JP4482331B2 - メチルアクリレート−ジアミン系ポリアミド樹脂および同樹脂の製造方法 - Google Patents

メチルアクリレート−ジアミン系ポリアミド樹脂および同樹脂の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4482331B2
JP4482331B2 JP2003558070A JP2003558070A JP4482331B2 JP 4482331 B2 JP4482331 B2 JP 4482331B2 JP 2003558070 A JP2003558070 A JP 2003558070A JP 2003558070 A JP2003558070 A JP 2003558070A JP 4482331 B2 JP4482331 B2 JP 4482331B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyamide
group
reaction
range
alkyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003558070A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005514485A (ja
JP2005514485A5 (ja
Inventor
チャン,フアイ・エヌ
グー,チュー・ミン
マスランカ,ウィリアム・ダブリュー
ミッシェル,アルミン
スタイブ,ロナルド・アール
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hercules LLC
Original Assignee
Hercules LLC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hercules LLC filed Critical Hercules LLC
Publication of JP2005514485A publication Critical patent/JP2005514485A/ja
Publication of JP2005514485A5 publication Critical patent/JP2005514485A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4482331B2 publication Critical patent/JP4482331B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G69/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic amide link in the main chain of the macromolecule
    • C08G69/02Polyamides derived from amino-carboxylic acids or from polyamines and polycarboxylic acids
    • C08G69/26Polyamides derived from amino-carboxylic acids or from polyamines and polycarboxylic acids derived from polyamines and polycarboxylic acids
    • C08G69/34Polyamides derived from amino-carboxylic acids or from polyamines and polycarboxylic acids derived from polyamines and polycarboxylic acids using polymerised unsaturated fatty acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G73/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing nitrogen with or without oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule, not provided for in groups C08G12/00 - C08G71/00
    • C08G73/02Polyamines
    • C08G73/028Polyamidoamines
    • C08G73/0286Preparatory process from polyamidoamines and epihalohydrins
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G69/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic amide link in the main chain of the macromolecule
    • C08G69/02Polyamides derived from amino-carboxylic acids or from polyamines and polycarboxylic acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G69/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic amide link in the main chain of the macromolecule
    • C08G69/02Polyamides derived from amino-carboxylic acids or from polyamines and polycarboxylic acids
    • C08G69/04Preparatory processes

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Polyamides (AREA)
  • Paper (AREA)
  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Description

