JP4479118B2 - 媒体判別装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙幣等の媒体の種類や真偽を判別する媒体判別装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図2は、従来の媒体判別装置の一例を示す構成図である。
この媒体判別装置は、紙幣等の媒体1の画像イメージを読み取る読取処理部10を備えている。読取処理部10は、媒体1を搬送する搬送機構11、及び搬送されて来る媒体1を検知する媒体検知部12を有している。媒体検知部12には点灯制御部13が接続され、この媒体検知部12から与えられる検知信号によって、光源14から媒体1の裏側へ照射する光を制御するようになっている。
【0003】
媒体1の表側には、この媒体1を透過した光を集光する光学系15が設けられ、この光学系15の焦点にイメージセンサ16が配置されている。イメージセンサ16には、ADC(アナログ・ディジタル変換器)17が接続され、このイメージセンサ16で読み取った画素の濃度をディジタルデータに変換するようになっている。
【0004】
ADC17の出力側には、補正部18を介して、画像メモリ19が接続されている。補正部18は、光源14の位置や発光量のばらつきによる照度分布の不均一を補正するものである。
【0005】
画像メモリ19には、画像イメージを縦方向及び横方向に適切なサイズにブロック化し、ブロック毎に画素の平均濃度を算出する積分部21が接続されている。積分部21の出力側には、各ブロックの濃度を正規化する正規化部22が接続されている。正規化部22の出力側には、媒体判別部23が接続されている。媒体判別部23は、媒体判別基準値24に基づいて、媒体1の種別や読み取った方向を判別するものである。
【0006】
媒体判別部23の出力側には、真偽判別部25が接続されている。真偽判別部25は、真偽判別基準値26に基づいて、媒体1が本物であるか偽物であるかを判別し、その結果を判別信号RESとして出力するものである。
【0007】
このような媒体判別装置では、読取処理部10において判別対象の媒体1の画像イメージが読み取られ、画像メモリ19に格納される。画像メモリ19に格納された画像イメージは、積分部21によって適切なサイズにブロック化され、各ブロック毎に平均濃度が算出される。更に、各ブロックの濃度は、正規化部22で正規されて媒体判別部23に与えられる。
【0008】
媒体判別部23では、媒体判別基準値24に基づいて媒体1の種別や読み取り方向が判別される。媒体判別部23の判別結果は真偽判別部25に与えられ、この媒体判別部23の判別結果と真偽判別基準値26に基づいて、媒体1の真偽が判定される。そして、真偽の判定結果が、真偽判別部25から判別信号RESとして出力される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の媒体判別装置では、次のような課題があった。
真偽判別基準値26は、媒体1の種別毎に1つの基準値が設けられている。しかし、媒体1が紙幣等の場合、発行されたばかりの新しい紙幣(以下これを、「官封券」という)と、使い古された古い紙幣(以下これを、「流通券」という)が混在し、読み取った画像イメージには比較的大きなばらつきが発生する。
【0010】
このような官封券と流通券を、共通の真偽判別基準値26で判別するため、基準値の許容範囲を広く設定する必要があり、偽物を本物と誤って判別してしまうという課題があった。また、許容範囲を狭く設定すると、古い流通券を偽物と誤って判別してしまう場合もあった。
【0011】
本発明は、前記従来技術が持っていた課題を解決し、官封券や流通券が混在していても、精度良く真偽の判別を行うことができる媒体判別装置を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記課題を解決するために、本発明の内の第1の発明は、判別対象の媒体を透過した光の強度によって該媒体上の印刷パターンを読み取り、その媒体の真偽を判別する媒体判別装置において、前記読み取った印刷パターンの濃度の平均値に基づいて前記媒体の属するカテゴリーを判定するカテゴリー選択手段と、予め各カテゴリー毎に設定された正規化基準濃度になるように前記印刷パターンの濃度を正規化する正規化手段と、予め各カテゴリー毎に設定された真偽判別用の基準値の中から、前記媒体のカテゴリーに対応する基準値を選択する基準値選択手段と、前記選択された真偽判別用の基準値と前記正規化された印刷パターンを比較して前記媒体の真偽を判別する真偽判別手段とを備えている。
【0015】
の発明によれば、次のような作用が行われる。
カテゴリー判定手段において、読み取られた媒体の印刷パターンの濃度の平均値に基づいて、その媒体の属するカテゴリーが判定され、正規化手段と基準値選択手段に与えられる。正規化手段では、与えられたカテゴリー情報に基づいて、対応する正規化基準濃度になるように、媒体の印刷パターンの濃度の正規化が行われる。また、基準値選択手段では、与えられたカテゴリー情報に基づいて、対応する真偽判別用の基準値が選択されて、真偽判別手段に与えられる。真偽判別手段では、与えられた基準値に従って、媒体の真偽が判別される。
【0016】
の発明は、第1の発明の媒体判別装置において、予め各カテゴリー毎に設定された正損判別用の閾値の中から、前記媒体のカテゴリーに対応する正損判別用の閾値を選択する正損閾値選択手段を設け、前記真偽判別手段は、前記選択された真偽判別用の基準値と前記印刷パターンを比較して前記媒体の真偽を判別すると共に、前記選択された正損判別用の閾値に基づいて該媒体の正損を判別するように構成している。
【0017】
の発明は、第1または第2の発明の媒体判別装置において、予め各カテゴリー毎に設定された真偽決定用の閾値の中から、前記媒体のカテゴリーに対応する真偽決定用の閾値を選択する真偽閾値選択手段を設け、前記真偽判別手段は、前記選択された真偽判別用の基準値と前記印刷パターンを比較して前記媒体の真偽の程度を判別すると共に、前記選択された真偽決定用の閾値に基づいて該媒体の真偽を決定するように構成している。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態を示す媒体判別装置の構成図であり、図2中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
【0019】
この媒体判別装置は、図2と同様の読取処理部10を備えている。即ち、読取処理部10は、読み取り対象の紙幣である媒体1を搬送する搬送機構11、及び搬送されて来る媒体1を検知する媒体検知部12を有している。媒体検知部12には点灯制御部13が接続され、この媒体検知部12から与えられる検知信号によって、例えば複数のLED(発光ダイオード)で構成される光源14から、媒体1の裏側へ照射する光を制御するようになっている。
【0020】
媒体1の表側には、この媒体1を透過した光を集光するレンズ等の光学系15が設けられ、この光学系15の焦点に、例えばCCD(電荷結合素子)によるイメージセンサ16が配置されている。光源14の各LEDは、媒体1の裏側の読み取り線上に、斜めから光を照射するようにジグザグに配置され、この光がイメージセンサ16に直接入らないように考慮されている。イメージセンサ16には、読み取った画素の濃度をディジタルデータに変換するADC17が接続されている。
【0021】
ADC17の出力側には、光源14の位置や発光量のばらつきによる照度分布の不均一を補正して、イメージセンサ16の走査線上の各画素のディジタルデータの値を一様にするシェーディング補正を行う補正部18が接続されている。補正部18には、補正された画像イメージを、処理のために一時的に格納する画像メモリ19が接続されている。
【0022】
画像メモリ19には、積分部21が接続されている。積分部21は、画像イメージを縦方向及び横方向に適切なサイズにブロック化し、ブロック毎にそのブロック内の画素の濃度の平均値を算出してブロック濃度を求めるものである。積分部21の出力側には、カテゴリー判定手段(例えば、積分濃度算出部)31が接続されている。
【0023】
積分濃度算出部31は、積分部21で算出された各ブロックのブロック濃度の平均値に基づいて、媒体1が官封券であるか流通券であるかのカテゴリーを判定し、その判定したカテゴリー情報を基準値選択手段(例えば、基準値選択部)32に与えるものである。また、積分濃度算出部31には、媒体1の各ブロックのブロック濃度を、定められた正規化基準濃度に正規化する正規化部22が接続されている。正規化部22の出力側には、媒体判別部23が接続されている。媒体判別部23は、媒体判別基準値24に基づいて、媒体1の種別(例えば、千円札や一万円札等の金種)や読み取った方向(表面や裏面等)を判別するものである。媒体判別部23の出力側は、真偽判別手段(例えば、真偽判別部)25と基準値選択部32に接続されている。
【0024】
更にこの媒体判別装置は、真偽判別基準値26Aを備えている。真偽判別基準値26Aは、官封券に対する真偽判別用の基準値と、流通券に対する真偽判別用の基準値の2組の基準値を有している。真偽判別基準値26Aは、基準値選択部32に接続されている。
【0025】
基準値選択部32は、積分濃度算出部31から与えられる媒体1のカテゴリー情報と、媒体判別部23与えられる媒体判別結果に基づいて、真偽判別基準値26Aから適切な真偽判別用の基準値を選択して、真偽判別部25に与るものである。
【0026】
真偽判別部25は、媒体判別部23から与えられる媒体判別結果と、基準値選択部32から与えられる真偽判別用の基準値に基づいて、媒体1が本物か偽物かを判別し、その結果を判別信号RESとして出力するものである。
【0027】
図3(a),(b)は、図1における正規化処理の説明図であり、同図(a)は正規化前の媒体1の特定領域の濃度分布、及び同図(b)は正規化後の濃度分布を示す図である。
【0028】
図3(a)に示すように、例えば、それぞれ1000枚の官封券と流通券を読み取り、それぞれの平均濃度の頻度分布を調べる。一般的に、官封券の平均濃度の頻度分布は、実線aに示すように濃度が高く、かつ狭い範囲に集中している。一方、流通券の平均濃度の頻度分布は、破線bに示すように濃度が低くかつ分布の広がりが大きい。そこで、実線aと破線bの頻度曲線が交差する点の濃度を、官封券と流通券を区分するための閾値Tとする。この閾値Tは、積分濃度算出部31において、媒体1のカテゴリー判別に用いられる。
【0029】
次に、動作を説明する。
読取処理部10において、判別対象の媒体1が搬送機構11によって搬送されて媒体検知部12で検出されると、点灯制御部13によって光源14が起動される。光源14から出力された光は、媒体1の裏側の読み取り線に対して斜め方向から照射される。媒体1の内部を透過した光は、この媒体1の表面から四方に拡散されるが、垂直方向に拡散された光が光学系15で集光され、イメージセンサ16上に焦点を結ぶ。
【0030】
イメージセンサ16によって、媒体1の読み取り線上の1ライン分の各画素の濃度が検出され、図示しないタイミング信号に従って、検出した濃度に応じたアナログ電圧が逐次ADC17へ出力される。アナログ電圧は、ADC17によって画素単位にディジタルデータに変換され、補正部18に与えられる。補正部18では、光源14の照度分布の不均一に起因するディジタルデータのシェーディング補正が施され、画像メモリ19に格納される。
【0031】
搬送機構11によって、媒体1は搬送方向(副走査方向)に所定のピッチで搬送され、その都度、読み取り線方向(主走査方向)の1ライン分の画像イメージが画像メモリ19に格納される。そして、媒体1の全体の画像イメージが得られる。
【0032】
画像メモリ19に格納された媒体1の画像イメージは、積分部21によって適切なサイズのブロックBi(但し、i=1〜n)にブロック化され、各ブロックBi毎にブロック内の画素の濃度の平均値が算出され、ブロック濃度Xiが求められる。積分部21で求められた各ブロック毎のブロック濃度Xiは、積分濃度算出部31に与えられる。
【0033】
積分濃度算出部31では、各ブロックBiのブロック濃度Xiの平均値が計算され、平均濃度MXが算出される。各ブロックBiのブロック濃度Xiと、算出された平均濃度MXは、正規化部22へ与えられる。また、媒体1のカテゴリー(官封券または流通券)を判別するために、算出された平均濃度MXと、カテゴリー判別用に予め設定された閾値Tが比較される。そして、平均濃度MXが閾値Tよりも大きければ媒体1は官封券と判定され、平均濃度MXが閾値T以下であれば流通券と判定される。判定された媒体1のカテゴリー情報は、基準値選択部32へ与えられる。
【0034】
正規化部22では、媒体1の各ブロックBi毎に、そのブロック濃度Xiと、全体の平均濃度MXと、正規化基準濃度Rとに基づいて、正規化ブロック濃度NXiが次の(1)式によって算出される。
NXi=Xi×R/MX ・・・(1)
【0035】
これにより、図3(b)に示すように、官封券と流通券のブロック濃度Xiの平均濃度MXは、その頻度分布の平均値が同じ正規化基準濃度Rとなるように正規化される。算出された正規化ブロック濃度NXiは、媒体判別部23に与えられる。
【0036】
媒体判別部23では、媒体判別基準値24に基づいて媒体1の種別や読み取り方向が判別される。媒体判別部23の判別結果は、真偽判別部25と基準値選択部32に与えられる。
【0037】
基準値選択部32では、積分濃度算出部31から与えられた媒体1のカテゴリー情報と、媒体判別部23の判別結果とに基づいて、真偽判別基準値26Aから該当する真偽判別用の基準値(官封券用の基準値、または流通券用の基準値)が選択される。選択された基準値は、真偽判別部25に与えられる。
【0038】
真偽判別部25では、媒体判別部23から与えられる判別結果と、基準選択部31で選択された真偽判別用の基準値に基づいて、媒体1の真偽が次のように判定される。
【0039】
先ず、正規化部22で正規化された媒体1の各ブロックBi毎に、その正規化ブロック濃度NXiが、それぞれ対応するブロックの真偽判別用の基準値の許容範囲に入っているか否かが検査される。
【0040】
次に、媒体1の判定対象のブロックの内、許容範囲に入っているブロックの割合が真偽判定用の閾値Pを越えているか否かが判定される。許容範囲に入っているブロックの割合が閾値Pを越えていれば、その媒体1は本物と判定される。もしも、許容範囲に入っているブロックの割合が閾値P以下であれば、その媒体1は偽物と判定される。
【0041】
更に、媒体1のブロックの内で、その正規化ブロック濃度NXiが所定の範囲に入っているものの割合が正損判定用の閾値Qを越えているか否かが判定される。許容範囲に入っているブロックの割合が閾値Qを越えていれば、その媒体1は「破損」や「汚損」の無い正券と判定される。もしも、許容範囲に入っているブロックの割合が閾値Q以下であれば、その媒体1は損券と判定される。
【0042】
媒体1の真偽及び正損の判定結果は、真偽判別部25から判別信号RESとして出力される。
【0043】
以上のように、この第1の実施形態の媒体判別装置は、媒体1の画像イメージを分割して作成されたブロックBiのブロック濃度Xiの平均濃度MXに基づいて、この媒体1が官封券と流通券のどちらのカテゴリーに属するかを判定する積分濃度算出部31と、与えられたカテゴリー情報に該当する真偽判別用の基準値を選択する基準値選択部32を有している。これにより、流通券または官封券に対して的確な真偽判別用の基準値を設定することが可能になり、精度良く真偽の判別を行うことができるという利点がある。
【0044】
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態を示す媒体判別装置の構成図であり、図1中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
【0045】
この媒体判別装置は、図1の媒体判別装置において、積分濃度算出部31と正規化手段(例えば、正規化部)22の間に基準濃度選択部33を追加したものである。
【0046】
基準濃度選択部33は、積分濃度算出部31から出力される媒体1のカテゴリー情報に基づいて、官封券用または流通券用の正規化基準濃度Rの値を選択し、正規化部22に与えるものである。その他の構成は、図1と同様である。
【0047】
図5(a),(b)は、図4における正規化処理の説明図である。
図5(a)に示すように、例えば、それぞれ1000枚の官封券と流通券を読み取り、それぞれの平均濃度の頻度分布を調べる。そして、実線aで示される1000枚の官封券の濃度の平均値を、官封券用の正規化基準濃度Raとする。また、破線bで示される1000枚の流通券の濃度の平均値を、流通券用の正規化基準濃度Rbとする。更に、実線aと破線bの頻度曲線が交差する点の濃度を、官封券と流通券を区分するための閾値Tとする。
【0048】
基準濃度選択部33では、積分濃度算出部31から与えられる媒体1のカテゴリー情報が官封券であれば、官封券に対する正規化基準濃度Raが正規化部22に出力される。これにより、正規化部22において、正規化基準濃度Raが使用され、(1)式に従って、媒体1の各ブロックBiの正規化ブロック濃度NXiが算出される。
【0049】
一方、積分濃度算出部31から与えられる媒体1のカテゴリー情報が流通券であると、基準濃度選択部33から正規化部22に、流通券に対する正規化基準濃度Rbが与えられる。これにより、正規化部22では、正規化基準濃度Rbが使用されて、媒体1の各ブロックBiの正規化ブロック濃度NXiが算出される。これにより、図5(b)に示すように、官封券と流通券は、それぞれ異なる正規化基準濃度Ra,Rbで正規化される。その他の動作は、図1と同様である。
【0050】
以上のように、この第2の実施形態の媒体判別装置では、媒体1のカテゴリーが官封券か流通券かによって、正規化処理における正規化基準濃度Rの値を選択する基準濃度選択部33を有している。これにより、官封券と流通券にそれぞれ最適な正規化処理が行われ、異なる濃度分布を有する値に正規化されるので、基準値の評価を、通常読み取られる画像イメージに則した絶対的な比較で行うことができるという利点がある。
【0051】
(第3の実施形態)
図6は、本発明の第3の実施形態を示す媒体判別装置の構成図であり、図4中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
【0052】
この媒体判別装置は、図4の媒体判別装置に、真偽閾値選択手段(例えば、真偽基準選択部)34と正損閾値選択手段(例えば、正損基準選択部)35を追加すると共に、真偽判定部25に代えて機能が追加された真偽判定部25Aを設けたものである。
【0053】
真偽基準選択部34は、積分濃度算出部31から与えられる媒体1のカテゴリー情報に基づいて、真偽判定用の閾値Pを選択して真偽判定部25Aに出力するものである。真偽判定用の閾値Pは前述したように、媒体1の画像イメージを分割して生成されたn個のブロックの内で、その正規化ブロック濃度NXiが対応する許容範囲に入っているものの割合が、いくら以上であれば「真」と判定するかの値である。官封券の場合、ブロック濃度Xiのばらつきが小さいので、通常、閾値Pは大きな値に設定される。また、流通券の場合、ブロック濃度Xiのばらつきが大きくなるので、閾値Pは小さな値に設定される。
【0054】
正損基準選択部35は、積分濃度算出部31から与えられる媒体1のカテゴリー情報に基づいて、正損判定用の閾値Qを選択して真偽判定部25Aに出力するものである。正損判定用の閾値Qは前述したように、媒体1の画像イメージを分割して生成されたn個のブロックの内で、そのブロック濃度Xiが所定の範囲に入っているものの割合が、いくら以下であれば「破損」や「汚損」があると判定するかの値である。官封券の場合、破損や汚損は少ないので、通常、閾値Qは大きな値に設定される。また、流通券の場合、破損や汚損の割合が大きくなるので、閾値Qは小さな値に設定される。
【0055】
真偽判定部25Aは、基準値選択部32から与えられる真偽判別基準値、真偽基準選択部34から与えられる真偽判定用の閾値P、及び正損基準選択部35から与えられる正損判定用の閾値Qに基づいて、媒体1の正損と真偽を判別してその結果を判別信号RESとして出力するものである。その他の構成は、図4と同様である。
【0056】
このような媒体判別装置では、積分濃度算出部31によって媒体1のカテゴリーが判別され、そのカテゴリー情報が、基準値選択部32、真偽基準選択部34及び正損基準選択部35に与えられる。そして、これらの基準値選択部32、真偽基準選択部34及び正損基準選択部35から、媒体1のカテゴリーに対応した真偽判別用の基準値、真偽判定用の閾値P及び正損判定用の閾値Qが、真偽判定部25Aに与えられる。
【0057】
真偽判定部25Aでは、これらの真偽判別用の基準値、真偽判定用の閾値P及び正損判定用の閾値Qに基づいて、媒体1の正損と真偽が判別される。
【0058】
以上のように、この第3の実施形態の媒体判別装置は、媒体1のカテゴリーに対応した真偽判定用の閾値Pを選択する真偽基準選択部34と、正損判定用の閾値Qを選択する正損基準選択部35を有している。これにより、真偽判別と正損判別の閾値P,Qが、媒体1のカテゴリーに応じて選択されるので、更に精度良く、媒体1の真偽及び正損の判別が可能になる。
【0059】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。この変形例としては、例えば、次のようなものがある。
(a) 判別対象の媒体1は、紙幣1に限定されない。その他の有価証券に対しても同様に適用可能である。
【0060】
(b) 媒体1のカテゴリーを官封券と流通券の2種類として説明したが、更に多数のカテゴリーに分類することもできる。
【0061】
(c) 読取処理部10の構成は、図示したものに限定されない。媒体1を透過した光を検出して、画像イメージを読み取ることができるものであれば良い。
【0062】
(d) 図6の媒体判別装置では、真偽基準選択部34と正損基準選択部35を有しているが、いずれか一方を省略した構成にすることができる。
【0063】
【発明の効果】
【0064】
以上詳細に説明したように、第1の発明によれば、媒体のカテゴリーに従って印刷パターンの濃度を正規化する正規化手段を有している。これにより、印刷パターンは、官封券または流通券に対応した正規化基準濃度に正規化されるので、より正確な真偽の判別が可能になる。
【0065】
の発明によれば、第1の発明に、媒体の正損判別用の閾値を、カテゴリーに従って選択する正損閾値選択手段を設けている。これにより、より正確に媒体の正損を判別することができる。
【0066】
の発明によれば、第1または第2の発明に、媒体の真偽決定用の閾値を、カテゴリーに従って選択する真偽閾値選択手段を設けている。これにより、より正確に媒体の真偽を決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す媒体判別装置の構成図である。
【図2】従来の媒体判別装置の一例を示す構成図である。
【図3】図1における正規化処理の説明図である。
【図4】本発明の第2の実施形態を示す媒体判別装置の構成図である。
【図5】図4における正規化処理の説明図である。
【図6】本発明の第3の実施形態を示す媒体判別装置の構成図である。
【符号の説明】
10 読取処理部
21 積分部
22 正規化部
23 媒体判別部
24 媒体判別基準値
25,25A 真偽判別部
26A 真偽判別基準値
31 積分濃度算出部
32 基準値選択部
33 基準濃度選択部
34 真偽基準選択部
35 正損基準選択部

Claims (3)

  1. 判別対象の媒体を透過した光の強度によって該媒体上の印刷パターンを読み取り、その媒体の真偽を判別する媒体判別装置において、
    前記読み取った印刷パターンの濃度の平均値に基づいて前記媒体の属するカテゴリーを判定するカテゴリー判定手段と、
    予め各カテゴリー毎に設定された正規化基準濃度になるように前記印刷パターンの濃度を正規化する正規化手段と、
    予め各カテゴリー毎に設定された真偽判別用の基準値の中から、前記媒体のカテゴリーに対応する基準値を選択する基準値選択手段と、
    前記選択された真偽判別用の基準値と前記正規化された印刷パターンを比較して前記媒体の真偽を判別する真偽判別手段とを、
    備えたことを特徴とする媒体判別装置。
  2. 請求項1記載の媒体判別装置において、
    予め各カテゴリー毎に設定された正損判別用の閾値の中から、前記媒体のカテゴリーに対応する正損判別用の閾値を選択する正損閾値選択手段を設け、
    前記真偽判別手段は、前記選択された真偽判別用の基準値と前記印刷パターンを比較して前記媒体の真偽を判別すると共に、前記選択された正損判別用の閾値に基づいて該媒体の正損を判別するように構成した、
    ことを特徴とする媒体判別装置。
  3. 請求項1または2記載の媒体判別装置において、
    予め各カテゴリー毎に設定された真偽決定用の閾値の中から、前記媒体のカテゴリーに対応する真偽決定用の閾値を選択する真偽閾値選択手段を設け、
    前記真偽判別手段は、前記選択された真偽判別用の基準値と前記印刷パターンを比較して前記媒体の真偽の程度を判別すると共に、前記選択された真偽決定用の閾値に基づいて該媒体の真偽を決定するように構成した、
    ことを特徴とする媒体判別装置。
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