JP4484725B2 - ホログラフィー用ハロゲン化銀感光材料 - Google Patents

ホログラフィー用ハロゲン化銀感光材料 Download PDF

Info

Publication number
JP4484725B2
JP4484725B2 JP2005040343A JP2005040343A JP4484725B2 JP 4484725 B2 JP4484725 B2 JP 4484725B2 JP 2005040343 A JP2005040343 A JP 2005040343A JP 2005040343 A JP2005040343 A JP 2005040343A JP 4484725 B2 JP4484725 B2 JP 4484725B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silver halide
group
photosensitive material
silver
spectral
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005040343A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006072297A (ja
Inventor
三樹男 井浜
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2005040343A priority Critical patent/JP4484725B2/ja
Priority to US11/194,450 priority patent/US7241564B2/en
Priority to EP05016768A priority patent/EP1624337A3/en
Publication of JP2006072297A publication Critical patent/JP2006072297A/ja
Priority to US11/758,106 priority patent/US20070236764A1/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4484725B2 publication Critical patent/JP4484725B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Description

本発明は、ホログラフィー用ハロゲン化銀感光材料、特に汎用性があり、かつ取り扱い性に優れたホログラフィー用ハロゲン化銀感光材料に関するものである。さらには高感度でかつ高画質なホログラフィー用ハロゲン化銀感光材料に関するものである。
干渉波の波面記録すなわちホログラフィー用感光材料として種々の記録方式が提案され実用化されている。代表的な感光材料としてハロゲン化銀感光材料、重クロム酸ゼラチン感光材料、ホトレジスト感光材料、ホトポリマー感光材料、サーモプラスティック感光材料が知られている。その中でハロゲン化銀感光材料は高感度であることが最大の特徴であり、各種ディスプレー分野、研究分野で広く用いられている。これらのハロゲン化銀感光材料はレーザー光によって露光されるために,そのレーザー光に対応した波長に分光増感が通常行われている。これらの分光増感に適した分光増感色素が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
さらには多色カラーホログラム作成用のホログラフィー用感光材料に適した2種類の分光増感色素による分光増感が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、これらの開示されている分光増感の方法では通常代表的に使用されるレーザー光のすべての波長に対しては汎用性がなかった。すなわち、694nmの波長のルビーレーザー光、647nmの波長のクリプトンレーザー光、633nmの波長のヘリウム/ネオンレーザー光,532nmの波長のYAGレーザー光、ならびに515nmと488nmの波長のアルゴンレーザー光の全ての波長に対してハロゲン化銀感光材料の特徴である高感度を1枚の感光材料で同時に満足させることはできなかった。したがって代表的な全てのレーザー光に対して高い感度を有する感光材料、すなわち汎用性がある感光材料はなかった。
特開平10−149084号公報 特開平3−203765号公報
本発明の目的は、従来にない汎用性があり取り扱いに便利なホログラフィー用ハロゲン化銀感光材料を提供することである。特に単色でのレーザー使用、2色でのレーザー使用、さらには3色以上でのレーザー使用、定常光のレーザー使用、パルス光レーザー使用のあらゆる使用に対応したホログラフィー用ハロゲン化銀感光材料をを提供することである。
本発明は3種類以上の分光増感色素を使用することにより、ルビーレーザー、クリプトンレーザー、ヘリウム/ネオンレーザー,YAGレーザー、ならびにアルゴンレーザーの全てのレーザー露光に対して、1枚の感光材料で高感度を同時に可能としたものである。これにより単色、多色を含めたホログラムが作成でき汎用的な使用が可能となる。さらには最適な波長を有する染料を使用することにより、汎用的な使用が可能であるにも拘わらず、セーフライト下で取り扱うことが可能となった。すなわち取り扱い性に優れている。
本発明の前記課題は、以下の方法によって達成される。
(1)支持体上に少なくとも1層の感光性ハロゲン化銀乳剤層を有するホログラフィ−用ハロゲン化銀感光材料において、該ハロゲン化銀乳剤層中のハロゲン化銀粒子の数平均円相当径が10nm以上80nm以下であり、該ハロゲン化銀粒子が3種類以上の分光増感色素により分光増感されており、
該3種類以上の分光増感色素により、少なくとも500nm以上550nm以下の間と、600nm以上700nm未満の間に2つの分光吸収の極大値を有しており、
さらに、550nm以上600nm以下の間に分光吸収の極大値を有する染料を含有しており、
該550nm以上600nm以下の間に分光吸収の極大値を有する染料の分光吸収の極大値が透過吸光度0.3以上2.0以下の範囲にある
ことを特徴とするホログラフィ−用ハロゲン化銀感光材料。
(2)前記550nm以上600nm以下の間に分光吸収の極大値を有する染料の分光吸収の極大値が透過吸光度0.8以上2.0以下の範囲にあることを特徴とする(1)に記載のホログラフィ−用ハロゲン化銀感光材料。
(3)前記500nm以上550nm以下の間と、600nm以上700nm未満の間の2つの分光吸収の極大値が透過吸光度0.1以上0.5以下の範囲にあることを特徴とする(1)又は(2)に記載のホログラフィ−用ハロゲン化銀感光材料。
(4)前記550nm以上600nm以下の間に分光吸収の極大値を有する染料の分光吸収の極大値が透過吸光度1.5以上2.0以下の範囲にあることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のホログラフィ−用ハロゲン化銀感光材料。
(5)600nm以上700nm未満の間に分光吸収の極大を有する分光増感色素を2種以上含有することを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のホログラフィ−用ハロゲン化銀感光材料。
なお、本発明は上記(1)〜(5)に関するものであるが、その他の事項についても参考のために記載した。
本発明により、従来にない汎用性があり取り扱いに便利なホログラフィー用ハ ロゲン化銀感光材料を得ることができた。特に単色でのレーザー使用、2色でのレーザー使用、さらには3色以上でのレーザー使用、定常光のレーザー使用、パルス光レーザー使用のあらゆる使用に対応したホログラフィー用ハロゲン化銀感光材料を得ることができた。
以下に本発明のホログラフィー用ハロゲン化銀感光材料について説明する。
本発明でホログラフィー用ハロゲン化銀感光材料とは物体光と参照光の干渉波を記録することができるハロゲン化銀感光材料である。この波面記録により物体光の振幅と位相の両方を記録することができ、参照光により物体を三次元的に忠実に、再生、再現することができる。
本発明のホログラフィー用ハロゲン化銀感光材料は支持体上に少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層を有する。該ハロゲン化銀乳剤層中のハロゲン化銀粒子は3種類以上の分光増感色素により分光増感されている。好ましくは、これらの3種類の分光増感色素により、少なくとも500nm以上550nm以下の間と600nm以上700nm未満の間に2つの分光吸収の極大値を有する。より好ましくは、少なくとも510nm以上540nm以下の間と620nm以上680nm以下の間に2つの分光吸収の極大値を有する。分光吸収の極大値は感光材料の透過分光吸収を通常の分光光度計にて空気を参照にして測定する。分光吸収の極大値は3つ以上あっても良いし、上記の波長領域外にも分光吸収の極大値があっても良い。
500nm以上550nm以下の間の分光吸収の極大値は好ましくは透過吸光度で 0.1以上0.5以下の範囲内にある。より好ましくは0.2以上0.4以下の範囲内にある。これらの透過吸光度は感光材料の透過分光吸収を通常の分光光度計にて空気を参照にして測定する。600nm以上700nm未満の間の分光吸収の極大値は好ましくは透過吸光度で0.1以上0.5以下の範囲内にある。より好ましくは0.2以上0.4以下の範囲内にある。これらの透過吸光度は同様に感光材料の透過分光吸収を通常の分光光度計にて空気を参照にして測定する。分光吸収の極大値の透過吸光度をこれらの範囲に設定することは重要である。透過吸光度が低すぎると感度が低くなってしまい、透過吸光度が高すぎると感光材料の膜厚方向に均一な干渉縞の記録が困難になる。また透過光を物体の照射光に用いるDenisyuku型の撮影が困難となり、本発明の特徴である汎用性が損なわれる。
通常、500nm以上550nm以下の間と600nm以上700nm未満の間に2つ の分光吸収の極大値を有するためには2種類の増感色素で十分であろうと考えられるが、本発明者は少なくとも3種類以上の分光増感色素を使用することが、代表的レーザー全てに対して高い感度を有するという汎用性を持たせるためには必要であることを見出した。特に好ましくは500nm以上550nm以下の間の分光吸収の極大が1種類以上の分光増感色素により調製され、600nm以上700nm未満の間の分光吸収の極大が2種類以上の分光増感色素により調製されていることである。
本発明においてはハロゲン化銀粒子の銀1モル当たり分光増感色素が総量で1×10-4モル以上1×10-2モル以下含有されていることが好ましい。分光増感色素が該添加量含有されることにより、高感度でありながら、ハロゲン化銀溶剤の使用等によるハロゲン化銀超微粒子に対する不安定化効果を顕著に抑制することができる。
一般に本発明において用いられる色素には、シアニン色素、メロシアニン色素 、複合シアニン色素、複合メロシアニン色素、ホロポーラーシアニン色素、ヘミシアニン色素、スチリル色素およびヘミオキソノール色素が包含される。これらの色素類には、塩基性複素環核としてシアニン色素類に通常利用される核のいずれをも適用できる。すなわち、例えば、ピロリン核、オキサゾリン核、チオゾリン核、ピロール核、オキサゾール核、チアゾール核、セレナゾール核、イミダゾール核、テトラゾール核、ピリジン核;これらの核に脂環式炭化水素環が融合した核;及びこれらの核に芳香族炭化水素環が融合した核、即ち、例えば、インドレニン核、ベンゾインドレニン核、インドール核、ベンゾオキサドール核、ナフトオキサゾール核、ベンゾチアゾール核、ナフトチアゾール核、ベンゾセレナゾール核、ベンゾイミダゾール核、キノリン核が適用できる。これらの核は炭素原子上に置換基を有していてもよい。
