JP4478834B2 - 垂直磁気記録媒体、及びこれを用いた磁気記録再生装置 - Google Patents

垂直磁気記録媒体、及びこれを用いた磁気記録再生装置 Download PDF

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本発明は、磁気記録技術を用いたハードディスク装置等に用いられる垂直磁気記録媒体、及び磁気記録再生装置に関する。
近年のコンピュータの処理速度向上に伴って、情報の記憶・再生を行う磁気記憶装置(HDD)には高速・高密度化が要求されている。現在HDDの記録方式としては磁化が媒体面内方向を向いている面内記録方式が主流となっている。しかし、より一層の高密度化を考えると、磁化反転境界付近における減磁界が小さく、鋭い反転磁化が得られる垂直磁気記録の方が適している。また、近年、磁気記録媒体で問題となってきている熱揺らぎに関しても、垂直磁気記録媒体は面内磁気記録媒体よりも膜厚を大きく設定することが出来るために劣化を低く抑えることができる。
垂直磁気記録層としては、従来より、CoCrPtをはじめとするCoCr系不規則合金磁化膜が主として研究されてきた。しかしながら、熱揺らぎが垂直磁気記録媒体においても問題化し得ることを考えると、従来のCoCr系よりも垂直磁気異方性の大きな材料が望まれる。
このような材料として、Fe,Coの磁性体とPt,Pdの貴金属元素とが規則相を形成する、規則相合金系材料があげられる。例えばL10の結晶構造を持つFePtとCoPtの規則合金は、C軸方向((001)方向)に、それぞれ7×107erg/cc、4×107erg/ccという大きな磁気異方性を有することが知られている。これらの材料を記録層として用いることにより、熱揺らぎ耐性の高い垂直磁気記録媒体の実現が期待できる。しかし、これらの材料を垂直磁気記録層として用いるために、磁化容易軸であるC軸を垂直磁気記録層表面に対して垂直に配向させる必要がある。C軸に配向した磁気記録層を作製する方法として、例えば(100)配向したMgOやNiO等の化合物結晶からなる下地層を基板と磁気記録層の間に設ける方法がある(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、これらの化合物結晶はいずれも上記規則合金結晶粒子との格子不整合が大きく、そのためにC軸配向性が低下し、その結果、記録・再生特性における信号対雑音比(SNR)が低下するといった問題が生じていた。さらに、軟磁性裏打ち層を設けたいわゆる垂直二層膜媒体に適用する場合、この化合物結晶からなる下地層の配向面が、軟磁性裏打ち層の結晶性や配向面の影響を大きく受けるので、垂直磁気記録層のC軸配向性の制御が困難であった。化合物下地層を用いる以外の方法としては、例えばTaをシード層として用いる手法がある。Taをシード層として用いる方法として、ガラス基板上を150℃に加熱した後、基板表面をTaでコーティングし、これを成膜チャンバーから取り出して大気中に24時間放置した後、再び成膜チャンバー内に基板を導入し、250℃に加熱した後、下地層、磁気記録層、保護層を順次成膜する方法がある。しかしながら、上記のような、成膜チャンバーから媒体を一度取り出し、大気中に24時間放置するプロセスは、生産性が低く、コスト高を招くという問題があった。
特開平11−353648号
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、垂直磁気記録層のC軸配向性を向上させることにより、良好なSNR特性で、熱的に安定な高密度垂直磁気記録を行うことを目的とする。
本発明に係る垂直磁気記録媒体は、基板と、
該基板上に形成され、Ni−Nb合金、Ni−Ta合金、Ni−Zr合金、Ni−W合金、Ni−Mo合金、及びNi−V合金からなる群から選択される非晶質合金を含む第1の下地膜、及び該非晶質合金を含む第1の下地膜上に直接設けられた、Cr単体またはCrを含有する合金を含む結晶性の第2の下地膜との積層を有する下地層と、
該下地層上に形成され、Fe及びCoのうち少なくとも一種の元素、及びPt及びPdのうち少なくとも一種の元素を含有し、L1構造を持ち、主として(001)配向した磁性結晶粒子を含む磁気記録層とを具備する。
本発明に係る磁気記録再生装置は、基板、該基板上に形成され、Ni−Nb合金、Ni−Ta合金、Ni−Zr合金、Ni−W合金、Ni−Mo合金、及びNi−V合金からなる群から選択される非晶質合金を含む第1の下地膜、及び該非晶質合金を含む第1の下地膜上に直接設けられた、Cr単体またはCrを含有する合金を含む結晶性の第2の下地膜との積層を有する下地層、及び該下地層上に形成され、Fe及びCoのうち少なくとも一種の元素、及びPt及びPdのうち少なくとも一種の元素を含有し、L1構造を持ち、主として(001)配向した磁性結晶粒子を含む磁気記録層を含む垂直磁気記録媒体と、記録再生ヘッドとを具備することを特徴とする。
