JP4481732B2 - 結晶混在型経皮吸収製剤およびその製造方法 - Google Patents

結晶混在型経皮吸収製剤およびその製造方法 Download PDF

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本発明は、結晶混在型経皮吸収製剤の製造方法およびその製造方法により得られる結晶混在型経皮吸収製剤に関する。
経皮吸収製剤は、皮膚を介して薬物を体内に拡散させ、薬物を血中へ移行させて薬効を発揮する形態の製剤である。経皮吸収製剤は、一般に、粘着剤および経皮吸収性の良好な薬物(経皮吸収性薬物)を含有する膏体層を、適宜の支持体上に積層してなる形態で実現される。かかる経皮吸収製剤の開発設計においては、皮膚を介して薬物を体内に拡散した後、薬物の血中濃度が治療目的に応じた濃度に維持されるように薬物の放出性(経皮吸収性)が一定にコントロールされつつ、優れた薬効持続性を有することが求められる。
薬物の放出性が一定にコントロールされ、かつ優れた薬効持続性を有する経皮吸収製剤として、粘着剤中に溶解状態および結晶状態の経皮吸収性薬物が混在する膏体層を支持体に積層してなる結晶混在型経皮吸収製剤が知られている。結晶混在型経皮吸収製剤における薬物の放出性は、溶解状態の薬物の濃度によって決まるが、この溶解状態の薬物は、皮膚を介した体内への吸収によって減少する。この溶解状態の薬物の減少に伴い、結晶状態の薬物が粘着剤中に溶解し、溶解状態の薬物の濃度を維持し得るように溶解状態の薬物を供給する。この結果、薬物の高い経皮吸収性が保持され、有効血中濃度が長時間維持される。
しかしながら結晶混在型経皮吸収製剤は、設計上、薬物の放出性の条件変更が困難であるという問題がある。結晶混在型経皮吸収製剤は、例えば、粘着剤と該粘着剤に対する飽和溶解度以上の経皮吸収性薬物とを良溶媒中で均一に溶解させてなる粘着剤溶液を剥離性フィルムに塗布後、乾燥して良溶媒を除去することで、膏体層を形成する。これにより、膏体層中の経皮吸収性薬物は過飽和状態となり、再結晶化が生じ、粘着剤中に溶解状態の経皮吸収性薬物と結晶状態の経皮吸収性薬物が混在された膏体層が形成される。このように、結晶混在型経皮吸収製剤において、その薬物の放出性の条件設定は、粘着剤への薬物の溶解度がその大きな決定要因となるが、所望する設定変更に併せて使用する粘着剤を逐一検討し直していたのでは相当の時間と経費が必要となってしまう。
そこで、膏体層中に含有される結晶状態の経皮吸収性薬物の結晶の大きさ、密度(一定面積の結晶個数)をコントロールすることによって、薬物の放出性の条件設定を変更することが試みられている。すなわち、一般に、膏体層中に結晶状態で存在し得る経皮吸収性薬物の量が同じである場合、比較的大きな結晶状態の経皮吸収性薬物が比較的少数存在する結晶混在型経皮吸収製剤と比較的小さな結晶状態の経皮吸収性薬物が比較的多数存在する結晶混在型経皮吸収製剤とを比較すると、比較的大きな結晶状態の経皮吸収性薬物が比較的少数存在する結晶混在型経皮吸収製剤の方が、貼付開始初期に放出する薬物の量が多く、反面、薬効が持続する期間は短くなる。したがって、膏体層に含有される結晶状態の経皮吸収性薬物の結晶の大きさ、密度をコントロールできれば、薬物の放出性と薬効の持続性とを自在に設定変更することが可能となる。結晶混在型経皮吸収製剤の製造においては、上述のようにして膏体層を形成した後は、通常、これを支持体に貼り合わせるなどした後、結晶を均一に、かつ安定に析出させるべく、一定温度下で結晶が安定化するまで長時間熟成する、いわゆるエージング処理工程を行う(たとえば、経皮吸収性薬物がツロブテロールである場合、10℃〜30℃の温度域から選ばれる一定温度下で7日間程度保持する。たとえば特許文献1参照。)。このエージング処理工程において、上記一定温度を低く設定すればするほど、得られる結晶混在型経皮吸収製剤の膏体層中における結晶状態の経皮吸収性薬物の結晶を小さく(密度を大きく)することができるが、この場合には、結晶が安定化するまでかなりの長時間にわたり熟成を行う必要がある(たとえば、経皮吸収性薬物がツロブテロールである場合、5℃で保持する場合、10日程度)。このようにエージング処理工程の際の温度を調整することで、得られる結晶混在型経皮吸収製剤の結晶状態の経皮吸収性薬物の結晶の大きさ、密度をコントロールすることは、生産性の面で好ましくなく、これに代わり得る新規な結晶混在型経皮吸収製剤の製造方法の開発が望まれている。
