位置にて次の計量まで退避させておけばよい。
【0124】
(第2実施形態)
【0125】
図3及び図4は、第2実施形態に係るコンクリート材料の計量方法の処理手順を示したフローチャートである。同図でわかるように、本実施形態に係るコンクリート材料の計量方法においては、まず、細骨材A,細骨材Bの投入が終了した時点における水浸骨材の目標質量Mdi(i=1,2)を設定する(ステップ121)。
【0126】
目標質量Mdi(i=1,2)を設定するにあたっては、まず、水と細骨材の総容量に占める細骨材の容量比である水浸細骨材充填率Fを設定するとともに1バッチの練混ぜ量N0を設定し、かかる水浸細骨材充填率F及び1バッチの練混ぜ量N0に基づいて細骨材の容積を設定し、次いで、細骨材A,細骨材Bの混合比率及びそれらの表乾状態における密度から細骨材A,細骨材Bの表乾状態における目標投入質量を定め、次いで、最初に投入される水(一次計量水)に細骨材Aが投入された状態の質量を水浸骨材の目標質量Md1、かかる水浸骨材にさらに細骨材Bが投入された状態の質量を水浸骨材の目標質量Md2とすればよい。なお、水浸骨材の目標質量Mdi(i=1,2)を定めるにあたり、できるだけ適切な表面水率を設定し、これを一次計量水の中に含めるようにしておけば、計量後の補正が少なくて済む。
【0127】
次に、細骨材A及び水を該細骨材が水面から出ない水浸骨材となるように所定の計量槽に投入する(ステップ122)。計量槽に細骨材と水を投入するにあたっては、水浸骨材への気泡混入を抑制すべく、水を先行投入し、しかる後に細骨材を投入するのが望ましい。また、細骨材を計量槽に直接投入するのではなく、例えば電磁式振動体を備えた振動フィーダを用いて計量槽まで搬送するようにすれば、細骨材の団粒化、ひいては気泡混入を防止することができる。
【0128】
計量槽は、例えば、下方に行くほど内径が大きくなるよう、中空円錐台状に形成してあるものを用いることが考えられる。このようにすれば、バイブレータ等の振動器具を使用せずとも、計量が終わった水浸骨材を該計量槽内で閉塞させることなく、底蓋を開いただけで下方に自然落下させ、これを、別途計量されたセメントや粗骨材とともに、混練ミキサーに投入することができる。
【0129】
次に、水浸骨材の全質量Mf1を計測する(ステップ123)。水浸骨材の全質量Mf1を計測するには、水浸骨材で満たされたときの計量槽の質量から計量槽のみの質量を差し引けばよい。かかる質量計測は、例えば引張型のロードセルを用いて行うことができる。
【0130】
ここで、水浸骨材の全質量Mf1を計測するにあたっては、細骨材Aの投入を所定速度で連続的に又は断続的に行いつつ、水浸骨材の全質量Mf1の計測をリアルタイム又は所定時間間隔で行い、細骨材Aの投入中に水浸骨材の水位が予め設定された第1の水位を越えないように余剰水を排水しながら、水浸骨材の全質量Mf1が水浸骨材の目標質量Md1に達したとき、細骨材Aの投入を終了する。
【0131】
第1の水位は、例えば所定深さ位置にて水浸骨材中の水を計量槽からオーバーフローさせたり、吸引排水したりすることで予め設定することが可能である。
【0132】
次に、細骨材Aの表乾状態における密度ρa1及び水の密度ρwを、水浸骨材の前記全質量Mf1及び予め設定された第1の水位に対して求められる水浸骨材の全容量Vf1とともに下式、
a1=ρa1(Mf1−ρw・Vf1)/(ρa1−ρw) (1)
に代入して細骨材Aの表乾状態の質量Ma1を求める(ステップ124)。
【0133】
一方、水浸骨材の全質量Mf1が水浸骨材の目標質量Md1に達したときの水浸骨材の水位が予め設定された第1の水位に達していないときには該第1の水位になるように水を補充した上で水浸骨材の全質量Mf1の再計測及び細骨材Aの表乾状態の質量Ma1の再演算を行う(ステップ125)。
【0134】
次に、細骨材Aと同様にして、細骨材Bを該細骨材が水面から出ない水浸骨材となるように計量槽に投入し(ステップ126)、次いで、水浸骨材の全質量Mf2を計測する(ステップ127)。水浸骨材の全質量Mf2を計測するにあたっては、細骨材Bと同様、細骨材Bの投入を所定速度で連続的に又は断続的に行いつつ、水浸骨材の全質量Mf2の計測をリアルタイム又は所定時間間隔で行い、細骨材Bの投入中に水浸骨材の水位が予め設定された第2の水位を越えないように余剰水を排水しながら、水浸骨材の全質量Mf2が水浸骨材の目標質量Md2に達したとき、細骨材Bの投入を終了する。
【0135】
第2の水位についても、所定深さ位置にて水浸骨材中の水を計量槽からオーバーフローさせたり、吸引排水したりすることで予め設定することが可能である。
【0136】
次に、細骨材Aの表乾状態における密度ρa1、細骨材Bの表乾状態における密度ρa2及び水の密度ρwを前記全質量Mf2及び予め設定された第2の水位に対して求められる水浸骨材の全容量Vf2とともに、次式
a2=ρa2((Mf2−ΣMai(i=1,2))−ρw(Vf2−Σ(Mai/ρai)(i=1,2)))/(ρa2−ρw) (3)
w=ρw(ρa2(Vf2−Σ(Mai/ρai)(i=1,2))−(Mf2−ΣMai(i=1,2)))/(ρa2−ρw) (4)
に代入して細骨材Bの表乾状態の質量Ma2及び水の質量Mwを求める(ステップ128)。
【0137】
一方、水浸骨材の全質量Mf2が水浸骨材の目標質量Md2に達したときの水浸骨材の水位が予め設定された第2の水位に達していないときには、該第2の水位になるように水を補充した上で水浸骨材の全質量Mf2の再計測、細骨材Bの表乾状態の質量Ma2及び水の質量Mwの再演算を行う(ステップ129)。
【0138】
このようにして、細骨材A,細骨材B及び水を計量したならば、かかる計量結果を、示方配合に従って設定された当初の現場配合と比較し、必要に応じて現場配合を修正する(ステップ130)。
【0139】
すなわち、まず、第1の水位、第2の水位を越えないように余剰水を排水しながら、水浸骨材の全質量Mfi(i=1,2)が水浸骨材の目標質量Md2に達した場合には、水浸骨材の全質量Mfi(i=1,2)及び水浸骨材の全容量Vfi(i=1,2)が当初設定した値と等しいため、現場配合を修正する必要はなく、そのまま、他のコンクリート材料とともに混練ミキサーに投入して練り混ぜる。
【0140】
一方、水浸骨材の水位が予め設定された第1、第2の水位に達していないときには該第1、第2の水位になるように水を補充するため、再計測された水浸骨材の全質量Mfi(i=1,2)、ひいてはそれから導かれる表乾状態の細骨材A,細骨材Bの質量も、当初の設定値とは異なる結果となる。
【0141】