通常メロシアニン色素等の酸性核は、炭素、窒素、及び/又はカルコゲン(典型的には酸素、硫黄、セレン、及びテルル)原子からなる複素環(好ましくは5員又は6員の含窒素複素環)を形成するとき好ましく、さらに好ましくは炭素、窒素、及び/又はカルコゲン(典型的には酸素、硫黄、セレン、及びテルル)原子からなる5員又は6員の含窒素複素環を形成するときである。具体的には、例えば次の核が挙げられる。
2ーピラゾリンー5ーオン、ピラゾリジンー3、5ージオン、イミダゾリンー5ーオン、ヒダントイン、2または4ーチオヒダントイン、2ーイミノオキサゾリジンー4ーオン、2ーオキサゾリンー5ーオン、2ッチオオキサゾリジンー2、5ッジオン、2ーチオオキサゾリンー2、4ージオン、イソオキサゾリンー5ーオン、2ーチアゾリンー4ーオン、チアゾリジンー4ーオン、チアゾリジンー2、4ージオン、ローダニン、チアゾリジンー2、4ージチオン、イソローダニン、インダンー1、3ージオン、チオフェンー3ーオン、チオフェンー3ーオンー1、1ージオキシド、インドリンー2ーオン、インドリンー3ーオン、2ーオキソインダゾリニウム、3ーオキソインダゾリニウム、5、7ージオキソー6、7ージヒドロチアゾロ[3,2-a]ピリミジン、シクロヘキサンー1、3ージオン、3、4ージヒドロイソキノリンー4ーオン、1、3ージオキサンー4、6ージオン、バルビツール酸、2ーチオバルビツール酸、クロマンー2、4ージオン、インダゾリンー2ーオン、ピリド[1,2−a]ピリミジンー1、3ージオン、ピラゾロ[1,5−b]キナゾロン、ピラゾロ[1,5−a]ベンゾイミダゾール、ピラゾロピリドン、1、2、3、4ーテトラヒドロキノリンー2、4ージオン、3ーオキソー2、3ージヒドロベンゾ[d]チオフェンー1、1ージオキサイド、3ージシアノメチンー2、3ージヒドロベンゾ[d]チオフェンー1、1ージオキサイドの核。
これらの酸性核には、環が縮環していても、通常用いられる置換基が置換していても良い。
酸性核として好ましくは、ヒダントイン、2または4ーチオヒダントイン、2ーオキサゾリンー5ーオン、2ーチオオキサゾリンー2、4ージオン、チアゾリジンー2、4ージオン、ローダニン、チアゾリジンー2、4ージチオン、バルビツール酸、2ーチオバルビツール酸であり、より好ましくは、ヒダントイン、2または4ーチオヒダントイン、2ーオキサゾリンー5ーオン、ローダニン、バルビツール酸、2ーチオバルビツール酸であり、さらに好ましくは、2ーチオヒダントイン、またはローダニンである。
これらの3種以上の(分光)増感色素は、従来強色増感の目的でしばしば用いられる増感色素の組合せを更に、適宜組み合わせることができる。強色増感の代表例は米国特許第2,688,545号、同第2,977,229号、同第3,397,060号、同第3,522,052号、同第3,527,641号、同第3,617,293号、同第3,628,964号、同第3,666,480号、同第3,672,898号、同第3,679,428号、同第3,703,377号、同第3,769,301号、同第3,814,609号、同第3,837,862号、同第4,026,707号、英国特許第1,344,281号、同第1,507,803号、特公昭43−4936号、同53−12375号、特開昭52−110618号、同52−109925号に記載されている。
増感色素とともに、それ自身分光増感作用をもたない色素あるいは可視光を実質的に吸収しない物質であって、強色増感を示す物質を同時または別個に添加してもよい。本発明においては、スチルベン系の強色増感剤を用いることは、特に好ましい。
本発明において分光増感色素の添加時期はハロゲン化銀乳剤粒子の調製のいかなる段階であっても良いが、好ましくは化学増感工程以前、より好ましくはハロゲン化銀粒子形成工程終了後脱塩工程以前である。添加方法としては従来公知の方法を用いることが可能である。好ましくは水溶液もしくは水系分散液として添加する。
本発明のハロゲン化銀粒子は数平均円相当径が10nm以上80nm以下である。より好ましくは20nm以上60nm以下である。特に好ましくは30nm以上50nm以下である。一般的に粒子サイズが大きすぎると波面再生の画質が劣ることになり,粒子サイズが小さすぎると粒子サイズの変動等の不安定化を完全に抑制することが出来なくなる。本発明においてはこの粒子サイズの設定により汎用性のあるホログラフィー用感光材料が得られる。本発明のハロゲン化銀粒子は単分散性であることが好ましい。全ハロゲン化銀粒子の投影面積換算した円相当径の変動係数は25%以下であることが好ましく、さらに好ましくは20%以下であり、特に好ましくは15%以下である。ここで円相当径の変動係数とは個々のハロゲン化銀粒子における円相当径の分布の標準偏差を平均円相当径で割った値である。
円相当径は、例えば直接法による透過電子顕微鏡写真を撮影して個々の粒子の投影面積と等しい面積を有する円の直径(円相当径)を求めることができる。本発明においてはハロゲン化銀粒子が超微粒子であるため、低温にて高電圧の電子顕微鏡を用いて撮影することにより明確な粒子像を求めることが可能である。
本発明のハロゲン化銀乳剤層に含まれるハロゲン化銀粒子は、正常晶であることが好ましく、8面体、立方体,十四面体、ならびにそれらが丸みを帯びた形状を持つことが出来る。好ましくは丸みを帯びた立方体もしくは角が明確な立方体である。双晶は混入していないことが好ましい。特に好ましくは、双晶粒子の混入比率は個数で3%以下であり、さらに好ましくは、1%以下である。ここで双晶とは1重双晶、2重双晶、多重双晶、ならびに平行双晶、非平行双晶を含む。
本発明においてハロゲン化銀粒子は好ましくは、臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀、塩臭化銀である。沃化銀含有率は特に好ましくは1モル%以上5モル%以下である。塩化銀含有率は特に好ましくは5モル%以下である。また各々の粒子の塩化銀ならびに沃化銀含有率は分布がないことが好ましい。塩化銀ならびに沃化銀含有率の粒子間分布の変動係数は20%以下が好ましく、10%以下がとくに好ましい。個々の粒子の塩化銀および沃化銀含有率の測定には通常、EPMA法(Electron Probe Micro Analyzer法)が有効である。乳剤粒子を互いに接触しないように分散させた試料を作成し、電子線を照射することにより放射されるX線を分析することにより、電子線を照射した極微小領域の元素分析を行うことができる。この時、測定は電子線による試料損傷を防ぐため低温に冷却して行うことが好ましい。
本発明のハロゲン化銀粒子は超微粒子であるため、ハロゲン組成の構造付与は容易ではないが、内部高沃化銀含量の構造、外部高沃化銀含量の構造等が可能である。塩化銀についての構造についても同様である。さらには3重構造以上の多層構造も可能である。
本発明のハロゲン化銀粒子は、従来公知の方法にて調製できる。好ましくはゼラチン水溶液中に硝酸銀水溶液とハロゲン水溶液をダブルジェット法にて添加することである。この時、流量を加速して添加することは好ましい。また添加時の系のpHとpAgは制御することが好ましい。pHは5〜8の範囲が好ましく用いられる。pAgは5〜9の範囲が好ましく用いられる。超微粒子の調製のためには温度は低温が好ましく、特にこのましくは20℃〜40℃の範囲が用いられる。後述する種々の添加剤を粒子サイズ調整、粒子サイズ分布調整、感度/かぶり調整、階調/現像進行調整等のために添加することが可能である。
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は化学増感が施されている。特に好ましくは化学増感時に金−カルコゲン増感(適宜、還元増感も)が施されている。ここで化学増感とはハロゲン化銀乳剤の製造工程を時間に従って粒子形成過程、水洗過程、化学増感過程の3段階に分けた場合の化学増感過程に相当する工程を意味する。化学増感とは各種化学増感剤を添加して温度を上昇させ熟成する工程である。化学増感時の金−カルコゲン増感と還元増感の併用により極めて高い感度が達成でき、またその保存性も実用上何ら問題ないレベルにすることが可能である。カルコゲン増感と貴金属増感については、ジェームス(T.H.James)著、ザ・フォトグラフィック・プロセス、第4版、マクミラン社刊、1977年、(T.H.James、The Theory of the Photographic Process,4th ed,Macmillan,1977)67〜76頁に詳細が記述されている。またリサーチ・ディスクロージャー、120巻、1974年4月、12008;リサーチ・ディスクロージャー、34巻、1975年6月、13452、米国特許第2,642,361号、同第3,297,446号、同第3,772,031号、同第3,857,711、同第3,901,714号、同第4,266,018号、および同第3,904,415号、並びに英国特許第1,315,755号に記載されるようにpAg5〜10、pH5〜8および温度30〜80℃において硫黄、セレン、テルルのカルコゲン増感剤と金増感剤、それに加えて白金、パラジウム、イリジウムまたはこれら増感剤の複数の組合せとすることができる。金増感の場合には、塩化金酸、カリウムクロロオーレート、カリウムオーリチオシアネート、硫化金、金セレナイドのような公知の化合物を用いることができる。パラジウム化合物はパラジウム2価塩または4価の塩を意味する。好ましいパラジウム化合物は、R2PdX6またはR2 PdX4で表わされる。ここでRは水素原子、アルカリ金属原子またはアンモニウム基を表わす。Xはハロゲン原子を表わし塩素、臭素または沃素原子を表わす。
具体的には、K2PdCl4、(NH42PdCl6、Na2PdCl4、(NH42PdCl4、Li2PdCl4、Na2PdCl6またはK2PdBr4が好ましい。金化合物およびパラジウム化合物はチオシアン酸塩あるいはセレノシアン酸塩と併用することが好ましい。
硫黄増感剤として、ハイポ、チオ尿素系化合物、ロダニン系化合物および米国特許第3,857,711号、同第4,266,018号および同第4,054,457号に記載されている硫黄含有化合物を用いることができる。いわゆる化学増感助剤の存在下に化学増感することもできる。有用な化学増感助剤には、アザインデン、アザピリダジン、アザピリミジンのごとき、化学増感の過程でカブリを抑制し、且つ感度を増大するものとして知られた化合物が用いられる。化学増感助剤改質剤の例は、米国特許第2,131,038号、同第3,411,914号、同第3,554,757号、特開昭58−126526号および前述ダフィン著「写真乳剤化学」、138〜143頁に記載されている。
金増感剤の好ましい量としてハロゲン化銀1モル当り1×10-6〜1×10-2モルであり、さらに好ましいのは1×10-5〜5×10-3モルである。パラジウム化合物の好ましい範囲はハロゲン化銀1モル当たり1×10-3から5×10-7モルである。チオシアン化合物あるいはセレノシアン化合物の好ましい範囲はハロゲン化銀1モル当たり1×10-4から1×10-2モルである。
本発明において用いるハロゲン化銀粒子に対して使用する好ましい硫黄増感剤量はハロゲン化銀1モル当り1×10-6〜1×10-2モルであり、さらに好ましいのは1×10-5〜5×10-3モルである。
本発明の乳剤に対して好ましいカルコゲン増感法としてセレン増感がある。セレン増感においては、公知の不安定セレン化合物を用い、具体的には、コロイド状金属セレニウム、セレノ尿素類(例えば、N,N−ジメチルセレノ尿素、N,N−ジエチルセレノ尿素)、セレノケトン類、セレノアミド類のようなセレン化合物を用いることができる。セレン増感は硫黄増感と組み合せてカルコゲン増感として用いた方が好ましい場合がある。
