JP4484797B2 - 湾曲ベルトの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高所作業を行う作業者の墜落を防止するための安全帯に関するものであり、詳細には、この安全帯に用いられる湾曲ベルトの製造方法及びこの湾曲ベルトを使用した墜落防止用柱上安全帯に関する。
建築現場、電信柱等の高所で作業を行う作業者は、墜落防止の目的で安全帯を使用する。この安全帯は、胴ベルトと、ロープ等で構成される連結体と、フックとを備える。この連結体は、胴ベルトとフックとを連結する。作業者は胴ベルトを自らの腰部に巻き、フックを作業現場の所定箇所に掛け止める。作業者が足を踏み外して墜落した場合、胴ベルト、連結体及びフックを介して、作業者は吊り下げられる。このようにして、作業者の墜落による事故が防止される。
胴ベルトは、作業者の腰部がこの胴ベルトから抜けないように、適切な締め付け力で腰部に巻かれる。この胴ベルトには、長時間に亘る胴ベルトの装着による作業者の苦痛が解消されるために、その形状が湾曲状とされた胴ベルトが用いられる。このような胴ベルトは、湾曲ベルトと称される。この湾曲ベルトは、その装着状態において、上側に位置する側辺の長さが下側の側辺の長さよりも短くなるように構成されている。この湾曲ベルトが腰部に巻かれると、この湾曲ベルトの全体がこの腰部と接触するので、この腰部にかかる荷重が分散される。従って、この腰部の疲労が、抑えられる。
一方の側辺の長さが縫製により短くされた湾曲ベルトが、実用新案登録第2577636号公報に開示されている。この湾曲ベルトでは、その長さが短くされた側辺の側が、糸でジグザグ状に縫われている。
一方の側辺の長さが加熱により短くされた湾曲ベルトが、特開2005−58635公報に開示されている。この湾曲ベルトでは、そのタテ糸に加熱収縮性に優れた糸が用いられている。
実用新案登録第2577636号公報 特開2005−58635公報
一方の側辺の長さが短くされるために糸でジグザグ状に縫われている湾曲ベルトでは、縫製時に織布の織り組織が傷つけられて、胴ベルトの性能が損なわれる場合がある。これに加えて、このような湾曲ベルトの製作には、手間がかかるので、生産コストが上がってしまう。
加熱により一方の側辺の長さが短くされた湾曲ベルトでは、その長さが短くされた側辺の側に加熱収縮性に優れた糸が集中して配置される。この湾曲ベルトでは、一方の側辺の側と他方の側辺の側において、配置される糸の構成が異なってしまう。このような湾曲ベルトでは、墜落時にこの湾曲ベルトにかかる応力に偏りが生じてしまう。このような湾曲ベルトは、安定した強度が必要とされる安全帯には適さない。この湾曲ベルトには加熱収縮性が考慮された特殊な糸がタテ糸に用いられるので、生産コストが上がってしまう。
本発明の目的は、安全性に優れる湾曲ベルト及びこの湾曲ベルトを使用した墜落防止用柱上安全帯の提供にある。
本発明に係る湾曲ベルトの製造方法は、タテ糸とヨコ糸とからなる湾曲状の織布が製織される工程と、この織布が直線状に矯正される工程と、この直線状に矯正された織布が加熱されることにより湾曲状とされた本体が得られる工程とを含む。
好ましくは、この製造方法では、上記織布は、その一方の側辺の側にほつれ留め糸を備えている。このほつれ留め糸は、上記ヨコ糸に絡められている。このほつれ留め糸の張力によって、製織時の湾曲が達成されている。
好ましくは、この製造方法では、上記ほつれ留め糸の太さは、460dtex以上1400dtex以下である。
好ましくは、この製造方法では、上記織布の一方の側辺の側における上記タテ糸の密度は、他方の側辺の側における上記タテ糸の密度よりも大きい。
本発明に係る湾曲ベルトは、胴体に巻かれる本体を備えている。この本体は、湾曲状に製織された織布が直線状に矯正された後に加熱されることにより湾曲状とされている。
好ましくは、この湾曲ベルトでは、上記本体は、ヨコ糸と、その一方の側辺の側にほつれ留め糸とを備えている。このほつれ留め糸は、このヨコ糸に絡められている。このほつれ留め糸の張力によって、製織時の湾曲が達成されている。
好ましくは、この製造方法では、上記ほつれ留め糸の太さは、460dtex以上1400dtex以下である。
好ましくは、この湾曲ベルトでは、上記本体は、タテ糸を備えている。この本体の一方の側辺の側におけるこのタテ糸の密度は、他方の側辺の側におけるこのタテ糸の密度よりも大きい。