【技術分野】
【0001】
【技術分野】
発明の技術分野および産業上の利用可能性
本発明は、ポリ(アミノアミド)プレポリマー、ポリアミドポリマー、ポリアミドプレポリマーおよびポリアミドポリマーの製造方法、並びにポリアミドポリマーをエピハロヒドリンと反応させることにより得られる樹脂に関する。本発明の樹脂は、製紙工業において湿潤紙力増強樹脂および/またはクレーピング助剤として、並びに羊毛の表面添加剤として使用することができる。
【0002】
発明の背景
製紙工業においては、アジペートとジエチレントリアミン(DETA)から製造されたポリ(アミノアミド類)が、ポリアミドポリマー、最後には湿潤紙力増強樹脂製造用のプレポリマーとして一般に使用される(H. H. Espy, TAPPI J., 78, 90(1995))。典型的には、樹脂をもたらすために、ポリアミドポリマーがその主鎖上にある二級アミン(secondary amen)と反応してアゼチジニウム、クロロヒドリン、エポキシド、または自己架橋するのに、およびパルプ繊維と反応するのに必要な他の官能基を形成するエピクロロヒドリンで処理される。このポリマーの使用にかかわらず、新規な構造を持つ他のポリ(アミノアミド類)が依然として捜し求められている。
【0003】
米国特許第3,159,612号(Tsou等の’612号)、米国特許第3,305,493号(Emmons)および英国特許第1,051,579号(Tsou等の’579号)明細書は交互ポリアミドポリマーの合成について述べている;しかし、それら各々は本発明によって意図されるものとは異なるポリマー構造および異なる分子量が得られる場合の方法を教示するものである。さらに詳しくは、Tsou等の特許は、ジアミンとアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルを必要とする1工程反応法を使用する。Emmonsは“2工程” を有する方法について述べているが、しかし両反応体(1:1モル比のジアミンおよびアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル)は全て一度に加えられる。かくして、多分(アクリル酸エステルの場合に)反応温度に関してこれを除けば、その“2工程”は実際には同一であり、それ故、本当のところは1工程にすぎない。実際、Emmonsは、その“2工程”は同時にまたは一斉に起こり得ると指摘している。
【0004】
従来技術には、本発明によって取り扱われる幾つかの問題が存在する。さらに明確に述べると、従来技術の方法は不規則配置の単量体残基を有するポリマーを生成させ、またポリアミド構造の設計および性質の最適化における柔軟性がより少ない。なおもさらに、従来技術に従って製造されたポリマーは分子量が低く、このことが最適レベルには及ばない湿潤強度をもたらす。
【発明の開示】
【0005】
発明の概要
本発明は、ポリアミドプレポリマー、ポリアミドポリマー、アクリレートと少なくとも2個の一級アミン(primary amine)を含んでいる少なくとも1種の単量体(以後、“ジアミン”と称される)とを用いるポリアミドプレポリマーおよびポリアミドポリマーの多段工程合成方法、並びに本発明のポリアミドポリマーをエピハロヒドリンと反応させることの結果として得られる樹脂を意図するものである。
【0006】
本発明は、(a)第一ジアミン(first diamine)のアクリレートに対するマイケル付加の工程であって、それによりアミン含有ジエステルまたは同二酸・中間体プレポリマー反応生成物を形成する工程;および(b)2つの方法、即ち方法(b1)または方法(b2)のいずれかを用いてアミノリシスおよび重合を行う工程を含む方法に関する。方法(b1)は、上記反応混合物に第二ジアミン(second diamine)を加え、そしてその反応混合物を昇温された温度に昇温して約2〜約8時間の範囲の期間加熱することを含む。方法(b2)は、上記反応混合物に第二ジアミンを加え、そしてその反応混合物に触媒として作用する酵素を導入し、次に昇温された温度まで加熱するものである。この重合反応において方法(b2)に導入される酵素は加水分解酵素であるのが好ましく、この場合単量体(ジアミンおよびアクリレート)の総重量に対して約0.1〜約10重量%の酵素が用いられる。本発明の方法からその結果として得られる最終反応生成物は、約1490〜約200,000ダルトンの範囲の分子量、および約2.0〜約10.0の範囲の多分散性(Mw/Mn)を有する線状のまたは分枝したいずれかの縮合ポリマーであることができる。
【0007】
ポリアミド樹脂を製造する方法は、(i)最終反応生成物であるポリアミドポリマーをエピハロヒドリンと反応させる工程、および(ii)最終反応生成物が自らにより架橋される場合に上記反応を進行させる工程を含む。
【0008】
本発明の1つの目的は、ポリマー繰返単位上の炭素原子に対して二級アミン基を高割合で含み、かつ高分子量を有する位置規則性ポリアミド構造体を合成および開発し、そしてまたそれらポリアミドポリマー、ポリアミドプレポリマー、そして最終的にはハロヒドリンと反応せしめられた樹脂の合成方法を提供することである。
【0009】
発明の好ましい態様の詳細な説明
本発明は、ポリアミドプレポリマー、ポリアミドポリマー、アクリレートと少なくとも2個の一級アミンを含んでいる少なくとも1種の単量体とを用いる、ポリアミドプレポリマーのみならずポリアミドポリマーの多段工程合成方法、並びに本発明のポリアミドポリマーをエピハロヒドリンと反応させる結果として得られる樹脂を意図するものである。
【0010】
本発明によって与えられる幾つかの明確な利点が存在する。第一に、多段工程方法の開発は、この技術分野で現在見いだされているものよりも一層一般的なポリアミド構造体の製造を可能にし、それによってより広い範囲の可能なポリマー構造が存在するように、構造設計、および性質の最適化により大きな柔軟性が与えられる。第二に、工程(a)および(b)における異なるジアミンの随意使用は、さらにポリアミドの構造設計および性質の最適化におけるより大きな柔軟性の備えとなる。しかし、両反応工程(a)および(b)で同一ジアミンが用いられる場合でさえも、本発明は従来技術と異なる。例えば、従来技術によれば、ジアミンがNH2-CnH2n-(NH-CnH2n)x-NH2であり、そしてRがC2−C6アルキレン部分であるとき、そのポリマー繰返単位は:
【0011】
【化1】
Figure 0004482331
【0012】
であり、この場合0≦x≦6および2≦n≦10である。もっと平易に明確化するために、Wを[NH-CnH2n-(NH-CnH2n)x-NH]と表示した。かくして、上記の同じ繰返単位は:
【0013】
【化2】
Figure 0004482331
【0014】
である。しかし、本発明の方法が上記の出発物質を利用するとき、異なるポリマー繰返配列、例えば:
【0015】
【化3】
Figure 0004482331
【0016】
が得られる。本発明の第三の利点は、この技術分野では不規則配置の単量体残基を有する典型的なポリマーが生成せしめられるが、これに対して本発明の方法は別々のおよび位置規則性のポリマー構造(discrete and regio-regulara polymer structures)を有するポリアミドポリマーを生成させるということである。これらの位置規則性のおよび別々のポリマーは、それらがより大きな特異性を持つ構造を設計するのを可能にし、従ってより多数の、ある特定の官能基を有するポリマーの可能性を高めるので有利である。本発明の第四の利点は、この技術分野で知られている典型的な方法(例えば、Emmons)に従って合成されたポリアミドポリマーは低い分子量(例えば、約300〜1000ダルトン)を有するのに対して、本発明のポリアミドポリマーは、改善された湿潤強度を与える、より高い分子量(少なくとも1490ダルトンであるが、通常はそれよりはるかに高い分子量)を有するということである。
【0017】
本発明は、従来のアジピン酸−DETEポリマー(例えば、Espy, 1995)と比較して、同じジアミンを出発物質として用いるとき、1繰返単位当たり少なくとも1個の追加の二級アミンを有するポリアミドポリマーを与え、それによってこのポリマーがエピハロヒドリンと反応できるようにしてそのポリマーの架橋を可能にすることに留意されたい。メチルアクリレートおよびジエチレントリアミン(DETA)またはジプロピレントリアミン(DPTA)を使用して製造されるもののような、本発明によるポリアミドプレポリマーは、約3−5個の炭素原子毎に1個の二級アミンを有するが、これに対してアジピン酸およびDETAの重合によって合成された従来のアジペート/DETAプレポリマーの主鎖中にはポリマー繰返単位上の10個の炭素原子毎に1個の二級アミンしか存在しない。ある1つの樹脂の主鎖上における官能基レベルはその樹脂の湿潤紙力増強剤としての有効性をある程度決定するものであり、また自己架橋およびパルプ繊維との反応は各々湿潤強度特性に寄与する故に、ポリマー主鎖中にはエピハロヒドリンと反応して高レベルのアゼチジニウムおよび/またはエポキシド官能基を与えることができる高割合の遊離二級アミンが存在するので、ある1つの樹脂上のこれら官能基がより高割合であることはより効率的な樹脂を生成させることができる。かくして、ポリアミドプレポリマーの主鎖上にはより高割合の二級アミンを有することが望ましい;この割合が樹脂の最終用途の性質に関係するからである。
【0018】
本発明において使用される用語“位置規則性(regio-regular)”は、ポリマー構造を形成する単量体残基の明確な繰返配置を意味する。それは、色々な組成および/または構造が共に存在することを意味する“不規則”配置とは対照的な区別をなすものである。
【0019】
本発明は、ポリアミドプレポリマーおよびポリアミドポリマーを合成するための少なくとも2つの化学的に別個の工程を有する合成方法であって、(a)第一ジアミンをアクリレートに加え、それによってジアミンとアクリレートとがそれぞれ約1:2の比にある反応混合物を形成し、そしてアミン含有ジエステルまたは二酸中間体プレポリマー反応生成物をもたらし;そして(b)工程(a)の反応混合物に第二ジアミンを加え、そしてその重合を完了に至るまで進行させ、それによって最終反応生成物を形成させる工程を含む上記の方法を意図するものである。工程(a)および(b)は、ジエステルまたは二酸中間体反応プレポリマーの精製ありまたはなしで別々に行ってもよいし、或いはインシチューで行ってもよい。この合成方法は典型的には混ぜものなしで行われるが、しかし有機溶媒または約30%までの水を含む水溶液を利用することもできる。
【0020】
工程(a)はアミン含有ジエステルまたは二酸を形成する第一アミンのアクリレートに対するマイケル付加であり、ここでそのモル比はそれぞれ約1:2である。さらに、第一ジアミンのアクリレートに対する添加順序およびこれら反応体の化学両論関係は決定的に重要である。このマイケル付加(工程(a))は、好ましくは、約20−60分にわたって、2モルのアクリレートを1モルの第一ジアミンに対して、室温、例えば約20〜約30℃において、溶媒の非存在下、またはアルコールか水のいずれかの存在下で徐々に加えることによって行われる。反応混合物に対する水の添加はマイケル付加の速度を高める。しかし、工程(a)においては、アクリレートと第一ジアミンとの同時添加が許容でき、そしてマイケル付加反応中に水含有ジアミンが用いられるときはその同時添加が実際好ましい。
【0021】
一般的および代表的な意味では、結果として生じた工程(a)の生成物は、式:
【0022】
【化4】
Figure 0004482331
【0023】
を有する、これも本発明によって意図される中間体プレポリマー反応生成物である;但し、上記の式において、R1は置換C1−C6アルキル基、非置換C1−C6アルキル基および水素より成る群から選ばれ;R2はHおよびC1−C2アルキル基より成る群から選ばれ;XはO、NH、S、CH3N−、アルキル(C1−C6)およびアリールより成る群から選ばれ;nは1−10の範囲であり;そしてmは1−6の範囲である。R1がメチル基であり、そしてR2が水素であることがさらに好ましい。
【0024】
例えば、DETAとメチルアクリレートとの反応は、次の生成物:
【0025】
【化5】
Figure 0004482331
【0026】
を与える。
工程(a)は発熱反応であり、従ってその反応容器はこの技術分野で知られている任意の適当な手段で冷却されるべきである。工程(a)の反応温度は約10〜約60℃の範囲にあるのが好ましく、約15〜約40℃の範囲にあるのがさらに好ましく、約20〜約30℃の範囲にあるのが最も好ましい。
【0027】
アミノリシスおよび重合を含む本発明の工程(b)は、2つの方法、即ち方法(b1)または方法(b2)のいずれかを用いて行うことができる。方法(b1)および方法(b2)において、第二ジアミンは、工程(a)で用いられたものと同じジアミンか、または異なるジアミンのいずれであってもよい。例えば、DETA−アクリレートジエステルとN−メチル−ビス(アミノプロピル)アミン(MBAPA)との反応は、次の生成物:
【0028】
【化6】
Figure 0004482331
【0029】
を与えるだろう。方法(b1)は、第二ジアミンを工程(a)で用いられた第一ジアミンとほぼ同じモル量で工程(a)の反応混合物に加え、そしてこの反応混合物を約70〜約140℃の範囲内の昇温された温度、好ましくは約130℃の温度に約2〜約8時間の範囲の期間昇温、加熱することを含む。この反応時間は最終反応生成物の分子量を部分的に決定するものであり、この場合より長い反応時間は一般により高い分子量に対応する。反応時間は、所望とされる用途に適切な分子量を有する最終反応生成物を与えるように調整することができる。重合の進行はその水溶液の粘度増加をモニターすることで評価することができる。典型的には、反応の初めにおいて生成物は粘度を全く有しないが、重合反応が進行するにつれてその粘度は増加する。試料は反応混合物から引き出すことができ、この場合その水溶液の粘度が高ければ高いほど生成したポリアミドの分子量が高くなるようにその粘度を確定することができる。
【0030】
方法(b2)は、第二ジアミンを工程(a)で用いられた第一ジアミンとほぼ同じモル量で工程(a)の反応混合物に加え、そしてこの反応混合物に触媒として作用する酵素を導入し、次いでその反応混合物を約60〜約80℃の範囲の昇温された温度に約2〜約16時間の範囲の期間昇温、加熱することを含む。好ましくは、この重合反応において方法(b2)に導入される酵素は加水分解酵素であり、さらに好ましくは植物、細菌、菌類および酵母より成る群から選ばれる任意の脂肪分解酵素または蛋白質分解酵素である。酵素は酵母としてのCandida antarcticaおよびMucor mieheiより成る群から選ばれる脂肪分解酵素であるのがなおもさらに好ましく、そして脂肪分解酵素は酵母としてのCandida antarcticaであるのが最も好ましい。好ましくは、単量体(ジアミンおよびアルキルアクリレート)の総重量に対して約0.1〜約10重量%の酵素が用いられる。さらに好ましくは単量体(ジアミンおよびアクリレート)の総重量に対して約0.5〜約5重量%、最も好ましくは約1〜約3重量%の酵素が用いられる。酵素はジエステルまたは二酸のカルボニル基を活性化して、ジアミンのアミノ基による求核攻撃を促進し、それによってポリアミド縮合の反応速度を高める触媒として機能する。一般的には、反応混合物に導入される酵素の量はポリマーの所望分子量に対応し、この場合少ない酵素量は遅い反応をもたらし、それによって低分子量のポリマーが生成せしめられる。逆に、反応混合物に導入されるより多い量の酵素はより高い分子量を有するポリマーをもたらす。例えば、好ましい態様では、単量体(ジアミンおよびアクリレート)の総重量に対して約1重量%の酵素の使用は約2000−4000の範囲内の分子量に相関するが、これに対して単量体(ジアミンおよびアクリレート)の総重量に対して約3重量%の酵素の使用は約7000−240,000の分子量に相関する。
【0031】
本発明によって意図される、適したアクリレートの例を挙げると、限定されるものではないが、アルキルアクリレート類、アルキルメタクリレート類、アリールアクリレート類、アリールメタクリレート類、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸およびブタクリル酸のメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、フェニルおよびベンジルエステル、並びにそれらの組み合わせがある。好ましいアクリレートは、メチルアクリレート(MA)、エチルアクリレート、メチルメタクリレート(MMA)およびエチルメタクリレート、並びにそれらの組み合わせである。最も好ましいアクリレートはメチルアクリレート(MA)およびメチルメタクリレート(MMA)、並びにそれらの組み合わせである