テルル増感においては、不安定テルル化合物を用い、特開平4−224595号、同4−271341号、同4−333043号、同5−303157号、同6−27573号、同6−175258号、同6−180478号、同6−208184号、同6−208186号、同6−317867号、同7−140579号、同7−301879号、同7−301880号などに記載されている不安定テルル化合物を用いることができる。
具体的には、ホスフィンテルリド類(例えば、ノルマルブチル−ジイソプロピルホスフィンテルリド、トリイソブチルホスフィンテルリド、トリノルマルブトキシホスフィンテルリド、トリイソプロピルホスフィンテルリド)、ジアシル(ジ)テルリド類(例えば、ビス(ジフェニルカルバモイル)ジテルリド、ビス(N−フェニル−N−メチルカルバモイル)ジテルリド、ビス(N−フェニル−N−メチルカルバモイル)テルリド、ビス(N−フェニル−N−ベンジルカルバモイル)テルリド、ビス(エトキシカルボニル)テルリド)、テルロ尿素類(例えば、N,N’−ジメチルエチレンテルロ尿素)、テルロアミド類、テルロエステル類などを用いればよい。好ましくはホスフィンテルリド類、ジアシル(ジ)テルリド類である。
本発明のハロゲン化銀乳剤は化学増感時に金−カルコゲン増感に加えて還元増感することができる。ここで、還元増感とは、ハロゲン化銀乳剤に還元増感剤を添加する方法、銀熟成と呼ばれるpAg1〜7の低pAgの雰囲気で熟成させる方法、高pH熟成と呼ばれるpH8〜11の高pHの雰囲気で熟成させる方法のいずれを選ぶこともできる。また2つ以上の方法を併用することもできる。
還元増感剤を添加する方法は還元増感のレベルを微妙に調節できる点で好ましい方法である。還元増感剤としては、例えば、第一錫塩、アスコルビン酸およびその誘導体、アミンおよびポリアミン類、ヒドラジン誘導体、ホルムアミジンスルフィン酸、シラン化合物、ボラン化合物が公知である。本発明において用いる還元増感にはこれら公知の還元増感剤を選んで用いることができ、また2種以上の化合物を併用することもできる。還元増感剤としては塩化第一錫、二酸化チオ尿素、ジメチルアミンボラン、アスコルビン酸およびその誘導体が好ましい化合物である。還元増感剤の添加量は乳剤製造条件に依存するので添加量を選ぶ必要があるが、ハロゲン化銀1モル当り10-7〜10-3モルの範囲が適当である。
還元増感剤は、例えば、水あるいはアルコール類、グリコール類、ケトン類、エステル類、アミド類のような有機溶媒に溶かし化学増感中に添加される。添加する時期は金増感剤、カルコゲン増感剤の添加前でも添加後でもいずれでも良い。好ましくは還元増感剤を添加して熟成した後カルコゲン増感剤、金増感剤を添加しさらに熟成して化学増感を終了するのが良い。また還元増感剤の溶液を何回かに分けて添加しても連続して長時間添加するのも好ましい方法である。
本発明においては、ハロゲン化銀粒子の銀1モル当たりテトラザインデン化合物が3×10-3モル以上3×10-2モル以下含有されていることが好ましい。本発明で用いられるテトラザインデン化合物は、写真乳剤の安定剤、かぶり防止剤として知られており、リサーチ・ディスクロージャー誌307巻866頁に記載されている。本発明に用いるテトラザインデン化合物としては置換基としてヒドロキシ基を有するテトラザインデン化合物、とくにヒドロキシテトラザインデン化合物が好ましい。複素環にはヒドロキシ基以外の置換基を有していてもいい。置換基とし ては、例えば、アルキル基、アミノ基、ヒドロキシアミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、アシルアミノ基、シアノ基などを有していてもよい。ただし、硫黄を含む置換基(例えば、メルカプト基)を有するものは好ましくない。
以下に好ましいテトラザインデン化合物の具体例を列記するが、これらのみに限定されるものではない。
1. 4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン
2. 4−ヒドロキシ−6−t−ブチル−1,3,3a,7−テトラザインデン
3. 4−ヒドロキシ−6−フェニル−1,3,3a,7−テトラザインデン
4. 4−ヒドロキシ−1,3,3a,7−テトラザインデン
5. 4−メチル−6−ヒドロキシ−1,3,3a,7−テトラザインデン
6. 2−メチルチオ−4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン
7. 4−ヒドロキシ−5−ブロム−6−メチル−1,3,3 a,7−テトラザインデン
8. 4−ヒドロキシ−6−メチル−1,2,3a,7−テトラザインデン
9. 4−ヒドロキシ−6−エチル−1,2,3a,7−テトラザインデン
10.2,4−ジヒドロキシ−6−フェニル−1,3,3a,7−トリアザインデン
11. 4−ヒドロキシ−6−フェニル−1,2,3,3a,7−ペンタザインデン
これらテトラザインデン化合物の添加量は、好ましくはハロゲン化銀1モル当り3×10-3モル〜3×10-2モル、好ましくは10-4モル〜3×10-2モル、より好ましくは6×10-3モル〜2×10-2モルであり、化学増感開始前、化学増感中、化学増感後、塗布時のいずれかの時期に添加することが好ましい。
本発明においては、チオシアン酸塩を含有していてもよい。ハロゲン化銀粒子の銀1モル当たりチオシアン酸塩が1×10-4以上1×10-2モル以下含有されることが好ましい。より好ましくは、ハロゲン化銀粒子の銀1モル当たりチオシアン酸塩が5×10-4以上5×10-3モル以下含有される。少なすぎると高感度化の効果が小さく、多すぎるとチオシアン酸塩のハロゲン化銀溶剤としての粒子サイズ変動等の不安定化による悪化作用が大きくなりすぎる。本発明においてはチオシアン酸塩以外のハロゲン化銀溶剤も好ましく用いられる。ハロゲン化銀溶剤としては、米国特許第3,271,157号、同第3,531,286号、同第3,574,628号、特開昭54−1019号、同54−158917号等に記載された(a)有機チオエーテル類、特開昭53−82408号、同55−77737号、同55−2982号等に記載された(b)チオ尿素誘導体、特開昭53−144319号に記載された(c)酸素または硫黄原子と窒素原子とにはさまれたチオカルボニル基を有するハロゲン化銀溶剤、特開昭54−100717号に記載された(d)イミダゾール類、(e)亜硫酸塩、(f)アンモニア等があげられる。
用いられるチオシアン酸塩の添加時期はハロゲン化銀乳剤粒子の調製のいかなる段階であっても良いが、好ましくはハロゲン化銀粒子形成工程終了後、より好ましくは脱塩工程終了後塗布工程前である。特に好ましくは化学増感工程時である。添加方法としては水溶液として添加することが好ましい。チオシアン酸塩としては、好ましくはKSCN、NaSCN、NH4SCNである。
本発明においてはハロゲン化銀粒子の銀1モル当たりイリジウム塩が1×10-4モル以上1×10-2モル以下含有されていてもよい。イリジウム塩が該添加量含有されることにより、ハロゲン化銀溶剤の使用によるハロゲン化銀超微粒子に対する不安定化効果を顕著に抑制することができる。特に好ましくはハロゲン化銀粒子の銀1モル当たりイリジウム塩が2×10-4モル以上1×10-3モル以下含有されている。
イリジウム塩の添加時期はハロゲン化銀乳剤粒子の調製のいかなる段階であっても良いが、好ましくはハロゲン化銀粒子形成工程中である。添加方法としては好ましくは水溶液として添加する。
イリジウム塩としては3価もしくは4価のイリジウム錯体が好ましく用いられる。代表的なイリジウム塩としては、K3IrCl6、K2IrCl6、K3IrCl5(H2O)、K2IrCl5(H2O)等を挙げることができる。K塩以外にナトリウム塩、アンモニウム塩も好ましく用いられる。Irの配位子としてはCl、H2O以外に従来公知であるものが用いられる。好ましくは特開平7−072569号に記載の有機配位子を含むイリジウム錯体が用いられる。さらに好ましくは特開平2−761027号に記載のシアノ基を含むイリジウム錯体が用いられる。
イリジウム塩以外にハロゲン化銀粒子中に6シアノ金属錯体がドープされていてもよい。6シアノ金属錯体のうち、鉄、ルテニウム、オスミウム、コバルト、ロジウム、イリジウム又はクロムを含有するものが好ましい。金属錯体の添加量は、ハロゲン化銀1モル当たり10-6乃至10-2モルの範囲であることが好ましく、ハロゲン化銀1モル当たり10-5乃至10-3モルの範囲であることがさらに好ましい。金属錯体は、水または有機溶媒に溶かして添加することができる。有機溶媒は水と混和性を有することが好ましい。有機溶媒の例には、アルコール類、エーテル類、グリコール類、ケトン類、エステル類、及びアミド類が含まれる。
金属錯体としては、下記式(I)で表される6シアノ金属錯体が特に好ましい。
(I)[M(CN)6n-
(式中、Mは鉄、ルテニウム、オスミウム、コバルト、ロジウム、イリジウムまたはクロムであり、nは3または4である。)。
6シアノ金属錯体の具体例を以下に示す。
(I-1) [Fe(CN)64-
(I-2) [Fe(CN)63-
(I-3) [Ru(CN)64-
(I-4) [Os(CN)64-
(I-5) [Co(CN)63-
(I-6) [Rh(CN)63-
(I-7) [Ir(CN)63-
(I-8) [Cr(CN)64-
6シアノ錯体の対カチオンは、水と混和しやすく、ハロゲン化銀乳剤の沈殿操作に適合しているイオンを用いることが好ましい。対イオンの例には、アルカリ金属イオン(例、ナトリウムイオン、カリウムイオン、ルビジウムイオン、セシウムイオン、リチウムイオン)、アンモニウムイオンおよびアルキルアンモニウムイオンが含まれる。
本発明のホログラフイ−用ハロゲン化銀感光材料にはバインダーとしてゼラチンが用いられることが好ましく、低分子量ゼラチンが含有されることがより好ましい。本発明における低分子量ゼラチンとは数平均分子量が3000から50000のものを意味する。より好ましくは数平均分子量が10000以上30000以下である。本発明で使用するゼラチンは、下記の各種修飾処理を施されていても良い。例えば、アミノ基を修飾したフタル化ゼラチン、コハク化ゼラチン、トリメリットゼラチン、ピロメリットゼラチン、カルボキシル基を修飾したエステル化ゼラチン、アミド化ゼラチン、イミダゾール基を修飾したホルミル化ゼラチン、メチオニン基を減少させた酸化処理ゼラチンや増加させた還元処理ゼラチンなどが挙げられる。
一方、それ以外の親水性コロイドも用いることができる。例えば、ゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高分子とのグラフトポリマー、アルブミン、カゼインのような蛋白質;ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、セルロース硫酸エステル類のようなセルロース誘導体、アルギン酸ソーダ、澱粉誘導体のような糖誘導体;ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール部分アセタール、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルイミダゾール、ポリビニルピラゾールのような単一あるいは共重合体の如き多種の合成親水性高分子物質を用いることができる。ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンのほか、酸処理ゼラチンやBull.Soc.Sci.Photo.Japan.No.16.P30(1966)に記載されたような酵素処理ゼラチンを用いてもよく、また、ゼラチンの加水分解物や酵素分解物も用いることができる。
