JP4481048B2 - 感光性樹脂印刷原版の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば液晶パネルの製造工程において、基板上に配向膜を印刷形成する際に好適に用いられる感光性樹脂を用いた印刷原版の製版方法に関する。
液晶パネルには、ガラス基板やシリコン基板或いはシリコン基板等からなり、少なくとも一方が透明とされて液晶を封入する一対の基板の相対する対向面に、液晶分子を正しく配列させるための配向膜が形成される。配向膜は、一般にフレキソ印刷(flexographic printing)技術を応用した転写印刷方式により製作された樹脂凸版からなる印刷原版を用いて、ポリイミド樹脂溶液を基板上に500Å乃至1500Å程度の均一な膜厚からなる所定のパターンで転写印刷した後に、200℃程度の温度で焼成して形成される。
フレキソ転写印刷用の印刷原版は、例えばポリエステルフィルムやポリエチレン−テレフタラート(PET:Polyethylene Terephthalate。以下、PETと称する。)フィルム等からなるベースフィルムと、このベースフィルム上に感光性樹脂によって形成した感光性樹脂層にパターニング処理を施して形成した樹脂版層とからなる。感光性樹脂には、例えば紫外線の照射によって硬化する不飽和ポリエステル樹脂やポリブタジエン或いはアクリルやウレタン等に不飽和基を導入した不飽和樹脂に等に光増感剤や熱安定剤を添加した樹脂が用いられる。感光性樹脂には、具体的にはAPRレジン(旭化成工業株式会社製)やテビスタ(帝人株式会社製)の液状感光性樹脂が用いられる。印刷原版版には、樹脂版層にパターニング形成されて基板の主面上にポリイミド樹脂層を転写形成するための網目等の微細な凸部が形成される。なお、印刷原版には、感光性樹脂層とベースフィルムとの間に形成された接着剤層を介して強固に一体化される。
印刷原版は、下側ガラス基板上に、所定の微細パターンが設けられたネガフィルムとカバーフィルムとを位置決め載置する工程と、カバーフィルム上に感光性樹脂を塗布して感光性樹脂層を形成する工程と、感光性樹脂層上にベースフィルムを重ね合わせる工程とを有する。印刷原版の製版工程は、ベースフィルム上に上側ガラス基板を重ね合わせて上述した積層体を押さえ付ける工程と、上側ガラス基板側から紫外線を照射するバック露光工程と、下側ガラス基板側から紫外線を照射して感光性樹脂層にネガフィルムに形成した所定の微細パターンに対応する潜像パターンを形成する工程とを有する。印刷原版の製版工程は、露光工程によって形成された潜像パターン内等の未硬化樹脂を洗浄液で洗浄する洗浄工程と、乾燥工程と、紫外線を照射して感光性樹脂を完全に硬化させる工程とを有して樹脂製版を製作する。
以上の工程を経て製作された印刷原版は、ベースフィルムの両端をフレキソ印刷装置の版胴の外周部に固定することによって、版胴の外周部に円弧状に湾曲した状態で取り付けられる。印刷原版には、版胴の外周部に配置した溝付き転写ローラを介してAPR版上にポリイミド樹脂溶液が均一な厚みとなるように供給され、このポリイミド樹脂溶液をAPR版に形成した配向層の微細な網目パターンに基づいて基板の主面上に転写印刷する。なお、かかる印刷原版の製版工程については、例えば特許文献1や特許文献2等に開示されている。
また、特許文献3には、感光性樹脂に露光処理を施して製作した樹脂凸版を、ベースフィルム層と金属板又は合成樹脂板を感圧型接着剤層によって一体化した接合体によって支持した印刷製版が開示されている。
特許第3315063号公報 特開2002−293049号公報 特開平10−230581号公報
印刷原版は、上述したように版胴に対して、その外周部に重ね合わせた状態で両端に長さ方向(版胴の円周方向)のテンションが負荷されることによって版胴の外周部に倣って湾曲して密着した状態で取り付けられる。印刷原版は、樹脂版層やベースフィルムが上述した材料によって形成されていることから、適当な可撓性を有している。
ところで、印刷原版においては、液晶パネルの大型画面化に伴ってサイズが次第に大きくなり、テンションを負荷されて版胴に取り付けられることにより伸びが大きくなって印刷精度が低下するといった問題があった。印刷原版においては、このために伸びを規制するとともに版胴への取付部材として機能する基材シートがベースフィルムに接合される。
基材シートは、上述した露光工程に支障を来さない紫外線を透過させる光透過性や、版胴の外周部に倣って湾曲する可撓性とを有し、伸び特性が小さなシート材が用いられる。基材シートには、例えばPETシートが好適に用いられる。基材シートには、例えばポリスチレンシートも用いられる。
従来の印刷原版においては、ベースフィルムに対してPETシートが両面接着テープを用いて接合されていた。しかしながら、従来の印刷原版においては、両面接着テープの接合強度が小さいために、例えば超音波洗浄処理等の後処理を施す際にベースフィルムとPETシートとの間に、外周端部等から剥離が生じやすいといった問題があった。従来の印刷原版においては、ロールから繰り出されるベースフィルムに巻癖がついており、この巻癖によって端部において樹脂版層から離れやすい習性があった。従来の印刷原版においては、上述したように版胴の外周部に円弧状に湾曲した状態で取り付けられることから、外周端部等の剥離が次第に全体に拡がって浮き上がりが生じて印刷精度が低下するといった問題があった。
また、従来の印刷原版においては、ベースフィルムと両面接着テープとの間或いは両面接着テープとPETシートとの間に気泡が生じるいわゆるエアー残りが発生することがあった。従来の印刷原版においては、このエアー残り部により版胴の外周部との密着性が損なわれ、転写印刷を行った際にこれらエアー残り部において版圧変化が生じるために印刷精度が低下するといった問題があった。
上述した特許文献3には、ベースフィルム層と金属板又は合成樹脂板を感圧型接着剤層によって一体化した接合体に樹脂凸版を支持する技術が開示されているが、ベースフィルム層と金属板又は合成樹脂板との接合工程が感光性樹脂層に対して露光処理を施して樹脂凸版を製作した後工程で行われる。特許文献3においては、樹脂凸版に既に微細パターンが形成されており、大きな圧力や加熱の負荷について制限すべきである。したがって、特許文献3においては、ベースフィルム層と金属板又は合成樹脂板との接合強度が充分に保持されないといった問題がある。また、特許文献3においては、ベースフィルム層と金属板又は合成樹脂板とに接合不良が見つかった場合に全体が不良となり歩留まりが悪いといった問題もあった。
したがって、本発明は、前工程でベースフィルムと版伸びを規制する基材シートとを強固に一体化した接合体シートを用いることにより、高精度の印刷が行われるようにする感光性樹脂印刷原版の製版方法を提供するものである。
上述した目的を達成する本発明にかかる感光性樹脂印刷原版の製版方法は、下側透明板上に所定パターンが設けられたネガフィルムを位置決め載置する工程と、ネガフィルム上に液状光硬化性樹脂によって感光性樹脂層を形成する工程と、感光性樹脂層に対して前工程において予め一体に接合したベースフィルムと伸び規制基材シートとの接合体シートを重ね合わせる工程と、接合体シートの伸び規制基材シート上に上側透明板を重ね合わせる工程と、上側透明板側から紫外線照射を行うバック露光工程と、下側透明板側から紫外線照射を行って感光性樹脂層にネガフィルムに形成した所定パターンの潜像を形成するメイン露光工程と、洗浄工程等を有する。
また、本発明にかかる感光性樹脂印刷原版の製版方法は、接合体シートを重ね合せる接合体シート重ね合せ工程において、光透過性を有するベースフィルムに対して、光透過性と可撓性或いはベースフィルムや樹脂版層よりも低伸び特性を有する樹脂シートによって形成された伸び規制基材シートを光透過性を有する接着剤によって一体に接合した接合体シートが供給される。