本発明によって意図される、適したジアミンの例を挙げると、限定されるものではないが、ジエチレントリアミン(DETA)またはその類似体、N−(3−アミノプロピル)−1,3−プロパンジアミン(ジプロピレントリアミンまたはDPTA)、エチレンジアミン(EDA)、1,6−ヘキサメチレンジアミン(HMDA)、トリエチレンテトラアミン(TETA)、テトラエチレンペンタアミン(TEPA)、N−メチル−ビス(アミノプロピル)アミン(MBAPA)、ビス(ヘキサメチレントリアミン(BHMT)、トリプロピレンテトラアミン、テトラプロピレンペンタアミン、スペルミン、スペルミジン、1−フェニル−2,4−ペンタンジアミン、2−フェニル−1,3−プロパンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミンおよびフェニレンジアミン、並びにそれらの組み合わせがある。好ましいジアミンは、ジエチレントリアミン(DETA)、ジプロピレントリアミン(DPTA)、1,6−ヘキサメチレンジアミン(HMDA)、トリエチレンテトラアミン(TETA)、N−メチル−ビス(アミノプロピル)アミン(MBAPA)およびビス(ヘキサメチレントリアミン(BHMT)、並びにそれらの組み合わせである。最も好ましいジアミンは、ジエチレントリアミン(DETA)、ジプロピレントリアミン(DPTA)、1,6−ヘキサメチレンジアミン(HMDA)およびN−メチル−ビス(アミノプロピル)アミン(MBAPA)、並びにそれらの組み合わせである。
【0032】
工程(a)および(b)に由来する、これも本発明によって意図される最終反応生成物のポリアミドポリマーは、式:
【0033】
【化7】
Figure 0004482331
【0034】
を有し、ここでR2はHおよびC1−C2アルキル基より成る群から選ばれ;XはO、NH、S、CH3N-、アルキル(C1−C6)およびアリールより成る群から選ばれ;YはO、NH、S、CH3N、アルキル(C1−C6)およびアリールより成る群から選ばれ;nおよびn’は1−10の範囲であり;mおよびm’は1−6の範囲であり;そしてpは1−1000の範囲である。好ましくは、R2はHおよびメチルより成る群から選ばれ;XはNHおよびCH3N−より成る群から選ばれ;YはNHおよびCH3N−より成る群から選ばれ;nおよびn’は2−3の範囲であり;mおよびm’は1であり;そしてpは1−100の範囲である。さらに好ましくは、R2はHであり;XはNHであり;YはNHであり;nおよびn’は2−3の範囲であり;mおよびm’は1であり;そしてpは20−100の範囲である。
【0035】
最終反応生成物は、約1490〜約200,000ダルトンの範囲の分子量、および約2.0〜約10.0の範囲の多分散性(Mw/Mn)を有する線状かまたは分枝したいずれかの縮合ポリマーであることができる。例えば、DETA−アクリレートジエステルおよびMBAPAの反応生成物からの線状ポリマー構造は:
【0036】
【化8】
Figure 0004482331
【0037】
であろう。同じ反応からの可能な分枝構造の1つは、次のとおり与えられる:
【0038】
【化9】
Figure 0004482331
【0039】
最終反応生成物の分子量は、この発明方法において使用される特定の方法に依存するが、反応温度、反応に使用される特定の単量体、反応時間、および反応混合物に組み込まれる酵素の量に従って変わる。上記の方法に由来する本発明の典型的な官能性ポリマーは、約3,500ダルトンの数平均分子量(Mn)、約9,000〜約14,000ダルトンの範囲の分子量(Mw)、約3〜約6の範囲の多分散性(Mw/Mn)を有し、そして一般に薄い色を有する半固体の物質である。
【0040】
本発明は、さらに、最終反応生成物をエピハロヒドリン、好ましくはエピクロロヒドリンと反応させ、それによってポリマーが自らと架橋し、または紙、パルプ、羊毛、木材等のような他の材料と反応する能力を有するポリアミド樹脂をもたらすことを意図する。ポリアミド樹脂を製造する方法は、(i)最終反応生成物であるポリアミドポリマーをエピハロヒドリンと反応させ、そして(ii)最終反応生成物が自らにより架橋される場合に上記反応を進行させる工程を含む。本発明のポリマーが適切な反応条件(即ち、実施例8および9に示されるそれら条件が好ましい)の下でエピクロロヒドリンで処理されるとき、その結果得られる樹脂は水溶性のカチオン性樹脂である。温度の調節はポリアミド樹脂の官能性を決定する際の助けとなり、例えば最終反応生成物をエピハロヒドリンと反応させる際には、その反応は、温度が反応全体を通じて一定のままである場合に70℃までの温度で起こり得るし、或いはその反応は初め低い温度を用い、続いてある昇温された温度を利用するように多段反応であることができる。さらに、この反応のpHは塩基性でなければならず、この場合、そのアルキル化反応に利用できる非プロトン化第二アミンを有するために、初期pHは9.0以上であることができる。それにもかかわらず、ポリアミド溶液は初めアルカリ性であるから、反応中においてpH制御は不必要である。反応後、pHはH2SO4またはHClを用いて酸性条件にさらに引き下げられ、約6のpHにされなければならない。これらの樹脂のタイプは、製紙プロセスにおいて湿潤紙力増強樹脂および/またはクレーピング助剤として使用することができる。本発明によるポリアミド樹脂は、式:
【0041】
【化10】
Figure 0004482331
【0042】
を含み、ここでR2はHおよびC1−C2アルキル基より成る群から選ばれ;nおよびn’は1−10の範囲であり;mおよびm’は1−6の範囲であり;pは1−1000の範囲であり;Kは
【0043】
【化11】
Figure 0004482331
【0044】
より成る群から選ばれ;XはO、K、S、Q、アルキル(C1−C6)およびアリールより成る群から選ばれ;YはO、K、S、Q、アルキル(C1−C6)およびアリールより成る群から選ばれ;そしてQは
【0045】
【化12】
Figure 0004482331
【0046】
より成る群から選ばれる。
本発明は、さらに、紙タオル、ナプキン、筆記用紙等のようなセルロース製品を製造するために典型的に利用される任意の在来方法において本発明の樹脂を用いて製造されるセルロース製品を意図する。
【0047】
本発明の態様は次の実施例でさらに明らかにされる。これらの実施例は例示説明としてのみ与えられることが理解されるべきである。上記の議論およびこれらの実施例から、この技術分野の当業者はこの発明の本質的特徴を確かめることができ、そして、本発明の精神と範囲から逸脱することなく、本発明を色々な用途および条件に適応させるように本発明を様々に変更および修正することができる。かくして、本明細書に示され、そして説明されたものに加えて、本発明の色々な修正は以上の説明からこの技術分野の当業者には明白であろう。本発明を特定の手段、物質および態様を参照して説明したけれども、本発明は開示された詳細には限定されず、そしてそれは特許請求の範囲内における全ての均等物に及ぶことが理解されるべきである。
【実施例】
【0048】
本発明により、そして次の実施例において、分子量はサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)を用いて測定され、またポリマー構造は赤外分光分析法(IR)、1H−核磁気共鳴法(1H-NMR)および13C−核磁気共鳴法(13C-NMR)を用いて導き出された。
【0049】
実施例1:ポリアミドポリマーの製造
メチルアクリレート(86.09g、1モル)を52gのジエチレントリアミン(51.86g、0.5モル)に20℃の温度において攪拌しながら徐々に添加し、次いでその温度を40℃まで徐々に上げた。この添加には約1時間かかり、そしてその反応混合物を40〜50℃の温度において約60分間攪拌すると、その中で中間体プレポリマー反応生成物が形成された。ジエチレントリアミンのもう1つの部分(51.68g、0.5モル)を加え、そしてその反応混合物を90℃で約1時間攪拌し、そして130〜140℃の温度で3時間さらに攪拌した。(蒸留され終わった)メタノールを採集し、そして反応の終わりに生成物は黄色がかった粘稠なスラリーに変わった。その反応温度を100℃まで下げ、そして150mLのH2Oを加えてそのポリアミド生成物を溶解させた。最終反応生成物のSEC分析に基づく分子量(Mw)は8,750であり、そして4.15の多分散性(Mw/Mn)を有していた。このポリアミドの構造をIRおよび13C-NMR分光分析法で特徴付けた。IRは、3300cm-1(N−H伸縮)、1650cm-1(O=CNHR伸縮バンドI)および1560cm-1(O=CHNR伸縮バンドII)における強い吸収によって二級アミドの存在を明確に示した。13C-NMRは次の共鳴:22.5,35.9,39.1,47.5,51.0および174.6ppmを与えた。
【0050】
実施例2:ポリアミドポリマーの製造
メチルアクリレート(43.05g、0.5モル)をジエチレントリアミン(25.84g、0.25モル)に20℃の温度において攪拌しながら徐々に添加し、次いでその温度を40℃まで徐々に上げた。この添加には約30分かかり、そしてその反応混合物を24〜30℃において約60分間さらに攪拌すると、その中で中間体プレポリマー反応生成物が形成された。ジエチレントリアミンのもう1つの部分(25.84g、0.25モル)を加え、続いて4gの固定化された脂肪分解酵素であるCandida antarctica(Novo Nordisk社からのNovozym 435)を加えた。その反応混合物を65℃で約16時間攪拌した。その粘稠な生成物を100mLのメタノールに65℃において溶解し、そして上記固定化酵素を濾過によって除去した。収量は75グラムであった。最終生成物のSEC分析に基づく分子量(Mw)は8,450であり、また多分散性(Mw/Mn)は2.75であった。
【0051】
実施例3:ポリアミドポリマーの製造
メチルアクリレート(86.09g、1モル)をN−(3−アミノプロピル)−1,3−プロパンジアミン(DPTA65.61g、0.5モル)に40℃において攪拌しながら徐々に添加した。この添加には約60分かかり、そしてその反応混合物を60℃において約60分間さらに攪拌すると、その中で中間体プレポリマー反応生成物が形成された。N−(3−アミノプロピル)−1,3−プロパンジアミンのもう1つの部分(DPTA65.61g、0.5モル)を加え、そしてその反応混合物を130〜140℃において3時間攪拌した。(蒸留され終わった)メタノールを採集した。その反応温度を100℃まで下げ、そして150mLのH2Oを加えてポリアミド生成物を溶解させた。最終反応生成物のSEC分析に基づく分子量(Mw)は15,600であり、そして6.90の多分散性(Mw/Mn)を有していた。このポリアミドの構造をIRおよび13C-NMR分光分析法で特徴付けた。IRは、3300cm-1(N−H伸縮)、1650cm-1(O=CNHR伸縮バンドI)および1560cm-1(O=CHNR伸縮バンドII)における強い吸収によって二級アミドの形成を示した。13C-NMRは次の共鳴:28.6,35.9,37.7,39.1,46.6および174.8ppmを与えた。
【0052】
実施例4:ポリアミドポリマーの製造
メチルアクリレート(86.09g、1モル)をエチレンジアミン(30.05g、0.5モル)に24℃において攪拌しながら徐々に添加した。この添加には約20分かかり、そしてその反応混合物を攪拌しながら50℃において約60分間さらに加熱すると、その中で中間体プレポリマー反応生成物が形成された。ジエチレントリアミン(51.68g、0.5モル)を加え、そしてその反応混合物を110℃において4時間還流させた。(蒸留され終わった)メタノールを採集し、そして反応の終わりに生成物は黄色がかった粘稠なスラリーに変わった。その反応温度を80℃まで下げ、そして100mLのH2Oを加えてポリアミド生成物を溶解させた。最終反応生成物のSEC分析に基づく分子量(Mw)は14,500であり、そして8.9の多分散性(Mw/Mn)を有していた。
【0053】
実施例5:ポリアミドポリマーの製造
メチルアクリレート(86.09g、1モル)をエチレンジアミン(30.05g、0.5モル)に24℃において攪拌しながら徐々に添加した。この添加には約20分かかり、そしてその反応混合物を24℃においてさらに4時間攪拌すると、その中で中間体プレポリマー反応生成物が形成された。さらに、エチレンジアミン(30.05g、0.5モル)を加え、そしてその反応混合物を70℃で一晩攪拌した。その生成物を100mLのH2Oに溶解させてポリアミド溶液を与えた。最終反応生成物のSEC分析に基づく分子量(Mw)は4,100であり、また2.75の多分散性(Mw/Mn)を有していた。
【0054】
実施例6:ポリアミドポリマーの製造
メチルアクリレート(86.09g、1モル)および1,6−ヘキサメチレンジアミン(58.11g、0.5モル)を25℃において攪拌しながら同時に添加した。この添加には約60分かかり、そしてその反応混合物を22℃においてさらに60分間攪拌すると、その中で中間体プレポリマー反応生成物が形成された。さらに、1,6−ヘキサメチレンジアミン(58.11g、0.5モル)を加え、そしてその反応混合物を95℃で2時間還流下に保持した。この反応から出て来るメタノールおよび水を145℃で90分間採集した。その僅かに黄色がかった生成物を500mLのH2Oに溶解させてポリアミド溶液を与えた。最終反応生成物のSEC分析に基づく分子量(Mw)は7,100であり、また2.21の多分散性(Mw/Mn)を有していた。このポリアミドの13C-NMR特性決定は次の共鳴:26.7,29.6,36.1,39.9,45.8,49.2および174.4ppmを与えた。
【0055】
実施例7:ポリアミドポリマーの製造
アクリル酸(189.25g、2.6モル)を1,6−ヘキサメチレンジアミン(215.82g、1.3モル)に25℃において攪拌しながら徐々に添加した。この添加には約60分かかり、そしてその反応混合物を25℃において約60分間攪拌すると、その中で中間体プレポリマー反応生成物が形成された。さらに、エチレンジアミン(78.92g、1.3モル)を加え、そしてその反応混合物を135℃において30分、そして160〜170℃の範囲の温度において1.5時間攪拌した。この反応から出て来る水を採集した。その反応温度を90℃まで下げ、そして400mLのH2Oを加えてそのポリアミド生成物を溶解させた。最終反応生成物のSEC分析に基づく分子量(Mw)は5,600であり、また2.0の多分散性(Mw/Mn)を有していた。
【0056】
実施例8:ポリアミドポリマーの製造(2種の異なるジアミンを利用)
メチルアクリレート(86.09g、1モル)をピペラジン(43.1g、0.5モル)に24℃において攪拌しながら徐々に添加する。この添加には約20分かかるが、その間反応温度を24−40℃に保ち、そしてその反応混合物を60−70℃においてさらに6時間攪拌すると、その中で中間体プレポリマー反応生成物が形成される。ジエチレントリアミン(51.6g、0.5モル)を加え、そしてその反応混合物を125℃で一晩攪拌する。その生成物をH2Oに溶解して39%のポリアミド溶液を調製する。最終反応生成物のSEC分析に基づく分子量(Mw)は11,000であり、また4.18の多分散性(Mw/Mn)を有する。
【0057】
実施例9:ポリアミド樹脂の製造
メチルアクリレート/DPTAポリアミド(3.75g、Mw:16,000、Mw/Mn:8.2)を21.25グラムの水に溶解した。そのポリアミド溶液にエピクロロヒドリン(1.8g)を攪拌しながら24℃において5分以内に加えた。添加後、その混合物を24℃において90分間穏やかに攪拌すると、そのブルックフィールド粘度が800cp増加した(30rpm)。この樹脂が官能化されたことを確認するために、上記溶液を70℃まで加熱した。予想されたとおり、この反応混合物はゲルを形成した。
【0058】
実施例10:ポリアミド樹脂の製造
メチルアクリレート/DPTAポリアミド(21.8g、25%溶液87.3g、0.25当量)を反応容器に入れ、そして116.3gの総重量になるまで希釈した。エピクロロヒドリン(29.1g、0.315当量)を加え、続いて33〜35℃の温度まで加温した。Gardner-Holt粘度“L/M”において、その樹脂を260mLの水で希釈し、そしてそのpHを9.8gの濃硫酸で3.0に調整した。
【0059】
総固形分は約12%であり、またブルックフィールド粘度は約19cpであった。
実施例11:樹脂の乾燥および湿潤引張強度の評価
樹脂を、500ccのカナダ標準濾水度までpH7.5において叩解された50/50硬材/軟材パルプから製造した手漉きシートにおいて評価した。パーセント樹脂はパルプ繊維に基づいて0.5%(重量/重量)であった。対照としてKymene 557Hを用いた。パーセント樹脂は、樹脂(固体)を、乾燥パルプに基づいて、例えば、スラリー中の50グラムの乾燥パルプに対して、乾燥基準で0.25グラムの樹脂を添加することになる0.5%の含浸量で加えることによって測定される。
【0060】
【表1】
Figure 0004482331
【0061】
連量―所定グレードの紙についてある規定の大きさを持つ1連(ream)の紙、通常は500枚または1000枚の紙のポンドでの重量。上記の場合、24”×36”の紙500枚の重さは40ポンドとなるだろう。
【0062】
湿潤および乾燥引張強度を測定するための試験法は、TAPPI法494に見いだされる。湿潤引張強度は、試験ストリップを水中に2時間浸漬して置いた後に測定される。