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は通常、水洗を行う。水洗の温度は目的に応じて選べるが、5℃〜50℃の範囲で選ぶことが好ましい。水洗時のpHも目的に応じて選べるが2〜10の間で選ぶことが好ましい。さらに好ましくは3〜8の範囲である。水洗時のpAgも目的に応じて選べるが5〜10の間で選ぶことが好ましい。水洗の方法としてヌードル水洗法、半透膜を用いた透析法、遠心分離法、凝析沈降法、イオン交換法のなかから選んで用いることができる。凝析沈降法の場合には硫酸塩を用いる方法、有機溶剤を用いる方法、水溶性ポリマーを用いる方法、ゼラチン誘導体を用いる方法などから選ぶことができる。
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤には、感光材料の製造工程、保存中あるいは処理中のかぶりを防止し、あるいは写真性能を安定化させる目的で、種々の化合物を含有させることができる。すなわちチアゾール類、例えば、ベンゾチアゾリウム塩、ニトロイミダゾール類、ニトロベンズイミダゾール類、クロロベンズイミダゾール類、ブロモベンズイミダゾール類、メルカプトチアゾール類、メルカプトベンゾチアゾール類、メルカプトベンズイミダゾール類、メルカプトチアジアゾール類、アミノトリアゾール類、ベンゾトリアゾール類、ニトロベンゾトリアゾール類、メルカプトテトラゾール類(特に1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール);メルカプトピリミジン類;メルカプトトリアジン類;例えば、オキサドリンチオンのようなチオケト化合物;アザインデン類、例えば、トリアザインデン類、テトラアザインデン類(特に4−ヒドロキシ置換(1,3,3a,7)テトラアザインデン類)、ペンタアザインデン類のようなかぶり防止剤または安定剤として知られた、多くの化合物を加えることができる。例えば、米国特許第3,954,474号、同第3,982,947号、特公昭52−28660号に記載されたものを用いることができる。好ましい化合物の一つに特開昭63−212932号に記載された化合物がある。かぶり防止剤および安定剤は粒子形成前、粒子形成中、粒子形成後、水洗工程、水洗後の分散時、化学増感前、化学増感中、化学増感後、塗布前のいろいろな時期に目的に応じて添加することができる。乳剤調製中に添加して本来のかぶり防止および安定化効果を発現する以外に、粒子の晶壁を制御する、粒子サイズを小さくする、粒子の溶解性を減少させる、化学増感を制御する、色素の配列を制御するなど多目的に用いることができる。
本発明の乳剤調製時、例えば粒子形成時、、脱塩工程、化学増感時、塗布前に金属イオンの塩を存在させることは目的に応じて好ましい。粒子にドープする場合には粒子形成時、粒子表面の修飾あるいは化学増感剤として用いる時は粒子形成後、化学増感終了前に添加することが好ましい。粒子全体にドープする場合と粒子のコアー部のみ、あるいはシェル部のみにドープする方法も選べる。例えば、Mg、Ca、Sr、Ba、Al、Sc、Y、La、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ru、Rh、Pd、Re、Os、Ir、Pt、Au、Cd、Hg、Tl、In、Sn、Pb、Biを用いることができる。これらの金属はアンモニウム塩、酢酸塩、硝酸塩、硫酸塩、燐酸塩、水酸塩あるいは6配位錯塩、4配位錯塩など粒子形成時に溶解させることができる塩の形であれば添加できる。例えば、CdBr2、CdCl2、Cd(NO32、Pb(NO32、Pb(CH3COO)2、K3[Fe(CN)6]、(NH44[Fe(CN)6]、K3IrCl6、(NH43RhCl6、K4Ru(CN)6があげられる。配位化合物のリガンドとしてハロ、アコ、シアノ、シアネート、チオシアネート、ニトロシル、チオニトロシル、オキソ、カルボニルのなかから選ぶことができる。これらは金属化合物を1種類のみ用いてもよいが2種あるいは3種以上を組み合せて用いてよい。
金属化合物は水またはメタノール、アセトンのような適当な有機溶媒に溶かして添加するのが好ましい。溶液を安定化するためにハロゲン化水素水溶液(例えば、HCl、HBr)あるいはハロゲン化アルカリ(例えば、KCl、NaCl、KBr、NaBr)を添加する方法を用いることができる。また必要に応じ酸・アルカリなどを加えてもよい。金属化合物は粒子形成前の反応容器に添加しても粒子形成の途中で加えることもできる。また水溶性銀塩(例えば、AgNO3)あるいはハロゲン化アルカリ水溶液(例えば、NaCl、KBr、KI)に添加しハロゲン化銀粒子形成中連続して添加することもできる。さらに水溶性銀塩、ハロゲン化アルカリとは独立の溶液を用意し粒子形成中の適切な時期に連続して添加してもよい。さらに種々の添加方法を組み合せるのも好ましい。
本発明の乳剤においては銀に対する酸化剤を用いることができる。銀に対する酸化剤とは、金属銀に作用して銀イオンに変換せしめる作用を有する化合物をいう。特にハロゲン化銀粒子の形成過程および化学増感過程において副生するきわめて微小な銀粒子を、銀イオンに変換せしめる化合物が有効である。ここで生成する銀イオンは、例えば、ハロゲン化銀、硫化銀、セレン化銀のような水に難溶の銀塩を形成してもよく、又、硝酸銀のような水に易溶の銀塩を形成してもよい。銀に対する酸化剤は、無機物であっても、有機物であってもよい。無機の酸化剤としては、例えば、オゾン、過酸化水素およびその付加物(例えば、NaBO2・H22・3H2O、2NaCO3・3H22、Na427・2
22、2Na2SO4・H22・2H2O)、ペルオキシ酸塩(例えば、K228、K226、K228)、ペルオキシ錯体化合物(例えば、K2[Ti(O2)C24]・3H2O、4K2SO4・Ti(O2)OH・SO4・2H2O、Na3[VO(O2)(C242]・6H2O)、過マンガン酸塩(例えば、KMnO4)、クロム酸塩(例えば、K2Cr27)のような酸素酸塩、沃素や臭素のようなハロゲン元素、過ハロゲン酸塩(例えば、過沃素酸カリウム)、高原子価の金属の塩(例えば、ヘキサシアノ第二鉄酸カリウム)およびチオスルフォン酸塩がある。
また、有機の酸化剤としては、p−キノンのようなキノン類、過酢酸や過安息香酸のような有機過酸化物、活性ハロゲンを放出する化合物(例えば、N−ブロムサクシンイミド、クロラミンT、クロラミンB)が例として挙げられる。
好ましい酸化剤は、オゾン、過酸化水素およびその付加物、ハロゲン元素、チオスルフォン酸塩の無機酸化剤及びキノン類の有機酸化剤である。前述の還元増感と銀に対する酸化剤を併用するのは好ましい態様である。酸化剤を用いたのち還元増感を施こす方法、その逆方法あるいは両者を同時に共存させる方法のなかから選んで用いることができる。これらの方法は粒子形成工程でも化学増感工程でも選んで用いることができる。
本発明のホログラフィー用ハロゲン化銀感光材料は、550nm以上600nm以下の間に分光吸収の極大値を有する染料を含有していることが好ましい。より好ましくは、560nm以上590nm以下の間に分光吸収の極大値を有する染料を含有している。この染料により、代表的なレーザー光に対して高い感度を有する反面、全暗黒ではなくオレンジ灯下にて感光材料を取り扱えるようになる。オレンジ灯下にて感光材料を取り扱えるので、ホログラフィー撮影時、現像等の処理時の負担が軽減され、汎用性が向上する。オレンジ灯は550nm以上600nm以下の光を透過するフィルター等を光源に装着することにより,容易に得ることが可能である。好ましくは染料の分光吸収の極大値は透過吸光度で0.3以上2.0以下の範囲にある。透過吸光度は高いことがセーフライトに対する安全性が向上し、長時間オレンジ灯下にて取り扱うことができ好ましいが、染料の吸収端による吸収により代表的なレーザー光に対する感度が低下するので適当な範囲が存在する。この観点で染料の吸収の半値巾は80nm以下であることが好ましく、より好ましくは50nm以下である。これらの分光吸収の波長、透過吸光度は感光材料の透過分光吸収を通常の分光光度計にて空気を参照にして測定することにより求めることが可能である。
染料としては上述の要求を満たすものであれば良い。好ましくは、処理で流出したり消色することが可能な水溶性染料、または固体分散染料である。特に好ましくは、ハロゲン化銀乳剤の感度等の諸特性に影響しない水溶性染料である。水溶性染料はハロゲン化銀乳剤層に直接添加することも可能であるし、保護層、バック層に添加することも可能である。また併用することも可能である。
特に好ましい染料の代表例を以下に示す。
Figure 0004484725
本発明のホログラフィー用ハロゲン化銀感光材料には特開平07−134351号に記載のハロゲン化銀への吸着基を有するヒドラジン化合物、特開平08−114884号、同08−314051号記載のヒドロキサム酸系化合物、特開平10−090819号記載のヒドロキシセミカルバジド系化合物、特開2002−323729号記載のハロゲン化銀への吸着基を有するヒドロキシルアミン系化合物、を含有することが特に好ましい。これら化合物の添加は乳剤粒子形成から塗布するまでの間から選ぶことができるが、好ましくは化学増感時またはそれ以降の塗布するまでの間から選択することができる。添加量についても任意であるが、超微粒子乳剤の特徴として、これらの特許に記載された量よりも10倍以上の大過剰量用いたほうが好ましい場合がある。具体的な添加量は実験的に容易に決定することができる。
1電子酸化されて生成する1電子酸化体が1電子もしくはそれ以上の電子を放出し得る化合物は本発明の感光材料に好ましく用いられる。これらの化合物は以下のタイプ1、2から選ばれる化合物である。
(タイプ1)
1電子酸化されて生成する1電子酸化体が、引き続く結合開裂反応を伴って、さらに1電子もしくはそれ以上の電子を放出し得る化合物。
(タイプ2)
1電子酸化されて生成する1電子酸化体が、引き続く結合形成反応を経た後に、さらに1電子もしくはそれ以上の電子を放出し得る化合物。
まずタイプ1の化合物について説明する。
タイプ1の化合物で、1電子酸化されて生成する1電子酸化体が、引き続く結合開裂反応を伴って、さらに1電子を放出し得る化合物としては、特開平9−211769号(具体例:28〜32頁の表Eおよび表Fに記載の化合物PMT−1〜S−37)、特開平9−211774号、特開平11−95355号(具体例:化合物INV1〜36)、特表2001−500996号(具体例:化合物1〜74、80〜87、92〜122)、米国特許5,747,235号、米国特許5,747,236号、欧州特許786692A1号(具体例:化合物INV1〜35)、欧州特許893732A1号、米国特許6,054,260号、米国特許5,994,051号などの特許に記載の「1光子2電子増感剤」または「脱プロトン化電子供与増感剤」と称される化合物が挙げられる。これらの化合物の好ましい範囲は、引用されている特許明細書に記載の好ましい範囲と同じである。