特許第3260765号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、経皮吸収性薬物の結晶の大きさ、密度を生産効率よくコントロール可能な結晶混在型経皮吸収製剤の製造方法、およびその製造方法により得られる結晶混在型経皮吸収製剤を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を行った結果、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は以下のとおりである。
(1)粘着剤中に溶解状態および結晶状態の経皮吸収性薬物が混在する膏体層を有する結晶混在型経皮吸収製剤の製造方法であって、
膏体層を一定温度下に保持して経皮吸収性薬物を再結晶させるエージング処理工程、および、
上記エージング処理工程の前に、上記エージング処理工程の保持温度よりも低い温度下で膏体層を保持する低温処理工程を含む結晶混在型経皮吸収製剤の製造方法。
(2)低温処理工程の保持温度が、エージング処理工程の保持温度よりも5〜25℃低い温度である上記(1)記載の方法。
(3)エージング処理工程の保持温度が10〜30℃の温度域から選ばれる一定温度であり、かつ低温処理工程の保持温度が0〜18℃の温度域から選ばれる一定温度である上記(1)または(2)に記載の方法。
(4)低温処理工程の保持時間が1秒間〜3時間である上記(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。
(5)低温処理工程の保持時間が1分間〜3時間である上記(4)記載の方法。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の方法により製造された結晶混在型経皮吸収製剤であって、
結晶状態の経皮吸収性薬物が膏体層中に400〜2000個/5×10−3cmの密度で均一に分散されてなる結晶混在型経皮吸収製剤。
(7)結晶状態の経皮吸収性薬物の平均粒子径が2〜20μmである上記(6)記載の経皮吸収製剤。
本発明によれば、経皮吸収性薬物の結晶の大きさ、密度を生産効率よくコントロール可能な結晶混在型経皮吸収製剤の製造方法、およびその製造方法により得られる結晶状態の経皮吸収性薬物が膏体層中に後述の特定範囲の密度で均一に分散されてなる結晶混在型経皮吸収製剤を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、粘着剤中に溶解状態および結晶状態の経皮吸収性薬物が混在する膏体層を有する結晶混在型経皮吸収製剤を製造する方法である。本発明の製造方法は、膏体層を一定温度下に保持して経皮吸収性薬物を再結晶させるエージング処理工程、および、上記エージング処理工程の前に、上記エージング処理工程の保持温度よりも低い温度下で膏体層を保持する低温処理工程を含むことを特徴とする。かかる本発明の製造方法によれば、結晶混在型経皮吸収製剤の製造にあたり上記低温処理工程を行うことで、膏体層中に含まれる経皮吸収性薬物の粘着剤に対する過飽和度を向上させて結晶核の生成を促すことができ、これにより比較的小さな結晶が比較的高い密度で均一に分散してなる膏体層を有する結晶混在型経皮吸収製剤を従来よりも格段に効率的に製造することができる。