JP3167540B2 - 硬貨認識装置 - Google Patents

硬貨認識装置

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JP3167540B2
JP3167540B2 JP17025294A JP17025294A JP3167540B2 JP 3167540 B2 JP3167540 B2 JP 3167540B2 JP 17025294 A JP17025294 A JP 17025294A JP 17025294 A JP17025294 A JP 17025294A JP 3167540 B2 JP3167540 B2 JP 3167540B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硬貨の種類や真偽を判
別する硬貨認識装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金融機関等においては、預貯金や振込処
理等を自動化するために自動取引装置(ATM)等の自
動化機器が広く用いられている。このような自動化機器
では、顧客によって硬貨が投入されると、その硬貨の種
類や真偽の認識が行われる。この処理は、自動化機器内
の硬貨鑑別部によって行われるが、その認識方法として
は以下のようなものがある。
【0003】例えば、特公昭63−67714号公報に
記載されているように、硬貨の外径や材質によって認識
する方法や、特公平3−63780号公報に記載されて
いるように、硬貨の厚さによってその認識を行うものが
ある。また、硬貨の外径を検出する装置として、例え
ば、特公平2−48951号公報に記載されているもの
があり、更に、硬貨の厚さを検出する装置として特公平
4−12518号公報等に記載されているものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の硬貨認識装置では、硬貨の外径や材質が近
似している場合、例えば、外国硬貨の10centavos(セ
ンタボ:ブラジルの通貨単位)硬貨と100円硬貨とは
外径と材質がほぼ近似しているだけであるため、この違
いを検出するために、厚さ検知センサを必要としたり、
複雑な判定回路を必要とし、これがコスト上昇の原因と
なっていた。また、材質センサは、その検知特性が温度
の影響を受けて変化するため、これを補正する複雑な補
助回路を要し、これもコスト上昇の原因となっていた。
【0005】このため、低コストでかつ硬貨認識を正確
に行うことのできる硬貨認識装置の実現が望まれてい
た。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の硬貨認識装置
は、前述の課題を解決するために、硬貨の表面パタンを
画像信号として取り込む画像取り込み部を設ける。そし
て、画像取り込み部で取り込んだ画像信号中、信号レベ
ル変化が予め決定した設定値以上である部分が存在した
場合、その部分の信号レベル変化を強調し、更に、画像
信号を予め設定した閾値と比較することによって2値化
データとして出力する特徴抽出部を設ける。更に、特徴
抽出部で出力した2値化データと、予め設定された基準
データとを比較して、硬貨の識別を行う判定部とを設け
たことを特徴とするものである。
【0007】
【作用】本発明の硬貨認識装置においては、先ず、画像
取り込み部に硬貨の表面パタンに対応した画像信号が取
り込まれる。特徴抽出部は、画像取り込み部で取り込ま
れた画像信号中、信号レベル変化が予め決定した設定値
以上である部分の信号レベル変化を更に強調する。そし
て、予め設定した閾値との比較によって、画像信号を2
値化データとして出力する。判定部は、2値化データ
と、予め設定された登録パタンとを比較して、硬貨の識
別を行う。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて詳細に
説明する。 《実施例1の構成》図1は本発明の硬貨認識装置の実施
例1を示す構成図である。図の装置は、光源1、読み取
り部2、画像取り込み部3、特徴抽出部4、判定部5、
登録パタン格納部6から構成されている。
【0009】また、7は、硬貨認識装置に投入された硬
貨であり、搬送路8上を、矢印9方向に搬送されるよう
構成されている。搬送路8には、スリット状の窓10が
設けられ、下側から硬貨7の表面のパタン(模様)が覗
けるように構成されている。そして、窓10の下方には
ハーフミラー11が斜めに設置され、その下側に読み取