またタイプ1の化合物で、1電子酸化されて生成する1電子酸化体が、引き続く結合開裂反応を伴って、さらに1電子もしくはそれ以上の電子を放出し得る化合物としては、一般式(1)(特開2003-114487号に記載の一般式(1)と同義)、一般式(2)(特開2003-114487号に記載の一般式(2)と同義)、一般式(3)(特開2003-114488号に記載の一般式(1)と同義)、一般式(4)(特開2003-114488号に記載の一般式(2)と同義)、一般式(5)(特開2003-114488号に記載の一般式(3)と同義)、一般式(6)(特開2003-75950号に記載の一般式(1)と同義)、一般式(7)(特開2003-75950号に記載の一般式(2)と同義)、一般式(8)(特願2003-25886号に記載の一般式(1)と同義)、または化学反応式(1)(特願2003-33446号に記載の化学反応式(1)と同義)で表される反応を起こしうる化合物のうち一般式(9)(特願2003-33446号に記載の一般式(3)と同義)で表される化合物が挙げられる。またこれらの化合物の好ましい範囲は、引用されている特許明細書に記載の好ましい範囲と同じである。
Figure 0004484725
Figure 0004484725
Figure 0004484725
Figure 0004484725
Figure 0004484725
式中RED1、RED2は還元性基を表す。R1は炭素原子(C)とRED1とともに5員もしくは6員の芳香族環(芳香族複素環を含む)のテトラヒドロ体、もしくはオクタヒドロ体に相当する環状構造を形成しうる非金属原子団を表す。R2は水素原子または置換基を表す。同一分子内に複数のR2が存在する場合にはこれらは同じであっても異なっていても良い。L1は脱離基をあらわす。EDは電子供与性基をあらわす。Z1は窒素原子とベンゼン環の2つの炭素原子とともに6員環を形成しうる原子団を表す。X1は置換基を表し、m1は0〜3の整数を表す。Z2はは−CR11R12-、-NR13-、または-O-を表す。R11、R12はそれぞれ独立して水素原子または置換基を表す。R13は水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基を表す。X1はアルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、またはヘテロ環アミノ基を表す。L2はカルボキシ基もしくはその塩または水素原子を表す。X2はC=Cとともに5員のヘテロ環を形成する基を表す。Y2はC=Cとともに5員または6員のアリール基またはヘテロ環基を形成する基を表す。Mはラジカル、ラジカルカチオン、またはカチオンを表す。
次にタイプ2の化合物について説明する。
タイプ2の化合物で1電子酸化されて生成する1電子酸化体が、引き続く結合 形成反応を伴って、さらに1電子もしくはそれ以上の電子を放出し得る化合物としては、一般式(10)(特開2003-140287号に記載の一般式(1)と同義)、化学反応式(1)(特願2003-33446号に記載の化学反応式(1)と同義)で表される反応を起こしうる化合物であって一般式(11)(特願2003-33446号に記載の一般式(2)と同義)で表される化合物が挙げられる。これらの化合物の好ましい範囲は、引用されている特許明細書に記載の好ましい範囲と同じである。
Figure 0004484725
Figure 0004484725
上式中、Xは1電子酸化される還元性基をあらわす。YはXが1電子酸化されて生成する1電子酸化体と反応して、新たな結合を形成しうる炭素−炭素2重結合部位、炭素−炭素3重結合部位、芳香族基部位、またはベンゾ縮環の非芳香族ヘテロ環部位を含む反応性基を表す。L2はXとYを連結する連結基を表す。R2は水素原子または置換基を表す。同一分子内に複数のR2が存在する場合にはこれらは同じであっても異なっていても良い。X2はC=Cとともに5員のヘテロ環を形成する基を表す。Y2はC=Cとともに5員または6員のアリール基またはヘテロ環基を形成する基を表す。Mはラジカル、ラジカルカチオン、またはカチオンを表す。
タイプ1、2の化合物のうち好ましくは「分子内にハロゲン化銀への吸着性基を有する化合物」であるか、または「分子内に、分光増感色素の部分構造を有する化合物」である。ハロゲン化銀への吸着性基とは特開2003-156823号明細書の16頁右1行目〜17頁右12行目に記載の基が代表的なものである。分光増感色素の部分構造とは同明細書の17頁右34行目〜18頁左6行目に記載の構造である。
タイプ1、2の化合物として、より好ましくは「分子内にハロゲン化銀への吸着性基を少なくとも1つ有する化合物」である。さらに好ましくは「同じ分子内にハロゲン化銀への吸着性基を2つ以上有する化合物」である。吸着性基が単一分子内に2個以上存在する場合には、それらの吸着性基は同一であっても異なっても良い。
吸着性基として好ましくは、メルカプト置換含窒素ヘテロ環基(例えば2−メルカプトチアジアゾール基、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール基、5−メルカプトテトラゾール基、2−メルカプト−1,3,4−オキサジアゾール基、2−メルカプトベンズオキサゾール基、2−メルカプトベンズチアゾール基、1,5−ジメチル−1,2,4−トリアゾリウム−3−チオレート基など)、またはイミノ銀(>NAg)を形成しうる−NH−基をヘテロ環の部分構造として有する含窒素ヘテロ環基(例えば、ベンゾトリアゾール基、ベンズイミダゾール基、インダゾール基など)である。特に好ましくは、5−メルカプトテトラゾール基、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール基、およびベンゾトリアゾール基であり、最も好ましいのは、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール基、および5−メルカプトテトラゾール基である。
吸着性基として、分子内に2つ以上のメルカプト基を部分構造として有する場合もまた特に好ましい。ここにメルカプト基(−SH)は、互変異性化できる場合にはチオン基となっていてもよい。2つ以上のメルカプト基を部分構造として有する吸着性基(ジメルカプト置換含窒素テロ環基など)の好ましい例としては、2,4−ジメルカプトピリミジン基、2,4−ジメルカプトトリアジン基、3,5−ジメルカプト−1,2,4−トリアゾール基が挙げられる。
また窒素またはリンの4級塩構造も吸着性基として好ましく用いられる。窒素の4級塩構造としては具体的にはアンモニオ基(トリアルキルアンモニオ基、ジアルキルアリール(またはヘテロアリール)アンモニオ基、アルキルジアリール(またはヘテロアリール)アンモニオ基など)または4級化された窒素原子を含む含窒素ヘテロ環基を含む基である。リンの4級塩構造としては、フォスフォニオ基(トリアルキルフォスフォニオ基、ジアルキルアリール(またはヘテロアリール)フォスフォニオ基、アルキルジアリール(またはヘテロアリール)フォスフォニオ基、トリアリール(またはヘテロアリール)フォスフォニオ基など)が挙げられる。より好ましくは窒素の4級塩構造が用いられ、さらに好ましくは4級化された窒素原子を含む5員環あるいは6員環の含窒素芳香族ヘテロ環基が用いられる。特に好ましくはピリジニオ基、キノリニオ基、イソキノリニオ基が用いられる。これら4級化された窒素原子を含む含窒素ヘテロ環基は任意の置換基を有していてもよい。
4級塩の対アニオンの例としては、ハロゲンイオン、カルボキシレートイオン、スルホネートイオン、硫酸イオン、過塩素酸イオン、炭酸イオン、硝酸イオン、BF4 -、PF6 -、Ph4B-等が挙げられる。分子内にカルボキシレート基等に負電荷を有する基が存在する場合には、それとともに分子内塩を形成していても良い。分子内にない対アニオンとしては、塩素イオン、ブロモイオンまたはメタンスルホネートイオンが特に好ましい。
吸着性基として窒素またはリンの4級塩構造有するタイプ1、2で表される化合物の好ましい構造は一般式(X)で表される。
Figure 0004484725
一般式(X)においてP、Rはそれぞれ独立して増感色素の部分構造ではない窒素またはリンの4級塩構造を表す。Q1、Q2はそれぞれ独立して連結基を表し、具体的には単結合、アルキレン基、アリーレン基、ヘテロ環基、−O−、−S−、−NRN−、−C(=O)−、−SO2−、−SO−、−P(=O)−の各基の単独、またはこれらの基の組み合わせからなる基を表す。ここにRNは水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基を表す。 Sはタイプ(1)または(2)で表される化合物から原子を一つ取り除いた残基である。iとjは1以上の整数であり、i+jが2〜6になる範囲から選ばれるものである。好ましくはiが1〜3、jが1〜2の場合であり、より好ましくはiが1または2、jが1の場合であり、特に好ましくはiが1、jが1の場合である。一般式(X)で表される化合物はその総炭素数が10〜100の範囲のものが好ましい。より好ましくは10〜70、さらに好ましくは11〜60であり、特に好ましくは12〜50である。
本発明のタイプ1、タイプ2の化合物は乳剤調製時、感材製造工程中のいかなる場合にも使用しても良い。例えば粒子形成時、脱塩工程、化学増感時、塗布前などである。またこれらの工程中の複数回に分けて添加することも出来る。添加位置として好ましくは、粒子形成終了時から脱塩工程の前、化学増感時(化学増感開始直前から終了直後)、塗布前であり、より好ましくは化学増感時、塗布前である。
本発明のタイプ1、タイプ2の化合物は水、メタノール、エタノールなどの水可溶性溶媒またはこれらの混合溶媒に溶解して添加することが好ましい。水に溶解する場合、pHを高くまたは低くした方が溶解度が上がる化合物については、pHを高くまたは低くして溶解し、これを添加しても良い。
本発明のタイプ1、タイプ2の化合物は乳剤層中に使用するのが好ましいが、乳剤層と共に保護層や中間層に添加しておき、塗布時に拡散させてもよい。本発明の化合物の添加時期は増感色素の前後を問わず、それぞれ好ましくはハロゲン化銀1モル当り、1×10-9〜5×10-2モル、更に好ましくは1×10-8〜2×10-3モルの割合でハロゲン化銀乳剤層に含有する。
本発明に関する感光材料には、前記の種々の添加剤が用いられるが、それ以外にも目的に応じて種々の添加剤を用いることができる。
これらの添加剤は、より詳しくはリサーチ・ディスクロージャー Item17643(1978年12月)、同 Item 18716(1979年11月)および同 Item 308119(1989年12月)に記載されており、その該当個所を後掲の表にまとめて示した。
添加剤種類 RD17643 RD18716 RD308119
1 化学増感剤 23頁 648 頁右欄 996 頁
2 感度上昇剤 同 上
3 分光増感剤、 23〜24頁 648 頁右欄〜 996 右〜998右
強色増感剤 649 頁右欄
4 増 白 剤 24頁 647 頁右欄 998 右
5 かぶり防止剤、 24〜25頁 649 頁右欄 998 右〜1000右
および安定剤
6 光吸収剤、 25〜26頁 649 頁右欄〜 1003左〜1003右
フィルター染料、 650 頁左欄
紫外線吸収剤
7 ステイン防止剤 25頁右欄 650 左〜右欄 1002右
8 色素画像安定剤 25頁 1002右
9 硬 膜 剤 26頁 651 頁左欄 1004右〜1005左
10 バインダー 26頁 同 上 1003右〜1004右
11 可塑剤、潤滑剤 27頁 650 頁右欄 1006左〜1006右
12 塗布助剤、 26〜27頁 同 上 1005左〜1006左
表面活性剤
13 スタチック 27頁 同 上 1006右〜1007左
防 止 剤
14 マット剤 1008左〜1009左。
また、ホルムアルデヒドガスによる写真性能の劣化を防止するために、米国特許4,411,987号や同第4,435,503号に記載されたホルムアルデヒドと反応して、固定化できる化合物を感光材料に添加することが好ましい。
本発明の感光材料中には、フェネチルアルコールや特開昭63−257747号、同62−272248号、および特開平1−80941号に記載の、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、n−ブチル−p−ヒドロキシベンゾエート、フェノール、4−クロル−3,5−ジメチルフェノール、2−フェノキシエタノール、2−(4−チアゾリル)ベンゾイミダゾールのような各種の防腐剤もしくは防黴剤を添加することが好ましい。
支持体はハロゲン化銀感光材料に通常用いられる支持体を用いることができ、ガラス、TAC、PET,PEN等を代表例として挙げる事ができる。好ましくは、光学的異方性を持たないガラス、TACが用いられる。支持体の厚みの選択は、その用途、使用法に応じて適宜選択することができる。これら支持体に上述した乳剤層を塗布する。さらに乳剤層に追加して、保護層、YF層、中間層、ハレーション防止層、下塗り層、バック層等、目的に応じて適宜選択して塗布することができる。TAC等のフレキシブルな支持体に対しては、そのカール特性を良好に保つためにバック層の塗布は極めて有効である。さらに保護層がない場合には、このバック層にマット剤等を導入し、試料間の接着性を改良することができる。また、静電気起因の各種障害、たとえばほこりの付着などを帯電性の調整により積極的に排除することが可能である。
ハロゲン化銀乳剤層ならびに各種層の塗布銀量、塗布ゼラチン量は特に制限はない。塗布銀量は1g/m2から10g/m2の範囲が好ましい。塗布ゼラチン量は1g/m2から10g/m2の範囲が好ましい。銀/ゼラチン塗布量比率についても任意の範囲で選択することができる。好ましくは0.3〜2.0の範囲である。塗布膜厚は通常3μm以上12μm以下の範囲が好ましく用いられる。薄いと干渉波の記録が十分に行えないし、厚すぎても光散乱等の増加により解像力が低下してしまう。処理工程での膨潤膜厚については、硬膜剤の使用量の調整により任意に選ぶことができる。好ましくは硬膜の程度は処理後の膜厚変化、すなわちハロゲン化銀、ゼラチン等の抜けがない様に、強くしておくことが好ましい。層別の硬膜をする場合には上層に対して下層の硬膜の程度を緩くしておくことが好ましい。
本発明におけるホログラフィー用ハロゲン化銀感光材料の干渉波記録の方法、処理の方法、ならびに再生の方法、さらには利用の方法についてはホログラフィーの技術、科学分野における現在の最新の知見等を参考にすることができる。代表的な参考書として、久保田敏弘著、ホログラフィー入門、原理と実際、朝倉書店、1995年等が挙げられる。本発明の感光材料はこれら参考書に記載の応用が当然可能であり、高感度、高画質、安定性を利用して、その応用が簡便となる。
[実施例]
以下に実施例をもって本発明を具体的に説明する。但し、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例1及び2は「参考例」と読み替えるものとする。
本発明のホログラフイー用ハロゲン化銀感光材料について詳しく説明する。
(乳剤aの調製)
KBr0.28g、数平均分子量100000のフタル化脱イオン骨ゼラチン33.3gを含む水溶液1659mLを34℃に保ち撹拌した。二酸化チオ尿素0.04gを含む水溶液を添加した後、pHを6.0に合わせた。AgNO3(96.0g)水溶液800mlとKIを1モル%含むKBr水溶液をダブルジェット法で15分間に渡り添加した。この時、銀電位を飽和カロメル電極に対して+20mVに保った。強色増感剤Iをハロゲン化銀1モルに対して6.7×10-4モル添加した後、増感色素Iをハロゲン化銀1モルに対して6.1×10-4モル添加した。その後、増感色素IIをハロゲン化銀1モルに対して5.2×10-4モル添加した。本実験において増感色素は、特開平11−52507号に記載の方法で作成した固体微分散物として、使用した。すなわち硝酸ナトリウム0.8質量部および硫酸ナトリウム3.2質量部をイオン交換水43質量部に溶解し、増感色素13質量部を添加し、60℃の条件下でディゾルバー翼を用い2000rpmで20分間分散することにより、増感色素の固体分散物を得た。
温度を32℃に降温した後、通常の水洗(脱塩)を行なった。数平均分子量20000の酸化処理を施した脱イオン骨ゼラチン21gを添加した後、45℃でPHを8.0に調整した。60℃に昇温し、ハロゲン化銀1モルに対して、二酸化チオ尿素(8.0×10-5モル)、かぶり防止剤I(4.5×10-3モル)、塩化金酸(4.1×10-4モル)、チオ硫酸ナトリウム(1.2×10-3モル)を順次添加し最適に化学増感を施した。かぶり防止剤II(2.5×10-4モル)を添加して化学増感を終了した。
本乳剤aは数平均円相当径38nm、円相当径の変動係数7%の立方体粒子であった。本粒子は1モル%の沃化銀を含有する臭化銀粒子である。
Figure 0004484725
(乳剤bの調製)
乳剤aの調製において増感色素I、IIの添加量を1.3倍にする以外は同様にして乳剤bを調製した。化学増感後の微粒子の数平均円相当径は38nmであり、乳剤aと同様であった。
(乳剤cの調製)
乳剤aの調製において増感色素Iを添加する前に増感色素IIIをハロゲン化銀1モルに対して4.3×10-4モル添加する以外は同様にして乳剤cを調製した。化学増感後の微粒子の数平均円相当径は38nmであり、乳剤aと同様であった。
Figure 0004484725
(乳剤dの調製)
乳剤cの調製において増感色素Iの添加量をハロゲン化銀1モルに対して3.7×10-4モルに減量し、追加で増感色素IVをハロゲン化銀1モルに対して3.0×10-4モル添加した以外は同様にして乳剤dを調製した。化学増感後の微粒子の数平均円相当径は38nmであり、乳剤aと同様であった。
Figure 0004484725
下塗り層を設けてある厚み200μmの三酢酸セルロースフィルム支持体の片側にバック層を塗布し、もう一方の側に下記表−1に示すような塗布条件で上記の化学増感を施した乳剤を塗布し、塗布試料を作成した。
Figure 0004484725
バック層は以下の内容にて塗布した。
<導電層塗布液の調製とその塗布>
ゼラチン水溶液に下記化合物を添加し、ゼラチン塗布量が0.06g/m2となるように塗布した。
SnO2/Sb(9/1質量比、平均粒径0.25μ) 86mg/m2
ゼラチン(Ca++含有量3000ppm) 60mg/m2
p−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 13mg/m2
ジヘキシル−α−スルホサクシナートナトリウム 12mg/m2
ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 10mg/m2
化合物−A 1mg/m2
<バック層塗布液の調製とその塗布>
ゼラチン水溶液に下記化合物を添加し、ゼラチン塗布量が1.94g/m2となるように塗布した。
ゼラチン(Ca++含有量30ppm) 1.94mg/m2
ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒径3.4μ) 15mg/m2
p−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 7mg/m2
ジヘキシル−α−スルホサクシナートナトリウム 29mg/m2
N−パーフルオロオクタンスルホニル−N−プロピル
グリシンポタジウム 5mg/m2
硫酸ナトリウム 150mg/m2
酢酸ナトリウム 40mg/m2
化合物−E(硬膜剤) 105mg/m2
化合物−C 15mg/m2
Figure 0004484725
これらの塗布資料の500nm以上550nm以下の間の分光吸収の極大値の波長と透過吸光度、ならびに600nm以上700nm未満の間の分光吸収の極大値の波長と透過吸光度を表−2に示す。乳剤aと乳剤bは2種類の分光増感色素により、乳剤cは3種類の分光増感色素により、乳剤dは4種類の分光増感色素により分光増感を施した試料である。
Figure 0004484725
これらの試料を40℃、相対湿度70%の条件下に14時間放置した。その後、連続ウェッジと干渉フィルターを通して10秒間露光した。干渉フィルターは、694nmの波長のルビーレーザー光、633nmの波長のヘリウム/ネオンレーザー光,532nmの波長のYAGレーザー光、ならびに488nmの波長のアルゴンレーザー光の波長に対応して689nm、629nm、530nm、490nmのものを使用した。
現像はD−19現像液を用い20℃で5分間行い、その後、定着、水洗し、乾燥した。
以上により得られた試料の、かぶりプラス1.5の濃度での感度値ならびに、かぶり値を表−3に示す。
Figure 0004484725
表−3の結果から明らかなように、3種類の分光増感色素を使用することにより、あらゆるレーザー波長で高い感度を得ることができる。乳剤bのように2種類の増感色素で乳剤aに対して色素量を増量したのでは、むしろ感度は低下してしまう。一方、3種類の増感色素を用いることにより、色素量が乳剤aに対して増加しているにも拘わらず、全波長域で感度の増加が得られている。この効果は乳剤dにおける4種類の増感色素を使用した場合により顕著になった。
本発明の乳剤cとdはルビーレーザー、クリプトンレーザー、ヘリウム/ネオンレーザー,YAGレーザー、ならびにアルゴンレーザーの全てのレーザーに対して、1枚の感光材料で高感度を同時に達成している。これにより単色、多色カラーを含めたホログラムが作成でき汎用的な使用が可能となった。
実施例1で調製した本発明の乳剤dを使用した感光材料において染料IIを乳剤層に適当量添加した。染料の吸収極大は587nmであり、透過吸光度を0.3、0.8、1.5となるように調製した。実施例1と同様に露光、処理をおこなった。追加で590nmの干渉フィルターを用い連続ウェッジなしで10分間露光、処理し、かぶり値からセーフライト耐性を評価した。結果を表−4に示す。
Figure 0004484725
表−4の結果から明らかなように、550nm以上600nm以下の間に分光吸収の極大値を有する染料を使用することにより、代表的なレーザー光に対する感度を低下させることなく,590nmのセーフライトに対して問題がなくなる。すなわち全暗黒等で取り扱う必要はなく、かつ高感度なパンクロマチック感光性のフォログラフィー用感光材料を提供できるようになった。
デニシューク型ホログラフィー撮影下での本発明のホログラフィー用感光材料の効果を示す。
実施例の染料の透過吸光度0.8の試料を用いて評価を行った。撮影時にはオレンジ灯下にて作業を行った。十分に目視できる環境下であった。光源として赤色はヘリウム−ネオンレーザー、緑色はアルゴンレーザーを用い、久保田敏弘著、ホログラフイー入門−原理と実際−、1995年朝倉書店出版、p.82の図5.4に記載された撮影系を参考にして、デニシューク型のホログラフィー撮影を行った。同著,p.159に記載されたCW−C2現像液+PBQ−2漂白液の処方にて処理を行った。再生像の目視評価では、明るく鮮明なカラー像が得られることがわかった。本実験において青色露光は行わなかったが赤色と緑色の2色でも良好なカラー再生像が得られることが明らかとなった。青色露光も加えれば極めて鮮明なカラー画像が得られることが予測される。
再生波波長に対応した赤色と緑色のLEDを用いた簡易再生装置を製作した。上述の10×12cmのホログラムをテーブルの上で簡便に1.5Vの乾電池で再生できるようにしたもので、参照光と同じ角度である45度、そして距離15cmの上方からホログラムを照明できるようにしたものである。本発明の感光材料を用いることにより、簡易再生装置で、室内明室にて良好な再生像を鑑賞することができた。