なお、本発明の製造方法においても、上記低温処理工程の後、結晶の安定化のためにエージング処理工程を行うが、本発明においては従来とは異なり低温処理工程によって結晶核が十分近くに存在するため、エージング処理工程中における経皮吸収性薬物の拡散(移動)距離が短くてすみ、細かい結晶が多数形成され、従来よりも短い時間でのエージング処理工程によって結晶を安定化することができる。これにより本発明の製造方法では、エージング処理工程に要する時間を従来よりも短縮でき、かかる観点からも結晶混在型経皮吸収製剤の生産効率を向上することができる。さらに、本発明の製造方法では、低温処理工程の際の保持温度および保持時間の組み合わせにより、得られる結晶混在型経皮吸収製剤の膏体層中における結晶状態の経皮吸収性薬物の密度、大きさを自在にコントロールすることができるという利点もある。これにより、所望する経皮吸収性薬物の放出性を有する種々の結晶混在型経皮吸収製剤を容易に製造できる。
粘着剤中に溶解状態および結晶状態の経皮吸収性薬物が混在する膏体層は、例えば以下のように形成させることができる。まず、粘着剤と経皮吸収性薬物とを良溶媒中で均一に溶解させてなる粘着剤溶液を調製する。かかる粘着剤溶液の調製において、経皮吸収性薬物は、粘着剤に対する飽和溶解度以上の量を添加する。優れた薬効持続性を発揮し得る結晶混在型経皮吸収製剤を実現し得る観点からは、粘着剤に対する飽和溶解度の1.2倍以上の量の経皮吸収性薬物を添加するのが好ましく、粘着剤に対する飽和溶解度の1.5倍〜10倍の量の経皮吸収性薬物を添加するのがより好ましい。粘着剤溶液の調製の手順としては、特に制限されるものではないが、良溶媒に粘着剤を溶解させておき、これに、別途良溶媒に溶解させておいた経皮吸収性薬物溶液を、粘着剤に対し飽和溶解度以上となるように添加して、粘着剤溶液とする。
本発明に使用される粘着剤としては、常温にて粘着性(感圧接着性)を有する従来公知の適宜の粘着剤を使用すればよく、特に制限されるものではないが、皮膚に対して無刺激性であり、経皮吸収性薬物と混合した場合においても該薬物を改質してしまう成分を含有せず良好な粘着性を有する点から、合成ゴムを主体成分とする粘着剤を使用するのが好ましい。合成ゴムとしては、たとえば、ポリイソプレンゴム、ポリイソブチレンゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体ゴム、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体ゴム(SIS)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体ゴム(SBS)などが挙げられ、中でも安全性が高い点から、ポリイソブチレンゴムが好ましい。ここで、「主体成分」とは、粘着剤を構成する成分のうち25%以上を占める成分を指す。
粘着剤は、上記主体成分以外に、粘着力の調整を目的として、上記主体成分よりも低分子量のポリマーが添加されていてもよい。上記低分子量ポリマーとしては、たとえば、ポリブテン、アクリル系粘着剤、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)などが挙げられ、中でも、合成ゴムとの相溶性が良好である点から、ポリブテンが好ましい。低分子量ポリマーを添加する場合、その添加量に特に制限はないが、粘着剤の上記主体成分量に対し少ない量であるのが好ましい。
また粘着剤には、得られた結晶混在型経皮吸収製剤の薬効持続性を向上させる目的で、熱可塑性樹脂が添加されていてもよい。かかる目的で粘着剤に添加されていてもよい熱可塑性樹脂としては、たとえば常温で結晶状態であり、軟化点が50〜250℃(好ましくは50〜150℃)のものを使用するのが好ましく、具体的には、たとえば、ロジンまたはその誘導体、テルペン樹脂、テルペン−フェノール樹脂などの天然樹脂や石油樹脂、アルキル−フェノール樹脂、キシレン樹脂などの合成樹脂が挙げられる。このような熱可塑性樹脂を添加することで、得られた結晶混在型経皮吸収製剤の膏体層中において、経皮吸収性薬物が拡散移動する際に適度な拡散障害として作用し、結果として薬効の持続が向上される。熱可塑性樹脂を添加する場合、上記から選ばれる1種または2種以上を粘着剤の主体成分に対して50重量%以下となるよう添加するのが好ましく、5〜40重量%の範囲となるように添加するのがより好ましい。
本発明に使用される経皮吸収性薬物としては、結晶混在型経皮吸収製剤を皮膚に貼着した際に、皮膚を介して体内に吸収される経皮吸収性を有し、かつ、常温で固体であるものであれば、特に制限はなく、その目的に応じて任意に選択できる。
経皮吸収性薬物としては、具体的には、たとえば、コルチコステロイド類、鎮痛消炎剤、催眠鎮静剤、精神安定剤、抗高血圧剤、降圧利尿剤、抗生物質、麻酔剤、抗菌性物質、抗真菌物質、ビタミン剤、抗てんかん剤、冠血管拡張剤、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、性ホルモン、抗鬱剤、気管支拡張剤等の経皮吸収性を有する薬物が挙げられ、これらの薬物は必要に応じて2種類以上併用することが出来る。中でも特に、経皮吸収性に優れると共に、結晶の生成、成長に時間がかかるという理由からは、経皮吸収性薬物がツロブテロールの場合に、本発明の製造方法は特に好適である。
粘着剤溶液の調製に際して使用する良溶媒としては、たとえば、ヘキサン、トルエン、シクロヘキサン、ヘプタン、酢酸エチルなどが挙げられ、中でもヘキサン、トルエン、シクロヘキサン、ヘプタンなどの非極性溶媒が好ましい。使用する良溶媒の量に特に制限はないが、通常、粘着剤に対し2倍容量〜10倍容量程度である。
上記調製した粘着剤溶液を、製膜化して膏体層を形成させる。具体的には、上記調製した粘着剤溶液を、膏体層を形成させるために通常用いられる基材(例えば、後述の剥離性フィルム(離型ライナー)、支持体など)に塗布後、乾燥して良溶媒を除去し、膏体層を形成させる。
粘着剤中に溶解状態および結晶状態の経皮吸収性薬物が混在する膏体層を有する結晶混在型経皮吸収製剤としては、例えば、該膏体層が支持体上に積層されてなるものが挙げられる。支持体上に膏体層を積層する方法は特に限定されず、例えば、剥離性フィルム(離型ライナー)上に膏体層を形成し、該膏体層の表面に支持体を貼り合せて転写する転写法、支持体上に膏体層を直接形成する直写法などが挙げられる。膏体層が支持体上に積層されてなる結晶混在型経皮吸収製剤は、例えば、転写法では、上記調製した粘着剤溶液を、剥離性フィルム(離型ライナー)上に塗布し、乾燥して良溶媒を除去し、膏体層を形成させ、該膏体層の表面に支持体を貼り合わせて製造することができ、直写法では、上記調製した粘着剤溶液を、支持体上に塗布し、乾燥して良溶媒を除去し、支持体上に膏体層を直接形成させて製造することができる。直写法の場合は、露出した膏体層の表面を使用時まで保護するために、膏体層の表面に剥離性フィルム(離型ライナー)を貼り合せておくことが望ましい。
剥離性フィルム(離型ライナー)としては、たとえば、紙、プラスチックフィルムなどが挙げられる。粘着剤溶液を塗布する剥離性フィルム(離型ライナー)の表面には、シリコーン樹脂やフッ素樹脂などの塗布によって剥離処理が施されてもよい。
本発明において使用される支持体としては、その一方面に膏体層を形成、支持できるもので皮膚追随性を有するものであるならば特に制限されるものではないが、通常は、膏体層中に含有される経皮吸収性薬物に対して実質的に非移行性であるものが用いられ、特に皮膚面に貼着した際に著しい違和感を生じない程度に皮膚面の湾曲や動きに追従できる柔軟性を有するものが好ましい。具体的には、たとえば、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリエステル系、ポリ酢酸ビニル系、エチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系などのプラスチックフィルム、アルミニウム箔、スズ箔などの金属箔、不織布、布、紙などからなる単層フィルム、またはこれらの積層フィルムなどを用いることができる。
