JP2002265040A - 基板搬送用治具及びそれを用いた液晶表示素子の製造方法 - Google Patents

基板搬送用治具及びそれを用いた液晶表示素子の製造方法

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JP2002265040A
JP2002265040A JP2001062501A JP2001062501A JP2002265040A JP 2002265040 A JP2002265040 A JP 2002265040A JP 2001062501 A JP2001062501 A JP 2001062501A JP 2001062501 A JP2001062501 A JP 2001062501A JP 2002265040 A JP2002265040 A JP 2002265040A
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jig
adhesive layer
liquid crystal
crystal display
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Toru Sakuwa
徹 佐桑
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学アライメントが可能であって、かつ、洗
浄浄工程等のウエット工程でも基板の裏側に水残りや溶
剤による汚染が発生することのない基板搬送用治具を提
供する。 【解決手段】 表面に基板を貼り付けた状態で液晶表示
素子の製造工程を搬送される基板搬送用治具1は、平板
状の透明な支持体4の表面に、基板を粘着して保持する
粘着剤層2が接着剤3にて接着されており、粘着剤層2
に貼り付けられる基板に形成されたアライメントマーク
の対応箇所には、支持体4を除く粘着剤層2と接着剤3
とにアライメント用の光透過孔5が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄板状のガラス基
板やプラスチック基板等を用いた液晶表示素子の製造に
用いられる基板搬送用治具及びそれを用いた液晶表示素
子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、液晶表示素子用のガラス基板
は、表示の二重像を解消するためや、軽量化を図るため
に、薄板化が検討されている。しかしながら、ガラス基
板においては、脆さや割れ易さ等の問題により、ガラス
基板単体で製造工程を搬送させる場合、量産レベルでは
0.4mm程度の薄板化が限界とされている。
【0003】一方、上述のガラス基板独自の課題を解決
するため、プラスチック基板を用いた液晶表示素子の量
産も進められている。その製造方法として、例えば特開
平8−86993号公報には、液晶表示素子の基板を保
持するための粘着力が繰返しの使用によってもほぼ一定
に維持される粘着剤層が支持体の全面に設けられた基板
搬送用治具を用い、この治具に基板を貼り付けた状態で
液晶表示素子の製造工程を通して搬送することにより、
基板搬送用治具に貼り付いた状態の基板に対して液晶表
示素子形成処理を順次行う液晶表示素子の製造方法が開
示されている。
【0004】また、上記公報には、図14に示すよう
に、基板46上に形成されるアライメントマーク(図示
せず)に対応する箇所に、光透過孔45を設けた構成の
基板搬送用治具41も開示されている。この光透過孔4
5は、支持体44、粘着剤層42、及び粘着剤層42を
支持体44に接着させる接着剤43を貫くように形成さ
れている。光透過孔45が設けられていない構成では、
貼り付けられた基板46の下に位置する粘着剤層42が
アライメント光を乱反射するため、アライメントマーク
を光学的に認識して位置合わせを行う光学アライメント
は困難であったが、このような光透過孔45を設けるこ
とで、光学アライメントが可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
たような光透過孔45が支持体44まで貫く構成では、
光学アライメントは可能になるものの、洗浄工程等のウ
エット工程で、支持体44の裏側から水や溶剤が侵入し
易くなり、基板46の裏側に水残りや溶剤による汚染が
発生したり、製造装置や後続基板が汚染されるといった
恐れがある。また、支持体44に孔が形成されるため、
この部分で支持体44の強度が低下してしまい、基板搬
送用治具41が破損し易いといった問題もある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の基板搬送用治具
は、上記課題を解決するために、液晶表示素子の基板を
保持するための粘着力が繰返しの使用によってもほぼ一
定に維持される粘着剤層が支持体上に設けられ、上記粘
着剤層に基板を貼り付けた状態で工程搬送される基板搬
送用治具において、上記基板に形成されるアライメント
マークに対応する箇所に光透過孔が設けられており、該
光透過孔は上記支持体を除き上記粘着剤層に形成されて
いることを特徴としている。
【0007】本発明の液晶表示素子の製造方法は、上記
課題を解決するために、上記基板搬送用治具に基板を貼
り付けて液晶表示素子の製造を行うことを特徴としてい
る。
【0008】上記の構成によれば、基板搬送用治具に液
晶表示素子の基板を貼り付けた状態で液晶表示素子の製
造を行ったとしても、光透過孔は、アライメント光を乱
反射する粘着剤層に支持体を除いて設けられているの
で、光学アライメントを可能としながらも、洗浄工程等
のウエット工程で、支持体の裏側から水や溶剤が侵入す
ることがなくなる。そのため、基板の裏側に水残りや溶
剤による汚染が発生しなくなり、製造装置や後続基板が
汚染されるといったこともなくなる。また、支持体には
孔が形成されないので、支持体の強度を上げることがで
き、基板搬送用治具の耐久性の向上が図れる。
【0009】本発明の基板搬送用治具は、上記課題を解
決するために、上記構成に加えて、上記光透過孔に表面
平坦性を確保するための材料が充填されていることを特
徴としている。
【0010】本発明の液晶表示素子の製造方法は、上記
課題を解決するために、上記基板搬送用治具に基板を貼
り付けて液晶表示素子の製造を行うことを特徴としてい
る。
【0011】上記の構成によれば、光透過孔に充填され
た材料にて、光透過孔が形成されている部分の表面平坦
性が確保されるので、粘着剤層に貼り付けられた基板に
おける光透過孔部分の表面平坦性が向上する。したがっ
て、例えば粘着剤層に貼り付けられた基板に形成されて
いるアライメントマークをカメラで認識しようとした場
合、光透過孔に材料が充填されていない構成に比べて、
基板表面が平坦に維持される分、カメラの焦点合わせの
所要時間を短くすることができる。また、透過光による
アライメントを可能とするために、光透過孔に充填され
る材料としては、可視光領域で透明であることが望まし
い。
【0012】本発明の基板搬送用治具は、上記課題を解
決するために、上記構成に加えて、上記支持体が可視光
領域で透明であることを特徴としている。
【0013】本発明の液晶表示素子の製造方法は、上記
課題を解決するために、この基板搬送用治具に基板を貼
り付けて液晶表示素子の製造を行うことを特徴としてい
る。
【0014】アライメントでは、基板上のアライメント
マークを認識するカメラと同じ側に光源が配置される落
射光学系を用いる場合と、基板を挟むように、カメラと
は反対側に光源が配置される透過光学系を用いる場合と
があるが、上記構成では、支持体が可視光領域で透明で
あるため、落射光学系だけでなく、透過光学系を用いた
アライメントが可能となる。
【0015】したがって、例えば、基板上に形成された
樹脂ブラックマスク材料からなるアライメントマークを
透過光を用いて支持体の裏面側から容易に認識できるの
で、カラーフィルタを基準に透明導電膜のパターニング
を行う必要のあるカラー液晶表示素子の製造において、
カラーフィルタのアライメントマークを透明導電膜上の
レジストによる散乱焦点ボケを被ることなく認識でき、
高い精度で透明導電膜のパターニングが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明に係る実
施の一形態について図1ないし図10に基づいて説明す
れば、以下の通りである。
【0017】図1に、本実施の形態に係る基板搬送用治
具(以下、治具と略記する)1を示す。この治具1は、
平板状の支持体4の表面に粘着剤層2が接着剤3にて接
着され、かつ、支持体4を除く粘着剤層2と接着剤3と
に、アライメント用の光透過孔5が形成された構成であ
る。
【0018】上記支持体4は、治具1にて液晶表示素子
の製造工程を搬送する際に基板を支持するものである。
したがって、基板の取り扱いに必要な剛性が必要であ
り、また、特に、透過光を利用したアライメントを行う
ためには、可視光領域で透明であることが必要である。
ここでは、厚さ1.6mmのソーダガラスからなる平板
を用いているが、所定の厚みを有するエポキシ系樹脂板
等も用いることができる。
【0019】上記粘着剤層2は、その表面に基板を貼り
付けて保持するものであって、貼り付けられる基板を保
持するための粘着力が、繰返しの使用によってもほぼ一
定に維持される特性を有しているものである。粘着剤層
2には、基板に対する充分な粘着力が確保されると同時
に、工程終了後は、基板をすみやかに剥離できることが
必要である。そのため、一時的な接着ができ、後に剥離
できる粘着剤層2を構成する材料としては、シリコーン
ゲル、シリコーンゴム、フロロシリコーンゴム、ブチル
ゴム、ウレタンゴム、天然ゴム、ブタジエンゴム、エチ
レンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴ
ム、ニトリルイソプレンゴム、アクリルゴム、フッ素ゴ
ム、クロロスルフォン化ポリエチレン、塩素化ポリエチ
レン、エピクロルヒドリンゴム等が挙げられる。これら
のうち、粘着性、耐熱性、耐油薬品性、表面平坦性、耐
光性、耐オゾン性等を考慮すると、ブチルゴム、シリコ
ーンゴム等が好適であり、ここでは、シリコーンゴム
(0.2mm厚、硬度40°)を用いている。
【0020】粘着剤層2の粘着力の設定は、貼り付けら
れる基板側の材質、厚み、表面形状、搬送する工程条
件、治具1からの剥離作業性等から、実験的手法により
総合的に決定されるものである。粘着力の調整(増〜
減)は、粘着剤層2の表面形状の変更(平滑〜凹凸)
や、粘着剤層2の形成面積の変更により、基板との粘着
面積の増減(全面粘着〜部分粘着)、粘着剤層2の重合
度、架橋度、混合比率、添加材、硬化剤等の調整により
粘着剤硬度の変更(軟〜硬)等によって行うことができ
る。
【0021】上記接着剤3は、粘着剤層2を支持体4の
表面に永久接着するものであり、ここでは、片面アクリ
ル系樹脂/片面シリコーン系樹脂の両面テープを用い
て、支持体4側にアクリル系樹脂、粘着剤層2側にシリ
コーン系樹脂がくるようにして、粘着剤層2を支持体4
に接着させている。
【0022】上記光透過孔5は、治具1に貼り付けられ
る基板の表面に形成されたアライメントマークに対応す
る箇所の粘着剤層2と接着剤3とに、支持体4を除いて
形成されている。ここでは、接着剤3にも光透過孔5を
形成したが、アライメント光を乱反射する粘着剤層2に
少なくとも形成されていればよい。
【0023】次に、液晶表示素子の製造ラインにおける
上記治具1の使用状態について、一例を挙げて説明す
る。
【0024】まず、図2に示すように、治具1における
粘着剤層2の表面に、300×324×0.4mm厚の
アクリル系樹脂よりなる基板6を載置し、表面をローラ
で押圧することによって、基板6を粘着剤層2上に貼り
付ける。
【0025】次に、治具1に貼り付けた状態の基板6
を、洗浄工程に通し、治具1ごと洗浄し、基板6の表面
を清浄化する。次に、治具1に貼り付けた状態のまま、
マグネトロンスパッタリング装置内に設置し、基板6を
80℃となるように加熱して、図3に示すように、基板
6上に70nmのITO透明導電膜7を形成する。次い
で、治具1に貼り付けた状態のまま、この透明導電膜7
を所定の電極パターンにパターニングするための微細加
工、つまり、レジスト塗布、露光、現像、エッチング、
レジスト洗浄除去といった一連の処理を行う。
【0026】次に、治具1に貼り付けた状態のまま、均
一な塗布性が求められる配向膜をオフセット印刷機を用
いて印刷し、配向膜を焼成した後、ラビング処理、洗浄
を順次行う。その後、上記の各工程を経て作製された、
治具1に貼り付けた状態のままの一対の基板6・6の一
方に、スクリーン印刷機を用いてシール剤を印刷し、他
方にセルギャップ制御用ビーズを散布した後、上下の基
板6・6の貼り合わせ及びシール剤の硬化を行う。
【0027】このようにして、一対の基板6・6を貼り
合わせる工程までが終了すると、貼り合わせられた基板
6・6より治具1・1を剥離する。そして、治具1・1
から剥離された基板6・6については、その後に所定の
形状に分断し、液晶注入、偏光板貼り付け等を順次行う
ことで、液晶表示素子が作製される。
【0028】このような液晶表示素子の形成処理工程に
おいて、透明導電膜7に電極パターンをパターニングす
る工程、基板6に配向膜を印刷する工程、基板6にシー
ル剤を印刷する工程、及び一対の基板6・6同士を貼り
合わせる工程等では、基板6に形成されたアライメント
マークを画像認識することで、アライメントが行われて
いる。
【0029】アライメントには、図4に示すように、ア
ライメントカメラ11と同じ側に光源13を配置して光
14を照射する落射光学系を用いる場合と、図5に示す
ように、アライメントカメラ11とは反対側に光源13
を配置して光14を照射する透過光学系を用いる場合と
がある。上記治具1では、粘着剤層2と接着剤3とに光
透過孔5が形成されると共に、支持体4が可視光領域で
透明であるので、落射光学系のみならず、透過光学系も
用いることができる。
【0030】図6に、基板6に配向膜を印刷する工程の
アライメント時の様子を示す。なお、基板6にシール剤
を印刷する工程のアライメント時の様子もこれと同じで
ある。
【0031】図において、8は透明導電膜7をパターニ
ングして得られた液晶表示素子の表示電極回路であり、
9は基板6に形成されたアライメントマークである。な
お、アライメントマーク9の形状はこの形に限定される
ものではない。また、二重線で示す四角が、アライメン
トカメラ(図示せず)側のアライメントマーク10であ
る。基板6側のアライメントマーク9と、アライメント
カメラ側のアライメントマーク10とを重ね合わせるこ
とで、位置ずれの無い印刷が可能となる。
【0032】図6に示すように、上記治具1において
は、基板6のアライメントマーク9に対応する箇所の粘
着剤層2と接着剤3とに光透過孔5が形成されているの
で、粘着剤層2表面からの反射光による干渉が起こら
ず、アライメントマーク9の画像認識を容易に行うこと
ができた。
【0033】図7に、図6におけるアライメントマーク
部分を拡大して示す。図7に示すように、光透過孔5が
形成されていることで、アライメントマーク9の認識が
容易であり、アライメントマーク10と容易に重ね合わ
せることができる。これに対し、光透過孔5が設けられ
いない場合は、図8に示すように、アライメントマーク
9が粘着剤層2の表面散乱(表面反射)によって、認識
困難となる。
【0034】同様に、上記の透明導電膜7をパターニン
グするための微細加工における露光の際のアライメント
においても、治具1においては、基板6のアライメント
マーク9に対応する箇所の粘着剤層2と接着剤3とに光
透過孔5が形成されているので、粘着剤層2表面からの
反射光による干渉が起こらず、アライメントマーク9の
画像認識を容易に行うことができた。
【0035】また、上記の一対の基板6・6の貼り合わ
せ工程におけるアライメントでは、治具1の裏面側、つ
まり支持体4側から光透過孔5を介して基板6に形成さ
れたアライメントマーク9の画像認識を行ったが、この
場合も、粘着剤層2と接着剤3とに光透過孔5が設けら
れると共に、支持体4が可視光領域で透明であるので、
良好な認識率が得られた。
【0036】そして、このように光透過孔5が形成され
た治具1であっても、光透過孔5を支持体4を除いて形
成したので、貼り合わされた基板6・6より治具1・1
を剥離するまでの各工程において、治具1に貼り付けら
れている基板6を観察したところ、洗浄工程等のウエッ
ト工程を経ても、支持体4の裏面側より水や溶剤が侵入
するようなことがなく、基板6の裏面に水残りや溶剤に
よる汚染の発生は確認されなかった。また、同様に、支
持体4の裏面側より侵入した水分や溶剤によって、製造
装置や後続基板が汚染されるといったこともなかった。
【0037】また、カラーの液晶表示素子においては、
図9に示すように、透明導電膜7と基板6との間にカラ
ーフィルタ15が形成されており、透明導電膜7のパタ
ーニングは、透明導電膜7の下に形成されたこのカラー
フィルタ15を基準に行う必要がある。基板6上に形成
されたカラーフィルタ15は、平滑コート16で被覆さ
れており、この平滑コート16の上に透明導電膜7が形
成されている。透明導電膜7をパターニングするには、
この透明導電膜7の上にレジスト17を塗布し、レジス
ト17を露光してパターニングすることとなる。
【0038】このような工程で前記した落射光学系を用
いると、カラーフィルタ15とアライメントカメラ11
との間にレジスト17があるため、カラーフィルタ15
からなるアライメントマークは、投影パターン18に示
すように、焦点の定まらないパターンとなり、機械認識
が困難となる。
【0039】これに対し、上記治具1では、上述したよ
うに、粘着剤層2及び接着剤3に光透過孔5が形成され
ると共に、支持体4が可視光領域において透明であるた
め、図10に示すように、透過光学系を用いたアライメ
ントを行うことができる。透過光学系を用いたアライメ
ントでは、アライメントカメラ11とカラーフィルタ1
5のアライメントマークとの間にはレジスト17が存在
しないため、投影パターン19に示すように、高いコン
トラストのパターンを得て、アライメントが容易にな
る。
【0040】つまり、上記治具1を使用することで、ア
ライメント精度が高いプラスチック基板からなるカラー
液晶表示素子を容易に得ることが可能となる。
【0041】以上のように、本実施の形態に係る治具1
は、平板状の支持体4の表面に粘着剤層2が接着剤3に
て接着され、かつ、支持体4を除く粘着剤層2と接着剤
3とに、アライメント用の光透過孔5が形成された構成
である。
【0042】これにより、洗浄工程等のウエット工程
で、支持体4の裏側から水や溶剤が侵入することがな
く、基板6の裏側に水残りや溶剤による汚染、及び製造
装置や後続基板の汚染が発生しない。また、支持体4に
は孔が形成されないので、支持体4の強度が上がり、繰
り返し使用される治具1の耐久性を向上できる。
【0043】また、特に、支持体4を可視光領域で透明
としたので、透過光学系を用いたアライメントが可能と
なり、基板6上に形成されたカラーフィルタ15のアラ
イメントマークを基準に透明導電膜7をパターニングす
る必要のあるカラーの液晶表示素子の製造にこの治具1
を用いることで、アライメント精度が高いプラスチック
基板からなるカラー液晶表示素子を容易に得ることがで
きる。
【0044】〔実施の形態2〕本発明に係る実施の他の
形態について図11ないし図13に基づいて説明すれ
ば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、実施の形
態1の図面に示した構成要素と同一の機能を有する構成
要素については、同一の符号を付し、その説明を省略す
る。
【0045】図11に示すように、本実施の形態に係る
基板搬送用治具31は、実施の形態1で示した図1の治
具1の光透過孔5に、光透過孔5が形成されている部分
の表面平坦性を確保するための透明樹脂32がさらに充
填されている構成である。透明樹脂32が光透過孔5に
充填されている以外の構成は、治具1と同じである。
【0046】光透過孔5に充填される透明樹脂32とし
ては、透明接着剤等を用いることができ、具体的には、
例えば、ポリカーボネートや、アクリル、エポキシ等の
透明な汎用樹脂、及びポリメチルメタクリレート、ポリ
シクロヘキシルメタクリレート、トリシクロデシル(メ
タ)アクリレート等の光学用透明樹脂、UV硬化樹脂、
2液性エポキシ樹脂等を用いることができる。
【0047】光透過孔5部分の表面平坦性が確保される
ことで、図13に示すように、粘着剤層2に貼り付けら
れた基板6の表面平坦性が向上する。したがって、例え
ば粘着剤層2に貼り付けられた基板6に形成されている
アライメントマークをアライメントカメラ11で認識し
ようとした場合、アライメントカメラ11の焦点を基板
6表面に容易に合わせることができる。
【0048】これに対し、光透過孔5に透明樹脂32が
充填されていない構成では、図12に示すように、光透
過孔5部分で基板6に撓みが発生し、アライメントカメ
ラ11の焦点が基板6表面よりずれてしまうため、アラ
イメントカメラ11の焦点を基板6表面に合わせるのに
時間を要する。なお、このような焦点のずれは、印刷装
置等に自動焦点機構を搭載しておれば問題ないが、その
場合でも自動焦点設定時間をより短くして、作業の効率
化が図れる。
【0049】液晶表示素子の製造ラインにおける上記治
具31の使用状態等は全て実施の形態1で説明した図1
の治具1と同じであるので、ここでは説明を省略する。
【0050】〔比較例〕本発明に係る比較例について説
明する。
【0051】図14に示した従来構成の基板搬送用治具
41を、厚さ1.6mmのソーダガラスからなる支持体
44上に、シリコーン系樹脂性の接着剤43によって、
シート状のシリコーンゴム(0.2mm厚、硬度40
°)からなる粘着剤層42を接着し、さらに、粘着剤層
42に貼り付けられる基板46の表面に形成される電極
パターンのアライメントマークに対応する位置に、支持
体44、接着剤43、及び粘着剤層42を貫通する直径
3mmのアライメント用の光透過孔45を形成して作製
した。
【0052】そして、この治具41における粘着剤層4
4の表面に、300×324×0.4mm厚のアクリル
系樹脂よりなる基板46を載置し、表面をローラで押圧
することによって、基板46が粘着剤層42上に貼り付
いた状態とし、この状態で、実施の形態1で説明したと
同じ液晶表示素子の製造ラインに搬送し、各段階で基板
搬送用治具41に貼り付けられた状態の基板46を観察
した。
【0053】その結果、光透過孔45が支持体44から
粘着剤層42までを貫通する形状であるため、洗浄工程
等のウエット工程で、治具41の裏面側より水や溶剤が
侵入し、基板46の裏面に水残りや溶剤による汚染の発
生が確認された。
【0054】
【発明の効果】本発明に係る基板搬送用治具は、以上の
ように、液晶表示素子の基板を保持するための粘着力が
繰返しの使用によってもほぼ一定に維持される粘着剤層
が支持体上に設けられ、上記粘着剤層に基板を貼り付け
た状態で工程搬送される基板搬送用治具において、上記
基板に形成されるアライメントマークに対応する箇所に
光透過孔が設けられており、該光透過孔は上記支持体を
除き上記粘着剤層に形成されている構成である。
【0055】また、本発明に係る液晶表示素子の製造方
法は、以上のように、上記基板搬送用治具に基板を貼り
付けて液晶表示素子の製造を行う構成である。
【0056】これにより、基板搬送用治具に液晶表示素
子の基板を貼り付けた状態で液晶表示素子の製造を行っ
たとしても、光透過孔は、アライメント光を乱反射する
粘着剤層に支持体を除いて設けられているので、光学ア
ライメントを可能としながらも、洗浄工程等のウエット
工程で、支持体の裏側から水や溶剤が侵入することがな
くなり、基板の裏側に水残りや溶剤による汚染や、製造
装置や後続基板の汚染がなくなる。その結果、アライメ
ント精度の高い液晶表示素子を、効率良く得ることがで
きるという効果を奏する。
【0057】また、支持体には孔が形成されないので、
支持体の強度を上げることができ、基板搬送用治具の耐
久性の向上が図れるという効果も併せて奏する。
【0058】本発明の基板搬送用治具は、以上のよう
に、上記構成に加えて、上記光透過孔に表面平坦性を確
保するための材料が充填されている構成である。
【0059】また、本発明に係る液晶表示素子の製造方
法は、以上のように、この基板搬送用治具に基板を貼り
付けて液晶表示素子の製造を行う構成である。
【0060】これにより、光透過孔に充填された材料に
て、光透過孔が形成されている部分の表面平坦性が確保
されるので、粘着剤層に貼り付けられた基板における光
透過孔部分の表面平坦性が向上する。したがって、例え
ば粘着剤層に貼り付けられた基板に形成されているアラ
イメントマークをカメラで認識しようとした場合、光透
過孔に材料が充填されていない構成に比べて、基板表面
が平坦に維持される分、カメラの焦点合わせの所要時間
を短くすることができる。その結果、アライメント時間
を短縮して、より一層効率良くアライメント精度の高い
液晶表示素子を得ることができるという効果を奏する。
【0061】本発明の基板搬送用治具は、以上のよう
に、上記構成に加えて、上記支持体が可視光領域で透明
である構成である。