したがって、かかる場合には、第1実施形態と同様、計量された細骨材A,細骨材Bの質量と当初設定された現場配合の細骨材A,細骨材Bの質量とを比較し、設定された細骨材A,Bの表乾状態の質量総和に対する実測された細骨材A,Bの表乾状態の質量総和の比率を算出し、例えばこれが0.9であれば、実測された細骨材A,Bの質量が10%少ないわけだから、1バッチの練混ぜ量N0そのものを10%減らして0.9・N0とする必要があり、それゆえ、セメント、混和材といった他のコンクリート材料についてもその比率を用いて当初の現場配合を修正し計量する。また、水についても、当初設定された水量と実測水量とを比較し、その不足分を二次水として補充し、又は水の過剰分を排水する。そして、これらのコンクリート材料を混練ミキサーに投入して練り混ぜる。
【0142】
以上説明したように、本実施形態に係るコンクリート材料の計量方法によれば、細骨材A,細骨材Bの表面水は、湿潤状態が異なる骨材ごとのばらつきが考慮された状態で水の質量Mwの一部として間接的に算出されるとともに、骨材の質量は、表乾状態のときの質量Mai(i=1,2,3,・・N)として把握される。すなわち、骨材や水の質量が示方配合と同等の条件で把握されることとなるので、湿潤状態が異なる骨材を用いても、示方配合通りにコンクリートを製造することが可能となる。
【0143】
また、本実施形態に係るコンクリート材料の計量方法によれば、第1の水位、第2の水位を越えないように余剰水を排水しながら、水浸骨材の全質量Mfi(i=1,2)が水浸骨材の目標質量Md2に達した場合には、水浸骨材の水浸骨材の全容量Vfi(i=1,2)を計測する必要がなくなるのみならず、水浸骨材の全質量Mfi(i=1,2)及び水浸骨材の全容量Vfi(i=1,2)が当初設定した値と等しくため、現場配合を修正する必要がなくなり、そのまま、他のコンクリート材料とともに混練ミキサーに投入して練り混ぜることが可能となる。
【0144】
また、本実施形態に係るコンクリート材料の計量方法によれば、水浸骨材の水位が予め設定された第1、第2の水位に達していないときには該第1、第2の水位になるように水を補充する必要があるものの、水浸骨材の水浸骨材の全容量Vfi(i=1,2)を計測する必要がないことについては上述の場合と同様であり、水浸骨材の全質量Mfi(i=1,2)を再計測することにより、細骨材A,細骨材Bの投入量を正確に管理して現場配合を修正し、結果として、示方配合通りのコンクリートを製造することが可能となる。
【0145】
また、それに加えて、密度、粒度等が異なる複数の骨材であっても、湿潤状態の違いによる表面水の影響を最終的な水量の一部として正確に把握しつつ、一つの計量槽内で効率よくしかも高い精度で計量することが可能となる。
【0146】
本実施形態では特に言及しなかったが、計量槽への給水量MI及び計量槽からの排水量MOを累積値として計測し、計量槽への給水量MI、計量槽からの排水量MO及び全質量Mfi(i=1,2)を、次式、
ΣMawj(j=1,・・i)=Mfi―(MI―MO) (5)
に代入してΣMawj(j=1,・・i)を求め、
ΣMawj(j=1,・・i)―ΣMawj(j=1) (6)
を算出し、該Mawiを、次式、
(Mawi―Mai)/Mai (7)
に代入するようにすれば、細骨材A,細骨材Bの表面水率を求めることが可能となり、次の計量の設定値として活用することが可能となる。
【0147】
また、本実施形態では特に言及しなかったが、水浸骨材内の空気量をa(%)とし、Vfi(i=1,2)に代えて、Vfi(i=1,2)・(1―a/100)を用いるようにすれば、空気量を考慮したさらに精度の高い計量が可能となる。
【0148】
また、本実施形態では特に言及しなかったが、計量槽内に投入した細骨材が水面から出てしまい水浸骨材とならないおそれがある場合には、細骨材A、Bの投入中又は投入後にバイブレータを降下させ、かかる状態にて該バイブレータを作動させることで、計量槽内に投入された細骨材A、Bをバイブレータの振動によって平坦に均し、該細骨材が水面上に出なくするようにすることができる。なお、水浸骨材の質量を計量する際には、バイブレータを引き上げ、上昇位置にて次の計量まで退避させておけばよい。
【0149】
(第3実施形態)
【0150】
次に、第3実施形態に係るコンクリート材料の計量演算を実行させるためのプログラム及びそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体について説明する。
【0151】
図5及び図6は、本実施形態に係るコンクリート材料の計量演算を実行させるためのプログラムの処理手順を示したフローチャート、図7は、かかるプログラムを実行するためのハード構成を示したブロック図である。図7でわかるように、本実施形態に係るコンクリート材料の計量演算を実行させるためのプログラムを処理するパソコン1は、入力手段であるキーボード2及びマウス3と、パソコン本体に内蔵されたメモリー4、さまざまな演算処理を行う演算処理部5、及び入力データや演算結果を記憶する記憶手段としてのハードディスク6と、設定入力画面や演算結果を表示するディスプレイ7と、設定値や演算結果を印刷するプリンタ8とから構成してある。
【0152】
本実施形態に係るコンクリート材料の計量演算を実行させるためのプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えばハードディスク5、図示しないCD―ROM、MOディスク、CDR等に予め記録しておき、プログラム実行の際、これをパソコン1のメモリー4にロードするようにすればよい。
【0153】
本実施形態に係るコンクリート材料の計量演算を実行させるためのプログラムにおいては、まず、キーボード2やマウス3を介して、細骨材A,細骨材Bの投入が終了した時点における水浸骨材の目標質量Mdi(i=1,2)、細骨材A,細骨材Bの表乾状態における密度ρa1、ρa2及び水の密度ρwを入力し、これらをハードディスク6に記憶させる(ステップ131)。
【0154】
目標質量Mdi(i=1,2)を設定するにあたっては、まず、水と細骨材の総容量に占める細骨材の容量比である水浸細骨材充填率Fを設定するとともに1バッチの練混ぜ量N0を設定し、かかる水浸細骨材充填率F及び1バッチの練混ぜ量N0に基づいて細骨材の容積を設定し、次いで、細骨材A,細骨材Bの混合比率及びそれらの表乾状態における密度から細骨材A,細骨材Bの表乾状態における目標投入質量を定め、次いで、最初に投入される水(一次計量水)に細骨材Aが投入された状態の質量を水浸骨材の目標質量Md1、かかる水浸骨材にさらに細骨材Bが投入された状態の質量を水浸骨材の目標質量Md2とすればよい。