本発明に使用する支持体は、その厚みに特に制限はないが、通常5〜500μm、好ましくは5〜200μmの範囲である。また、これらの支持体は、膏体層との密着性、投錨性を向上させるために、膏体層が積層される面にコロナ放電処理、プラズマ処理、酸化処理などが施されたものであることが好ましい。
上記粘着剤溶液を塗布後(上記転写法においては剥離性フィルム上に塗布後、上記直写法においては支持体上に塗布後)の乾燥の温度は、粘着剤溶液に使用した良溶媒を除去し得る温度であれば特に制限はないが、通常、50℃〜120℃程度である。
膏体層は、その厚みに特に制限はないが、皮膚面への長時間の粘着に耐えられるように、20〜100μmであるのが好ましく、20〜50μmであるのがより好ましい。
本発明の製造方法においては、例えば上述のような方法により膏体層を形成した後、後述するエージング処理工程の前に、低温処理工程を行う。上記転写法により支持体上に膏体層を積層する場合は、低温処理工程およびエージング処理工程は、膏体層を形成した後、支持体を積層する前に行ってもよく、支持体を積層した後に行ってもよいが、異物の混入の可能性を少なくしたり、膏体層表面を保護するという観点からは、支持体を積層した後に行うのが好ましい。
低温処理工程では、上記膏体層(積層後に行う場合には、膏体層を含む積層体ごと)を、後述するエージング処理工程よりも低い温度下に保持する。低温処理工程における保持温度は、エージング処理工程における保持温度よりも低い温度であるならば特には制限されないが、エージング処理工程の際の保持温度よりも5〜25℃低い温度であるのが好ましく、10〜25℃低い温度であるのがより好ましい。低温処理工程の際の保持温度とエージング処理工程の際の保持温度との差が5℃未満であると、結晶核が生成するまでの時間がかかり過ぎてしまい、低温処理効果が少ないという傾向にあるためであり、また、低温処理工程の際の保持温度とエージング処理工程の際の保持温度との差が25℃を越えると、結晶核が生成しやすく、得られる結晶混在型経皮吸収製剤において結晶サイズが小さく(結晶個数が多く)なりすぎてしまう虞があるためである。
また、本発明の製造方法における低温処理工程の際の保持温度は、上述したように特に制限はないが、エージング処理工程における保持温度は使用する経皮吸収性薬物の種類によって好適な温度範囲が異なるものの、後述するように結晶核生成後に結晶成長過程を経て結晶を安定化させる点からは、10〜30℃の温度域から選ばれる一定温度であるのが好ましい(より好ましくは10〜25℃)が、この場合には、エージング処理工程の保持温度よりも低い温度であって、低温処理工程を0〜18℃(より好ましくは0〜10℃)の温度域から選ばれる一定温度下で行うのが好ましい。上記低温処理工程における保持温度が0℃未満であると、結晶の大きさが小さくなりすぎるというような傾向にあるためであり、また、18℃を越えると、充分量の結晶核が生成しにくいというような傾向にあるためである。なお、本発明の製造方法において、エージング処理工程の際の保持温度が10〜30℃の温度域から選ばれる一定温度であり、低温処理工程を0〜18℃の温度域から選ばれる一定温度である場合には、上述したエージング処理工程の際の保持温度よりも5〜25℃低いという上述した好適な低温処理工程の保持温度の条件を必ずしも満たしてなくともよい。
低温処理工程における膏体層の保持時間は、特には制限されるものではないが、1秒間以上であるのが好ましく、1分間以上であるのがより好ましく、5分間以上であるのがさらに好ましい。また、該低温処理工程における保持時間は、3時間以下であるのが好ましく、1時間以下であるのがより好ましい。当該低温処理工程における保持時間が1秒間未満であると、低温処理効果が充分に得られないという傾向にあるためであり、保持時間が3時間を越えると、エージング処理との区別が付きにくくなり、時間短縮できないという傾向にあるためである。
低温処理工程を実現する具体的手段としては、上記膏体層を上記温度下に保持できるのであれば特に制限はなく、エアコン、冷蔵庫などの従来公知の適宜の冷却装置を使用する、水または氷水などの媒体を通過させる、金属に接触させるなど、いかなる方法であってもよい。
エージング処理工程は、上記膏体層を、一定温度下に保持して熟成し、膏体層中の経皮吸収性薬物を再結晶させ、これを熟成して安定化させるための工程である。ここで「再結晶」とは、粘着剤と該粘着剤に対して飽和溶解度以上の量の経皮吸収性薬物とを良溶媒中で均一に溶解させてなる粘着剤溶液を製膜化することにより、前記飽和溶解度以上の量の経皮吸収性薬物が、粘着剤中で結晶状態で析出して形成された、粘着剤に再溶解可能な結晶を意味する。エージング処理工程の際の保持温度は、用いる経皮吸収性薬物の種類によって好適な温度範囲が異なるが、10〜30℃の温度域から選ばれる一定温度であるのが好ましく、10〜25℃の温度域から選ばれる一定温度であるのがより好ましい。保持温度が10℃未満であると、処理に時間を要するというような傾向にあるためであり、また、保持温度が30℃を越えると、結晶の成長が進みすぎて、結晶が大きくなるというような傾向にあるためである。また、エージング処理工程における保持時間にも特に制限はないが、通常、1時間〜10日間、好ましくは1日間〜7日間、より好ましくは1日間〜5日間である。該エージング処理工程は、従来公知の冷蔵庫や保管庫、恒温室などの装置を用いて行えばよい。
なお、本発明の製造方法においては、上記のエージング処理工程の後、エージング処理工程の際に保持していた温度よりも徐々に温度を低下させる工程をさらに有していてもよい。かかる工程を行うことで、結晶の大きさのバラツキを少なくするというような利点がある。かかる工程では、エージング処理工程の際の保持温度よりも5〜25℃低い温度にまで低下させるのが好ましく、10〜25℃低い温度にまで低下させるのがより好ましい。温度の低下は、断続的(段階的)であっても連続的であってもよい。
このようにして、粘着剤中に溶解状態および結晶状態の経皮吸収性薬物が混在する膏体層を有する結晶混在型経皮吸収製剤を好適に製造することができる。本発明の製造方法で得られる結晶混在型経皮吸収製剤においては、膏体層中、結晶状態の経皮吸収性薬物が、溶解状態の経皮吸収性薬物に対して、例えば10〜50重量%程度の割合で混在するものが挙げられる。
本発明の製造方法においては、特に、従来製造が困難であった、結晶状態の経皮吸収性薬物が膏体層中に400〜2000個/5×10−3cm(好ましくは、700〜2000個/5×10−3cm)の密度で均一に分散されてなる結晶混在型経皮吸収製剤を、生産性の効率よく容易に製造することができるという点で有用である。すなわち、膏体層中における結晶状態の経皮吸収性薬物が400個/5×10−3cm未満であると、膏体の厚みよりも結晶が大きくなり、バースト的な放出が生じるおそれがあるという傾向にあり、また2000個/5×10−3cmを越えると、結晶が小さくなりすぎて全結晶の表面積が増大し、放出しすぎるという傾向にある。このため、かかる範囲内の密度で結晶状態の経皮吸収性薬物が膏体層中に均一に分散してなる結晶混在型経皮吸収製剤を製造するのが好適であるが、従来、このような結晶混在型経皮吸収製剤を製造するには、保持温度を通常よりも低く設定して上記エージング処理工程を行う必要があり、上述したようにかかる方法では結晶を安定化させるまでに長時間を要し、生産効率に劣るという問題があった。