本発明によれば、記録再生特性が良好であり、SNR特性、及び熱的安定性が良好で、かつ高密度記録が可能な磁気記録媒体を提供することができる。
本発明の垂直磁気記録媒体は、基板と、基板上に形成された少なくとも一層からなる下地層と、下地層上に形成された垂直磁気記録層とを含み、下地層は、Niを含有する非晶質合金を含む下地膜を有し、垂直磁気記録層は、L10構造を持つ磁性結晶粒子を含み、Fe, Coのうちから選択される少なくとも一種の元素と、Pt, Pdのうちから選択される少なくとも一種の元素を主成分とし、その磁性結晶粒子が主として(001)配向している。
また、本発明の磁気記録再生装置は、上記垂直磁気記録媒体と、記録再生ヘッドとを含む。
以下、図面を参照し、本発明を具体的に説明する。
図1は、本発明に係る垂直磁気記録記録媒体の一例を表す断面図である。
図示するように、この垂直磁気記録記録媒体10は、基板1上に、下地膜2と、垂直磁気記録層3とが順に積層された構造を有する。下地膜2は、Niを含有する非晶質合金を含む。また、磁気記録層3はL10構造を持ち主として(001)配向した磁性結晶粒子からなり、かつ磁性金属元素及び貴金属元素を主成分とするものが用いられる。磁性金属は、Fe, Coから選択される少なくとも1種であり、貴金属元素は、Pt, Pdからなる群より選択される少なくとも1種である。
なお、ここで、本発明で使用される主成分とは、その合金を構成する元素の中で、原子数比が最も多い元素、または原子数比が上位を占める元素群のことをいうものとする。
図2に、本発明に使用される磁気記録層のL10構造を説明するための図を示す。
図示するように、L10構造とは、面心正方格子の格子点に異種原子例えばFe,Ptが、ある結晶軸例えばこの場合C軸に対して垂直な面に、交互に規則的に配置された結晶構造である。これに対して、規則構造をとらない不規則相では、結晶構造は面心立方格子をとり、各原子は格子点を無秩序に占める。
磁気記録層を構成する結晶粒子がL10構造をもっているかどうかは、一般的なX線回折装置で確認することができる。(001)、(003)といった、不規則面心立方格子(FCC)では観測されない面を表わすピーク(規則格子反射)がそれぞれの面間隔に一致する回折角度で観察できればL10構造が存在しているといえる。
(001)、(003)面を表わすピークの強度は、具体的にはバックグラウンドレベルに対して優位なピークとして観察され得る強度であれば良い。また、(111)といった、他の配向面を表すピークが観察されても、(001)面を表わすピークが相対的に大きな強度例えば100倍以上で観察できれば、C軸が膜面に垂直に配向しているといえる。また、磁性粒子が10nm程度に小さくなり、隣接粒子との間に結晶格子の相関性(コヒーレンシー)が小さい場合、C軸が膜面に垂直に配向していてもX線回折上ではアモルファスとなる場合もある。このようなときには透過電子顕微鏡(TEM)等による微細構造観察を行なうことで、C軸の膜面垂直配向を確認することができる。
Fe及びCoのうち少なくとも一種の元素と、Pt及びPdのうち少なくとも一種の元素とを含有し、かつその磁性結晶粒子がこのようなL10構造を持つ規則合金を、垂直磁気記録媒体の磁気記録層として用いる場合、結晶粒子のC軸が基板に垂直な方向に配向させることが望まれる。金属や合金薄膜を、ガラス等の非晶質基板や、SiO2等の非晶質膜上に直接形成した場合、一般に結晶の最密面が基板に平行になるように優先配向することが多い。L10型規則合金結晶の最密面は(111)面であることから、これらの規則合金も一般には(111)配向する傾向にある。しかしながら、発明者らは、基板上にNiを含有する非晶質合金を含む下地膜を有する下地層を設けて、その上に、Fe及びCoのうち少なくとも一種の元素と、Pt及びPdのうち少なくとも一種の元素とを含有し、かつその磁性結晶粒子がこのようなL10構造を持つ磁気記録層を形成すると、得られた磁気記録層は、その磁性結晶粒子が良好な(001)配向性を持つ規則合金膜となることを見出した。これにより、このよう名磁気記録層を有する垂直磁気記録媒体は、記録再生特性が良好であり、SNR特性、及び熱的安定性が良好で、かつ高密度記録が可能となる。
ここでいう非晶質とは、必ずしもガラスのような完全な非晶質のみを指すものではなく、局所的に2nm以下の粒径の微細結晶がランダムに配向した状態をも含み得る。
本発明に使用される非磁性基板として、例えばガラス基板、Al系の合金基板あるいは表面が酸化したSi単結晶基板,セラミックス基板,及びプラスチック基板等を使用することができる。さらに,それら非磁性基板表面にNiP合金などのメッキが施されているものも好適に使用できる。
また、本発明において、下地層及び磁気記録層の形成方法としては、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、化学気相成長法、及びレーザーアブレーション法を用いることができる。スパッタリング法として、コンポジットターゲットを用いた単元のスパッタリング法及び各元素のターゲットを複数用いた、多元同時スパッタリング法等を好適に用いることができる。下地層、磁気記録層の成膜前、及び成膜中に、基板温度を200〜500℃に加熱することにより、磁気記録層の規則化が進行しやすくなる場合がある。
垂直磁気記録層として、特性の異なる二層以上の磁気記録層を積層させた多層体を使用できる。また、二層以上の磁気記録層の中間層として一層以上の非磁性層を設けることができる。
図3に、本発明の垂直磁気記録媒体の他の一例の構成を表す断面図を示す。
図示するように、この垂直磁気記録媒体20は、磁気記録層3が、例えば第1の磁性層3−1と、その上に非磁性層4を介して形成された第2の磁性層3−2とからなる多層体であること以外は、図1に示す垂直磁気記録媒体と同様の構成を有する。
この場合、積層している磁気記録層間には、交換結合相互作用及び静磁結合相互作用の少なくとも一方が作用し得る。このような、磁気記録層の構成は、磁気記録再生システムが要求する磁気特性や製造プロセス等によって適宜選択され得る。
垂直磁気記録層中の、上記磁性金属元素と貴金属元素の好ましい組成比は、Fe-Pt二元合金の場合はPt組成が35ないし65at%の範囲、Fe-Pd二元合金の場合はPd組成が40ないし63at%の範囲、Co-Pt二元合金の場合はPt組成が40ないし70%の範囲である。各合金の組成比がこの範囲にあれば、L10規則相を形成することが出来る。 垂直磁気記録層中に、磁気特性あるいは電磁変換特性を向上させる目的で、Cu、Zn、Zr、Cといった元素や、MgO、SiO2といった化合物を適量添加することができる。特に、Cuを添加すると、規則合金の規則化を促進する効果がある点で好ましい。
垂直磁気記録層の厚さは磁気記録再生システムの要求値によって決定されるが、0.5ないし50nmであることが好ましい。より好ましくは、0.5ないし20nmである。0.5nmより薄いと連続膜になりにくい傾向がある。
本発明において、下地層は磁気記録層の磁気記録媒体としての機能を補強するものために設けられる。具体的には、磁気記録層と基板との間に挿入される薄膜であり、単層あるいは多層膜により構成され得る。
Niを含有する非晶質合金としては、例えばNi-Nb、Ni-Ta、Ni-Zr、Ni-W、Ni-Mo及びNi−V合金等の合金系が好ましく用いられる。
これらの合金中のNi含有量は、20ないし70at%であることが好ましい。20at%未満、あるいは70at%を超えると非晶質になり難い傾向がある。より好ましくは30ないし50at%であり、この範囲であると、規則合金結晶粒子のC軸配向性がさらに向上する傾向がある。
また、Niを含有する非晶質合金を含む下地膜と磁気記録層との間に、好ましくは、Cr合金またはCrを主成分とする合金からなる結晶性の下地膜を一層以上挿入することができる。これにより磁気記録層のC軸配向性がさらに向上し得る。
図4に、本発明の垂直磁気記録媒体の他の一例の構成を表す断面図を示す。
図示するように、この垂直磁気記録媒体30は、下地膜2と磁気記録層3の間に、さらに設けられたCr合金またはCrを主成分とする合金からなる結晶性の下地膜5とを含む以外は図1に示す垂直磁気記録媒体と同様の構成を有する。このとき下地層15は下地膜2と下地膜5の積層になる。
このようなCr合金またはCrを主成分とする合金からなる結晶性の下地膜としては、例えばCr単体、Cr−Ti及びCr−Ru等の合金系を好ましく用いることができる。
これらの合金を用いる場合、合金中のCr含有量は、好ましくは60at%以上、より好ましくは60ないし95at%、さらに好ましくは70ないし85at%である。60at%未満であると、C軸配向性が向上しにくい傾向がある。
さらに、上記Crを主成分とする合金からなる下地膜と、磁気記録層との間に、Pt,Pd,Ag,Cu,及びIrからなる群から選択される少なくとも一種の元素または合金からなる結晶性の下地膜を少なくとも一層挿入することができる。これにより、磁気記録層のC軸配向性がさらにまた向上し得る効果があり、この効果に加えて、磁気記録層の規則合金の規則化を促進する効果があり、その結果、磁気異方性エネルギーが増加して熱揺らぎ耐性を高めることができる。
図5に、本発明の垂直磁気記録媒体の他の一例の構成を表す断面図を示す。
図示するように、この垂直磁気記録媒体40は、磁気記録層3と下地膜5との間に、Pt,Pd,Ag,Cu,及びIrからなる群から選択される少なくとも一種の元素または合金からなる結晶性の下地膜6がさらに設けられていること以外は、図4に示す垂直磁気記録媒体と同様の構成を有する。このとき、下地層15は、下地膜2と下地膜5と下地膜6の積層になる。
Pt,Pd,Ag,Cu,及びIrからなる群から選択される少なくとも一種の元素または合金からなる結晶性の上記下地膜は、その平均結晶粒径が3nmないし10nmであることが好ましく、この範囲にあれば、良好なSNRを得ることができる。平均粒径が10nmを超えると、磁気記録層結晶粒子間の磁気的分断が不十分となり、SNRが低下する傾向があり、平均粒径が3nmより小さいと、磁気記録層の結晶粒子径が小さくなりすぎ、熱揺らぎ耐性が低下する傾向がある。
非晶質合金を含む下地膜表面を酸素に曝露させることにより、下地膜表面に酸素を導入することができる。これにより、磁気記録層のC軸配向性が向上するとともに、磁気記録層の平均結晶粒径を低減することが出来る。
非晶質合金を含む下地膜表面を酸素に曝露させる方法としては、この下地膜を成膜後、成膜室に微量の酸素ガスを導入し、得られた下地層表面を酸素雰囲気に短時間曝露する方法を用いることができる。この他、オゾン雰囲気に曝露する方法や、酸素ラジカルや酸素イオンを下地層表面に照射する方法等を用いることができる。これらの方法では、媒体成膜中に成膜室から成膜された基板を大気中に取り出して長時間放置する必要が無く、生産性の観点から好ましい。
本発明の垂直磁気記録媒体は、基板と、下地層との間に軟磁性裏打ち層を設けることによりを、いわゆる垂直二層媒体として使用することができる。
図6に、本発明の垂直磁気記録媒体の他の一例の構成を表す断面図を示す。
図示するように、この垂直磁気記録媒体50は、基板1と下地膜2との間に軟磁性裏打ち層7を設けること以外は図1に示す垂直磁気記録媒体と同様の構成を有する。
高透磁率な軟磁性裏打ち層は、垂直磁磁気記録層を磁化するための磁気ヘッド例えば単磁極ヘッドからの記録磁界を、水平方向に通して、磁気ヘッド側へ還流させるという磁気ヘッドの機能の一部を担っており、磁界の記録層に急峻で充分な垂直磁界を印加させ、記録再生効率を向上させる役目を果たし得る。
このような軟磁性裏打ち層として、例えばCoZrNb,FeSiAl,FeTaC,CoTaC,NiFe,Fe,FeCoB,FeCoN,及びFeTaNがあげられる。
また、軟磁性裏打ち層と基板との間に、例えば面内硬磁性膜及び反強磁性膜等のバイアス付与層を設けることができる。軟磁性裏打ち層は磁区を形成しやすく、この磁区からスパイク状のノイズが発生することから、その半径方向の一方向に磁界を印加したバイアス付与層を設けることにより、その上に形成された軟磁性裏打ち層にバイアス磁界をかけて磁壁の発生を防ぐことができる。
図7に、本発明の磁気記録媒体の他の一例の構成を表す断面図を示す。
図示するように、この垂直磁気記録媒体60は、基板1と軟磁性裏打ち層7との間にバイアス付与層8をさらに設けること以外は図6に記載の垂直磁気記録媒体と同様の構成を有する。
バイアス付与層は、単層構造、及び図示しない二層以上の積層構造にすることができる。積層構造とすると、異方性を細かく分散し得るので、大きな磁区を形成しにくくなり得る。
バイアス付与層材料としては、例えばCoCrPt、CoCrPtB、CoCrPtTa、CoCrPtTaNd、CoSm、CoPt、CoPtO、CoPtCrO、CoPt−SiO2、CoCrPt−SiO2、CoCrPtO−SiO2、IrMn、PtMn、及びFeMn等が挙げられる。
磁気記録層上には、保護層をさらに設けることができる。保護層としては、例えばC,ダイアモンドライクカーボン(DLC),SiNx,SiOx,及びCNx等が挙げられる。
図8に、本発明の磁気記録再生装置の一例を一部分解した斜視図を示す。
本発明に係る情報を記録するための剛構成の磁気ディスク121はスピンドル122に装着されており、図示しないスピンドルモータによって一定回転数で回転駆動される。磁気ディスク121にアクセスして情報の記録を行う記録ヘッド及び情報の再生を行うためのMRヘッドを搭載したスライダー123は、薄板状の板ばねからなるサスペンション124の先端に取付けられている。サスペンション124は図示しない駆動コイルを保持するボビン部等を有するアーム125の一端側に接続されている。
アーム125の他端側には、リニアモータの一種であるボイスコイルモータ126が設けられている。ボイスコイルモータ126は、アーム125のボビン部に巻き上げられた図示しない駆動コイルと、それを挟み込むように対向して配置された永久磁石および対向ヨークにより構成される磁気回路とから構成されている。
