JP4483691B2 - ブロック分割構造 - Google Patents

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本発明は、エンジンのシリンダブロックを2分割して、特に強度の求められる部分と特に強度を求められない部分を分離する構造に関するものである。
エンジンのシリンダブロック内部では、運転中、吸入した空気とガソリンの混合気をピストンで圧縮した後、点火・燃焼させることで、高温高圧のガスを発生させ、内部を摺動するピストンの上下運動に変えるというサイクルを行うことで動力を発生している。
従って、エンジン運転中は、ピストン内壁に熱と圧力が常に負荷として与えられることになる。実際にエンジン運転中には、燃焼ガスの温度は2000℃以上にもなり、爆圧にさらされることになるので、その過酷な条件に耐え得るだけの強度が必要となる。
さらに、エンジンのシリンダブロック自体が、エンジンの出力を確保するために、ある程度のシリンダ径が必要となり、気筒数も、軽自動車や1000cc以下は一般的に3気筒、1000cc〜1500ccクラスの普通車で4気筒、それ以外では6気筒や8気筒といったものから、12気筒クラスに至るまで、複数のシリンダ部を必要とし、構造が複雑である上に、気筒数が増えるに従い必然的に巨大なユニットとなる。当然、大きさに見合った材料費が必要となり、巨大なユニットであるが故に加工コストもかかる。
また、近年では、環境問題が大きく取り扱われ、化石燃料を燃焼させることで排出される二酸化炭素や窒素化合物の量が問題となっている。従って、高性能であって、かつ燃費のよいエンジンが求められ、軽量でかつフリクションロスの少ないエンジンであることが必要になってきている。
車の高性能化の一環として、エンジンの重量を軽減するために近年では、エンジンの材質にアルミニウムを採用するケースが多い。そういった場合にも、鉄製のシリンダライナをシリンダブロックに組み付けたり、スリーブレスのシリンダでは、ブロック自体に高強度なアルミニウム合金鋳物を使用して、シリコンを材料に添加して析出させたりと、各メーカが試行錯誤を繰り返し、それなりに高価な部品となっているのが現状である。
また、エンジンの強度を重視し鋳鉄製のエンジンを採用する場合にあっても、エンジン自体の出力が上がっており、シリンダ内面にメッキを施したり、鉄系金属原子を溶射してコーティングする処理を施したりと、高価な部品であることには変わりが無い。
また、フリクションロスの低減という点においても、シリンダとピストンの真円度の向上及び面粗度の向上のために、加工精度を向上させることと、シリンダ内表面にメッキ等をしたり、アルミニウム材料にシリコンを添加し、析出させることで摺動性を高めたり、といった技術が用いられており、これらの加工を行うためにエンジンブロックの加工性等が問題となる。エンジン自体は複雑な形状をしたものであるが、精度加工が必要なエンジンブロックはできるだけ小型で凹凸の無い形状のほうが、上記の加工をする点においては好ましい。さらに、組付け等の外部要因でエンジンブロックに歪を生ずる場合もあるので、そういった点にも配慮が必要である。
ところで従来、特許文献1に開示される、図8のようなエンジンが主流であった。
特許文献1では、シリンダ部111とヘッド部112及びクランクケース部113とを一体成形したブロック110を備える一方、ベアリングキャップ114の取り付けでクランクシャフトを支持する主軸受部を有するバルクヘッドを上記クランクケース部113とは別体に形成し、このバルクヘッドを締結ボルトにより上記ブロック体に固定するようしている。
このように、シリンダブロック周りを極力一体化して、剛性とシール性及び軽量化を図るとともに、機械加工の必要なベアリング周りの軸受け部を分割することで、加工性を向上している。
しかしながら、エンジンの出力の向上とともに、シリンダ部の内筒面の加工精度の向上の必要が出てきていたために、これ以降のエンジンは、特許文献2や、特許文献3に開示されるような方法で、シリンダ内筒の加工のし易さを考慮した形状が多くなった。
特許文献2では、図9に示されるようなエンジンを開示している。特許文献2の方法では、121はシリンダヘッド部121aを含む上部本体、122はシリンダスカート部122aを含む下部本体で、両者は、ボア側分割面123と外壁側分割面124とをあわせて一体化されている。こうすることで、シリンダヘッド部を含む上部本体の大型化が可能となって剛性の向上を達成でき、ウォータジャケット用中子の小型化、セットの簡易化が可能とし、鋳造性の改善を達成している。
また、特許文献3に開示されるエンジンを図10に示す。特許文献3の方法では、シリンダヘッド部133のウォータジャケット部134に連続して一体にシリンダ部132が設けられて上部本体が形成され、クランクケース138、ウォータジャケット外壁139及びスカート案内用円筒部140が一体となって、下部本体137が形成されている。このように2体構造にすることで、製作、組付けのし易さ、性能を両立している。
このように、小型化と、剛性を両立するために、シリンダブロックをシリンダヘッドと一体にした形で鋳造し、クランクケース部と組み付けるといった手法が多くとられていたが、シリンダブロックはエンジンの性能向上とともに更なる剛性を求められるようになってきた。そこで、特許文献4に開示されるような手法もとられるようになった。
図11には、特許文献4の方法が示されており、シリンダブロック150は水冷式4気筒エンジンに用いられ、シリンダ部151と、クランクケース部152とに分割される。シリンダ部151は押し出し又は鍛造で成形し、シリンダ154の周りにウォータジャケット155、スタットボルト取り付け穴156、オイルドレン通路157等が形成されている。
シリンダ部151を押し出し、又は鍛造で成形することで、歩留まりが良く安定した品質が確保され、しかもシリンダ部151がコンパクトな形状の箱型となるため、大量生産に好適で低コストに繋がる。またシリンダ部151の全体が一定の形状を保つことにより局部的な変形の発生を避けることが出来る。さらに精度の高い素材が作成できるため加工コストを最小限に抑えることができる。
また、シリンダ部151のシリンダ154内周面に、メッキを施している。このメッキは、例えばニッケル、又は鉄系のメッキが行われ、シリンダ部151のシリンダ内周面に、鋳造の際に発生する巣がなくなり歩留まりが良く安定した品質のメッキシリンダが確保できる。また、シリンダ部151がシンプルでコンパクトな形状の箱型となるため、メッキ工程での取り扱い、メッキ液のシールが容易でメッキ設備が小型になる。また、シリンダ部151のシリンダ154内周面に鉄系金属原子を溶射してコーティングする処理を施しても良い。
実開昭62−69045号公報 実開昭63−79453号公報 特開昭63−106350号公報 特開平9−303197号公報
しかしながら、特許文献4の方法では、シリンダブロック部全体を押し出し成形又は鍛造にて製作するため、本来不必要である外壁の部分も高剛性の材質で作られることになり、過剰品質となる。
基本的に、シリンダの内筒部分は高温高圧にさらされるために剛性が必要となるが、外壁部分やウォータジャケットを構成する部分については、本来強度はそれほど必要ない。
今後、一層のシリンダ内筒部分の更なる高剛性化と共に、部品の低コスト化が求められていくので、高品質の部品は必要最小限にとどめ、構成することでコストを抑える必要がある。
そこで、本出願人は特願2005−112155号にて、ピストンが摺動するボア部と、ボア部の外側に形成される外壁を分割し、外壁はクランクケースと一体とするブロック分割構造を出願した。
図12はその部分的に組付けた状態の斜視図を示す。
クランクケース部13aと外壁部13bは一体的に形成されクランクケース13を成し、ボア部10には第1雌ネジ部と第2雌ネジ部を設けた取付部10aをクランクケース部13aに接する側に設け、クランクケース13に組付けている。
そして、クランクケース部13aと、外壁部13bと、ボア部10及び図示しないクランクキャップで囲まれる空間を、冷却液を流す空間とする。
このように構成することで、一般的なエンジンブロックの分割構造における3つの課題を解決している。
(1)1つ目の課題は、高性能化を求めるとエンジンブロックが過剰品質になりがちであるという課題であり、この課題については、強度の必要なボア部と、本来強度をあまり必要としない外壁部を分離し、外壁部は同じく強度をあまり必要としないクランクケース部と一体とすることで、最適な材料を選択可能となり、低コスト化を図ると共に、シリンダ部に必要な品質を確保することが可能である。
(2)2つ目の課題は、一般的なエンジンではシリンダの内面にはピストンが高速で摺動し、このピストンとシリンダ内面との摺動によって、少なからず摺動抵抗が発生するため、燃料が爆発するのとは別に、この摺動によっても摩擦熱が発生する。そこで、エンジンの運転中には、燃料の爆発による熱と、摺動抵抗を減らし焼き付きを防ぐためにエンジンオイルが常時吹き付けられており、ピストンの潤滑と、焼き付き防止を図っている。
このため、通常はピストンの外周にはピストンリングが複数本はめ込まれ、シリンダの内壁面に吹き付けられたエンジンオイルを掻き落とし、必要最低限の油膜を作ると同時に、余分なオイルが燃焼室内に侵入するのを防いでいる。
ピストンにはめ込まれるピストンリングは、バネ状になっておりシリンダの内面に突っ張ることでその機能を果たしているが、円形のピストンを使用する場合、シリンダの内面の形状精度が低いと、摺動抵抗を増加させるとともに、ピストンリングとシリンダの内壁との間の隙間が許容されるよりも大きくなり、余分なオイルの燃焼室への侵入を増加させることとなる。この結果、エンジンの出力に低下や、燃費の悪化、オイルの消費など、様々な問題を引き起こす可能性がある。
ピストンリングとシリンダの内面との摺動抵抗は、エンジン運転時に発生する摺動抵抗の約1/3とも言われており、シリンダの内面への歪の影響を減少させることは極めて重要なのである。
一方で、エンジン組付け時には、組付け面でのシール性を高めるため、数十kN程度ものトルクをかけてボルトを締め込む必要があり、ボルトを締め込むことによって発生する歪が形状精度に与える影響は大きく、ピストン摺動面付近で締め込んだ場合、歪によってシリンダ内面の真円度が狂い、ピストンにはめ込まれるピストンリングとシリンダ内面との間に隙間を生じるなどの影響が出やすいという課題である。
この課題については、ボア部10に第1雌ネジ部、第2雌ネジ部を設けた取付部10aを、クランクケース部13aに接する側に設けることで、すなわち、ボア部におけるピストンの摺動部分と最も離れた位置に取付部10aを設けることで、ボア部10のピストン摺動部分に与える歪の影響を最小限に抑え、エンジンの出力低下や、燃費の悪化、オイルの過剰消費などの問題の発生を防いでいる。
(3)3つ目の課題は、ピストンとボア部10とシリンダヘッドが形成する燃焼室の燃焼ガス温度は2000℃以上の高温となり、材料の融点をはるかに越えてしまうので、常にエンジンのボア部は冷却されている必要があり、その冷却効率が低下すると、熱による変形で前述の歪等の影響が大きくでてしまったり、最悪エンジンの破壊に繋がったりするという、課題である。
この課題については、ボア部10と外壁部13bの間の空間を水路とすることによって、エンジンの冷却性能を確保している。
以上説明するように、本出願人は特願2005−112155号において3つの課題を解決する発明を開示している。
しかしながら、上記2つ目の課題において、クランクケース部13a側のボア部10に取付部10aを縁設することで、組み付け時に発生する応力の影響を抑えるよう配慮がなされていても、組付けられる際に、取付部10aは締結ボルトが締結され上又は下方向に引っ張られることになり、組付け方によってはボア部10に歪が発生し、ピストン摺動時に必要とする形状精度が悪化するという問題があった。
これは、前述するように、ボア部10内を摺動するピストンにはめ込まれるピストンリングが、シリンダの内壁面に吹き付けられたエンジンオイルを掻き落とし、必要最低限の油膜を作ると同時に、余分なオイルが燃焼室内に侵入するのを防いでいるが、シリンダの内面の真円度が低いと、ピストンリングの摺動抵抗を増加させるとともに、ピストンリングとシリンダの内壁との間の隙間が許容されるよりも大きくなり、余分なオイルの燃焼室への侵入を増加させることとなる。この結果、エンジンの出力に低下や、燃費の悪化、オイルの消費など、様々な問題を引き起こす可能性があるからである。
そこで本発明は以上のような課題を解消するためになされたものであり、シリンダブロックの強度が必要である部分と、そうでない部分を分割し、強度の必要である部品を集約することで、高品質の部品は必要最小限にとどめ、組付けた際にシリンダ部分に歪が少ないブロック分割構造を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は以下のような特徴を有する。
(1)ピストンが摺動するボア部と、クランクシャフトを保持するクランクケース部と、前記クランクケース部と共にクランクシャフトを保持するクランクキャップとを備えるエンジンのブロック分割構造において、前記ボア部を前記クランクケース部に組み付けるための押圧部材を有し、前記押圧部材に形成される第1雌ネジ部に、第1締結ボルトが締結されることで、前記クランクキャップが前記クランクケース部と前記ボア部を挟んで組み付けられ、前記押圧部材は前記ボア部を押さえ、前記押圧部材に形成される第2雌ネジ部に、第2締結ボルトが締結されることで、シリンダヘッドが組み付けられ、前記ボア部を前記クランクケース部と組付けた際に、前記ボア部を囲うような外壁が前記クランクケース部に一体的に形成されることを特徴とする。
ここでいう押圧部材とは、例えば雌ネジ部が上下に設けられる厚みを持ち、内側がボア部の外形に沿った形状にくりぬかれ、外側は略内側に沿った形状であって、ボア部の各気筒の中心軸に対して等角度割に4分割した位置に第1雌ネジ部と第2雌ネジ部が同軸にある取付穴を有している形状が考えられる。
(2)(1)に記載されるブロック分割構造において、取付部が、前記ボア部の前記クランクケース部と接する側に縁設され、前記押圧部材には、前記ボア部を押さえる面に複数の押圧突起を備え、前記ボア部が組み付けられる際に、前記押圧突起が前記取付部を押さえることを特徴とする。
なお、ここでいう取付部が前記ボア部の前記クランクケース部と接する側に縁設されとは、例えば、ボア部のクランクケース部との当接面をボア部の外形側に、一定の厚みを持ったプレートを延長し、この取付部の厚みは押圧部材よりも薄く、ボア部の外形の全周に亘って設けられるといったことが考えられる。
また、ここでいう複数の押圧突起とは、ボア部と押圧部材とが点接触するように設けられる突起のことを指し、例えば半球状などの形状で、応力が集中しないように角が無い形状である。さらに、取付部に均等に荷重がかかるように、押圧部材上に均等に割り振られた位置に設けられることが望ましい。例えば、気筒の中心軸に垂直な面の円を同じ角度になるように8分割し、その割付角ごとに設けるといったことが考えられる。
(3)(1)又は(2)に記載されるブロック分割構造において、前記ボア部が、1気筒ずつの部品からなり、前記押圧部材に形成される前記第1雌ネジ部に、前記第1締結ボルトで前記クランクキャップを組み付ける際に、前記クランクケースと共に、複数個の前記ボア部が一体的に組み付けられることを特徴とする。
(4)(1)乃至(3)のいずれか1つに記載されるブロック分割構造において、前記クランクケース部と、前記クランクケース部に形成された外壁と、前記ボア部と、シリンダヘッドとによって囲まれた空間に、エンジン冷却液が満たされていることを特徴とする。
このような特徴を有する本発明により、以下のような作用・効果が得られる。
(1)ピストンが摺動するボア部と、クランクシャフトを保持するクランクケース部と、前記クランクケース部と共にクランクシャフトを保持するクランクキャップとを備えるエンジンのブロック分割構造において、前記ボア部を前記クランクケース部に組み付けるための押圧部材を有し、前記押圧部材に形成される第1雌ネジ部に、第1締結ボルトが締結されることで、前記クランクキャップが前記クランクケース部と前記ボア部を挟んで組み付けられ、前記押圧部材は前記ボア部を押さえ、前記押圧部材に形成される第2雌ネジ部に、第2締結ボルトが締結されることで、シリンダヘッドが組み付けられ、前記ボア部を前記クランクケース部と組付けた際に、前記ボア部を囲うような外壁が前記クランクケース部に一体的に形成されることを特徴とするので、ボア部が必要最小限の大きさで済む他、形状が単純になり、組み付けられた際に、クランクケース部と押圧部材に挟まれる状態で保持されるので、圧縮応力のみ受けた状態で保持され、ボア部に歪が生じにくく、ボア部の形状精度が保ち易いという優れた効果を奏する。
また、ボア部が必要最小限の大きさで済むことで、その材料である高温高圧に耐える高価な材料も必要最小限の大きさとなり、材料コストを削減できる。さらに、高温高圧に耐える材料は一般的に加工しにくい場合が多いが、複雑な加工でなく、ネジ部も持たないので、加工工程が減り製作コストも削減が可能となる。
なお、別部材として押圧部材が必要となるが、ボア部と部品が別となることで汎用性が生まれ、同気筒数の他の種類のエンジンと部品を共用できる可能性があり、結果として製作コストの削減が期待できる。また、ボア部と同じ材料を用いる必要も無いので、コスト削減が可能となり、材料の最適化を図ることが出来る。
(2)(1)に記載されるブロック分割構造において、取付部が、前記ボア部の前記クランクケース部と接する側に縁設され、前記押圧部材には、前記ボア部を押さえる面に複数の押圧突起を備え、前記ボア部が組み付けられる際に、前記押圧突起が前記取付部を押さえることを特徴とするので、押圧部材と、ボア部の備える取付部が面接触せず、複数の点での点接触することで、押し付け力が分散し、片当たりしなくなり、その結果、応力の偏りを防ぎ歪の発生を抑制することが可能になるという優れた効果を奏する。
また、ボア部に縁設される取付部は、クランクケースと接する側に設けられ、ネジをきる必要が無いために、ねじ山を形成する場合ほど厚みを必要としない。
取付部には押圧部材によって押し付けられるため少なからず歪を生ずるが、これによって、ボア部におけるピストンとシリンダ内径の摺動部分に直接かからず、かつ、極力遠くに設けられる配慮がなされているので、ボア部との接合面や摺動部への歪の発生を最小限にとどめることができる。さらに、直接ボア部にネジを設けた場合よりも歪の発生を低下させることができる。
また、押圧部材が点接触でボア部の取付部を押していることで、組付け時に第1締結ボルト及び第2締結ボルトで引っ張られることにより発生する歪を直接的にボア部に伝えることなく、分散して平均化した上で、押圧突起によって押し付け力が働くため、応力が伝わる際には均一にボア部に伝わり歪の発生を抑制することが期待できる。
(3)(1)又は(2)に記載されるブロック分割構造において、前記ボア部が、1気筒ずつの部品からなり、前記押圧部材に形成される前記第1雌ネジ部に、前記第1締結ボルトで前記クランクキャップを組み付ける際に、前記クランクケースと共に、複数個の前記ボア部が一体的に組み付けられることを特徴とするので、ボア部が複数個の筒状体に分けることで、筒状体を円柱又は円筒形部材から加工することが可能となり、旋盤加工でボア部を作成することが可能になるという優れた効果を奏する。
筒状部材は、一般的に円筒又は円柱状の部材から加工することができ、円筒、及び円柱状の部材は、その形状の特性上、押し出し加工等の加工方法によって製作が可能である。一般的なエンジンブロックは鋳造等の方法で製作されるが、押し出し加工等で作られた部材を追加工することで、ボア部の一部である筒状体が製作できるのであれば、材料の均一性を確保できる他、材料選択の幅が広がり、最適部材を安価に選択できる可能性がある。さらに、一般的に鋳造部品をフライス加工等で精度を出す場合よりも、円柱及び円筒部材から旋盤で加工するほうが、加工精度を高くすることが可能であり、安価に製作することができるようにもなる。
(4)(1)乃至(3)のいずれか1つに記載されるブロック分割構造において、前記クランクケース部と、前記クランクケース部に形成された外壁と、前記ボア部と、シリンダヘッドとによって囲まれた空間に、エンジン冷却液が満たされていることを特徴とするので、第1締結ボルト用のボルト穴を設ける必要が無く、クランクケース部、外壁部、及びボア部の形状を単純化できるので、加工コストを削減することができるという優れた効果を奏する。また、冷却液の通る空間をより自由に広く取ることも可能となり、冷却効率の向上に貢献する。
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。最初に第1実施例の構成について説明する。
(第1実施例)
図1には、第1実施例におけるエンジンの断面図を模式的に示している。図2には、その組付け斜視図を示している。
ボア部10は図2に示すように、円筒が複数個並んだ形状になっており、第1実施例では円筒を3つ平行に並べてある。一般的に、シリンダブロック内のシリンダの数がエンジンの気筒数を表しており、第1実施例では説明しやすいようにシリンダの数を3つ、つまり、直列3気筒のエンジンを例として用いて説明している。
なお、一般的にはシリンダ内径のことをボアと呼ぶが、第1実施例では、水冷するための水路を有するジャケット構造を含むシリンダブロックと区別をして、ピストン12をガイドするシリンダ部分であって、ジャケット構造を含まない円筒が並んだものをボア部10と呼ぶことにする。
通常のエンジンは、図1に示すように、このシリンダブロック11内部の燃焼室20で気体のガソリンと空気の混合気に点火し、爆発させて、ピストン12が上下する力を発生する。爆発の際に発生する燃焼ガスは2000℃以上にもなり、爆発によって大きな力が発生するので、ボア部10はそれらの熱や力に耐え得る高強度の材料が必要となる。以前は強度や加工性、耐熱性を重視して鋳鉄等が主に使われていたが、最近はエンジン自体の軽量化を図る目的でアルミニウム合金等か、アルミニウム合金製のブロックに鉄製のライナー等を備えてエンジンブロックとする場合が多い。
第1実施例のボア部10の材料にはダイカスト用アルミニウム合金を採用している。例えば、ADC12等の鋳造性に優れた高強度なダイカスト用アルミニウム合金が用いられている。
また、図2に示すボア部10は取付部10aを備えている。取付部10aは、クランクケース13との当接面を延長するかたちで、一定の厚みを持ってボア部10の外形側に張り出すように縁設されている。取付部10aの厚みは雌ネジ部を設ける必要が無いので、後述する押圧部材21の厚みの半分以下程度である。
ただし、この取付部10aは、エンジンにボア部10を組み付けるにあたって、ボア部10とシリンダヘッド16及びクランクケース13との高いシール性を要求されるため、組み付けるボルトは数十kN程度の高い締め付けトルクによって締め込まれる押圧部材21にクランクケース部13a側に押し付けられるので、取付部10aには大きな力がかかることになる。従って、それに耐え得るだけの強度は必要である。
クランクケース13は、クランクケース部13aと外壁部13bから成っている。
図1に示すクランクケース部13aは、ボア部10の内部を上下運動するピストン12の力を伝達するコンロッド14と、コンロッド14に接続されるクランクシャフト15が収納される部屋であり、ゴミ等が入り込まないように外部と隔離する機能、およびクランクシャフト15を受ける機能があれば足りるため、ボア部10程の強度を必要としない。
第1実施例では、クランクケース13にクランクキャップ17やボア部10等を組み付ける為のボルト等のネジ穴を備えないため、材料は安価な鋳造用のアルミニウム合金を用いて構成されている。
次に外壁部13bであるが、ボア部10とクランクケース13を組付けた際に、ボア部10の外側に形成される壁面である。
この外壁部13bはボア部10とシリンダヘッド16とで水路を形成するためのものであり、エンジン運転中には前述のように燃焼室20で爆発が起こり、ガスの圧力と温度が高くなると、当然、燃焼ガスに直接触れているボア部10も温度が上昇するため、通常のエンジンと同様に、ボア部10を冷却してやる必要があるからである。特に材料にアルミニウム合金を用いており、その材料としているアルミニウムの融点は660℃程度であるので、冷却を十分行う必要がある。無論、鉄でも融点は1535℃程度であるで、そのまま冷却しなければボア部10が熱で溶けてしまう。
従って、通常のエンジンはジャケット構造となっており、内部に冷却水を通し、エンジンの運転中に発生する熱を抑える必要がある。このような理由で、ボア部10の外側には外壁部13bが必要であり、ボア部10と外壁部13bの間を冷却水が流れてエンジンを常に冷却する構造となっている。
シリンダヘッド16は図1に示される通り、ボア部10の一部と燃焼室20を形成する部品であり、ボア部10と同様に熱と爆発による圧力を受ける部品であるので、強度の高い鋳造用のアルミニウム合金を用いている。また、シリンダヘッド16の内部には、バルブやカムシャフト等を備えている。
また、クランクケース13下部には、クランクキャップ17を備えている。図1に示すように、クランクケース部13aとクランクキャップ17で、クランクシャフト15が収まる部屋及び、クランクシャフト15の軸部分を受ける部分を形成している。クランクキャップ17の下には、図示しないオイルパンが固定される。
次に図3の説明をする。図3は押圧部材21の平面図でボア部10があたる部分の面が示されている。
ボア部10は前述のように、取付部10aが縁設されており、クランクケース13に組み付けられる際には、押圧部材21がボア部10の取付部10aを押さえつけることになる。
押圧部材21は、内部をボア部10の筒部の外側に嵌る様に、円形が3つ連なる形状に刳り貫かれた板状の部材で構成されている。この刳貫部21cは気筒数によって形状が異なり、ボア部10の形状に合わせた形で形成される。
また、押圧部材21は、一方の面に第1雌ネジ部21bと他方の面に第2雌ネジ部21aを備えている。なお、図3で示される面には第1雌ネジ部21bが見えていることになる。
第1実施例では押圧部材21に設けられる第1雌ネジ部21b及び第2雌ネジ部21aは、一方の面に第1雌ネジ部21bが8箇所、他方の面に第2雌ネジ部21aが8箇所設けられており、第1雌ネジ部21bと第2雌ネジ部21aは同軸上に設けられている。
第1雌ネジ部21b及び第2雌ネジ部21aは各気筒の4隅に1つずつ配置され、隣の気筒とは第1雌ネジ部21b及び第2雌ネジ部21aを共有する構成となっている。よって、例えば直列4気筒のエンジンであれば、第1雌ネジ部21b及び第2雌ネジ部21aは2箇所増えて10箇所となる。