本発明の製造方法では、上記低温工程を次のエージング処理工程の保持温度よりも低い温度であって好ましくは0℃〜18℃(より好ましくは0〜10℃)から選ばれる一定温度下で好ましくは1秒以上(より好ましくは1分間以上、さらに好ましくは5分間以上)で好ましくは3時間以下(より好ましくは1時間以下)で行い、そしてエージング処理工程を好ましくは10℃〜30℃(より好ましくは10〜25℃)から選ばれる一定温度下で通常1時間〜10日間(好ましくは1日間〜7日間、より好ましくは1日間〜5日間)行うことで、従来は効率のよい製造が困難であった結晶混在型経皮吸収製剤を格段に効率よく製造することができる。このようにして本発明の製造方法により製造された結晶混在型経皮吸収製剤も、本発明の範囲に包含される。
本発明において、結晶混在型経皮吸収製剤の膏体層中における結晶状態の経皮吸収性薬物の密度は、顕微鏡を用いて同倍率で観察範囲を決め、その範囲内に存在する結晶の個数を画像処理ソフトを用いてカウントして決定するものである。
また、本発明の製造方法で得られた結晶混在型経皮吸収製剤は、膏体層中に含有される結晶状態の経皮吸収性薬物が上記密度であって、かつその平均粒子径が2μm〜20μmであるのが好ましく、5μm〜20μmであるのがより好ましい。平均粒子径が2μm未満であると、放出率が大きくなりすぎるという傾向にあるためであり、また、20μmを越えると、やはり放出率が大きくなりすぎるという傾向にあるためである。
本発明において、膏体層中における結晶状態の経皮吸収性薬物の平均粒子径は、顕微鏡にて観察したフェレー径である。
以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、以下における「部」は「重量部」を意味する。
実施例1
低分子量ポリイソブチレン(粘度平均分子量:60000、HIMOL 6H、日本石油化学社製)28部、高分子量ポリイソブチレン(粘度平均分子量:990000、VISTANEX MML−80、エクソン化学社製)22部をヘキサンに溶解して、ポリイソブチレン系粘着剤溶液(固形分濃度:30%)を調製した。この粘着剤溶液にポリブテン(粘度平均分子量:1260、HV−300F、日本石油化学社製)7部、および脂環族系石油樹脂(軟化点:100℃、アルコンP−100、荒川化学社製)15部を添加し、攪拌溶解した後、膏体層を形成した際にツロブテロールの含有率が10%となるようにツロブテロール−ヘキサン溶液を添加して充分に攪拌し、ツロブテロール膏体溶液を調製した。ツロブテロール膏体溶液を剥離性フィルム上に、乾燥後の厚さが20μmとなるように塗布し、70℃で乾燥してヘキサンを除去し、膏体層を形成した。
得られた膏体層を、支持体としてのポリエステルフィルム(厚さ:6μm)に貼り合わせ、積層体を形成した。
得られた積層体を、5℃に調整した氷水に30分間浸した(低温処理工程)後、充分に水分を切ってから25℃で7日間熟成して(エージング処理工程)、結晶混在型経皮吸収製剤を作製した。
実施例2
低温処理工程を0℃で1分間の条件で行ったこと以外は実施例1と同様にして、結晶混在型経皮吸収製剤を作製した。
実施例3
低温処理工程を15℃で30分間の条件で行ったこと以外は実施例1と同様にして、結晶混在型経皮吸収製剤を作製した。
比較例1
積層体を形成後、低温処理工程を経ることなくエージング処理工程を行ったこと以外は実施例1と同様にして、結晶混在型経皮吸収製剤を作製した。
上記の各実施例および比較例にて得た結晶混在型経皮吸収製剤について、下記試験を実行した。それぞれ、実験方法と結果を示す。
実験例1:結晶観察
実施例および比較例で得られた結晶混在型経皮吸収製剤について、デジタルマイクロスコープで、膏体層中の経皮吸収性薬物の結晶観察を行った。結晶観察は、光が透過するように透明なフィルムと膏体層だけの状態にして行った。偏光板を利用して、下方からの透過光にて、下記観察条件にて観察および写真撮影を行った。