【0155】
入力にあたっては、上述したもの以外に、前回の計量作業で得られた細骨材の表面水率や計量時における振動締固めの有無をはじめ、各種材料の物性値、1バッチの練混ぜ量、粗骨材の表面水率その他示方配合及び現場配合に関するデータを必要に応じて適宜入力する。このように前回の計量で計測された表面水率を初期値として入力するようにすれば、計量後の補正が少なくて済む。
【0156】
次に、細骨材A及び水を該細骨材が水面から出ない水浸骨材となるように所定の計量槽に投入する(ステップ132)。計量槽に細骨材と水を投入するにあたっては、水浸骨材への気泡混入を抑制すべく、水を先行投入し、しかる後に細骨材を投入するのが望ましい。また、細骨材を計量槽に直接投入するのではなく、例えば電磁式振動体を備えた振動フィーダを用いて計量槽まで搬送するようにすれば、細骨材の団粒化、ひいては気泡混入を防止することができる。
【0157】
計量槽は、例えば、下方に行くほど内径が大きくなるよう、中空円錐台状に形成してあるものを用いることが考えられる。このようにすれば、バイブレータ等の振動器具を使用せずとも、計量が終わった水浸骨材を該計量槽内で閉塞させることなく、底蓋を開いただけで下方に自然落下させ、これを、別途計量されたセメントや粗骨材とともに、混練ミキサーに投入することができる。
【0158】
次に、水浸骨材の全質量Mf1を計測する(ステップ133)。水浸骨材の全質量Mf1を計測するには、水浸骨材で満たされたときの計量槽の質量から計量槽のみの質量を差し引けばよい。かかる質量計測は、例えば引張型のロードセルを用いて行うことができる。計測された水浸骨材の全質量Mf1は、必要に応じてハードディスク6に書き込んでおくのが望ましい。
【0159】
ここで、水浸骨材の全質量Mf1を計測するにあたっては、細骨材Aの投入を所定速度で連続的に又は断続的に行いつつ、水浸骨材の全質量Mf1の計測をリアルタイム又は所定時間間隔で行い、細骨材Aの投入中に水浸骨材の全質量Mf1が細骨材Aの投入が終了した時点における水浸骨材の目標質量Md1に達したとき、細骨材Aの投入を終了する。
【0160】
次に、水浸骨材の全容量Vf1を計測する(ステップ134)。水浸骨材の全容量Vf1については、例えば第1実施形態で説明した電極式変位センサを用いて計測するようにすればよい。計測された水浸骨材の全容量Vf1についても、必要に応じてハードディスク6に書き込んでおくのが望ましい。
【0161】
次に、ハードディスク6に予め記憶された細骨材Aの表乾状態における密度ρa1及び水の密度ρwを該ハードディスクから読み出す(ステップ135)。
【0162】
次に、読み出された細骨材Aの表乾状態における密度ρa1及び水の密度ρwを、水浸骨材の前記全質量Mf1及び全容量Vf1とともに下式、
a1=ρa1(Mf1−ρw・Vf1)/(ρa1−ρw) (1)
に代入して細骨材Aの表乾状態の質量Ma1を求める演算を演算処理部5で行うとともに、演算結果をハードディスク6に記憶させる(ステップ136)。
【0163】
次に、細骨材Aと同様にして、細骨材Bを該細骨材が水面から出ない水浸骨材となるように計量槽に投入し(ステップ137)、水浸骨材の全質量Mf2を計測する(ステップ138)。水浸骨材の全質量Mf2を計測するにあたっては、細骨材Aと同様、細骨材Bの投入を所定速度で連続的に又は断続的に行いつつ、水浸骨材の全質量Mf2の計測をリアルタイム又は所定時間間隔で行い、細骨材Bの投入中に水浸骨材の全質量Mf2が細骨材Bの投入が終了した時点における水浸骨材の目標質量Md2に達したとき、細骨材Bの投入を終了する。計測された水浸骨材の全質量Mf2は、必要に応じてハードディスク6に書き込んでおくのが望ましい。
【0164】
次に、水浸骨材の全容量Vf2を計測する(ステップ139)。水浸骨材の全容量Vf2については、例えば第1実施形態で説明した電極式変位センサを用いて計測するようにすればよい。
【0165】
次に、ハードディスク6に予め記憶された細骨材Aの表乾状態における密度ρa1、細骨材Bの表乾状態における密度ρa2及び水の密度ρwを該ハードディスクから読み出す(ステップ140)。
【0166】
次に、読み出された細骨材Aの表乾状態における密度ρa1、細骨材Bの表乾状態における密度ρa2及び水の密度ρwを前記全質量Mf2及び前記水浸骨材の全容量Vf2とともに下式、
a2=ρa2((Mf2−ΣMai(i=1,2))−ρw(Vf2−Σ(Mai/ρai)(i=1,2)))/(ρa2−ρw) (3)
w=ρw(ρa2(Vf2−Σ(Mai/ρai)(i=1,2))−(Mf2−ΣMai(i=1,2)))/(ρa2−ρw) (4)
に代入して細骨材Bの表乾状態の質量Ma2及び水の質量Mwを求める演算を演算処理部5で行うとともに演算結果をハードディスク6に記憶させる(ステップ141)。
【0167】
このようにして、細骨材A,細骨材B及び水を計量したならば、かかる計量結果を、示方配合に従って設定された当初の現場配合と比較し、現場配合を修正する(ステップ142)。
【0168】
すなわち、計量された骨材質量と当初設定された現場配合の骨材質量とを比較し、設定された細骨材A,Bの表乾状態の質量総和に対する実測された細骨材A,Bの表乾状態の質量総和の比率を算出し、例えばこれが0.9であれば、実測された細骨材A,Bの質量が10%少ないわけだから、1バッチの練混ぜ量N0そのものを10%減らして0.9・N0とする必要があり、それゆえ、セメント、混和材といった他のコンクリート材料についてもその比率を用いて当初の現場配合を修正し計量する。また、水についても、当初設定された水量と実測水量とを比較し、その不足分を二次水として補充し、又は水の過剰分を排水する。そして、これらのコンクリート材料を混練ミキサーに投入して練り混ぜる。
【0169】
以上説明したように、本実施形態に係るコンクリート材料の計量演算を実行させるためのプログラムによれば、細骨材A,細骨材Bの表面水は、湿潤状態が異なる骨材ごとのばらつきが考慮された状態で水の質量Mwの一部として間接的に算出されるとともに、骨材の質量は、表乾状態のときの質量Mai(i=1,2)として把握される。すなわち、細骨材や水の質量が示方配合と同等の条件で把握されることとなるので、湿潤状態が異なる骨材を用いても、示方配合通りにコンクリートを製造することが可能となる。
【0170】
さらに、計量槽への細骨材A,細骨材Bの累加投入を所定速度で連続的に又は断続的に行いつつ、水浸骨材の全質量Mfi(i=1,2)の計測をリアルタイム又は所定時間間隔で行い、細骨材A,細骨材Bの投入中に水浸骨材の全質量Mf1、Mf2がそれぞれ水浸骨材の目標質量Md1、Md2に達したとき、細骨材A,細骨材Bの投入をそれぞれ終了するようにしたので、細骨材A,細骨材Bの投入量を正確に管理して現場配合を修正し、結果として、示方配合通りのコンクリートを製造することが可能となる。
【0171】
また、それに加えて、密度、粒度等が異なる複数の骨材であっても、湿潤状態の違いによる表面水の影響を最終的な水量の一部として正確に把握しつつ、一つの計量槽内で効率よくしかも高い精度で計量することが可能となる。
【0172】
また、本実施形態では特に言及しなかったが、計量槽への給水量MI及び計量槽からの排水量MOを累積値として計測するとともに計測結果をハードディスク6に記憶させ、計量槽への給水量MI、計量槽からの排水量MO及び全質量Mfi(i=1,2)をハードディスク6から読み出し、次式、
ΣMawj(j=1,2,3,・・i)=Mfi―(MI―MO) (5)
に代入してΣMawj(j=1,2,3,・・i)を求める演算を演算処理部5で行うとともに演算結果をハードディスク6に記憶させ、次に、
ΣMawj(j=1,2,3,・・i)―ΣMawj(j=1,2,3,・・(i-1)) (6)
を演算処理部5で演算してMawiを求め、該Mawiを、次式、
(Mawi―Mai)/Mai (7)
に代入して細骨材A、細骨材Bの表面水率を求める演算を演算処理部5で行うようにすれば、細骨材A、細骨材Bの表面水率を算出することができる。
【0173】
また、本実施形態では特に言及しなかったが、水浸骨材内の空気量をa(%)とし、Vfi(i=1,2)に代えて、Vfi(i=1,2)・(1―a/100)を用いるようにすれば、空気量を考慮したさらに精度の高い計量が可能となる。
【0174】
(第4実施形態)
【0175】
次に、第4実施形態に係るコンクリート材料の計量演算を実行させるためのプログラム及びそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体について説明する。
【0176】
図8及び図9は、本実施形態に係るコンクリート材料の計量演算を実行させるためのプログラムの処理手順を示したフローチャートである。なお、本実施形態に係るプログラムを実行するにあたっては、第3実施形態で説明したパソコン1を使用するものとし、その説明については省略する。
【0177】
本実施形態に係るコンクリート材料の計量演算を実行させるためのプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えばハードディスク5、図示しないCD―ROM、MOディスク、CDR等に予め記録しておき、プログラム実行の際、これをパソコン1のメモリー4にロードするようにすればよい。
【0178】
本実施形態に係るコンクリート材料の計量演算を実行させるためのプログラムにおいては、まず、キーボード2やマウス3を介して、細骨材A,細骨材Bの投入が終了した時点における水浸骨材の目標質量Mdi(i=1,2)、細骨材A,細骨材Bの表乾状態における密度ρa1、ρa2及び水の密度ρwを入力し、これらをハードディスク6に記憶させる(ステップ141)。
【0179】
目標質量Mdi(i=1,2)を設定するにあたっては、まず、水と細骨材の総容量に占める細骨材の容量比である水浸細骨材充填率Fを設定するとともに1バッチの練混ぜ量N0を設定し、かかる水浸細骨材充填率F及び1バッチの練混ぜ量N0に基づいて細骨材の容積を設定し、次いで、細骨材A,細骨材Bの混合比率及びそれらの表乾状態における密度から細骨材A,細骨材Bの表乾状態における目標投入質量を定め、次いで、最初に投入される水(一次計量水)に細骨材Aが投入された状態の質量を水浸骨材の目標質量Md1、かかる水浸骨材にさらに細骨材Bが投入された状態の質量を水浸骨材の目標質量Md2とすればよい。
【0180】
入力にあたっては、上述したもの以外に、前回の計量作業で得られた細骨材の表面水率や計量時における振動締固めの有無をはじめ、各種材料の物性値、1バッチの練混ぜ量、粗骨材の表面水率その他示方配合及び現場配合に関するデータを必要に応じて適宜入力する。このように前回の計量で計測された表面水率を初期値として入力するようにすれば、計量後の補正が少なくて済む。
【0181】
次に、細骨材A及び水を該細骨材が水面から出ない水浸骨材となるように所定の計量槽に投入する(ステップ142)。計量槽に細骨材と水を投入するにあたっては、水浸骨材への気泡混入を抑制すべく、水を先行投入し、しかる後に細骨材を投入するのが望ましい。また、細骨材を計量槽に直接投入するのではなく、例えば電磁式振動体を備えた振動フィーダを用いて計量槽まで搬送するようにすれば、細骨材の団粒化、ひいては気泡混入を防止することができる。
【0182】
計量槽は、例えば、下方に行くほど内径が大きくなるよう、中空円錐台状に形成してあるものを用いることが考えられる。このようにすれば、バイブレータ等の振動器具を使用せずとも、計量が終わった水浸骨材を該計量槽内で閉塞させることなく、底蓋を開いただけで下方に自然落下させ、これを、別途計量されたセメントや粗骨材とともに、混練ミキサーに投入することができる。
【0183】
次に、水浸骨材の全質量Mf1を計測する(ステップ143)。水浸骨材の全質量Mf1を計測するには、水浸骨材で満たされたときの計量槽の質量から計量槽のみの質量を差し引けばよい。かかる質量計測は、例えば引張型のロードセルを用いて行うことができる。計測された水浸骨材の全質量Mf1は、必要に応じてハードディスク6に書き込んでおくのが望ましい。
【0184】
ここで、水浸骨材の全質量Mf1を計測するにあたっては、細骨材Aの投入を所定速度で連続的に又は断続的に行いつつ、水浸骨材の全質量Mf1の計測をリアルタイム又は所定時間間隔で行い、細骨材Aの投入中に水浸骨材の水位が予め設定された第1の水位を越えないように余剰水を排水しながら、水浸骨材の全質量Mf1が水浸骨材の目標質量Md1に達したとき、細骨材Aの投入を終了する。
【0185】
第1の水位は、例えば所定深さ位置にて水浸骨材中の水を計量槽からオーバーフローさせたり、吸引排水したりすることで予め設定することが可能である。
【0186】
次に、ハードディスク6に予め記憶された細骨材Aの表乾状態における密度ρa1及び水の密度ρwを該ハードディスクから読み出す(ステップ144)。
【0187】
次に、読み出された細骨材Aの表乾状態における密度ρa1及び水の密度ρwを、水浸骨材の前記全質量Mf1及び全容量Vf1とともに下式、
a1=ρa1(Mf1−ρw・Vf1)/(ρa1−ρw) (1)
に代入して細骨材Aの表乾状態の質量Ma1を求める演算を演算処理部5で行うとともに、演算結果をハードディスク6に記憶させる(ステップ145)。