Claims (8)

  1. ポリアミドの合成方法であって、次の:
    (a)第一の少なくとも2個の一級アミンを含む単量体をアクリレートに加えて、反応混合物を形成し、そしてアミン含有中間体プレポリマー反応生成物をもたらし、ここで上記反応混合物はアクリレート2モル:第一の少なくとも2個の一級アミンを含む単量体1モルのモル比を有し;そして
    (b)工程(a)の反応混合物に第二の少なくとも2個の一級アミンを含む単量体を加え、そして重合を完了に至るまで進行させて
    Figure 0004482331
    (式中、R2はHおよびC1C2アルキル基より成る群から選ばれ;XはO、NH、S、CH3N−、C1C6アルキルおよびアリールより成る群から選ばれ;YはO、NH、S、CH3N−、C1C6アルキルおよびアリールより成る群から選ばれ;nおよびn’は110の範囲であり;mおよびm’は16の範囲であり;そしてpは11000の範囲である。)
    含む式を有する最終反応生成物を形成させ、ここで合成されたポリアミドは位置規則性である
    工程を含む上記の方法。
  2. 工程(b)が、反応混合物を昇温された温度において2〜8時間加熱する工程(b1)をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 工程(b)が、酵素を反応混合物に加え、そして昇温された温度まで加熱する工程(b2)をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  4. 工程(a)および(b)を別々に行う、請求項1に記載の方法。
  5. 工程(a)および(b)をインシチューで行う、請求項1に記載の方法。
  6. ポリアミドであって、その式が:
    Figure 0004482331
    (式中、R2はHおよびC1C2アルキル基より成る群から選ばれ;XはO、NH、S、CH3N−、C1C6アルキルおよびアリールより成る群から選ばれ;YはO、NH、S、CH3N−、C1C6アルキルおよびアリールより成る群から選ばれ;nおよびn’は110の範囲であり;mおよびm’は16の範囲であり;そしてpは11000の範囲である。)
    を含む上記のポリアミド。
  7. ポリアミド樹脂の製造方法であって、次の:
    (a)請求項に記載のポリアミドをエピハロヒドリンと反応させ;そして
    (b)上記反応を進行させて上記ポリアミドを架橋させる
    工程を含む上記の方法。
  8. ポリアミド樹脂であって:
    Figure 0004482331
    (式中、R2はHおよびC1C2アルキル基より成る群から選ばれ;nおよびn’は110の範囲であり;mおよびm’は16の範囲であり;pは11000の範囲であり;Kは
    Figure 0004482331
    より成る群から選ばれ;XはO、K、S、Q、C1C6アルキルおよびアリールより成る群から選ばれ;YはO、K、S、Q、C1C6アルキルおよびアリールより成る群から選ばれ;そしてQは
    Figure 0004482331
    より成る群から選ばれる。)
    を含む上記のポリアミド樹脂。
JP2003558070A 2001-12-27 2002-12-20 メチルアクリレート−ジアミン系ポリアミド樹脂および同樹脂の製造方法 Expired - Fee Related JP4482331B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US10/032,651 US6667384B2 (en) 2001-12-27 2001-12-27 Methyl acrylate-diamine based polyamide resins and processes for producing the same
PCT/US2002/040860 WO2003057760A1 (en) 2001-12-27 2002-12-20 Methyl acrylate-diamine based polyamide resins and processes for producing the same

