JP4479215B2 - ガラス管の製造方法およびこれに用いられるガラス管の製造装置 - Google Patents
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Description
特に、高ビットレート化、波長多重度の高度化により、情報伝達容量の高密度化が高まっており、光ファイバの偏波分散の低減が強く望まれている。
この穿孔部材を用いた穿孔方法は、例えば図9に示すように、石英製のガラスロッド101を用意し、出口側をダミーシリンダー123で支持し回転しながら、ガラスロッド101の先端面の中心部に駒131等を備えた穿孔部材130をあて、駒131の先端の周囲のガラスロッド101を加熱手段140のヒータ支持台142にとりつけられたヒータ(発熱体)141で加熱軟化させる。
例えば、穿孔部材を用いた穿孔方法は、ガラスロッドの先端面に、片持ち支持された穿孔部材の駒を押し付ける方法であるため、ガラスロッドの抵抗により支持ロッド133が座屈による撓みや振動を発生し易く、駒の先端すなわち、自由端側は、中心をはずれたりするため、中心が必ずしも一定位置になっていない場合がある。更に、開口が進むにつれて中心が外れてくることになり、孔が偏心し易いという問題もある。
本発明は前記実情に鑑みてなされたもので、偏心率が小さく、肉厚が均一なガラス管の製造方法およびこれに用いられるガラス管の製造装置を提供することを目的とする。
前記成形部材を前記ガラス管材料を貫通した支持部材の一端部に該ガラス管材料に対する移動方向先方向きの力を受けるように取り付けるとともに、前記成形部材の前記ガラス管材料に対する移動方向後方側の端に調心部材を着脱可能に取り付ける工程と、前記調心部材を使用して前記ガラス管材料と前記成形材料とを調心する工程と、前記調心部材に対して前記成形部材を押す力を作用させずに前記ガラス管材料を加熱して該ガラス管材料と前記成形部材とを相対的に移動させる工程と、を備えることを特徴とする。
前記成形部材を前記ガラス管材料を貫通した支持部材の一端部に該ガラス管材料に対する移動方向先方向きの力を受けるように取り付けるとともに、前記成形部材の前記ガラス管材料に対する移動方向後方側の端に、調心部材を着脱可能に取り付ける工程と、前記調心部材を使用して前記ガラス管材料と前記成形材料とを調心する工程と、前記調心する工程の終了後に前記成形部材から前記調心部材を取り外す工程と、前記ガラス管材料を加熱して該ガラス管材料と前記成形部材とを相対的に移動させる工程と、を備えることを特徴とする。
前記ガラス管材料を貫通した支持部材の一端部に取り付けられた前記成形部材が、該支持部材により前記成形部材の前記ガラス管材料に対する移動方向先方向きの力を受けるとともに、前記ガラス管材料の軟化領域の外周に外部成型部材を当接して前記ガラス管材料の外径を所望サイズに成形することを特徴とする。
前記支持部材が、前記ガラス管材料を貫通して前記成形部材の前記ガラス管材料に対する移動方向先方側に取り付けられるとともに、前記ガラス管材料の軟化領域の外周に当接して前記ガラス管材料の外径を所望のサイズに成型する外部成型部材を備えることを特徴とする。
そこで、片持ち支持された穿孔部材の駒を押し付ける方法のように支持部材が座屈による撓みや振動を発生して成形部材が中心をはずれたりすることがなく、ガラス管の非円や偏肉を抑制でき、高品質のガラス管を安定して得ることが可能となる。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係るガラス管の製造方法を実施するためのガラス管の製造装置を概念的に示しており、図2はその要部拡大図である。
第1の実施の形態に係るガラス管の製造装置では、図2に要部拡大図を示すように、ガラス管材料1を加熱手段40で順次加熱しながら、軟化された領域に、成形部材31を押し当てることによって、ガラス管材料1の内径を拡大、成形するものである。
又、図3に示すように、成形部材31は、成形部材31の当接部31aに形成された螺子穴37に支持部材32の先端に突出して形成された螺子部38を螺合することにより、カーボンやセラミック等の材質から成る丸棒状の支持部材32と着脱可能に構成されている。
加熱手段40は、ガラス管材料1を誘導加熱によって部分的に加熱するもので、ガラス管材料1を囲繞するように配置したカーボンチューブからなる発熱体41を有している。この発熱体41はヒータ支持台42に固定されている。
先ず、入口側基台10に固定された入口側固定部材36に、予め成形部材31が取り外された支持部材32の他端部を固定する。このとき、入口側基台10上の第1の送りテーブル11は、入口側基台10の左端まで移動されているが、チャック12は開放状態に維持され、チャック12内を支持部材32が貫通している。また、出口側基台20上の第2の送りテーブル21は、出口側基台20の右端まで移動されている。
そして、第1のチャック12の位置までガラス管材料1の他端が到達すると、ガラス管材料1が水平となるように高さ調整を行い、ダミーパイプ13を介して第1の送りテーブル11上の第1のチャック12に固定する。
入口側固定部材36は、支持部材32を介して成形部材31の支持方向を3次元的に調整可能なように構成されており、このとき、入口側固定部材36を微調整しながら、ガラス管材料1の外径中心と、支持部材32及び成形部材31の回転中心軸とが一致するように、支持位置を決定する。
そして更に、モータを駆動し、ガラス管材料1及び成形部材31を同軸的にそれぞれ1〜50rpm、1〜20rpmで回転させるとともに、第1及び第2の送りテーブル11,21をそれぞれ所望の速度で矢印A方向へ移動させる。
このようにして、ガラス管材料1は、第1及び第2のチャック12,22を介して回転せしめられつつ、加熱手段40により加熱されて軟化される。
また、成形部材、先端支持部材及び後端支持部材等の形状についても適宜変更可能であり、これら支持部材としては中実部材又は中空部材のいずれを用いても良い。
加えて、出発材料であるガラス管材料は、上記方法以外の方法で形成されたものであってもよい。
また、前記第1の実施の形態では、螺子穴37に支持部材32の螺子部38を螺合することにより、支持部材32と着脱可能に構成された成形部材31を用いたが、本第2の実施の形態では、図4に断面拡大図を示すように、成形部材51に貫通形成した挿通孔57に支持部材52を挿通し、該支持部材52の一端部に設けたフランジ状のストッパ部58で成形部材51の後端側面(図4中、右端側面)を係止して抜け止めとすることで、該支持部材52の一端部に成形部材51を一体とするように構成しても良い。
尚、互いに対向する成形部材51の後端側面とストッパ部58との間には、それぞれ円錐状のテーパ嵌合部53及び59が設けられており、該成形部材51は支持部材52に対する径方向のガタつきが防止されると共に、自動的にセンタリングが可能とされる。
図5は本発明の第3の実施の形態に係るガラス管の製造方法を実施するための装置を概念的に示しており、図6及び図7はその要部拡大図及び要部分解断面図である。尚、上記第1の実施の形態に係るガラス管の製造装置と略同様の構成部材については、同符号を付して詳細な説明を省略する。
、該支持部材62の一端部に成形部材61を一体とするように構成されている。
更に、前記ストッパ部64は、調心部材63の先端部に形成されたほぞ穴65に嵌合されることで、支持部材62と調心部材63とを一体にすることができる。
また、入口側固定部材36は、回転駆動可能に入口側基台10に固定されており、モータ(図示せず)によって支持部材62を介して成形部材61を回転させる。出口側固定部材35は、出口側基台20に移動可能に設けられている。
先ず、出口側基台20の右端まで移動されている出口側固定部材35に、成形部材61と共に支持部材62に一体とされた調心部材63の後端部を固定する。このとき、入口側基台10上の第1の送りテーブル11は、入口側基台10の左端まで移動されている。また、第2の送りテーブル21は、出口側基台20の拡径開始位置に固定されているが、チャック22は開放状態に維持され、チャック22内を調心部材63が貫通している。
入口側固定部材36は、支持部材62を介して成形部材61の支持方向を3次元的に調整可能なように構成されており、該入口側固定部材36を微調整しながら、ガラス管材料1と、支持部材62及び成形部材61の中心軸とが一致するように、位置を決定する。
そして、加熱手段40をオンにし、ガラス管材料1の先端面中心に成形部材61の当接部61aを当接させ、その当接領域近傍がガラス軟化点(例えば、1600℃)となるように加熱する。
その際、ガラス管材料1および成形部材61は同一方向に、それぞれ所定の速度で回転される。又、第1及び第2の送りテーブル11,21の移動速度は、少なくとも入口側固定部材36に取付けられたロードセル(図示せず)で測定される支持部材62の張力の値をフィードバックすることより適宜制御される。
又、出口側固定部材35は、調心部材63を軸方向移動可能に保持しているので、該調心部材63に対して成形部材61を押す力を作用させることはなく、該成形部材61には実質的に支持部材62の引張り力のみが作用する。
尚、出口側固定部材35がチャック式だと思わぬ力がかかるので、単に置くだけでも良い。或いは、出口側固定部材35の移動をフリーにすることでも構わない。
して回転せしめられつつ、加熱手段40によって加熱されるとともに軟化され、図
6に示したように、成形部材61の当接部61aによって漸次拡径される。
そして、成形部材61がガラス管材料1のダミーパイプ13側に貫通した後、支持部材62のストッパ部64と調心部材63のほぞ穴65との嵌合を外し、調心部材63をガラス管材料1から抜き取る。
そこで、拡径中に成形部材61に移動方向先方向きの力をかけて引っ張ることによりガラス管材料1に対して相対的に移動させる支持部材62は、座屈による撓みや振動による位置ズレを生じる虞がないので、ガラス管材料1の孔を押し広げながら移動する成形部材61がガラス管材料1の外径中心をはずれたりすることなく、精度よく位置を保持される。その結果、ガラス管の非円率や偏肉を抑制でき、高品質のガラス管を安定して得ることが可能となる。
そこで、支持部材62に張力が作用していない際、該支持部材62が撓みを生じて成形部材61がガラス管材料1の外径中心をはずれたりすることがないように支持部材62の径を太くして曲げ剛性を上げる必要がなくなり、軽量化が可能となる。
前記第1乃至3の実施の形態では、ガラス管材料1の内側から拡径するのみであるが、図8に示すようにガラス管材料1の外径を規制するように軟化領域内に外部成型部材70を設けても良い。
本第4の実施の形態では、外部成型部材70は加熱手段の発熱体41の内側に取付けられている。ガラス管材料1の軟化領域の外周に当接して前記ガラス管材料1の外径を所望のサイズに成型する外部成型部材70としては、所望の間隔を持つように平行に配設された平板、断面円形の穴を有するダイス、ガラス管の形状に合わせた断面円弧の溝が付された板などが適用可能である。
特に、加熱温度が1800℃を越える場合には、ガラス管が柔らかくなり孔径拡大時に外径寸法が変動し易いため、上述したように成形冶具を用いることによって、外径を規制しながら拡径を行うことにより、より確実にガラス管の形状を維持することができる。1800℃を越えない場合は、必ずしも外部成型部材を用いる必要はない。
又、上述した各成形部材には、カーボンを用いるのが望ましい。あるいは、シリコンカーバイド(SiC)、ボロンナイトライド(BN)、アルミナで構成されたものあるいは表面がこれらの材料で被覆されたものでもよい。また、成形部材の当接部は直接ガラスと接触するため、その表面を高純度化処理した材料を用いるのが望ましい。
更に、本発明における軟化領域とは、必ずしもガラスの軟化点以下となっている領域に限定されるものではなく、成形に際してガラス管材料が、変形しうる状態に軟化していればよい。
10 入口側基台
11 第1の送りテーブル(移動手段)
12 チャック
13 ダミーパイプ
20 出口側基台
21 第2の送りテーブル(移動手段)
22 チャック
23 ダミーパイプ
31 成形部材
32 支持部材
36 入口側固定部材
40 加熱手段
Claims (5)
- 出発材料であるガラス管材料を加熱し、前記ガラス管材料に軟化領域を形成し、前記軟化領域に含まれる前記ガラス管材料の孔に成形部材を当接せしめるとともに、前記成形部材を前記ガラス管材料に対して相対的に移動しつつ、前記ガラス管材料の内径を所望のサイズに成形するガラス管の製造方法であって、
前記成形部材を前記ガラス管材料を貫通した支持部材の一端部に該ガラス管材料に対する移動方向先方向きの力を受けるように取り付けるとともに、前記成形部材の前記ガラス管材料に対する移動方向後方側の端に調心部材を着脱可能に取り付ける工程と、
前記調心部材を使用して前記ガラス管材料と前記成形材料とを調心する工程と、
前記調心部材に対して前記成形部材を押す力を作用させずに前記ガラス管材料を加熱して該ガラス管材料と前記成形部材とを相対的に移動させる工程と、
を備えることを特徴とするガラス管の製造方法。 - 出発材料であるガラス管材料を加熱し、前記ガラス管材料に軟化領域を形成し、前記軟化領域に含まれる前記ガラス管材料の孔に成形部材を当接せしめるとともに、前記成形部材を前記ガラス管材料に対して相対的に移動しつつ、前記ガラス管材料の内径を所望のサイズに成形するガラス管の製造方法であって、
前記成形部材を前記ガラス管材料を貫通した支持部材の一端部に該ガラス管材料に対する移動方向先方向きの力を受けるように取り付けるとともに、前記成形部材の前記ガラス管材料に対する移動方向後方側の端に、調心部材を着脱可能に取り付ける工程と、
前記調心部材を使用して前記ガラス管材料と前記成形材料とを調心する工程と、
前記調心する工程の終了後に前記成形部材から前記調心部材を取り外す工程と、
前記ガラス管材料を加熱して該ガラス管材料と前記成形部材とを相対的に移動させる工程と、
を備えることを特徴とするガラス管の製造方法。 - 出発材料であるガラス管材料を加熱し、前記ガラス管材料に軟化領域を形成し、前記軟化領域に含まれる前記ガラス管材料の孔に成形部材を当接せしめるとともに、前記成形部材を前記ガラス管材料に対して相対的に移動しつつ、前記ガラス管材料の内径を所望のサイズに成形するガラス管の製造方法であって、
前記ガラス管材料を貫通した支持部材の一端部に取り付けられた前記成形部材が、該支持部材により前記成形部材の前記ガラス管材料に対する移動方向先方向きの力を受けるとともに、
前記ガラス管材料の軟化領域の外周に外部成型部材を当接して前記ガラス管材料の外径を所望サイズに成形することを特徴とするガラス管の製造方法。 - 出発材料であるガラス管材料を加熱する加熱手段と、前記ガラス管材料の孔に当接する成形部材と、前記成形部材を支持する支持部材と、前記支持部材及び前記成形部材を前記ガラス管材料に対して相対的に移動させる移動手段と、を備えたガラス管の製造装置において、
前記支持部材が、前記ガラス管材料を貫通して前記成形部材の前記ガラス管材料に対する移動方向先方側に取り付けられるとともに、前記ガラス管材料の軟化領域の外周に当接して前記ガラス管材料の外径を所望のサイズに成型する外部成型部材を備えることを特徴とするガラス管の製造装置。 - 前記成形部材の前記ガラス管材料に対する移動方向後方側に、前記ガラス管材料と前記成形部材とを調心する調心部材が取り付けられることを特徴とする請求項4に記載のガラス管の製造装置。
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JP2003366036A JP4479215B2 (ja) | 2003-10-27 | 2003-10-27 | ガラス管の製造方法およびこれに用いられるガラス管の製造装置 |
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