【0188】
一方、水浸骨材の全質量Mf1が水浸骨材の目標質量Md1に達したときの水浸骨材の水位が予め設定された第1の水位に達していないときには該第1の水位になるように水を補充した上で水浸骨材の全質量Mf1の再計測、細骨材Aの表乾状態の質量Ma1の再演算を行う(ステップ146)。
【0189】
次に、細骨材Aと同様にして、細骨材Bを該細骨材が水面から出ない水浸骨材となるように計量槽に投入し(ステップ147)、水浸骨材の全質量Mf2を計測する(ステップ148)。水浸骨材の全質量Mf2を計測するにあたっては、細骨材Aと同様、細骨材Bの投入を所定速度で連続的に又は断続的に行いつつ、水浸骨材の全質量Mf2の計測をリアルタイム又は所定時間間隔で行い、細骨材Bの投入中に水浸骨材の水位が予め設定された第2の水位を越えないように余剰水を排水しながら、水浸骨材の全質量Mf2が水浸骨材の目標質量Md2に達したとき、細骨材Bの投入を終了する。計測された水浸骨材の全質量Mf2は、必要に応じてハードディスク6に書き込んでおくのが望ましい。
【0190】
第2の水位についても、所定深さ位置にて水浸骨材中の水を計量槽からオーバーフローさせたり、吸引排水したりすることで予め設定することが可能である。
【0191】
次に、ハードディスク6に予め記憶された細骨材Aの表乾状態における密度ρa1、細骨材Bの表乾状態における密度ρa2及び水の密度ρwを該ハードディスクから読み出す(ステップ149)。
【0192】
次に、読み出された細骨材Aの表乾状態における密度ρa1、細骨材Bの表乾状態における密度ρa2及び水の密度ρwを前記全質量Mf2及び前記水浸骨材の全容量Vf2とともに下式、
a2=ρa2((Mf2−ΣMai(i=1,2))−ρw(Vf2−Σ(Mai/ρai)(i=1,2)))/(ρa2−ρw) (3)
w=ρw(ρa2(Vf2−Σ(Mai/ρai)(i=1,2))−(Mf2−ΣMai(i=1,2)))/(ρa2−ρw) (4)
に代入して細骨材Bの表乾状態の質量Ma2及び水の質量Mwを求める演算を演算処理部5で行うとともに演算結果をハードディスク6に記憶させる(ステップ150)。
【0193】
一方、水浸骨材の全質量Mf2が水浸骨材の目標質量Md2に達したときの水浸骨材の水位が予め設定された第2の水位に達していないときには、該第2の水位になるように水を補充した上で水浸骨材の全質量Mf2の再計測、細骨材Bの表乾状態の質量Ma2及び水の質量Mwの再演算を行う(ステップ151)。
【0194】
このようにして、細骨材A,細骨材B及び水を計量したならば、かかる計量結果を、示方配合に従って設定された当初の現場配合と比較し、必要に応じて現場配合を修正する(ステップ152)。
【0195】
すなわち、まず、第1の水位、第2の水位を越えないように余剰水を排水しながら、水浸骨材の全質量Mfi(i=1,2)が水浸骨材の目標質量Md2に達した場合には、水浸骨材の全質量Mfi(i=1,2)及び水浸骨材の全容量Vfi(i=1,2)が当初設定した値と等しいため、現場配合を修正する必要はなく、そのまま、他のコンクリート材料とともに混練ミキサーに投入して練り混ぜる。
【0196】
一方、水浸骨材の水位が予め設定された第1、第2の水位に達していないときには該第1、第2の水位になるように水を補充するため、再計測された水浸骨材の全質量Mfi(i=1,2)、ひいてはそれから導かれる表乾状態の細骨材A,細骨材Bの質量も、当初の設定値とは異なる結果となる。
【0197】
したがって、かかる場合には、第1実施形態と同様、計量された細骨材A,細骨材Bの質量と当初設定された現場配合の細骨材A,細骨材Bの質量とを比較し、設定された細骨材A,Bの表乾状態の質量総和に対する実測された細骨材A,Bの表乾状態の質量総和の比率を算出し、例えばこれが0.9であれば、実測された細骨材A,Bの質量が10%少ないわけだから、1バッチの練混ぜ量N0そのものを10%減らして0.9・N0とする必要があり、それゆえ、セメント、混和材といった他のコンクリート材料についてもその比率を用いて当初の現場配合を修正し計量する。また、水についても、当初設定された水量と実測水量とを比較し、その不足分を二次水として補充し、又は水の過剰分を排水する。そして、これらのコンクリート材料を混練ミキサーに投入して練り混ぜる。
【0198】
以上説明したように、本実施形態に係るコンクリート材料の計量演算を実行させるためのプログラムによれば、細骨材A,細骨材Bの表面水は、湿潤状態が異なる骨材ごとのばらつきが考慮された状態で水の質量Mwの一部として間接的に算出されるとともに、骨材の質量は、表乾状態のときの質量Mai(i=1,2)として把握される。すなわち、細骨材や水の質量が示方配合と同等の条件で把握されることとなるので、湿潤状態が異なる骨材を用いても、示方配合通りにコンクリートを製造することが可能となる。
【0199】
また、本実施形態に係るコンクリート材料の計量演算を実行させるためのプログラムによれば、第1の水位、第2の水位を越えないように余剰水を排水しながら、水浸骨材の全質量Mfi(i=1,2)が水浸骨材の目標質量Md2に達した場合には、水浸骨材の水浸骨材の全容量Vfi(i=1,2)を計測する必要がなくなるのみならず、水浸骨材の全質量Mfi(i=1,2)及び水浸骨材の全容量Vfi(i=1,2)が当初設定した値と等しくため、現場配合を修正する必要がなくなり、そのまま、他のコンクリート材料とともに混練ミキサーに投入して練り混ぜることが可能となる。
【0200】
また、本実施形態に係るコンクリート材料の計量演算を実行させるためのプログラムによれば、水浸骨材の水位が予め設定された第1、第2の水位に達していないときには該第1、第2の水位になるように水を補充する必要があるものの、水浸骨材の水浸骨材の全容量Vfi(i=1,2)を計測する必要がないことについては上述の場合と同様であり、水浸骨材の全質量Mfi(i=1,2)を再計測することにより、細骨材A,細骨材Bの投入量を正確に管理して現場配合を修正し、結果として、示方配合通りのコンクリートを製造することが可能となる。
【0201】
また、それに加えて、密度、粒度等が異なる複数の骨材であっても、湿潤状態の違いによる表面水の影響を最終的な水量の一部として正確に把握しつつ、一つの計量槽内で効率よくしかも高い精度で計量することが可能となる。
【0202】
また、本実施形態では特に言及しなかったが、計量槽への給水量MI及び計量槽からの排水量MOを累積値として計測するとともに計測結果をハードディスク6に記憶させ、計量槽への給水量MI、計量槽からの排水量MO及び全質量Mfi(i=1,2)をハードディスク6から読み出し、次式、