本発明に係る安全帯は、腰部に巻かれる胴ベルトと、フックと、この胴ベルトとフックとを連結するための連結体とを備えている。この胴ベルトは、この腰部に直接あてがわれる第一湾曲ベルトと、この第一湾曲ベルトの上に積層されておりこの腰部を締め付ける第二湾曲ベルトとを備えている。この第一湾曲ベルトは、第一本体を備えている。この第二湾曲ベルトは、第二本体を備えている。この第一本体は、湾曲状に製織された第一織布が直線状に矯正された後に加熱されることにより湾曲状とされている。この第二本体は、湾曲状に製織された第二織布が直線状に矯正された後に加熱されることにより湾曲状とされている。
この製造方法では、直線状に矯正されることによりこの織布に生じた残留応力で、この本体が湾曲状とされているので、この本体が湾曲状とされるために縫製される必要がない。このため、この本体の織り組織が傷つけられることはない。この本体を構成するタテ糸に加熱収縮性が考慮される必要もない。従って、この製造方法では、安全性に優れる湾曲ベルトが得られる。この製造方法では、縫製工程が追加されることがない上に、特殊な糸が用いられることもないので、生産コストが上がることはない。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1は、本発明の一実施形態に係る湾曲ベルトの製造に用いられる製造機械の一部である連続染色仕上げ加工機2が示された模式図である。図2は、図1の連続染色仕上げ加工機2が用いられる湾曲ベルトの製造方法が示されたフローチャートである。この連続染色仕上げ加工機2は、染色漕4と、染着室6と、洗浄漕8と、乾燥室10と、含浸漕12と、予備乾燥室14と、連続加熱炉16と、この染色漕4と染着室6との間に位置する第一絞りロール20と、この染着室6と洗浄漕8との間に位置する第一ロール22と、この洗浄漕8と乾燥室10の間に位置する引出ロール24と、この含浸漕12と予備乾燥室14との間に位置する第二絞りロール26と、予備乾燥室14と連続加熱炉16との間に位置する第二ロール28と、連続加熱炉16の後に位置する第三ロール30とを備えている。これらのロールは、織布32を搬送する。なお、この図1の左側が、この連続染色仕上げ加工機2の上流側である。図1中、矢印線は織布32の搬送方向を表している。
この製造方法では、まず、溶融紡糸で製造されたフィラメント糸が用いられて、タテ糸、ヨコ糸及びほつれ留め糸が準備される(STEP1)。
次に、タテ糸、ヨコ糸及びほつれ留め糸が用いられて、織布32が製織される(STEP2)。この織布32の製織には、ニードル織機が用いられる。このニードル織機は、タテ糸の配置、タテ糸の太さ等が調整されることにより、湾曲状の織布32を製織しうる。
次に、この織布32に染色が施される(STEP3)。この織布32は、染色漕4に入っている染色液に漬けられる。この染色液は、染料と水とからなる。この染料は、水に分散されている。この染色液では、市販の染料が用いられる。この染色液に含浸された織布32は、第一絞りロール20を通過することにより絞り上げられる。これにより、染料がこの織布32の全体に浸透する。
次に、染色された織布32に染着が施される(STEP4)。この織布32がナイロン繊維で構成される場合、90℃以上に調整されたスチームが用いられる。この織布32がポリエステル繊維で構成される場合、この織布32は200℃以上に加熱される。
次に、染着された織布32に洗浄が施される(STEP5)。織布32は洗浄漕8に入っている洗浄液に浸積されて、織布32に定着されず残存している染料が除かれる。この洗浄液及び洗浄のための条件は、織布32の材質に応じて適宜設定される。この織布32がポリエステル繊維で構成される場合、この洗浄液としてその温度が80℃以上に調整された高温のアルカリ性溶液が用いられる。この織布32がナイロン繊維で構成される場合、その温度が80℃以上90℃以下に調整された水が用いられる。
次に、洗浄された織布32が、乾燥室10で乾燥される(STEP6)。乾燥された後、この織布32の外観及び風合いが整えられたり、この織布32に付加価値が漬けられるために、この織布32は含浸漕12に入っている加工剤に含浸される(STEP7)。この加工剤としては、静電気防止剤、艶だし剤及び風合い調整剤が例示される。加工剤に含浸された織布32は、第二絞りロール26を通過することにより絞り上げられる。これにより、加工剤が織布32の全体に浸透する。
次に、加工剤が含浸された織布32に予備乾燥が施される(STEP8)。この製造方法では、織布32は予備乾燥室14で熱風にさらされる。なお、加工剤種、織布32の材質、乾燥状態等が考慮されて、この予備乾燥に、赤外線ヒーターが用いられてもよい。熱風と赤外線ヒーターとが併用されてもよい。
次に、予備乾燥された織布32に一次加熱処理が施される(STEP9)。この一次加熱処理により、加工剤の織布32への定着が促される。この一次加熱処理には、その空間内が所定の温度に制御された連続加熱炉16が用いられる。この一次加熱処理の温度及び時間は、織布32の材質に応じて、適宜設定される。加熱炉から排出された織布32は、空冷されて所定温度に達した段階で、ボビン等の巻き取り治具に巻き取られる。
次に、織布32が所定の長さに計尺されて裁断される(STEP10)。この裁断には、裁断機が用いられる。
次に、織布32に二次加熱処理が施される(STEP11)。この二次加熱処理には、その空間内が所定の温度に制御された加熱炉が用いられる。この製造方法では、この加熱炉に空気循環型ギヤーオーブンが用いられる。この製造方法では、この二次加熱処理の温度は、通常130℃以上160℃以下である。この二次加熱処理の時間は、通常2分以上5分以下である。この二次加熱処理の温度及び時間は、織布32の材質に応じて適宜設定される。
次に、この織布32に縫製が施される(STEP12)。この縫製により、本体が得られる。この本体にバックル等が取り付けられて、湾曲ベルトは完成する。
図3は、製織(STEP2)におけるタテ糸34、ヨコ糸36及びほつれ留め糸38の構成が示された概略図である。この図2には、ニードル織機に備えられるウェフトニードル40とラッチニードル42とが示されている。このウェフトニードル40とラッチニードル42とが用いられることにより、このヨコ糸36は織り込まれる。この織布32では、その一方の側辺44の端において、ヨコ糸36が絡められている。このラッチニードル42が用いられることにより、この絡められたヨコ糸36にほつれ留め糸38が絡められる。
この製造方法では、ほつれ留め糸38の張力が高められて織布32が製織される。これにより、この織布32の一方の側辺44の側におけるヨコ糸36の間隔が狭められるので、製織された織布32は、湾曲状となる。この製造方法では、この製織(STEP2)が湾曲状の織布32が製織される工程である。なお、ほつれ留め糸38の材質としては、ポリエステル繊維及びナイロン繊維が例示される。
湾曲状の織布32が効果的に製織されるために、タテ糸34の配置、タテ糸34の太さ等が考慮されて一方の側辺44の側のタテ糸34の密度が他方の側のタテ糸34の密度よりも高められてもよい。タテ糸34の密度が高められて製織された織布32では、皺の発生が抑えられる。なお、ニードル織機のオサが調整されて、一方の側辺44の側のタテ糸34の密度が高められてもよい。なお、このタテ糸34の密度は、単位長さあたりのタテ糸34の本数で表される。
この製造方法の染色から一次加熱処理に至る工程(STEP3からSTEP9)には、図1の連続染色仕上げ加工機2が用いられる。染着(STEP4)では、染着室6の前後に位置する第一絞りロール20と第一ロール22との周速が制御されることにより、この織布32に張力がかけられる。この織布32は、この張力により引き伸ばされる。一次加熱処理(STEP9)においても、その前後に位置する第二ロール28と第三ロール30との周速が制御されることにより、この織布32に張力がかけられる。この織布32は、この張力により引き伸ばされる。この製造方法では、染着(STEP4)及び一次加熱処理(STEP9)において、織布32に張力がかけられて、この織布32が引き伸ばされる。このようにして引き伸ばされた湾曲状の織布32は、直線状に矯正される。この染色から一次加熱処理に至る工程(STEP3からSTEP9)が、この製造方法における湾曲状の織布32が直線状に矯正される工程である。
この製造方法の二次加熱処理(STEP11)では、裁断された織布32が自由状態で加熱される。ここで自由状態とは、張力がかけられていない状態である。染色から一次加熱処理に至る工程(STEP3からSTEP9)で引き伸ばされて直線状とされた織布32には、この引き伸ばしによる残留応力が内在する。この織布32が自由状態で加熱されると、この残留応力によって、この織布32の形状が湾曲状となる。前述したように、この湾曲状とされた織布32に縫製(STEP12)が施されて、湾曲ベルトの本体が得られる。この製造方法では、この二次加熱処理(STEP11)が直線状に矯正された織布32が加熱されることにより湾曲状とされた本体が得られる工程である。なお、この織布32に二次加熱処理(STEP11)が施された後に、この織布32が裁断(STEP10)されてもよい。
この製造方法におけるほつれ留め糸38にかけられる張力は、1N以上10N以下であるのが好ましい。この張力が1N以上に設定されることにより、製織された織布32は湾曲状となる。この観点から、この張力は2N以上がより好ましい。この張力が10N以下に設定されることにより、湾曲状とされた織布32の後工程における取り扱いが容易となる。この観点から、この張力は5N以下がより好ましい。
この製造方法では、ほつれ留め糸38の太さは、460dtex以上1400以下である。この太さが460dtex以上に設定されることにより、ほつれ留め糸38の張力が高められるので、製織された織布32は湾曲状となる。この観点から、この太さは700dtex以上がより好ましく、940dtex以上が特に好ましい。この太さが1400dtex以下に設定されることにより、この織布32の加工性が維持されうる。この観点から、この太さは、1100dtex以下がより好ましい。
染着(STEP4)において、第一絞りロール20の周速がR1とされて、第一ロール22の周速がR2とされたとき、この周速R1に対するこの周速R2の比(R2/R1)は1.01以上1.20以下であるのが好ましい。この比(R2/R1)が1.01以上に設定されることにより、湾曲状の織布32が直線状となる。この観点から、この比(R2/R1)は1.02以上がより好ましく、1.03以上が特に好ましい。この比(R2/R1)が1.20以下に設定されることにより、織布32の形状変化に伴う残留応力が保持されうる。残留応力が保持された織布32では、加熱による形状の回復が促される。この観点から、この比(R2/R1)は1.19以下がより好ましく、1.18以下が特に好ましい。
一次加熱処理(STEP9)において、第二ロール28の周速がR3とされて、第三ロール30の周速がR4とされたとき、この周速R3に対するこの周速R4の比(R4/R3)は1.01以上1.10以下であるのが好ましい。この比(R4/R3)が1.01以上に設定されることにより、湾曲状の織布32が直線状となる。この観点から、この比(R4/R3)は1.02以上がより好ましく、1.03以上が特に好ましい。この比(R4/R3)が1.20以下に設定されることにより、織布32の形状変化に伴う残留応力が保持されうる。残留応力が保持された織布32では、加熱による形状の回復が促される。この観点から、この比(R4/R3)は1.19以下がより好ましく、1.18以下が特に好ましい。
一方の側辺44の側のタテ糸34の密度が他方の側のタテ糸34の密度よりも高められて一方の側辺44の側の長さが短くされた湾曲状の織布32においては、一方の側辺44の側のタテ糸34の密度がM1とされて、他方の側辺44の側のタテ糸34の密度がM2とされたとき、この密度M2に対するこの密度M1の比(M1/M2)は、1.1以上3.0以下であるのが好ましい。この比(M1/M2)が1.1以上に設定されることにより、製織された織布32は湾曲状となる。この観点から、この比(M1/M2)は1.2以上がより好ましく、1.3以上が特に好ましい。この比(M1/M2)が3.0以下に設定されることにより、この織布32の加工性が維持されうる。この観点から、この比(M1/M2)は2.9以下がより好ましく、2.8以下が特に好ましい。
この製造方法に用いられるタテ糸34の材質としては、ポリエステル繊維及びナイロン繊維が例示される。このタテ糸34の好ましい太さは、940dtex以上1880dtex以下である。
この製造方法に用いられるヨコ糸36の材質としては、ポリエステル繊維及びナイロン繊維が例示される。このヨコ糸36の好ましい太さは、940dtex以上1880dtex以下である。
図4は、図2の製造方法で作られた湾曲ベルトが用いられた墜落防止用柱上安全帯46が示された正面図である。この柱上安全帯46は胴ベルト48を備えている。この胴ベルト48は作業者の腰部に巻かれる。図示されていないが、この柱上安全帯46は、この胴ベルト48以外にフックと、連結体とを備える。この連結体は、この胴ベルト48とフックとを連結する。このフックは、柱上の所定箇所に掛け止められる。作業者が足を踏み外して墜落した場合、胴ベルト48、連結体及びフックを介して、作業者は吊り下げられる。このようにして、作業者の墜落による事故が防止される。なお、図4中、点線は縫合糸を表している。
胴ベルト48は、第一湾曲ベルト50と、第二湾曲ベルト52とを備えている。この第一湾曲ベルト50は、腰部に直接あてがわれる。この第一湾曲ベルト50は、第一本体54と、この第一本体54の一方の端に2のDリング56と、この第一本体54の両端とその中央部とに3のベルト押さえ58と、この第一本体54の他方の端にV角リング60とを備えている。図示されていないが、この第一本体54の裏側には、スポンジが張り合わされたカバーシート材があてがわれている。この第一本体54の外縁部において、この第一本体54とカバーシート材とは縫合されている。このカバーシート材は、合成皮革である。この合成皮革の材質としては、ナイロン、ビニロン及びウレタンが例示される。このDリング56、ベルト押さえ58及びV角リング60とは、胴ベルト48の仕様が考慮されて、この第一本体54に適宜取り付けられる。この第一本体54は、ナイロン繊維で構成される。
この第一本体54は、湾曲状に製織された第一織布が直線状に矯正された後に加熱されることにより湾曲状とされている。この第一湾曲ベルト50が腰部に巻かれた状態において、この第一本体54の一方の側辺62は上側に位置する。この側辺62の長さは、下側に位置する他方の側辺64よりも短い。図示されていないが、この第一本体54は、第一タテ糸と、第一ヨコ糸と、その一方の側辺62の側に第一ほつれ留め糸とを備えている。この第一ほつれ留め糸は、第一ヨコ糸に絡められている。この第一ほつれ留め糸の太さは、460dtex以上1400dtex以下である。この第一本体54は、この第一ほつれ留め糸の張力が高められて製織された第一織布からなる。
この第一織布が効果的に湾曲状とされるために、オサが調整されることによりその一方の側辺の側における第一タテ糸の密度が他方の側辺の側における第一タテ糸の密度よりも高められてもよい。この場合、この第一織布から得られる第一本体54においても、その一方の側辺62の側における第一タテ糸の密度は、他方の側辺64の側における第一タテ糸の密度よりも高くなる。
第二湾曲ベルト52は、この第一湾曲ベルト50の上に積層されている。この第二湾曲ベルト52は、第二本体66と、この第二本体66の一方の先にバックル68と、この第二本体66の他方の先にほつれ留め金具70とを備えている。この第二湾曲ベルト52は、腰部が締め付けられる構成とされている。この柱上安全帯46では、この第二本体66の幅は第一本体54の幅より狭い。この第二本体66の長さは、第一本体54の長さよりも長い。この第二本体66は、第一湾曲ベルト50のDリング56、ベルト押さえ58及びV角リング60を挿通する。この第二本体66は、ナイロン繊維で構成される。
この第二本体66は、湾曲状に製織された第二織布が直線状に矯正された後に加熱されることにより湾曲状とされている。第二湾曲ベルト52が腰部に巻かれた状態において、この第二本体66の一方の側辺72は上側に位置する。この側辺72の長さは、下側に位置する他方の側辺74よりも短い。図示されていないが、この第二本体66は、第二タテ糸と、第二ヨコ糸と、その一方の側辺72の側に第二ほつれ留め糸とを備えている。この第二ほつれ留め糸は、第二ヨコ糸に絡められている。この第二ほつれ留め糸の太さは、460dtex以上1400dtex以下である。この第二本体66は、この第二ほつれ留め糸の張力が高められて製織された第二織布からなる。なお、この安全帯では、この第二タテ糸と第一タテ糸とは同一の糸で構成される。この第二タテ糸と第一タテ糸とが異なる糸で構成されてもよい。この第二ヨコ糸と第一ヨコ糸とは同一の糸で構成される。この安全帯では、この第二ヨコ糸と第一ヨコ糸とが異なる糸で構成されてもよい。この安全帯では、この第二ほつれ留め糸と第一ほつれ留め糸とは同一の糸で構成される。この第二ほつれ留め糸と第一ほつれ留め糸とが異なる糸で構成されてもよい。
この第二織布が効果的に湾曲状とされるために、オサが調整されることによりその一方の側辺の側における第二タテ糸の密度が他方の側辺の側における第二タテ糸の密度よりも高められてもよい。この場合、この第二織布から得られる第二本体66においても、その一方の側辺72の側における第二タテ糸の密度は、他方の側辺74の側における第二タテ糸の密度よりも高くなる。