アーム125は、固定軸127の上下2カ所に設けられた図示しないボールベアリングによって保持され、ボイスコイルモータ126によって回転揺動駆動される。すなわち、磁気ディスク121上におけるスライダー123の位置は、ボイスコイルモータ126によって制御される。なお、図中、128は蓋体を示している。
以下、実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。
(実施例1)
2.5インチハードディスク形状の非磁性ガラス基板(オハラ社製TS-CZ)を用意し、基板を、ANELVA社製C-3010型スパッタリング装置の真空チャンバー内に導入した。
スパッタリング装置の真空チャンバー内を1×10-6Pa以下に排気した後、Co-5%Zr-5%Nbターゲットを使用し、軟磁性裏打ち層として、Co-5%Zr-5%Nb合金を100nm成膜した。
さらに第1の下地膜としてNi-Ta合金を10nm成膜した。
次に、赤外線ランプヒーターを用いて基板表面を300℃に加熱した後、第2下地膜としてCrを5nm成膜した。
続いて、磁気記録層としてFe-45at%Pt-5at%Cu合金を5nm成膜した。
その上に、保護層としてCを5nmを成膜した。
保護層成膜後、基板を真空チャンバー内から取り出し、保護層表面にディップ法によりパーフルオロポリエーテル(PFPE)潤滑剤を13オンク゛ストロームの厚さに塗布し、各々、磁気記録媒体を得た。
なお、Co-5%Zr-5%Nb、Cr、Fe-45%Pt-5%Cu、Cの成膜には、各々、Fe-45%Pt-5%Cu、Cターゲットを用い、DCスパッタリング法で成膜し、各ターゲットへ−の投入電力は、500W固定とした。
また、Ni-Ta合金の成膜は、NiターゲットとTaターゲットを用いた二元同時スパッタリング法を用い、各ターゲットへの投入電力を調整することで、Ni-Ta合金中のTa含有量を0,10,20,30,40,50,60,70,80,90,100%に変化させ、第1の下地膜として種々の組成のNi-Ta合金を用いた磁気記録媒体を各々得た。
各層成膜時のスパッタリングArガス圧力は、Co-5%Zr-5%Nb、Ni-Ta、Cr、Cでは0.7Pa、Fe-45%Pt-5%Cuは8Paとした。
また、第1の下地膜としてNi-Ta合金の代わりに、Niと種々の金属との合金として、Ni-Nb、Ni-Zr、Ni-40W、Ni−V、Ni-Mo、及びNi-Hf合金を各々形成した磁気記録媒体を同様の方法で作成した。
得られた磁気記録媒体の一例を表す断面図を図9に示す。
図示するように、この垂直磁気記録媒体は、基板21上に、軟磁性層22、第1の下地膜23及び第2の下地膜24からなる下地層27,磁気記録層25,及び保護層26を順に積層した構成を有する。
各磁気記録媒体について、スピンスタンドを用いてその記録再生(R/W)特性を評価した。記録再生(R/W)特性の測定では、磁気ヘッドとして、記録トラック幅0.3μmの単磁極ヘッドと、再生トラック幅0.2μmのMRヘッドを組み合わせたものを用いた。測定は、半径位置20mmと一定の位置で、ディスクを4200rpmで回転させて行った。
媒体SNRとして、微分回路を通した後の再生波について信号対ノイズ比(SNRm)(但し、Sは線記録密度119kfciの出力、Nmは716kfciでのrms(root mean square)値)を求めた。第1の下地膜として種々の組成のNi-Ta合金を用いた磁気記録媒体については、Ta含有量に対する媒体SNR値をプロットし、得られたグラフを図10に示す。また、第1の下地膜としてNiと種々の金属との合金を形成した例のうち、Ni-40at%Ta合金、Ni-40at%Nb合金、Ni-40at%Zr合金、Ni-40at%W合金、Ni−40at%V合金、Ni-40at%Mo合金、及びNi-40at%Hf合金を各々使用した磁気記録媒体について、得られた媒体SNR値を下記表1に示す。
また、記録分解能の指標として、微分回路を通した後の再生波の半値幅dPW50を調べた。第1の下地膜として種々の合金を各々使用した磁気記録媒体については、その半値幅dPW50を下記表1に示す。
各磁気記録媒体について、Philips社製 X線回折装置X’pert Proを用いて、Cu-Kα線を加速電圧45kV、フィラメント電流40mAの条件で発生させ、θ-2θ法及びω-ロッキングカーブにより、結晶構造及び結晶面配向性を評価した。第1の下地膜として種々の合金を各々使用した磁気記録媒体について、FePtCu(001)ピークのω-ロッキングカーブから得られた半値幅Δθ50の値を、下記表1に示す。
また各磁気記録媒体について、各層の平均結晶粒径を、各層の平面TEM観察により調べたところ、Co-5%Zr-5%Nb層及び第1の下地層はいずれも非晶質であったのに対し、Cr層及び磁気記録層は、それぞれ粒径が10から20nm、7から15nmの範囲の結晶粒からなることが分かった。
(比較例1)
比較例として、従来の下地層としてMgOを用いた磁気記録媒体を以下の要領で作製した。
2.5インチハードディスク形状の非磁性ガラス基板(オハラ社製TS-CZ)を用意し、基板を、ANELVA社製C-3010型スパッタリング装置の真空チャンバー内に導入した。
スパッタリング装置の真空チャンバー内を1×10-6Pa以下に排気した後、軟磁性裏打ち層として、Co-5%Zr-5%Nb合金を100nm成膜し、さらに第1の下地膜としてMgOを10nm成膜した。
次に、赤外線ランプヒーターを用いて基板表面を300℃に加熱した後、第2の下地膜としてCrを5nm、磁気記録層としてFe-45at%Pt-5at%Cu合金を5nm、保護層としてCを5nm、順次成膜した。
成膜後、基板を真空チャンバー内から取り出し、保護層表面にディップ法によりPFPE潤滑剤を13オンク゛ストロームの厚さに塗布し、比較例1の磁気記録媒体を得た。
なお、Co-5%Zr-5%Nb、MgO、Cr、Fe-45%Pt-5%Cu、Cの成膜にはそれぞれCo-5%Zr-5%Nb、MgO、Cr、Fe-45%Pt-5%Cu、Cターゲットを用い、Co-5%Zr-5%Nb、Cr、Fe-45%Pt-5%Cu、CはDCスパッタリング法で、MgOはRFスパッタリング法で成膜し、各ターゲットへの投入電力は、500W固定とした。
各層成膜時のスパッタリングArガス圧力は、Co-5%Zr-5%Nb、MgO、Cr、Cでは0.7Pa、Fe-45%Pt-5%Cuは8Paとした。
得られた磁気記録媒体について、実施例1と同様に記録再生特性を測定し、同様に、SNR、dPW50及び、FePtCu(001)ピークのω-ロッキングカーブから得られた半値幅Δθ50の値を下記表1に示す。
Figure 0004478834
表1に示すように、Fe-45at%Pt-5at%Cu合金を5nmからなるL10構造を持つ結晶粒子を含む磁気記録層の下地層として、Ni-40at%Ta、Ni-40at%Nb、Ni-40at%Zr、Ni-40at%W、Ni−40at%V、Ni-40at%Mo、及びNi-40at%Hf合金等のNiを含有する非晶質合金下地膜と、Cr結晶質合金下地膜とからなる下地層を形成すると、MgO下地膜と、Cr結晶質合金下地膜とからなる下地層と比べて、その半値幅Δθ50が格段に低いことから、磁気記録層のC軸配向性が顕著に向上し、また、SNR、dPW50も顕著に向上することがわかった。
また、図10に示すように、Ni組成が20ないし70at%の範囲でSNRの向上が顕著で、30ないし50at%の範囲でSNRの向上がさらに著しいことが分かった。また、Niと合金化させることにより、Ta単体第1の下地膜に比べてSNRの向上が著しいことが分かった。同様の傾向は、Ni-Nb、Ni-Zr、Ni-W、Ni−V、Ni-Mo、Ni-Hf合金を用いた場合にも見られた。
XRDのθ-2θ法による測定の結果、実施例1の磁気記録層は概ねC軸配向していることが確認された。比較例1の磁気記録層では、半値幅Δθ50の値が相対的に大きく、実施例1の磁気記録層はいずれも比較例1の磁気記録層と比較してC軸配向性が顕著に向上していることがわかった。
(実施例2)
2.5インチハードディスク形状の非磁性ガラス基板を用意し、これをスパッタリング装置内に導入し、スパッタリング装置の真空チャンバー内を1×10-6Pa以下に排気した後、Co-5%Zr-5%Nb軟磁性裏打ち層を成膜し、その後第1の下地膜としてNi-40%Ta合金膜を実施例1と同様の方法で成膜した。
続いて、赤外線ランプヒーターを用いて基板表面を300℃に加熱し、第2の下地膜としてCr−Ti合金下地膜を5nm成膜した後、磁気記録層成膜、保護層成膜、及び潤滑剤塗布を実施例1と同様の方法で順次行って磁気記録媒体を得た。Cr−Ti合金下地層の成膜は、CrターゲットとTiターゲットを用いた二元同時スパッタリング法を用い、各ターゲットへの投入電力を調整することで、Ti含有量を実施例1と同様に変化させた。この他、Cr−Ti合金下地層の代わりにCr−Ru合金を用いた媒体についても同様の方法で作製した。
得られた磁気記録媒体について、実施例1と同様にして、R/W特性、結晶構造、及び結晶面配向性を評価した。
図11及び図12に、各々、Cr含有合金からなる第2の下地膜中のTi組成とSNRとの関係、及びRu組成とSNRとの関係を示す。これらの図から、TiまたはRuを5ないし40%の範囲で添加すると、SNRの向上がより顕著であり、第2の下地膜としてCrを用いた実施例1よりも良好となることが分かった。
(実施例3)
2.5インチハードディスク形状の非磁性ガラス基板を用意し、これをスパッタリング装置内に導入し、スパッタリング装置の真空チャンバー内を1×10-6Pa以下に排気した後、Co-5%Zr-5%Nb軟磁性裏打ち層、及び第1の下地膜としてNi-40%Ta合金膜を実施例1と同様にして成膜した。その後、実施例1と同様にして基板を加熱し、第2の下地膜としてCr下地膜を成膜した。
続いて、同様にして基板を加熱し、第3の下地膜としてPt下地膜を10nm成膜した。Pt下地膜は、Ptターゲットを用い、DCスパッタリング法を用いて、投入電力を500Wとした。Pt下地層成膜時のスパッタリングArガス圧力は8Paとした。
さらに、実施例1と同様にして磁気記録層、及び保護層を成膜した後、保護層上に潤滑剤塗布を塗布して磁気記録媒体を得た。
また、第1の下地膜,第2の下地膜、及び第3の下地膜の組み合わせを、下記表2−1ないし表2−3に示すような組み合わせに変更し、同様にして磁気記録媒体を得た。
第1の下地膜は、Ni-40at%Ta合金、Ni-40at%Nb合金、Ni-40at%Zr合金、Ni-40at%W合金、Ni−40at%V合金、Ni-40at%Mo合金、及びNi-40at%Hf合金から選択し、第2の下地膜は、Cr、Cr−25%Ta合金、Cr-25%Ti合金、及びCr-25%Ru合金から選択し、第3の下地膜としては、Pt、Pd、Ir、Ag、及びCuから選択するか、第3の下地膜無しとした。
得られた磁気記録媒体の一例を表す断面図を図13に示す。
図示するように、この垂直磁気記録媒体は、基板61上に、軟磁性層62と、第1の下地膜63,第2の下地膜64,及び第3の下地膜65からなる下地膜68,磁気記録層66と,及び保護層67とを順に積層した構成を有する。
各媒体について、RW特性を調べ、実施例1と同様にSNR値を求めた。
得られた結果を、下記表2−1ないし表2−3に示す。
Figure 0004478834
Figure 0004478834
Figure 0004478834
上記表2−1ないし表2−3から、第3の下地膜として、さらにPt、Pd、Ir、Ag、及びCuから選択される結晶性の下地膜を挿入すると、下地層が第1の下地膜及び第2の下地膜の積層からなる磁気記録媒体よりも、さらに、SNRが向上することが分かった。
また、実施例1と同様にして微分回路を通した後の再生波の半値幅dPW50、及びFePtCu(001)ピークのω-ロッキングカーブから得られた半値幅Δθ50の値をを調べたところ、第3の下地膜として、さらにPt、Pd、Ir、Ag、及びCuから選択される結晶性の下地膜を挿入すると、下地層が第1の下地膜及び第2の下地膜の積層からなる磁気記録媒体よりも、磁気記録層のC軸配向性及びRW特性における記録分解能がさらに向上することが分かった。
また、実施例1と同様にして各層の平面TEM観察により調べたところ、Co-5%Zr-5%Nb層及び第1の下地層はいずれも非晶質であったのに対し、第2の下地層、第3の下地層層及び磁気記録層は、それぞれ平均粒径が10から20nm、3から10nm、3から10nmの範囲の結晶粒からなることが分かった。
(実施例4)
2.5インチハードディスク形状の非磁性ガラス基板を用意し、これをスパッタリング装置内に導入し、スパッタリング装置の真空チャンバー内を2×10-6Pa以下に排気した後、Co-5%Zr-5%Nb軟磁性裏打ち層成膜、Ni-40%Ta合金シード層成膜、基板表面加熱を、実施例1と同様の方法で行った。続いて、真空チャンバー内に、チャンバー内圧力が5×10-2Pa となるようにAr-1%O2ガスを導入し、このAr/O2雰囲気中にNi-40%Taシード層表面を5秒間曝露した。続いてCr下地層成膜、Pt下地層成膜、磁気記録層成膜、保護層成膜、潤滑剤塗布を実施例3と同様の方法で順次行った。
また、実施例3と同様に、第1の下地膜,第2の下地膜、及び第3の下地膜の組み合わせを変更し、同様にして磁気記録媒体を得た。
各媒体について、RW特性を調べ、実施例1と同様にSNR値を求めた。
得られた結果のうち第1の下地膜がNi-40at%Ta合金、Ni-40at%Nb合金、Ni-40at%Zr合金である場合の結果を、例として下記表3に示す。
Figure 0004478834
表3から明らかなように、第1の下地膜表面を酸素雰囲気中に曝露すると、実施例2で得られた第1の下地膜表面を酸素雰囲気中に曝露しない値に比べて、SNRがより向上した。また、AES深さ方向分析の結果、酸素雰囲気中曝露処理を行った各媒体の、シード層と下地層の界面には酸素堆積層が存在することが分かった。
また、第1の下地膜としてNi−40at%V合金、Ni-40at%Mo合金、及びNi-40at%Hf合金を用いた場合も、同様の結果が得られた
さらに、実施例1と同様にして微分回路を通した後の再生波の半値幅dPW50、及びFePtCu(001)ピークのω-ロッキングカーブから得られた半値幅Δθ50の値をを調べたところ、第1の下地膜表面を酸素雰囲気中に曝露すると、実施例2で得られた第1の下地膜表面を酸素雰囲気中に曝露しない値に比べて、磁気記録層のC軸配向性及びRW特性における記録分解能がさらに向上することが分かった。
また、実施例1と同様にして各層の平面TEM観察により調べたところ、Co-5%Zr-5%Nb層及び第1の下地層はいずれも非晶質であったのに対し、第2の下地層、第3の下地層層及び磁気記録層は、それぞれ平均粒径が10から15nm、3から7nm、3から7nmの範囲の結晶粒子からなることが分かった。
本発明に係る垂直磁気記録媒体の一例の構成を表す断面図 本発明に使用される磁気記録層のL10構造を説明するための図 本発明に係る垂直磁気記録媒体の他の一例の構成を表す断面図 本発明に係る垂直磁気記録媒体の他の一例の構成を表す断面図 本発明に係る垂直磁気記録媒体の他の一例の構成を表す断面図 本発明に係る垂直磁気記録媒体の他の一例の構成を表す断面図 本発明に係る垂直磁気記録媒体の他の一例の構成を表す断面図 本発明に係る磁気記録再生装置の一例の構成を表す断面図 本発明に係る垂直磁気記録媒体の一例の構成を表す断面図 第1のNi-Ta合金下地膜中のTa含有量と媒体SNRとの関係を表すグラフ図 第2のCr−Ti合金下地膜中のTi含有量とSNRとの関係を表すグラフ図 第2のCr−Ru合金下地膜中のRu含有量とSNRとの関係を表すグラフ図 本発明に係る垂直磁気記録媒体の一例の構成を表す断面図
符号の説明
1,21,61…基板、2,23,63…第1の下地膜、3,25,66…垂直磁気記録層、26,67…保護層、4…非磁性層、5,24,64…第2の下地膜、6,65…第3の下地膜、15,27,68…下地層、10,20,30,40,50,60…垂直磁気記録媒体、7,22,62…軟磁性裏打ち層、8…バイアス付与層、121…磁気ディスク、122…スピンドル、123…スライダー、124…サスペンション、125…アーム、126…ボイスコイルモータ、127…固定軸

Claims (10)

  1. 基板と、
    該基板上に形成され、Ni−Nb合金、Ni−Ta合金、Ni−Zr合金、Ni−W合金、Ni−Mo合金、及びNi−V合金からなる群から選択される非晶質合金を含む第1の下地膜、及び該非晶質合金を含む第1の下地膜上に直接設けられた、Cr単体またはCrを含有する合金を含む結晶性の第2の下地膜の積層を有する下地層と、
    該下地層上に形成され、Fe及びCoのうち少なくとも一種の元素、及びPt及びPdのうち少なくとも一種の元素を含有し、L1構造を持ち、主として(001)配向した磁性結晶粒子を含む磁気記録層とを具備することを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  2. 前記非晶質合金は、そのNi含有量が、20ないし70at%であることを特徴とする請求項1に記載の垂直磁気記録媒体。
  3. 前記Crを含有する合金は、Cr−Ti合金またはCr−Ru合金であることを特徴とする請求項1または2に記載の垂直磁気記録媒体。
  4. 前記Crを含有する合金がCr−Ti合金である場合のTi含有量、あるいはCr−Ru合金である場合のRu含有量は、5ないし40at%であることを特徴とする請求項3に記載の垂直磁気記録媒体。
  5. 前記第2の結晶性下地膜と、前記磁気記録層との間に、Pt,Pd,Ag,Cu,及びIrからなる群から選択される少なくとも1種の元素を含む結晶性の第3の下地膜をさらに有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体。
  6. 前記第3の下地膜は、3nmないし10nmの平均粒径をもつ結晶粒子を有することを特徴とする請求項5に記載の垂直磁気記録媒体。
  7. 前記第1の下地膜は、その一表面が酸素に曝露されたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体。
  8. 前記第1の下地膜と前記基板との間に、軟磁性裏打ち層をさらに有することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体と記録再生ヘッドを具備することを特徴とする磁気記録再生装置。
  10. 前記記録再生ヘッドは、単磁極であることを特徴とする請求項9に記載の磁気記録再生装置。
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