ΣMawj(j=1,2,3,・・i)=Mfi―(MI―MO) (5)
に代入してΣMawj(j=1,2,3,・・i)を求める演算を演算処理部5で行うとともに演算結果をハードディスク6に記憶させ、次に、
ΣMawj(j=1,2,3,・・i)―ΣMawj(j=1,2,3,・・(i-1)) (6)
を演算処理部5で演算してMawiを求め、該Mawiを、次式、
(Mawi―Mai)/Mai (7)
に代入して細骨材A、細骨材Bの表面水率を求める演算を演算処理部5で行うようにすれば、細骨材A、細骨材Bの表面水率を算出することができる。
【0203】
また、本実施形態では特に言及しなかったが、水浸骨材内の空気量をa(%)とし、Vfi(i=1,2)に代えて、Vfi(i=1,2)・(1―a/100)を用いるようにすれば、空気量を考慮したさらに精度の高い計量が可能となる。
【0204】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係るコンクリート材料の計量方法及びプログラム並びに記録媒体によれば、骨材の表面水を、湿潤状態が異なる骨材ごとのばらつきが考慮された状態で水の質量Mwの一部として間接的に算出することができる。すなわち、骨材や水の質量が示方配合と同等の条件で把握されることとなるので、湿潤状態が異なる骨材を用いても、示方配合通りの水量でコンクリートを製造することが可能となる。また、計量槽への骨材の投入を所定速度で連続的に又は断続的に行いつつ、水浸骨材の全質量Mfの計測をリアルタイム又は所定時間間隔で行い、骨材の投入量が予定投入量に達したとき、骨材の投入を途中で終了するようにしたので、骨材の計量に過不足が生じるおそれがなくなり、骨材計量の効率が向上する。
【0205】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るコンクリート材料の計量方法を示したフローチャート。
【図2】同じく第1実施形態に係るコンクリート材料の計量方法を示したフローチャート。
【図3】第2実施形態に係るコンクリート材料の計量方法を示したフローチャート。
【図4】同じく第2実施形態に係るコンクリート材料の計量方法を示したフローチャート。
【図5】第3実施形態に係るコンクリート材料の計量演算を実行させるためのプログラムの処理手順を示したフローチャート。
【図6】同じく第3実施形態に係るコンクリート材料の計量演算を実行させるためのプログラムの処理手順を示したフローチャート。
【図7】第3実施形態に係るプログラムを実行するためのハード構成を示したブロック図。
【図8】第4実施形態に係るコンクリート材料の計量演算を実行させるためのプログラムの処理手順を示したフローチャート。
【図9】同じく第4実施形態に係るコンクリート材料の計量演算を実行させるためのプログラムの処理手順を示したフローチャート。

Claims (9)

  1. 第i(i=1,2,3・・・N)の骨材の投入が終了した時点における水浸骨材の目標質量Mdi(i=1,2,3・・・N)を設定し、第1の骨材及び水を該第1の骨材が水面から出ない水浸骨材となるように所定の計量槽に投入し、前記水浸骨材の全質量Mf1を計測し、前記水浸骨材の全容量Vf1を計測し、前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1及び水の密度ρwを、前記水浸骨材の前記全質量Mf1及び全容量Vf1とともに下式、
    a1=ρa1(Mf1−ρw・Vf1)/(ρa1−ρw) (1)
    に代入して前記第1の骨材の表乾状態の質量Ma1を求め、第2の骨材を該第2の骨材が水面から出ない水浸骨材となるように前記計量槽に投入し、前記水浸骨材の全質量Mf2を計測し、前記水浸骨材の全容量Vf2を計測し、前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1、前記第2の骨材の表乾状態における密度ρa2及び水の密度ρwを前記全質量Mf2及び前記水浸骨材の全容量Vf2とともに、下式、
    a2=ρa2((Mf2−Ma1)−ρw(Vf2−Ma1/ρa1))/(ρa2−ρw) (2)
    に代入して前記第2の骨材の表乾状態の質量Ma2を求め、以下、上述の手順を繰り返して第(N―1)の骨材の表乾状態における質量Ma(N-1)までを順次算出し、最後に、第Nの骨材を該第Nの骨材が水面から出ない水浸骨材となるように前記計量槽に投入し、前記水浸骨材の全質量MfNを計測し、前記水浸骨材の全容量VfNを計測し、前記第iの骨材(i=1,2,3,・・N)の表乾状態における密度ρai(i=1,2,3,・・N)及び水の密度ρwを前記全質量MfN及び前記水浸骨材の全容量VfNとともに下式、
    aN=ρaN((MfN−ΣMai(i=1,2,3,・・(N-1)))−ρw(VfN−Σ(Mai/ρai)(i=1,2,3,・・(N-1))))/(ρaN−ρw) (3)
    w=ρw(ρaN(VfN−Σ(Mai/ρai)(i=1,2,3,・・(N-1)))−(MfN−ΣMai(i=1,2,3,・・(N-1))))/(ρaN−ρw) (4)
    に代入して前記第Nの骨材の表乾状態の質量MaN及び水の質量Mwを求めるコンクリート材料の計量方法であって、前記計量槽への前記第i(i=1,2,3・・・N)の骨材の投入を所定速度で連続的に又は断続的に行いつつ、前記水浸骨材の全質量Mfi(i=1,2,3・・・N)の計測をリアルタイム又は所定時間間隔で行い、前記第i(i=1,2,3・・・N)の骨材のうち、第jの骨材投入中に水浸骨材の全質量Mfjが第jの骨材の投入が終了した時点における水浸骨材の目標質量Mdjに達したとき、該第jの骨材投入を終了することを特徴とするコンクリート材料の計量方法。
  2. 第i(i=1,2,3・・・N)の骨材の投入が終了した時点における水浸骨材の目標質量Mdi(i=1,2,3・・・N)を設定し、第1の骨材及び水を該第1の骨材が水面から出ない水浸骨材となるように所定の計量槽に投入し、前記水浸骨材の全質量Mf1を計測し、前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1及び水の密度ρwを前記水浸骨材の前記全質量Mf1及び予め設定された第1の水位に対して求められる水浸骨材の全容量Vf1とともに下式、
    a1=ρa1(Mf1−ρw・Vf1)/(ρa1−ρw) (1)
    に代入して前記第1の骨材の表乾状態の質量Ma1を求め、第2の骨材を該第2の骨材が水面から出ない水浸骨材となるように前記計量槽に投入し、前記水浸骨材の全質量Mf2を計測し、前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1、前記第2の骨材の表乾状態における密度ρa2及び水の密度ρwを前記全質量Mf2及び予め設定された第2の水位に対して求められる水浸骨材の全容量Vf2とともに、下式、
    a2=ρa2((Mf2−Ma1)−ρw(Vf2−Ma1/ρa1))/(ρa2−ρw) (2)
    に代入して前記第2の骨材の表乾状態の質量Ma2を求め、以下、上述の手順を繰り返して第(N―1)の骨材の表乾状態における質量Ma(N-1)までを順次算出し、最後に、第Nの骨材を該第Nの骨材が水面から出ない水浸骨材となるように前記計量槽に投入し、前記水浸骨材の全質量MfNを計測し、前記第iの骨材(i=1,2,3,・・N)の表乾状態における密度ρai(i=1,2,3,・・N)及び水の密度ρwを前記全質量MfN及び予め設定された第Nの水位に対して求められる水浸骨材の全容量VfNとともに下式、
    aN=ρaN((MfN−ΣMai(i=1,2,3,・・(N-1)))−ρw(VfN−Σ(Mai/ρai)(i=1,2,3,・・(N-1))))/(ρaN−ρw) (3)
    w=ρw(ρaN(VfN−Σ(Mai/ρai)(i=1,2,3,・・(N-1)))−(MfN−ΣMai(i=1,2,3,・・(N-1))))/(ρaN−ρw) (4)
    に代入して前記第Nの骨材の表乾状態の質量MaN及び水の質量Mwを求めるコンクリート材料の計量方法であって、前記計量槽への前記第i(i=1,2,3・・・N)の骨材の投入を所定速度で連続的に又は断続的に行いつつ、前記水浸骨材の全質量Mfi(i=1,2,3・・・N)の計測をリアルタイム又は所定時間間隔で行い、前記第i(i=1,2,3・・・N)の骨材のうち、第jの骨材投入中において、そのときの水浸骨材の水位が予め設定された第jの水位を越えないように余剰水を排水しながら、前記水浸骨材の全質量Mfjが水浸骨材の目標質量Mdjに達したとき、該第jの骨材投入を終了するとともに、そのときの水浸骨材の水位が予め設定された第jの水位に達していないときには該第jの水位になるように水を補充した上で前記水浸骨材の全質量Mfjの再計測、前記第jの骨材の表乾状態の質量Majの再演算及び前記水の質量Mwの再演算を行うことを特徴とするコンクリート材料の計量方法。
  3. 前記計量槽への給水量MI及び前記計量槽からの排水量MOを累積値として計測し、前記計量槽への給水量MI、前記計量槽からの排水量MO及び全質量Mfi(i=1,2,3・・・N)を、次式、
    ΣMawj(j=1,2,3,・・i)=Mfi―(MI―MO) (5)
    に代入してΣMawj(j=1,2,3,・・i)を求め、
    ΣMawj(j=1,2,3,・・i)―ΣMawj(j=1,2,3,・・(i-1)) (6)
    を算出し、該Mawiを、次式、
    (Mawi―Mai)/Mai (7)
    に代入して前記第i(i=1,2,3,・・N)の骨材の表面水率を求める請求項1又は請求項2記載のコンクリート材料の計量方法。
  4. 前記水浸骨材内の空気量をa(%)とし、前記Vfi(i=1,2,3,・・N)に代えて、Vfi(i=1,2,3,・・N)・(1―a/100)を用いる請求項1乃至請求項3のいずれか一記載のコンクリート材料の計量方法。
  5. 所定の入力手段を介して第i(i=1,2,3・・・N)の骨材の表乾状態における密度ρai(i=1,2,3・・・N)、水の密度ρw及び第i(i=1,2,3・・・N)の骨材の投入が終了した時点における水浸骨材の目標質量Mdi(i=1,2,3・・・N)を入力して記憶手段に記憶させ、第1の骨材及び水を該第1の骨材が水面から出ない水浸骨材となるように所定の計量槽に投入し、前記水浸骨材の全質量Mf1を計測し、前記水浸骨材の全容量Vf1を計測し、前記記憶手段に予め記憶された前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1及び水の密度ρwを該記憶手段から読み出し、読み出された前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1及び水の密度ρwを、前記水浸骨材の前記全質量Mf1及び全容量Vf1とともに下式、
    a1=ρa1(Mf1−ρw・Vf1)/(ρa1−ρw) (1)
    に代入して前記第1の骨材の表乾状態の質量Ma1を求める演算を演算手段で行うとともに演算結果を前記記憶手段に記憶させ、第2の骨材を該第2の骨材が水面から出ない水浸骨材となるように前記計量槽に投入し、前記水浸骨材の全質量Mf2を計測し、前記水浸骨材の全容量Vf2を計測し、前記記憶手段に予め記憶された前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1、前記第2の骨材の表乾状態における密度ρa2及び水の密度ρwを該記憶手段から読み出し、読み出された前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1、前記第2の骨材の表乾状態における密度ρa2及び水の密度ρwを、前記全質量Mf2及び前記水浸骨材の全容量Vf2とともに、下式、
    a2=ρa2((Mf2−Ma1)−ρw(Vf2−Ma1/ρa1))/(ρa2−ρw) (2)
    に代入して前記第2の骨材の表乾状態の質量Ma2を求める演算を演算手段で行うとともに演算結果を前記記憶手段に記憶させ、以下、上述の手順を繰り返して第(N―1)の骨材の表乾状態における質量Ma(N-1)までを前記演算手段で順次演算するとともに演算結果を前記記憶手段に記憶させ、最後に、第Nの骨材を該第Nの骨材が水面から出ない水浸骨材となるように前記計量槽に投入し、前記水浸骨材の全質量MfNを計測し、前記水浸骨材の全容量VfNを計測し、前記記憶手段に予め記憶された前記第iの骨材(i=1,2,3,・・N)の表乾状態における密度ρai(i=1,2,3,・・N)及び水の密度ρwを該記憶手段から読み出し、読み出された前記第iの骨材(i=1,2,3,・・N)の表乾状態における密度ρai(i=1,2,3,・・N)及び水の密度ρwを、前記全質量MfN及び前記水浸骨材の全容量VfNとともに下式、
    aN=ρaN((MfN−ΣMai(i=1,2,3,・・(N-1)))−ρw(VfN−Σ(Mai/ρai)(i=1,2,3,・・(N-1))))/(ρaN−ρw) (3)
    w=ρw(ρaN(VfN−Σ(Mai/ρai)(i=1,2,3,・・(N-1)))−(MfN−ΣMai(i=1,2,3,・・(N-1))))/(ρaN−ρw) (4)