り部2が位置している。読み取り部2は、CCD等のラ
インイメージセンサから構成されており、ハーフミラー
11を通して硬貨7表面の正反射光を受けるように構成
されている。ハーフミラー11の側方にはスリット12
を介して、光源1が設置されている。この光源1は、例
えば蛍光灯やラインフィラメントランプ等のライン光源
からなるものである。
【0010】即ち、これらハーフミラー11とスリット
12によって、光源1から硬貨7表面に対する照射方向
が、硬貨7表面の垂直軸上となり、かつ、その垂直軸上
に読み取り部2が位置し、硬貨7表面からの正反射光を
受光するよう構成されている。また、正反射光とは、硬
貨7の表面に対する垂直方向軸で、左右対称に光源と読
み取りセンサを設置した場合の読み取りセンサに受光さ
れる反射光である。
【0011】そして、画像取り込み部3は、読み取り部
2によって読み取られた硬貨7の反射光強度をA/D変
換して画像を作成し、これを図示しないフレームメモリ
等からなる記憶部に書込み、この画像から、硬貨7の外
径と、その中心点を抽出する機能を有している。特徴抽
出部4は、画像取り込み部3で求めた画像データから、
信号レベルの変化が予め定めた設定値以上であった部分
を強調し、かつ、2値化を行うための閾値を設定して、
この閾値と画像データとの比較によって、2値化した画
像データを出力するものである。
【0012】判定部5は、特徴抽出部4からの2値化デ
ータと、登録パタン格納部6に格納されている基準デー
タとしての登録パタンとを比較し、硬貨7の金種および
真偽を判定する機能を有している。また、登録パタン格
納部6は、ROMやRAMあるいは磁気ディスク装置等
からなる記憶部である。
【0013】《実施例1の動作》次に、上記実施例1の
硬貨認識装置の動作について説明する。今、硬貨7が硬
貨認識装置内に投入されると、光源1が点灯し、スリッ
ト12を通過した光がハーフミラー11で反射して硬貨
7の下側表面を照射する。硬貨7の表面より正反射した
光は、ハーフミラー11を透過して読み取り部2に入射
する。
【0014】ここで、硬貨7の表面の模様は、次に示す
原理で表面の凹凸パタンが鮮明に抽出される。図2は、
この原理説明図である。先ず、図2(a)では、硬貨7
の平坦な部分を照射するため、反射光102は、照射光
101の方向の逆方向へ向かう。このため、反射光10
2はハーフミラー11を透過して読み取り部2に入射す
る。一方、図2(b)の場合では、凹凸の図中左上がり
部分を照射するため、反射光102は照射光101方向
とは別の方向へ向かう。このため、反射光102はハー
フミラー11方向とは異なる方向となり、従って読み取
り部2には入射しない。
【0015】また、図2(c)に示す場合では、凹凸の
頂点の平坦な部分を照射するため、反射光102は照射
光101の逆方向へ向かう。このため、反射光102は
図2(a)の場合と同様に、ハーフミラー11を透過し
て読み取り部2に入射する。更に、図2(d)に示す場
合では、凹凸の図中左下がり部分を照射するため、反射
光102は照射光101とは別の方向へ向かう。このた
め、反射光102は図2(b)と同様に、読み取り部2
には入射しない。
【0016】このようにして硬貨7の表面の模様は、硬
貨7の表面の状態が平坦面では、その正反射光によって
明るくなり、一方、斜めに傾斜している部分は影となり
暗くなって現れるため、硬貨7の表面の凹凸パタンが読
み取れる。
【0017】ここで、硬貨7表面の状態が汚れていた
り、錆びていると、硬貨7の平坦な部分における反射光
出力と、凹凸傾斜部の反射光出力の差が小さくなり、こ
のままでは凹凸傾斜部の抽出が困難となる。そこで、本
実施例では、特徴抽出部4が、画像取り込み部3から出
力された画像データから凹凸傾斜部を抽出する。
【0018】図3は、特徴抽出部4の動作を説明するも
ので、2種のテンプレートを示している。図において、
(a)は3×3のマトリクスを示し、横方向が主走査方
向、縦方向が副走査方向である。このようなマトリクス
を画像の上で1画素ずつ走査させて、先ず、レベルの特
徴値を、 max{|z−a|,|z−b|,|z−c|,|z−
d|} で求める。尚、これは、|z−a|,|z−b|,|z
−c|,|z−d|の中で、最大値を求める、という意
味である。
【0019】次に、レベル特徴値を予め決定した設定値
より大きいかを判定し、大きい場合のみ(b)に示すテ
ンプレートを用いて特徴データを抽出する。即ち、特徴
データ=(7z−1.5a−1.5b−1.5c−1.
5d)を抽出する。一方、レベル特徴値が設定値以下の
場合は、(b)に示すテンプレートの処理を行わずに、
画像データzを出力する。従って、レベル特徴値が設定
値より大きいものは、更にレベル変化が強調され、レベ
ル変化の小さいものはそのままの値となる。
【0020】図4は、このような処理による画像データ
の変化を示す説明図である。図において、201は画像
データの濃度、202は位置座標である。図に示すよう
に、硬貨表面203に凹凸傾斜部204があるとき、取
り込んだ画像データの出力は205に示すようなレベル
変化が小さい波形となる。ここで、レベル特徴値を算出
してそのレベル特徴値が設定値よりも大きい場合は、図
3(b)に示したテンプレートを用いて画像データのエ
ッジ部分の強調処理を施し、レベル特徴値以下の場合
は、この強調処理を行わずに出力するようにして、20
6に示すような波形の画像信号を出力する。
【0021】そして、このような処理を画像全体に亘っ
て施した後、特徴抽出部4はこの特徴データを2値化し
て判定部5に出力する。判定部5では、特徴抽出部4よ
り出力された特徴データと、登録パタン格納部6に予め
登録されている基準のパタンデータとを、回転マッチン
グ等の方法により比較して、硬貨7の種類および真偽を
判別する。
【0022】尚、上記実施例1では、光源1からの照射
光がスリット12、ハーフミラー11を介して硬貨7を
照射し、その正反射光がハーフミラー11を透過して読
み取り部2に入射するように構成したが、これ以外の構
成であってもよく、この構成を次に説明する。
【0023】図5は、その構成説明図である。図におい
て、13は光学レンズであり、非球面レンズやセルフォ
ッグレンズ等である。そして、この光学レンズ13の焦
点位置は、硬貨7の表面に設定されている。従って、光
源1からの光は、光学レンズ13で集束され、ハーフミ
ラー11で反射して硬貨7の表面を照射し、その反射光
が読み取り部2に入射する。尚、これ以降の動作は上記
実施例1と同様であるため、その説明は省略する。
【0024】このように、上記実施例1では、硬貨7表
面の正反射光の検出によって求められた硬貨7の画像デ
ータで、濃淡レベルの大きい部分のみ強調化してから2
値化し、この2値化データと基準パタンデータとを比較
して識別を行うようにしたので、認識対象となる判別デ
ータは、硬貨7表面の全体的な汚れや錆に影響されない
ものとなり、従って、常に安定した認識が可能となる。
【0025】次に、画像データにおける任意の半径上の
画素発生率分布データで硬貨7の識別を行うようにした
硬貨認識装置を実施例2として説明する。 《実施例2の構成》図6は、実施例2を示すブロック図
である。この実施例2において、硬貨7の搬送構成、お
よび光源1から硬貨7への照射構成においては、上記実
施例1と同様であるため、ここでの説明は省略する。ま
た、硬貨7からの正反射光は、実施例1と同様に、読み
取り部2で読み取られ、更に画像取り込み部3で、その
凹凸パタンおよび硬貨7の外径、中心点が求められる。
そして、画像取り込み部3で求められた画像データは図
示しない記憶部に記憶されると共に、その外径データお
よび中心点データは、後述する判定部16に送出され
る。
【0026】一方、この実施例2が、上記実施例1とは
異なる構成として、フィルタリング部14、2値化部1
5、判定部16、登録パタン格納部17を有している。
フィルタリング部14は、後述する3×3テンプレート
等を用いて、記憶部に格納された硬貨7の正反射光強度
データに対し、その硬貨7の凹凸パタンによる正反射光
強度の変化を強調するものである。2値化部15は、フ
ィルタリング部14から出力されたデータに対し、2値
化のための閾値を設定し、かつ、この閾値との比較を行
って各画素データを白/黒の2値化するための機能を有
している。
【0027】判定部16は、画像取り込み部3で求めた
中心点データと外径データとに基づき、硬貨7の外径よ
りも小さい円内の画像を判定領域に設定し、この判定領