【0062】また、本発明に係る液晶表示素子の製造方
法は、以上のように、この基板搬送用治具に基板を貼り
付けて液晶表示素子の製造を行う構成である。
【0063】これにより、落射光学系だけでなく、透過
光学系を用いたアライメントが可能となり、樹脂ブラッ
クマスク材料からなるアライメントマークを支持体の裏
面側から透過光を用いて容易に認識できるので、例え
ば、カラーフィルタを基準に透明導電膜のパターニング
を行う必要のあるカラー液晶表示素子の製造において、
カラーフィルタのアライメントマークを透明導電膜上の
レジストによる散乱焦点ボケを被ることなく認識でき、
高い精度で透明導電膜のパターニングが可能となる。そ
の結果、アライメント精度の高いカラー液晶表示素子を
容易に得ることができるという効果を併せて奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る基板搬送用治具を
示す断面模式図である。
【図2】図1の基板搬送用治具に基板を貼り付けた状態
を示す断面模式図である。
【図3】図1の基板搬送用治具に貼り付けられた基板の
表面に透明導電膜が形成された状態を示す断面模式図で
ある。
【図4】図1の基板搬送用治具に貼り付けられた基板の
アライメントを落射光学系を用いて行う様子を示す断面
模式図である。
【図5】図1の基板搬送用治具に貼り付けられた基板の
アライメントを透過光学系を用いて行う様子を示す断面
模式図である。
【図6】図1の基板搬送用治具に貼り付けられた基板の
アライメント時の様子を示す平面模式図である。
【図7】光透過孔が設けられている場合のアライメント
マーク部分を示す平面模式図である。
【図8】光透過孔が設けられていない場合のアライメン
トマーク部分を示す平面模式図である。
【図9】図1の基板搬送用治具に貼り付けられた基板に
形成された透明導電膜を、透明導電膜の下に位置するカ
ラーフィルタを基準に落射光学系を用いてアライメント
する様子を示す断面模式図である。
【図10】図1の基板搬送用治具に貼り付けられた基板
に形成された透明導電膜を、透明導電膜の下に位置する
カラーフィルタを基準に透過光学系を用いてアライメン
トする様子を示す断面模式図である。
【図11】本発明の実施の他の形態に係る基板搬送用治
具を示す断面模式図である。
【図12】図1の基板搬送用治具に貼り付けられた基板
が光透過孔の部分で撓んでいるため、アライメントカメ
ラの焦点がずれている様子を示す断面模式図である。
【図13】図11の基板搬送用治具に貼り付けられた基
板が光透過孔に透明樹脂が充填されていることで平坦に
なり、アライメントカメラの焦点が合っている様子を示
す断面模式図である。
【図14】従来例の基板搬送用治具を示す断面模式図で
ある。
【符号の説明】
1 治具(基板搬送用治具) 2 粘着剤層 3 接着剤 4 支持体 5 光透過孔 6 基板 7 透明導電膜 9 基板側のアライメントマーク 31 治具(基板搬送用治具) 32 透明樹脂(材料)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液晶表示素子の基板を保持するための粘着
    力が繰返しの使用によってもほぼ一定に維持される粘着
    剤層が支持体上に設けられ、上記粘着剤層に基板を貼り
    付けた状態で工程搬送される基板搬送用治具において、 上記基板に形成されるアライメントマークに対応する箇
    所に光透過孔が設けられており、該光透過孔は上記支持
    体を除き上記粘着剤層に形成されていることを特徴とす
    る基板搬送用治具。
  2. 【請求項2】上記光透過孔に表面平坦性を確保するため
    の材料が充填されていることを特徴とする請求項1に記
    載の基板搬送用治具。
  3. 【請求項3】上記支持体が可視光領域で透明であること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の基板搬送用治具。
  4. 【請求項4】請求項1、2又は3に記載の基板搬送用治
    具に基板を貼り付けて液晶表示素子の製造を行うことを
    特徴とする液晶表示素子の製造方法。
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