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2005514485A JP2005514485A (ja) 2005-05-19
JP2005514485A5 JP2005514485A5 (ja) 2005-12-22
JP4482331B2 true JP4482331B2 (ja) 2010-06-16

Family

ID=21866072

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003558070A Expired - Fee Related JP4482331B2 (ja) 2001-12-27 2002-12-20 メチルアクリレート−ジアミン系ポリアミド樹脂および同樹脂の製造方法

Country Status (13)

Country Link
US (1) US6667384B2 (ja)
EP (1) EP1458789B8 (ja)
JP (1) JP4482331B2 (ja)
KR (1) KR100933605B1 (ja)
CN (1) CN100513455C (ja)
AU (1) AU2002357936B2 (ja)
BR (1) BR0215361A (ja)
CA (1) CA2468930C (ja)
ES (1) ES2427539T3 (ja)
MX (1) MXPA04006182A (ja)
PT (1) PT1458789E (ja)
WO (1) WO2003057760A1 (ja)
ZA (1) ZA200405989B (ja)

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6908983B2 (en) * 2003-04-01 2005-06-21 Hercules Corporation Synthesis of high solids resins from amine terminated polyamides
MX298466B (es) * 2006-05-18 2012-04-23 Hercules Inc Productos de adicion de michael como aditivos para el papel y la fabricacion de papel.
US8211389B2 (en) 2010-04-06 2012-07-03 Nalco Company Metal scavenging polymers and uses thereof
US9328003B2 (en) 2006-09-07 2016-05-03 Nalco Company Method of heavy metal removal from water streams
EP2162063A4 (en) * 2007-06-07 2015-07-22 Healthstats Int Pte Ltd METHOD FOR DERIVING CENTRAL SYSTOLIC AORTIC PRESSURE AND METHOD FOR EVALUATING ARTERYIC WAVEFORM DATA FOR DISPOSING CENTRAL SYSTOLIC AORTIC PRINTERS
CN101235610B (zh) * 2007-12-26 2010-12-08 华东理工大学 一种聚酰胺-环氧氯丙烷树脂粘缸剂
BE1018208A3 (fr) * 2008-07-02 2010-07-06 Ct Rech Metallurgiques Asbl Procede de revetement d'une surface metallique par une couche hybride.
PT2358789E (pt) * 2008-11-18 2014-03-04 Hercules Inc Poli(aminoamidas) modificadas hidrofobicamente
US8747789B2 (en) * 2010-04-06 2014-06-10 Nalco Company Metal scavenging polymers
US8927637B2 (en) 2010-04-06 2015-01-06 Nalco Company Metal scavenging polymers and uses thereof
ES2698075T3 (es) * 2011-10-05 2019-01-30 Arkema France Compuestos amino sustituidos con polihidroxilos, polímeros que los contienen, y su uso
KR101385280B1 (ko) * 2012-05-23 2014-04-16 한국과학기술원 역상 현탁중합과 전구체를 이용한 가교된 하이퍼브랜치 폴리아미도아민 입자의 제조 방법
TWI583630B (zh) * 2012-06-29 2017-05-21 奈寇公司 金屬清除聚合物及其用途
KR102154108B1 (ko) * 2013-03-26 2020-09-09 미쯔비시 가스 케미칼 컴파니, 인코포레이티드 활성 에너지선 경화성 수지 및 이 수지의 경화물을 포함하는 가스배리어성 적층체
CN109593804B (zh) * 2018-12-24 2021-06-08 浙江工业大学 一种酶催化快速合成硝基苯并咪唑类衍生物的方法
CN111647153B (zh) * 2020-06-22 2021-12-21 北京化工大学 一种络合显色聚酰胺的制备方法

Family Cites Families (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1051579A (ja) 1961-02-10 1900-01-01
US3114380A (en) 1961-07-13 1963-12-17 Fawick Corp Demand type flow divider
US3305493A (en) 1961-12-20 1967-02-21 Rohm & Haas Condensation products and methods of making them
US3509047A (en) 1965-03-25 1970-04-28 Petrolite Corp Process of water clarification
US3514250A (en) 1965-03-25 1970-05-26 Petrolite Corp Process of inhibiting corrosion
US3445441A (en) 1965-03-25 1969-05-20 Petrolite Corp Amino-amido polymers
US3350493A (en) 1966-09-12 1967-10-31 George B Randall Electric kiln
DE1294928B (de) 1967-01-14 1969-05-14 Bayer Ag Faserschutzmittel fuer natuerliche eiweisshaltige Fasern
US3528928A (en) 1969-01-13 1970-09-15 Petrolite Corp Process of breaking oil-in-water emulsions
DE1927920A1 (de) 1969-05-31 1970-12-03 Bayer Ag Verfahren zur Herabsetzung der Farbstoffaffinitaet von Fasermaterialien aus Polyacrylnitril
US3728215A (en) 1971-03-12 1973-04-17 Hercules Inc Aminopalyamide{13 acrylamide{13 polyaldehyde resins employing an alpha, beta-unsaturated monobasic carboxylic acid or ester to make the aminopolyamide and their utility as wet and dry strengthening agents in papermaking
DE3767274D1 (de) 1986-09-24 1991-02-14 Akzo Nv Waesserige ueberzugszusammensetzung und verfahren zum ueberziehen eines substrats damit.
US5331100A (en) 1987-11-27 1994-07-19 Dowbrands Inc. Self-building detergents
EP0322560A3 (en) 1987-12-30 1990-11-07 General Electric Company Compositions comprising thermoplastic acrylate-crosslinked vinyl aromatic interpolymer elastomers and polyamides
US5125929A (en) 1990-11-29 1992-06-30 E. I. Du Pont De Nemours And Company Fluorescent paper strength enhancing resin
US5155177A (en) * 1991-03-18 1992-10-13 Union Camp Corporation Three component aminoamide acrylate resin compositions
US5338807A (en) * 1991-12-23 1994-08-16 Hercules Incorporated Synthesis of creping aids based on polyamides containing methyl bis(3-aminopropylamine)
DE4244194A1 (de) 1992-12-24 1994-06-30 Basf Ag Wasserlösliche Kondensationsprodukte aus Aminogruppen enthaltenden Verbindungen und Vernetzern, Verfahren zu ihrer Herstellung und ihre Verwendung
JPH06322263A (ja) * 1993-05-14 1994-11-22 Kuraray Co Ltd 生分解性重合体組成物および成形物
US5786429A (en) * 1996-04-18 1998-07-28 Hercules Incorporated Highly branched polyamidoamines and their preparation
US6133405A (en) * 1997-07-10 2000-10-17 Hercules Incorporated Polyalkanolamide tackifying resins for creping adhesives
US6222006B1 (en) 1997-08-13 2001-04-24 Fort James Corporation Wet strength thermosetting resin formulations and polyaminamide polymers suitable for use in the manufacture of paper products
US6103861A (en) * 1997-12-19 2000-08-15 Hercules Incorporated Strength resins for paper and repulpable wet and dry strength paper made therewith
JP4029994B2 (ja) 1998-08-21 2008-01-09 ミヨシ油脂株式会社 金属捕集剤
US6352613B1 (en) * 2000-03-14 2002-03-05 Hercules Incorporated Resin compositions having high solids contents

Also Published As

Publication number Publication date
EP1458789A4 (en) 2007-02-28
KR100933605B1 (ko) 2009-12-23
KR20040076272A (ko) 2004-08-31
ZA200405989B (en) 2005-09-27
JP2005514485A (ja) 2005-05-19
EP1458789A1 (en) 2004-09-22
CA2468930A1 (en) 2003-07-17
US20030153722A1 (en) 2003-08-14
EP1458789B1 (en) 2013-05-08
BR0215361A (pt) 2004-12-14
AU2002357936B2 (en) 2007-03-29
US6667384B2 (en) 2003-12-23
EP1458789B8 (en) 2013-06-19
WO2003057760A1 (en) 2003-07-17
ES2427539T3 (es) 2013-10-30
CA2468930C (en) 2009-06-30
AU2002357936A1 (en) 2003-07-24
CN1608094A (zh) 2005-04-20
MXPA04006182A (es) 2004-12-06
CN100513455C (zh) 2009-07-15
PT1458789E (pt) 2013-06-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4482331B2 (ja) メチルアクリレート−ジアミン系ポリアミド樹脂および同樹脂の製造方法
KR100494960B1 (ko) 고도로분지된내부결합된폴리아미도아민
US6908983B2 (en) Synthesis of high solids resins from amine terminated polyamides
AU2005230690A1 (en) Stable wet strength resin
US4233417A (en) Wet strength polymers
US4298639A (en) Wet strength polymers
US7291695B2 (en) Stable wet strength resin
US6352613B1 (en) Resin compositions having high solids contents
JPH028219A (ja) 窒素含有高分子化合物
US6906133B2 (en) Polyalkyldiallylamine-epihalohydrin resins as wet strength additives for papermaking and process for making the same
US4340692A (en) Wet strength polymers
JPS6024129B2 (ja) グリオキサ−ル変性ポリ(β−アラニン)の製造方法
JPS5853653B2 (ja) 陽イオン性熱硬化性樹脂水溶液の製造方法
JPS58126398A (ja) 湿潤紙力向上剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051021

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080625

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080702

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20081001

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20081008

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090105

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090130

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20090428

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20090511

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090601

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090730

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090917

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100226

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100319

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130326

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130326

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140326

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees