JP4483691B2 - ブロック分割構造 - Google Patents
ブロック分割構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4483691B2 JP4483691B2 JP2005135828A JP2005135828A JP4483691B2 JP 4483691 B2 JP4483691 B2 JP 4483691B2 JP 2005135828 A JP2005135828 A JP 2005135828A JP 2005135828 A JP2005135828 A JP 2005135828A JP 4483691 B2 JP4483691 B2 JP 4483691B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bore
- crankcase
- cylinder
- pressing member
- bore portion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Description
従って、エンジン運転中は、ピストン内壁に熱と圧力が常に負荷として与えられることになる。実際にエンジン運転中には、燃焼ガスの温度は2000℃以上にもなり、爆圧にさらされることになるので、その過酷な条件に耐え得るだけの強度が必要となる。
さらに、エンジンのシリンダブロック自体が、エンジンの出力を確保するために、ある程度のシリンダ径が必要となり、気筒数も、軽自動車や1000cc以下は一般的に3気筒、1000cc〜1500ccクラスの普通車で4気筒、それ以外では6気筒や8気筒といったものから、12気筒クラスに至るまで、複数のシリンダ部を必要とし、構造が複雑である上に、気筒数が増えるに従い必然的に巨大なユニットとなる。当然、大きさに見合った材料費が必要となり、巨大なユニットであるが故に加工コストもかかる。
車の高性能化の一環として、エンジンの重量を軽減するために近年では、エンジンの材質にアルミニウムを採用するケースが多い。そういった場合にも、鉄製のシリンダライナをシリンダブロックに組み付けたり、スリーブレスのシリンダでは、ブロック自体に高強度なアルミニウム合金鋳物を使用して、シリコンを材料に添加して析出させたりと、各メーカが試行錯誤を繰り返し、それなりに高価な部品となっているのが現状である。
また、エンジンの強度を重視し鋳鉄製のエンジンを採用する場合にあっても、エンジン自体の出力が上がっており、シリンダ内面にメッキを施したり、鉄系金属原子を溶射してコーティングする処理を施したりと、高価な部品であることには変わりが無い。
特許文献1では、シリンダ部111とヘッド部112及びクランクケース部113とを一体成形したブロック110を備える一方、ベアリングキャップ114の取り付けでクランクシャフトを支持する主軸受部を有するバルクヘッドを上記クランクケース部113とは別体に形成し、このバルクヘッドを締結ボルトにより上記ブロック体に固定するようしている。
このように、シリンダブロック周りを極力一体化して、剛性とシール性及び軽量化を図るとともに、機械加工の必要なベアリング周りの軸受け部を分割することで、加工性を向上している。
しかしながら、エンジンの出力の向上とともに、シリンダ部の内筒面の加工精度の向上の必要が出てきていたために、これ以降のエンジンは、特許文献2や、特許文献3に開示されるような方法で、シリンダ内筒の加工のし易さを考慮した形状が多くなった。
また、特許文献3に開示されるエンジンを図10に示す。特許文献3の方法では、シリンダヘッド部133のウォータジャケット部134に連続して一体にシリンダ部132が設けられて上部本体が形成され、クランクケース138、ウォータジャケット外壁139及びスカート案内用円筒部140が一体となって、下部本体137が形成されている。このように2体構造にすることで、製作、組付けのし易さ、性能を両立している。
図11には、特許文献4の方法が示されており、シリンダブロック150は水冷式4気筒エンジンに用いられ、シリンダ部151と、クランクケース部152とに分割される。シリンダ部151は押し出し又は鍛造で成形し、シリンダ154の周りにウォータジャケット155、スタットボルト取り付け穴156、オイルドレン通路157等が形成されている。
また、シリンダ部151のシリンダ154内周面に、メッキを施している。このメッキは、例えばニッケル、又は鉄系のメッキが行われ、シリンダ部151のシリンダ内周面に、鋳造の際に発生する巣がなくなり歩留まりが良く安定した品質のメッキシリンダが確保できる。また、シリンダ部151がシンプルでコンパクトな形状の箱型となるため、メッキ工程での取り扱い、メッキ液のシールが容易でメッキ設備が小型になる。また、シリンダ部151のシリンダ154内周面に鉄系金属原子を溶射してコーティングする処理を施しても良い。
基本的に、シリンダの内筒部分は高温高圧にさらされるために剛性が必要となるが、外壁部分やウォータジャケットを構成する部分については、本来強度はそれほど必要ない。