    に代入して前記第Nの骨材の表乾状態の質量MaN及び水の質量Mwを求める演算を前記演算手段で行うコンクリート材料の計量演算を実行させるためのプログラムであって、前記計量槽への前記第i(i=1,2,3・・・N)の骨材の投入を所定速度で連続的に又は断続的に行いつつ、前記水浸骨材の全質量Mfi(i=1,2,3・・・N)の計測をリアルタイム又は所定時間間隔で行い、前記第i(i=1,2,3・・・N)の骨材のうち、第jの骨材投入中に水浸骨材の全質量Mfjが水浸骨材の目標質量Mdjに達したとき、該第jの骨材投入を終了することを特徴とするコンクリート材料の計量演算を実行させるためのプログラム。
  6. 所定の入力手段を介して第i(i=1,2,3・・・N)の骨材の表乾状態における密度ρai(i=1,2,3・・・N)、水の密度ρw及び第i(i=1,2,3・・・N)の骨材の投入が終了した時点における水浸骨材の目標質量Mdi(i=1,2,3・・・N)を入力して記憶手段に記憶させ、第1の骨材及び水を該第1の骨材が水面から出ない水浸骨材となるように所定の計量槽に投入し、前記水浸骨材の全質量Mf1を計測し、前記記憶手段に予め記憶された前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1及び水の密度ρwを該記憶手段から読み出し、読み出された前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1及び水の密度ρwを、前記水浸骨材の前記全質量Mf1及び予め設定された第1の水位に対して求められる水浸骨材の全容量Vf1とともに下式、
    a1=ρa1(Mf1−ρw・Vf1)/(ρa1−ρw) (1)
    に代入して前記第1の骨材の表乾状態の質量Ma1を求める演算を演算手段で行うとともに演算結果を前記記憶手段に記憶させ、第2の骨材を該第2の骨材が水面から出ない水浸骨材となるように前記計量槽に投入し、前記水浸骨材の全質量Mf2を計測し、前記記憶手段に予め記憶された前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1、前記第2の骨材の表乾状態における密度ρa2及び水の密度ρwを該記憶手段から読み出し、読み出された前記第1の骨材の表乾状態における密度ρa1、前記第2の骨材の表乾状態における密度ρa2及び水の密度ρwを、前記全質量Mf2及び予め設定された第2の水位に対して求められる水浸骨材の全容量Vf2とともに、下式、
    a2=ρa2((Mf2−Ma1)−ρw(Vf2−Ma1/ρa1))/(ρa2−ρw) (2)
    に代入して前記第2の骨材の表乾状態の質量Ma2を求める演算を演算手段で行うとともに演算結果を前記記憶手段に記憶させ、以下、上述の手順を繰り返して第(N―1)の骨材の表乾状態における質量Ma(N-1)までを前記演算手段で順次演算するとともに演算結果を前記記憶手段に記憶させ、最後に、第Nの骨材を該第Nの骨材が水面から出ない水浸骨材となるように前記計量槽に投入し、前記水浸骨材の全質量MfNを計測し、前記記憶手段に予め記憶された前記第iの骨材(i=1,2,3,・・N)の表乾状態における密度ρai(i=1,2,3,・・N)及び水の密度ρwを該記憶手段から読み出し、読み出された前記第iの骨材(i=1,2,3,・・N)の表乾状態における密度ρai(i=1,2,3,・・N)及び水の密度ρwを、前記全質量MfN及び予め設定された第Nの水位に対して求められる水浸骨材の全容量VfNとともに下式、
    aN=ρaN((MfN−ΣMai(i=1,2,3,・・(N-1)))−ρw(VfN−Σ(Mai/ρai)(i=1,2,3,・・(N-1))))/(ρaN−ρw) (3)
    w=ρw(ρaN(VfN−Σ(Mai/ρai)(i=1,2,3,・・(N-1)))−(MfN−ΣMai(i=1,2,3,・・(N-1))))/(ρaN−ρw) (4)
    に代入して前記第Nの骨材の表乾状態の質量MaN及び水の質量Mwを求める演算を前記演算手段で行うコンクリート材料の計量演算を実行させるためのプログラムであって、前記計量槽への前記第i(i=1,2,3・・・N)の骨材の投入を所定速度で連続的に又は断続的に行いつつ、前記水浸骨材の全質量Mfi(i=1,2,3・・・N)の計測をリアルタイム又は所定時間間隔で行い、前記第i(i=1,2,3・・・N)の骨材のうち、第jの骨材投入中において、そのときの水浸骨材の水位が予め設定された第jの水位を越えないように余剰水を排水しながら、前記水浸骨材の全質量Mfjが水浸骨材の目標質量Mdjに達したとき、該第jの骨材投入を終了するとともに、そのときの水浸骨材の水位が予め設定された第jの水位に達していないときには該第jの水位になるように水を補充した上で前記水浸骨材の全質量Mfjの再計測、前記第jの骨材の表乾状態の質量Majの再演算及び前記水の質量Mwの再演算を行うことを特徴とするコンクリート材料の計量演算を実行させるためのプログラム。
  7. 前記計量槽への給水量MI及び前記計量槽からの排水量MOを累積値として計測するとともに計測結果を前記記憶手段に記憶させ、前記計量槽への給水量MI、前記計量槽からの排水量MO及び全質量Mfi(i=1,2,3・・・N)を前記記憶手段から読み出し、次式、
    ΣMawj(j=1,2,3,・・i)=Mfi―(MI―MO) (5)
    に代入してΣMawj(j=1,2,3,・・i)を求める演算を前記演算手段で行うとともに演算結果を前記記憶手段に記憶させ、次に、
    ΣMawj(j=1,2,3,・・i)―ΣMawj(j=1,2,3,・・(i-1)) (6)
    を前記演算手段で演算してMawiを求め、該Mawiを、次式、
    (Mawi―Mai)/Mai (7)
    に代入して前記第i(i=1,2,3,・・N)の骨材の表面水率を求める演算を前記演算手段で行う請求項5又は請求項6記載のコンクリート材料の計量演算を実行させるためのプログラム。
  8. 前記水浸骨材内の空気量をa(%)とし、前記Vfi(i=1,2,3,・・N)に代えて、Vfi(i=1,2,3,・・N)・(1―a/100)を用いる請求項5乃至請求項7のいずれか一記載のコンクリート材料の計量演算を実行させるためのプログラム。
  9. 請求項5乃至請求項8のいずれか一記載のコンクリート材料の計量演算を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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