〔観察条件〕
デジタルマイクロスコープ:KEYENCE VH−6200
測定方法:下方からの透過光において、偏光板を用いて、光の透過を完全に遮断する。その偏光板の間に観察サンプルを挟み、結晶が最も鮮明に観察できる角度で観察する。
倍率:250倍
GAIN:±0
SHUTTER:OFF
WHITE BAL:LOCK
上記条件で得られた結晶観察写真について、画像処理ソフト(popimage)を用いて2値化処理後、各サンプルの一定面積内の結晶個数を画像処理ソフトにより、カウントした。
このようにして、膏体層中における結晶状態の経皮吸収性薬物の5×10−3cmあたりの個数(密度)を測定した。
また、顕微鏡にて観察したフィレー径で、実施例、比較例で得た各結晶混在型経皮吸収製剤について、膏体層中における結晶状態の経皮吸収性薬物の平均粒子径を測定した。
結果を表1に示す。
Figure 0004481732
実験例2:放出試験
実施例および比較例で得られた結晶混在型経皮吸収製剤を用い、日本薬局方の一般試験法における溶出試験法第2法にて製剤中からの薬剤放出性について検討を行った。操作条件は以下のとおりである。
溶出試験機:(富山産業株式会社 NTR−VS6)
サンプルサイズ:10cm
パドル回転数:50rpm
放出された薬剤量は高速液体クロマトグラフィーにて定量した。
この試験結果も表1に示す。全ての実施例について、3時間放出率が30%以下を示していた。
実験例3:結晶状態の経皮吸収性薬物の密度と放出率との関係
低温処理条件(温度、時間)を種々変化させてエージング処理を経て製造した結晶混在型経皮吸収製剤20例と、低温処理を行なわずにエージング処理のみで製造した結晶混在型経皮吸収製剤3例について、結晶混在型経皮吸収製剤の膏体層中における結晶状態の経皮吸収性薬物の密度と3時間放出率との関係を調べた。結晶混在型経皮吸収製剤の膏体層中における結晶状態の経皮吸収性薬物の密度は、顕微鏡を用いて同倍率で観察範囲を決め、その範囲内に存在する結晶の個数を画像処理ソフトを用いてカウントして測定した。3時間放出率は実験例2と同様の方法で調べた。
結果を図1に示す。図1のように結晶混在型経皮吸収製剤の膏体層中における結晶状態の経皮吸収性薬物の密度と3時間放出率とに相関が認められた。この結果より、およそ400個/5×10−3cm以上の密度にて結晶が生成すれば、3時間放出率が30%以下になり、また、初期の放出率をより安定にするためには、結晶個数を1000個/5×10−3cm以上にすることが望ましいという知見を得た。さらに、そのための低温処理条件としては、10℃以下、5分以上の低温処理が最も望ましく、均一で微細な結晶を生成できることが判った。
図1は、結晶混在型経皮吸収製剤の膏体層中における結晶状態の経皮吸収性薬物の密度(結晶個数/5×10−3cm)と3時間放出率との相関を示すグラフである。

Claims (4)

  1. 粘着剤中に溶解状態および結晶状態の経皮吸収性薬物が混在する膏体層を有する結晶混在型経皮吸収製剤の製造方法であって、
    膏体層を一定温度下に保持して経皮吸収性薬物を再結晶させるエージング処理工程、および、
    上記エージング処理工程の前に、上記エージング処理工程の保持温度よりも5〜25℃低い温度下で膏体層を保持する低温処理工程を含む結晶混在型経皮吸収製剤の製造方法。
  2. エージング処理工程の保持温度が10〜30℃の温度域から選ばれる一定温度であり、かつ低温処理工程の保持温度が0〜18℃の温度域から選ばれる一定温度である請求項1記載の方法。
  3. 低温処理工程の保持時間が1秒間〜3時間である請求項1または2に記載の方法。
  4. 低温処理工程の保持時間が1分間〜3時間である請求項記載の方法。
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