域内の2値化データから、同心円上の黒画素数をカウン
トして、任意の半径上の黒画素発生率分布を抽出し、こ
の黒画素発生率分布と、予め設定され、登録パタン格納
部17に格納されている登録パタンとを比較して、硬貨
7の金種および真偽を判定するもので、黒画素発生率分
布を抽出するための画素発生率分布抽出部16aを備え
ている。尚、登録パタン格納部17は、上記実施例1の
登録パタン格納部6と同様にROMやRAMあるいは磁
気ディスク等で構成された記憶部である。
【0028】《実施例2の動作》今、硬貨7が投入され
ると、光源1が点灯し、スリット12を通過した光がハ
ーフミラー11で反射して硬貨7の表面を照射する。硬
貨7の表面より正反射された光は、ハーフミラー11を
透過して読み取り部2に入射する。この動作は上記第1
実施例と同様である。また、硬貨7の表面の模様は、上
記実施例1における図2に示した原理で表面の凹凸パタ
ンが鮮明に抽出される。そして、画像取り込み部3で抽
出された画像データは、図示しない記憶部に格納され
る。
【0029】図7に、図示しない記憶部に画像が書き込
まれた状態を示す。図中、301の部分が記憶部への画
像データである。そして、画像データ301中の白抜き
部分の画像302が硬貨7の画像であり、その中に凹凸
パタンが存在する。ここで、xy方向における画像30
2の左右端点Xs およびXe が検出され、y方向におけ
る画像302の上下端点Ys およびYe が検出される。
これらのデータより、硬貨7の外径が抽出できる。そし
て、この外径データによって、硬貨7の種類が判別でき
る。
【0030】また、これらのデータより、中心点(X
c ,Yc )が抽出される。この外径データおよび中心点
座標(Xc ,Yc )は、判定部16へ出力する。そし
て、判定部16において、この外径データを用いて、硬
貨7の金種判別を行うが、このような動作については、
後述する。
【0031】フィルタリング部14は、上記の図示しな
い記憶部に書き込まれた画像を読み出し、その注目画素
とその周辺画素それぞれの値の関係から、注目画素の値
を書き換える。図8は、フィルタリング部14の動作を
示す図である。即ち、フィルタリング部14は、3×3
のテンプレートの中心画素を注目画素として、図示しな
い記憶部に書き込まれた画像を読み出し、上記実施例1
の特徴抽出部4における強調動作と同様に、注目画素
(x,y)に対しては7を掛けて、その左右および上下
の画素(x,y−i),(x,y+1),(x−1,
y)(x+1,y)に対してはそれぞれ1.5を掛け
て、これらをカウントして出力する。従って、その出力
値は以下の式となる。
【0032】出力値=7(x,y)−1.5(x,y−
1)−1.5(x,y+1)−1.5(x−1,y)−
1.5(x+1,y) このように、フィルタリング部14によって、画像を変
換することにより、凹凸によって形成された画像のエッ
ジ部分を強調させることができる。そして、フィルタリ
ング部14は、この出力値を図示しない記憶部に書き込
む。
【0033】2値化部15は、図示しない記憶部に書き
込まれた画像を読み出し、その濃度値が発生した頻度を
表わす濃度分布系列を作成する。この2値化部15にお
いて、画像データを2値化するためには、硬貨毎の汚
れ、錆び等による出力変動や、ラインセンサの経時変化
等の変動にとらわれないよう、適切な閾値を決定するこ
とが望ましい。従って、この実施例2においては、その
閾値の決定のため、濃度分布の平均値を算出し、これを
最適閾値に決定する。
【0034】図9は、2値化部15の動作を示す図であ
る。この図において、縦軸401は濃度発生頻度であ
り、横軸402は対象画像の濃度を表している。この場
合、濃度の平均値を閾値403に決定するほか、この濃
度発生頻度の分布形状が2つのピークをもつ場合には、
そのピークの谷となる部分を閾値403に決定してもよ
い。これらいずれかの方法により閾値403を求めるか
は、実際に対象となる硬貨7の性質等によって経験的に
求められる。また、フィルタリング部14の操作と組み
合わせることによって、硬貨7表面の凹凸によって形成
したパタン以外の、例えば錆び、汚れ等の影響を完全に
除去できる。このようにして2値化された画像は、判定
部16へ出力される。
【0035】判定部16は、先ず、画像取り込み部3か
ら出力された硬貨7の外径データを基に、硬貨の金種を
判別する。次に、画素発生率分布抽出部16aが、画像
取り込み部3から出力された硬貨の中心点(Xc ,Y
c )を基に、2値化部15から出力された2値画像の読
み取り領域を決定し、その読み取り領域内のデータにお
ける同心円上の黒画素数をカウントして、中心点からの
距離に対する黒画素発生率を算出する。
【0036】図10は、画素発生率分布抽出部16aの
動作の説明図である。図において、501は、図示しな
い記憶部に書き込まれた2値画像である。そして、50
2が対象となる硬貨7の画像である。また、503およ
び504は、硬貨7の外周部内側に存在する凹凸部によ
る黒画素部分を表している。また、図中、縦軸505は
黒画素発生率、横軸506は画像取り込み部3より出力
された硬貨7の中心点(Xc ,Yc )からの距離であ
る。尚、ここで、黒画素発生率とは、硬貨7の中心点
(Xc ,Yc )の同心円ライン上の総画素数に対する同
心円ライン上の黒画素数の比率である。
【0037】判定部16は、この黒画素発生率分布形状
507を、登録パタン格納部17に格納されている基準
のデータから最も近似する外径の基準データを選択し
て、この基準データと比較して、対象とする硬貨7の種
類および真偽の判別を行う。即ち、外径がほとんど等し
い外国硬貨であっても、硬貨7表面の凹凸パタンの形
状、分布等によって黒画素発生率分布は著しく異なるも
のである。従って、本実施例のように、黒画素発生率分
布を抽出して硬貨認識に用いることにより、外径が等し
い外国の硬貨に対しても確実に排除ができるものであ
る。
【0038】また、上記実施例2でも、光源1からの照
射光がスリット12、ハーフミラー11を介して硬貨7
を照射し、その正反射光がハーフミラー11を透過して
読み取り部2に入射するように構成したが、この部分の
構成を、実施例1で説明した図5の構成としてもよい。
即ち、光源1からの光を光学レンズ13で集束するよう
構成しても上記実施例2と同様の効果を奏することがで
きる。更に、上記実施例2では、画素発生率分布として
黒画素の発生率分布を用いたが、これに限定されるもの
ではなく、白画素の発生率分布を用いても同様の効果を
奏することができる。
【0039】以上のように、上記実施例2によれば、硬
貨7の認識を必要とする硬貨表面全領域の画像を読み取
って、その濃淡画像から硬貨7表面の凹凸によって現れ
た濃淡レベルの変化を強調するように変換したので、認
識を対象とする判別データは硬貨7表面における全体的
な汚れや錆に影響されないものとなり、常に安定した認
識が可能となる。また、濃淡レベルの変化を強調するよ
うに変換した後、その画像から一定の統計量を抽出し、
この統計量から2値化閾値を決定するようにしたので、
認識を対象とする判別データは硬貨7表面における局所
的な汚れや錆に影響されないものとなり、常に安定した
認識が可能となる。
【0040】更に、図7の画像データに示すように、読
み取り部2が読み取る領域の大きさを、対象とする硬貨
7の最大値径以上に設定したので、対象とする硬貨7の
位置ずれに影響されず、必要な全ての画像が抽出でき
る。そして、硬貨7の中心点から同心円上に分布するデ
ータを累積して判別データを抽出するようにしたので、
対象とする硬貨7の表面パタンの方向性に影響されず、
常に安定した判別データが得られ、認識を容易に行うこ
とができる。また、対象とする硬貨7の外径データを基
に登録された基準のデータを選択するようにしたので、
無用の判別処理を省略し、処理時間の短縮を図ることが
できる。
【0041】次に、画像データの投影分布データで硬貨
7の識別を行うようにした硬貨認識装置を実施例3とし
て説明する。 《実施例3の構成》図11は、実施例3を示すブロック
図である。この実施例3において、硬貨7の搬送構成、
および光源1から硬貨7への照射構成、更に、読み取り
部2〜2値化部15の構成は、上記実施例2と同様であ
るため、対応する部分に同一符号を付してその説明を省
略する。
【0042】判定部19は、2値化部15で2値化され
た画像信号を、任意の方向の軸上への投影分布データを
抽出し、この投影分布データと、予め設定された基準デ
ータとしての登録パタンとを比較して、硬貨の識別を行
うもので、黒画素パタンを任意の方向に投影して複数の
投影分布データを抽出するための投影データ抽出部19
aを備えている。また、登録パタン格納部20は、上記
各実施例と同様にROMやRAMあるいは磁気ディスク
等で構成され、判定部19で判定するための基準となる
硬貨の投影分布データを格納するものである。
【0043】《実施例3の動作》今、硬貨7が投入され
ると、光源1が点灯し、スリット12を通過した光がハ
ーフミラー11で反射して硬貨7の表面を照射する。硬
貨7の表面より正反射された光は、ハーフミラー11を
透過して読み取り部2に入射する。また、硬貨7の表面
の模様は、上記実施例1における図2に示した原理で表
面の凹凸パタンが鮮明に抽出される。そして、画像取り
込み部3で抽出された画像データは、図示しない記憶部
に格納される。
【0044】フィルタリング部14は、上記の図示しな
い記憶部に書き込まれた画像を読み出し、その注目画素
とその周辺画素それぞれの値の関係から、図8に示すよ
うなテンプレートを用いて注目画素の値を書き換える。
そして、フィルタリング部14は、この出力値を図示し
ない記憶部に書き込む。
【0045】2値化部15は、図示しない記憶部に書き
込まれた画像を読み出し、その濃度値が発生した頻度を
表わす濃度分布系列を作成する。そして、この濃度分布
系列に基づいて閾値を決定し、この決定した閾値との比
較によって、多値画像データを2値化データとし、この
2値化データが判定部19に出力される。以上の動作
は、上記実施例2と同様である。
【0046】判定部19は、画像取り込み部3より出力
された2値データから判別データを抽出して、画像取り
込み部3より出力された硬貨7の外径データを基に、登
録パタン格納部20に格納されている基準のデータから
最も近似する外径の基準データを選択して、この基準デ
ータとの比較によって、硬貨7の種類および真偽を判別
する。即ち、外径データからその種類を判別して、真偽
判別を施すことにより、予め記憶された全ての基準のデ
ータを比較することがなく、無用の処理を省くことがで
きるものである。
【0047】また、判定部19では、投影データ抽出部
19aが黒画素パタンの任意の方向への投影分布データ
を抽出する。図12は、判定部19における投影データ
抽出部19aにおける処理の説明図である。図中、60
1は、図示しない記憶部に書き込まれた2値画像であ
り、602が対象となる硬貨7の画像である。また、6
03が、硬貨7の表面に存在する凹凸パタンによる黒画
素を示している。
【0048】投影データ抽出部19aは、出力された2
値画像の黒画素パタンを垂直方向に投影する。図12に
おいて、604が投影方向と直交する座標軸、605
は、各座標における黒画素数である。そして、606
が、対象となる硬貨7の外径データを基にして、中心点
からの一定距離内にある黒画素パタンを投影した投影分
布である。また、ここで硬貨7の外径より外側の背景に
存在する黒画素は投影しないようにしている。
【0049】このようにして、投影分布P(1)を出力
し、これから統計データPz(1)を出力する。尚、投
影分布P(1)とは、座標軸604上への投影分布デー
タを指し、統計データPz(1)とは、その投影分布P
(1)での特徴を示す値であり、これには、投影分布P
(1)におけるピーク値や、平均値等を用いる。
【0050】上記のように投影分布P(1)を求める
と、次に、これよりある角度θだけずらした方向に黒画
素パタンを投影して、同様に投影分布P(2)を出力
し、統計データPz(2)を抽出する。そして、順次こ
のような処理を行い、投影データ抽出部19aは、投影
分布P(1)〜P(N)から、統計データPz(1)〜
Pz(N)を抽出する。尚、ここで、NはP(1)の投
影方向から例えば時計回りで180度まで、この範囲内
で分割する分割数である。また、角度θは、小さくなれ
ばなるほど処理量が多くなり、効率が低下するため、こ
こでは10度から20度の範囲が適当である。但し、こ
の角度の設定は、国内外の硬貨から統計データを抽出
し、外国硬貨を確実に排除するために経験的に求めるこ
とが望ましい。
【0051】図13は、統計データPz(1)〜Pz
(N)の統計データ分布の説明図である。図において、
701は統計データPzの配列番号を示し、702は統
計データの値であり、703が統計データ分布を表して
いる。判定部19は、この統計データ分布703を登録
パタン格納部20に予め登録された基準データと比較を
行って、対象の硬貨7の種類および真偽の判別を行う。
【0052】また、上記実施例3でも、光源1からの照
射光がスリット12、ハーフミラー11を介して硬貨7
を照射し、その正反射光がハーフミラー11を透過して
読み取り部2に入射するように構成したが、この部分の
構成を、実施例1で説明した図5の構成としてもよい。
即ち、光源1からの光を光学レンズ13で集束するよう
構成しても上記実施例3と同様の効果を奏することがで
きる。更に、上記実施例では、黒画素の投影分布を求め
たが、これに限定されるものではなく、白画素の投影分
布を用いても同様の効果を奏することができる。
【0053】以上のように、上記実施例3によれば、上
記実施例2と同様に、硬貨7の認識を必要とする硬貨表
面全領域の画像を読み取って、その濃淡画像から硬貨7
表面の凹凸によって現れた濃淡レベルの変化を強調する
ように変換したので、認識を対象とする判別データは硬
貨7表面における全体的な汚れや錆に影響されないもの
となり、常に安定した認識が可能となる。また、濃淡レ
ベルの変化を強調するように変換した後、その画像から
一定の統計量を抽出し、この統計量から2値化閾値を決
定するようにしたので、認識を対象とする判別データは
硬貨7表面における局所的な汚れや錆に影響されないも
のとなり、常に安定した認識が可能となる。
【0054】更に、読み取り部2が読み取る領域の大き
さを、対象とする硬貨7の最大値径以上に設定したの
で、対象とする硬貨7の位置ずれに影響されず、必要な
全ての画像が抽出できる。そして、硬貨7の2値画像か
ら複数の方向への黒画素の投影分布を求め、この投影分
布から統計データを抽出して、統計データと、基準の分
布形状とを比較するようにしたので、対象とする硬貨7
の表面パタンの方向性に影響されず、常に安定した判別
データが得られ、認識を容易に行うことができる。ま
た、対象とする硬貨7の外径データを基に登録された基
準のデータを選択するようにしたので、無用の判別処理
を省略し、処理時間の短縮を図ることができる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の硬貨認識
装置によれば、硬貨の表面パタンを示す画像信号を得、
この画像信号中、信号レベル変化が予め定めた設定値以
上である部分が存在した場合、当該部分の信号レベル変
化を強調し、当該画像信号を予め設定した閾値と比較す
ることによって2値化して判別データを抽出し、この判
別データと予め登録された登録パタンとを比較して硬貨
認識を行うようにしたので、低コストで、かつ、硬貨表
面における局所的な汚れや錆に影響されず、硬貨認識を
正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の硬貨認識装置の実施例1を示す構成図
である。
【図2】本発明の硬貨認識装置における凹凸パタンの検
出原理の説明図である。
【図3】本発明の硬貨認識装置の実施例1における特徴
抽出部で用いるテンプレートを示す図である。
【図4】本発明の硬貨認識装置の実施例1における特徴
抽出部の動作による画像データの変化を示す説明図であ
る。
【図5】本発明の硬貨認識装置の実施例1における他の
例の構成図である。
【図6】本発明の硬貨認識装置の実施例2の構成図であ
る。
【図7】本発明の硬貨認識装置の実施例2における読み
取った画像データの説明図である。
【図8】本発明の硬貨認識装置の実施例2におけるフィ
ルタリング部の動作の説明図である。
【図9】本発明の硬貨認識装置の実施例2における2値
化部の動作説明図である。
【図10】本発明の硬貨認識装置の実施例2における黒
画素発生率分布抽出部の動作説明図である。
【図11】本発明の硬貨認識装置の実施例3の構成図で
ある。
【図12】本発明の硬貨認識装置の実施例3における投
影データ抽出部の動作説明図である。
【図13】本発明の硬貨認識装置の実施例3における統
計データ分布の説明図である。
【符号の説明】
2 読み取り部 3 画像取り込み部 4 特徴抽出部 5、16、19 判定部 6、17、20 登録パタン格納部 7 硬貨 16a 画素発生率分布抽出部 19a 投影データ抽出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−28542(JP,A) 特開 平4−195477(JP,A) 特開 平5−46840(JP,A) 特開 平1−120694(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G07D 5/00 - 5/10 G06T 7/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬貨の表面パタンを画像信号として取り
    込む画像取り込み部と、 前記画像取り込み部で取り込んだ画像信号中、信号レベ
    ル変化が予め決定した設定値以上である部分が存在した
    場合、当該部分の信号レベル変化を強調し、当該画像信
    号を予め設定した閾値と比較することによって2値化デ
    ータとして出力する特徴抽出部と、 前記2値化データと、予め設定された基準データとを比
    較して、前記硬貨の識別を行う判定部とを備えたことを
    特徴とする硬貨認識装置。
  2. 【請求項2】 硬貨の表面パタンを画像信号として取り
    込む画像取り込み部と、前記画像取り込み部で取り込まれた画像信号中、信号レ
    ベル変化が予め定めた設定値以上である部分が存在した
    場合、当該部分の信号レベル変化を強調した画像信号に
    変換するフィルタリング部と、 前記フィルタリング部から出力された画像信号 を、予め
    設定した閾値と比較することによって2値化する2値化
    部と、 前記2値化された画像信号から同心円上に存在する黒ま
    たは白のいずれか一方の画素数をカウントして任意の半
    径上の画素発生率分布を抽出し、この画素発生率分布
    と、予め設定された基準データとを比較して、前記硬貨
    の識別を行う判定部とを備えたことを特徴とする硬貨認
    識装置。
  3. 【請求項3】 硬貨の表面パタンを画像信号として取り
    込む画像取り込み部と、前記画像取り込み部で取り込まれた画像信号中、信号レ
    ベル変化が予め定めた設定値以上である部分が存在した
    場合、当該部分の信号レベル変化を強調した画像信号に
    変換するフィルタリング部と、 前記フィルタリング部から出力された画像信号 を、予め
    設定した閾値と比較することによって2値化する2値化
    部と、 前記2値化された画像信号の、当該2値におけるいずれ
    かの値の画素パタンを任意の方向に投影して複数の投影
    分布データを抽出し、これら投影分布データと、予め設
    定された登録パタンとを比較して、前記硬貨の識別を行
    う判定部とを備えたことを特徴とする硬貨認識装置。
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