今後、一層のシリンダ内筒部分の更なる高剛性化と共に、部品の低コスト化が求められていくので、高品質の部品は必要最小限にとどめ、構成することでコストを抑える必要がある。
図12はその部分的に組付けた状態の斜視図を示す。
クランクケース部13aと外壁部13bは一体的に形成されクランクケース13を成し、ボア部10には第1雌ネジ部と第2雌ネジ部を設けた取付部10aをクランクケース部13aに接する側に設け、クランクケース13に組付けている。
そして、クランクケース部13aと、外壁部13bと、ボア部10及び図示しないクランクキャップで囲まれる空間を、冷却液を流す空間とする。
このように構成することで、一般的なエンジンブロックの分割構造における3つの課題を解決している。
このため、通常はピストンの外周にはピストンリングが複数本はめ込まれ、シリンダの内壁面に吹き付けられたエンジンオイルを掻き落とし、必要最低限の油膜を作ると同時に、余分なオイルが燃焼室内に侵入するのを防いでいる。
ピストンにはめ込まれるピストンリングは、バネ状になっておりシリンダの内面に突っ張ることでその機能を果たしているが、円形のピストンを使用する場合、シリンダの内面の形状精度が低いと、摺動抵抗を増加させるとともに、ピストンリングとシリンダの内壁との間の隙間が許容されるよりも大きくなり、余分なオイルの燃焼室への侵入を増加させることとなる。この結果、エンジンの出力に低下や、燃費の悪化、オイルの消費など、様々な問題を引き起こす可能性がある。
ピストンリングとシリンダの内面との摺動抵抗は、エンジン運転時に発生する摺動抵抗の約1/3とも言われており、シリンダの内面への歪の影響を減少させることは極めて重要なのである。
この課題については、ボア部10に第1雌ネジ部、第2雌ネジ部を設けた取付部10aを、クランクケース部13aに接する側に設けることで、すなわち、ボア部におけるピストンの摺動部分と最も離れた位置に取付部10aを設けることで、ボア部10のピストン摺動部分に与える歪の影響を最小限に抑え、エンジンの出力低下や、燃費の悪化、オイルの過剰消費などの問題の発生を防いでいる。
この課題については、ボア部10と外壁部13bの間の空間を水路とすることによって、エンジンの冷却性能を確保している。
しかしながら、上記2つ目の課題において、クランクケース部13a側のボア部10に取付部10aを縁設することで、組み付け時に発生する応力の影響を抑えるよう配慮がなされていても、組付けられる際に、取付部10aは締結ボルトが締結され上又は下方向に引っ張られることになり、組付け方によってはボア部10に歪が発生し、ピストン摺動時に必要とする形状精度が悪化するという問題があった。
これは、前述するように、ボア部10内を摺動するピストンにはめ込まれるピストンリングが、シリンダの内壁面に吹き付けられたエンジンオイルを掻き落とし、必要最低限の油膜を作ると同時に、余分なオイルが燃焼室内に侵入するのを防いでいるが、シリンダの内面の真円度が低いと、ピストンリングの摺動抵抗を増加させるとともに、ピストンリングとシリンダの内壁との間の隙間が許容されるよりも大きくなり、余分なオイルの燃焼室への侵入を増加させることとなる。この結果、エンジンの出力に低下や、燃費の悪化、オイルの消費など、様々な問題を引き起こす可能性があるからである。
(1)ピストンが摺動するボア部と、クランクシャフトを保持するクランクケース部と、前記クランクケース部と共にクランクシャフトを保持するクランクキャップとを備えるエンジンのブロック分割構造において、前記ボア部を前記クランクケース部に組み付けるための押圧部材を有し、前記押圧部材に形成される第1雌ネジ部に、第1締結ボルトが締結されることで、前記クランクキャップが前記クランクケース部と前記ボア部を挟んで組み付けられ、前記押圧部材は前記ボア部を押さえ、前記押圧部材に形成される第2雌ネジ部に、第2締結ボルトが締結されることで、シリンダヘッドが組み付けられ、前記ボア部を前記クランクケース部と組付けた際に、前記ボア部を囲うような外壁が前記クランクケース部に一体的に形成されることを特徴とする。
ここでいう押圧部材とは、例えば雌ネジ部が上下に設けられる厚みを持ち、内側がボア部の外形に沿った形状にくりぬかれ、外側は略内側に沿った形状であって、ボア部の各気筒の中心軸に対して等角度割に4分割した位置に第1雌ネジ部と第2雌ネジ部が同軸にある取付穴を有している形状が考えられる。
なお、ここでいう取付部が前記ボア部の前記クランクケース部と接する側に縁設されとは、例えば、ボア部のクランクケース部との当接面をボア部の外形側に、一定の厚みを持ったプレートを延長し、この取付部の厚みは押圧部材よりも薄く、ボア部の外形の全周に亘って設けられるといったことが考えられる。
また、ここでいう複数の押圧突起とは、ボア部と押圧部材とが点接触するように設けられる突起のことを指し、例えば半球状などの形状で、応力が集中しないように角が無い形状である。さらに、取付部に均等に荷重がかかるように、押圧部材上に均等に割り振られた位置に設けられることが望ましい。例えば、気筒の中心軸に垂直な面の円を同じ角度になるように8分割し、その割付角ごとに設けるといったことが考えられる。
(4)(1)乃至(3)のいずれか1つに記載されるブロック分割構造において、前記クランクケース部と、前記クランクケース部に形成された外壁と、前記ボア部と、シリンダヘッドとによって囲まれた空間に、エンジン冷却液が満たされていることを特徴とする。
(1)ピストンが摺動するボア部と、クランクシャフトを保持するクランクケース部と、前記クランクケース部と共にクランクシャフトを保持するクランクキャップとを備えるエンジンのブロック分割構造において、前記ボア部を前記クランクケース部に組み付けるための押圧部材を有し、前記押圧部材に形成される第1雌ネジ部に、第1締結ボルトが締結されることで、前記クランクキャップが前記クランクケース部と前記ボア部を挟んで組み付けられ、前記押圧部材は前記ボア部を押さえ、前記押圧部材に形成される第2雌ネジ部に、第2締結ボルトが締結されることで、シリンダヘッドが組み付けられ、前記ボア部を前記クランクケース部と組付けた際に、前記ボア部を囲うような外壁が前記クランクケース部に一体的に形成されることを特徴とするので、ボア部が必要最小限の大きさで済む他、形状が単純になり、組み付けられた際に、クランクケース部と押圧部材に挟まれる状態で保持されるので、圧縮応力のみ受けた状態で保持され、ボア部に歪が生じにくく、ボア部の形状精度が保ち易いという優れた効果を奏する。
なお、別部材として押圧部材が必要となるが、ボア部と部品が別となることで汎用性が生まれ、同気筒数の他の種類のエンジンと部品を共用できる可能性があり、結果として製作コストの削減が期待できる。また、ボア部と同じ材料を用いる必要も無いので、コスト削減が可能となり、材料の最適化を図ることが出来る。
また、ボア部に縁設される取付部は、クランクケースと接する側に設けられ、ネジをきる必要が無いために、ねじ山を形成する場合ほど厚みを必要としない。
取付部には押圧部材によって押し付けられるため少なからず歪を生ずるが、これによって、ボア部におけるピストンとシリンダ内径の摺動部分に直接かからず、かつ、極力遠くに設けられる配慮がなされているので、ボア部との接合面や摺動部への歪の発生を最小限にとどめることができる。さらに、直接ボア部にネジを設けた場合よりも歪の発生を低下させることができる。
また、押圧部材が点接触でボア部の取付部を押していることで、組付け時に第1締結ボルト及び第2締結ボルトで引っ張られることにより発生する歪を直接的にボア部に伝えることなく、分散して平均化した上で、押圧突起によって押し付け力が働くため、応力が伝わる際には均一にボア部に伝わり歪の発生を抑制することが期待できる。
筒状部材は、一般的に円筒又は円柱状の部材から加工することができ、円筒、及び円柱状の部材は、その形状の特性上、押し出し加工等の加工方法によって製作が可能である。一般的なエンジンブロックは鋳造等の方法で製作されるが、押し出し加工等で作られた部材を追加工することで、ボア部の一部である筒状体が製作できるのであれば、材料の均一性を確保できる他、材料選択の幅が広がり、最適部材を安価に選択できる可能性がある。さらに、一般的に鋳造部品をフライス加工等で精度を出す場合よりも、円柱及び円筒部材から旋盤で加工するほうが、加工精度を高くすることが可能であり、安価に製作することができるようにもなる。
(第1実施例)
図1には、第1実施例におけるエンジンの断面図を模式的に示している。図2には、その組付け斜視図を示している。
ボア部10は図2に示すように、円筒が複数個並んだ形状になっており、第1実施例では円筒を3つ平行に並べてある。一般的に、シリンダブロック内のシリンダの数がエンジンの気筒数を表しており、第1実施例では説明しやすいようにシリンダの数を3つ、つまり、直列3気筒のエンジンを例として用いて説明している。
なお、一般的にはシリンダ内径のことをボアと呼ぶが、第1実施例では、水冷するための水路を有するジャケット構造を含むシリンダブロックと区別をして、ピストン12をガイドするシリンダ部分であって、ジャケット構造を含まない円筒が並んだものをボア部10と呼ぶことにする。
第1実施例のボア部10の材料にはダイカスト用アルミニウム合金を採用している。例えば、ADC12等の鋳造性に優れた高強度なダイカスト用アルミニウム合金が用いられている。
ただし、この取付部10aは、エンジンにボア部10を組み付けるにあたって、ボア部10とシリンダヘッド16及びクランクケース13との高いシール性を要求されるため、組み付けるボルトは数十kN程度の高い締め付けトルクによって締め込まれる押圧部材21にクランクケース部13a側に押し付けられるので、取付部10aには大きな力がかかることになる。従って、それに耐え得るだけの強度は必要である。
図1に示すクランクケース部13aは、ボア部10の内部を上下運動するピストン12の力を伝達するコンロッド14と、コンロッド14に接続されるクランクシャフト15が収納される部屋であり、ゴミ等が入り込まないように外部と隔離する機能、およびクランクシャフト15を受ける機能があれば足りるため、ボア部10程の強度を必要としない。
第1実施例では、クランクケース13にクランクキャップ17やボア部10等を組み付ける為のボルト等のネジ穴を備えないため、材料は安価な鋳造用のアルミニウム合金を用いて構成されている。
次に外壁部13bであるが、ボア部10とクランクケース13を組付けた際に、ボア部10の外側に形成される壁面である。
従って、通常のエンジンはジャケット構造となっており、内部に冷却水を通し、エンジンの運転中に発生する熱を抑える必要がある。このような理由で、ボア部10の外側には外壁部13bが必要であり、ボア部10と外壁部13bの間を冷却水が流れてエンジンを常に冷却する構造となっている。
また、クランクケース13下部には、クランクキャップ17を備えている。図1に示すように、クランクケース部13aとクランクキャップ17で、クランクシャフト15が収まる部屋及び、クランクシャフト15の軸部分を受ける部分を形成している。クランクキャップ17の下には、図示しないオイルパンが固定される。
ボア部10は前述のように、取付部10aが縁設されており、クランクケース13に組み付けられる際には、押圧部材21がボア部10の取付部10aを押さえつけることになる。
押圧部材21は、内部をボア部10の筒部の外側に嵌る様に、円形が3つ連なる形状に刳り貫かれた板状の部材で構成されている。この刳貫部21cは気筒数によって形状が異なり、ボア部10の形状に合わせた形で形成される。
また、押圧部材21は、一方の面に第1雌ネジ部21bと他方の面に第2雌ネジ部21aを備えている。なお、図3で示される面には第1雌ネジ部21bが見えていることになる。
第1実施例では押圧部材21に設けられる第1雌ネジ部21b及び第2雌ネジ部21aは、一方の面に第1雌ネジ部21bが8箇所、他方の面に第2雌ネジ部21aが8箇所設けられており、第1雌ネジ部21bと第2雌ネジ部21aは同軸上に設けられている。
第1雌ネジ部21b及び第2雌ネジ部21aは各気筒の4隅に1つずつ配置され、隣の気筒とは第1雌ネジ部21b及び第2雌ネジ部21aを共有する構成となっている。よって、例えば直列4気筒のエンジンであれば、第1雌ネジ部21b及び第2雌ネジ部21aは2箇所増えて10箇所となる。
組み付けられる際には、ボア部10の備える取付部10aを、押圧部材21の備える押圧突起21dが押圧するので、面接触でなく点接触となり、均等に力がかかり易い。
また、シリンダヘッドボルト18a及びクランクキャップボルト18bが締結されることによって、押圧部材21は上下どちらかに引っ張られて歪を生ずることになる可能性があるが、その場合にも、ボア部10と別部品であるので、ボア部10に直接歪を発生させることは無い。
ボア部10と押圧部材21が面接触であった場合には、それらの条件がクリアされていなければ、片当たりをして、強く押される部分と、弱く押される部分の差が出てしまう。そうなった場合、ボア部10に与える力に不均衡を生じて、一定の面圧を確保できなくなり、ボア部10にボア部10の形状精度に影響する歪を生じることになる。
従って、これらの問題を回避するために、ボア部10と押圧部材21を点接触にし、かつ、押圧突起21dの位置を各気筒の中心を基準に均等な位置になるように振り分けることで、より均一に力がかかるように配慮されている。
図4には、ボルト締結状態を示しており、図4(a)にはボア部10にシリンダヘッドボルト18a及びクランクキャップボルト18bが締めこまれた状態の模式図、(b)には締結部の拡大図を示す。
また、組み付けられた状態を図5に示す。図5はボア部10、クランクケース13、シリンダヘッド16、及びクランクキャップ17を組み付けた状態の斜視断面図であり、また図5には、図4とは別の断面で切断した斜視断面図を示す。
図5に示すように、クランクケース13の内部であって外壁部13bの内側にボア部10が収まるように組み付けられ、その上面にシリンダヘッド16が組み付けられ、クランクケース13の下側からはクランクキャップ17が組み付けられる。
このようにしてクランクケース13とボア部10に備えられる取付部10aは、押圧部材21とクランクキャップ17に挟み込まれるようにして組み付けられるため、組み付けられた状態では常に圧縮応力を受けていることになる。
また、クランクケース13とボア部10の接触面10dは、冷却液等が漏れないようにシール性が要求されるので液体ガスケット等を用いてシールされる。
クランクキャップ17にクランクケース13を挟んでボア部10に備える取付部10aを押さえる押圧部材21の第2雌ネジ部21aにクランクキャップボルト18bを数十kN程度の高いトルクで締め込み必要な面圧を確保することが可能である。それによって、ボア部10の外面とクランクケース13の外壁部13bの内面より形成される空間である水路19とのシール性が保たれることになる。
なお、クランクキャップボルト18b用に設けられたクランクケース13のボルト穴は、水路19を構成する面に設けられているため、冷却水が漏れないように別途シールが施されている。例えば、クランクキャップボルト18bとクランクキャップ17の接触面にシールがなされ、必要な面圧が確保できるので、冷却水が漏れることは無い。
また、クランクキャップボルト18bも冷却液に触れることになるので、こちらも必要であれば防錆対策を施すことになる。
まず、前述のように組み付けられるので、ボア部10については、圧縮応力だけを受けることになる。従って、応力管理的が容易になるというメリットがある。また、ボア部10にネジ部を設けず、押圧部材21にネジ部を集約することにより、最適な材料の選定が出来る。
さらに、ボア部10に備えられる取付部10aは、押圧部材21の備える押圧突起21dを介してクランクケース部13a側に押し付けられることになるが、押圧部材21と取付部10aが面当たりすることが無く、押圧突起21dは各気筒の中心を基準に均等な位置になるように振り分けられているので、クランクキャップボルト18bの締め付けトルクが均等に配分され、ボア部10に加わる応力に偏りが出にくく、歪の発生を抑制するように配慮がなされている。
さらに、ボア部10の形状は、ボア部10及び取付部10aからなり、凹凸が少なくなり形状が単純化する為、ボア部10を鋳造等で製作するケースでは、湯流れが良くなる等の効果が得られ、巣などができにくく、強度を必要とし、品質基準の厳しいボア部10の品質を確保し易いというメリットもある。
また、ボア部10の大きさを小さくすることができるので、結果的に重量も減らすことができ、仕上げ加工やメッキ工程などが必要な場合にも、加工性の向上に貢献する。
さらに、クランクケース部13a及び外壁部13bを一体成形することで、特許文献4のような方法と異なり、クランクケース部13aと外壁部13bの間から冷却液が漏れる心配をしなくてもよく、シール構造にする必要も無い。
さらに、クランクケース部13aと外壁部13bはいずれもあまり強度の必要ない部品であるので、強度のあまり必要の無い部分である、クランクケース13は安価な材料で作成が可能となる。
そして、特許文献4のようにボア部10がクランクケース部13aを備え鋳造で作られる場合と比較して、大きさや形状にもよるが通常で3〜5割程度のコストが削減できる他、エンジンの出力によって、ボア部10を変更することも可能となるので、押圧部材21やクランクケース13を共通部品として、ボア部10のみ材質を変える等の変更で、同じ設計で異なる出力のエンジンに対応できうるメリットもある。
このことで、シリンダヘッドボルト18a及びクランクキャップボルト18bには防錆対策を施すことが必要になる場合もあるが、加工穴を製作するコストと、シリンダヘッドボルト18a及びクランクキャップボルト18bに防錆対策を施すコストと比較すると、加工穴を開けるコストのほうが品質向上や、加工の単純化、加工時間の削減によるリードタイムの短縮等を加味すれば、トータルで考えて、シリンダヘッドボルト18a及びクランクキャップボルト18bに防錆対策を施すほうがコスト的に安くすることが可能であるため、メリットがあると考えられる。
このように、クランクケース13もボア部10と同様に、押圧部材21とクランクキャップ17に挟み込まれるようにして組み付けられるため、組み付けられた状態では常に圧縮応力を受けていることになっているので、疲労破壊に対する強度保証がし易い。
エンジンは、稼働中は常に燃焼室20でガス化した燃料を繰り返し燃焼させているので、振動や熱に常にさらされ、応力変動があるので材料金属中に疲労が溜まり易い。従って、常に一方向に応力を受けている状態のほうが、疲労破壊に対するマネージメントをしやすいのである。
次に本発明に係る第2実施例について説明する。
図7に第2実施例の、押圧部材21、ボア部10、及びクランクケース13の組み立て斜視図を示す。
構成は第1実施例とほぼ同じであるが、ボア部10の部分の構成が異なる。
ボア部10は、第1気筒31、第2気筒32、第3気筒33の3つのパーツから構成される。また、取付部10aもそれぞれの気筒の部分に分割されるので、第1気筒31には第1気筒取付部31a、第2気筒32には第2気筒取付部32a、第3気筒33には第3気筒取付部33aに分かれている。
第1実施例及び第2実施例では共に直列3気筒のエンジンを説明しているが、気筒数が4気筒以上の場合でも、同様の構成になる。例えば直列4気筒の場合は、ボア部10は4分割され、第1気筒31及び第3気筒33と同じ形状のものが1つずつと、間に入る第2気筒32と同じ形状のものが2つで、合計4つの気筒のエンジンとなる。この場合は、押圧部材21の形状も変更となり、クランクケース13もそれにともなって形状が変わることは言うまでもない。
この細流路10eは、第1気筒31、第2気筒32、第3気筒33それぞれに加工がなされて形成される。
このような構成の第2実施例のボア部10は、第1実施例と同様に組み付けられ、押圧部材21によって、ボア部10を構成する、第1気筒31、第2気筒32、第3気筒33は一体となってクランクケース13に組み付けられることになる。
まず、ボア部10が分割構造になったことで、第1気筒31、第2気筒32、及び第3気筒33は、略円筒形状になる。このため、材料を円柱や円筒形状の押し出し材料から加工することが可能となる。通常、鋳造にて部品を製作する場合には、ある程度の巣を予想しておかなければならず、材料の歩留まり等に影響する。また、溶融した材料を固めて作るという鋳造の性格上、材料の均質化という点においては、押し出し等の製造方法に比べて劣ることになる。
従って、円柱や円筒材料から旋盤を用いて加工できる形状になることによって、材料の均質化を図ることが出来るほか、加工コストの削減が可能となる。被加工物の一個あたりの大きさが小さくなる他、加工方法の特性上、精度が出しやすくなるのである。これは、鋳造の場合、概略形状を鋳造で作成した後、ボーリング加工やフライス加工等で必要な精度を出していくことが必要となるが、これらの加工方法は、旋盤で加工をする場合に比べて、真円度や、加工面粗さ等の形状精度が出しにくいからである。
さらに、細流路10eを加工する場合において、気筒と気筒の間の距離が近いほうが設計上の問題で高性能となる為、この部分の壁が薄くなり、第1実施例のようなボア部10やシリンダブロック自体が一体になっている場合、細いドリルを用いて細流路10eを追加工する必要があった。ボア部10は強度が必要な部品であるために、一般的に加工しにくい部品が使用される場合が多く、特に細いドリルでの穴加工は、通常加工でもドリルの径が細くなるほど折れ易くなる為、細流路10eの加工は工具の寿命が短くコストのかかる加工であった。
しかしながら、ボア部10が第1気筒31、第2気筒32、第3気筒33に分割されることで、側面をフライス等で加工することが可能になり、加工時間を短縮できる他、加工コストも削減できるというメリットがある。
(1)ピストン12が摺動するボア部10と、クランクシャフト15を保持するクランクケース部13aと、クランクケース部13aと共にクランクシャフト15を保持するクランクキャップ17とを備えるエンジンのブロック分割構造において、ボア部10をクランクケース部13aに組み付けるための押圧部材21を有し、押圧部材21に形成される第1雌ネジ部21bに、クランクキャップボルト18bが締結されることで、クランクキャップ17がクランクケース部13aとボア部10を挟んで組み付けられ、押圧部材21はボア部10を押さえ、押圧部材21に形成される第2雌ネジ部21aに、シリンダヘッドボルト18aが締結されることで、シリンダヘッド16が組み付けられ、ボア部10をクランクケース部13aと組付けた際に、ボア部10を囲うような外壁部13bがクランクケース部13aに一体的に形成されることを特徴とするので、ボア部10が必要最小限の大きさで済む他、形状が単純になり、組み付けられた際に、クランクケース部13aと押圧部材21に挟まれる状態で保持されるので、圧縮応力のみ受けた状態で保持され、ボア部10に歪が生じにくく、ボア部10の形状精度が保ち易いという優れた効果を奏する。
なお、別部材として押圧部材21が必要となるが、ボア部10と部品が別となることで汎用性が生まれ、同気筒数の他の種類のエンジンと部品を共用できる可能性があり、結果として製作コストの削減が期待できる。また、ボア部10と同じ材料を用いる必要も無いので、コスト削減が可能となり、材料の最適化を図ることが出来る。
また、ボア部10に縁設される取付部10aは、クランクケース13と接する側に設けられ、ネジをきる必要が無いために、ねじ山を形成する場合ほど厚みを必要としない。
取付部10aには押圧部材21によって押し付けられるため少なからず歪を生ずるが、これによって、ボア部10におけるピストン12とシリンダ内径の摺動部分に直接かからず、かつ、極力遠くに設けられる配慮がなされているので、ボア部10との接合面や摺動部への歪の影響を最小限にとどめることができる。さらに、直接、ボア部10にネジを設けた場合よりも歪の発生を低下させることができる。
また、押圧部材21が点接触でボア部10の取付部10aを押していることで、組付け時にシリンダヘッドボルト18a及びクランクキャップボルト18bで引っ張られることにより発生する歪の影響を直接的にボア部10に伝えることなく、分散して平均化した上で、押圧突起によって押し付け力が働くため、応力が伝わる際には均一にボア部10に伝わることが期待でき、歪の発生を抑制できる。
筒状部材は、一般的に円筒又は円柱状の部材から加工することができ、円筒、及び円柱状の部材は、その形状の特性上、押し出し加工等の加工方法によって製作が可能である。一般的なエンジンブロックは鋳造等の方法で製作されるが、押し出し加工等で作られた部材を追加工することで、ボア部10の一部である筒状体が製作できるのであれば、材料の均一性を確保できる他、材料選択の幅が広がり、最適部材を安価に選択できる可能性がある。さらに、一般的に鋳造部品をフライス加工等で精度を出す場合よりも、円柱及び円筒部材から旋盤で加工するほうが、加工精度を高くすることが可能であり、安価に製作することができるようにもなる。
例えば、第1実施例及び第2実施形態ではボア部10にはADC12等のダイカスト用アルミニウム合金を用いているが、特にこの材料に限るものではなく、例えば、他の鋳造によるアルミニウム鋳物や、鍛造品を用いたり、アルミニウムに限らず、鋳鉄等を用いたりしても良く、要は燃焼室20で発生する熱や圧力に耐えられる他の材料を選択することを妨げない。
また、クランクケース13や、シリンダヘッド16等についても、鋳造用アルミニウム合金としているが、材料は特にこれに限られるものではない。
10a 取付部
10d 接触面
10e 細流路
11 シリンダブロック
12 ピストン
13 クランクケース
13a クランクケース部
13b 外壁部
14 コンロッド
15 クランクシャフト
16 シリンダヘッド
17 クランクキャップ
18a シリンダヘッドボルト
18b クランクキャップボルト
19 水路
20 燃焼室
21 押圧部材
21a 第2雌ネジ部
21b 第1雌ネジ部
21c 刳貫部
21d 突起
31 第1気筒
31a 第1気筒取付部
32 第2気筒
32a 第2気筒取付部
33 第3気筒
33a 第3気筒取付部
Claims (4)
- ピストンが摺動するボア部と、クランクシャフトを保持するクランクケース部と、前記クランクケース部と共にクランクシャフトを保持するクランクキャップとを備えるエンジンのブロック分割構造において、
前記ボア部を前記クランクケース部に組み付けるための前記ボア部とは別部材の押圧部材を有し、
前記押圧部材に形成される第1雌ネジ部に、第1締結ボルトが締結されることで、前記クランクキャップ、前記クランクケース部、及び前記ボア部は、前記押圧部材と第1締結ボルトが有する頭部により挟まれ、前記押圧部材は前記ボア部を押さえ、
前記押圧部材に形成される第2雌ネジ部に、第2締結ボルトが締結されることで、シリンダヘッドが組み付けられ、
前記ボア部を前記クランクケース部と組付けた際に、前記ボア部を囲うような外壁が前記クランクケース部に一体的に形成されることを特徴とするブロック分割構造。 - ピストンが摺動するボア部と、クランクシャフトを保持するクランクケース部と、前記クランクケース部と共にクランクシャフトを保持するクランクキャップとを備えるエンジンのブロック分割構造において、
前記ボア部を前記クランクケース部に組み付けるための押圧部材を有し、
前記押圧部材に形成される第1雌ネジ部に、第1締結ボルトが締結されることで、前記クランクキャップ、前記クランクケース部、及び前記ボア部は、前記押圧部材と第1締結ボルトが有する頭部により挟まれ、前記押圧部材は前記ボア部を押さえ、
前記押圧部材に形成される第2雌ネジ部に、第2締結ボルトが締結されることで、シリンダヘッドが組み付けられ、
前記ボア部を前記クランクケース部と組付けた際に、前記ボア部を囲うような外壁が前記クランクケース部に一体的に形成され、
取付部が、前記ボア部の前記クランクケース部と接する側に縁設され、
前記押圧部材には、前記ボア部を押さえる面に複数の押圧突起を備え、
前記ボア部が組み付けられる際に、前記押圧突起が前記取付部を押さえることを特徴とするブロック分割構造。 - 請求項1または請求項2に記載されるブロック分割構造において、
前記ボア部が、1気筒ずつの部品からなり、
前記押圧部材に形成される前記第1雌ネジ部に、前記第1締結ボルトで前記クランクキャップを組み付ける際に、前記クランクケースと共に、前記ボア部が一体的に組み付けられることを特徴とするブロック分割構造。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載されるブロック分割構造において、
前記クランクケース部と、前記クランクケース部に形成された外壁と、前記ボア部と、シリンダヘッドとによって囲まれた空間に、エンジン冷却液が満たされていることを特徴とするブロック分割構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005135828A JP4483691B2 (ja) | 2005-05-09 | 2005-05-09 | ブロック分割構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005135828A JP4483691B2 (ja) | 2005-05-09 | 2005-05-09 | ブロック分割構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006312899A JP2006312899A (ja) | 2006-11-16 |
JP4483691B2 true JP4483691B2 (ja) | 2010-06-16 |
Family
ID=37534482
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005135828A Expired - Fee Related JP4483691B2 (ja) | 2005-05-09 | 2005-05-09 | ブロック分割構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4483691B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104197003A (zh) * | 2014-09-21 | 2014-12-10 | 金方明 | 一种喷漆设备的气缸外罩及其热处理工艺 |
-
2005
- 2005-05-09 JP JP2005135828A patent/JP4483691B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2006312899A (ja) | 2006-11-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10837399B2 (en) | Method of manufacturing internal combustion engine, internal combustion engine, and connected cylinder | |
EP2131030B1 (en) | Cylinder block | |
US9932931B2 (en) | Composite cylinder block of an I.C. engine | |
JP4501756B2 (ja) | ブロックの分割構造 | |
JP2005155600A (ja) | 水冷式エンジン及びそのシリンダブロック | |
JP4483691B2 (ja) | ブロック分割構造 | |
JP4449868B2 (ja) | シリンダブロック | |
US20150260123A1 (en) | Internal Combustion Engine Having a Cylinder Head Which is Configured Jointly for a Plurality of Cylinders | |
JP4466541B2 (ja) | シリンダブロック、及びシリンダブロック組立体 | |
JP2005201118A (ja) | シリンダブロックの締結構造 | |
JPH05187309A (ja) | 内燃機関のシリンダ構造 | |
US10781769B2 (en) | Method of manufacturing an engine block | |
JP4453611B2 (ja) | エンジンの組立方法、及びエンジンブロック | |
JP2006312905A (ja) | シリンダブロック及び同シリンダブロックの組み立て方法 | |
JP2015094246A (ja) | 内燃機関のシリンダブロック | |
JP2007154739A (ja) | シリンダブロック | |
JP2008190472A (ja) | シリンダブロックおよびシリンダライナ | |
JP2018135794A (ja) | シリンダブロック | |
JPH08303295A (ja) | エンジンのシリンダブロック | |
JP2007224842A (ja) | シリンダブロック製造方法、及びシリンダブロック | |
JP2012035366A (ja) | シリンダブロックの加工用治具および加工方法 | |
JP4893699B2 (ja) | 耐摩環付きピストンおよびその製造方法 | |
JP2006138226A (ja) | 内燃機関 | |
JP4352970B2 (ja) | シリンダブロック | |
JP2006169963A (ja) | 内燃機関 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070829 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090319 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090324 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090422 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090915 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20091014 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100302 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100315 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130402 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140402 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |