JP4483147B2 - 電気負荷の駆動装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気負荷に対して台形波状の電流を出力する電気負荷の駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば車両に設けられたランプやコイルなどの電気負荷をオンオフ駆動する場合、その通断電時の急峻な電流変化によりノイズが発生し、車両に搭載されたラジオや他の制御回路に悪影響を与える虞がある。特に、こうした電気負荷は通電に伴う発熱によってそのインピーダンスが変化するため、通電開始直後のインピーダンスの低い状態では定常通電時よりも電流変化が大きくなり、ノイズが一層増大する傾向がある。特開2000−138570号公報に開示された電気負荷の駆動装置は上記問題を解決することを目的としてなされたものであり、図4に示す電気的構成を有している。
【0003】
すなわち、この負荷駆動回路1は、バッテリ2からランプなどの負荷3に至る通電経路上に介在する抵抗4とMOSトランジスタ5、駆動指令信号Saに従って台形波信号Sbを生成する台形波発生回路6、およびこの台形波信号Sb(電流指令信号)と抵抗4により検出された電圧値(電流検出信号)とを比較してMOSトランジスタ5のゲート電圧VGSを制御する電流制御回路7から構成されている。
【0004】
台形波発生回路6は、図示しないコンデンサ、充電用の定電流回路、放電用の定電流回路などから構成されており、コンデンサの両端子間に生成される台形波信号Sbの上底部の電圧(以下、上辺電圧と称す)は一定値とされている。電流制御回路7は、グランド電位を基準とする上記台形波信号Sbを反転させてバッテリ電位VBを基準とする台形波信号Scを生成する電圧変換回路8と、この反転後の台形波信号Scと抵抗4の両端電圧とを比較して両電圧が一致するようにMOSトランジスタ5のゲート電圧VGSを制御する誤差増幅回路9とから構成されている。
【0005】
この構成によれば、負荷3に流れる電流(負荷電流)は、負荷3の駆動開始時にあっては台形波信号Sbの電圧上昇に伴って一定の傾きで増加し、負荷3の駆動停止時にあっては台形波信号Sbの電圧下降に伴って一定の傾きで減少する。そして、駆動指令信号Saを周期的なパルス信号とすれば、そのデューティ比を変化させることにより負荷3(ランプ)を調光することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、負荷3が自動車に搭載されたランプのような場合、ランプ交換に際して常に同じ種類のランプが装着されるとは限らず、使用者の選択によって定格電流の異なったランプつまりインピーダンスの異なったランプが装着される場合がある。また、上述したように通電に伴う発熱によってそのインピーダンスが変化する。
【0007】
上記負荷駆動回路1においては、使用が予想されるランプのうち最もインピーダンスの小さい特定のランプが接続された状態で、台形波信号Sbが上辺電圧に達するまでの間MOSトランジスタ5が飽和領域で動作し、台形波信号Sbが上辺電圧に達した時点でMOSトランジスタ5が線形領域で動作するように台形波信号Sbの上辺電圧が決められている。このように上辺電圧を決めることにより、より大きいインピーダンスを持つランプが接続された場合において、MOSトランジスタ5のドレイン損失の増大を防止することができる。
【0008】
ところが、このような上辺電圧の設定の下で、比較的インピーダンスの高い負荷3を接続した場合や通電直後で負荷3のインピーダンスが高い場合、台形波信号Sbの減少開始時からやや遅れて負荷電流の急激な低下が生じる(図3(g)参照)。この負荷電流の波形歪みはノイズを発生させるため、台形波信号Sbを台形波形としたことによるノイズ低減効果を十分に得ることができなかった。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、電気負荷に対して台形波状の電流を通電するものにおいて、負荷電流の減少開始時に発生する波形歪みを改善した電気負荷の駆動装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載した手段によれば、電流制御手段は、電流検出手段から出力される負荷電流の電流検出信号と信号生成手段により生成された台形波状の電流指令信号との比較に基づいて、直流電源から電気負荷に至る通電経路に設けられたトランジスタに対し制御電圧を出力する。その結果、負荷電流が台形波状に制御されるので、通電開始時および通電停止時における負荷電流の変化率を制限でき、負荷電流の急峻な変化により発生するノイズを低減できる。
【0011】
この場合、台形波状の電流指令信号の下辺に相当する第1レベルおよび上辺に相当する第2レベルは予め設定されているため、電気負荷のインピーダンスが高くなると直流電源電圧の不足により負荷電流は電流指令信号の第2レベルで指令される電流値まで増加することができない。この第2レベル付近の非追従状態では電流検出信号と電流指令信号との電流偏差が大きくなるため、電流制御手段が出力する制御信号は、トランジスタが実際に電流を増減制御している時のしきい値付近の値に比べて大きくなる。その結果、トランジスタが持つ容量例えばMOSトランジスタのゲート容量に過剰な電荷が蓄積される。
【0012】
これに対し、制御電圧制限手段は、駆動停止指令時に制御信号をトランジスタのしきい値よりも高く且つ当該しきい値レベルに近い漸減開始レベルに制限するので、トランジスタが持つ容量例えばMOSトランジスタのゲート容量に蓄積された過剰な電荷を急速に引き抜くことができる。これ以降、負荷電流は、電流指令信号の漸減に伴う制御信号の低下に追従して漸減するため、従来構成において発生していた負荷電流の急激な低下を小さくすることができる。その結果、負荷電流の減少開始時における波形歪みが小さくなり、発生ノイズをより低減することができる。
【0013】
請求項2に記載した手段によれば、制御信号の漸減開始レベルは、トランジスタのソースまたはエミッタの電位を基準レベルとして設定される。このような設定方法によれば、電気負荷の両端電圧の影響を受けることがないため、制御信号を直流電源電圧などに依存せずより確実にしきい値に近い漸減開始レベルに制限することができる。
【0014】
請求項3に記載した手段によれば、誤差増幅手段は電流検出信号と電流指令信号との差分に応じた制御信号を出力する。これに対し、制御電圧制限手段は、駆動停止指令時に誤差増幅手段の出力端子の電圧(制御信号)を強制的に漸減開始レベルに制限するので、誤差増幅手段が自らの動作により制御信号を徐々に低下させる従来構成に比べ短時間でトランジスタを電流制御可能な状態とすることができる。
【0015】
請求項4に記載した手段によれば、制御電圧制限手段は、前記駆動停止指令時にトランジスタのゲート・ソース間電圧またはベース・エミッタ間電圧を漸減開始レベルに制限する。
【0016】
請求項5に記載した手段によれば、駆動停止指令時にトランジスタなどにより構成されるスイッチ回路がオンとなる。この時、制御信号が、電圧制限回路により生成される漸減開始レベルに相当するクランプ電圧に制限される。この電圧制限回路は、請求項6に記載したようにツェナーダイオードにより構成することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図1ないし図3を参照しながら説明する。図1は、電気負荷の駆動装置である負荷駆動回路の電気的構成を示している。この負荷駆動回路11は、外部から入力される駆動指令信号Saに基づいて、負荷12(電気負荷に相当)例えば車両のヘッドライト、インストルメントパネルに設けられた各種のランプ、室内灯などを点灯・消灯制御および調光制御するものである。
【0018】
負荷駆動回路11は、IC13と、これに外付けされた抵抗R11(電流検出手段に相当)およびNチャネル型のパワーMOSトランジスタQ11とから構成されている。IC13の入力端子14には外部から駆動指令信号Saが与えられ、電源端子15、16にはそれぞれバッテリ17(直流電源に相当)の正極端子、負極端子が接続されるようになっている。
【0019】
電源端子15と検出端子18との間には負荷12に流れる電流(負荷電流IL )を検出するための上記抵抗R11が接続され、検出端子18、出力端子19、負荷端子20にはそれぞれMOSトランジスタQ11のドレイン、ゲート、ソースが接続されている。MOSトランジスタQ11はハイサイドスイッチとして機能し、そのソース(負荷端子20)とバッテリ17の負極端子との間には上記負荷12が接続されるようになっている。
【0020】
IC13は、台形波発生回路21(信号生成手段に相当)、電流制御回路22(電流制御手段に相当)、クランプ回路23(制御電圧制限手段に相当)から構成されている。また、図示しないが、IC13は、バッテリ電圧VBから制御用の電源電圧Vddを生成する電源回路と、バッテリ電圧VBより少なくともMOSトランジスタQ11のしきい値電圧Vtだけ高い昇圧電圧Vcpを生成するチャージポンプ回路とを備えている。本実施形態では、バッテリ電圧VBが14V、昇圧電圧Vcpが24V、しきい値電圧Vtが2Vとなっている。以下、各回路についての構成を説明する。
【0021】
台形波発生回路21は、駆動指令信号Saに従って台形波信号Sb(電流指令信号に相当)を生成するものである。電源電圧Vddを供給する電源線24と電源端子16に接続されたグランド線25との間には、電流Iaを出力する定電流回路26とコンデンサC11とが直列に接続されており、コンデンサC11の両端子間には電流Ib(>Ia)を出力する定電流回路27とスイッチ回路28とが直列に接続されている。スイッチ回路28は、駆動指令信号SaがHレベルの時(駆動指令時)にオフとなり、Lレベルの時(停止指令時)にオンとなるトランジスタから構成されている。コンデンサC11の正側端子は台形波発生回路21の出力ノードn1であって、この出力ノードn1(コンデンサC11の両端子間)に台形波状の電圧を有する台形波信号Sbが生成されるようになっている。
【0022】
また、台形波発生回路21には、過大な負荷電流IL が流れることを防止するため、出力ノードn1の電圧を制限するための電圧規制回路29が設けられている。すなわち、コンデンサC11の両端子間にはPNP形トランジスタQ12のエミッタ・コレクタ間が接続されており、そのベースは抵抗R12を介してグランド線25に接続されるとともにNPN形トランジスタQ13のエミッタに接続されている。トランジスタQ13のコレクタは電源線24に接続され、ベースは電源線24とグランド線25との間に直列接続された抵抗R13、R14の分圧点に接続されている。
【0023】
電流制御回路22は、電圧変換回路30と誤差増幅回路31とから構成されている。このうち電圧変換回路30は、グランド線25を基準電位とする台形波信号Sbを反転させて電源端子15を基準電位とする台形波信号Scを生成するものである。オペアンプ32は、電源線24から電源電圧Vddの供給を受けて動作し、その非反転入力端子は台形波発生回路21の出力ノードn1に接続されている。また、オペアンプ32の出力端子および反転入力端子は、それぞれNPN形トランジスタQ14のベースおよびエミッタに接続されている。トランジスタQ14のコレクタは抵抗R15を介して電源端子15に接続され、エミッタは抵抗R16を介してグランド線25に接続されている。
【0024】
誤差増幅回路31は、反転後の台形波信号Scと抵抗R11の両端電圧とを比較して両電圧が一致するようにMOSトランジスタQ11のゲート電位VG を制御するものである。この誤差増幅回路31は、チャージポンプ回路(図示せず)から電源線33を介して昇圧電圧Vcpの供給を受けて動作するオペアンプ34(誤差増幅手段に相当)と、電源線33とグランド線25との間に接続されたプッシュプル回路35とから構成されている。プッシュプル回路35は、NPN形トランジスタQ15とPNP形トランジスタQ16とから構成されている。
【0025】
オペアンプ34の非反転入力端子は検出端子18に接続され、反転入力端子は抵抗R15とトランジスタQ14のコレクタとの共通接続点に接続されている。トランジスタQ15、Q16の共通のベースはオペアンプ34の出力端子(ノードn2)に接続され、共通のエミッタは抵抗R17を介して出力端子19に接続されている。
【0026】
なお、オペアンプ34のオフセット電圧が正側に現れると、台形波信号Sbが0Vであっても微小な負荷電流IL が流れる虞がある。そこで、本実施形態では、オペアンプ34の入力段を構成する差動増幅回路(図示せず)において、各入力端子に対応する負荷トランジスタのサイズが異なる値に設定されており、これによりオフセット電圧が必ず負側に現れるようになっている。
【0027】
クランプ回路23は、駆動指令信号SaがLレベルの時(停止指令時)に、負荷端子20の電位を基準電位としてノードn2の電位を所定電位(後述する漸減開始レベル)以下に制限する回路である。ノードn2と負荷端子20との間には、Pチャネル型MOSトランジスタQ17(スイッチ回路に相当)のソース・ドレイン間と図示極性のツェナーダイオードD11(電圧制限回路に相当)とが直列に接続されており、MOSトランジスタQ17のソース・ゲート間には抵抗R18が接続されている。MOSトランジスタQ17のゲートは、抵抗R19とNPN形トランジスタQ18のコレクタ・エミッタ間を介してグランド線25に接続されており、そのトランジスタQ18のベースにはインバータ36と抵抗R20とを介して論理反転された駆動指令信号Saが与えられている。
【0028】
次に、負荷駆動回路11の動作について図2を参照しながら説明する。また、本発明の意義を明確にするために、従来構成の負荷駆動回路1(図4参照)の動作についても図3を参照しながら説明する。
【0029】
図2は本実施形態の負荷駆動回路11に係るもので、負荷12例えばランプを調光制御するために、駆動指令信号Saとして所定のデューティ比および所定の周波数(例えば100Hz)を持つPWM信号を入力した時の各部の波形を示している。図2に示す(a)〜(g)の各波形は、それぞれ以下の信号、電圧、電流を表している。なお、MOSトランジスタQ11のゲート電位VG とはグランド線25を基準電位としたときのゲートの電位であって、ゲート電圧VGSとはゲート・ソース間電圧つまりゲート電位VG から負荷端子20の電位VL を引いた電圧を意味している。
【0030】
(a)…駆動指令信号Sa
(b)…台形波信号Sb
(c)…台形波信号Sc
(d)…ノードn2の電圧Vn2
(e)…MOSトランジスタQ11のゲート電位VG
(f)…MOSトランジスタQ11のゲート電圧VGS(=VG −VL )
(g)…負荷電流IL (負荷12の両端電圧VL )
【0031】
この図2において、駆動指令信号SaがLレベルからHレベルに変化すると(時刻t11)、台形波発生回路21においてスイッチ回路28がオフとなり、コンデンサC11の両端電圧すなわち台形波信号Sbは定電流回路26から流れ込む電流Iaによって0V(第1レベルに相当)から一定の傾きで上昇する。
【0032】
電流制御回路22は、台形波信号Sbを反転した台形波信号Scと抵抗R11の両端電圧とが一致するようにMOSトランジスタQ11のゲート電位VG を制御する。負荷電流IL は、ゲート電圧VGSがMOSトランジスタQ11のしきい値電圧Vtに達した時点(時刻t12)で流れ始め、台形波信号Sbに従って一定の割合で増加する。
【0033】
やがて時刻t13において電流飽和状態に達すると、台形波信号Sbの上昇にもかかわらず負荷電流IL の増加が停止する。この電流飽和状態とは、MOSトランジスタQ11が線形領域で動作している状態であって、バッテリ電圧VBのほぼ全電圧が負荷12に印加されている状態である。この時の負荷電流IL (以下、飽和負荷電流ILmと称す)は、負荷12の抵抗値をRL としてほぼVB/RL となる。
【0034】
負荷12がランプの場合、ランプ交換に際して定格電流の異なったランプつまりインピーダンスの異なったランプが装着される場合がある。また、通電に伴う発熱によってそのランプのインピーダンスが変化する。このような事情を考慮して、負荷12のインピーダンスが最も低い場合においても電流飽和状態に至るように、台形波信号Sbの上辺電圧(後述)が決められている。
【0035】
この時刻t13以降、台形波信号Sbの上昇に伴って台形波信号Scと抵抗R11の両端電圧との間に偏差が生じる。このため、オペアンプ34の出力電圧Vn2およびMOSトランジスタQ11のゲート電位VG は急激に上昇し、やがて電圧Vn2がほぼ昇圧電圧Vcpに達した時点(時刻t14)で上昇を停止する。また、台形波信号Sbは、電源電圧Vddに対し定電流回路26の動作電圧だけ低い上辺電圧(第2レベルに相当)に達した時点(時刻t14)で上昇を停止する。本実施形態では電圧Vn2およびゲート電位VG の上昇が停止する時点と台形波信号Sbが上辺電圧に達する時点とが同じ時刻t14となっているが、台形波信号Sbが上辺電圧に達する時点が時刻t14よりも遅い場合であっても電圧Vn2およびゲート電位VG は同様の波形となる。
【0036】
駆動指令信号SaがHレベルの期間(時刻t11から時刻t15までの期間)は、クランプ回路23のトランジスタQ18がオフしているため、トランジスタQ17もオフとなりクランプ回路23は非動作状態となっている。従って、クランプ回路23の消費電流は0となり、例えばツェナーダイオードのみからなるクランプ回路と比べると消費電力の低減が図られている。
【0037】
さて、時刻t15において駆動指令信号SaがHレベルからLレベルに変化すると、台形波発生回路21においてスイッチ回路28がオンとなり、コンデンサC11の両端電圧すなわち台形波信号Sbは、定電流回路27の出力電流Ibと定電流回路26の出力電流Iaとの差の電流によって一定の傾きで下降する。また、クランプ回路23のトランジスタQ18がオンとなり、ノードn2から抵抗R18、R19、トランジスタQ18を介して電流が流れる。この電流により抵抗R18に電圧降下が生じ、MOSトランジスタQ17がオンする。この時、負荷端子20の電圧VL はほぼバッテリ電圧VB(14V)に等しく、オペアンプ34の出力電圧Vn2はほぼ昇圧電圧Vcp(24V)に等しいため、クランプ回路23の両端子間にはほぼ(Vcp−VB)(10V)の電圧が印加される。
【0038】
ツェナーダイオードD11のツェナー電圧Vz(漸減開始レベルに相当)は、MOSトランジスタQ11のしきい値電圧Vtよりも高く且つこのしきい値電圧Vtに近い値(本実施形態では5V)に設定されている。ここで言うしきい値電圧Vtは、MOSトランジスタQ11が負荷電流IL を飽和負荷電流ILmから減少させることが可能となるゲート電圧VGSを意味している。トランジスタQ18がオンすると、MOSトランジスタQ17およびツェナーダイオードD11が通電状態となり、ノードn2の電圧Vn2はごく短時間で次の(1)式で示す電圧V1にまで低下する。
V1=VB+Vz …(1)
【0039】
この時、トランジスタQ15がオフ、トランジスタQ16がオンとなり、MOSトランジスタQ11のゲートに蓄積された電荷がトランジスタQ16を通して引き抜かれ、ゲート電位VG は次の(2)式で示す電圧V2にまで低下する。ここで、電圧VFはトランジスタQ16のベース・エミッタ間電圧である。
V2=VB+Vz+VF …(2)
【0040】
この時刻t15以降、台形波信号Sbの低下に伴って電圧Vn2およびゲート電位VG が低下し、それぞれ(3)式で示す電圧V3および(4)で示す電圧V4になった時点(時刻t16)で、負荷電流IL が飽和負荷電流ILmから減少し始める。この時刻t16で、負荷電流IL がわずかにステップ的に減少するが、その減少量は従来構成の場合に比較してかなり小さくなっている。
V3=VB+Vt−VF …(3)
V4=VB+Vt …(4)
その後、ゲート電位VG がしきい値電圧Vtにまで低下した時点(時刻t17)でMOSトランジスタQ11がオフとなり、負荷電流IL は0となる。
【0041】
図3は、従来構成の負荷駆動回路1(図4参照)に係るものである。この図3の(a)〜(g)の各波形は、それぞれ図2の(a)〜(g)に対応した信号、電圧、電流を表している。この場合、台形波信号Sbの漸増時(時刻t1〜時刻t4)の波形は、図2に示す漸増時(時刻t11〜時刻t14)の波形と同じである。
【0042】
時刻t5以降の漸減時において、電圧Vn2は台形波信号Sbの減少に伴って低下する。しかし、電圧Vn2は時刻t5においてほぼ昇圧電圧Vcpとなっているため、クランプ回路23を持たない負荷駆動回路1では、本実施形態の負荷駆動回路11に比べて電圧Vn2の低下に時間を要する。そして、図3に示す時刻t6において、負荷電流IL が飽和負荷電流ILmから減少し始める。負荷電流IL の減少開始が大きく遅れることにより、一旦減少を開始した後は負荷電流IL が大きく且つ急激に減少し、大きな波形歪みが発生する。
【0043】
本実施形態の負荷駆動回路11は、負荷駆動回路1におけるこうした負荷電流IL の立下り時の遅れを改善したものである。駆動指令信号SaがHレベルからLレベルに変化した時、クランプ回路23がノードn2の電圧Vn2を負荷端子20の電位VL を基準としてツェナー電圧Vzにまで引き下げるので、MOSトランジスタQ11のゲート容量に蓄積された過剰な電荷を急速に引き抜くことができる。これ以降、負荷電流IL は、台形波信号Sbの減少に伴うゲート電位VG の低下に追従して減少するため、負荷電流IL の減少開始時におけるステップ的な電流変化の発生を極力小さくすることができる。その結果、その減少開始時における波形歪みが小さくなり、断電時における発生ノイズを低減することができる。
【0044】
この場合、ツェナー電圧Vzは、MOSトランジスタQ11のしきい値電圧Vtよりも高く且つこのしきい値電圧Vtに近い値に設定されているので、駆動指令信号SaがHレベルからLレベルに変化してから負荷電流IL が減少し始めるまでの時間が短くなり、負荷電流IL の減少開始時における波形歪みが小さくなる。
【0045】
また、クランプ回路23はMOSトランジスタQ11のソースを基準電位として電圧Vn2を制限しているので、負荷端子20の電圧VL の影響を受けることがなくなり、MOSトランジスタQ11のゲート電位VG を確実に漸減開始レベルに制限することができる。
【0046】
なお、本発明は上記し且つ図面に示す実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のように変形または拡張が可能である。
MOSトランジスタQ11は、負荷12からグランド線に至る通電経路に、ローサイドスイッチとして機能するように設けてもよい。また、スイッチ手段としてバイポーラトランジスタやIGBTなどを用いても良い。
クランプ回路23における電圧制限回路はツェナーダイオードD11に限られず、その他の定電圧回路であっても良い。
クランプ回路23は、MOSトランジスタQ11のゲート・ソース間に接続しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す負荷駆動回路の電気的構成図
【図2】駆動指令信号SaとしてPWM信号を入力した時の各部の信号、電圧、電流を示す波形図
【図3】従来技術についての図2相当図
【図4】従来技術を示す図1相当図
【符号の説明】
11は負荷駆動回路(駆動装置)、12は負荷(電気負荷)、17はバッテリ(直流電源)、21は台形波発生回路(信号生成手段)、22は電流制御回路(電流制御手段)、23はクランプ回路(制御電圧制限手段)、34はオペアンプ(誤差増幅手段)、Q11はMOSトランジスタ(トランジスタ)、Q17はトランジスタ(スイッチ回路)、D11はツェナーダイオード(電圧制限回路)、R11は抵抗(電流検出手段)である。

Claims (6)

  1. 直流電源から電気負荷に至る通電経路に設けられ、制御信号に基づいて前記電気負荷に流れる電流を制御するトランジスタと、
    前記電気負荷に流れる電流を検出する電流検出手段と、
    外部から入力される駆動指令信号に従い、駆動開始指令時に予め設定された第1レベルから第2レベルまで漸増し、駆動停止指令時に前記第2レベルから前記第1レベルまで漸減する台形波状の電流指令信号を生成する信号生成手段と、
    前記電流検出手段から出力される電流検出信号と前記電流指令信号との比較に基づいて前記電気負荷に前記電流指令信号に従った台形波状の電流が流れるように前記トランジスタに対して制御信号を出力する電流制御手段と、
    前記駆動停止指令時に、前記制御信号を、前記トランジスタが前記電気負荷に流れる電流を低減することが可能となるしきい値よりも高く且つ当該しきい値に近い漸減開始レベルに制限する制御電圧制限手段とを備えて構成されていることを特徴とする電気負荷の駆動装置。
  2. 前記制御電圧制限手段は、前記駆動停止指令時に、前記制御信号を、前記トランジスタのソースまたはエミッタの電位を基準レベルとする前記漸減開始レベルに制限することを特徴とする請求項1記載の電気負荷の駆動装置。
  3. 前記電流制御手段は、前記電流検出信号と前記電流指令信号との差分に応じた制御信号を出力する誤差増幅手段を備え、
    前記制御電圧制限手段は、この誤差増幅手段の出力端子と前記トランジスタのソースまたはエミッタとの間に接続されていることを特徴とする請求項2記載の電気負荷の駆動装置。
  4. 前記制御電圧制限手段は、前記トランジスタのゲート・ソース間またはベース・エミッタ間に接続されていることを特徴とする請求項2記載の電気負荷の駆動装置。
  5. 前記制御電圧制限手段は、前記駆動停止指令時にオンするスイッチ回路と、前記漸減開始レベルに相当するクランプ電圧を有する電圧制限回路との直列回路から構成されていることを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の電気負荷の駆動装置。
  6. 前記電圧制限回路はツェナーダイオードであることを特徴とする請求項5記載の電気負荷の駆動装置。
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