JP4120769B2 - 石英パイプの製造方法および製造装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、石英パイプの製造方法および製造装置に係り、特に、石英を主成分とするガラスロッド又はガラスパイプを加熱軟化させ、貫入治具を貫入させることによって貫通孔を形成し石英パイプを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、光通信技術の進歩に伴い、光ファイバの利用が高まってきている。
【0003】
通常はプリフォーム(光ファイバ母材)と呼ばれる成形体を高速で線引きすることによって所望の口径の光ファイバを得るという方法がとられている。従って、光ファイバの形状は、プリフォームの形状および品質をそのまま引き継いでしまうため、プリフォームの形成に際しては、極めて高精度の形状および品質の制御が求められている。
【0004】
例えばMCVD法は、ガラス管からなる肉付け用パイプの内壁にガラス微粒子(すす)を堆積する方法であるが、このガラス管はそのまま用いられるため、非円率および偏心率が小さく、肉厚が均一で、特性の優れたものである必要がある。非円率または偏心率の大きなガラス管から作製された光ファイバは偏波分散(PMD)が大きな値となってしまう。
【0005】
従来、加熱したガラスインゴットに(貫入治具である)炭素ドリルを回転しつつ押し付けることにより、石英パイプを形成する熱間炭素ドリル圧入法が提案されている(特開平7−109135号)。
【0006】
また、この他、円柱状の石英ガラスロッドを回転させながら、先端を加熱軟化させ、ロッド先端面の中心部に穿孔用部材の先鋭端を係合させてこの先鋭端の周縁を穿孔用部材に対して回転し、引き抜く方法も提案されている(特許第2798465号)。
【0007】
例えば、図30に示すように、外径60mmの中実のガラスインゴット(石英ガラスロッド101)を用意し、両端を把持パイプで支持し回転しながら、インゴット先端面の中心部にカーボンドリル(以下駒)103Pをあて、駒103Pの先鋭端の周囲のインゴットをヒータ(加熱手段106)で加熱軟化させ、孔あけを行うものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
これらの方法は、通常一定径の支持ロッド103Rに固定した駒103Pにインゴット101を回転させながら押し付ける方法であるため、先端のプラグ103に抵抗がかかり、この抵抗を緩和するために支持ロッドの中央部が撓むことがある。このたわみは中心軸ずれを引き起こし、ガラスパイプの長手方向で孔径に分布を形成する。
【0009】
このように孔径に分布を形成したパイプを用いて光ファイバ母材を形成し、これを延伸してファイバ化したとき、PMD(偏波モード分散)の劣化、モード変換によるロス・分散値ずれによる歩留まり低下の原因となる。
【0010】
このように、従来の方法では、貫入治具の自重や貫入時の抵抗によるたわみにより中心軸ずれを起こし、外径分布を引き起こし易いという問題があった。
このため断面が真円となり、かつ偏心していない、特性に優れ均一な品質の石英パイプを得ることは極めて困難であるという問題があった。
本発明は前記実情に鑑みてなされたもので、外径分布が均一で、非円率および偏心率が小さく、特性の優れた石英パイプを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明の石英パイプ製造装置では、石英を主成分とするガラス素材の所望の領域を順次加熱し、軟化領域を形成する加熱手段と、前記ガラス素材の長手方向に貫入させることによって前記ガラス素材の前記軟化領域に開孔を形成し、石英パイプを形成する貫入治具とを具備し、前記貫入治具が、前記ガラス素材への貫入領域を構成する駒と、前記駒から離れるに従って外径が徐々に小さくなるテーパ部をもつ支持ロッドとを具備し、前記テーパ部は、水平軸に対するテーパ角が0.1°以上10°以下となるように形成され、前記支持ロッドと、前記駒の接合部での駒に対する支持ロッドの外径比が0.5以上1未満となるように形成され、前記支持ロッドの前記テーパ部の最小外径が、前記駒の最大外径の0.3倍以上であることを特徴とする。
【0012】
かかる構成によれば、支持ロッドにテーパ部を設けることで、駒にかかった抵抗を支持ロッド全体で吸収し、力を分散させて、支持ロッドの中央部のみに力がかからないようにすることが可能となる。従って支持ロッドの撓みによる中心軸ずれを防ぎ、外径分布の発生を抑制することが可能となる。
【0013】
望ましくは、貫入治具も回転することにより、ガラス素材に対して貫入治具により、軸芯方向に過剰な力がかかるのを防止することができ、ガラス素材および貫入治具の撓みおよび形状の変形を有効に回避することができる。
【0014】
また望ましくは、前記支持ロッドは、前記駒との境界から徐々に外径が小さくなるように形成されている。
【0015】
かかる構成によれば、支持ロッドの径が駒から離れるにしたがって小さくなるようにテーパ部を形成しているため、開孔時に駒にかかる力が支持ロッドの一部分に集中しないようにし、分散することが可能となる。
【0017】
テーパ角が0.1°未満であるとテーパの効果が十分に得られず、支持ロッドの中央部に力がかかって撓み易くなる。一方10°を越えるとテーパ部が短くなり、同様にテーパの効果がなくなって撓む。従ってテーパ角を0.1°以上10°以下となるように形成することいより、支持ロッドの撓みを効率よく抑制することができる。
【0019】
駒の接合部での駒に対する支持ロッドの外径比が0.5未満であると、駒にかかった力を支持ロッドで有効に分散することができず、撓みを生じる。従って、駒の接合部での駒に対する支持ロッドの外径比が0.5以上1未満となるように形成することにより、力を有効に分散することができる。
【0021】
支持ロッドの前記テーパ部の最小外径が、前記駒の最大外径の0.3倍未満であると、支持ロッドの剛性が小さくなり、撓みを生じたり、破損したりするおそれがある。
【0022】
また、上記装置を用いて、石英を主成分とするガラス素材を順次加熱軟化させ、少なくとも前記ガラス素材を回転させながら、前記ガラス素材の長手方向に貫入治具を貫入させることによって前記ガラス素材に開孔を形成し、石英パイプを形成することにより外径分布が5%以内の石英パイプを形成することが可能となる。
【0023】
ここで、開孔部の加熱温度は1500〜2200℃であることが好ましい。
加工温度が1500℃(石英ガラスの軟化点)よりも低いと、粘度が大きすぎて、ガラス素材と貫入治具との回転差によって生じる内面粗さの劣化を引き起こす。また、加工温度が2200℃よりも高いと、粘度が小さすぎて加工中にガラス素材が変形してしまう。
【0024】
ここで、ガラス素材としては中実のガラスロッド、内部に孔を有するガラス管の両方に適用可能であり、本明細書中、ガラス素材とは、ガラスロッド、およびガラス管の両方を含むものとする。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の石英パイプの製造装置について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0026】
(実施の形態1)
図1は本発明に係る石英パイプの製造方法を実施するための装置を概念的に示しており、図2はその要部拡大図である。
【0027】
この装置では、図2に要部拡大図を示すように、ガラスロッド1を加熱手段6で順次加熱し、軟化された領域に、プラグ3を貫入することによって、開孔を形成するもので、このプラグ3がガラスロッド1への貫入領域を構成する駒3Pと、この駒3Pから離れるに従って外径が徐々に小さくなるテーパ部3Tをもつ支持ロッド3Rとを具備したことを特徴とする。そして、ガラスロッド1を80rpmで回転するとともに、駒3Pを支持ロッド3Rとともに、これと同じ方向に回転数65rpmで回転しつつ穿孔を行うようにしたことを特徴とする。
【0028】
この装置は、図1に示すように、ガラスロッド1の基端を保持するガラスロッド保持手段2と、駒3Pと支持ロッド3Rとからなるプラグ3を先端に備えた軸4の基端を保持するプラグ保持手段5と、ガラスロッド保持手段2とプラグ保持手段5の中間に設置される加熱手段6と、ガラスロッド1の先端を保持し、この開孔後のガラスロッド1を引っ張るとともに、プラグ3の軸4を案内するガイド手段7等によって構成されている。
【0029】
ガラスロッド保持手段2は、ロッド基台8に対して矢印方向へ移動可能に設置され、図示しない駆動手段によって移動せしめられる。このガラスロッド保持手段2は、モータ(図示せず)を備えており、該モータによってガラスロッド1が回転される。
【0030】
プラグ保持手段5は、基台10に装着されモータ(図示せず)を備えており、該モータによって軸4を介してプラグ3を回転させる。
【0031】
加熱手段6は、ガラスロッド1を誘導加熱によって部分的に加熱するもので、ガラスロッド1を囲繞するように配置したカーボンチューブからなる熱媒体11を有している。
【0032】
ガイド手段7は、基台10に対して矢印方向へ移動可能に設置され、図示しない駆動手段によって移動せしめられる。そして、このガイド手段7は、直接または間接的にガイドロッド1の先端を回転自在に保持するチャック12と、軸4を回転自在に挿嵌させるガイド部13とを有している。
【0033】
次にこの装置を用いて石英パイプを製造する方法について説明する。
まず、ガラスロッド1に対するプラグ3の外径比が0.6程度となるように、ガラスロッド1およびプラグ3を選択する。ここでプラグ3は駒3Pと支持ロッド3Rとで構成され、テーパ部のテーパ角θが8度であり、駒3Pの径Dは30mm、テーパ部の最大径d1=24mm、最小径d2=10mmとなっている。そしてこのガラスロッド保持手段2によって石英を主成分とするガラスロッド1の基端を保持し、プラグ保持手段5によって軸4の基端を保持し、さらにガイド手段7によってガラスロッド1の先端を保持する。そして、ガラスロッド1の先端面中心にプラグ3の先端を当接させ、その会合部を1600℃に設定された加熱手段6内に位置させる。
【0034】
そして、モータを駆動し、ガラスロッド1およびプラグ3をそれぞれ80rpm、65rpmで回転させるとともに、加熱手段6によってガラスロッド1を1600℃に加熱しながらガラスロッド保持手段2およびガイド手段7を矢印方向へ移動させる。その際、ガラスロッド1およびプラグ3は同一方向に、それぞれ所定の速度で回転される。
【0035】
このようにして、ガラスロッド1は加熱手段6によって加熱されるとともにガラスロッド保持手段を介して回転せしめられつつ軟化され、図2に示したように、ガラスロッドと同一方向に65rpmで回転するプラグ3によって漸次開孔される。
【0036】
ここで支持ロッド3Rのテーパ部3Tは、水平軸に対するテーパ角θが0.1°以上10°以下とするのが望ましい。
また支持ロッド3Rと駒3Pとの接合部での駒に対する支持ロッドの外径比d/d1は0.5以上1未満となるように形成されているのが望ましい。
さらに、支持ロッド3Rのテーパ部3Tの最小外径d0が、駒の最大外径Dの0.3倍以上である。
【0037】
そしてここでは、ガラスロッド1に対するプラグ3の外径比が0.6となるようにガラスロッド1およびプラグ3を選択し、ガラスロッド1とプラグ3とを同一方向へ回転させるとともに、ガラスロッド1の回転速度を80rpmに設定し、かつガラスロッド1の回転速度に対して、プラグ3の回転速度を15rpm程度遅くし、さらに、開孔部の加熱温度が2100℃になるように熱媒体11を設定して、石英パイプを製造した。
【0038】
その結果、支持ロッドの撓みもなく、外径分布5%以内で、芯ずれ5パーセント以下、内面粗さ0.5mm以下のパイプを得ることができた。
【0039】
なお、上記した装置は、本発明に係る石英パイプの製造方法を実施するための装置の一例であって、装置としては、他の構造のものを使用してもよいことはいうまでもない。
【0040】
また、上記実施の形態では、中実のガラスロッド1を開孔させているが、本発明の石英パイプの製造方法は、ガラスパイプの孔を拡開させる場合にも適用可能である。
【0041】
さらにまた、ガラスロッドの中心に穿孔する場合に限定されることなく、応力保持部材を挿入して偏波保持ファイバを形成するための孔を形成する場合など、ガラスロッドの中心以外の位置に孔を形成する場合にも適用可能である。この場合、形成すべき孔の中心を回転軸として、ガラスロッドを回転するようにすればよい。
【0042】
なお、プラグの形状については、前記実施の形態に限定されることなく、適宜変形可能である。
図3乃至図29は、プラグの形状の変形例を示す図である。
【0043】
(実施の形態2)
すなわち、本発明の第2の実施の形態では、図3に示すように、プラグ3が、半球状の駒3Pと、なだらかな円錐台をなすような側周面からなるテーパ部3Tからなる支持ロッド3Rとで構成されている。なお石英パイプ製造装置としては図1に示したものを用いられる。
【0044】
(実施の形態3)
すなわち、本発明の第3の実施の形態では、図4に示すように、プラグが半球状の駒3Pと、なだらかな円錐台をなすような側周面からなるテーパ部3Tと、このテーパ部に連設された一定径の筒状部3Cとからなる支持ロッド3Rとで構成されている。
【0045】
(実施の形態4)
すなわち、本発明の第4の実施の形態では、図5に示すように、プラグが半球状の駒3Pと、内側に湾曲したテーパ部3Tとからなる支持ロッド3Rとで構成されている。
【0046】
(実施の形態5)
すなわち、本発明の第5の実施の形態では、図6に示すように、プラグが半球状の駒3Pと、内側に湾曲したテーパ部3Tと、このテーパ部に連設された一定径の筒状部3Cとからなる支持ロッド3Rとで構成されている。
【0047】
(実施の形態6)
すなわち、本発明の第6の実施の形態では、図7に示すように、プラグが半球状の駒3Pと、一定外径の筒状部3Cと、この筒状部3Cに連設されたテーパ部3Tとからなる支持ロッド3Rとで構成されている。
【0048】
(実施の形態7)
すなわち、本発明の第7の実施の形態では、図8に示すように、プラグが半球状の駒3Pと、一定外径の筒状部3Cと、この筒状部3Cに連設され内側に湾曲したテーパ部3Tとからなる支持ロッド3Rとで構成されている。
【0049】
(実施の形態8)
すなわち、本発明の第8の実施の形態では、図9に示すように、プラグが半球状の駒3Pと、外側に湾曲したテーパ部3Tとからなる支持ロッド3Rとで構成されている。
【0050】
(実施の形態9)
すなわち、本発明の第9の実施の形態では、図10に示すように、プラグが半球状の駒3Pと、外側に湾曲したテーパ部3Tと、このテーパ部3Tに連設された一定径の筒状部3Cとからなる支持ロッド3Rとで構成されている。
【0051】
(実施の形態10)
すなわち、本発明の第10の実施の形態では、図11に示すように、プラグが半球状の駒3Pと、一定径の筒状部3Cと、この筒状部3Cに連設され、外側に湾曲したテーパ部3Tとからなる支持ロッド3Rとで構成されている。
【0052】
(実施の形態11)
すなわち、本発明の第11の実施の形態では、図12に示すように、プラグが半球状の駒3Pと、この駒3Pに連続したなだらかなテーパ部3Tを構成する支持ロッド3Rとで構成されている。
【0053】
(実施の形態12)
すなわち、本発明の第12の実施の形態では、図13に示すように、プラグが半球状の駒3Pと、この駒3Pに連続したなだらかなテーパ部3Tと、このテーパ部3Tに連設された一定径の筒状部3Cとからなる支持ロッド3Rとで構成されている。
【0054】
(実施の形態13)
すなわち、本発明の第13の実施の形態では、図14に示すように、プラグが半球状の駒3Pと、この駒3Pに連続し内側に湾曲するなだらかなテーパ部3Tを構成する支持ロッド3Rとで構成されている。
【0055】
(実施の形態14)
すなわち、本発明の第14の実施の形態では、図15に示すように、プラグが半球状の駒3Pと、この駒3Pに連続し内側に湾曲するなだらかなテーパ部3Tと、このテーパ部3Tに連設された一定径の筒状部3Cとからなる支持ロッド3Rとで構成されている。
【0056】
(実施の形態15)
すなわち、本発明の第15の実施の形態では、図16に示すように、プラグが半球状の駒3Pと、この駒3Pに連続し、接合部からこの駒3Pと同一径となる一定径の筒状部3Cと、この筒状部3Cに連続して形成されたテーパ部3Tとからなる支持ロッド3Rとで構成されている。
【0057】
(実施の形態16)
すなわち、本発明の第16の実施の形態では、図17に示すように、プラグが半球状の駒3Pと、この駒3Pに連続し、接合部からこの駒3Pと同一径となる一定径の筒状部3Cと、この筒状部3Cに連続して内側に湾曲するように形成されたテーパ部3Tとからなる支持ロッド3Rとで構成されている。
【0058】
(実施の形態17)
すなわち、本発明の第17の実施の形態では、図18に示すように、プラグが半球状の駒3Pと、この駒3Pに連続し、接合部からこの駒3Pと同一径となる一ように連続して外側に湾曲するように形成されたテーパ部3Tとからなる支持ロッド3Rとで構成されている。
【0059】
(実施の形態18)
すなわち、本発明の第18の実施の形態では、図19に示すように、プラグが半球状の駒3Pと、この駒3Pに連続し、接合部からこの駒3Pと同一径となる一ように連続して外側に湾曲するように形成されたテーパ部3Tと、このテーパ部3Tに連続して形成された一定径の筒状部3Cとからなる支持ロッド3Rとで構成されている。
【0060】
(実施の形態19)
すなわち、本発明の第19の実施の形態では、図20に示すように、駒3Pが円錐状をなすように形成されている他は図9に示した本発明の第10の実施形態と同様に形成されている。
【0061】
図21乃至図29は、本発明の第20乃至第28の実施の形態を示し、第20乃至27の実施の形態では、同様に駒3Pが円錐状に形成された例である。
これら第2乃至第28の実施の形態のプラグを用いることによっても、支持ロッドの撓みなしに高精度の開孔を行うことが可能となる。
【0062】
望ましくは、ガラスロッド1に対するプラグ3の最大径部Dの外径比が0.9以下で0.1以上となる駒3Pをもつプラグ3を選択し、ガラスロッド1とプラグ3とを同一方向へ回転させるとともに、ガラスロッド1の回転速度を40〜100rpmに設定するのが望ましい。また、ガラスロッド1の回転速度に対して、プラグ3の回転速度を5〜30rpm程度遅くするのが望ましい。さらに、開孔部の加熱温度が1500〜2200℃になるように加熱手段6を設定するのが望ましい、このようにして、外径が一定で、偏心がなく、内面粗さの小さい石英パイプを製造することができた。
【0063】
また、前記実施の形態では加熱手段として誘導加熱炉を用いた例について説明したが、これに限定されることなく、抵抗加熱法を用いる場合あるいは他の加熱方法を用いる場合にも適用可能であることはいうまでもない。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る石英パイプの製造装置によれば、孔の外径分布を抑制し、肉厚が均一で、かつ内面の表面粗さのより小さな石英パイプを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る石英パイプの製造方法を実施するための装置を示す概念的図である。
【図2】図1における要部を拡大して示した概念図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態のプラグを示す図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態のプラグを示す図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態のプラグを示す図である。
【図6】本発明の第5の実施の形態のプラグを示す図である。
【図7】本発明の第6の実施の形態のプラグを示す図である。
【図8】本発明の第7の実施の形態のプラグを示す図である。
【図9】本発明の第8の実施の形態のプラグを示す図である。
【図10】本発明の第9の実施の形態のプラグを示す図である。
【図11】本発明の第10の実施の形態のプラグを示す図である。
【図12】本発明の第11の実施の形態のプラグを示す図である。
【図13】本発明の第12の実施の形態のプラグを示す図である。
【図14】本発明の第13の実施の形態のプラグを示す図である。
【図15】本発明の第14の実施の形態のプラグを示す図である。
【図16】本発明の第15の実施の形態のプラグを示す図である。
【図17】本発明の第16の実施の形態のプラグを示す図である。
【図18】本発明の第17の実施の形態のプラグを示す図である。
【図19】本発明の第18の実施の形態のプラグを示す図である。
【図20】本発明の第19の実施の形態のプラグを示す図である。
【図21】本発明の第20の実施の形態のプラグを示す図である。
【図22】本発明の第21の実施の形態のプラグを示す図である。
【図23】本発明の第22の実施の形態のプラグを示す図である。
【図24】本発明の第23の実施の形態のプラグを示す図である。
【図25】本発明の第24の実施の形態のプラグを示す図である。
【図26】本発明の第25の実施の形態のプラグを示す図である。
【図27】本発明の第26の実施の形態のプラグを示す図である。
【図28】本発明の第27の実施の形態のプラグを示す図である。
【図29】本発明の第30の実施の形態のプラグを示す図である。
【図30】従来例のプラグを示す図である。
【符号の説明】
1 ガラスロッド
2 ガラスロッド保持手段
3 プラグ
3P 駒
3T テーパ部
3R 支持ロッド
4 軸
5 プラグ保持手段
6 加熱手段
7 ガイド手段
8 基台
10 基台
11 熱媒体
12 チャック
13 ガイド部
Claims (3)
- 石英を主成分とするガラス素材の所望の領域を順次加熱し、軟化領域を形成する加熱手段と、前記ガラス素材の長手方向に貫入させることによって前記ガラス素材の前記軟化領域に開孔を形成し、石英パイプを形成する貫入治具とを具備し、前記貫入治具が、前記ガラス素材への貫入領域を構成する駒と、前記駒から離れるに従って外径が徐々に小さくなるテーパ部をもつ支持ロッドとで構成され、前記テーパ部は、水平軸に対するテーパ角が0.1°以上10°以下となるように形成され、前記支持ロッドと、前記駒の接合部での駒に対する支持ロッドの外径比が0.5以上1未満となるように形成され、前記支持ロッドの前記テーパ部の最小外径が、前記駒の最大外径の0.3倍以上であることを特徴とする石英パイプ製造装置。
- 前記支持ロッドは、前記駒との境界から徐々に外径が小さくなるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の石英パイプ製造装置。
- 請求項1または2に記載の石英パイプ製造装置を用いて、石英を主成分とするガラス素材を順次加熱軟化させ、少なくとも前記ガラス素材を回転させながら、前記ガラス素材の長手方向に貫入治具を貫入させることによって前記ガラス素材に開孔を形成する開孔工程を含むことを特徴とする石英パイプの製造方法。
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