以上の工程を有する本発明にかかる感光性樹脂印刷原版の製版方法においては、接着剤層がやや厚みを有する伸び規制基材シートに均一な層厚を有して形成されることで、ベースフィルムに対して伸び規制基材シートが全面に亘って強固にかつ安定した状態で接合された接合体シートが用いられる。感光性樹脂印刷原版の製版方法においては、後工程で施される超音波洗浄処理においてもベースフィルムと伸び規制基材シートとに剥離が生じることが無い印刷原版を得て安定かつ高精度の転写印刷が行われるようになる。感光性樹脂印刷原版の製版方法においては、ベースフィルムと伸び規制基材シートとが接着剤によって接合されることで接合面内でのエアー残りの発生がほとんど抑制されるようになり、また別工程であることから検査工程等の実施も容易であってより信頼性の向上が図られた接合体シートを用いることによって安定かつ高精度の転写印刷を行う印刷原版を得る。
上述した工程を有する本発明にかかる感光性樹脂印刷原版の製版方法によれば、低伸び特性を有する伸び規制基材シートが取付部材を構成して引張りテンションを負荷されて版胴に取り付けられる印刷原版が製作される。感光性樹脂印刷原版の製版方法によれば、ベースフィルムに対して伸び規制基材シートが全面に亘って強固にかつ安定した状態で接合された接合体シートを用いることによって、後工程で施される超音波洗浄処理においてもベースフィルムと伸び規制基材シートとの剥離やベースフィルムと伸び規制基材シートとの接合面内のエアー残りの発生が抑制されて大型の基板に対してその主面上に微細かつ精密な所定パターンを高精度に転写印刷することを可能とする印刷原版が製版される。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。実施の形態として示す製版方法により製版された感光性樹脂印刷原版(以下、印刷原版と略称する。)1は、図1に示すように、基体部を構成するベースフィルム4とPETシート5とを接着剤層6によって接合した接合体シート2と、この接合体シート2に支持される樹脂版層3とが積層形成されてなり、後述するように転写印刷装置20に取り付けられて大型サイズの液晶パネル用のガラス基板21にポリイミド樹脂溶液により微細な網目の配向膜を転写印刷する。
印刷原版1は、接合体シート2が、接着剤層6によって一体に接合されたベースフィルム4とPETシート5とから構成される。接合体シート2は、前工程において製作されて後述する製版工程へと供給される。
ベースフィルム4には、後述する製版工程に際して紫外線を透過させるために光透過性と、印刷原版1が転写印刷装置20の版胴22に湾曲して取り付けられるようにするために可撓性とを有する樹脂シート、例えばポリエステルフィルムやPETフィルムが用いられる。ベースフィルム4は、詳細を省略するが樹脂版層3との対向面に例えば光硬化型の接着剤層が形成され、樹脂版層3を接合して保持する。
PETシート5は、後述するように印刷原版1を転写印刷装置20の版胴22に取り付けるための取付部材と印刷原版1の伸びを規制する伸び規制部材との機能を奏する。PETシート5は、印刷原版1の基材を構成するためにベースフィルム4も大きな厚みとされて機械的剛性を有している。PETシート5も、後述する製版工程に際して紫外線を透過させるために光透過性と、印刷原版1が版胴11に湾曲して取り付けられるようにするために可撓性を有している。PETシート5は、上述した伸び規制部材の機能を奏するために、樹脂版層3やベースフィルム4よりも引張りに対する低伸び特性を有している。
PETシート5は、接着剤層6を介してベースフィルム4との相対する対向面を全面に亘って一体に接合された状態で製版工程に供給される。接着剤層6は、ベースフィルム4とPETシート5とを強固に接合固定し、また後述する製版工程に際して紫外線を透過させるために光透過性を有している。接着剤層6には、例えばポリアクリル酸エステル系感圧型接着剤やポリ酢酸ビニル系感圧型接着剤が用いられる。接着剤層6には、具体的には日本電子精機製のポリエチレンテレフタレートにアクリル酸アルキルエステル系重合体を添加した透明フィルム体からなるアクリルコートポリエチレンフタレート、LS125が用いられる。
接合体シート2は、例えばPETシート5の一方主面上に接着剤層6を構成する透明フィルム体が重ね合わされるとともに、この透明フィルム体上にベースフィルム4が重ね合わされて圧接ローラを転圧させて圧着処理を施すことによって製作される。接合体シート2は、ベースフィルム4とPETシート5とが相対する接合面を全体に亘って強固に接合される。接合体シート2は、製版工程と別工程によって製作されることによって、例えばベースフィルム4とPETシート5との間に生じた気泡の有無やその除去等の処理が容易に行われて精度の高い平坦性が保持されるようになる。
なお、接着剤層6については、例えば液状の感圧型接着剤を塗布して形成するようにしてもよい。接着剤層6は、この場合に例えばロールコータ法等の均一膜形成方法によって成膜形成するようにしてもよい。接合工程は、圧接ローラを加熱したり、全体を加熱雰囲気で行うことによって、気泡の発生が抑制されて精度の高い接合体シート2を製作することが可能である。
樹脂版層3は、接合体シート2のベースフィルム4上に上述した液状感光性樹脂を所定の厚みとなるように充填して形成された感光性樹脂層7に対して、後述する露光工程を施されて形成される。樹脂版層3には、その主面上に液晶パネルのガラス基板にポリイミド樹脂溶液によって微細な網目の配向膜を転写印刷するための微細な凹部8aと凸部8bとからなる微細パターン8が形成されている。
印刷原版1は、例えば図2に示した製版工程を経て製作される。印刷原版1の製版工程は、同図(A)に示すように下側ガラス基板10上に、所定の微細パターンが設けられたネガフィルム11を位置決め載置する工程を有する。ネガフィルム11は、詳細を省略するが上述した微細パターン8の凹部8aに対応する部位を透光部とするとともに凸部8bに対応する部位を遮光部として構成されてなる。
印刷原版1の製版工程は、ネガフィルム11をカバーフィルム12によって被覆する工程を有する。カバーフィルム12は、ネガフィルム11を下側ガラス基板10の主面上に密着させるとともに、これらネガフィルム11や下側ガラス基板10の汚損や傷付き等の発生を防止する。また、カバーフィルム12は、後述する露光工程後に、感光性樹脂層7とネガフィルム11とがそれぞれの所定パターンを破損させることなく円滑に剥離されるようにする。
印刷原版1の製版工程は、カバーフィルム12上に上述した液状の感光性樹脂材を供給して感光性樹脂層7を形成する工程を有する。感光性樹脂層7は、カバーフィルム12上に供給された感光性樹脂材をロールコータ法やナイフコータ法等の適宜の均一膜形成方法によって所定の厚みで平坦性を有して形成される。
印刷原版1の製版工程は、感光性樹脂層7上に、上述したようにベースフィルム4とPETシート5とを接着剤層6によって一体化してなる接合体シート2を重ね合わせる工程を有する。接合体シート2は、この場合にベースフィルム4側を接着剤層6の上面に対向させて重ね合わされる。接合体シート2は、上述したように別工程において製作され、例えばベースフィルム4側を表面にしてロール状に巻回したものが用いられるが、予め所定の大きのシート状にカットしたものを用いてもよい。接合体シート2は、ベースフィルム4とPETシート5との接合面に気泡等が無く、強固に接合されて精度よく形成されている。
印刷原版1の製版工程は、図2(B)に示すように接合体シート2に対して上側ガラス基板13を重ね合わせる工程を有する。上側ガラス基板13は、適宜の押圧構造により、積層されたネガフィルム11、カバーフィルム12、感光性樹脂層7及び接合体シート2を下側ガラス基板10側に押し付ける。
印刷原版1の製版工程は、上側ガラス基板12側に配置した第1光源14によって接合体シート2側の感光性樹脂層7に紫外線を照射するバック露光工程を有する。第1光源14から出射された紫外線は、上側ガラス基板12と、接合体シート2を構成する光透過性を有するPETシート5、接着剤層6及びベースフィルム4とを透過して感光性樹脂層7を照射し、ベースフィルム4上に全域に亘ってバック析出層を形成する。
印刷原版1の製版工程は、下側ガラス基板10側に配置した第2光源15によってネガフィルム11側の感光性樹脂層7に紫外線を照射するメイン露光工程を有する。第2光源15から出射された紫外線は、下側ガラス基板10を透過し、ネガフィルム11に制御されてその透光パターン部のみを透過して感光性樹脂層7を照射し、この感光性樹脂層7の透光パターン部に対向する部位に潜像パターン16を形成する。潜像パターン16は、樹脂製版層3の上述した凸部8bに対応する部位であり、ネガフィルム11の透光部に等しい外形形状と第2光源15からの紫外線照射時間に応じた高さを以って感光性樹脂層7内に硬化部位として形成される。
印刷原版1の製版工程は、上述した露光工程を経て、下側ガラス基板10と上側ガラス基板13とを取り外すとともに、感光性樹脂層7からカバーフィルム12を介してネガフィルム11を剥離する工程を有する。印刷原版1の製版工程は、接合体シート2上に内部に潜像パターン16が形成された感光性樹脂層7に対して洗浄工程が施される。洗浄工程は、例えば界面活性剤を所定温度の温水に溶かした洗浄液が用いられ、この洗浄液を感光性樹脂層7に噴射することによって未硬化部分の感光性樹脂を除去して図2(C)に示すように印刷原版中間体17を得る。
印刷原版中間体17は、接合体シート2が、上述したようにベースフィルム4とPETシート5とを全面に亘って接着剤層6によって強固に接合固定したことから、端面から洗浄液が入り込んで剥離が生じるといった不都合の発生が防止される。なお、印刷原版中間体17は、印刷原版1とほぼ同等の構成であり、適宜の仕上げ処理が施されて印刷原版1を完成させる。仕上げ処理は、例えば印刷原版中間体17に対して温風を吹き付けて表面に残った洗浄液を除去する乾燥工程や、印刷原版中間体17を水中雰囲気でケミカルランプで照射して残った感光性樹脂層7内の未硬化部分を硬化させる露光工程や、印刷原版中間体17を例えばベンゾフェノン溶液中に漬けて表面のべと付きを低減する表面仕上げ工程等からなる。
印刷原版1の製版工程は、かかる仕上げ処理を施した印刷原版中間体17に対して、例えば超音波洗浄処理を施して表面に付着したゴミや異物を除去する。印刷原版中間体17は、この超音波洗浄処理においても、接合体シート2に端面からの剥がれの発生が確実に防止される。印刷原版1の製版工程は、空中露光工程を経て、印刷原版1を製版する。
以上の製版工程を経て製版された印刷原版1は、図3に示すように転写印刷装置20の版胴22に取り付けられて、液晶パネル用のガラス基板21の主面上に所定の微細パターンを転写印刷する。転写印刷装置20は、従来の装置と同様であることから詳細を省略するが、ガラス基板21を位置決め載置するステージ23に対向して版胴22が配置されるとともに、この版胴22の外周部に対向して詳細を省略するが微小な溝が形成されたアニロックスローラ(anilox roller)等の転圧ローラ24とドクターブレード25とが配置されている。転写印刷装置20は、転圧ローラ24の外周部に定量供給部26から所定量のポリイミド樹脂溶液を滴下する。
転写印刷装置20には、版胴22の外周部にあてがわれた印刷原版1が詳細を省略する取付機構28によって取り付けられる。印刷原版1は、接合体シート2のPETシート5を取付面とし、このPETシート5の長手方向の両端部を取付機構28によって強く引っ張るようにして版胴22の外周部に取り付けられる。印刷原版1は、上述した構成から可撓性を有しており、図3に示すように版胴22の外周部に倣って湾曲し、PETシート5が版胴22の外周部に密着した状態で取り付けられる。
転写印刷装置20は、定量供給部26から供給されたポリイミド樹脂溶液をドクターブレード25によって転圧ローラ24の微小な溝内に充填させ、版胴22の回転に伴って転圧ローラ24の外周面に圧接して回転する印刷原版1の樹脂版層3の表面にポリイミド樹脂溶液を均一な厚みとなるように供給する。転写印刷装置20は、版胴22が回転して印刷原版1がガラス基板1の主面上を圧接した状態で回転移動することにより、樹脂版層3に形成された微細パターン8の凸部8b上のポリイミド樹脂溶液をガラス基板1に転写印刷する。
印刷原版1は、上述したようにPETシート5を介して転写印刷装置20の版胴22に取り付けられることから、大判であって取付機構28によって強く引っ張られても樹脂版層3の伸びを抑制して精密な転写印刷が行われるようにする。印刷原版1は、ベースフィルム4とPETシート5とを接着剤層6によって強固に接合固定した接合体シート2を備えることにより、印刷回数を重ねてもベースフィルム4とPETシート5との剥離が生じることはなく精密な転写印刷が行われるようにする。印刷原版1は、ベースフィルム4とPETシート5との接合面に気泡の発生を抑制された精度の高い接合体シート2を備えることにより、版胴22との密着性が高められて全面に亘って一定の印刷圧が保持され、精密な転写印刷が行われるようにする。
なお、実施の形態は、大型液晶パネル用のガラス基板に形成される配向膜の形成用に適用したが、本発明はかかる適用例に限定されるものでは無く、精密印刷が行われる種々の大型印刷体にも適用されることは勿論である。
実施の形態として示す製版方法により製版された感光性樹脂印刷原版の要部縦断面図である。 印刷原版の製造工程説明図であり、同図(A)は感光性樹脂層上に接合体シートを重ね合わせる工程の説明図、同図(B)は露光固定の説明図、同図(C)は印刷原版中間体の要部側面図である。 印刷原版を用いた転写印刷装置の要部構成図である。
1 感光性樹脂印刷原版、2 接合体シート、3 樹脂版層、4 ベースフィルム、5 PETシート、6 接着剤層、7 感光性樹脂層、8 微細パターン、10 下側ガラス基板、11 ネガフィルム、12 カバーフィルム、13 上側ガラス基板、16 潜像パターン、20 転写印刷装置、21 ガラス基板、22 版胴、28 取付機構

Claims (2)

  1. 転写印刷装置の版胴に対してその外周部に倣って湾曲して取り付けられて基板の主面上に印刷液を所定パターンに転写印刷する感光性樹脂印刷原版の製版方法において、
    下側透明板上に所定パターンが設けられたネガフィルムを位置決め載置する工程と、
    上記ネガフィルム上に感光性樹脂によって感光性樹脂層を形成する工程と、
    上記感光性樹脂層上に、前工程によって予めベースフィルムと伸び規制基材シートとを接着剤によって一体に接合してなる接合体シートを重ね合わせる工程と、
    上記接合体シートの上記伸び規制基材シート上に上側透明板を重ね合わせる工程と、
    上記上側透明板側から上記接合体シートを通過させて上記感光性樹脂層に紫外線照射を行うバック露光工程と、
    上記下側透明板側から上記ネガフィルムを通過させて上記感光性樹脂層に紫外線照射を行って上記感光性樹脂層に上記ネガフィルムに形成した上記所定パターンの潜像を露光形成するメイン露光工程と、
    洗浄工程とを有し、
    上記接合体シートが、光透過性を有する上記ベースフィルムと、光透過性や可撓性或いは上記ベースフィルムや上記樹脂版層よりも低伸び特性を有する樹脂シートによって形成されて上記転写印刷装置の版胴への取付機能と引張りテンションに対する伸び規制機能とを奏する上記伸び規制基材シートとを、相対する対向面を光透過性を有する接着剤層によって全面に亘って一体に接合する工程によって製作することを特徴とする感光性樹脂印刷原版の製版方法。
  2. 上記接合体シートを重ね合せる上記接合体シート重ね合せ工程において、
    光透過性を有する上記ベースフィルムに対して、光透過性と可撓性或いは上記ベースフィルムや上記樹脂版層よりも低伸び特性を有する樹脂シートによって形成され光透過性を有する接着剤によって上記シートベースフィルムと一体に接合された伸び規制基材シートとからなる上記接合体シートが供給されることを特徴とする請求項1に記載の感光性樹脂印刷原版の製版方法。
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