また、押圧部材21の第1雌ネジ部21bが設けられる面には、押圧突起21dが設けられている。この押圧突起21dは、ボア部10に備えられる取付部10aを押さえるために設けられており、ボア部10の各気筒の中心を基準に均等な位置になるように振り分けられている。例えば、8等分に角度配分するなど、締結ボルトの軸力が周方向で均一に、ボア部10を押し付けるのが望ましい。
組み付けられる際には、ボア部10の備える取付部10aを、押圧部材21の備える押圧突起21dが押圧するので、面接触でなく点接触となり、均等に力がかかり易い。
また、シリンダヘッドボルト18a及びクランクキャップボルト18bが締結されることによって、押圧部材21は上下どちらかに引っ張られて歪を生ずることになる可能性があるが、その場合にも、ボア部10と別部品であるので、ボア部10に直接歪を発生させることは無い。
図2に示すように、ボア部10が組み付けられる際には、第1締結ボルトであるクランクキャップボルト18bを、クランクケース部13a側からクランクキャップ17を挟んで締め付けることになり、一定のトルクでクランクキャップボルト18bが締め込まれることになる。しかし、クランクキャップ17、クランクケース13、及びボア部10を挟んで締め込むことになれば、当然それぞれの面の平面度が出てかつ相対平行度が出ていなければ、均一にクランクキャップボルト18bを締め込んだとしても、締め付けトルクにバラつきが出ることは避けられない。また、クランクキャップボルト18bのトルク管理自体も、量産工程において完全に同一に行うというわけにはいかない。
ボア部10と押圧部材21が面接触であった場合には、それらの条件がクリアされていなければ、片当たりをして、強く押される部分と、弱く押される部分の差が出てしまう。そうなった場合、ボア部10に与える力に不均衡を生じて、一定の面圧を確保できなくなり、ボア部10にボア部10の形状精度に影響する歪を生じることになる。
従って、これらの問題を回避するために、ボア部10と押圧部材21を点接触にし、かつ、押圧突起21dの位置を各気筒の中心を基準に均等な位置になるように振り分けることで、より均一に力がかかるように配慮されている。
次に、上記部品の組付けについて説明する。
図4には、ボルト締結状態を示しており、図4(a)にはボア部10にシリンダヘッドボルト18a及びクランクキャップボルト18bが締めこまれた状態の模式図、(b)には締結部の拡大図を示す。
また、組み付けられた状態を図5に示す。図5はボア部10、クランクケース13、シリンダヘッド16、及びクランクキャップ17を組み付けた状態の斜視断面図であり、また図5には、図4とは別の断面で切断した斜視断面図を示す。
図5に示すように、クランクケース13の内部であって外壁部13bの内側にボア部10が収まるように組み付けられ、その上面にシリンダヘッド16が組み付けられ、クランクケース13の下側からはクランクキャップ17が組み付けられる。
この場合において、図4に示すように、第1締結ボルトであるクランクキャップボルト18b、及び第2締結ボルトであるシリンダヘッドボルト18aは、全て押圧部材21に備えられる第1雌ネジ部21b及び第2雌ネジ部21aに締結される。従って、シリンダヘッド16は、図示しないメタルガスケット等を挟んで押圧部材21にシリンダヘッド16側から設けられた第2雌ネジ部21aへシリンダヘッドボルト18aを締め付けることで組み付けられ、クランクキャップ17は、クランクケース13を挟むようにして配置され、押圧部材21のクランクケース13側から設けられた第1雌ネジ部21bにクランクキャップボルト18bを締め込むことで組み付けられる。この時、ボア部10は取付部10aが押圧部材21に直接押さえつけられ、クランクケース13と一緒に挟まれることになる。
このようにしてクランクケース13とボア部10に備えられる取付部10aは、押圧部材21とクランクキャップ17に挟み込まれるようにして組み付けられるため、組み付けられた状態では常に圧縮応力を受けていることになる。
なお、メタルガスケット等が挟み込まれることによってシールされるボア部10と、シリンダヘッド16との当接面は、ボア部10の内面と、ピストン12の上部と、シリンダヘッド16に囲まれることによって構成される燃焼室20は、高温高圧の燃焼ガスが発生するために、高いシール性を要求される。従って、シリンダヘッドボルト18aは数十kN程度の高いトルクで締め付けられることになる。
また、クランクケース13とボア部10の接触面10dは、冷却液等が漏れないようにシール性が要求されるので液体ガスケット等を用いてシールされる。
クランクキャップ17にクランクケース13を挟んでボア部10に備える取付部10aを押さえる押圧部材21の第2雌ネジ部21aにクランクキャップボルト18bを数十kN程度の高いトルクで締め込み必要な面圧を確保することが可能である。それによって、ボア部10の外面とクランクケース13の外壁部13bの内面より形成される空間である水路19とのシール性が保たれることになる。
なお、クランクキャップボルト18b用に設けられたクランクケース13のボルト穴は、水路19を構成する面に設けられているため、冷却水が漏れないように別途シールが施されている。例えば、クランクキャップボルト18bとクランクキャップ17の接触面にシールがなされ、必要な面圧が確保できるので、冷却水が漏れることは無い。
図6は、クランクケース13にボア部10を組み付けた状態での断面図である。図6より、ボア部10の外周であって、クランクケース13の外壁部13bの内周に、一定の間隔で設けられた空間が存在するのがわかる。この空間はエンジンの冷却水を通すための水路19であり、ボア部10と外壁部13bの隙間は数mmに設定されており、その間を冷却水が流れることによって、エンジンの運転中に発生した熱を抑える。なお、シリンダヘッドボルト18aは、この冷却液中に水没しているが、使用する材質によって腐食されるようであれば、シリンダヘッドボルト18aに防錆剤等を塗布するなり、腐食されない材質を使用するなりすればよい。
また、クランクキャップボルト18bも冷却液に触れることになるので、こちらも必要であれば防錆対策を施すことになる。
次に、第1実施例の作用効果について説明を行う。
まず、前述のように組み付けられるので、ボア部10については、圧縮応力だけを受けることになる。従って、応力管理的が容易になるというメリットがある。また、ボア部10にネジ部を設けず、押圧部材21にネジ部を集約することにより、最適な材料の選定が出来る。
さらに、ボア部10に備えられる取付部10aは、押圧部材21の備える押圧突起21dを介してクランクケース部13a側に押し付けられることになるが、押圧部材21と取付部10aが面当たりすることが無く、押圧突起21dは各気筒の中心を基準に均等な位置になるように振り分けられているので、クランクキャップボルト18bの締め付けトルクが均等に配分され、ボア部10に加わる応力に偏りが出にくく、歪の発生を抑制するように配慮がなされている。
前述の通り、ボア部10には熱及び圧力による大きな負荷がかかり強度を必要とするため、高価な材料を使う必要がある。よって、ボア部10と外壁部13bを分離することで、高価な材料を使う部分の体積を減らし、コストを削減することが可能となる。
さらに、ボア部10の形状は、ボア部10及び取付部10aからなり、凹凸が少なくなり形状が単純化する為、ボア部10を鋳造等で製作するケースでは、湯流れが良くなる等の効果が得られ、巣などができにくく、強度を必要とし、品質基準の厳しいボア部10の品質を確保し易いというメリットもある。
また、ボア部10の大きさを小さくすることができるので、結果的に重量も減らすことができ、仕上げ加工やメッキ工程などが必要な場合にも、加工性の向上に貢献する。
また、押圧部材21は、第1雌ネジ部21b及び第2雌ネジ部21aが設けられており、各部品の接合面において、燃焼ガスや冷却水などの漏れを防ぐために数十kN程度の大きなトルクでクランクキャップボルト18b及びシリンダヘッドボルト18aで締め付けなければならないため、強度が必要となる。従って、高強度の材料を必要とするが、ボア部10に求められるような高温下における形状安定性や、耐摺動性等の機能を求められないため、コストを下げることができるほか、材料の形状が板状になり、単純となるため、例えば板材を用いプレス加工等によって製作することも可能である。板材を用いることで、鋳造材料を用いるよりも品質の均一化を図ることが出来るなどのメリットが生まれ、比較的安価に製作が可能となる。
つぎに、クランクケース13についてであるが、クランクケース部13a及び外壁部13bが一体成形されるため、構造的な強度が出せるというメリットがある。
さらに、クランクケース部13a及び外壁部13bを一体成形することで、特許文献4のような方法と異なり、クランクケース部13aと外壁部13bの間から冷却液が漏れる心配をしなくてもよく、シール構造にする必要も無い。
さらに、クランクケース部13aと外壁部13bはいずれもあまり強度の必要ない部品であるので、強度のあまり必要の無い部分である、クランクケース13は安価な材料で作成が可能となる。
このように、ボア部10や取付部10a、押圧部材21のように強度が必要な部分を集約することで強度が必要になる部分を最小限にとどめ、本来強度をあまり必要としないクランクケース部13a及び外壁部13bを一体的に成形してクランクケース13とすることで、ボア部10に性能アップのために高価な材料を使ったとしても、クランクケース13に比較的安価な材料を用いて製作することが可能となるので、エンジンの高性能化を図ったとしても、従来の方法に比べてコストアップを抑えることが出来る。
そして、特許文献4のようにボア部10がクランクケース部13aを備え鋳造で作られる場合と比較して、大きさや形状にもよるが通常で3〜5割程度のコストが削減できる他、エンジンの出力によって、ボア部10を変更することも可能となるので、押圧部材21やクランクケース13を共通部品として、ボア部10のみ材質を変える等の変更で、同じ設計で異なる出力のエンジンに対応できうるメリットもある。
また、ボア部10とクランクケース13を組み合わせた状態で、クランクケース13にもうけられた外壁部13bとボア部10、クランクケース部13a、及びシリンダヘッドで囲まれる空間にエンジン冷却液を流すことが可能となる。これにより、クランクケース13またはボア部10に複雑な形状の水路や、その間に設けられる第1締結ボルト用の穴をそれぞれ分けて製作する必要がなくなるので、加工コストが削減できる上に、形状の単純化によって品質の向上も期待ができる。
このことで、シリンダヘッドボルト18a及びクランクキャップボルト18bには防錆対策を施すことが必要になる場合もあるが、加工穴を製作するコストと、シリンダヘッドボルト18a及びクランクキャップボルト18bに防錆対策を施すコストと比較すると、加工穴を開けるコストのほうが品質向上や、加工の単純化、加工時間の削減によるリードタイムの短縮等を加味すれば、トータルで考えて、シリンダヘッドボルト18a及びクランクキャップボルト18bに防錆対策を施すほうがコスト的に安くすることが可能であるため、メリットがあると考えられる。
さらに、シリンダヘッド16は、メタルガスケット等を挟んで押圧部材21にシリンダヘッド16側から設けられた第2雌ネジ部21aへシリンダヘッドボルト18aを締め付けることで組み付けられ、クランクキャップ17は、クランクケース13を挟むようにして配置され、押圧部材21のクランクケース13側から設けられた第1雌ネジ部21bにクランクキャップボルト18bを締め込むことで組み付けられる構造になっている。
このように、クランクケース13もボア部10と同様に、押圧部材21とクランクキャップ17に挟み込まれるようにして組み付けられるため、組み付けられた状態では常に圧縮応力を受けていることになっているので、疲労破壊に対する強度保証がし易い。
エンジンは、稼働中は常に燃焼室20でガス化した燃料を繰り返し燃焼させているので、振動や熱に常にさらされ、応力変動があるので材料金属中に疲労が溜まり易い。従って、常に一方向に応力を受けている状態のほうが、疲労破壊に対するマネージメントをしやすいのである。
(第2実施例)
次に本発明に係る第2実施例について説明する。
図7に第2実施例の、押圧部材21、ボア部10、及びクランクケース13の組み立て斜視図を示す。
構成は第1実施例とほぼ同じであるが、ボア部10の部分の構成が異なる。
ボア部10は、第1気筒31、第2気筒32、第3気筒33の3つのパーツから構成される。また、取付部10aもそれぞれの気筒の部分に分割されるので、第1気筒31には第1気筒取付部31a、第2気筒32には第2気筒取付部32a、第3気筒33には第3気筒取付部33aに分かれている。
第1実施例及び第2実施例では共に直列3気筒のエンジンを説明しているが、気筒数が4気筒以上の場合でも、同様の構成になる。例えば直列4気筒の場合は、ボア部10は4分割され、第1気筒31及び第3気筒33と同じ形状のものが1つずつと、間に入る第2気筒32と同じ形状のものが2つで、合計4つの気筒のエンジンとなる。この場合は、押圧部材21の形状も変更となり、クランクケース13もそれにともなって形状が変わることは言うまでもない。
さらに、第1実施例の際には特に記載しなかったが、通常、ボア部10にはボア部10を冷却するために、気筒と気筒の間に細流路10eが設けられている。
この細流路10eは、第1気筒31、第2気筒32、第3気筒33それぞれに加工がなされて形成される。
このような構成の第2実施例のボア部10は、第1実施例と同様に組み付けられ、押圧部材21によって、ボア部10を構成する、第1気筒31、第2気筒32、第3気筒33は一体となってクランクケース13に組み付けられることになる。
このような構成の、第2実施例の作用効果は、第1実施例と同様の作用効果を有すると共に、さらに以下のような優れた効果を奏する。
まず、ボア部10が分割構造になったことで、第1気筒31、第2気筒32、及び第3気筒33は、略円筒形状になる。このため、材料を円柱や円筒形状の押し出し材料から加工することが可能となる。通常、鋳造にて部品を製作する場合には、ある程度の巣を予想しておかなければならず、材料の歩留まり等に影響する。また、溶融した材料を固めて作るという鋳造の性格上、材料の均質化という点においては、押し出し等の製造方法に比べて劣ることになる。
従って、円柱や円筒材料から旋盤を用いて加工できる形状になることによって、材料の均質化を図ることが出来るほか、加工コストの削減が可能となる。被加工物の一個あたりの大きさが小さくなる他、加工方法の特性上、精度が出しやすくなるのである。これは、鋳造の場合、概略形状を鋳造で作成した後、ボーリング加工やフライス加工等で必要な精度を出していくことが必要となるが、これらの加工方法は、旋盤で加工をする場合に比べて、真円度や、加工面粗さ等の形状精度が出しにくいからである。
よって、第2実施例のようにボア部10を第1気筒31、第2気筒32、及び第3気筒33に分割し、旋盤によって加工ができるようになれば、部品点数が増えるものの、加工コストの削減と、直列3気筒と直列4気筒のように組み合わせによってパーツが共有できる可能性もあるので、コスト削減に繋がる。
さらに、細流路10eを加工する場合において、気筒と気筒の間の距離が近いほうが設計上の問題で高性能となる為、この部分の壁が薄くなり、第1実施例のようなボア部10やシリンダブロック自体が一体になっている場合、細いドリルを用いて細流路10eを追加工する必要があった。ボア部10は強度が必要な部品であるために、一般的に加工しにくい部品が使用される場合が多く、特に細いドリルでの穴加工は、通常加工でもドリルの径が細くなるほど折れ易くなる為、細流路10eの加工は工具の寿命が短くコストのかかる加工であった。
しかしながら、ボア部10が第1気筒31、第2気筒32、第3気筒33に分割されることで、側面をフライス等で加工することが可能になり、加工時間を短縮できる他、加工コストも削減できるというメリットがある。
上述したように、本発明のブロックの分割構造によれば、以下のような優れた効果を奏する。
(1)ピストン12が摺動するボア部10と、クランクシャフト15を保持するクランクケース部13aと、クランクケース部13aと共にクランクシャフト15を保持するクランクキャップ17とを備えるエンジンのブロック分割構造において、ボア部10をクランクケース部13aに組み付けるための押圧部材21を有し、押圧部材21に形成される第1雌ネジ部21bに、クランクキャップボルト18bが締結されることで、クランクキャップ17がクランクケース部13aとボア部10を挟んで組み付けられ、押圧部材21はボア部10を押さえ、押圧部材21に形成される第2雌ネジ部21aに、シリンダヘッドボルト18aが締結されることで、シリンダヘッド16が組み付けられ、ボア部10をクランクケース部13aと組付けた際に、ボア部10を囲うような外壁部13bがクランクケース部13aに一体的に形成されることを特徴とするので、ボア部10が必要最小限の大きさで済む他、形状が単純になり、組み付けられた際に、クランクケース部13aと押圧部材21に挟まれる状態で保持されるので、圧縮応力のみ受けた状態で保持され、ボア部10に歪が生じにくく、ボア部10の形状精度が保ち易いという優れた効果を奏する。
また、ボア部10が必要最小限の大きさで済むことで、その材料である高温高圧に耐える高価な材料も必要最小限の大きさとなり、材料コストを削減できる。さらに、高温高圧に耐える材料は一般的に加工しにくい場合が多いが、複雑な加工でなく、ネジ部も持たないので、加工工程が減り製作コストも削減が可能となる。
なお、別部材として押圧部材21が必要となるが、ボア部10と部品が別となることで汎用性が生まれ、同気筒数の他の種類のエンジンと部品を共用できる可能性があり、結果として製作コストの削減が期待できる。また、ボア部10と同じ材料を用いる必要も無いので、コスト削減が可能となり、材料の最適化を図ることが出来る。
(2)(1)に記載されるブロック分割構造において、取付部10aが、ボア部10のクランクケース部13aと接する側に縁設され、押圧部材21には、ボア部10を押さえる面に複数の押圧突起21dを備え、ボア部10が組み付けられる際に、押圧突起21dが取付部10aを押さえることを特徴とするので、押圧部材21と、ボア部10の備える取付部が面接触せず、複数の点での点接触することで、押し付け力が分散し、片当たりしなくなり、その結果、応力の偏りを防ぎ歪の発生を抑制することが可能になるという優れた効果を奏する。
また、ボア部10に縁設される取付部10aは、クランクケース13と接する側に設けられ、ネジをきる必要が無いために、ねじ山を形成する場合ほど厚みを必要としない。
取付部10aには押圧部材21によって押し付けられるため少なからず歪を生ずるが、これによって、ボア部10におけるピストン12とシリンダ内径の摺動部分に直接かからず、かつ、極力遠くに設けられる配慮がなされているので、ボア部10との接合面や摺動部への歪の影響を最小限にとどめることができる。さらに、直接、ボア部10にネジを設けた場合よりも歪の発生を低下させることができる。
また、押圧部材21が点接触でボア部10の取付部10aを押していることで、組付け時にシリンダヘッドボルト18a及びクランクキャップボルト18bで引っ張られることにより発生する歪の影響を直接的にボア部10に伝えることなく、分散して平均化した上で、押圧突起によって押し付け力が働くため、応力が伝わる際には均一にボア部10に伝わることが期待でき、歪の発生を抑制できる。
(3)(1)又は(2)に記載されるブロック分割構造において、ボア部10が、1気筒ずつの部品からなり、押圧部材21に形成される第1雌ネジ部21bに、クランクキャップボルト18bでクランクキャップ17を組み付ける際に、クランクケース13と共に、複数個のボア部10が一体的に組み付けられることを特徴とするので、ボア部10が複数個の筒状体に分けることで、筒状体を円柱又は円筒形部材から加工することが可能となり、旋盤加工でボア部10を作成することが可能になるという優れた効果を奏する。
筒状部材は、一般的に円筒又は円柱状の部材から加工することができ、円筒、及び円柱状の部材は、その形状の特性上、押し出し加工等の加工方法によって製作が可能である。一般的なエンジンブロックは鋳造等の方法で製作されるが、押し出し加工等で作られた部材を追加工することで、ボア部10の一部である筒状体が製作できるのであれば、材料の均一性を確保できる他、材料選択の幅が広がり、最適部材を安価に選択できる可能性がある。さらに、一般的に鋳造部品をフライス加工等で精度を出す場合よりも、円柱及び円筒部材から旋盤で加工するほうが、加工精度を高くすることが可能であり、安価に製作することができるようにもなる。
(4)(1)乃至(3)のいずれか1つに記載されるブロック分割構造において、クランクケース部13aと、クランクケース部13aに形成された外壁部13bと、ボア部10と、シリンダヘッド16とによって囲まれた空間に、エンジン冷却液が満たされていることを特徴とするので、シリンダヘッドボルト18a用のボルト穴を設ける必要が無く、クランクケース部13a、外壁部13b、及びボア部10の形状を単純化できるので、加工コストを削減することができるという優れた効果を奏する。また、冷却液の通る空間をより自由に広く取ることも可能となり、冷却効率の向上に貢献する。
なお、本発明は第1実施形態、及び第2実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、第1実施例及び第2実施形態ではボア部10にはADC12等のダイカスト用アルミニウム合金を用いているが、特にこの材料に限るものではなく、例えば、他の鋳造によるアルミニウム鋳物や、鍛造品を用いたり、アルミニウムに限らず、鋳鉄等を用いたりしても良く、要は燃焼室20で発生する熱や圧力に耐えられる他の材料を選択することを妨げない。
また、クランクケース13や、シリンダヘッド16等についても、鋳造用アルミニウム合金としているが、材料は特にこれに限られるものではない。
第1実施例、及び第2実施例における、エンジンの断面図を示している。 第1実施例における、ボア部、押圧部材、クランクケースの組み立て斜視図を示している。 第1実施例における、押圧部材の片面の平面図を示している。 (a) 第1実施例における、ボア部、押圧部材、クランクケース外壁部、第1締結ボルト、及び第2締結ボルトを組み付けた状態の斜視図を示している。(b) 第1実施例における、押圧部材、第1締結ボルト、及び第2締結ボルトの部分詳細断面図を示している。 第1実施例における、シリンダヘッド、クランクケース、ボア部、クランクキャップ、第1締結ボルト、及び第2締結ボルトの組付け斜視断面図を示している。 第1実施例における、クランクケースにボア部を組み付けた状態での断面図である。 第2実施例における、ボア部、押圧部材、クランクケースの組み立て斜視図を示している。 特許文献1における、エンジンの構造の断面図である。 特許文献2における、エンジンの構造の断面図である。 特許文献3における、エンジンの構造の断面図である。 特許文献4における、エンジンの組付けの様子を表した斜視図である。 特願2005−112155号における、エンジンの組み立て断面図である。
符号の説明
10 ボア部
10a 取付部
10d 接触面
10e 細流路
11 シリンダブロック
12 ピストン
13 クランクケース
13a クランクケース部
13b 外壁部
14 コンロッド
15 クランクシャフト
16 シリンダヘッド
17 クランクキャップ
18a シリンダヘッドボルト
18b クランクキャップボルト
19 水路
20 燃焼室
21 押圧部材
21a 第2雌ネジ部
21b 第1雌ネジ部
21c 刳貫部
21d 突起
31 第1気筒
31a 第1気筒取付部
32 第2気筒
32a 第2気筒取付部
33 第3気筒
33a 第3気筒取付部

Claims (4)

  1. ピストンが摺動するボア部と、クランクシャフトを保持するクランクケース部と、前記クランクケース部と共にクランクシャフトを保持するクランクキャップとを備えるエンジンのブロック分割構造において、
    前記ボア部を前記クランクケース部に組み付けるための前記ボア部とは別部材の押圧部材を有し、
    前記押圧部材に形成される第1雌ネジ部に、第1締結ボルトが締結されることで、前記クランクキャップ前記クランクケース部、及び前記ボア部は、前記押圧部材と第1締結ボルトが有する頭部により挟まれ、前記押圧部材は前記ボア部を押さえ、
    前記押圧部材に形成される第2雌ネジ部に、第2締結ボルトが締結されることで、シリンダヘッドが組み付けられ、
    前記ボア部を前記クランクケース部と組付けた際に、前記ボア部を囲うような外壁が前記クランクケース部に一体的に形成されることを特徴とするブロック分割構造。
  2. ピストンが摺動するボア部と、クランクシャフトを保持するクランクケース部と、前記クランクケース部と共にクランクシャフトを保持するクランクキャップとを備えるエンジンのブロック分割構造において、
    前記ボア部を前記クランクケース部に組み付けるための押圧部材を有し、
    前記押圧部材に形成される第1雌ネジ部に、第1締結ボルトが締結されることで、前記クランクキャップ前記クランクケース部、及び前記ボア部は、前記押圧部材と第1締結ボルトが有する頭部により挟まれ、前記押圧部材は前記ボア部を押さえ、
    前記押圧部材に形成される第2雌ネジ部に、第2締結ボルトが締結されることで、シリンダヘッドが組み付けられ、
    前記ボア部を前記クランクケース部と組付けた際に、前記ボア部を囲うような外壁が前記クランクケース部に一体的に形成され、
    取付部が、前記ボア部の前記クランクケース部と接する側に縁設され、
    前記押圧部材には、前記ボア部を押さえる面に複数の押圧突起を備え、
    前記ボア部が組み付けられる際に、前記押圧突起が前記取付部を押さえることを特徴とするブロック分割構造。
  3. 請求項1または請求項2に記載されるブロック分割構造において、
    前記ボア部が、1気筒ずつの部品からなり、
    前記押圧部材に形成される前記第1雌ネジ部に、前記第1締結ボルトで前記クランクキャップを組み付ける際に、前記クランクケースと共に、前記ボア部が一体的に組み付けられることを特徴とするブロック分割構造。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載されるブロック分割構造において、
    前記クランクケース部と、前記クランクケース部に形成された外壁と、前記ボア部と、シリンダヘッドとによって囲まれた空間に、エンジン冷却液が満たされていることを特徴とするブロック分割構造。
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