この柱上安全帯46では、直線状に矯正されることによりこの織布に生じた残留応力で、この第一本体54は湾曲状とされているので、この第一本体54は湾曲状とされるために縫製される必要がない。このため、この第一本体54の織り組織が傷つけられることはない。この第一本体54を構成する第一タテ糸に加熱収縮性が考慮される必要もない。第二本体66は第一本体54と同一の製造方法で生産されるので、この第二本体66においても、織り組織が縫製で傷つけられることはない。この第二本体66を構成する第二タテ糸に、加熱収縮性が考慮される必要もない。この製造方法により、安全性に優れる柱上安全帯46が得られる。この製造方法では、縫製工程が追加されることがない上に、特殊な糸が用いられることもないので、生産コストが上がることはない。
本発明に係る湾曲ベルトの製造方法は、種々の湾曲ベルトの製造に用いられうる。
図1は、本発明の一実施形態に係る湾曲ベルトの製造に用いられる製造機械の一部である連続染色仕上げ加工機が示された模式図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る湾曲ベルトの製造方法が示されたフローチャートである。 図3は、製織(STEP2)におけるタテ糸、ヨコ糸及びほつれ留め糸の構成が示された概略図である。 図4は、図2の製造方法で作られた墜落防止用柱上安全帯が示された正面図である。
符号の説明
2・・・連続染色仕上げ加工機
4・・・染色漕
6・・・染着室
8・・・洗浄漕
10・・・乾燥室
12・・・含浸漕
14・・・予備乾燥室
16・・・連続加熱炉
20・・・第一絞りロール
22・・・第一ロール
24・・・引出ロール
26・・・第二絞りロール
28・・・第二ロール
30・・・第三ロール
32・・・織布
34・・・タテ糸
36・・・ヨコ糸
38・・・ほつれ留め糸
40・・・ウェフトニードル
42・・・ラッチニードル
44、64、72、74・・・側辺
46・・・安全帯
48・・・胴ベルト
50・・・第一湾曲ベルト
52・・・第二湾曲ベルト
54・・・第一本体
56・・・Dリング
58・・・ベルト押さえ
60・・・V角リング
66・・・第二本体
68・・・バックル
70・・・ほつれ留め金具

Claims (9)

  1. タテ糸とヨコ糸とからなる湾曲状の織布が製織される工程と、
    この織布が直線状に矯正される工程と、
    この直線状に矯正された織布が加熱されることにより湾曲状とされた本体が得られる工程とを含む湾曲ベルトの製造方法。
  2. 上記織布が、その一方の側辺の側にほつれ留め糸を備えており、
    このほつれ留め糸が、上記ヨコ糸に絡められており、
    このほつれ留め糸の張力によって、製織時の湾曲が達成されている請求項1に記載の製造方法。
  3. 上記ほつれ留め糸の太さが、460dtex以上1400dtex以下である請求項2に記載の製造方法。
  4. 上記織布の一方の側辺の側における上記タテ糸の密度が、他方の側辺の側における上記タテ糸の密度よりも大きい請求項1から3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 胴体に巻かれる本体を備えており、
    この本体が、湾曲状に製織された織布が直線状に矯正された後に加熱されることにより湾曲状とされている湾曲ベルト。
  6. 上記本体が、ヨコ糸と、その一方の側辺の側にほつれ留め糸とを備えており、
    このほつれ留め糸が、このヨコ糸に絡められており、
    このほつれ留め糸の張力によって、製織時の湾曲が達成されている請求項5に記載の湾曲ベルト。
  7. このほつれ留め糸の太さが、460dtex以上1400dtex以下である請求項6に記載の湾曲ベルト。
  8. 上記本体が、タテ糸を備えており、
    この本体の一方の側辺の側におけるこのタテ糸の密度が、他方の側辺の側におけるこのタテ糸の密度よりも大きい請求項5から7のいずれかに記載の湾曲ベルト。
  9. 腰部に巻かれる胴ベルトと、フックと、この胴ベルトとフックとを連結するための連結体とを備えており、
    この胴ベルトが、この腰部に直接あてがわれる第一湾曲ベルトと、この第一湾曲ベルトの上に積層されておりこの腰部を締め付ける第二湾曲ベルトとを備えており、
    この第一湾曲ベルトが、第一本体を備えており、
    この第二湾曲ベルトが、第二本体を備えており、
    この第一本体が、湾曲状に製織された第一織布が直線状に矯正された後に加熱されることにより湾曲状とされており、
    この第二本体が、湾曲状に製織された第二織布が直線状に矯正された後に加熱されることにより湾曲状とされている安全帯。
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