Claims (5)

  1. 支持体上に少なくとも1層の感光性ハロゲン化銀乳剤層を有するホログラフィ−用ハロゲン化銀感光材料において、該ハロゲン化銀乳剤層中のハロゲン化銀粒子の数平均円相当径が10nm以上80nm以下であり、該ハロゲン化銀粒子が3種類以上の分光増感色素により分光増感されており、
    該3種類以上の分光増感色素により、少なくとも500nm以上550nm以下の間と、600nm以上700nm未満の間に2つの分光吸収の極大値を有しており、
    さらに、550nm以上600nm以下の間に分光吸収の極大値を有する染料を含有しており、
    該550nm以上600nm以下の間に分光吸収の極大値を有する染料の分光吸収の極大値が透過吸光度0.3以上2.0以下の範囲にある
    ことを特徴とするホログラフィ−用ハロゲン化銀感光材料。
  2. 前記550nm以上600nm以下の間に分光吸収の極大値を有する染料の分光吸収の極大値が透過吸光度0.8以上2.0以下の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載のホログラフィ−用ハロゲン化銀感光材料。
  3. 前記500nm以上550nm以下の間と、600nm以上700nm未満の間の2つの分光吸収の極大値が透過吸光度0.1以上0.5以下の範囲にあることを特徴とする請求項1又は2に記載のホログラフィ−用ハロゲン化銀感光材料。
  4. 前記550nm以上600nm以下の間に分光吸収の極大値を有する染料の分光吸収の極大値が透過吸光度1.5以上2.0以下の範囲にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のホログラフィ−用ハロゲン化銀感光材料。
  5. 600nm以上700nm未満の間に分光吸収の極大を有する分光増感色素を2種以上含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のホログラフィ−用ハロゲン化銀感光材料。
JP2005040343A 2004-08-02 2005-02-17 ホログラフィー用ハロゲン化銀感光材料 Expired - Fee Related JP4484725B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005040343A JP4484725B2 (ja) 2004-08-02 2005-02-17 ホログラフィー用ハロゲン化銀感光材料
US11/194,450 US7241564B2 (en) 2004-08-02 2005-08-02 Silver halide holographic sensitive material and system for taking holographic images by using the same
EP05016768A EP1624337A3 (en) 2004-08-02 2005-08-02 Silver halide holographic sensitive material and system for taking holographic images by using the same
US11/758,106 US20070236764A1 (en) 2004-08-02 2007-06-05 Silver halide holograhic sensitive material and system for taking holograhic images by using the same

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004225278 2004-08-02
JP2005040343A JP4484725B2 (ja) 2004-08-02 2005-02-17 ホログラフィー用ハロゲン化銀感光材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006072297A JP2006072297A (ja) 2006-03-16
JP4484725B2 true JP4484725B2 (ja) 2010-06-16

Family

ID=36152950

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005040343A Expired - Fee Related JP4484725B2 (ja) 2004-08-02 2005-02-17 ホログラフィー用ハロゲン化銀感光材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4484725B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006072297A (ja) 2006-03-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7241564B2 (en) Silver halide holographic sensitive material and system for taking holographic images by using the same
JP3442242B2 (ja) ハロゲン化銀写真乳剤及び該ハロゲン化銀写真乳剤を含むハロゲン化銀写真感光材料
JP4484725B2 (ja) ホログラフィー用ハロゲン化銀感光材料
US7138222B2 (en) Silver halide color photographic photosensitive material
JP4500710B2 (ja) ハロゲン化銀ホログラフィ−感光材料
JP2007188068A (ja) ハロゲン化銀感光材料を用いたホログラム作成方法及びシステム
JP4393149B2 (ja) ホログラフィ−用ハロゲン化銀感光材料
JP3913054B2 (ja) ハロゲン化銀写真乳剤
JP2006259690A (ja) ハロゲン化銀感光材料を用いたホログラフィ−撮影システム
US5641619A (en) Method for producing silver halide emulsion doped with a non-labile selenium compound
JP2007206206A (ja) ハロゲン化銀ホログラフィ−感光材料の画像形成のためのホログラム画像処理方法、それらにより得られるホログラム。
JP2006072306A (ja) ホログラフィ−用ハロゲン化銀感光材料
JP2007065188A (ja) ハロゲン化銀ホログラフィ−感光材料、その処理方法及び漂白液並びにホログラム
JP2008089877A (ja) 反射防止フィルムを支持体とした、あるいは反射防止層を有する反射型あるいは透過型ホログラム
JP4021571B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP2007187686A (ja) ハロゲン化銀感光材料を用いたホログラフィ−撮影システム
JP4221860B2 (ja) ハロゲン化銀乳剤及びハロゲン化銀写真感光材料
JP3568057B2 (ja) ハロゲン化銀写真乳剤とその製造方法
US6194133B1 (en) Silver halide photographic material
JP4220682B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP2835607B2 (ja) ハロゲン化銀乳剤
JP2778861B2 (ja) ハロゲン化銀写真用乳剤及び写真感光材料
JP2002107858A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH08262601A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法
JPH09160151A (ja) ハロゲン化銀写真乳剤、その製造方法及びそれを用いたハロゲン化銀カラー写真感光材料

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060327

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20061124

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070621

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20071108

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20071115

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20071122

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090828

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090902

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091027

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100302

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100323

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4484725

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130402

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130402

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140402

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees